JP3161495B2 - 製氷皿 - Google Patents

製氷皿

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JP3161495B2
JP3161495B2 JP03164794A JP3164794A JP3161495B2 JP 3161495 B2 JP3161495 B2 JP 3161495B2 JP 03164794 A JP03164794 A JP 03164794A JP 3164794 A JP3164794 A JP 3164794A JP 3161495 B2 JP3161495 B2 JP 3161495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭用冷蔵庫で使われ
る製氷皿に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の製氷皿は、全体が同一の硬質の合
成樹脂により一体成形されたもので、上方へ開口した複
数の製氷個室を縦横に区画形成していた。そして、でき
た氷塊を取り出すときには、製氷皿を上下反転した状態
で、この製氷皿をひねることにより、製氷皿の各製氷個
室内の氷塊を剥離、離脱させていた。
【0003】しかし、製氷皿をひねることにより氷塊を
取り出すのでは、この取り出しが面倒であり、また、そ
の際に氷塊が壊れて、美観を損ないやすい。さらに、1
つの製氷皿で複数の氷塊をつくるようにしていたため、
必要な個数だけの氷塊を得にくい。すなわち、1つの製
氷皿のみでは、得られる氷塊の個数が少なすぎ、一方、
2つの製氷皿を使うと、たくさんでき過ぎるようなこと
があった。
【0004】また、前述のように全体を同一の硬質の合
成樹脂により一体成形した製氷皿の他に、2材質あるい
は2部材からなる製氷皿も従来より提案されている。例
えば特開平2-106675号公報には、水中の空気を逃して氷
塊の透明性を高めることを目的として、底面や一側面を
多孔質プラスチックフィルムにより形成した製氷皿が提
案されている。また、特開平2-64377 号公報には、やは
り氷塊の透明性を高めることを目的として、底部に開孔
を形成した製氷個室を有する上容器の下側に、これとの
間に隙間を形成するように下容器を取り付ける製氷皿が
提案されている。
【0005】しかし、これらの製氷皿においても、氷塊
の取り出しにくさや、取り出し時に氷塊が損傷しやすい
といった問題は、かわるところがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
製氷皿は、全体が同一の硬質の合成樹脂により一体成形
されていたため、できた氷塊を取り出しにくいととも
に、その際に氷塊が損傷しやすい問題があった。また、
1つの製氷皿で複数の氷塊をつくるようにしていたた
め、必要な個数だけの氷塊を得にくい問題もあった。
【0007】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、できた氷塊を損傷させることなく容易に
取り出せ、また、必要なだけの個数の氷塊を得られる製
氷皿を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の製氷皿は、前記
目的を達成するために、硬質の樹脂からなる枠体と、軟
質の樹脂からなる上面を開口した容器とを備え、この容
器は、その上面周辺部を前記枠体の内側面に固定してこ
の枠体内に組み付け、前記枠体の外側面に、他の枠体の
同じ連結用係合部が係脱自在に係合される連結用係合部
を設けたものである。
【0009】
【作用】本発明の製氷皿は、1個を単独で使用すること
もできるが、枠体の外側面の連結用係合部を互いに係合
させることにより、複数個を自在に組み合わせても使え
る。そして、氷塊をつくるときには、容器内にその上面
開口より水を入れ、冷蔵庫の冷凍庫などで凍らせる。ま
た、できた氷塊を取り出すときには、製氷皿を上下反転
させた上で、容器の底部を下へ押す。これにより、軟質
の樹脂からなる容器が弾性変形し、氷塊が出る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。まず製氷皿1の第1実施例の構成を
図1および図2に基づいて説明する。製氷皿1は、ポリ
カーボネートあるいはABSなどの硬質の合成樹脂から
なる枠体2と、軟質の合成樹脂であるシリコーンゴムか
