JP3159609U - 液体クロマトグラフィー用カラム、液体クロマトグラフィー用カラムセット、栓部材およびカラム部材 - Google Patents

液体クロマトグラフィー用カラム、液体クロマトグラフィー用カラムセット、栓部材およびカラム部材 Download PDF

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Abstract

【課題】カラムの分離性能の低下を抑制することができる液体クロマトグラフィー用カラム、液体クロマトグラフィー用カラムセット、栓部材およびカラム部材を提供する。【解決手段】液体クロマトグラフィー用カラム2は、カラム本体10,カラムキャップ12,栓部材14などからなる。カラムキャップ12は、蓋部50と、移動相溶媒を流入させる流入路52が形成されてなる筒状の接続部54と、からなる。栓部材14は、胴体部70と、胴体部70から上方に延び出す突起部72と、からなる。流入路52の下端側は、栓部材14の突起部72が嵌入可能な挿入溝60として形成されている。突起部72を挿入溝60に挿入して嵌合することで、カラムキャップ12と栓部材14とが取り付けられる。その状態でカラムキャップ12をカラム本体10に取り付けると、カラム本体10に胴体部70が挿入される。【選択図】図1

Description

本考案は、液体クロマトグラフィー用カラム、液体クロマトグラフィー用カラムセット、およびそのカラムを構成する栓部材、カラム部材に関する。
カラム内に形成されたシリカゲルなどの充填材からなる充填層の上に、複数成分からなる分離試料を載せ、移動相溶媒を流して各成分が充填層を通過する時間の差を利用して分離を行う液体クロマトグラフィー精製装置が利用されている。
従来、液体クロマトグラフィーを使用した精製装置にはさまざまなカラムが提案されている。例えば、カラムの本体およびキャップ(カラム栓)にフランジを形成してそのフランジをクランプで固定するカラムが提案されている(特許文献1参照)。
また、カラムにはステンレス、ガラスなどを使用したものも多くあるが今日では成型された樹脂内に充填剤を詰めた「カートリッジカラム」が普及してさまざまなサイズや種々の充填剤を詰めたものが市販されて、特に研究のための有機合成後の分離精製に使用されている。
特開2007−71730号公報
このようなカートリッジカラムの使用方法としては多くは自動制御されたポンプシステムと、検出・分画システムが備わった自動精製装置が普及しているが、カラムに分離するための試料を導入することはほとんど手作業で行われている。通常はカラムの上部を開けた状態で試料溶液を滴下してカラム上部にしみ込ませた後、上部に蓋をして装置につないで分離精製を行っている。
しかしながら上述した試料の導入方法では、試料溶液の粘性が高くしみ込ませるのに長時間を要する場合や、試料が極性の高い溶剤にしか溶けない場合には使用できない。特に後者においては極性の高い溶剤を含んだままでカラム分離を行うと、目的とする物質が溶剤とともに先に流出していわゆる“すっぽぬけ”という現象が生じる。
このため試料溶液をいったん極性溶剤に溶解させ、これにカラムの充填剤と同じ充填剤の粉を溶液と混ぜて、その後減圧乾燥させて溶剤を除いた後カートリッジカラムの上部のフィルター上にまぶして、その後カラム上部に蓋をした後溶剤を通液させて展開させて精製を行うことが多く行われている。また粘性の高い溶液試料についても同様の操作を行うことが多い。
添加する充填剤の粉の量は場合に応じて増減する。そのため、カラムに封入される充填材の総量も増減することとなる。
ところで、カラム内における充填層上の空間の大きさは充填材の量によって定まるため、上述したように充填材の量が増減すると、それに伴って空間の大きさも変化する。
カラムのキャップをしたときに、充填層の上に大きな空間が空いていると、移動相溶媒を流したときにその空間に溶媒が溜まって試料が希釈されるなどして、分離性能が低下してしまうという問題が生じる。
しかしながら、予め充填層上の空間が小さくなるよう、カラム内の空間が小さいカラムを形成したり、充填する充填材の量を増やしたりすると、充填材を充填し過ぎた場合や、充填材の上に載せる分離試料が大きくなった場合に、充填材と分離試料がカラムに入りきらなくなってしまう。
また、突出量が変化する可動部品をキャップに設け、その可動部品をカラム内に挿入して突出量を変化させることで空間の大きさを調整することも考えられるが、可動部品を設けるとカラムが非常に高価になる。そのため、カラムを使い捨てるような使用には適さず、分離試料や移動層溶媒により汚染すると十分な洗浄が必要となるため、使用できる状況が制限されていた。
