JP3161271U - 電荷蓄積部品および電解剤吸収器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解剤の漏れが抑えられた電荷蓄積部品および電解剤吸収器を提供する。【解決手段】電荷蓄積部品において、電解剤13と、電解剤に接する電極11,12と、電解剤および前記電極を収容する収容部161と、収容部の一部に設けられた、この収容部内の電解剤を該収容部外に放出する放出弁161aと、電解剤を取り込む隙間が形成された分子構造を有する材料からなる吸収剤18であって、収容部の外側の、放出弁に対向する位置に該吸収剤18を配して構成する。【選択図】図1
Description
本考案は、電荷蓄積部品および電解剤吸収器に関する。
2次電池および電解キャパシタに代表される電荷蓄積部品は、高容量化・高エネルギー密度化に伴い、携帯電子機器から自動車に至るまで応用範囲が広がっている。このような電荷蓄積部品には、電解液を収容する収容部に、圧力を逃がすための放出弁(安全弁)が備えられており、端子間の短絡や外部衝撃といった万一の場合における破裂の防止が図られている。しかし、放出弁が作動する際に外部に漏れ出す電解液は、電解液の状態によっては発煙と誤認されたり、また、回路基板の短絡といった2次被害を引き起こしたりする。
液体状の電解液に代えて固体樹脂を用いたポリマータイプの電荷蓄積部品が知られているが、ポリマータイプの電荷蓄積部品は、体積あたりの容量や取出し電流が液体状の電解液を用いたものと比べて低く、用途に限りがある。
電解液の漏れを抑えようとする手法として、例えば、特許文献1には、電池に外付けするキャップに、電解液吸収シートとガス抜孔が設けられた構造が記載されている。
また、特許文献2には、複数の円柱状の電池セルが内蔵された電池パックにおいて、複数の電池セル接続して箱状のパックに詰める際に、電池セルの円形凸状の電極キャップに合せた穴部が設けられたシートを、電極キャップに隣接させて組み込むことが記載されている。
また、特許文献3には、パック内のデッドスペースに消化剤を配した電池パックが記載されている。
また、特許文献4には、電池セル内部の放出弁の近傍に繊維状の電解液吸収体を配置した鉛蓄電池が記載されている。
しかしながら、上記特許文献1および2に記載された電池パックは、シートが、ろ紙、連続気泡を有する発泡体、あるいはファイバー状の材料であり、漏れた電解液の流れを滞らせることはできても、外部への漏れを回避できない。また、特許文献3に記載されているのは、発火した後に消火を行う思想であり、漏れを抑えることではない。また、電解液吸収体による吸収の具体的な原理は特許文献4にも示されていない。
本考案は上記問題点を解決し、電解剤の漏れが抑えられた電荷蓄積部品および電解剤吸収器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成する本考案の電荷蓄積部品は、
電解剤と、
上記電解剤に接する電極と、
上記電解剤および上記電極を収容する収容部と、
上記収容部の一部に設けられた、この収容部内の電解剤をこの収容部外に放出する放出弁と、
上記電解剤を取り込む隙間が形成された分子構造を有する材料からなる吸収剤であって、上記収容部の外側の上記放出弁に対向する位置に設けられた吸収剤とを備えたことを特徴とする。
電解剤と、
上記電解剤に接する電極と、
上記電解剤および上記電極を収容する収容部と、
上記収容部の一部に設けられた、この収容部内の電解剤をこの収容部外に放出する放出弁と、
上記電解剤を取り込む隙間が形成された分子構造を有する材料からなる吸収剤であって、上記収容部の外側の上記放出弁に対向する位置に設けられた吸収剤とを備えたことを特徴とする。
本考案の電荷蓄積部品では、電解剤が吸収剤の分子構造の隙間に取り込まれるため、放出弁から放出された電解剤が高効率で吸収されるため、電解剤の漏れが抑えられる。ここで、吸収される電解剤は、液体の電解液のみならず、電解液が気化してなる気体(ガス)も含む意味である。
ここで、上記本考案の電荷蓄積部品において、上記吸収剤の材料が、上記電解剤をゲスト分子として結合させるホスト分子として機能するものであることが好ましい。