らなる上面を開口した容器3とにより構成されている。
【0011】前記枠体2は、平面形状が正方形状をなし
ている。そして、この枠体2の側壁部6の内面には、断
面ほぼL字形状の突部7により、上方へ開口した凹溝8
が全周に渡って形成されている。また、前記突部7の上
縁には、内向きの鍔部9が形成されている。この鍔部9
は、側壁部6の上縁よりも若干低く位置している。さら
に、前記突部7の下部には、4つの側壁部6のそれぞれ
に沿って、上下に貫通する貫通溝10が部分的に形成され
ている。また、前記各側壁部6の外面には、連結用係合
部としての上下方向の蟻溝11および突条12が横に並べて
それぞれ形成されている。これら蟻溝11および突条12
は、他の枠体2の同じ突条12および蟻溝11がそれぞれ上
下方向に係脱自在に係合されるものである。これによ
り、複数の製氷皿1相互を自在に連結できるようになっ
ている。なお、蟻溝11の上下両端部は、突条12の円滑な
導入のために末広がり形状になっている。
【0012】前記容器3は、やはり平面形状が正方形状
をなしており、底部16の周辺部から側壁部17が若干逆テ
ーパーをなして立ち上がっている。また、この側壁部17
の上縁にはフランジ部18が形成されており、さらに、こ
のフランジ部18の外側周辺から環状凸部19が垂下してい
る。そして、フランジ部18が前記枠体2の鍔部9上に載
っており、環状凸部19が枠体2の凹溝8内に嵌合してい
る。さらに、この凹溝8の下側の貫通溝10内に、前記環
状凸部19の下面に形成された突条20が嵌合している。な
お、この突条20の上方に位置して、容器3の上面には凹
溝21ができている。このようにして、容器3は、その上
面周辺部において枠体2の内側面に固定され、この枠体
2内に組み付けられている。なお、容器3の側壁部17と
枠体2の鍔部9との間には、全周に渡って若干の隙間22
がある。また、容器3の底部16は、枠体2の側壁部6の
下縁よりも若干高く位置している。
【0013】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。本製氷皿1は、1個を単独で使用することも
できるが、複数個を組み合わせても使える。図1に鎖線
で示すように、複数の製氷皿1相互を連結するには、そ
れらの枠体2の蟻溝11および突条12と突条12および蟻溝
11とをそれぞれ互いに係合させればよい。そして、氷塊
をつくるときには、容器3内にその上面開口から水を入
れ、冷蔵庫の冷凍庫などで凍らせる。また、容器3内に
できた氷塊を取り出すときには、製氷皿1を上下反転さ
せた上で、容器3の底部16を下へ押す。これにより、シ
リコーンゴムからなる容器3が弾性変形し、容器3から
氷塊が出る。
【0014】前記実施例の構成によれば、シリコーンゴ
ムからなる容器3内に氷塊をつくることにより、この氷
塊の取り出しが容易にできる。これとともに、取り出し
に際して氷塊が損傷したりしない。しかも、容器3のま
わりには、硬質の合成樹脂からなる枠体2があり、この
枠体2を持てばよいので、製氷皿1の持ち運びなどに際
しての取り扱いは容易である。また、容器3の底部16が
枠体2の側壁部6の下縁よりも若干高く位置しているか
ら、製氷皿1を冷凍庫の床面に置いたとき、この床面に
容器3の底部16が接触しない。したがって、この容器3
の底部16の損傷を防げるとともに、できる氷塊の形が崩
れたものとなることも防げる。また、1個の製氷皿1で
1個の氷塊ができるが、枠体2の外側面の蟻溝11および
突条12により、任意の個数の製氷皿1を必要に応じて自
在に組み合わせられ、必要なだけの個数の氷塊を得るよ
うにもできる。もちろん複数の製氷皿1を別々に扱うこ
ともできるが、連結した方が取り扱いが簡単になる。さ
らに、例えば食卓などにおいて、連結していた製氷皿1
を分離し、氷塊の入った製氷皿1を1人1人に配るよう
なことも可能である。
【0015】図3および図4は、本発明の製氷皿の第2
実施例を示している。この第2実施例の製氷皿1は、枠
体2の平面形状がやはり4角であるのに対して、容器3
の平面形状を8角形状にしたものである。そのために、
枠体2内の四隅部で隣接する側壁部6間に架壁部26を形
成してあり、この架壁部26の内側の面に、容器3の環状
凸部19を嵌め込む凹溝8の一部を形成してある。そし
て、枠体2内の四隅部において、その側壁部6と架壁部
26との間は、上下に貫通した通孔27となっている。ま
た、容器3の上面と架壁部26の上面とは、同高である