本考案は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、カラムの分離性能の低下を抑制することができる液体クロマトグラフィー用カラム、栓部材およびカラム部材を提供することである。
上述した問題を解決するためになされた請求項1に記載の考案は、両端に開口が形成された筒状のカラム本体と、前記カラム本体の一端に取り付け可能であって、前記一端の開口を覆って当該開口を塞ぐように形成されており、前記カラム本体内部に液体を流入させる流入路を有するキャップと、を備える液体クロマトグラフィー用カラムであって、前記カラム本体に着脱可能である柱状の部材であって、前記一端側から前記カラム本体に挿入されて、前記柱状の部材における前記挿入方向の先端位置から前記キャップまでの間の前記カラム本体における前記液体が存在可能な空間を削減する栓部材を備えることを特徴とする液体クロマトグラフィー用カラムである。
このように構成された液体クロマトグラフィー用カラム(以降、単にカラムともいう)では、カラム本体に栓部材を取り付けることで、カラム本体の内部空間のうち、移動相溶媒などの液体が存在可能な空間が小さくなる。この栓部材はカラム本体に対して着脱可能に構成されているため、カラム本体に取り付ける栓部材の大きさを変更することで、カラムにおける上記液体の存在可能な空間の大きさを自由に調整することができるようになる。従って、適当な大きさの栓部材をカラム本体に取り付けて用いることで、上記液体の存在可能な空間の大きさを適切なものとすることができ、液体クロマトグラフィーによる分離操作において、充填層の上に大きな空間が空いていることに起因するカラムの分離性能の低下を抑制することができる。
なお、栓部材の取り付けはさまざまな構成にて実現することができる。例えば、栓部材の外径をカラム本体の内壁面に嵌合する大きさに形成しておき、栓部材をカラム本体に挿入して取り付けることや、栓部材およびカラム本体のいずれか一方または両方に係止片などを設けておき、その係止片によって係止して取り付けることが考えられる。それ以外には、請求項2のように構成してもよい。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー用カラムにおいて、前記栓部材が前記キャップに着脱可能に構成されていることを特徴とする。
このように構成された液体クロマトグラフィー用カラムであれば、キャップに栓部材を取り付けることができるため、キャップのカラム本体への着脱を行うと、同時に栓部材のカラム本体への着脱も行うことができ、着脱操作を簡便に行うことができる。
キャップへの栓部材の取り付けはさまざまな構成にて実現することができるが、例えば請求項3のように構成してもよい。
請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の液体クロマトグラフィー用カラムにおいて、前記キャップおよび前記栓部材のいずれか一方には、柱状の突起部が形成されており、前記一方とは異なる他方には、前記突起部と嵌合する挿入溝が形成されており、前記突起部を前記挿入溝に嵌合させることで、前記栓部材の前記キャップへの取り付けがなされることを特徴とする。
このように構成された液体クロマトグラフィー用カラムであれば、突起部を挿入溝に挿入して嵌合させるだけで、簡便にキャップに栓部材を取り付けることができる。
請求項4に記載の考案は、請求項3に記載の液体クロマトグラフィー用カラムにおいて、前記挿入溝が前記キャップにおける前記流入路の一部であって、前記栓部材には、前記キャップに取り付けられて前記カラム本体に挿入された状態において、前記流入路と前記カラム本体内部と連通をする貫通穴が形成されていることを特徴とする。
このように構成された液体クロマトグラフィー用カラムでは、キャップの流入路を挿入溝として利用しているので、流入路と挿入溝とを別途形成する必要がなく都合がよい。また、流入路から流入する移動相溶媒は栓部材の貫通穴を経由してカラム本体に流入するので、移動相溶媒の流れを栓部材が妨げてしまうことを抑制できる。
請求項5に記載の考案は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムにおいて、前記栓部材の外径が、前記カラム本体における前記栓部材が挿入される領域の内径と略等しくなるように形成されていることを特徴とする。
このように構成された液体クロマトグラフィー用カラムでは、カラム本体の内側面と栓部材の側面との隙間を小さくすることができるため、充填材上に生じる空間の大きさの制御が容易になる。
