JP3161848U - ばねユニット及びスライド機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い信頼性を維持しつつ薄型化を図る線ばねを用いたばねユニット及びスライド機構。【解決手段】複数の線ばね11,12,13と、この線ばね11,12,13の端部11c,12c,13cに設けられた取り付け部材とを有するばねユニットであって、複数の線ばね11,12,13をそれぞれ折曲した形状とすると共に、この複数の線ばね11,12,13を面方向に並んで配設する。また、取り付け部材を金属製の円板とし、複数の線ばね11,12,13の各端部11c〜13cを取り付け部材に面方向に重ねて巻き付け溶接により接合する。【選択図】図1

Description

本考案はばねユニット及びスライド機構に係り、特に線ばねを用いたばねユニット及びスライド機構に関する。
従来より、電子機器の一種として操作キー等が配設された固定筐体に対して液晶表示装置等が配設された移動筐体をスライド可能な構成とした携帯電話機やゲーム装置が提供されている。この種の電子機器には、固定筐体に対する移動筐体のスライド動作を可能とするためにスライド機構が内設されている。
この電子機器に適用されるスライド機構は、内部にばねユニットが組み込まれている。このスライド機構は、操作者が固定筐体に対して移動筐体を所定位置まで移動させるまでは閉め方向に移動付勢し、また所定位置以上に移動させた後は移動筐体を開方向に付勢される構成とされている。これにより、電子機器の操作性の向上を図ることができる。
また、ばねユニットには各種構造のばねが用いられるが、その一つとして線ばねを適用したばねユニットが知られている。線ばねを用いた場合、バネユニットの薄型化を図ることができる(特許文献1参照)。
この特許文献1に開示されたばねユニットでは、線ばねの端部を連結部材を用いた電子機器の筐体に連結する構成とされていた。この連結部材は上下に分離可能な組み付け部材と重合部材とにより構成されており、組み付け部には線ばねの端部形状(鉤形状)に対応した形状の抜け止め係合部(係合溝)が形成されていた。
線ばねの端部に連結部材を連結するには、鉤形状とされた線ばねの端部を組み付け部の抜け止め係合部に嵌入し、その上で組み付け部に重合部材を重合させて固定する。即ち、組み付け部と重合部材が線ばねの端部を挟持するように配設し、これにより線ばねの端部から連結部材が離脱することを防止していた。
特開2009−133495号公報
しかしながら上記した従来のばねユニットは、線ばねの端部を組み付け部と重合部材で教示することにより連結部材を線ばねに装着する構成であったため、必然的に連結部材の厚さは線ばねの厚さ(線ばね断面の直径)よりも厚くなってしまう。このため、従来構成では、ばねユニットの薄型化を図ることができないという問題点があった。
また、ばねユニットをスライド機構に組み込んで動作させた場合、スライド動作に伴い線ばねには弾性変形が発生する。この際、線ばねの弾性変形には、ねじり変形も含まれている。このねじり変形は組み付け部と重合部材を離間させる方向に作用するため、従来のばねユニットではねじり変形により組み付け部と重合部材とが分離してしまうおそれがあり、信頼性が低下してしまうという問題点があった。
本考案は上記の点に鑑みてなされたものであり、高い信頼性を維持しつつ薄型化を図りうるばねユニット及びスライド機構を提供することを目的とする。
上記の課題は、第1の観点からは、
複数の線ばねと、
該線ばねの端部に設けられる取り付け部材とを有するばねユニットであって、
前記複数の線ばねをそれぞれ折曲した形状とすると共に、該複数の線ばねを面方向に並んで配設し、
前記取り付け部材を金属製の円板とし、前記複数の線ばねの各端部を該取り付け部材に前記面方向に重ねて巻き付けると共に溶接により接合したことを特徴とするばねユニットにより解決することができる。
開示のばねユニット及びこれを用いたスライド機構によれば、複数の線ばねを面方向に並んで配設すると共に複数の線ばねの各端部を金属製の円板である取り付け部材に面方向に重ねて巻き付けて溶接しているため、薄型化を図ることができる。また、線ばねの各端部は取り付け部材に溶接されているため、線ばねの弾性変形時にねじり変形が発生しても、線ばねの端部が取り付け部材から離脱するようなことはない。