が、枠体2内の側壁部6の上縁よりも若干低くなってい
る。
【0016】したがって、容器3内に水を入れるとき、
あふれた水は、枠体2の外側面を伝うのではなく、枠体
2内の前記通孔27を通って流れ落ちることになる。その
ため、枠体2の外側面を持っているユーザーの手には水
があたらず、ユーザーが不快感を感じずに済む。
【0017】なお、本発明の製氷皿は、前記実施例のも
のに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、容
器の平面形状、したがってできる氷塊の形状は、前記実
施例のような4角や8角に限らず、丸でも、3角でも、
あるいは動物の形状などでも、適宜のものとできる。枠
体2の平面形状も正方形状に限らない。また、枠体およ
び容器の材質も、前記実施例のものに限らない。例え
ば、容器は、シリコーンゴムなどの他にも、適宜の軟質
の樹脂を用いられる。
【0018】ところで、前記枠体1と容器2とは、別々
に成形して、後に互いに組み付けることも可能である
が、1つの金型により2材質成形することも可能であ
る。ここで、その2材質成形について説明する。
【0019】まず用いる金型について、図5から図9を
参照しながら説明する。枠体2の材質は、射出成形が適
したポリカーボネートやABSなどの熱可塑性樹脂であ
り、容器3の材質は、LIM(液状射出成形)が適した
熱硬化性樹脂であるシリコーンゴムなので、本金型は、
両方が同時にできる構成となっている。なお、以下の説
明において、図5における上下方向を上下方向とする。
31は固定型、32は可動型で、これら固定型31および可動
型32は、互いに上下方向に移動して開閉し、型閉時に相
互間に2つの製品形状のキャビティ33,34を形成するも
のである。また、本金型は、3枚型であり、固定型31お
よび可動型32間の第1のパーティグライン面PL1 の他
に、後述のように固定型31中に第2のパーティグライン
面PL2 がある。
【0020】前記固定型31は、射出成形機の固定側プラ
テンに取り付けられる固定側取り付け板36と、この固定
側取り付け板36の下側に固定された第1の固定側受け板
37と、この第1の固定側受け板37の下側に上下動可能に
支持された第2の固定側受け板38と、この第2の固定側
受け板38の下側に固定された固定側型板39とを備えてい
る。この固定側型板39には、前記キャビティ33,34を形
成するキャビティ部材40が埋め込んで固定してある。こ
のキャビティ部材40は、枠体2および容器3の下側を形
成するものである。
【0021】一方、前記可動型32は、射出成形機の可動
側プラテンに取り付けられる可動側取り付け板46と、こ
の可動側取り付け板46の上側にスペーサーブロック47を
介して固定された第1の可動側受け板48と、この第1の
可動側受け板48の上側に固定された第2の可動側受け板
49と、この第2の可動側受け板49の上側に固定された第
3の可動側受け板50と、この第3の可動側受け板50の上
側に固定された可動側型板51とを備えている。この可動
側型板51には、前記キャビティ33,34を形成する固定コ
ア部材52が埋め込んで固定してある。この固定コア部材
52は、枠体2の外側面を形成するものである。
【0022】前記固定型31において、第2の固定側受け
板38および固定側型板39は、第1の固定側受け板37およ
び固定側取り付け板36に対して、これら後者に固定され
たガイドピン56が固定側型板39に固定されたガイドブッ
シュ57に摺動自在に嵌合されていることにより支持され
ている。また、第1の固定側受け板37側に固定されたス
トッパーボルト58の頭部が第2の固定側受け板38に突き
当たることにより、両固定側受け板37,38の型開の限界
が規制されるようになっている。さらに、固定側取り付
け板36に固定されたボルト59に、第2の固定側受け板38
に突き当たるリング60が上下方向へ摺動自在に嵌合して
ある。このリング60は、これと固定側取り付け板36との
間に装着されたスプリング61により下方へ付勢されてい
る。
【0023】また、前記固定側取り付け板36および第1
の固定側受け板37には、射出成形機のノズルが接続され
るスプルーブッシュ66が貫通して固定してある。一方、
第2の固定側受け板38には、前記スプルーブッシュ66が
嵌合されるガイドブッシュ67が固定されている。そし
て、スプルーブッシュ66および固定側型板39を貫通して