請求項6に記載の考案は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムを構成するカラム本体およびキャップと、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムを構成する複数の栓部材と、からなり、前記複数の栓部材は、それぞれ前記柱状の部材における軸方向の長さが異なることを特徴とする液体クロマトグラフィー用カラムセットである。
このように構成された液体クロマトグラフィー用カラムセットであれば、さまざまな大きさの栓部材をカラム本体に取り付けて用いることができるため、移動相溶媒などの液体の存在可能な空間の大きさを適切なものとすることができ、液体クロマトグラフィーによる分離操作において、充填層の上に大きな空間が空いていることに起因するカラムの分離性能の低下を抑制することができる。
請求項7に記載の考案は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムを構成する栓部材である。
このような栓部材であれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカラム本体およびキャップと併せて用いることで、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載した液体クロマトグラフィー用カラムと同様の作用・効果を得ることができる。
請求項8に記載の考案は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムを構成するカラム本体およびキャップからなるカラム部材である。
このようなカラム部材であれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカラム栓と併せて用いることで、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載した液体クロマトグラフィー用カラムと同様の作用・効果を得ることができる。
液体クロマトグラフィー用カラムを示す正面図(A)、(A)におけるA−A断面図(B) カラム本体を示す斜視図(A)、側面断面図(B) カラムキャップを示す斜視図(A)、側面断面図(B) 栓部材を示す平面図(A)、正面図(B)、底面図(C)、(B)におけるC−C断面図(D) カラムキャップと栓部材とを組み付けた状態を示す正面図(A)、側面断面図(B) 液体クロマトグラフィー用カラムの使用方法を示す断面図 液体クロマトグラフィー用カラムの変形例を示す断面図 従来の液体クロマトグラフィー用カラムの例を示す側面図
以下に本考案の実施形態を図面と共に説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示にすぎず、本考案が、下記の事例以外にも様々な形態で実施できるのはもちろんである。
[実施例1]
(1)全体構成
本実施例の液体クロマトグラフィー用カラム2(以降、単にカラムともいう)を図1に示す。図1(A)はカラムの正面図、図1(B)は図1(A)のA−A断面図である。
本考案の液体クロマトグラフィー用カラム2は、カラム本体10,カラムキャップ12,栓部材14,後部キャップ16,ノズルキャップ18,パッキン20などからなる。上述したカラムキャップ12が、本考案におけるキャップに相当する。
上述したカラム本体10を図2に示す。図2(A)はカラム本体10の斜視図、図2(B)は側面断面図である。
カラム本体10は両端に開口が形成された上下方向に長さを有する筒状の部材である。上端(本考案における一端)には開口30が形成されており、下端には筒状の流出路32が形成されている。
カラム本体10の外側面における上端付近には、雄ねじのねじ山34が形成されている。また、下端付近には、流出路32を囲んで二重管を形成するように筒部36が形成されており、その筒部36の内側面には雌ねじ38が形成されている。この雌ねじ38を利用して図1(A),(B)に示すノズルキャップ18が流出路32を覆うように取り付けられる。
またカラム本体10の内径は、上端のテーパ領域40においては下側ほど狭くなるように形成されており、テーパ領域40から下に連続する第1領域42においては栓部材14が嵌入可能な内径に形成されている。また第1領域42の奥に位置する第2領域44は第1領域42よりも小さな内径に形成されている。
上述したカラムキャップ12を図3に示す。図3(A)はカラムキャップ12の斜視図、図3(B)は側面断面図である。
