JP2018089942A - 印刷用透明枚葉フィルム素材 - Google Patents

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Abstract

【課題】枚葉印刷機の被印刷媒体として用いられる非常に表面の平滑性が高くて透明な枚葉フィルム素材であって、各種印刷適性と給紙時のさばき性に優れ、さらに裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性と光沢感に優れている事を特徴とする印刷用透明枚葉フィルム素材を提供する。【解決手段】少なくとも透明フィルム基材と透明フィルム基材の少なくとも一方の面に設けた印刷受像層からなる印刷用透明枚葉フィルム素材であって、印刷用透明枚葉フィルム素材が少なくとも一辺の端部の一方の面にエンボスを有し、且つ印刷用透明枚葉フィルム素材の両面の非エンボス部分の王研式平滑度がそれぞれ共に5000秒以上ある事を特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明はオフセット枚葉印刷機などの枚葉印刷機の被印刷媒体として用いられる透明な枚葉フィルム素材に関するもので、さらに詳しくは枚葉印刷機の被印刷媒体として用いられる非常に表面の平滑性が高くて透明な枚葉フィルム素材であって、各種印刷適性と給紙時のさばき性に優れ、さらに裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性と光沢感に優れている事を特徴とする印刷用透明枚葉フィルム素材に関するものである。
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材は、透明な枚葉フィルム素材に各種デザインを印刷して装飾性を持たせたPOP広告・ポスター・商品パッケージ・カレンダー・カタログなどの用途などで主に使用され、他には透明な枚葉フィルム素材に各種デザインを印刷した後にさらに成型を行って作成される立体的な広告媒体や自動販売機の中や店頭に設置する販売促進用の製品のモックアップなどの用途で用いられる。
このような印刷用透明枚葉フィルム素材に対してデザインを印刷する場合には、一般的に表刷りと呼ばれる印刷用透明枚葉フィルム素材の印刷受像層にデザインをそのまま印刷して印刷受像層がおもて面になる印刷方法と、裏刷りと呼ばれる印刷用透明枚葉フィルム素材の印刷受像層にデザインの逆像を印刷して印刷用透明枚葉フィルム素材の印刷受像層の反対の面がおもて面になる印刷方法の二つの印刷方法があげられる。
2つの印刷方法の中でも本発明に用いられるような印刷用透明枚葉フィルム素材に関しては裏刷りで使用される事が多い。裏刷りは、印刷用透明枚葉フィルム素材に設けられた印刷受像層にデザインの逆像を印刷し、実際にそのデザインの正像を視認する際には印刷用透明枚葉フィルム素材の印刷受像層が設けられている印刷面の反対側から、つまりは透明フィルム基材や印刷受像層などを通して非印刷面側からデザインの正像を視認する事になる。その為に裏刷りに使用される印刷用透明枚葉フィルム素材に関しては、非常に高い透明性が求められる。また裏刷りされたデザインの正像を視認する印刷用透明枚葉フィルム素材の印刷受像層の反対側の面である非印刷面は通常印刷されたデザインの鮮やかさや見栄えを良くする為にその表面に光沢感が求められる。この様に印刷用透明枚葉フィルム素材に非常に高い透明性を求めるとき、印刷用透明枚葉フィルム素材に使用されている原材料に高い透明性が必要なだけでなく、印刷用透明枚葉フィルム素材の両側の表面が平滑であり光の乱反射が少ない事が必要となる為に、印刷用透明枚葉フィルム素材に高い透明性を求めると必然的にその表面の平滑性も比例して高くする必要性が出てくる。同様に印刷用透明枚葉フィルム素材の表面の光沢感に関しても基本的には光の乱反射を抑える必要がある為に、必然的にその表面に非常に高い平滑性が求められる。
前述したように、裏刷りに使用する印刷用透明枚葉フィルム素材は、基本的に透明性と表面の平滑性が高ければ高いほど好ましいが、印刷用透明枚葉フィルム素材の表面の平滑性が非常に高くなると、例えばオフセット枚葉印刷機の給紙部などにおいて積み重ねられたフィルム同士が張り付いてしまい、一枚ずつ給紙されないで複数枚が重なった状態で給紙される重送などの所謂印刷用透明枚葉フィルム素材のさばき性に関する問題が発生しやすくなる傾向があった。
このような問題に関して、例えば特許第2713565号明細書に示されるように、透明フィルムの片面にインキ定着層を設けて、さらにインキ定着層の厚みを超える粒径の球形粒子を添加してインキ定着層を凹凸にする事によってフィルムが積み重ねられた時に密着する事を防止する事が提案されている。
しかしながらこのような方法では、インキ定着層に球状粒子をたくさん添加するとフィルムの透明性や表面の平滑性が低下してしまう為に各種印刷適性や裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性が低下してしまい、逆に球状粒子の添加量が少ないと印刷用フィルム素材同士の密着性を阻害する性能が低下してしまう為にさばき性に問題が発生してしまうといった具合に、フィルムに対する要求品質やフィルムの構成体によってはフィルムの機能性のバランスをとるのが困難になる事があった。この様にインキ定着層に球状粒子を添加してインキ定着層の表面を凹凸にする方法では、さばき性は向上するものの逆に各種印刷適性が低下してしまうので、その対応策としてインキ定着層が設けられた面の反対側の面に球状粒子などを添加したマット層を設ける事なども提案されたが、このような印刷フィルム素材においては裏刷りする用途が多く、インキ定着層の反対の面に球状粒子を添加したマット層を設けると裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性や光沢感が失われてしまう為に、この方法も好ましくなかった。
特許第2713565号 明細書
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、枚葉印刷機の被印刷媒体として用いられる非常に表面の平滑性が高くて透明な枚葉フィルム素材であって、各種印刷適性と給紙時のさばき性に優れ、さらに裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性と光沢感に優れている事を特徴とする印刷用透明枚葉フィルム素材を提供する事が本発明の主たる課題である。
これらの問題を解決する為に、本発明者が検討した結果、通常であればオフセット枚葉印刷機の給紙部において積層すると互いに密着してしまい給紙時のさばき性が悪く重送が多発するような非常に表面の平滑性の高い印刷用透明枚葉フィルム素材であっても、印刷用透明枚葉フィルム素材の少なくとも一辺の端部の一方の面にエンボスを設けると、印刷用透明枚葉フィルム素材の積層時に印刷用透明枚葉フィルム素材と印刷用透明枚葉フィルム素材の間に部分的に微量の空気の層が介在するようになり印刷用透明枚葉フィルム素材同士の密着が全面で発生する事を抑制し、さらにはオフセット枚葉印刷機の給紙部などでさばき作業を補助する為に使用されているエアーが積層された印刷用透明枚葉フィルム素材の間に非常に入りやすくなる事によってさばき性が向上する事を見出し、本発明を完成させるに至った。