吸収剤の材料が電解剤をゲスト分子として結合させることによって、電解剤が高効率で吸収される。
また、上記本考案の電荷蓄積部品において、上記吸収剤の材料が、ジフェン酸ビスであることが好ましい。
ジフェン酸ビスは、電解剤をゲスト化合物とするホスト化合物として機能し、電解剤と包接化合物を生成する。このため、電解剤が高効率で吸収される。
また、上記本考案の電荷蓄積部品において、吸収剤の材料が、ゼオライトであることが好ましい。
ゼオライトは、網目状の結晶構造を有しており電解剤を収着するため、電解剤が高効率で吸収される。
また、上記本考案の電荷蓄積部品において、上記吸収剤が、さらに、難燃化剤を含んだものであることが好ましい。
吸収剤が難燃化剤を含むことで、電解剤に対する安全性がより向上する。
また、上記本考案の電荷蓄積部品が、上記収容部の外側に上記放出弁を覆って設けられた覆い部を備え、
上記吸収剤が上記覆い部内に配置されたものであるであることが好ましい。
上記吸収剤が上記覆い部内に配置されたものであるであることが好ましい。
放出弁から放出された電解剤が覆い部内に閉じ込められ、閉じ込められた電解剤が吸収剤に吸収されるため、電解剤の吸収効率が高まり漏れが抑えられる。
また、上記本考案の電荷蓄積部品は、2次電池にも適用できる。
上記目的を達成する本考案の電解剤吸収器は、電解剤と、この電解剤に接する電極と、この電解剤およびこの電極を収容する収容器と、この収容器の一部に設けられた、この収容器内の電解剤をこの収容器外に放出する放出弁とを備えた電荷蓄積部品に装着される電解剤吸収器であって、
上記収容器の外側に、上記放出弁を覆って取り付けられる覆い部材と、
上記覆い部材の、この覆い部材が上記収容器に取り付けられた状態で上記放出弁に対向する位置に設けられた、上記電解剤を取り込む隙間が形成された分子構造を有する材料からなる吸収剤とを備えたことを特徴とする。
上記収容器の外側に、上記放出弁を覆って取り付けられる覆い部材と、
上記覆い部材の、この覆い部材が上記収容器に取り付けられた状態で上記放出弁に対向する位置に設けられた、上記電解剤を取り込む隙間が形成された分子構造を有する材料からなる吸収剤とを備えたことを特徴とする。
本考案の電解剤吸収器は、覆い部材が放出弁を覆って取り付けられることで、吸収剤が放出弁に対向して配置される。放出弁から放出された電解剤が高効率で吸収されるため、電解剤の漏れが抑えられる。
また、上記本考案の電解剤吸収器において、吸収剤の材料が、ジフェン酸ビス、またはゼオライトであることが好ましい。
また、上記本考案の電解剤吸収器において、上記吸収剤が、さらに、難燃化剤を含んだものであることが好ましい。
また、上記本考案の電解剤吸収器において、上記覆い部材が、シート状であることが好ましい。
覆い部材がシート状であることにより、電荷蓄積部品の形状に柔軟に対応して放出弁を覆い、電解剤の漏れを効率よく抑える。
また、上記本考案の電解剤吸収器は、2次電池にも装着適用できる。
以上説明したように、本考案によれば、電解剤の漏れが抑えられた電荷蓄積部品および電解剤吸収器が実現する。
以下図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。
図1は、本考案の第1実施形態であるキャパシタの断面図である。
図1に示すキャパシタ1は、電解キャパシタであり、電極箔11,12、電解紙13、端子14,15、ケース16、パッキング17、および吸収剤18を有している。なお、図1では、吸収剤18の位置を分かりやすく示すため吸収剤18のみにハッチングを施し、残りの部分のハッチングは省略している。
電極箔11,12はアルミニウム箔であり、陽極となる電極箔11と陰極となる電極箔12が、電解紙13を挟んで巻き取られている。陽極となる電極箔11の表面には、アルミニウム酸化膜が形成されている。電解紙13には、電解液が含浸されている。電解液は、非水媒に電解質を溶解した有機溶剤である。電解質は、例えばホウ酸アンモンである。
ケース16は、素子収容部161と吸収剤収容部162の2室に分かれている。電極箔11,12および電解紙13は、素子収容部161に収容されている。素子収容部161の開口には、電極箔11,12および電解紙13が収容された状態で、ゴム製のパッキング17が詰められており、素子収容部161内は密閉されている。