第1のパーティングライン面PL1 に至る1次スプルー68
が形成されている。また、型閉時、固定側型板39と可動
側型板51との間およびキャビティ部材40と固定コア部材
52との間に、前記1次スプルー68から分岐する1次ラン
ナー69が形成されるようになっている。この1次ランナ
ー69は、前記固定コア部材52に形成されたサブマリンゲ
ートからなる1次ゲート70を介して1次キャビティ33に
連通するものである。
【0024】一方、互いに閉じた両固定側受け板37,38
間には、2次ランナー71が形成されるようになってい
る。この2次ランナー71は、固定型31の側面(実際に
は、この面が天側になる)に流入口72として開口してお
り、この流入口72にLIM用成形機のノズルが接続され
るものである。そして、2次ランナー71は、第2の固定
側受け板38および固定側型板39を貫通して形成された2
次サブスプルー73およびその先端部のピンポイントゲー
トからなる2次ゲート74を介して2次キャビティ34に連
通するものである。
【0025】また、前記可動型32において、固定コア部
材52内には第1の可動コア部材81が上下方向に摺動自在
に嵌合してあり、この第1の可動コア部材81内には第2
の可動コア部材82が上下方向に摺動自在に嵌合してあ
る。第1の可動コア部材81は、枠体2の凹溝8を形成す
るものであり、第2の可動コア部材82は、枠体2の鍔部
9の上面および容器3の上側を形成するものである。そ
して、第1の可動コア部材81は、第2の可動側受け板49
内に上下動自在に支持された第1の可動基板83に固定さ
れている。この第1の可動基板83は、第1の油圧シリン
ダー84により上下方向に駆動されるものである。一方、
前記第2の可動コア部材82は、第3の可動側受け板50内
に上下動自在に支持された第2の可動基板85に固定され
ている。この第2の可動基板85は、スプリング86により
第3の可動側受け板50に対して下方へ付勢されており、
かつ、第2の可動側受け板49に突き当たって下限が規制
されるようになっている。なお、両可動基板83,85は、
ガイドピン87により可動側受け板48,50に上下方向にの
み移動可能に支持されている。両可動基板83,85も、ボ
ルト88により互いに上下動可能に連結されている。さら
に、前記第1の可動基板83に対しては、樹脂圧を確実に
受けるための背板91が設けられている。この背板91は、
第1の可動側受け板48に摺動自在に支持されており、第
2の油圧シリンダー92により左右方向へ駆動されるもの
である。そして、第1の可動基板83と背板91との上下の
対向面には、それぞれ、背板91の移動に伴い噛み合った
り外れたりする複数の山部93,94が形成されている。
【0026】また、前記固定型31において、固定側取り
付け板36および第1の固定側受け板37には、2次ランナ
ー71に臨む突き出しピン101 が所定範囲上下方向へ可動
に組み込まれている。この突き出しピン101 は、スプリ
ング102 により下方へ付勢されている。また、第1の固
定側受け板37には空気通路106 が形成されている。これ
ら通気通路106 は、ノズル107 を介して2次ランナー71
の複数か所に臨ませてある。
【0027】一方、前記可動型32において、スペーサー
ブロック47内には、突き出し板111が上下方向に可動に
支持されている。この突き出し板111 には、成形された
枠体2を突き出す突き出しピンと、1次ランナー69内で
固化した樹脂を突き出す突き出しピン(いずれも図示し
ていない)と、成形された容器3を突き出す突き出しピ
ン112 とが固定されている。また、前記第2の可動基板
85には空気通路116 が形成されている。この通気通路11
6 は、前記第2の可動コア部材82における突き出しピン
112 を通す挿通孔117 内に通じている。なお、第2の可
動コア部材82と反対側で、突き出しピン112 とこれが貫
通した第2の可動基板85との間には、空気漏れを防ぐO
リング118 が設けられている。また、図9に示すよう
に、前記突き出しピン112 の先端部にはフランジ部119
が形成されており、このフランジ部119 のみが挿通孔11
7 に隙間なく嵌合している。
【0028】また、前記固定型31において、第2の固定
側受け板38およびキャビティ部材40には、温調用通路12
1 ,122 が形成されている。温調用通路122 は、キャビ
ティ33,34の近くに位置している。