カラムキャップ12は、カラム本体10の上端に取り付け可能であって、開口30を覆って開口30を塞ぐ蓋部50と、移動相溶媒が送液される図示しない配管と接続可能であって、移動相溶媒をカラム本体10内部に流入させる流入路52が形成されてなる筒状の接続部54と、からなる。
蓋部50は、図3(B)に示すように、その内側面に雌ねじ56が形成されている。また、蓋部50の内側上部の中心には流入路52が連通しており、内側上部から下方向に延び出す筒状の突出部58が、流入路52の中心軸Bと同軸となるように形成されている。
流入路52の下端側は、後述する栓部材14の突起部72が嵌入可能な挿入溝60として形成されている。また、その挿入溝60の上下方向の一部には窪み62が形成されている。
また、接続部54の外側面にはねじ山64が形成されており、このねじ山64を利用して後部キャップ16が接続部54の流入路52を覆うように取り付けられる。
上述した栓部材14を図4に示す。図4(A)は栓部材14の平面図、図4(B)は正面図、図4(C)は底面図、図4(D)は図4(B)におけるC−C断面図である。
栓部材14は、胴体部70と、胴体部70から上方に延び出す突起部72と、からなる。
胴体部70は略円柱形状であって、その外径は、カラム本体10における第1領域42の内径と略等しくなるように形成されている。また上側の端部74の外径は胴体部70の他の領域よりもやや小さく形成されている。
突起部72は、胴体部70と同軸となる位置に配置されている略円柱形状の部材であって、外径は胴体部70よりも小さく、上述したカラムキャップ12の挿入溝60の内径と略等しい大きさであり、挿入溝60に挿入して嵌合するように形成されている。
また、突起部72における上下方向の一部の領域には、外側に広がる張出部76が形成されている。
また、突起部72の上端の中央から胴体部70の下面まで貫通する貫通穴80が形成されている。
上述したカラムキャップ12に栓部材14を取り付けた状態を図5に示す。図5(A)は正面図、図5(B)は側面断面図である。図5(B)に示すように、突起部72を挿入溝60に挿入することでカラムキャップ12に栓部材14が取り付けられる。
この状態では流入路52と貫通穴80とが連通する。また、胴体部70の端部74は突出部58に嵌入する。
また、この状態において、突起部72の張出部76が挿入溝60の窪み62と係合して抜け止めとなることで、突起部72と挿入溝60とが嵌合した状態が維持される。
なお、突起部72を挿入溝60から抜くことで、カラムキャップ12から栓部材14を取り外すことができる。
カラムキャップ12に栓部材14を取り付けた状態で、カラムキャップ12をカラム本体10の上端に取り付けると、図1(A),(B)に示す状態となる。なお、カラムキャップ12のカラム本体10への取り付けは、カラム本体10のねじ山34をカラムキャップ12の雌ねじ56に螺入することで実現できる。栓部材14の胴体部70はカラム本体10に挿入されて第1領域42内に位置する。
また貫通穴80が流入路52とカラム本体10と連通するため、流入路52に流された移動相溶媒はカラム本体10に流入することとなる。
(2)カラムの使用方法
本考案の液体クロマトグラフィー用カラム2の使用例を図6(A)〜(C)に基づいて説明する。なお、図6(A)〜(C)はカラムを模式的に示したものであるため、他の図と形状が一致しない場合がある。図6(A)には、カラム本体10の内部に、上下のフィルター90a、90bにてシリカゲルなどの充填材92を挟み込むように配置されている場合の側面断面図を示す。
ここで、上側のフィルター90aの上に、試料を担持させた充填材94を載せてフィルター90cを配置する場合、図6(B)に示すように、栓部材14を取り外して用いることができる。
さらに、図6(C)に示すように、フィルター90aの上に載せる充填材96の量に応じて、大きさの異なる栓部材14aを取り付けることができる。充填材96は図6(B)の充填材94よりも少ないため、栓部材なしでは上方に大きな空間が生じてしまうが、仮に図6(A)に示す栓部材14を取り付けようとしても、カラム本体10内に栓部材14を挿入可能な空間がないため取り付けることができない。そこで、栓部材14よりも軸方向の長さが短い栓部材14aを用いることで、上方の空間を適切に削減できる。
(3)考案の効果