つまり本発明は、少なくとも透明フィルム基材と透明フィルム基材の少なくとも一方の面に設けた印刷受像層からなる印刷用透明枚葉フィルム素材であって、印刷用透明枚葉フィルム素材が少なくとも一辺の端部の一方の面にエンボスを有し、且つ印刷用透明枚葉フィルム素材の両面の非エンボス部分の王研式平滑度がそれぞれ共に5000秒以上ある事を特徴とする印刷用透明枚葉フィルム素材を提供する事である。
本発明によれば、非常に表面の平滑性の高い印刷用透明枚葉フィルム素材をオフセット枚葉印刷機などの枚葉印刷機で使用した時に、印刷用透明枚葉フィルム素材の端部に設けられたエンボスによって給紙時に印刷用透明枚葉フィルム素材同士が密着しにくくなって重送が発生しなくなるだけでなく、各種印刷適性も裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性と光沢感も良好であった。つまりは枚葉印刷機の被印刷媒体として用いられる非常に表面の平滑性が高くて透明な枚葉フィルム素材であって、各種印刷適性と給紙時のさばき性が優れ、さらに裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性と光沢感に優れている事を特徴とする印刷用透明枚葉フィルム素材の提供が実現可能となる。
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材の実施形態の一例を示す模式的断面図。 本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材の実施形態の一例を示す模式的断面図。 本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材の実施形態の一例を示す模式的断面図。 本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材の実施形態の一例を示す模式的断面図。 図1に示した印刷用透明枚葉フィルム素材の印刷受像層側から見た模式的平面図。 図1に示した印刷用透明枚葉フィルム素材のエンボス4aの周辺部を拡大した模式的断面図。
本発明における印刷用透明枚葉フィルム素材3は、基本的に図1に示されるように、少なくとも透明フィルム基材1と透明フィルム基材1の少なくとも一方の面に設けられた印刷受像層2からなり、さらに少なくともその一辺の端部の一方の面にエンボス4aが設けられている事を特徴としている。図1は印刷用透明枚葉フィルム素材3の印刷受像層2が設けてある面にエンボス4aを設けた事を特徴とする本発明の実施形態の一例を示す模式的断面図である。なお本発明において印刷受像層2には一般的に透明フィルム基材の造膜時にインラインで同時に設けられる易接着層と呼ばれるインクとフィルム基材の密着性を向上する為の層も含まれる。なお本発明において、印刷用透明枚葉フィルム素材3の印刷が行われる側の面を印刷面5、印刷が行われない面を非印刷面6という。さらに本発明においては、必要に応じて図2に示すように静電気による各種不具合防止の為に帯電防止層7を設けても良い。
図3は印刷用透明枚葉フィルム素材3の印刷受像層2が設けてある面の反対側の面にエンボス4bを設けた事を特徴とする本発明の実施形態の一例を示す模式的断面図である。図1及び図3に示す様に、エンボスは印刷用透明枚葉フィルム素材3の少なくとも一辺の端部のどちらか一方の面に設けても、両側の面に設けても、いずれでも構わず、必要性や要求品質に応じて適宜選択して設ければ良い。
図4は透明フィルム基材1上に設けた中間層9の上にさらに印刷受像層8を設け、さらにその面にエンボス4aが設けられた事を特徴とする本発明の実施形態の一例を示す模式的断面図である。この中間層には、フィルムの造膜時にインラインで設けられる易接着層やフィルム基材上にグラビアコーティングされたアンカー層やプライマー層と呼ばれる層間の密着性を向上する為の機能層が含まれる。本発明において、インクとの相性がより良好な印刷受像層8を選択する事によって、印刷受像層8とインクの密着性や各種印刷適性が非常に良好になるにも関わらず、印刷受像層とフィルム基材の種類の組み合わせなどによって、透明フィルム基材1と印刷受像層8の間の密着性が足りなかったりする場合がある。この様な場合には、中間層9を介して印刷受像層8を設けたほうが好ましい。
図5は図1の印刷用透明枚葉フィルム素材3の実施例を印刷受像層側から見た模式的平面図である。図5に示すように、枚葉の印刷用透明枚葉フィルム素材3の端部から内側に幅Aの範囲にエンボス4aが均等に設けられている事が分かる。エンボス4aが施されている部分をエンボス部分10、エンボス4aが施されていない部分を非エンボス部分11とし、通常印刷は非エンボス部分11の印刷受像層2に対して行われる。
図6は図1に示された印刷用透明枚葉フィルム素材3のエンボス4aの周辺部を拡大した模式的断面図である。エンボスは通常エンボスのパターンが刻印された熱エンボスロールと耐熱シリコンゴム製のプレーンロールの間にフィルム素材を挟んで圧着させる事によってフィルムにエンボスパターンが転移して形成される。この時にフィルム表面には、エンボスのパターンにかかわらず、エンボス凸部4a−1とエンボス凹部4a−2のような凹凸部が形成される。この凹凸部によってフィルム同士が密着するのを抑制し、さらにはオフセット枚葉印刷機の給紙部などで被印刷媒体のさばき作業を補助する為に使用されているエアーが積層したフィルムの間隙に入りやすくする役割を果たしている。
<印刷用透明枚葉フィルム素材について>
本発明における印刷用透明枚葉フィルム素材は、少なくとも透明フィルム基材と透明フィルム基材の少なくとも一方の面に印刷受像層を設けた構造をしており、さらに印刷用透明枚葉フィルム素材の少なくとも一辺の端部の一方の面にエンボスを有している事を特徴としている。さらに本発明における印刷用透明枚葉フィルム素材は、表面の平滑が非常に高い事を特徴としており、印刷用透明枚葉フィルム素材の両側の表面の非エンボス部分における王研式平滑度の下限はそれぞれ共に5000秒以上、さらに好ましくは10000秒以上であることが好ましく、一方王研式平滑度の上限は特に限定はされないが、150000秒以下である事が好ましく、さらには100000秒以下であることがより好ましく、さらには50000秒以下であることがより好ましい。印刷用透明枚葉フィルム素材の両側の表面の非エンボス部分における王研式平滑度が前記範囲の中であれば、各種印刷適性と裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性や光沢感が共に良好となる。
