JP3160501B2 - 高結晶水鉄鉱石を原料とする焼結鉱の製造方法 - Google Patents

高結晶水鉄鉱石を原料とする焼結鉱の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、結晶水の含有率
が3%以上の高結晶水鉄鉱石を原料の一部として用いて
高炉用焼結鉱を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉を安定かつ高効率で操業するには高
品質の焼結鉱が要求され、冷間強度、被還元性、耐還元
粉化性などの品質が厳しく管理されている。また、焼結
鉱の製造コストを下げるため、成品の歩留り及び生産性
も重要な管理項目となっている。
【0003】そしてこのような焼結鉱は一般的に次のよ
うな方法で製造されている。まず、10mm程度以下の
粉鉄鉱石に石灰石などのCaO含有副原料、珪石、蛇紋
岩等のSiO2 含有副原料およびコークスなどの固体燃
料を混合し、これに適当な水分を加えて造粒する。この
造粒物をドワイトロイド式焼結機のパレット上に適当な
厚さに装入して表層部の固体燃料に着火する。着火後は
下方に向けて空気を吸引しながら固体燃料を燃焼させ、
その燃焼熱により配合原料を焼結させて、焼結ケーキと
する。この焼結ケーキを破砕・整粒し、一定の粒径以上
の焼結鉱を得る。一定粒径未満(通常は−5mm)の焼
結鉱は返鉱と呼ばれ、焼結鉱の原料に戻される。
【0004】従来、焼結鉱の鉄原料としては主に赤鉄鉱
(Fe23 :Hematite)や磁鉄鉱(Fe3
4 :Magnetite)などが使用されてきた。しか
し、近年良質のこれら鉄鉱石の産出量が減少するにつ
れ、針鉄鉱(Fe23 ・nH2 O:ゲーサイト:Go
ethite)を多量に含有する鉄鉱石の使用量が次第
に増加する傾向にある。針鉄鉱は、多量の結晶水を含有
しており、常温および加熱後の気孔率が高いことが特徴
であり、焼結原料として多量に使用すると、成品強度が
低下するばかりでなく、歩留りや生産性が低下する問題
点があった。
【0005】このような問題が生じる理由は次のように
考えられる。すなわち焼結過程において、CaOと F
23 が反応してカルシウムフェライト系の融液を生
成する際に、ゲーサイトを多量に含有する鉄鉱石の加熱
後の気孔率は他の鉄鉱石と比較して非常に高いために、
反応性が高く、融液中のFe23 濃度が高くなる。こ
のために液相温度が高くなり、気孔の再配列に必要な時
間が短かくなる。この結果、気孔の再配列が阻害され、
1〜5mm程度の粗大気孔の割合が増加し、焼結鉱の強
度、歩留りが低下する。
【0006】上記のように高結晶水を含有する鉄鉱石、
例えばゲーサイトを多量に含有する鉄鉱石を焼結原料と
して使用すると、多くの問題が生じてくる。そこで、こ
れらの鉄鉱石を多量に使用するために様々な技術が提案
されてきた。例えば、特開平3−47927号公報には
これら鉄鉱石の周辺に所定割合のMgO−SiO2 を含
有する副原料を配合することにより、カルシウムフェラ
イト系の融液中にFe23 が多量に溶融することを防
止する方法が開示されている。この方法では、焼結原料
としてゲーサイトを多く含有する鉄鉱石を多量に用いた
場合、MgO−SiO2 を含有する副原料をかなり多く
配合しなければならず、製造コストが高くなる。さらに
この方法では、MgO−SiO2 を含有する副原料の被
覆を完全に行うために、固体燃料を添加する必要があ
り、消費熱量の増大により製造コストが、更に高くなる
という問題があった。また、MgO−SiO2 含有副原
料と高結晶水を含有する鉄鉱石の比が指定されているこ
とから、高結晶水を含有する鉄鉱石の配合率が30%を