以上説明した本実施例の液体クロマトグラフィー用カラム2では、カラム本体10にカラムキャップ12を取り付けると、栓部材14の胴体部70によって、胴体部70のカラム本体への挿入方向の先端(胴体部70の下端)からカラムキャップ12までの間のカラム本体10の内部空間(移動相溶媒などが存在可能な空間)が削減される。そして、この栓部材14はカラムキャップ12に対して着脱可能となっているため、大きさ(上下方向の長さ)の異なる複数の栓部材14を予め用意しておき、カラムキャップ12に取り付ける栓部材14を適切な大きさのものに変更することで、カラム本体10における移動相溶媒の存在可能な空間の大きさを自由に調整することができる。
従って、液体クロマトグラフィー精製装置を用いた分離操作ごとに適当な大きさの栓部材14をカラムキャップ12に取り付けて用いることで、移動相溶媒の存在可能な空間の大きさを適切なものとすることができ、充填層の上に大きな空間が空いていることに起因する分離性能の低下を抑制することができるようになる。
また、上記液体クロマトグラフィー用カラム2では、カラムキャップ12に栓部材14を取り付けることができるため、カラムキャップ12のカラム本体10への着脱を行うと、同時に栓部材14のカラム本体10への着脱も行うことができ操作が簡便なものとなる。
また、上記液体クロマトグラフィー用カラム2では、カラムキャップ12への栓部材14の取り付けは、突起部72を挿入溝60に挿入して嵌合させるだけでよいため、カラムキャップ12への栓部材14の着脱を容易に行うことができる。
また、上記液体クロマトグラフィー用カラム2では、カラムキャップ12の流入路52を挿入溝60として利用しているので、流入路52と挿入溝60とを別途形成する必要がなく都合がよい。また、流入路52から流れ込む移動相溶媒は栓部材14の貫通穴80を経由してカラム本体10に流入するので、移動相溶媒は栓部材14の中を通過することとなり、流入路52から流入する移動相溶媒は貫通穴80を経由してカラム本体10に流入するので、移動層溶媒の流れを栓部材14が妨げてしまうことを抑制できる。
また、上記液体クロマトグラフィー用カラム2では、栓部材14の胴体部70の外径は第1領域42の内径と略等しいため、胴体部70はカラム本体10の内側面に小さな隙間で嵌ることとなる。よって、カラム本体10における移動相溶媒の存在可能な空間の大きさの制御を容易に行うことができる。
また、従来、図8に示すように、キャップ120にねじが切られたロッド122を通過させ、ロッド122を回転させることでホルダー124が上下方向に移動し、ホルダー124から充填材126までの長さを変更できるように構成されたカラム128も提案されているが、このようなカラム128は、ホルダー124を可動とするための構造が複雑であるため使い捨てが可能となる程度までコストを下げることができない。そのため、洗浄して再利用ができるように耐久性のあるフッ素系樹脂などを使用する必要があり、さらにコスト高となるうえ、上述したように洗浄する必要があるため手間が掛かる。
一方、上記実施例の液体クロマトグラフィー用カラム2では、構造がシンプルであるため使い捨てが可能となる程度にコストを下げることができる。また着脱を容易に行うことができ、使い捨てが可能であれば洗浄する必要がないため操作の手間を低減できる。
なお、上記液体クロマトグラフィー用カラム2を販売する場合などには、長さが異なる複数の栓部材14とセットとして扱うことで、簡便に適切な大きさの栓部材14を選択して使用することができる。
(4)変形例
以上、本考案の実施例について説明したが、本考案は、上記実施例に何ら限定されることはなく、本考案の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施例においては、カラム本体10へのカラムキャップ12の着脱は、ねじ山34および雌ねじ56からなるねじ構造によって実現する構成を例示したが、クランプなどを用いてカラム本体10へのカラムキャップ12の着脱を行う構成であってもよい。
また、上記実施例においては、栓部材14はカラムキャップ12に取り付けられており、カラムキャップ12をカラム本体10に取り付けた際に栓部材14がカラム本体10に挿入される構成を例示したが、栓部材14はカラムキャップ12に取り付けられておらず、カラム本体10に直接取り付ける構成であってもよい。
栓部材のカラム本体への取り付けはさまざまな構成にて実現することができる。例えば、栓部材をカラム本体の内壁面に嵌合する大きさに形成しておき、栓部材を挿入して嵌合させて固定することや、栓部材およびカラム本体のいずれか一方または両方に係止片などを設けておき、その係止片によって係止して取り付けることが考えられる。
また、上記実施例においては、カラムキャップ12に設けられた挿入溝60に栓部材14の突起部72を挿入することでカラムキャップ12に栓部材14を取り付ける構成を例示したが、それ以外の構成で取り付けを実現してもよい。