そもそも一般的な印刷用の透明枚葉フィルム素材のように、少なくともいずれか一方の表面の王研式平滑度が5000秒よりも低いと、給紙時におけるさばき性はそれほど問題とならない為に本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材に設けられたようなエンボスは必要とはならない。しかしエンボスを設けていない印刷用フィルム素材の両側の表面の王研式平滑度がそれぞれ共に5000秒以上になると、印刷用フィルム素材のさばき性は徐々に悪化し始め、さらに王研式平滑度がそれぞれ共に10000秒以上になると、印刷用フィルム素材同士が非常に密着しやすくなり、その結果としてさばき性が非常に悪化する。本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材は、その両側の表面の王研式平滑度が5000秒以上あるような非常に平滑性が高い印刷用透明枚葉フィルム素材であり、本来なら非常にさばき性が悪い印刷用透明枚葉フィルム素材であるにもかかわらず、印刷用透明枚葉フィルム素材の一部にエンボスを設ける事によって給紙時などにおけるさばき性を大幅に改善した事を特徴としている。本発明によって、今までは各種印刷適性や裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性や光沢感を確保する為に印刷用フィルム素材に高い透明性と高い平滑性を求めていたにも関わらず、さばき性などの問題からやむを得ず印刷受像層などに無機フィラーなどを添加して凹凸部を持たせる事によって各種印刷適性や裏刷りした際の品札麺側から見たときの印刷の鮮明性や光沢感とさばき性についてバランスをとって妥協して対処してきた問題を、印刷受像層などに凹凸部を設けなくてもさばき性を改善出来た事によって、印刷用透明枚葉フィルム素材の高い透明性と表面の高い平滑性を維持する事が可能となり、結果的に各種印刷適性や裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性や光沢感を確保できるようになった。
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材は、表面の平滑性が非常に高いという特徴の他に、そもそも裏刷りした際の非印刷面側から見た印刷の鮮明性などに影響する印刷用透明枚葉フィルム素材の透明性が高い事も求められている。透明性に関しては、少なくとも印刷インキが定着する非エンボス部分の全光線透過率が85%以上で且つヘイズが10%以下ある事が好ましく、さらには全光線透過率が90%以上で且つヘイズが7%以下である事がより好ましい。全光線透過率及びヘイズが前記範囲から外れると、印刷用透明枚葉フィルム素材に裏刷りした際の印刷デザインの逆像を透明フィルム基材や印刷受像層を介して非印刷面側から見た時の印刷デザインの正像の鮮明性が失われてしまう。
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材の製造方法は特に限定されず、例えば透明フィルム基材の製造時にインラインで印刷受像層を設け、その後工程でエンボス加工を行い、さらにその後に裁断機によって枚葉にカットして作成しても良いし、透明フィルム基材に後から印刷受像層をコーティングし、その後工程でエンボス加工を行い、その後に裁断機によって枚葉にカットして作成しても良いし、エンボス加工を施した透明フィルム基材の非エンボス部分に印刷受像層をコーティングした後に裁断機によって枚葉にカットしても良いし、透明フィルム基材に印刷受像層を設けた後に裁断機によって枚葉にカットし、枚葉上のシートに対して一枚ずつさらにエンボス加工を施すような方法で作成しても良い。
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材は、少なくとも印刷受像層を一方の面に有していればよいが、その他に図2に示すような帯電防止層を透明フィルム基材層の印刷受像層が設けられた面の反対側の面に設けてもよい。帯電防止層は積層した印刷用透明枚葉フィルム素材から一枚だけ印刷用透明枚葉フィルム素材を剥離する時などに印刷用透明枚葉フィルム素材が帯電する事によって印刷用透明枚葉フィルム素材フィルム同士が剥がれにくくなる事を防止したり、印刷時に静電気による各種不具合を防止したりする為に設けられる。この様な帯電防止層は通常透明フィルム基材の造膜時にインラインで設けられる事が多いが、透明フィルム基材に対して後でコーティングによって設けてもよく、製造方法については特に限定されない。
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材の大きさは、オフセット枚葉印刷機などで使用される透明な枚葉フィルムからなる印刷用素材である為に、その大きさに関しては特に限定はされないが基本的にはJIS P0202などで定められている各種の全紙寸法を適宜選択して使用すれば良い。
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材の厚みは特に限定はされないが、75〜500μmの範囲であることが好ましく、さらには125〜300μmであることがより好ましい。印刷用透明枚葉フィルム素材の厚みが前記範囲の下限を下回るとフィルムの腰が足りなかったりフィルムにシワが入りやすくなったりして搬送や印刷などで不具合が発生する傾向が増え、逆に前記範囲の上限を上回ると厚みが増えた事による透明性の低下や印刷後の成型が困難になるといった不具合が発生する傾向がある。
<印刷用透明枚葉フィルム素材の各構成体>
次に本発明における印刷用透明枚葉フィルム素材の各種構成体についての詳細説明を下記に示す。
(透明フィルム基材)
本発明の主要構成体である透明フィルム基材は、透明性が高いフィルム基材であれば特に限定はされず、例えば2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)フィルム、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、PMMAフィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムといった公知のフィルムを使用する事が可能であるが、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリカーボネートフィルムなどを使用する事がより好ましい。
透明フィルム基材の厚みに関しては、透明フィルム基材上に設けられる印刷受像層や他の層の厚みが透明フィルム基材の厚みに対して非常に薄く、全ての層を合わせても最大で10μm程度なので、実質的に透明フィルム基材の厚みは前述した印刷用透明枚葉フィルム素材の厚みにほぼ等しい為に特に限定はされないが前記印刷用透明枚葉フィルム素材の厚み範囲と同程度であれば良い。
透明フィルム基材の透明性に関しても上記基材厚みと同様に、印刷用透明枚葉フィルム素材の透明性と同等以上の性能が必要である為に、特に限定されるわけではないが少なくとも全光線透過率が88%以上で且つヘイズが8%以下ある事が好ましく、さらには全光線透過率が90%以上で且つヘイズが6%以下である事がより好ましい。
