JP3159781U - お守り - Google Patents

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愛子 長谷川
愛子 長谷川
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株式会社長谷川製作所
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Abstract

【課題】吸盤を使用しないで壁や柱等に設置可能なお守りを提供する。【解決手段】お守り1の背面に円柱状の軸部材5を固着して設け、その軸部材5を挿通可能な孔7hを設けた支持部材7を壁や柱等9にある僅かな隙間部分6や車輌内部のピラー部と天井シート間の隙間等に差し込む。このような構成により、お守り1を支持部材7に回転自在に取り付けることが可能となる。【選択図】図1

Description

本考案は、例えば、寺・仏閣等における授与品であるお守りに関するものである。
古くから魔除けといった呪術的な目的や願い事を叶える等、神のご加護を受ける目的で所持するお守りは、所持者自身が身に付け、あるいはカバンや手提げ袋に取り付けたり、自動車の車内に吊下げるといった方法で利用されるのが一般的である。鉄道会社、運送会社の乗務員や一般の運転手等が交通安全を願うためにお守りを車輌内部に取り付ける場合、フロントガラスの内面に取り付けた吸盤を利用してお守りを紐等で吊り下げるのが一般的である。このような吸盤を使用したお守りは、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2000−175805号公報
フロントガラスの内面にお守りを紐で吊り下げた使用状態では、自動車の走行中にお守り揺れることで運転者の視界が妨げられるという問題のみならず、長期間使用しているうちに吸着面に空気等が入り込み、吸盤とともにお守りが落下するという欠点がある。さらには、車のフロントガラスに付けた吸盤が光学レンズとして働き、好天時において、その焦点が車内に置いた物の上に結ばれることがある。その結果、吸盤を通過した太陽光が車内の可燃物に集中して照射され、好天による車内温度の上昇と相俟って、最悪の場合、車輌火災に至るという問題がある。
本考案は、上述した課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、吸盤を使用しないで車輌内部等に設置可能なお守りを提供することである。
かかる目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として、例えば、以下の構成を備える。すなわち、本考案に係るお守りは、お守りの背面に軸部材を固着し、この軸部材を、壁や柱等に取り付けた支持部材に設けられた孔に挿通することで、前記お守りと支持部材とが前記軸部材を介して回転自在に連結された状態を維持することを特徴とする。例えば、前記軸部材の軸方向が水平のとき、前記支持部材の回転角度によらず、前記お守りはその垂直方向の中心軸が鉛直方向となるように維持されることを特徴とする。
また、本考案に係るお守りは、お守りを収容可能な所定の大きさを有する透明のケース部材の背面に突起部を一体成形して設け、前記突起部を、壁や柱等に取り付けた支持部材に設けられた孔に挿通することで、お守りを収容した前記ケース部材と前記支持部材とが前記突起部を介して回転自在に連結された状態を維持することを特徴とする。例えば、前記突起部の軸方向が水平のとき、前記支持部材の回転角度によらず、前記ケース部材はその垂直方向の中心軸が鉛直方向となるように維持されることを特徴とする。例えば、前記支持部材は、その一部を壁や柱等の隙間に差し込み可能な所定形状の平板状部材からなることを特徴とする。
本考案によれば、お守りを設置する際に吸盤を使用しないため、吸盤のレンズ化による火災事故や吸盤の劣化による落下等のおそれのないお守りを提供することができる。
本考案の第1の実施の形態例に係るお守りの構造を示す分解図である。 第1の実施の形態例に係るお守りの外観を示す斜視図である。 第1の実施の形態例に係るお守りを設置したときの様子を示す断面図である。 一般的な車輌の外観と車内の一部を示す図である。 本考案の実施の形態例に係るお守りを車輌のピラーに設置したときの様子を示す図である。 本考案の第2の実施の形態例に係るお守りの構造を示す分解図である。 第2の実施の形態例に係るお守りをケースに収容する様子を示す図である。 第2の実施の形態例に係るお守りを設置したときの外観を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本考案に係る実施の形態例を詳細に説明する。
<第1の実施の形態例>
