JP3157722B2 - チップ型固体電解コンデンサ - Google Patents

チップ型固体電解コンデンサ

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JP3157722B2
JP3157722B2 JP22234596A JP22234596A JP3157722B2 JP 3157722 B2 JP3157722 B2 JP 3157722B2 JP 22234596 A JP22234596 A JP 22234596A JP 22234596 A JP22234596 A JP 22234596A JP 3157722 B2 JP3157722 B2 JP 3157722B2
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正信 前田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ型固体電解
コンデンサに関し、特に、陽極外部リード端子の構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】図7に、従来のチップ型固体電解コンデ
ンサの一例の断面図を、タンタルコンデンサを例にとっ
て、示す。図7を参照して、この図に示されるコンデン
サは実開昭59ー187131号公報に開示されたもの
で、コンデンサ素子1と、陽極リード引出線2と、陽極
外部リード端子4と、陰極外部リード端子6と、外装樹
脂8とからなっている。
【0003】一般に、上記のコンデンサは、次のように
して製造される。先ず、タンタル金属粉末に同じ金属タ
ンタルのワイヤからなる陽極リード引出線2を植立し、
その後プレス成形し、高真空中で焼結して、陽極体を形
成する。次に、電気化学的に陽極酸化して、陽極体表面
に誘電体としての酸化タンタル皮膜を形成する。
【0004】続いて、半導体母液である過マンガン酸溶
液に浸漬し熱分解を行う工程を複数回繰り返して、半導
体層である二酸化マンガン層を形成する。更に、グラフ
ァイト層,銀ペースト層からなる陰極導体層(図示せ
ず)を形成して、コンデンサ素子1を準備する。
【0005】その後、コンデンサ素子1の陽極リード引
出線2と陽極外部リード端子4とを溶接する。同時に、
素子1表面の陰極導体層と陰極外部リード端子6とを導
電性接着剤7を用いて、固着接続する。両外部リード端
子4,6の材料には、通常、金属タンタル製の陽極リー
ド引出線2よりも柔らかく、後のリード成形工程での折
曲げ加工が容易な、42合金などが用いられる。
【0006】次いで、全体を外装樹脂8でモールド成形
し、最後に、陽極外部リード端子4と陰極外部リード端
子6のリード成形を行って、樹脂封止型チップ型タンタ
ル固体電解コンデンサを完成させる。
【0007】ここで、図7に示すコンデンサに特徴的な
のは、陽極外部リード端子4に対して、それが外装樹脂
8から出て樹脂端面に沿って下方に折り曲げられる位置
(リード成形部5)の付近の、陽極リード引出線2の延
長上の辺りに孔12が設けられており、リード成形時
に、陽極リード引出線の先端部3がその孔12に逃げる
構造になっていることである。この孔12は、上記のリ
ード成形工程で、陽極リード端子の成形部5に端子の割
れ(端子割れ)が生じるのを防止すると共に、漏れ電流
の増大を防いで、コンデンサの信頼性を確保するための
ものである。
【0008】すなわち、このコンデンサを製造するに当
たって、陽極リード引出線2と陽極外部リード4との溶
接の際の位置ずれや陽極リード引出線2の長さのばらつ
きによって、陽極リード引出線2の先端3が外装樹脂8
から飛び出ることがある。その場合、若し上記の孔12
が設けられていないとすると、陽極リード引出線2が直
接陽極外部リード端子4に当たることになる。その結
果、リード成形工程での端子折曲げ加工の際に、陽極リ
ード引出線の先端3が支点の働きをし、陽極外部リード
端子の成形部5に応力が加わり、柔らかい材質の陽極外
部リード端子4に端子割れが生じるのである。又、陽極
リード引出線2に加わった応力がコンデンサ素子1の極
薄の誘電体酸化皮膜に損傷を与え、コンデンサとしての