前述したように透明フィルム基材の造膜時に透明フィルム基材上に印刷受像層や帯電防止層をグラビア塗装などして設けた後に延伸する事によって透明フィルム基材上に印刷受像層や帯電防止層をインラインで形成してもよい。本発明において、インラインで形成される印刷受像層としては、透明フィルム基材に対する塗料などの塗装性改善や透明フィルム基材の上に設けた層との密着性の改善を目的とした一般的に易接着層と呼ばれる層もその一つに含まれる。
(印刷受像層)
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材における印刷受像層は、少なくとも透明フィルム基材の一方の面の最外層に設けられ、印刷を行った際にインクの濡れ性や浸透性を改善する事によって各種印刷適性を向上し、さらにインクと透明フィルム基材の密着性を向上する為に基本的に設けられる層である。
本発明の印刷受像層に用いられる原料は特に限定されないが、主に塗膜を形成する樹脂原料とインクの浸透性等を改善する為のフィラーなどからなる。本発明の印刷受像層を構成する樹脂原料は特に限定されないが、基本的に樹脂の透明性が高く、透明フィルム基材と印刷インクに対して密着性が良いような樹脂が好ましく、例えばポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アルキッド系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂等の熱可塑性樹脂や熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂などがあげられ、これらの1種または2種以上を適宜選択して混合又は重合したものを用いてよい。
本発明の印刷受像層を構成するフィラーは特に限定はされず、各種公知の無機フィラーや有機フィラーを用いる事が可能である。例えば、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、マイカなどの無機フィラー微粒子や、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂等の有機フィラー微粒子などがあげられ、これらの1種または2種以上を適宜選択して用いてよい。本発明における印刷用透明枚葉フィルム素材に関しては、透明性と表面の非常に高い平滑性が求められる為に、印刷受像層に添加するフィラーの量は特に限定はされないが可能な限り少なくする事が好ましく、印刷受像層全体の1.0質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.6質量%以下であることが好ましい。
本発明における印刷受像層は前述したように、透明フィルム基材の造膜時にインラインで同時に形成されても良く、この際の印刷受像層としては一般的に易接着層と呼ばれる層も含まれる。印刷受像層のその他の形成方法としては、透明フィルム基材に直接印刷受像層の塗料をコーティングする方法や、図4に示されるように透明フィルム基材上に易接着層やアンカー層やプライマー層といった中間層を設け、その上にさらに印刷受像層の塗料をコーティングして積層する方法などがある。印刷受像層は基本的に各種印刷適性やインクと透明フィルム基材間の密着性を向上させる為に設けられるが、各種印刷適性の向上を優先した結果、印刷受像層と透明フィルム間の密着性が低下した場合には、前述したように透明フィルム基材と印刷受像層の間に中間層を設けてインクと透明フィルム基材間の密着性を向上させ、結果的にインクと印刷用透明枚葉フィルム素材の密着性を向上させる事が可能となる。透明フィルム基材上に設けられた印刷受像層の厚みは特に限定はされないが0.05〜10.0μmの範囲であればよく、さらには0.03〜3.0μmである事がより好ましい。
本発明における印刷受像層の非エンボス部分の表面の王研式平滑度は5000秒以上であることが必要である。印刷受像層の非エンボス部分の表面の王研式平滑度が5000秒未満である一般的な印刷用透明枚葉フィルム素材は、インクの浸透性の改善の為に印刷受像層にフィラーを添加したり、さばき性の向上の為に粒径の大きなフィラーを添加して印刷受像層の表面を意図的に粗面化したりしている。本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材は、表面の平滑性が非常に高い事を特徴としており、エンボスを設ける事によってさばき性の問題については改善出来る為、そもそも印刷受像層の粗面化を行う必要性がなく、フィラーの添加も必要最小限に留める事が可能となる。
印刷受像層の非エンボス部分の表面の王研式平滑度が高くなると、細線描写されたデザインの印刷抜けなどの明瞭な転写不具合が低減するだけでなく、ベタ印字部の濃淡ムラや印刷された網点模様の再現性の不具合などといった微細な転写不具合も低減するなど、印刷適性が向上するといった良い傾向がある反面、フィルム同士が密着しやすくなりさばき性やブロッキングの問題などが悪化するといった悪い傾向もある。本発明における印刷受像層の非エンボス部分の表面の王研式平滑度は少なくとも5000秒以上あれば良く、さらには10000秒以上であることが好ましい。印刷受像層の非エンボス部分の表明の王研式平滑度の上限は特に限定はされないが、150000秒以下である事が好ましく、さらには100000秒以下であることがより好ましく、さらには50000秒以下であることがより好ましい。
本発明における印刷受像層の非エンボス部分の表面における水の接触角は50〜100度の範囲である事が好ましく、さらには60〜80度の範囲である事がより好ましい。本発明の印刷受像層の非エンボス部分の表面における水の接触角が前記範囲内であれば、印刷用インクの印刷受像層に対する転写とレベリングが適切となり、印刷された画像の網点模様が太くなりすぎたり逆に細くなりすぎたりする事がなく印刷の再現性が適切となる。
本発明における透明フィルム基材及び印刷受像層に対しては、濡れ性や密着性などの改善の為にコロナ処理やガスプラズマ処理などの各種公知の表面処理を施しても構わない。表面処理を行う事によって、表面処理された層の上に塗工する塗料の濡れ性やその塗料と表面処理された層の間の密着性が大幅に向上する。
(エンボスについて)
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材はその表面が非常に高い平滑性を有している事を特徴としているが、そのままだと給紙時のさばき性の問題やブロッキングの問題などの印刷用フィルム素材を積層した際に発生する各種不具合が発生してしまう。本発明においては、それら不具合の解消の為に印刷用透明枚葉フィルム素材の少なくとも一辺の端部の一方の面にエンボスを設けた事を特徴としている。