超えると、MgO−SiO2 を大量に配合する必要があ
り高炉でのスラグ比が上昇するという問題が生じる。
【0007】また 一方、特開平3−10027号公報
にはゲーサイトを多く含有する鉄鉱石を1200℃以上
の温度で一定時間加熱し、鉄鉱石を緻密化させることに
よって、気孔率を低下させ、カルシウムフェライト系の
融液中にFe23 が多量に溶融することを防止する方
法が開示されている。この方法では原料を予め高温で加
熱処理をしなければならないので、消費熱量の増大によ
り製造コストが高くなるという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な現象に着目してなされたものであって、その目的は焼
結原料として高結晶水を含有する鉄鉱石、例えばゲーサ
イト等を多量に使用した場合において、消費熱量の増大
や生産性の低下、副原料の大幅な増加と言った問題を生
じることなく、焼結鉱を歩留り良く生産する方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになされたもので、高結晶水鉄鉱石を原料
の一部として焼結鉱を製造するに当たり、高結晶水鉄
鉱石をCaO含有率が8〜15重量%である返鉱と混
合、造粒し高結晶水鉄鉱石の周辺を被覆したのち、他の
原料と配合、造粒して焼結することを特徴とする高結晶
水鉄鉱石を原料とする焼結鉱の製造方法である。
【0010】さらに具体的には結晶水の含有率が3%以
上の高結晶水鉄鉱石と5mm以下の返鉱とを返鉱/高結
晶水鉄鉱石の比が1/5以上になる割合で混合、造粒し
た後、他の原料と混合して焼結することを特徴とする高
結晶水鉄鉱石を原料とする焼結鉱の製造方法である。こ
の場合に、前記返鉱は粒度が小さい方が好ましく、例え
ば1mm以下であると好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、実験の経過を追って本発明
の構成及び作用を説明する。まず、本発明者らはゲーサ
イトを主体とする高結晶水鉄鉱石(以下鉄鉱石Aと略記
する)の配合率を増加させたときの焼結鉱歩留りの変化
を調査した。その結果を図2に示す。これより、鉄鉱石
Aを多量に使用すると焼結鉱歩留りが大きく低下するこ
とが分かった。
【0012】図3に鉄鉱石A配合率0%と40%の時の
焼結ケーキの気孔径分布を調査した結果を示す。図3
は、縦軸には気孔径D(mm)を、横軸には測定した気
孔径以上の度数割合R(%)をとり、両対数でプロット
したものである。図3より鉄鉱石Aの配合率を増加させ
て行くにつれ、1mm〜5mm程度の粗大気孔の割合が
増加していることが分かった。
【0013】ここで、焼結鉱の歩留は焼結ケーキの強度
と高い相関があり、焼結鉱の歩留は(1)〜(4)の式
により焼結ケーキの強度から推定できる。 Y=K・σS n …(1) σS =σ0 ・exp(−c・P) …(2) σ0 =S・mT ・exp(−U・Q) …(3) c=h1 ・β+h2 …(4) Y:焼結鉱の歩留(%) σS :焼結ケーキの引張強度(MPa) σ0 :焼結ケーキの基質強度(MPa) P:焼結ケーキの気孔率(−) m:焼結ケーキ中のカルシウムフェライト含有率 U: Q:焼結ケーキ中のカルシウムシリケイト含有率 β:気孔径分布指数(図3のグラフの傾き) K,n,S,T,h1 ,h2 :定数 気孔径分布指数(β)は、図3のグラフの傾きであり、
各焼結ケーキ固有の値である。これを用いて上記(4)
式から上記(2)式中のcを求めることができる。
【0014】鉄鉱石Aの配合率を0%から40%へ増加
させたときの鉱物組成、気孔率、気孔径分布指数の測定
値と上記(1)〜(4)式を用いて要因別に歩留りの変