ケース16は、素子収容部161と吸収剤収容部162の2室に分かれている。電極箔11,12および電解紙13は、素子収容部161に収容されている。素子収容部161の開口には、電極箔11,12および電解紙13が収容された状態で、ゴム製のパッキング17が詰められており、素子収容部161内は密閉されている。
ケース16の素子収容部161とパッキング17との組合せが本発明にいう収容部の一例に相当する。
2つの電極箔11,12には、2つの端子14,15がそれぞれ電気的に接続されており、端子14,15は、パッキング17を貫通して素子収容部161の外側に突き出ている。
ケース16の中ほど、すなわち素子収容部161の、パッキング17とは反対側には、素子収容部161と吸収剤収容部162とを隔てる壁161aが設けられている。この壁161aは、素子収容部161の一部をなしており、壁161aには溝Sが形成されている。素子収容部161内に、電解液が気化したガス(気体)が蓄積し、内部の圧力が上昇すると壁161aの溝S部分が破れ、液体の電解液を含んだガスが吸収剤収容部162内に放出される。つまり、壁は、素子収容部161内の圧力を逃がして破裂を防ぐ放出弁として機能している。以降、壁161aを放出弁161aとも称する。吸収剤収容部162は、素子収容部161の外側に放出弁161aを覆って設けられている。
放出弁161aが本発明にいう放出弁の一例に相当し、吸収剤収容部162が本発明にいう覆い部の一例に相当する。また、電極箔11,12が本発明にいう電極の一例に相当する。また、放出弁から放出される液体の電解液、および電解液が気化したガス(気体)の双方が本発明にいう電解剤に相当するが、本明細書では、特に断らない限り、気体および液体の電解液の双方を「電解液」と称する。
吸収剤収容部162には、吸収剤18が配置されている。吸収剤18は、電解液を取り込む隙間が形成された分子構造を有する材料からなる。吸収剤18は、電解液をゲスト化合物として包接するホスト化合物を主材料として含んでいる。より詳細には、吸収剤18は、ジフェン酸ビス(ジシクロハキシルアミド)を主材料として含んでいる。ジフェン酸ビスは、下の構造式で表わされる。
ジフェン酸ビスは、例えば特公平4−34987号公報に記載された方法によって製造することができるが、この他の製造方法によって製造されたものでもよい。
吸収剤18には、さらに、難燃化剤が含有されている。難燃化剤は、吸収剤に含有されることで吸収剤を難燃性にする物質である。難燃化剤としては、例えば、リンと窒素を主要成分とするホスファゼンである。また、難燃化剤として、リン酸2水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素カリウムに代表される消化剤を用いることも可能である。
図1に示すキャパシタ1は、2つの端子14,15を介して外部から供給される電荷を内部に蓄える。ここで、端子14,15に過電圧や逆極性の電圧が印加されたり高温環境下に置かれたりすると、電解液が気化したガスが素子収容部161に蓄積し、素子収容部161の圧力が高まる。素子収容部161の圧力があるレベルを超えると、放出弁161aが破れて電解液が吸収剤収容部162内に放出される。電解液は、吸収剤収容部162内で吸収剤18と接触すると、包接化合物になる。つまり、電解液が吸収剤18に吸収される。これによって、電解液がケース16の外に漏れ出ることが回避される。
上記第1実施形態では、素子収容部161と吸収剤収容部162とが1つのケース16として一体に成型された形態を説明した。続いて、吸収剤を収容する収容器が後付け可能となっている第2実施形態について説明する。
図2は、本考案の第2実施形態である電解液吸収器を示す斜視図である。また、図3は、図2に示す電解液吸収器の断面を示す断面図である。
図2に示す電解液吸収器2は、キャパシタCの上に装着されるものであり、キャパシタCに電解液吸収器2が装着されることで本発明にいう電荷蓄積部品の一例が完成する。ここでキャパシタCの構成は、図1に示したキャパシタから吸収剤収容部162および吸収剤18が除去された構成と同じである。電解キャパシタCの収容器C10の頂面には、溝Sが形成された放出弁C11が設けられている。