本発明におけるエンボスの加工方法は特に限定されず、公知の各種エンボス加工方法を用いればよいが、素材がフィルムであるので基本的には熱エンボスロールを使用した加工方法によってエンボスを設ける事が望ましい。また印刷用透明枚葉フィルム素材の製造工程上におけるエンボスを設ける順番についても特に限定されず、必要に応じて適切な工程を選択すればよい。例えば透明フィルム基材の造膜時にインラインで印刷受像層を設け、その後の巻き取り直前でエンボス加工を施しても良いし、透明フィルム基材にエンボス加工を施した後にエンボス部分を外して印刷受像層をコーティングしても良いし、透明フィルム基材に印刷受像層をコーティングした後にエンボス加工を施しても良いし、印刷受像層を設けたフィルムを枚葉状のフィルムシートにカットした後にエンボス加工を施しても良い。
本発明におけるエンボスのパターンについては特に限定はされないが、ドット状、ストライプ状、格子状のエンボスなどのシンプルな模様を設けるのが好ましく、さらには加工性が容易でシワなどが入りにくい事などからドット状のエンボスパターンを使用する事がより好ましい。またエンボスは片面エンボスでも両面エンボスでもどちらでも構わず、少なくとも印刷用透明枚葉フィルム素材の一辺の端部に必要に応じて選択して加工すれば良い。
エンボスのパターンについては特に限定はされないが、少なくともエンボス部分の王研式平滑度が少なくとも1000秒以下であることが好ましく、500秒以下であることがより好ましく、さらには100秒以下であることが最も好ましい。エンボス部分の王研式平滑度が1000秒以下であれば印刷用透明枚葉フィルム素材同士の密着を阻害し、オフセット枚葉印刷機の給紙部などで用紙のさばきを補助するエアーなどが積層した印刷用透明枚葉フィルム素材の間に入りやすくなるので所謂さばき性が向上するが、エンボス部分の王研式平滑度が1000秒を超えると印刷用枚葉フィルム素材同士が密着しやすくなり、給紙部においてもエアーが積層した印刷用透明枚葉フィルム素材の間に入りにくくなる為にさばき性が急激に悪化してしまう。なおエンボス部分の王研式平滑度は、別途測定に必要な大きさの印刷用透明枚葉フィルム素材の全面にエンボスを施したサンプルを作成し、その表面の王研式平滑度を測定した数値を用いる。
本発明の印刷用透明枚葉フィルム素材におけるエンボスは、図5に例示されるように印刷用透明枚葉フィルム素材の少なくとも一辺の端部の一方の面に、ある一定の幅A(図5のA)だけ設ければよい。印刷用透明枚葉フィルム素材の端部からその内側に向けて設けられるエンボスの幅Aは特に限定されるわけではないが、1.0〜50.0mmの範囲で設けられればよく、さらに3.0〜10.0mmの範囲で設けられる事がより好ましい。エンボスの幅Aが前記範囲内であれば、印刷を受像する部分を充分に確保しつつ印刷用透明枚葉フィルム素材が充分なさばき性を持つ事が可能である。
本発明におけるエンボスは、例えば片面に熱エンボスロールによってエンボス加工が施された部分は図6に例示されるように、熱エンボスロールの凸部が押付けられた部分は熱によって軟化した印刷受像層2や透明フィルム基材1が押しのけられてエンボス凹部4a−2を形成し、その押しのけられた印刷受像層2や透明フィルム基材1の一部がエンボス凸部4a−1をさらに形成する。
エンボス凸部の高さB(図6のB)は特に限定はされないが、エンボス凸部の高さBは0.1〜5.0μmの範囲であることが好ましく、さらには0.5〜3.0μmである事がより好ましい。エンボス凸部の高さCが前記範囲であれば、フィルムを積層した時にフィルムとフィルムの間に空気の層が形成されやすくなり、フィルム同士が完全に密着するのを阻害する事が可能となる。エンボス凸部の高さBが前記範囲の下限を下回るとフィルム同士が密着するのを阻害する効果が充分でなくなり、前記範囲の上限を上回るとフィルムを積層した際にエンボス部分の嵩張りが大きくなり過ぎてフィルムを多数積層するとフィルムの端部が湾曲してしまう問題が発生する。
エンボス凹部の深さC(図6のC)は特に限定はされないが、エンボス凹部の深さCは0.01〜3.00μmの範囲であることが好ましく、さらには0.01〜1.50μmの範囲である事がより好ましい。エンボス凹部の深さCが前記範囲であれば、給紙時のさばき性を補助する為のエアーが充分に入りやすくなるだけでなく、フィルムを積層する際にフィルムとフィルムの間に空気の層が形成されやすくなり、フィルム同士が完全に密着する事を阻害する事が可能となる。
エンボス部分のエンボスの面積比率は特に限定はされず、要求品質や加工の難しさや加工コストという各種観点からエンボスの面積を必要以上に大きくする事は適切ではないと考えられ、1〜50%の範囲で任意に設定する事が好ましく、さらには1〜25%の範囲である事がより好ましく、さらには1〜10%の範囲である事が最も好ましい。エンボス部分のエンボスの面積とエンボスではない部分の面積の比率が前記範囲であれば、給紙時のさばき性を補助する為のエアーが充分に入りやすくなるだけでなく、フィルムを積層する際にフィルムとフィルムの間に空気の層が形成されやすくなり、フィルム同士が完全に密着する事を阻害する事が可能となる。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<印刷用透明枚葉フィルム素材>
実施例及び比較例に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材の作成方法について下記に詳細を説明する。なお以下に示す実施例及び比較例の各種印刷用透明枚葉フィルム素材の各種特性値は印刷用透明枚葉フィルム素材の非エンボス部分を測定した値である。また印刷用透明枚葉フィルム素材において、評価の際に印刷される側の面を印刷面、印刷が行われない面を非印刷面とした。なお印刷面王研式平滑度とは、印刷受像層(易接着層も含む)の非エンボス部分の表面の王研式平滑度を指し、非印刷面王研式平滑度とは印刷受像層(易接着層も含む)が設けられた面の透明フィルム基材の反対側の面の非エンボス部分の表面の王研式平滑度を指す。
印刷用透明枚葉フィルム素材の各特性値のうち王研式平滑度は旭精工株式会社製のデジタル型王研式透気度・平滑度試験機EYOシリーズを用いてJIS P8155に準拠した方法によって測定した。また全光線透過率はJIS K7361−1、ヘイズはJIS K7136に従ってそれぞれ測定し、印刷受像層の非エンボス部分の表面における水の接触角は協和界面科学株式会社製の接触角計Model CA−Xを用いてJIS R3257における静滴法に準拠した方法によって測定した。
<実施例1>
下記に示す片面にインラインで易接着層が設けられた透明フィルム基材1の易接着層が設けられた面の一辺の端部に熱エンボス加工を施して実施例1に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材1を作成した。
印刷用透明枚葉フィルム素材1と印刷用透明枚葉フィルム素材1を構成する透明フィルム基材1とエンボス条件1の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材1)
総厚み: 125μm
印刷面王研式平滑度(易接着層側): 25000秒
非印刷面王研式平滑度: 23000秒