図1は本考案の第1実施形態であるばねユニットを示しており、(A)は斜視図、(B)は(A)に矢印Aで示す方向から見た矢視図である。 図2は、本考案の第1実施形態であるばねユニットの取り付け部材を外した状態を示す斜視図である。 図3は、本考案の第1実施形態であるばねユニットの線ばねを示す図である。 図4は、本考案の第1実施形態であるばねユニットに適用しうる線ばねの各種断面形状を示す図である。 図5は、本考案の第1実施形態であるスライド機構の構成及び動作を説明するための平面図である。 図6は、本考案の第2実施形態であるばねユニットを示す斜視図である。 図7は本考案の第2実施形態であるばねユニットを示しており、図7(A)は図7(B)におけるA−A線に沿う断面図、図7(B)は平面図である。 図8は、図7(A)に矢印Bで示す部分を拡大して示す図である。 図9は、本考案の第3実施形態であるばねユニットを示す斜視図である。 図10は、本考案の第3実施形態であるばねユニットの線ばねを示す図である。 図11は本考案の第4実施形態であるばねユニットを示しており、図11(A)は図11(B)におけるC−C線に沿う断面図、図11(B)は平面図である。 図12は、図11(A)に矢印Dで示す部分を拡大して示す図である。
次に、本考案の実施の形態について図面と共に説明する。
図1〜図3は、本考案の第1実施形態であるばねユニット10Aを説明するための図である。図1(A)はばねユニット10Aの斜視図、図1(B)は図1(A)における矢印A方向から見た矢視図、図2は取り付け部材15を取り外した斜視図、及び図3は各線ばね11,12,13を示す斜視図である。
ばねユニット10Aは、複数の線ばね11,12,13と一対の取り付け部材15とを有した構成とされている。本実施形態に係るばねユニット10Aは3本の線ばね11,12,13を用いているが、線ばねの配設数はこれに限定されるものではなく、これが適用されるスライド機構の構成等により適宜選定されるものである。例えば、線ばねを1本のみ配設した構成とすることも可能である。このばねユニット10Aは、例えば携帯電話機やゲーム装置等の電子機器に搭載されるスライド機構20(図5参照)に、アクチュエータとして適用されるものである。
線ばね11,12,13は、ばね鋼等のばね材料よりなる。この線ばね11,12,13は、それぞれ折曲された形状(略L字形状)とされている。具体的には、線ばね11,12,13は略中央位置に位置する折曲部11a,12a,13aと、この折曲部11a,12a,13aを中心として両側に延出する延出部11b,12b,13bと、この延出部11b,12b,13bの端部に形成された端部11c,12c,13cとを有した構成とされている。
この複数の線ばね11,12,13は、面方向に並んで配設される。ここで面方向とは、後述する取り付け部材15の中心軸(図1(A)に矢印Zで示す一点鎖線)に対して直行する面で、かつ取り付け部材15の中心位置を結ぶ線分(図1(A)に矢印Xで示す一点鎖線)を含む面に沿った方向をいうものとする。
線ばね11,12,13を構成する折曲部11a,12a,13aの角度は、鋭角、直角、或いは鈍角のいずれの角度に設定することも可能である。また、各線ばね11,12,13毎に折曲部11a,12a,13aの角度を異ならせる構成としてもよい。
また、延出部11b,12b,13bの長さは、折曲部11a,12a,13aを中心としてその両側に同じ長さとしてもよく、また両側で異なる長さとすることも可能である。更に、各線ばね11,12,13の全長は異なっており、外側に位置する線ばね11が最も長く、内側に位置する線ばね13が最も短くなっている。線ばね11と線ばね13との間に位置する線ばね12は、線ばね11よりも短く線ばね13よりも長く設定されている。このように各線ばね11,12,13の全長をそれぞれ異ならせることにより、各線ばね11,12,13が前記した取り付け部材15の中心軸Z方向に積み重なることはなく、面方向に並んだ状態で配設された構成となる。
また、線ばね11,12,13のばね特性は、その長さを変えることにより変化する。よって、線ばね11,12,13のばね特性を所望の特性とするために、各線ばね11,12,13の長さを適宜設定することとしてもよい。
各線ばね11,12,13の端部に形成される端部11c,12c,13cは、図3に示すように、それぞれリング状に巻かれた形状とされている。この各端部11c,12c,13cの直径は、端部11cが最も大きく、端部12c,13cの順で漸次小さくなっている。そして、各線ばね11,12,13を組み合わせた状態で、図1及び図2に示すように、各端部11c,12c,13cは密着して上記した面方向に並んだ状態となる。よって、本実施形態に係るばねユニット10Aは、各線ばね11,12,13の端部11c,12c,13cにおいても薄型化が図られており、その厚さ(中心軸Z方向に対する厚さ)は、各線ばね11,12,13の厚さとなる。