【0029】一方、前記可動型32において、可動側型板
51、第3の可動側受け板50および固定コア部材52と第2
の可動基板85および第2の可動コア部材82となどには温
調用通路126 ,127 ,128 ,129 ,130 が形成されてい
る。温調用通路128 ,130 は、キャビティ33,34の近く
に位置している。
【0030】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。固定型31と可動型32とを閉じた状態では、両
固定側受け板37,38間の第2のパーティングライン面PL
2 も閉じる。そして、このような型閉状態で、まず1次
成形として枠体2の成形がなされる。この1次成形にお
いては、図6に示すように、第1の油圧シリンダー84の
駆動により第1の可動基板83が上側に位置する。また、
第2の油圧シリンダー92の駆動により背板91が左側に位
置し、この背板91の山部94と第1の可動基板83の山部93
とが突き当たった状態になる。また、この状態で、第1
の可動基板83が第2の可動基板85に下から突き当たり、
この第2の可動基板85をスプリング86に抗して若干押し
上げる。この状態で、第2の可動コア部材82は、キャビ
ティ部材40に突き当たる。こうして、キャビティ部材40
とコア部材52,81,82との間に、枠体2の形状をした1
次キャビティ33が形成される。なお、製氷皿1の隙間22
に相当する位置で、第2の可動コア部材82がキャビティ
部材40に突き当たっていることにより、1次キャビティ
33が2次キャビティ34から遮断されている。この状態
で、射出成形機から高圧で射出された溶融した熱可塑性
樹脂が1次スプルー68および1次ランナー69を通っ
て、1次ゲート70から1次キャビティ33内に充填され
る。このような1次成形においては、温調用通路121 ,
122 ,126 ,…,130内を数10℃程度の冷たい油が通
り、キャビティ33付近が冷却される。
【0031】そして、1次キャビティ33内に充填された
熱可塑性樹脂が十分に冷却されて固化した後、2次成形
すなわち容器3の成形がなされる。この2次成形におい
ては、図5に示すように、まず第2の油圧シリンダー92
の駆動により背板91が右側に移動した後、第1の油圧シ
リンダー84の駆動により第1の可動基板83が下側に移動
する。この状態で、第1の可動基板83と背板91とは、山
部93,94が互いに外れた状態で突き当たる。そして、第
2の可動基板85もスプリング86により押されて若干下側
に移動し、第2の可動側受け板49に突き当たった状態に
なる。この状態で、キャビティ部材40と可動コア部材8
1,82と既に成形された枠体2との間に、容器3の形状
をした2次キャビティ34が形成される。そして、LIM
用成形機から2次ランナー71の流入口72に、常温で液体
状になっているシリコーンゴムが低圧で注入される。こ
のシリコーンゴムは、2次ランナー71および2次サブス
プルー73を通って、2次ゲート74から2次キャビティ34
内に充填される。このような2次成形においては、温調
用通路121 ,122 ,126 ,…,130 内を 120〜150 ℃程
度の熱い油が通り、キャビティ34付近が加熱される。こ
の加熱により、2次キャビティ34内に充填されたシリコ
ーンゴムが硬化する。
【0032】その後、型開となる。このとき、固定型31
と可動型32との間の第1のパーティングライン面PL1 が
開くとともに、両固定側受け板36,37間の第2のパーテ
ィングライン面PL2 が開く。固定型31と可動型32との型
開に伴い、成形された製氷皿1と1次スプルー68および
1次ランナー69内で固化した樹脂は、まず固定型31から
離れる。そして、ある程度型開が進むと、突き出しピン
112 により枠体2と容器3と前記1次ランナー69部分の
樹脂とが突き出されて可動型32から離れ、図示していな
い取り出し機により取り出される。なお、可動型32から
の離型に伴い、サブマリンゲートからなる1次ゲート70
において、枠体2と1次ランナー69部分の樹脂とが切断
される。ところで、軟らかいシリコーンゴムからなる容
器3は、突き出しピン112 により突くのみでは、他の部
分が可動型32にへばりついたままで破れるおそれがある
ので、空気の吹き出しを併用している。すなわち、図9
(b)に示すように、突き出しピン112 がある程度突き
出ると、そのフランジ部119 が第2の可動コア部材82の