全光線透過率: 93.0%
ヘイズ: 1.5%
印刷面における水の接触角: 62度
(透明フィルム基材1)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 有
易接着層の厚み: 0.5μm
易接着層の樹脂組成: アクリル系樹脂
(エンボス条件1)
エンボス形状: 正方形ドット(0.4μm×0.4μm)
エンボス処理面: 印刷面側(易接着層側)
エンボス部分王研式平滑度: 40秒
エンボス部分幅(A): 10mm
エンボス凸部高さ(B): 1.50μm
エンボス凹部深さ(C): 0.50μm
エンボス部分のエンボスの面積比率: 9.7%
<実施例2>
下記に示すように片面にインラインで易接着層が設けられた透明フィルム基材1の易接着層が設けられた面の反対側の面の一辺の端部にエンボス加工を施して実施例2に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材2を作成した。実施例2の印刷用透明枚葉フィルム素材2は実施例の印刷用透明枚葉フィルム素材1とエンボス加工を行った面が異なるだけである。
印刷用透明枚葉フィルム素材2と印刷用透明枚葉フィルム素材2を構成する透明フィルム基材1とエンボス条件2の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材2)
総厚み: 125μm
印刷面王研式平滑度(易接着層側): 25000秒
非印刷面王研式平滑度: 23000秒
全光線透過率: 93.0%
ヘイズ: 1.5%
印刷面における水の接触角: 62度
(透明フィルム基材1)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 有
易接着層の厚み: 0.5μm
易接着層の樹脂組成: アクリル系樹脂
(エンボス条件2)
エンボス形状: 正方形ドット(0.4μm×0.4μm)
エンボス処理面: 非印刷面側
エンボス部分王研式平滑度: 40秒
エンボス部分幅(A): 10mm
エンボス凸部高さ(B): 1.50μm
エンボス凹部深さ(C): 0.50μm
エンボス部分のエンボスの面積比率: 9.7%
<実施例3>
下記に示す片面にインラインで易接着層が設けられた透明フィルム基材2の易接着層が設けられた面の一辺の端部にエンボス加工を施して実施例3に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材3を作成した。
印刷用透明枚葉フィルム素材3と印刷用透明枚葉フィルム素材3を構成する透明フィルム基材2とエンボス条件3の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材3)
総厚み: 300μm
印刷面王研式平滑度(易接着層側): 28000秒
非印刷面王研式平滑度: 25000秒
全光線透過率: 92.0%
ヘイズ: 2.0%
印刷面における水の接触角: 62度
(透明フィルム基材2)
フィルム基材厚み: 300μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 有
易接着層の厚み: 0.5μm
易接着層の樹脂組成: アクリル系樹脂
(エンボス条件3)
エンボス形状: 正方形ドット(0.4μm×0.4μm)
エンボス処理面: 印刷面側
エンボス部分王研式平滑度: 60秒
エンボス部分幅(A): 10mm
エンボス凸部高さ(B): 1.20μm
エンボス凹部深さ(C): 0.30μm
エンボス部分のエンボスの面積比率: 9.7%
<実施例4>
下記に示す易接着層が設けられていない透明フィルム基材3の一方の面の上に印刷受像層1をコーティングによって積層し、透明フィルム基材3の印刷受像層1が設けられた面の一辺の端部に熱エンボス加工を施して実施例4に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材4を作成した。
印刷用透明枚葉フィルム素材4と印刷用透明枚葉フィルム素材4を構成する透明フィルム基材3及び印刷受像層1とエンボス条件4の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材4)
総厚み: 127μm
印刷面王研式平滑度(印刷受像層側):7000秒
非印刷面王研式平滑度: 24000秒
全光線透過率: 91.0%
ヘイズ: 3.5%
印刷面における水の接触角: 70度
(透明フィルム基材3)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 無
(印刷受像層1)
印刷受像層厚み: 2.0μm
塗装方法: グラビアコーティング
印刷受像層配合: 熱硬化性ウレタン系樹脂(99.5%)、
シリカ(0.5%)−平均粒子径4.0μm
(エンボス条件4)
エンボス形状: 正方形ドット(0.4μm×0.4μm)
エンボス処理面: 印刷面側
エンボス部分王研式平滑度: 50秒
エンボス部分幅(A): 10mm
エンボス凸部高さ(B): 1.50μm
エンボス凹部深さ(C): 0.40μm
エンボス部分のエンボスの面積比率: 9.7%
<実施例5>
下記に示す片面にインラインで易接着層が設けられた透明フィルム基材1の易接着層が設けられた面の上に印刷受像層1をコーティングによって積層し、透明フィルム基材1の印刷受像層1が設けられた面の一辺の端部に熱エンボス加工を施して実施例5に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材5を作成した。
印刷用透明枚葉フィルム素材5と印刷用透明枚葉フィルム素材5を構成する透明フィルム基材1及び印刷受像層1とエンボス条件5の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材5)
総厚み: 127μm
印刷面王研式平滑度(印刷受像層側):7000秒
非印刷面王研式平滑度: 23000秒
全光線透過率: 90.0%
ヘイズ: 5.0%
印刷面における水の接触角: 70度
(透明フィルム基材1)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 有
易接着層の厚み: 0.5μm
易接着層の樹脂組成: アクリル系樹脂
(印刷受像層1)
印刷受像層厚み: 2.0μm
塗装方法: グラビアコーティング
印刷受像層配合: 熱硬化性ウレタン系樹脂(99.5質量%)、
シリカ(0.5質量%)−平均粒子径4.0μm
(エンボス条件5)
エンボス形状: 正方形ドット(0.4μm×0.4μm)
エンボス処理面: 印刷面側
エンボス部分王研式平滑度: 50秒
エンボス部分幅(A): 10mm
エンボス凸部高さ(B): 1.50μm
エンボス凹部深さ(C): 0.40μm
エンボス部分のエンボスの面積比率: 9.7%
<実施例6>