電解液吸収器2は、キャパシタCの収容器C10の外側に取り付けられるものであり、覆い部材21と、覆い部材21の内部に配置された吸収剤28とを有している。本実施形態の電解液吸収器2は、キャップ状である。覆い部材21は、有蓋円筒状であり、円柱状の収容器C10の上部に被さるように取り付けられる。覆い部材21のうち、円筒の開口側部分には、収容器C10に固定される取付部21aが設けられている。取付部21aは、接着剤等により収容器C10に固定される。吸収剤28は、先に説明した第1実施形態の吸収剤18と同じ材料で形成されている。吸収剤28は、覆い部材21が収容器C10に取り付けられた状態で、放出弁C11に対向する位置に配置される。放出弁C11から放出された電解液は、吸収剤28と接触すると、包接化合物になる。つまり、電解液が吸収剤28に吸収される。
図4は、本考案の第3実施形態の電解液吸収器を示す斜視図である。
図4に示す電解液吸収器3は、円筒状である覆い部材31の開口から対向して突出した3本の脚が取付部31aとなっている点が上述した第2実施形態と異なり、この他の点は第2実施形態と同じである。取付部31aは弾性を有しており先端部は内側に折れ曲がっている。電解液吸収器3は、キャパシタCの収容器C10の上部に取り付けられる際に、取付部31aが外側に広がるように変形する。電解液吸収器3は、取付部31aの変形の弾性力によって、収容器C10(図2参照)の上部に固定される。
図5は、本考案の第4実施形態の電解液吸収器を示す斜視図である。
図5に示す電解液吸収器4は、円筒状である覆い部材41の開口の端部が内側に折れ曲がった形状を有しており、この内側に折れ曲がった部分が取付部41aとなっている。取付部41aには両面テープ42が貼り付けられており、両面テープ42によって、取付部41aが、キャパシタC(図2参照)の収容器C10の上面に固定される。
図6は、本考案の第5実施形態の電解液吸収器を示す斜視図である。
図6に示す電解液吸収器5は、覆い部材51がシート状の材料で形成されている。覆い部材51は、より詳細には、樹脂製の柔軟な薄いシートであり、一方の面に粘着剤が塗布された粘着シートである。吸収剤28は、覆い部材51の粘着剤が塗布された側に配置されている。電解液吸収器5がキャパシタCに取り付けられる際には、吸収剤28がキャパシタC上面の放出弁C11の上に配置され、覆い部材51がキャパシタCの上部に巻き付けられる。
図7は、本考案の第6実施形態の電解液吸収器を示す斜視図である。
図7に示す電解液吸収器6は、覆い部材61に孔61hが形成されており、この孔61hは、通気部材69によって塞がれている。通気部材69は、気体を通過させ、かつ、液体および固体の通過を遮断する材料からなる。より詳細には、通気部材69は、20μm〜50μmの孔が多数形成された多孔質プラスチックであって、さらに孔で形成された空間同士が5μm〜10μmの微小孔によってつながれた多孔質プラスチックからなるフィルムである。このような多孔質プラスチックは、例えばミクロベント(登録商標)である。
電解液吸収器6では、キャパシタの放出弁から放出された電解液が吸収剤28によって吸収される。また、放出弁からの放出量が急激に増加し、吸収剤28による吸収速度が電解液の放出速度に追いつかない場合に、気体の電解液の一部が通気部材69を通って外部に放出され、覆い部材61内の圧力上昇が抑えられる、この一方で、液体の電解液の通過は通気部材69によって遮断される。したがって、電解液が液体のまま漏れることが確実に抑えられる。
図8は、本考案の第7実施形態の電解液吸収器を示す斜視図であり、図9は、図8に示す電解液吸収器の電池への取付けを説明する図である。