図1は、本考案の第1の実施の形態例に係るお守りの構造を示す分解図であり、図2は、お守りを設置したときの外観を示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態例に係るお守り1は、例えば、縦5〜6cm、横3〜4cm、厚さ5mm程度の大きさを有し、所定の繊維で織った織物(袋体)3に収められた構成を有する。お守り1の内部には、板材、紙材、プラスチック材、金属材等によって板状に形成された護符が包含され、袋体3の表面には、例えば、図2に示すように交通安全の他、家内安全、学業成就、合格祈念、安産成就等、お守りの祈願内容や寺社名が記載された、紙や布等からなる表示片4が貼付けられている。なお、お守りの内容や寺社名、寺社の紋等は織物に織り込んで形成してもよい。
本実施の形態例に係るお守りは、例えば、壁や柱等にある僅かな隙間に支持部材を差し込んで、お守り全体を取付け・設置可能な構造を有する。図1に示す支持部材7は、お守り1を設置する際、壁や柱等9に取り付けてお守りを支持するための部材である。そのため支持部材7は、弾性を有する透明樹脂板等からなり、壁や柱等9にある隙間6に差し込むことのできる形状と厚さを有する取付け部7aと、その延長方向に位置し、お守り1の背面部に対向して配される延展部7bとからなる。これら取付け部7aと延展部7bは、図1に示すように、支持部材7の所定位置にその長手方向を垂直に横切る方向に設けた2箇所の折り曲げ線7d,7eによって区分されている。折り曲げ線7d,7eは、所定間隔(例えば、3〜5mm)を有して配されているため、これらの折り曲げ線7d,7eに沿って支持部材7を“山折り”することで、折り曲げ線7d,7e間には所定幅の棚部7cが形成される。取付け部7aは、それが壁等の隙間に差し込まれたとき、お守り1を支持可能な大きさを有する。
お守り1の背面中央部のやや上側には、先端部に比べて中央部が細い円柱状の軸部材5が固着されている。この軸部材5の他方端(お守り側)は、お守りに強固に接着し、固定できるようにするため矩形状をなしている。支持部材7の延展部7bのほぼ中央部には、軸部材5を挿通するための孔7hが配されている。この孔7hは鍵穴状の形状を有し、その上部である第1の穴部8aは、軸部材5の先端部が容易に通過する穴径となっており、下部に位置する第2の穴部8bは、軸部材5の胴体部分の径に合わせた穴径になっている。そのため、お守り1を設置する際、最初に軸部材5の先端部を第1の穴部8aに挿通した後、軸部材5を下方へずらすことで、軸部材5の胴体部分が第2の穴部8bに嵌まり込む。その結果、設置後のお守り1は、その背面部において軸部材5を介して支持部材7により支持されるとともに、支持部材7に対して回転自在となる。
支持部材7の一部を構成する取付け部7aは、折り曲げ線7d,7eに沿って、図1において符号Bで示すように、所望の角度に自在に曲げることができる。そのため、取付け部7aを壁や柱等9の隙間6に挿入する際や、お守り1の軸部材5を支持部材7の第1の穴部8a、第2の穴部8bに挿通する等の作業が容易になる。
支持部材7は、例えば、透明性のあるアクリル樹脂や成形歪みが少ないとされるポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)樹脂、高耐熱性で成形歪みが少なく、折り曲げ力に抗する弾性(剛性)を有する環状ポリオレフィン(COP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、透明ABS樹脂等の薄板(厚さが例えば、0.3〜0.5mm)を成形・加工して使用する。なお、焼却処分等を考慮して、焼却の際に有害ガス等が発生しないよう、支持部材7の材料としてポリオレフィン系樹脂を使用することが好ましい。
図2は、本考案の第1の実施の形態例に係るお守りを壁や柱等に設置したときの外観斜視図である。図2に示すように、壁や柱等9に設置されたお守り1は、その背部に設けた軸部材5が支持部材7の孔7hに挿通された状態で支持される。そのため、お守り1は、軸部材5の軸方向(図2において符号Aで示す)を中心に回転自在となる。なお、上述した、お守り1の軸部材5を支持部材7の第1、第2の穴部8a,8bへ挿通する作業とは逆の手順の作業を行うことで、お守り1を支持部材7から容易に外すことができる。この意味において、本実施の形態例に係るお守りは、支持部材に対して着脱自在である。
図3は、本考案の第1の実施の形態例に係るお守りを設置したときの様子を示す断面図である。図3(a)に示す例では、所定厚の壁状部材(例えば、壁用石膏ボード、壁用合板等)41の繋ぎ目に例えば、数センチ幅の隙間43がある場合、その隙間43から支持部材7の取付け部7aを挿入した後、支持部材7の棚部7cを壁状部材41の断面部分に合わせて載置する。そして、支持部材7の孔に軸部材5を挿通して、お守り1を設置したときの状態を示している。また、図3(b)は、2枚の壁状部材45,47が重なった状態にあり、これら壁状部材45,47間にある隙間51に支持部材7の取付け部7aを挿入して、お守り1を設置したときの例を示している。