漏れ電流特性が劣化してしまうのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、陽極
外部リード端子の成形部5に貫通孔12を設け、陽極リ
ード引出線の先端3をその孔12に逃がすことにより、
陽極外部リード端子4の端子割れを防止できる。又、コ
ンデンサの漏れ電流増大を防止できる。
【0010】しかし、このような対策を施したコンデン
サにおいても、まだ端子割れや漏れ電流特性の劣化が起
こることがある。
【0011】その理由は、陽極リード引出線2が(伸長
方向ではなく)導出方向に垂直な方向にずれていると、
陽極リード引出線の先端3が陽極外部リード端子成形部
5に設けられた孔12に入らず、直接陽極外部リード端
子4に当たることになるからである。その結果、これま
でと同様に、陽極リード引出線の先端が支点の働きを
し、陽極外部リード端子成形部5にリード成形時の力が
集中し、端子割れが生じ又、コンデンサ素子の誘電体酸
化皮膜が損傷されるのである。
【0012】従って本発明は、リード成形時の端子割れ
がこれまでより少なく、漏れ電流の小さい樹脂封止型チ
ップ型固体電解コンデンサを提供することを目的とする
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のチップ型固体電
解コンデンサは、弁作用金属の微粉末の柱状成形体から
陽極リード引出線を導出し焼結して得られる陽極体に陽
極酸化皮膜、半導体層及び陰極導体層を順次設けてなる
コンデンサ素子と、前記陽極リード引出線に溶接された
陽極外部リード端子と、前記陰極導体層に接着された陰
極外部リード端子と、前記コンデンサ素子と前記陽極外
部リード端子と前記陰極外部リード端子とを、前記陽極
外部リード端子及び陰極外部リード端子の所定部分を残
して覆う外装樹脂とを含んでなり、前記陽極外部リード
端子は前記外装樹脂の一方の端面で、陰極リード外部端
子は他方の端面でそれぞれ外装樹脂外部に出ると共に、
それぞれの出た位置で外装樹脂の端面に沿って折り曲げ
られた構造の固体電解コンデンサにおいて、前記陽極外
部リード端子に対し、前記陽極リード引出線との溶接位
置と前記外装樹脂からの導出位置との間に、前記外装樹
脂外部での端面に沿う折れ曲がりの方向とは逆の方向に
折れ曲がり、その折れ曲がった先で再度、前記陽極リー
ド引出線と並行するように折れ曲がり、前記陽極リード
引出線の先端位置を越えて延びる、クランク状の曲げ加
工部を設けたことを特徴とする。
【0014】又、前記陽極外部リード端子に対し、前記
陽極リード引出線の先端位置と前記外装樹脂からの導出
位置との間に、前記外装樹脂外部での端面に沿う折れ曲
がりの方向と同一の方向に、前記陽極リード引出線の先
端を限るように折れ曲がり又は陥没する曲げ加工部であ
って、折れ曲がり又は陥没の深さが前記陽極リード引出
線の線径より小なる曲げ加工部を設けたことを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、実施例を用い図面を参照して、説明する。
【0016】(実施例1)図1に、本発明の実施例1に
よる樹脂封止型チップ型タンタル固体電解コンデンサの
断面図を示す。図1と図7とを比較して、本実施例のコ
ンデンサは従来のコンデンサと同様に、コンデンサ素子
1と、陽極リード引出線2に溶接された陽極外部リード
端子4と、コンデンサ素子表面の陰極導体層(図示せ
ず)に導電性接着剤7により固着された陰極外部リード
端子6と、外装樹脂8とからなる。但し、陽極外部リー
ド端子4の構造が異なっている。本実施例における陽極
外部リード端子4は、陽極リード引出線2との溶接部分
付近に、曲げ加工部9Aを備えている。
【0017】上記の曲げ加工部9Aは、コンデンサの側
面からみたとき、その断面形状が、溶接部からいったん
上側に折れ曲がり、その折れ曲がった先で再度、陽極リ
ード引出線2の伸長方向に水平に延びるように折れ曲が
った、クランク形状をしている。陽極外部リード端子は
その後、陽極リード引出線2から離れたまま外装樹脂8
の外部に出、外装樹脂の端面に沿って下方に折れ曲がっ
ている。
【0018】本発明者は本実施例のコンデンサを、以下
のようにして作製した。先ず、タンタル粉末に線径0.