図4は、線ばね11,12,13の各種断面形状を示している。線ばね11,12,13の断面形状は、図4(A)に示すように円形としてもよく、図4(B)に示すような樽型形状、図4(C)に示すような楕円形状、図4(D)に示すような矩形状とされると共に各角部にフィレットを形成した形状としてもよい。
また、線ばね11,12,13の断面形状は、全て等しくする必要はなく、各々異なる断面形状してもよい。線ばねのばね特性は、線ばねの断面形状を変化させることにより変化する。よって、線ばね11,12,13のばね特性を所望の特性とするために、各線ばね11,12,13の断面形状を適宜選定することとしてもよい。
次に、取り付け部材15について説明する。取り付け部材15は金属よりなり、その形状は円板形状とされている。この取り付け部材15は、ばねユニット10Aを後述するスライド機構20に取り付ける際、固定ピン23,24が挿通されるものである(図5参照)。このため、取り付け部材15には固定ピン23,24が挿通するための貫通孔15aが形成されている。また、この貫通孔15aの外周部分には、座ぐり孔15bが形成されている。この座ぐり孔15bの深さは、固定ピン23,24を挿入した際、各ピン23,24が取り付け部材15の上面から突出しない深さに設定されている。
また、線ばね11,12,13の端部11c,12c,13cは、この取り付け部材15に前記した面方向に重ねて巻き付けられ、その上で溶接(例えば、レーザ溶接)されることにより取り付け部材15に接合される。この際、最内周に位置する端部13cと取り付け部材15とが溶接され、また端部12cと端部13cとが溶接され、端部11cと端部12cとが溶接される。これにより各線ばね11,12,13は取り付け部材15に接合され、各線ばね11,12,13と取り付け部材15が一体的したばねユニット10Aが形成される。
また、上記のように、線ばね11,12,13の各端部11c,12c,13cは取り付け部材15に溶接を用いて強固に固定されているため、ばねユニット10Aの動作に伴い、各線ばね11,12,13にねじり変形が発生しても、線ばね11,12,13の端部11c,12c,13cが取り付け部材15から離脱するようなことはない。
本実施形態では、取り付け部材15の厚さ(中心軸Z方向に対する厚さ)は、各線ばね11,12,13の厚さと等しくなるよう設定されている。このため、図1(B)に示すように、ばねユニット10Aの厚さ(図1(B)に矢印Wで示す)は各線ばね11,12,13の厚さとなり、よってばねユニット10Aの薄型化を図ることができる。
次に、図5を用いて、ばねユニット10Aを組み込んだスライド機構20について説明する。
スライド機構20は、大略するとベースプレート21、スライドプレート22、及びばねユニット10A等を有した構成とされている。また、図5(A)はベースプレート21に対してスライドプレート22がX2方向に移動した位置(閉じ位置という)にある状態を示しており、図5(B)はスライドプレート22が移動範囲の中間位置にある状態を示しており、また図5(C)はベースプレート21に対してスライドプレート22がX1方向に移動した位置(開き位置という)にある状態を示している。
尚、以下の説明ではスライド機構20は固定筐体に対して移動筐体がスライドする構成の携帯電話機に適用される例について説明するものとする。また、各図に示す例では、スライド機構20に1個のばねユニット10Aを組み込んだ構成例を示しているが、スライド機構20に複数のばねユニット10Aを設ける構成とすることも可能である。
ベースプレート21は、携帯電話の各種キー等が配設された固定筐体に固定されるものである。スライドプレート22は、液晶表示装置等が配設される移動筐体に固定されるものである。
ベースプレート21は、その両側にガイド部材26が設けられている。このガイド部材26は、図中矢印X1,X2方向に延在するよう形成されている。またスライドプレート22の両側長手方向に延在する側縁部25は、このガイド部材26にスライド可能に係合した構成とされている。これにより、スライドプレート22はベースプレート21に対してX1,X2方向にスライド可能な構成とされている。
尚、スライドプレート22にはFPC挿通穴27が形成されており、携帯電話機を構成する固定筐体と移動筐体とを接続するフレキシブル基板(FPC)はこのFPC挿通穴27を介して両筐体を電気的に接続する。
ばねユニット10Aは、一方の取り付け部材15が固定ピン23によりスライドプレート22に回転可能に取り付けられると共に、他方の取り付け部材15が固定ピン24によりベースプレート21に回転可能に取り付けられている。これにより、ばねユニット10Aの弾性力は、ベースプレート21とスライドプレート22との間に作用する。