次に、本考案の第1の実施の形態例に係るお守りを車輌の内部に設置した例について説明する。図4(a)は、一般的な車輌の外観であり、図4(b)は、その車内の一部を示している。図4(a)および図4(b)に示すように、車輌60は、車体の補強等のための車輌ピラー、具体的にはフロントガラス53とサイドガラス55の間にフロントピラー61を、フロントドア54とリアドア56の間にセンターピラー63を、リアドア56とリアガラス57の間にリアピラー65をそれぞれ備える構造を有する。
図5は、図4に示す車輌ピラーそれぞれの内側(車内側)に本考案の実施の形態例に係るお守りを設置したときの様子を示している。図5(a)は、車輌のフロントピラー61にお守り1を設置したときの様子を示している。一般的な車輌60において、フロントピラー61にはガーニッシュ(内装材、あるいはピラーカバーともいう。)71が配され、このガーニッシュ71と天井内張り76aとの境界部分は、それらが部分的に重なって、薄板片等を挿入できる程度の隙間61aがある。本実施の形態例では、ガーニッシュ71と天井内張り76a間にある隙間61aに支持部材7の取付け部7aを差し込み、その支持部材7にお守り1を取り付けることでフロントピラー61にお守り1を設置している。
このとき、上述したようにお守り1と支持部材7とが軸部材を介してその軸方向を中心に互いに回転自在になっている。そのため、軸部材の軸方向が水平のときには、お守り1は、その垂直方向の中心軸が鉛直方向となるように維持される。その結果、図5(a)に示すように車輌のピラー部分にある隙間61aが水平方向に対して大きく傾いている場合でも、支持部材7の孔に挿通した軸部材を介してお守り1が回転するので、設置したお守り1そのものは、その垂直方向の中心軸が鉛直方向を向くように維持される。
図5(b)は、車輌60のセンターピラー63にお守り1を設置したときの様子を、図5(c)は、車輌60のリアピラー65にお守り1を設置したときの様子をそれぞれ示している。図5(b)の例では、センターピラー63のガーニッシュ(内装材)73と天井内張り76bとの間にある隙間63aがほぼ水平方向に延びる構造を有するため、お守り1そのものも軸部材の軸方向には回転せず、鉛直方向に維持される。一方、図5(c)に示す例では、図5(a)の場合と同様、リアピラー65のガーニッシュ(内装材)75と天井内張り76cとの間にある隙間65aが水平方向に対して大きく傾いていても、隙間65aに差し込まれた支持部材7の孔に挿通された軸部材の軸方向を中心にお守り1が回転するので、お守り1そのものの方向を鉛直方向に維持できる。
このように本考案の第1の実施の形態例によれば、お守りの背面に円柱状の軸部材を固着するとともに、その軸部材を挿通可能な孔を設けた支持部材を壁や柱等にある僅かな隙間部分や車輌内部のピラー部と天井シート間の隙間等に差し込むことで、お守りを支持部材に回転自在に取り付けることができる。かかる構成により、柱等に取り付けた支持部材の傾きによらず、お守りを鉛直方向に維持した状態で設置できる。
また、吸盤を使用せずにお守りを壁や柱等に設置できるので、太陽光に晒される車輌内部等の環境に設置した場合においても、従来のように吸盤のレンズ化による車輌火災の発生を完全に防ぐことができるだけでなく、支持部材に吸盤のような支持機能の経年劣化がないため、振動の多い環境でもお守りの落下を確実に防止できる。
<第2の実施の形態例>
図6は、本考案の第2の実施の形態例に係るお守りの構造を示す分解図である。また、図7は、第2の実施の形態例に係るお守りをケースに収容する様子を示している。なお、図6および図7において、上述した第1の実施の形態例に係るお守りと同一の構成要素には同一の符号を付して、ここでは、それらの説明を省略する。本実施の形態例に係るお守りは、上述した第1の実施の形態例に係るお守りと同様、図6に示すように壁や柱等9にある僅かな隙間6に支持部材7を差し込み、さらに、その支持部材に取り付けた収容ケースにお守り全体を収容して設置する構造を有する。
図6に示す収容ケース33は、お守りを収容可能な大きさを有する透明のケースであり、その背面部の中央上部には、ケース本体と一体成形された突起部65が設けられている。この突起部65は、その中央部が先端部よりも細い円柱状をなし、ケースの背面部より所定長、延出させることで、支持部材7の延展部7bに設けた孔7hに挿通できるようになっている。なお、収容ケース33を支持部材7に取り付けるには、突起部65の先端部を支持部材7の孔7hのうち、第1の穴部8aに挿通し、その突起部65を下方へずらすことで、突起部65の胴体部分を第2の穴部8bに嵌め込む。これにより、収容ケース33は、その背面部において突起部65を介して支持部材7により支持されるとともに、支持部材7に対して回転自在となる。