3mmのタンタル線からなる陽極リード引出線2を植立
し、次に、プレス成形、焼結して、縦1.0mm,横
1.0mm,高さ1.0mmの正四角柱の陽極体を得
た。次いで、この陽極体表面に、誘電体層としての酸化
タンタル皮膜を形成し、更にその酸化皮膜上に、二酸化
マンガン層,グラファイト層,銀ペースト層を順次設
け、コンデンサ素子1を得た。
【0019】この後、コンデンサ素子1に厚さ0.1m
mの42合金からなる陰極外部リード6を導電性接着剤
7で接着した。同時に、陽極リード引出線2に、陽極外
部リード端子4を抵抗溶接した。陽極外部リード端子4
は、厚さ0.1mmの42合金からなり、コンデンサ素
子側の先端から0.5mm離れた位置に、陽極リード引
出線2とは反対側にクランク状に折れ曲がった、段差
0.2mmの曲げ加工部9Aを備えている。
【0020】しかる後に、全体を外装樹脂8にてモール
ド成形し、陽極外部リード端子4および陰極外部リード
端子6のリード成形を行って、本実施例の樹脂封止型チ
ップ型タンタル固体電解コンデンサを完成した。
【0021】上述した本実施例によるコンデンサと、図
7に示す従来のコンデンサで陽極外部リード端子4に孔
12の有るもの及び無いものの三種類のコンデンサにつ
き、陽極リード引出線2を外装樹脂8から0.1mm突
出させてリード成形を行ったコンデンサを、それぞれ1
00個製造した。そして、陽極外部リード端子の成形部
5の端子割れを調査した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1を参照して、本実施例のコンデンサに
おいては、端子割れの発生率はゼロであった。これに対
し、従来の技術によるコンデンサには、孔12の有り、
無しに拘わらず端子割れが発生し、特に、孔の無いもの
では、23%もの高い発生率を示した。
【0024】上記の結果は、本実施例においては、陽極
外部リード端子4に曲げ加工部9Aを設けることによ
り、陽極リード引出線はその先端3が外装樹脂8から突
出している場合でも、曲げ加工部9Aの0.2mmの段
差で離れているため、その突出部はリード成形時に陽極
外部リード端子4に直接当たらないことによるものであ
る。これに対し、従来の構造のコンデンサにおいては、
陽極リード引出線2が横ずれしていた場合、リード成形
時に、外装樹脂からの突出部が孔12に入らず直接陽極
リード外部端子4に当たることになる。その結果、陽極
リード引出線の先端3が支点の働きをし、陽極外部リー
ド端子の成形部5に成形時の力が集中して加わる。その
場合、材質42合金の陽極外部リード端子4の方が材質
タンタルの陽極リード引出線2より柔らかいので、陽極
外部リード端子の成形部5に端子割れが生じる。
【0025】更に、本実施例によるコンデンサと、従来
のコンデンサとをそれぞれ100個ずつ製造し、リード
成形工程前後での漏れ電流(LC)の変化率の分布を調
査した。その結果を、図5(a),(c)に示す。図5
を参照して、本実施例(図5(a)では変化率の平均値
が3.35%、標準偏差が2.128であるのに対し、
従来のコンデンサでは平均値が5.60%、標準偏差が
5.234で、本実施例の方が平均値も標準偏差も共に
小さく、漏れ電流特性に優れていることが分かる。
【0026】上記の結果は、本実施例では、陽極外部リ
ード端子に曲げ加工部9Aを設けたことによって、リー
ド成形時の応力が曲げ加工部5で吸収され、誘電体酸化
皮膜に損傷が生じる確率が小さくなったことによるもの
と考えられる。
【0027】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について、説明する。図2は、本発明の実施例2の樹脂
封止型チップ型タンタル固体電解コンデンサの断面図を
示す。図2と図1とを比較して、本実施例のコンデンサ
は実施例1のコンデンサと同様に、コンデンサ素子1
と、陽極リード引出線2が溶接された陽極外部リード端
子4と、コンデンサ素子表面の陰極導体層(図示せず)
に導電性接着剤7により固着された陰極外部端子6と、
外装樹脂8とからなる。但し、陽極外部リード端子4の
構造が異なっている。本実施例における陽極外部リード
端子4は、陽極リード引出線2との溶接部分付近に、曲
げ加工部9Bを備えている。
【0028】上記の曲げ加工部9Bは、コンデンサの側
面からみたとき、その断面形状が、陽極リード引出線の
先端3の位置で、溶接部からいったん下側に(つまり、
実施例1におけるとは反対側に)折れ曲がり、その折れ
曲がった先で再度、陽極リード引出線2の伸長方向に水
平に延びるように折れ曲がった、クランク形状をしてい
る。陽極外部リード端子はその後、外装樹脂8の外部に
出、外装樹脂の端面に沿って下方に折れ曲がっている。
尚、クランク状の曲げ加工部9Bの内最初に下向きに折
れ曲がる部分を、以後、突き当て部10と称することと
する。
【0029】本発明者は、この実施例を以下のようにし
て作製した。先ず、実施例1と同一材料、形状のコンデ
ンサ素子を準備した。
【0030】その後、実施例1におけると同様に、陰極
外部リード端子6を導電性接着剤7で接着した。同時
に、陽極リード引出線2に、陽極外部リード端子4を抵
抗溶接した。陽極外部リード端子4は、厚さ0.1mm
の42合金からなり、コンデンサ素子側の先端から0.
