JP3159391U - 立体的意匠中間層を有する合成樹脂製床タイル - Google Patents

立体的意匠中間層を有する合成樹脂製床タイル Download PDF

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飯島 宏史
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落合 智泰
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【課題】同床タイルに立体的意匠デザイン性を持たせ、その上、キズを防止する合成樹脂製床タイルを提供する。【解決手段】表面に立体的凹凸エンボス意匠図柄を有した着色塩化ビニール樹脂シートを加熱軟化させ、その上に塩化ビニール樹脂以外で、PET−G樹脂シートのような塩化ビニール樹脂と熱融着できる熱可塑性透明樹脂シートを粘度がある状態に加熱軟化させて、立体的凹凸エンボス意匠図柄が熱変形しないように各々のシートを貼り合わせて、その上に表面保護用塩化ビニール樹脂シートを加熱積層し、最下部層として再生塩化ビニール樹脂板状コア材を加熱しながら貼り合わせて成る。【選択図】図2

Description

本考案は従来、プリントタイルと呼ばれている平面意匠性の図柄を有する合成樹脂製床タイルに対して立体的意匠性の図柄を中間層として有する合成樹脂製床タイルに関する。
近年、基材である再生ベース樹脂板状コア材層の表面に意匠性を有する印刷シートを積層し、その上にオーバーレイと呼ばれるキズ防止用表面保護シート層を積層した構造で、通称、プリントタイルと呼ばれる塩化ビニール樹脂製積層合成樹脂製床タイルが普及している。
従来、前記の合成樹脂製床タイルは、中間層としての意匠性のある印刷シートが平面的で、デザイン上、立体的迫力に欠けるという問題点があった。そこで、同床タイルに立体的意匠デザイン性を持たせるための方法として、基材である再生ベース樹脂板状コア材層の上に積層する中間層である平面的意匠性を有する印刷シートの代わりに、立体的で深みのある意匠図柄を有したシート層を設け、さらに、その上にキズ防止のための表面保護シート層を積層した構造を有する合成樹脂製床タイルを形成することを課題とする。
考案が解決するための手段
まず、塩化ビニール樹脂以外で、PET−G樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂共重合体)シートやABS樹脂(アクリル・ブチル・スチレン)ような塩化ビニール樹脂シートと熱融着できる熱可塑性透明樹脂シートを加熱により粘度がある状態にし、その下部に表面が立体的凹凸エンボス意匠図柄を有した着色塩化ビニール樹脂シートをそのエンボス図柄が変形しないように貼り合わせた積層シートを中間層として形成し、最上部層として、表面保護層である塩化ビニール樹脂シートを加熱積層し、最下部層として再生塩化ビニール樹脂板状コア材層を加熱により貼り合わせ、立体的凹凸エンボス意匠図柄を中間層に持つ積層合成樹脂製床タイルを形成する。
この時、立体的凹凸エンボス意匠図柄を有した着色塩化ビニール樹脂シートの上に、塩化ビニール樹脂シートを熱融着した場合、両方の塩化ビニール樹脂シートの熱融着面同士が溶融して一体化し、平面状になるために立体的凹凸エンボス意匠図柄の形状が変形して崩れてしまう。従って、立体的凹凸エンボス意匠図柄とその上に積層する透明樹脂シートは異なる樹脂でなければならない。同時に、その二種の樹脂同士は異樹脂であっても熱融着できなければならない。
考案の効果
従来、平面的意匠性を有するプリントタイルや表面層がエンボス加工された通称、Pタイルと呼ばれるコンポジットタイルの表面エンボス改良品は、デザイン性、意匠性に深みがなかった。本考案による立体的凹凸エンボス意匠図柄を中間層として有する積層床タイルは、表面の凹凸エンボス面に透明PET−G樹脂が入り込むために、透明樹脂層の厚みは、エンボス図柄の凹凸部分により異なっており、その透明樹脂の厚みの違いによるレンズ効果によって、立体的凹凸エンボス意匠図柄がくっきりと浮き上がって見える効果が得られる。
従来のプリントタイルの断面図 本考案による凹凸エンボス意匠図柄を有する合成樹脂製床タイルの断面図
押出機により押出加工されてTダイスより製膜されてすぐの段階で、粘度のある0.1〜0.2mm厚みのPET−G樹脂シート5の下部に、加熱ロールにより軟化させた立体的な凹凸エンボス意匠図柄を表面に有する0.1mm厚みの半硬質着色塩化ビニール樹脂シート6を、その凹凸エンボス意匠図柄が熱変形しないようにインラインで貼り合わせ、その後、その貼り合わせした積層シートを中間層として、二次加工にてその最上部層に0.2〜0.4mm厚みのキズ防止用表面保護オーバーレイ層である半硬質塩化ビニール樹脂シート1を加熱ロールにて貼り合わせ、かつ、最下部層に再生軟質塩化ビニール樹脂板状コア材層4を貼り合わせ、総厚が用途により2〜5mm厚みとし、12インチ角(300mm角)または18mmインチ角(450mm角)に打ち抜いて、中間層に凹凸エンボス意匠図柄を有する積層合成樹脂製床タイルを形成する。
従来、立体的凹凸エンボス意匠図柄を有する塩化ビニール樹脂シートは、壁紙として利用されているものの、本考案による中間層に同意匠図柄を有する積層合成樹脂製床タイルは、従来存在しない新しい産業上の製品として十分に利用され得る。
符合の説明
1 キズ防止用表面保護シート層(オーバーレイ)
2 印刷意匠層
3 印刷用塩化ビニール樹脂シート層
4 再生塩化ビニール樹脂板状コア材層
5 PET−G樹脂などの透明樹脂シート層
6 凹凸エンボス意匠図柄を表面に持つ着色塩化ビニール樹脂シート層

Claims (1)

  1. 表面に立体的凹凸エンボス意匠図柄を有した着色塩化ビニール樹脂シートを加熱軟化させ、その上に塩化ビニール樹脂以外で、PET−G樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂共重合体)シートのような塩化ビニール樹脂と熱融着できる熱可塑性透明樹脂シートを粘度がある状態に加熱軟化させ、立体的凹凸エンボス意匠図柄が熱変形しないように各々のシートを貼り合わせて、最上層にキズ防止用表面保護層である塩化ビニール樹脂シートを加熱積層し、最下部層として再生塩化ビニール樹脂板状コア材を加熱し貼り合わせて成る中間層に立体的凹凸エンボス意匠図柄を持つ積層合成樹脂製床タイル
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