次に、スライド機構20の動作を説明する。尚、以下の説明では、スライド機構20のスライドプレート22が閉じ位置から開き位置まで移動する動作について説明するものとし、開き位置から閉じ位置までの動作は、閉じ位置から開き位置への動作の反対動作となるためその説明は省略する。
図5(A)は、閉じ位置であるスライド機構20を示している。閉じ位置では、スライドプレート22はベースプレート21に対してX2方向にスライドしている。この閉じ位置では、ばねユニット10Aはスライドプレート22をベースプレート21に対してX2方向に移動付勢するよう弾性力を作用させている。
上記の閉じ位置より、操作者がスライドプレート22を矢印X1方向に向け移動操作すると、固定ピン23と固定ピン24の距離は漸次近接するため、ばねユニット10Aを構成する一対の取り付け部材15も漸次近接する。これにより、略L字形状を有する各線ばね11,12,13は、折曲部11a,12a,13aの角度が小さくなるよう弾性変形し、これにより弾性力を蓄成する。
図5(B)は、固定ピン23と固定ピン24が略水平に対向する位置(中間位置)までスライドプレート22がスライドした状態(中間状態という)を示している。この中間状態では、ばねユニット10Aに内設された線ばね11,12,13は最も収縮された状態(両端部11c,12c,13cが近接した状態)となっている。
ところで、スライドプレート22が閉じ位置からこの中間位置に至るまでの間は、固定ピン23の位置(一方の取り付け部材15の位置)は固定ピン24の位置(他方の取り付け部材15の位置)よりもX2方向側にあるため、ばねユニット10Aが発生する弾性力はベースプレート21に対してスライドプレート22をX2方向に移動させるよう作用する。よって、スライドプレート22のX1方向への移動操作を中間位置に至る前に停止すると、スライドプレート22はばねユニット10Aの発生する弾性力により再び閉じ位置に戻る。
これに対し、中間位置よりも更にスライドプレート22をX1方向にスライドさせると、スライドプレート22に対するばねユニット10Aによる弾性力の付勢方向は反転する。即ち、スライドプレート22が中間状態から開き位置に向け移動すると、固定ピン23の位置は固定ピン24の位置よりもX1方向側に位置することになる。よって、ばねユニット10Aの弾性力は、ベースプレート21に対してスライドプレート22を開き位置に向け移動させるよう作用する。
よって、中間状態よりもスライドプレート22をX1方向にスライドさせると、その後は操作を解除してもスライドプレート22はばねユニット10Aの発生する弾性力により自動的に開き位置(図5(C)に示す位置)までスライドする。よって、ばねユニット10Aは、いわゆるセミオートのスライド機構として機能する。
次に、本考案の第2乃至第4実施形態であるばねユニット10B〜10Dに付いて、図6乃至図12を用いて説明する。尚、図6乃至図12において、図1乃至図5に示した構成と対応する構成には同一符号を付してその説明は省略するものとする。
先ず、第2実施形態に係るばねユニット10Bについて説明する。図6乃至図8は、本実施形態に係るばねユニット10Bを説明するための図である。
前記した第1実施形態に係るばねユニット10Aでは、取り付け部材15に固定ピン23,24が挿通される貫通孔15aを形成した構成を示した。これに対し、本実施形態に係るばねユニット10Bは、取り付け部材16の中央部に突起部16aを形成し、この突起部16aがスライド機構20に形成された取り付け孔に係合することにより、ばねユニット10Bをスライド機構20に取り付ける構成としたものである。
取り付け部材16は、突起部16aとリング部16bとにより構成されている。突起部16aはピン状の形状を有している。また、リング部16bは中央部に孔を有したリング形状とされている。この突起部16aとリング部16bは、リング部16bに形成された孔に突起部16aのピン部分を挿入し、その上で溶接することにより一体的されている(図8参照)。
上記構成とされたばねユニット10Bによれば、突起部16aの配設位置における厚さは線ばね11.12,13の厚さより若干厚くなるが、この部分はスライド機構20に装着される部位であるため、ばねユニット10Bを装着したスライド機構20の全体としての薄型化は維持される。また、本実施形態に係るばねユニット10Bでは、固定ピン23,24を不要とすることができるため、部品点数の削減及び低コスト化を図ることができる。
次に、第3実施形態に係るばねユニット10Cについて説明する。図9及び図10は、第3実施形態であるばねユニット10Cを説明するための図である。