5mm離れた位置に、陽極リード引出線2と同じ側つま
り、実施例1におけるとは逆にクランク状に折れ曲がっ
た、段差0.2mmの曲げ加工部9Bを備えている。本
実施例では溶接に際し、曲げ加工部9Bの突き当て部1
0(下向きに折れ曲がった部分)に陽極リード引出線2
の先端3を突き当てて、位置決めを行った。尚、曲げ加
工部9Bの段差が0.2mmで、陽極リード引出線2の
線径が0.3mmであって両者の間に0.1mmの差が
あるので、溶接の際、溶接電極は確実に陽極リード引出
線2に当たる。すなわち、曲げ加工部9Bが邪魔になる
ことは、無い。
【0031】しかる後に、全体を外装樹脂8にてモール
ド成形し、陽極外部リード端子4および陰極外部リード
端子6のリード成形を行って、本実施の形態のチップ型
タンタル固体電解コンデンサを完成した。
【0032】次に、本実施例のコンデンサと図7に示す
従来のコンデンサとをそれぞれ100個ずつ製造し、樹
脂外装工程に入る前での陽極リード引出線2の位置のば
らつきを、測定した。位置の測定は、本実施例にあって
は陽極外部リード端子の突き当て部10を基準にし、従
来のコンデンサにあっては、本実施例の突き当て部10
に相当する位置を基準にした。その結果を、図6
(a)、(d)に示す。図6を参照して、本実施例のコ
ンデンサ(図6(a))では平均値−0.03mm、標
準偏差0.016であるのに対し、従来のコンデンサ
(図6(d))は平均値0.03、標準偏差0.052
で、ずれの方向が本実施例と逆である上に、標準偏差が
大きい。すなわち、本実施例の方がばらつきが少なく優
れていることが確かめられた。
【0033】上記の結果は、本実施例では、陽極外部リ
ード端子の曲げ加工部9Bに突き当て部10を設けたこ
とによって、陽極リード引出線2を突き当て部10に突
き当て位置決めできるからである。その結果、陽極リー
ド引出線2は、曲げ加工部9Bがストッパの役目を果た
し、外装樹脂8から突出することがなくなり、陽極外部
リード端子成形部5に直接当たることもなくなり、端子
割れの発生もなくなるのである。
【0034】次に、本実施例によるコンデンサと、従来
のコンデンサとをそれぞれ100個ずつ製造し、リード
成形工程前後でのLCの変化率の分布を評価した。その
結果を図5(b)に示す。図5を参照して、本実施例は
実施例1と同様に、従来のコンデンサに比べ、平均値も
標準偏差も共に小さく、漏れ電流特性に優れていること
が、分かる。
【0035】(実施例3)次に、陽極外部リード端子4
にストッパを設けた他の例として、本発明の第3の実施
例の断面図を、図3に示す。図3と図2とを比較して、
本実施例のコンデンサは、実施例2におけると同一の材
料、製造工程で製造される。但し、陽極外部リード端子
4に設けたストッパの構造が、異なっている。本実施例
では、ストッパとして、突片9Cを設けている。
【0036】突片9Cは、陽極外部リード端子11のコ
ンデンサ素子側の先端11から0.5mmの位置で、陽
極外部リード端子4の幅方向のセンタ振り分けのセンタ
を含む部分を、幅0.4mm,陽極リード引出線2側へ
の切り起こし0.2mmの突片とした。
【0037】この突片9Cの突き当て部10に陽極リー
ド引出線2の先端3を突き当て、位置決めをする。尚、
突片9Cの段差が0.2mmで、陽極リード引出線2の
線径が0.3mmであって両者の間に0.1mmの差が
あるので、溶接の際、溶接電極は確実に陽極リード引出
線2に当たる。すなわち、突片9Cが邪魔になること
は、無い。
【0038】(実施例4)陽極外部リード端子4にスト
ッパを設けた更に他の例として、本発明の第4の実施例
の断面図を、図4に示す。図4と図2とを比較して、本
実施例のコンデンサは、実施例2におけると同一の材
料、製造工程で製造される。但し、陽極外部リード端子
4に設けたストッパの構造が、異なっている。本実施例
では、ストッパとして、円ボツ9Dを設けている。
【0039】円ボツ9Dは、陽極外部リード端子4のコ
ンデンサ素子側の先端11から0.5mmの位置で、陽
極リード引出線2側に0.2mm突起している。この円