図8および図9に示す電解液吸収器7は、図9に示す電荷蓄積部品としての複数の電池Bに装着されて電池パックPを構成するものである。ここで、図9に示す電池Bは、公知の円筒型リチウムイオン2次電池である。電池Bの内部構造は公知であり図示はしないが、電池Bは、コバルト酸リチウムで形成されたシート状の正極と、隔離板(セパレータ)、炭素材料からなるシート状の負極とが重なった状態で巻きつけられ、この全体がケース内で電解液に浸された構造を有している。つまり、正極と負極とは電解液に接している。電解液として、非水溶媒に電解液を溶解した有機溶剤型液が用いられている。より詳細には、電解液は、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、ホウフッ化リチウム(LiBF4)等を主成分としている。円柱形の電池Bの底面には、端子B1が配置されている。端子B1は正極に電気的に接続されている。また電池Bの反対側の底面には、負極に接続された端子が配置されている。複数の電池Bの端子同士は、電池パックPが所期の電圧を出力するよう電気的に接続されている。また、電池Bの底面には、端子B1に隣接して放出弁B2が設けられている。ケース内にガスが蓄積して圧力が高まると、気体および液体の電解液が放出弁B2から放出される。
電解液吸収器7は、覆い部材71と、覆い部材71の内側に配置された吸収剤78とを有している。覆い部材71は、樹脂製の板であり、電池Bの幅と略同じ幅を有する平板部711と、平板部711の両側から折れ曲がって延びた一対の翼部722とを有する。吸収剤78は、平板部711に設けられている。翼部722は、覆い部材71の表裏面のうち、吸収剤78が設けられた面の側に折れ曲がっている。
電解液吸収器7が電池Bに取り付けられる際には、図9に示すように、吸収剤78が電池Bの放出弁B2に対向する位置に配置され、覆い部材71の翼部722が、電池BのケースB3に接着により固定されることで、覆い部材71が電池Bの上部を覆う。電解液吸収器7が電池Bに取り付けられることで、電荷蓄積部品としての電池パックPが完成する。なお、電解液吸収器7が取り付けられた電池Bは、さらに、図示しない包装材で全体が覆われてもよい。
電池パックPにおいて、放出弁B2から放出された電解液は、吸収剤78と接触すると、包接化合物を生成する。つまり、電解液が吸収剤78に吸収される。これによって、電解液が電池パックPから漏れ出ることが回避される。
これまで複数の実施形態を説明したが、本発明は、各実施形態の要素が互いに組み合わされたものであってもよい。例えば、第1実施形態から第6実施形態まででは、電荷蓄積部品としてキャパシタを用いた例を説明したが、電荷蓄積部品として電池を用いたものであってもよい。また、逆に、第7実施形態では、電荷蓄積部品として電池を用いた例を説明したが、電荷蓄積部品として電池の代わりにキャパシタを用いたものであってもよい。
また、上述した実施形態では吸収剤も塊状として配置された例を示したが、吸収剤は、分散して配置されたものであってもよい。
図10は、吸収剤が分散配置された変形例を示す断面図である。
図10に示す電解液吸収器8は、吸収剤88が複数の平板からなり、互いに隙間を空けて分散して配置されている。吸収剤88は、電解液を取り込むことで膨張するが、平板状の吸収剤88は隣接する隙間を埋めるように膨張するので、吸収剤88全体としての外形の変形量が抑えられ、吸収剤88の歪みが抑えられる。
上述した実施例では、吸収剤の材料としてジフェン酸ビスを用いた例を説明したが、続いて、吸収剤の材料としてゼオライトを用いた第7実施形態について説明する。
第7実施形態の電解液吸収器は、図2に示す第2実施形態の電解液吸収器2と比べ、吸収剤の材料が異なり、この他の点は第2実施形態の電解液吸収器2と同じであるので、図2を流用して説明する。
第7実施形態の電解液吸収器は、吸収剤28がゼオライトで形成されている。ゼオライトは、シリコン、アルミニウム、および酸素からなる網目構造を有しており、電解液を取り込む隙間が形成されている。
なお、上述した実施形態では、本考案にいう電荷蓄積部品の例として、キャパシタの他に円筒型リチウムイオン2次電池を示したが、本考案にいう電荷蓄積部品としての2次電池は、円筒型リチウムイオン2次電池に限られるものではなく、例えば、角型の電池であってもよく、また、ニッカド電池といった他のタイプの2次電池であってもよい。
1 キャパシタ
2,3,4,5,6,7,8 電解液吸収器
11,12 電極箔
13 電解紙(電解液)
16 ケース
161 素子収容部
161a 放出弁
162 吸収剤収容部
18,28,78,88 吸収剤
21,31,41,51,61,71 覆い部材
69 通気部材
B 電池
B2 放出弁
C キャパシタ
C10 収容器
C11 放出弁
P 電池パック