本実施形態では、4本の線ばね11,12,13,14を使用している。前記した第1実施形態に係るばねユニット10Aでは、各線ばね11,12,13の端部11c,12c,13cの巻回方向は全て同一方向とされており、取り付け部材15に溶接された状態で各端部11c,12c,13cは取り付け部材15の半径方向に重なった状態(線ばねの数と同じ3重に巻回された状態)となっていた。
これに対して本実施形態に係るばねユニット10Cは、外側に位置する2本の線ばね11,12の巻回方向(丸め込む方向)と、内側に位置する2本の線ばね13,14の巻回方向(丸め込む方向)を異ならせたことを特徴としている。更に、各端部11c,12c,13c,14cの長さが、取り付け部材15の外周の略半分に巻き付くよう、その長さを設定したことを特徴としている(図10参照)。
この構成とすることにより、取り付け部材15における端部11c,12c,13c,14cの巻回状態は、取り付け部材15の中心位置より外側に向かう半径方向(図中矢印Eで示す方向)には端部11c,12cが巻回され、取り付け部材15の中心位置より内側に向かう半径方向(図中矢印Fで示す方向)には端部13c,14cが巻回された状態となる。
このため、本実施形態に係るばねユニット10Cでは、4本の線ばね11,12,13,14を使用しているにも拘わらず、取り付け部材15には実質的に端部11c,12c,13c,14cが二重に巻回された状態となる(第1実施形態と同様の構成とした場合には、端部は4重に巻回されることとなる)。
よって、本実施形態に係るばねユニット10Cでは、取り付け部材15の配設位置における小形化(半径方向に対する小形化)を図ることが可能となる。よって、線ばねを多数使用する構成としても、徒に取り付け部材15の近傍が大型化することを防止することができる。
図11及び図12は、第4実施形態に係るばねユニット10Dを示している。本実施形態に係るばねユニット10Dは、図9に示した第3実施形態に係るばねユニット10Cにおいて、取り付け部材15に変えて、図6乃至図8に示した取り付け部材16を適用したものである。よって、本実施形態に係るばねユニット10Dによれば、部品点数の削減及び低コスト化を図ることができると共に、取り付け部材16の近傍が大型化することを防止することができる。
以上、本考案の好ましい実施形態について詳述したが、本考案は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
10A,10B,10C,10D ばねユニット
11,12,13,14 線ばね
11a,12a,13a,14a 折曲部
11b,12b,13b,14b 延出部
11c,12c,13c,14c 端部
15,16 取り付け部材
15a 貫通孔
15b 座ぐり孔
16a 突起部
16b リング部
20 スライド機構
21 ベースプレート
22 スライドプレート
25 側縁部
26 ガイド部材

Claims (7)

  1. 複数の線ばねと、
    該線ばねの端部に設けられた取り付け部材とを有するばねユニットであって、
    前記複数の線ばねをそれぞれ折曲した形状とすると共に、該複数の線ばねを面方向に並んで配設し、
    前記取り付け部材を金属製の円板とし、前記複数の線ばねの各端部を該取り付け部材に前記面方向に重ねて巻き付けると共に溶接により接合したことを特徴とするばねユニット。
  2. 前記線ばねの断面形状を矩形又は楕円としたことを特徴とする請求項1記載のばねユニット。
  3. 前記複数の線ばねの各断面形状を異ならせたとを特徴とする請求項1又は2記載のばねユニット。
  4. 前記複数の線ばねの各長さを異ならせたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のばねユニット。
  5. 前記取り付け部材の中央に貫通孔を形成すると共に、貫通孔の外周部分に座ぐりを形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のばねユニット。
  6. 前記線ばねの厚さと前記取り付け部材の厚さを等しくしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のばねユニット。
  7. ベースプレートと、
    該ベースプレートにスライド可能に取り付けられたスライドプレートと、
    前記ベースプレートと前記スライドプレートとの間に配設され、前記スライドプレートを前記ベースプレートに対してスライド方向に付勢する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のばねユニットとを有することを特徴とするスライド機構。
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