ボツ9Dの突き当て部10に陽極リード引出線2の先端
3を突き当て、位置決めをする。尚、円ボツ9Dの段差
が0.2mmで、陽極リード引出線2の線径が0.3m
mであって両者の間に0.1mmの差があるので、溶接
の際、溶接電極は確実に陽極リード引出線2に当たる。
すなわち、円ボツ9Dが邪魔になることは、無い。
【0040】次に、上記の実施例3、4によるコンデン
サをそれぞれ100個製造し、樹脂外装工程に入る前で
の陽極リード引出線先端3の位置のばらつきを、調査し
た。位置の測定には、陽極外部リード端子の突き当て部
10を基準にした。その結果を、図6(c),(d)に
示す。図6を参照すると、実施例3、4はいずれも従来
のコンデンサに比べ、位置のばらつきが大幅に減少して
おり、実施例2とほぼ同等の効果が得られていることが
分かる。
【0041】上記の効果は、陽極外部リード端子に、突
片部9C、円ボツ9Dを設けることにより、それらをス
トッパとして用い、陽極リード引出線2を突き当てて位
置決めする事によるものである。その結果、陽極リード
引出線2は外装樹脂8から突出することがなくなり、陽
極外部リードの成形部5に直接当たることもなくなっ
て、端子割れが発生しなくなる。又、漏れ電流の増大
も、無くなる。
【0042】
【発明の効果】第1の効果は、陽極外部リード端子のリ
ード成形時における、陽極外部リード成形部の端子割れ
発生を防止できることである。
【0043】その理由は、陽極リード端子に曲げ加工部
を設けることにより、陽極外部リード端子に陽極リード
引出線が直接当たることがなくなり、その結果、リード
成形時に陽極リード引出線が支点となって成形時の力が
集中して陽極外部リード端子の成形部に加わることが、
なくなるからである。
【0044】第2の効果は、陽極外部リード端子のリー
ド成形時における漏れ電流特性の劣化防止できることで
ある。
【0045】その理由は、陽極外部リード端子に曲げ加
工部を設けることにより、リード成形時の応力が曲げ加
工部で吸収され、コンデンサ素子に加わる影響が軽減さ
れるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による樹脂封止型チップ型タ
ンタル固体電解コンデンサの、断面図である。
【図2】本発明の実施例2による樹脂封止型チップ型タ
ンタル固体電解コンデンサの、断面図である。
【図3】本発明の実施例3による樹脂封止型チップ型タ
ンタル固体電解コンデンサの、断面図である。
【図4】本発明の実施例4による樹脂封止型チップ型タ
ンタル固体電解コンデンサの、断面図である。
【図5】樹脂封止型チップ型タンタル固体電解コンデン
サのリード成形前後での漏れ電流の変化率の分布を、実
施例1,実施例2及び従来のコンデンサで比較して示す
図である。
【図6】樹脂封止型チップ型タンタル固体電解コンデン
サのリード成形時の陽極リード引出線の位置の分布を、
実施例2,実施例3,実施例4及び従来のコンデンサで
比較して示す図である。
【図7】従来の技術による樹脂封止型チップ型タンタル
固体電解コンデンサの一例の、断面図である。
【符号の説明】
1 コンデンサ素子 2 陽極リード引出線 3 陽極リード引出線先端 4 陽極外部リード端子 5 陽極外部リード端子成形部 6 陰極外部リード端子 7 導電性接着剤 8 外装樹脂 9A,9B 曲げ加工部 9C 突片 9D 円ボツ 10 陽極外部リード端子突き当て部 11 陽極リード端子端部 12 孔

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属の微粉末の柱状成形体から陽
    極リード引出線を導出し焼結して得られる陽極体に陽極
    酸化皮膜、半導体層及び陰極導体層を順次設けてなるコ
    ンデンサ素子と、前記陽極リード引出線に溶接された陽
    極外部リード端子と、前記陰極導体層に接着された陰極
    外部リード端子と、前記コンデンサ素子と前記陽極外部
    リード端子と前記陰極外部リード端子とを、前記陽極外
    部リード端子及び陰極外部リード端子の所定部分を残し