下記に示す片面にインラインで易接着層が設けられた透明フィルム基材1の易接着層が設けられた面の上に印刷受像層2をコーティングによって積層し、透明フィルム基材1の印刷受像層2が設けられた面の一辺の端部に熱エンボス加工を施して実施例6に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材6を作成した。
印刷用透明枚葉フィルム素材6と印刷用透明枚葉フィルム素材6を構成する透明フィルム基材1及び印刷受像層2とエンボス条件6の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材6)
総厚み: 131μm
印刷面王研式平滑度(印刷受像層側):9000秒
非印刷面王研式平滑度: 23000秒
全光線透過率: 91.0%
ヘイズ: 4.0%
印刷面における水の接触角: 70度
(透明フィルム基材1)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 有
易接着層の厚み: 0.5μm
易接着層の樹脂組成: アクリル系樹脂
(印刷受像層2)
印刷受像層厚み: 6.0μm
塗装方法: グラビアコーティング
印刷受像層配合: アクリル系樹脂(99.7質量%)、
シリカ(0.3質量%)−平均粒子径8μm
(エンボス条件6)
エンボス形状: 正方形ドット(0.4μm×0.4μm)
エンボス処理面: 印刷面側
エンボス部分王研式平滑度: 40秒
エンボス部分幅(A): 10mm
エンボス凸部高さ(B): 1.60μm
エンボス凹部深さ(C): 0.50μm
エンボス部分のエンボスの面積比率: 9.7%
<比較例1>
実施例1で使用した片面にインラインで易接着層が設けられた透明フィルム基材1にエンボス加工を施さない状態の物を比較例1で使用する印刷用透明枚葉フィルム素材7とした。
印刷用透明枚葉フィルム素材7と印刷用透明枚葉フィルム素材7を構成する透明フィルム基材1の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材7)
総厚み: 125μm
印刷面王研式平滑度(易接着層側): 25000秒
非印刷面王研式平滑度: 23000秒
全光線透過率: 93.0%
ヘイズ: 1.5%
印刷面における水の接触角: 62度
(透明フィルム基材1)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 有
易接着層の厚み: 0.5μm
易接着層の樹脂組成: アクリル系樹脂
<比較例2>
易接着層及び印刷受像層が共に設けられていない透明フィルム基材3の一方の面を印刷面とし、その面の一辺の端部にエンボス加工を施して比較例2で使用する印刷用透明枚葉フィルム素材8を作成した。
印刷用透明枚葉フィルム素材8と印刷用透明枚葉フィルム素材8を構成する透明フィルム基材3とエンボス条件7の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材8)
総厚み: 125μm
印刷面王研式平滑度: 22000秒
非印刷面王研式平滑度: 24000秒
全光線透過率: 93.0%
ヘイズ: 1.2%
印刷面における水の接触角: 40度
(透明フィルム基材3)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層: 無
(エンボス条件7)
エンボス形状: 正方形ドット(0.4μm×0.4μm)
エンボス処理面: 印刷面側
エンボス部分王研式平滑度: 50秒
エンボス部分幅(A): 10mm
エンボス凸部高さ(B): 1.50μm
エンボス凹部深さ(C): 0.50μm
エンボス部分のエンボスの面積比率: 9.7%
<比較例3>
下記に示す片面にインラインで易接着層が設けられた透明フィルム基材1の易接着層が設けられた面の上に印刷受像層3をコーティングによって積層しエンボス加工を施さない状態のものを比較例3に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材9として作成した。
印刷用透明枚葉フィルム素材9と印刷用透明枚葉フィルム素材9を構成する透明フィルム基材1及び印刷受像層3の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材9)
総厚み: 127μm
印刷面王研式平滑度(印刷受像層側):200秒
非印刷面王研式平滑度: 23000秒
全光線透過率: 88.0%
ヘイズ: 15.0%
印刷面における水の接触角: 73度
(透明フィルム基材1)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 有
易接着層の厚み: 0.5μm
易接着層の樹脂組成: アクリル系樹脂
(印刷受像層3)
印刷受像層厚み: 2.0μm
塗装方法: グラビアコーティング
印刷受像層配合: 熱硬化性ウレタン系樹脂(98.0質量%)、
シリカ(2.0質量%)−平均粒子径4.0μm
<比較例4>
下記に示す片面にインラインで易接着層が設けられた透明フィルム基材1の易接着層が設けられた面の反対側の面の上にマット層1をコーティングによって積層しエンボス加工を施さない状態のものを比較例4に使用する印刷用透明枚葉フィルム素材10として作成した。
印刷用透明枚葉フィルム素材10と印刷用透明枚葉フィルム素材10を構成する透明フィルム基材1及びマット層1の詳細について下記に示す。
(印刷用透明枚葉フィルム素材10)
総厚み: 127μm
印刷面王研式平滑度(易接着層側): 25000秒
非印刷面王研式平滑度(マット層側):200秒
全光線透過率: 88.0%
ヘイズ: 15.0%
印刷面における水の接触角: 62度
(透明フィルム基材1)
フィルム基材厚み: 125μm
フィルム種別: 2軸延伸PETフィルム
易接着層の有無: 有
易接着層の厚み: 0.5μm
易接着層の樹脂組成: アクリル系樹脂
(マット層1)
マット層厚み: 2.0μm
塗装方法: グラビアコーティング
マット層配合: 熱硬化性ウレタン系樹脂(98.0質量%)、
シリカ(2.0質量%)−平均粒子径4.0μm
<印刷用透明枚葉フィルム素材の評価>
作成した各印刷用透明枚葉フィルム素材について下記に示す方法によって各種評価を行った。
<さばき性の評価>
印刷用透明枚葉フィルム素材のさばき性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって印刷用透明枚葉フィルム素材のさばき性の評価を行った。
(試験条件)
印刷用透明枚葉フィルム素材をUVオフセット枚葉印刷機の給紙部に2000枚積層させた状態でセットし、2000枚全てに写真画像とベタ塗りパターンの印刷を行い給紙時の重送を目視で観察した。
(評価基準)
A・・・給紙の際に重送が全く発生せず、その兆候も見られなかった。
B・・・給紙の際に重送が発生しなかったが、その兆候が時々みられた。
C・・・給紙の際に極稀に重送がみられた。
D・・・給紙の際に頻繁に重送がみられた。
<印刷の再現性の評価>