挿通孔117 から抜け、矢印で示すように、この挿通孔11
7 を通って容器3へ空気が吹き付ける。これにより、こ
の容器3は、可動型32から確実に剥離する。なお、図9
(a)は、型閉時の状態を示している。
【0033】また、図7に示すように、両固定側受け板
37,38が互いに開くと、2次サブスプルー73および2次
ランナー71内で硬化した樹脂R2は第2の固定側受け板38
から離れる。また、両固定側受け板37,38が開くのに伴
い、型閉時には第2の固定側受け板38により押さえられ
ていた突き出しピン101 がスプリング102 により第2の
固定側受け板38の方へ移動し、前記2次ランナー71部分
の樹脂R2を突き出して第1の固定側受け板37から離す。
これとともに、この第1の固定側受け板37に設けられた
空気通路106 からノズル107 を介して2次ランナー71部
分の樹脂R2に空気が吹き付けられ、この2次ランナー71
部分の樹脂R2が第1の固定側受け板37から確実に剥離す
る。このように空気を吹き付けるのは、やはり突き出し
ピン101による突き出しのみでは、シリコーンゴムが破
れて離型が確実になされないおそれがあるからである。
そして、離型した2次ランナー71部分の樹脂R2は、図示
していない取り出し機により取り出される。なお、型開
の当初、スプリング61がリング60を介して第1の固定側
受け板37から第2の固定側受け板38を突き離す。
【0034】その後、再び型閉となり、以上の工程が繰
り返される。
【0035】以上のように、枠体2と容器3とを1つの
金型により2材質成形すれば、組み立ての工程が不要に
なり、生産性が向上する。
【0036】ところで、前述のように熱可塑性樹脂とシ
リコーンゴムとを2材質成形しても、両者は接合できな
い。しかし、容器3の環状凸部19を枠体2の凹溝8に嵌
め込み、さらに、環状凸部19の突条20を凹溝8の貫通溝
10に埋め込んだので、容器3と枠体2とを相互に確実に
固定でき、使用時に両者が互いに外れるようなことを防
止できる。
【0037】なお、成形する製氷皿の構成あるいは枠体
や容器の材質が変われば、金型の構造も変わってくるこ
とは、いうまでもない。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、硬質の樹脂からなる枠
体と、軟質の樹脂からなる上面を開口した容器とを備
え、この容器は、その上面周辺部を枠体の内側面に固定
してこの枠体内に組み付けた製氷皿なので、容器内でで
きた氷塊を取り出すとき、容器の底部を押して容器を弾
性変形させることにより、氷塊を損傷させることなく容
易に取り出せる。一方、まわりは硬質の樹脂からなる枠
体であるから、製氷皿の持ち運びなどの取り扱いは容易
である。また、枠体の外側面に、他の枠体の同じ連結用
係合部が係脱自在に係合される連結用係合部を設けたの
で、任意の個数の製氷皿を必要に応じて自在に組み合わ
せられ、必要なだけの個数の氷塊を得るようにもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製氷皿の第1実施例を示す断面図であ
る。
【図2】同上斜視図である。
【図3】本発明の製氷皿の第2実施例を示す断面図であ
る。
【図4】同上斜視図である。
【図5】前記第1実施例の製氷皿の成形に用いる金型の
断面図であり、2次キャビティの形成時を示している。
【図6】同上1次キャビティの形成時の一部の断面図で
ある。
【図7】同上第2のパーティングライン面が開いた状態
の一部の断面図である。
【図8】同上固定型の第1のパーティングライン面の平
面図である。
【図9】同上突き出しピンの先端部付近の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 製氷皿 2 枠体 3 容器 11 蟻溝(連結用係合部) 12 突状(連結用係合部)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質の樹脂からなる枠体と、軟質の樹脂
    からなる上面を開口した容器とを備え、この容器は、そ
    の上面周辺部を前記枠体の内側面に固定してこの枠体内
    に組み付け、前記枠体の外側面に、他の枠体の同じ連結
    用係合部が係脱自在に係合される連結用係合部を設けた
    ことを特徴とする製氷皿。
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