    て覆う外装樹脂とを含んでなり、前記陽極外部リード端
    子は前記外装樹脂の一方の端面で、陰極リード外部端子
    は他方の端面でそれぞれ外装樹脂外部に出ると共に、そ
    れぞれの出た位置で外装樹脂の端面に沿って折り曲げら
    れた構造のチップ型固体電解コンデンサにおいて、 前記陽極外部リード端子に対し、前記陽極リード引出線
    との溶接位置と前記外装樹脂からの導出位置との間に、
    前記外装樹脂外部での端面に沿う折れ曲がりの方向とは
    逆の方向に折れ曲がり、その折れ曲がった先で再度、前
    記陽極リード引出線と並行するように折れ曲がり、前記
    陽極リード引出線の先端位置を越えて延びる、クランク
    状の曲げ加工部を設けたことを特徴とするチップ型固体
    電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 弁作用金属の微粉末の柱状成形体中より
    陽極リード引出線を導出し焼結して得られる陽極体に陽
    極酸化皮膜、半導体層及び陰極導体層を順次設けてなる
    コンデンサ素子と、前記陽極リード引出線に溶接された
    陽極外部リード端子と、前記陰極導体層に接着された陰
    極外部リード端子と、前記コンデンサ素子と前記陽極外
    部リード端子と前記陰極外部リード端子とを、前記陽極
    外部リード端子及び陰極外部リード端子の所定部分を残
    して覆う外装樹脂とを含んでなり、前記陽極外部リード
    端子は前記外装樹脂の一方の端面で、陰極リード外部端
    子は他方の端面でそれぞれ外装樹脂外部に出ると共に、
    それぞれの出た位置で外装樹脂の端面に沿って折り曲げ
    られた構造のチップ型固体電解コンデンサにおいて、 前記陽極外部リード端子に対し、前記陽極リード引出線
    の先端位置と前記外装樹脂からの導出位置との間に、前
    記外装樹脂外部での端面に沿う折れ曲がりの方向と同一
    の方向に、前記陽極リード引出線の先端を限るように折
    れ曲がり又は陥没する曲げ加工部であって、折れ曲がり
    又は陥没の深さが前記陽極リード引出線の線径より小な
    曲げ加工部を設けたことを特徴とするチップ型固体電
    解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のチップ型固体電解コンデ
    ンサにおいて、 前記曲げ加工部が、前記陽極リード引出線の先端の位置
    で、前記外装樹脂外部での端面に沿う折れ曲がりの方向
    と同一の方向に折れ曲がり、その折れ曲がった先で再
    度、前記陽極リード引出線の伸長方向に折れ曲がる、
    差が前記陽極リード引出線の線径より小なるクランク状
    の曲げ加工部であることを特徴とするチップ型固体電解
    コンデンサ。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のチップ型固体電解コンデ
    ンサにおいて、 前記曲げ加工部が、前記陽極リード引出線の先端の位置
    で、陽極外部リード端子のセンター振り分けのセンター
    を含む部分が、前記外装樹脂外部での端面に沿う折れ曲
    がりの方向と同一の方向に切り起こされた、高さが前記
    陽極リード引出線の線径より小なる切り起こしであるこ
    とを特徴とするチップ型固体電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のチップ型固体電解コンデ
    ンサにおいて、 前記曲げ加工部が、前記陽極リード引出線の先端の位置
    で、前記外装樹脂外部での端面に沿う折れ曲がりの方向
    と同一の方向に陥没する、円ボツであることを特徴とす
    るチップ型固体電解コンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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