印刷用透明枚葉フィルム素材の印刷の再現性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって印刷用透明枚葉フィルム素材の印刷の再現性の評価を行った。
(試験条件)
印刷用透明枚葉フィルム素材に対してUVオフセット枚葉印刷機によって写真画像の印刷を行い、印刷後の網点模様を実体顕微鏡で観察した。
(評価基準)
A・・・網点模様に太りや細りが全く見られない。
B・・・網点模様に太りや細りがわずかながら見られる。
C・・・網点模様に太りや細りがはっきり見られる。
D・・・網点模様が酷く潰れる、またはカスレや抜けが見られる。
<ベタ印刷ムラの評価>
印刷用透明枚葉フィルム素材のベタ印刷ムラについて下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって印刷用透明枚葉フィルム素材のベタ印刷ムラの評価を行った。
(試験条件)
印刷用透明枚葉フィルム素材に対してUVオフセット枚葉印刷機によってベタ塗りパターンの印刷を行い、印刷後のベタ印刷部を実体顕微鏡で観察した。
(評価基準)
A・・・ベタ印刷部分に濃淡ムラが全く見られない。
B・・・ベタ印刷部分に濃淡ムラがわずかながら見られる。
C・・・ベタ印刷部分に濃淡ムラがはっきり見られる。
D・・・ベタ印刷部分の濃淡ムラが酷く、目視でもはっきり確認できる。
<インクの密着性の評価>
印刷用透明枚葉フィルム素材に対するインクの密着性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって印刷用透明枚葉フィルム素材に対するインクの付着性の評価を行った。
(試験条件)
印刷用透明枚葉フィルム素材に対してUVオフセット枚葉印刷機によってベタ塗りパターンの印刷を行い、印刷インク塗膜の印刷用透明枚葉フィルム素材に対する密着性をクロスカット法(JIS K5600−5−6)に従って試験を行い、塗膜の剥がれ具合をルーペで観察した。
(評価基準)
A・・・カットの縁が完全に滑らかで、どの格子にも塗膜の剥がれがない。
B・・・カットの交差点における塗膜の小さな剥がれがあり、剥がれ部分が5%未満。
C・・・塗膜がカットの縁や交差点において剥がれており、剥がれ部分が5%以上15%未満。
D・・・塗膜がカットの縁や交差点において大きく剥がれており、剥がれ部分が15%以上。
<印刷の鮮明性の評価>
印刷用透明枚葉フィルム素材に裏刷りした時にフィルム基材の印刷面の逆側の面である非印刷面から見た時の印刷の鮮明性について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって印刷の鮮明性の評価を行った。
(試験条件)
印刷用透明枚葉フィルム素材に対してUVオフセット枚葉印刷機によって印刷面に対し写真画像の裏刷りを行い、印刷用透明枚葉フィルム素材の非印刷面側から見た時の印刷部分の鮮明性を目視で観察した。
(評価基準)
A・・・印刷部分が非常に鮮明である。
B・・・印刷部分が鮮明であるが極わずかに曇りが見られる。
C・・・印刷部分にやや曇りが見られる。
D・・・印刷部分に曇りがはっきり見られる。
<光沢感の評価>
印刷用透明枚葉フィルム素材に裏刷りした時にフィルム基材の印刷面の逆側の面である非印刷面から見た時の光沢感について下記の条件で試験を行い、その結果について下記の評価基準によって印刷用透明枚葉フィルム素材の非印刷面側の光沢感の評価を行った。
(試験条件)
印刷用透明枚葉フィルム素材に対してUVオフセット枚葉印刷機によって印刷面に対し写真画像の裏刷りを行い、印刷用透明枚葉フィルム素材の非印刷面側の光沢感を目視で観察した。
(評価基準)
A・・・表面が非常に平滑で光の反射も強く、光沢感が非常にある。
B・・・表面が平滑で光の反射もあり、光沢感がある。
C・・・やや表面がマット状で光の反射も弱く、光沢感があまりない。
D・・・光沢感が全くない。
本発明の実施例及び比較例の印刷用透明枚葉フィルム素材の各種評価結果について表1に示す。
Figure 2018089942
実施例1〜6に示すように、少なくとも一方の面に印刷受像層を有した非常に表面の平滑性が高いオフセット印刷用の透明枚葉フィルム素材であっても、少なくともその一辺の端部の一方の面にエンボス加工を施す事によって、印刷の再現性やベタ印刷ムラやインクの密着性などの各種印刷適性に優れていて、裏刷りした時の非印刷面側から見た印刷の鮮明性と光沢感に優れ、さらに給紙時のさばき性に優れた印刷用透明枚葉フィルム素材の提供が可能となる事が分かる。
比較例1のように実施例1と同じ透明フィルム基材にエンボスを設けないと、給紙時のさばき性が大幅に悪化し重送が多発するようになる。また比較例2のように印刷受像層(易接着層も含む)を全く設けないとインクの転写性が大幅に低下する事によって印刷の再現性やベタ印刷ムラが非常に悪化するだけでなく、インクと印刷用透明枚葉フィルム素材との密着性も大幅に悪化する。
また比較例3に示すように印刷受像層にフィラーを多めに添加してその表面の平滑性を低くした場合にはさばき性は非常に向上するがベタ印刷のムラが悪化するだけでなく、裏刷りした時の非印刷面側から見た時の印刷の鮮明性が低下した。逆に比較例4のように印刷受像層の反対側の面(非印刷面)にさばき性向上の為にマット層を設けた場合には、さばき性も印刷適性も問題がなくなるが、裏刷りなどで求められる非印刷面側から見た時の印刷の鮮明性と光沢感が失われてしまった。
本発明における印刷用透明枚葉フィルム素材は、各種オフセット印刷や各種シルク印刷などの枚葉印刷機の被印刷媒体として利用する事が可能である。
1;透明フィルム基材
2;印刷受像層(易接着層も含む)
3;印刷用透明枚葉フィルム素材
4a;エンボス(印刷受像層側の面に設けたエンボス)
4a−1;エンボス凸部
4a−2;エンボス凹部
4b;エンボス(印刷受像層側の面の反対側の面に設けたエンボス)
5;印刷面
6;非印刷面
7;帯電防止層
8;印刷受像層
9;中間層
10;エンボス部分
11;非エンボス部分
A;エンボス部分の幅(フィルムの端部からフィルムの内側に向けての幅)
B;エンボス凸部の高さ
C;エンボス凹部の深さ

Claims (4)

  1. 少なくとも透明フィルム基材と透明フィルム基材の少なくとも一方の面に設けた印刷受像層からなる印刷用透明枚葉フィルム素材であって、印刷用透明枚葉フィルム素材が少なくとも一辺の端部の一方の面にエンボスを有し、且つ印刷用透明枚葉フィルム素材の両面の非エンボス部分の王研式平滑度がそれぞれ共に5000秒以上ある事を特徴とする印刷用透明枚葉フィルム素材。
  2. エンボス部分の王研式平滑度が1000秒以下である請求項1に記載の印刷用透明枚葉フィルム素材。
  3. 印刷受像層の非エンボス部分の表面における水の接触角が50〜100度の範囲である請求項1又は請求項2に記載の印刷用透明枚葉フィルム素材。
  4. 非エンボス部分の全光線透過率が85%以上で且つヘイズが10%以下である請求項1から請求項3のいずれかに記載の印刷用透明枚葉フィルム素材。
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