化を計算した結果、歩留りの低下の約80%は気孔径分
布指数の低下に起因するものと推定された。以上より、
鉄鉱石Aによる歩留りの低下は気孔径分布に代表される
気孔構造の変化に起因するものと考えられる。そこで、
鉄鉱石Aの増加に伴う気孔構造の変化は気孔の合体を支
配する融液の流動性と密接な関係があると考え、融液の
性状を表わす指数として融液の移動距離を測定して、融
液の流動性に及ぼす鉄鉱石Aの影響を調査した。
【0015】図4はSrOをトレーサーとして用い、投
入熱量一定条件で融液の移動距離を測定した結果であ
る。図4より、鉄鉱石Aの増加に伴い、融液の移動距離
は減少することが分かった。図5に融液の移動距離と気
孔径分布指数の関係を示す。融液の移動距離の減少とと
もに気孔径分布指数は低下している。これは融液の流動
性の低下により、気孔の合体が阻害されたことに起因す
るものと考えられる。
【0016】また、表1は鉄鉱石Aの配合率を0%から
40%へ増加させたときのカルシウムフェライト系融液
の組成を示したものである。これより、鉄鉱石Aの配合
率が増加するにつれて、カルシウムフェライト系融液中
のFe23 濃度が高くなっていることが分かった。こ
のことから、鉄鉱石Aの配合率の増加に伴い融液の移動
距離が減少するのは、図6に示すCaO−Fe23
の状態図より、Fe23 濃度の増加にともない液相温
度が高くなり、融液の移動時間が減少するためと考えら
れる。
【0017】これまでの結果から鉄鉱石Aの増加に伴う
歩留りの低下は融液中のFe23濃度の上昇に起因す
るものと考えられる。そこで、融液組成は鉄鉱石と生石
灰との反応性と密接な関係があるものと考えられ、図7
に示す実験を行った。図7(a)に示すように、16m
m×16mm×高さ10mmの鉄鉱石11の上に8mm
φ×8mm×高さ8mmの石灰石12を乗せたサンプル
を、1300℃の温度にそれぞれ2、4、6分保持した
後、水冷した。冷却後、サンプルの中心部を切断したと
ころ、図7(b)に示すように鉄鉱石中11に石灰石1
2が貫入していた。この切断面を研磨し、断面を10倍
の投影機で撮影し、図7(b)に示す溶融深度14を求
めた。
【0018】図8に鉄鉱石11の気孔率が上記溶融深度
14に及ぼす影響を示した。曲線21,22,23はそ
れぞれ鉄鉱石の気孔率が11.0%、22.8%、3
2.4%のものを示したものである。図8から明らかな
ように、鉄鉱石の気孔率が高くなるにつれて、溶融深度
は増加しており、鉄鉱石の反応速度に対して、鉄鉱石の
気孔率の影響が大きいことが分かった。
【0019】次に、図9に示すように、これまで生石灰
12を乗せていたところに、表2に示すように、CaO
濃度を100.0%、62.0%、42.0%、22.
0%に変化させたタブレット15を乗せ、図7と同様の
実験を行った。図10にタブレット15中のCaO濃度
が上記溶融深度14に及ぼす影響を示した。図10にお
いて、鉄鉱石11の気孔率(11.0%)、保持時間
(4分)は一定である。図10から明らかなように、タ
ブレット15中のCaO濃度の低下に伴い、溶融深度が
低下することが分かった。
【0020】さらに、鉄鉱石と生石灰の反応界面におい
てCaOの濃度勾配があることから、鉄鉱石と生石灰の
反応は拡散律速と考えられるが、Fickの法則から拡
散係数を逆算すると、本実験から算出された拡散係数は
従来報告されているものと比較すると、103 〜104
大きい。これは、生成した融液が鉄鉱石中の気孔や亀裂
に浸透し、通常のバルク拡散ではなく表面拡散が支配的
になっているためと考えられる。
【0021】このことから、鉄鉱石Aの配合率を増加さ
せるにつれて、カルシウムフェライト融液中のFe2
3 濃度が高くなっているものと考えられる。これは、実