図7に示すように、収容ケース33の上面端部は、お守り31を出し入れするための開口部33aが配されている。また、ケース前面の縁部分のうち、左右と下部の3方向には、ケースの背面部分と所定間隔を維持しながら、その縁部分を覆うように走る案内部33b,33c,33dが配されており、収容ケース33に矢印方向からお守り31を差し込んだ後、お守り31が脱落しないようになっている。収容ケース33は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、透明ABS樹脂等からなる。なお、収容ケース33の処分等を考慮して、焼却の際に環境や人体に有害なガス等が発生しないよう、収容ケースの材料としてオレフィン系のフィルム材を使用することが好ましい。
図8は、本考案の第2の実施の形態例に係るお守り全体の外観を示す斜視図である。本実施の形態例に係るお守り31は、支持部材によって壁や柱等9に取り付けられた収容ケース33に収められており、収容ケース33がその背部に設けられた突起部を中心に回転自在(図8において符号Aで示す)となる構造を有する。そのため、お守り31も収容ケース33に従って符号Aで示す方向に回転可能となる。さらには、お守り31を収容ケース33から容易に取り出すことができるだけでなく、突起部を支持部材の孔に挿通する作業とは逆の手順の作業を行うことで、収容ケースを支持部材から容易に外すことができる。
なお、本実施の形態例に係るお守りを車輌の内部に設置したときの様子等については、上述した第1の実施の形態例に係るお守りの場合と同様であるため、ここでは、それらの図示と説明を省略する。
以上説明したように第2の実施の形態例によれば、お守りの収容ケース本体にそれと一体成形された突起部を設け、その突起部を挿通可能な孔を設けた支持部材を壁や柱等にある僅かな隙間部分や車輌内部のピラー部と天井シート間の隙間等に差し込むことで、お守りを収容ケースに収めた状態で支持部材に回転自在に取り付けることができる。これにより、柱等に取り付けた支持部材の傾きによらず、収容ケースとともにお守りを鉛直方向に維持した状態で設置できる。
また、吸盤を使用せずにお守りを壁や柱等に設置できるので、太陽光に晒される車輌内部等の環境に設置した場合においても、従来のように吸盤のレンズ化による車輌火災の発生を完全に防ぐことができる。さらには、支持部材に吸盤のような支持機能の経年劣化がないため、振動の多い環境でもお守りの落下を確実に防止できる。
1,31 お守り
3 袋体
5 軸部材
6,43,51 隙間
7 支持部材
7a 取付け部
7b 延展部
7c 棚部
7d,7e 折り曲げ線
7h 孔
8a 第1の穴部
8b 第2の穴部
9 壁や柱等
33 収容ケース
45,47 壁状部材
53 フロントガラス
54 フロントドア
55 サイドガラス
56 リアドア
57 リアガラス
61 フロントピラー
61a,63a,65a 隙間
63 センターピラー
65 リアピラー
71,73,75 ガーニッシュ
76a,76b,76c 天井内張り

Claims (5)

  1. お守りの背面に軸部材を固着し、この軸部材を、壁や柱等に取り付けた支持部材に設けられた孔に挿通することで、前記お守りと支持部材とが前記軸部材を介して回転自在に連結された状態を維持することを特徴とするお守り。
  2. 前記軸部材の軸方向が水平のとき、前記支持部材の回転角度によらず、前記お守りはその垂直方向の中心軸が鉛直方向となるように維持されることを特徴とする請求項1に記載のお守り。
  3. お守りを収容可能な所定の大きさを有する透明のケース部材の背面に突起部を一体成形して設け、前記突起部を、壁や柱等に取り付けた支持部材に設けられた孔に挿通することで、お守りを収容した前記ケース部材と前記支持部材とが前記突起部を介して回転自在に連結された状態を維持することを特徴とするお守り。
  4. 前記突起部の軸方向が水平のとき、前記支持部材の回転角度によらず、前記ケース部材はその垂直方向の中心軸が鉛直方向となるように維持されることを特徴とする請求項3に記載のお守り。
  5. 前記支持部材は、その一部を壁や柱等の隙間に差し込み可能な所定形状の平板状部材からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のお守り。
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