2,3,4,5,6,7,8 電解液吸収器
11,12 電極箔
13 電解紙(電解液)
16 ケース
161 素子収容部
161a 放出弁
162 吸収剤収容部
18,28,78,88 吸収剤
21,31,41,51,61,71 覆い部材
69 通気部材
B 電池
B2 放出弁
C キャパシタ
C10 収容器
C11 放出弁
P 電池パック
Claims (15)
- 電解剤と、
前記電解剤に接する電極と、
前記電解剤および前記電極を収容する収容部と、
前記収容部の一部に設けられた、該収容部内の電解剤を該収容部外に放出する放出弁と、
前記電解剤を取り込む隙間が形成された分子構造を有する材料からなる吸収剤であって、前記収容部の外側の前記放出弁に対向する位置に設けられた吸収剤とを備えたことを特徴とする電荷蓄積部品。 - 前記吸収剤の材料が、前記電解剤をゲスト分子として結合させるホスト分子として機能するものであることを特徴とする請求項1記載の電荷蓄積部品。
- 前記吸収剤の材料が、ジフェン酸ビスであることを特徴とする請求項1記載の電荷蓄積部品。
- 前記吸収剤の材料が、ゼオライトであることを特徴とする請求項1記載の電荷蓄積部品。
- 前記吸収剤が、さらに、難燃化剤を含んだものであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の電荷蓄積部品。
- 前記収容部の外側に前記放出弁を覆って設けられた覆い部を備え、
前記吸収剤が前記覆い部内に配置されたものであることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の電荷蓄積部品。 - 前記覆い部が、該放出室内の気体を外部に通過させ、液体および固体の通過は遮断する材料からなる気体通過部を備えたことを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の電荷蓄積部品。
- 2次電池であることを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の電荷蓄積部品。
- 電解剤と、該電解剤に接する電極と、該電解剤および該電極を収容する収容器と、該収容器の一部に設けられた、該収容器内の電解剤を該収容器外に放出する放出弁とを備えた電荷蓄積部品に装着される電解剤吸収器であって、
前記収容器の外側に、前記放出弁を覆って取り付けられる覆い部材と、
前記覆い部材の、該覆い部材が前記収容器に取り付けられた状態で前記放出弁に対向する位置に設けられた、前記電解剤を取り込む隙間が形成された分子構造を有する材料からなる吸収剤とを備えたことを特徴とする電解剤吸収器。 - 前記吸収剤の材料が、前記電解剤をゲスト分子として結合させるホスト分子として機能するものであることを特徴とする請求項9記載の電荷蓄積部品。
- 前記吸収剤の材料が、ジフェン酸ビスであることを特徴とする請求項9記載の電解剤吸収器。
- 前記吸収剤の材料が、ゼオライトであることを特徴とする請求項9記載の電解剤吸収器。
- 前記吸収剤が、さらに、難燃化剤を含んだものであることを特徴とする請求項9から12いずれか1項記載の電解剤吸収器。
- 前記覆い部材が、シート状であることを特徴とする請求項9から13いずれか1項記載の電解剤吸収器。
- 前記電荷蓄積部品が2次電池であることを特徴とする請求項9から14いずれか1項記載の電荷蓄積部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010002025U JP3161271U (ja) | 2010-03-29 | 2010-03-29 | 電荷蓄積部品および電解剤吸収器 |
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---|---|---|---|
JP2010002025U JP3161271U (ja) | 2010-03-29 | 2010-03-29 | 電荷蓄積部品および電解剤吸収器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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