機焼結層内ではCaOがFe23 に対して不足してい
るため、焼結過程において、CaOとFe23 が反応
してカルシウムフェライト系の融液を生成する際に、鉄
鉱石Aの加熱後の気孔率が他の鉄鉱石と比較して非常に
高いために(2〜3倍)、表面拡散が助長され、溶融深
度が増加してFe23 の反応量が増加するためと考え
られる。従って、鉄鉱石Aを多量に配合する時には、融
液が過剰に生成する反応を抑制することが重要と考えら
れる。
【0022】そこで、これまで図7に示す方法で溶融深
度を測定していたのに対して、図11に示すように、生
石灰12と鉄鉱石11の間に表3に示す組成の返鉱13
をサンドイッチした実験を行った。図12において曲線
24は図7(a)に示す実験の結果、曲線25は返鉱1
3をサンドイッチした図11に示す実験の結果を示すも
のである。図12より、生石灰12と鉄鉱石11の間に
返鉱13をサンドイッチすることにより溶融深度を抑制
することができる。これは鉄鉱石と石灰石との溶融反応
が反応層内でのCaOの濃度勾配が駆動力になっている
ことに起因するものと考えられた。すなわち、あらかじ
め石灰石よりもCaO濃度の低い返鉱を鉄鉱石に被覆す
ることによって、鉄鉱石の溶融反応を抑制することがで
きることを示唆している。
【0023】本発明はこれらの実験結果より研究を進め
た結果なされたものである。CaO濃度が低く既にFe
23 と反応した返鉱で鉄鉱石Aの周辺を被覆し、鉄鉱
石Aと生石灰との急速な反応を抑制し、カルシウムフェ
ライト系の融液中のFe2 3 濃度を減少させることに
よって、気孔の再配列に要する時間を増加させ、固体燃
料の配合量を増大させることなく、焼結鉱の歩留りを高
めることに成功したものである。
【0024】鉄鉱石Aを被覆する返鉱の粒度は細かいも
のが必要で、5mm以下のものとする。これは細粒の方
が鉄鉱石Aの周辺に付着させやすいからであり、望まし
くは1mm以下の粒度とする。鉄鉱石Aと混合する返鉱
の量は、鉄鉱石Aの1重量部に対し、0.2重量部以上
1重量部以下とする。0.2重量部未満では返鉱が鉄鉱
石Aの表面を被覆するのに不十分であり、1重量部を超
えて混合しても効果が飽和し、また量的なバランスから
も適当でないことによる。
【0025】なお、前記返鉱としてはCaO含有率が8
〜15重量%である返鉱を用いることが好ましく、Ca
O含有率が8重量%未満では、CaO含有量が少なすぎ
て、溶融反応を阻害するので好ましくなく、15重量%
を越えると、溶融反応を抑制する効果が少くなく、返鉱
を添加するメリットが失われるからである。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。以下、鉄分含有原料を主体としたものを主原料と
呼び、それに石灰石、珪石を加えたものを新原料と呼
び、さらに返鉱、コ−クスを加えたものを配合原料と呼
ぶこととする。 (実施例1)実験に用いた鉄鉱石Aの化学組成を表4に
示す。この鉄鉱石Aは、豪州産の鉄鉱石で、算術平均径
が3.1mm、結晶水含有率が8.9%のものである。
この鉄鉱石Aを図1に示したフローに従って配合する。
図1において、1は鉄鉱石A、2は返鉱、3は他の残り
の焼結原料、4は皿型造粒機、5はドラムミキサをそれ
ぞれ示している。
【0027】主原料に対して鉄鉱石A(鉄鉱石1)を6
0%配合することとし、返鉱2を鉄鉱石Aの1/4だけ
加え、皿型造粒機4を用いて鉄鉱石Aと混合・擬似粒化
した。これらの擬似粒子をドラムミキサ5において残り
の配合原料3(低結晶水含有鉄鉱石、石灰石、珪石、コ
−クス)と混合して焼結原料とした。これを直径300
mm、高さ400mmの焼結試験鍋に装入し、風量1.