例えば、図7(A)に示すように、カラムキャップ102に突起部104が形成されており、また、栓部材106に挿入溝108が形成されており、挿入溝108に突起部104を挿入することで固定する構成であってもよい。
また、図7(B)に示すように、カラムキャップ110が係止片112を備えており、栓部材114の係止溝116に係止させて固定する構成であってもよい。
2…液体クロマトグラフィー用カラム、10…カラム本体、12…カラムキャップ、14…栓部材、16…後部キャップ、18…ノズルキャップ、20…パッキン、30…開口、32…流出路、34…ねじ山、36…筒部、40…テーパ領域、42…第1領域、44…第2領域、50…蓋部、52…流入路、54…接続部、56…雌ねじ、58…突出部、60…挿入溝、62…窪み、64…ねじ山、70…胴体部、72…突起部、74…端部、76…張出部、80…貫通穴、90…フィルター、92,94,96…充填材、102…カラムキャップ、104…突起部、106…栓部材、108…挿入溝、110…カラムキャップ、112…係止片、114…栓部材、116…係止溝、120…キャップ、122…ロッド、124…ホルダー、126…充填材、128…カラム

Claims (8)

  1. 両端に開口が形成された筒状のカラム本体と、
    前記カラム本体の一端に取り付け可能であって、前記一端の開口を覆って当該開口を塞ぐように形成されており、前記カラム本体内部に液体を流入させる流入路を有するキャップと、
    を備える液体クロマトグラフィー用カラムであって、
    前記カラム本体に着脱可能である柱状の部材であって、前記一端側から前記カラム本体に挿入されて、前記柱状の部材における前記挿入方向の先端位置から前記キャップまでの間の前記カラム本体における前記液体が存在可能な空間を削減する栓部材を備える
    ことを特徴とする液体クロマトグラフィー用カラム。
  2. 前記栓部材は、前記キャップに着脱可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体クロマトグラフィー用カラム。
  3. 前記キャップおよび前記栓部材のいずれか一方には、柱状の突起部が形成されており、前記一方とは異なる他方には、前記突起部と嵌合する挿入溝が形成されており、
    前記突起部を前記挿入溝に嵌合させることで、前記栓部材の前記キャップへの取り付けがなされる
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体クロマトグラフィー用カラム。
  4. 前記挿入溝は、前記キャップにおける前記流入路の一部であり、
    前記栓部材には、前記キャップに取り付けられて前記カラム本体に挿入された状態において、前記流入路と前記カラム本体内部と連通をする貫通穴が形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体クロマトグラフィー用カラム。
  5. 前記栓部材の外径は、前記カラム本体における前記栓部材が挿入される領域の内径と略等しくなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムを構成するカラム本体およびキャップと、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムを構成する複数の栓部材と、からなり、
    前記複数の栓部材は、それぞれ前記柱状の部材における軸方向の長さが異なる
    ことを特徴とする液体クロマトグラフィー用カラムセット。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムを構成する栓部材。
  8. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィー用カラムを構成するカラム本体およびキャップからなるカラム部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013500483A (ja) * 2009-07-30 2013-01-07 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 可動クロマトグラフィーカラムセパレータ
JP2016206010A (ja) * 2015-04-23 2016-12-08 株式会社粧研 樹脂製カラム体

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