2Nm3 /min.で空気を吸引しながら焼成を行い、
得られた焼結ケーキを2mの高さから1回落下させ、そ
のときの10mm以上の重量割合をもって歩留りとして
算出した。その結果を図2に示す。ただし、図2におい
て焼結原料中のCaO含有量(9.5wt%)、SiO
2 含有量(5.0wt%)、コークス配合量(3.5w
t%)をすべて一定とした。図2に示すように鉄鉱石A
を60%配合したとき、従来法では歩留り66.3%で
あったが、実施例では69.5%になった。
【0028】図2からも明らかなように鉄鉱石Aの周辺
に返鉱を添加することにより、製造コストの増加といっ
た問題を生じる事なく、歩留り良く高品質の焼結鉱を製
造することが可能になった。 (実施例2)実験に用いた鉄鉱石Aと返鉱の化学組成を
表5に示す。この鉄鉱石Aは豪州産の鉄鉱石で、算術平
均径が3.0mm、結晶水の含有率が8.4%のもので
ある。この鉄鉱石Aを図9のフローに従って配合する。
図9において1は鉄鉱石A、2は返鉱、3は他の残りの
焼結原料、5はドラムミキサー、6は鉄鉱石Aと返鉱の
予備造粒品をそれぞれ示している。
【0029】主原料に対して鉄鉱石A(鉄鉱石1)を5
0%配合することとし、返鉱を鉄鉱石Aの1/4だけ加
え、ドラムミキサー5を用いて鉄鉱石Aと混合、造粒し
た。この鉄鉱石Aと返鉱の予備造粒品6を一旦原料ヤー
ドまで輸送した後、焼結工場内に受け入れて、残りの焼
結原料3と混合、造粒して焼結原料とした。実験は実機
焼結機を用いて行い、生産率、歩留り、RIを従来法と
比較して図10に示した。鉄鉱石Aを返鉱で予備造粒す
ることによって生産率を0.06(t/h・m2 )、歩
留りを1.7%、JIS−RIを2.2%の向上させる
ことができた。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば高結晶水鉄鉱石を原料の
一部に用いる焼結鉱の製造において、焼結ケーキの強度
低下を防止し、歩留り、生産性の低下を防止することが
できる。従って鉄鉱石資源の有効利用に寄与するという
効果を奏する。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】焼結原料の製造工程の概略説明図である。
【図2】ゲーサイトを主成分とする鉄鉱石Aの配合率と
歩留りとの関係を示したグラフである。
【図3】鉄鉱石Aの配合率を変化させたときの焼結ケー
キの気孔径分布を示したグラフである。
【図4】鉄鉱石Aの配合率と融液の移動距離との関係を
示すグラフである。
【図5】融液の移動距離と気孔径分布指数との関係を示
すグラフである。
【図6】CaO―Fe23 系の状態図である。
【図7】溶融深度の実験方法の説明図である。
【図8】鉄鉱石の気孔率と溶融深度との関係を示すグラ
フである。
【図9】溶融深度の実験方法の説明図である。
【図10】タブレット中のCaO濃度と溶融深度との関
係を示すグラフである。
【図11】溶融深度の実験方法の説明図である。
【図12】返鉱の被覆が鉄鉱石の溶融深度に及ぼす影響
を示すグラフである。
【図13】実施例2における返鉱被覆実験方法のフロー
シートである。
【図14】実施例2における実験結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 鉄鉱石 2 返鉱 3 他の焼結原料 4 皿型造粒機 5 ドラムミキサ 6 鉄鉱石Aと返鉱の予備造粒品 11 鉄鉱石 12 石灰石 13 返鉱 14 溶融深度 21,22,23,24,25 曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井川 勝利 倉敷市水島川崎通1丁目(番地なし) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所内 (72)発明者 反町 健一 倉敷市水島川崎通1丁目(番地なし) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所内 (72)発明者 安田 素朗 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 渡辺 実 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 佐久間 義朗 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 佐藤 暁彦 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭63−69926(JP,A) 特開 平4−80326(JP,A) 特開 平5−51653(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 1/00 - 61/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高結晶水鉄鉱石を原料の一部として焼結
    鉱を製造するに当たり、該高結晶水鉄鉱石をCaO含有
    率が8〜15重量%である返鉱と混合、造粒し高結晶水
    鉄鉱石の周辺を被覆したのち、他の原料と配合、造粒
    て焼結することを特徴とする高結晶水鉄鉱石を原料とす
    る焼結鉱の製造方法。
  2. 【請求項2】 結晶水の含有率が3%以上の高結晶水鉄
    鉱石と5mm以下の返鉱とを返鉱/高結晶水鉄鉱石の比
    が1/5以上になる割合で混合、造粒した後、他の原料
    と混合して焼結することを特徴とする請求項1記載の
    結晶水鉄鉱石を原料とする焼結鉱の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記返鉱は粒度1mm以下であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の高結晶水鉄鉱石を原料
    とする焼結鉱の製造方法。
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