JP3157029U - 細胞実験キット - Google Patents
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Abstract
Description
保存容器に保存された培養細胞を培養するためには、トリプシン等の酵素処理などにより、細胞にダメージを与えることなく細胞を剥離させ、細胞が単離分散した細胞浮遊液とすることが必須である。
つまり、細胞培養を行なうには、多くの管理工程や操作工程、及び専門器具が必要であって、一般の学生等が学習を目的として培養実験することは困難であった。
例えば、特許文献1には、培養器、高分子吸収体、粉末培地、水、ピンセット等を、クリーンベンチとして使用できる袋内に収納した組織培養学習キットが記載されている。しかし、このキットは、植物組織の培養を行なうためのものであって、細胞の分散操作を省略するための手段を有していない。
また、魚類の株化細胞及び培養液を入れた培養容器、補充用培養液、スポイト、スリット培養ケース、培養の基質となる材料等を備えたキットが特許文献2に開示されている。しかし、このものは、細胞の増殖培養を行なう前に、細胞保存容器に接着している球状細胞を浮遊化させなければならず、専門的な細胞分散操作が必要であり、細胞が分散操作によりダメージを受ける虞もある。
細胞バッグの素材となるガス透過性フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルムがある。
また、細胞バッグは、複数の縦長の収納室をその長辺を介して連設して形成し、各収納室の一方の短辺部に、間隔をあけて平行に配置された二重のファスナーを設けると良い。
培養実験を行なう場合は培養器を要するが、その培養器は蓋付きシャーレ等より成り、培養器の内面にゼラチンを塗布する。ゼラチンは、培養器の底に図柄或いは文字の形状に沿って塗布しても良い。
細胞付着抑制剤は、メチルセルロース或いは血清アルブミンであり、これを充填する容器はスポイト等より成る。
複数の空のスポイトを備えると良い。
なお、培養器、固定液容器、染色液容器、及び空のスポイトは、必ずしも細胞実験キットに含む必要は無く、実験の目的に応じて必要時に準備すれば良い。
また、細胞バッグを酸素透過率が10,000ml/m2/day/atm以上のガス透過性フィルムで形成したので、細胞バッグ内の培養液が直接外気とガス交換を行い、このため、細胞バッグ内に空気収納用のスペースを設ける必要が無く、約200万細胞/ml以上もの高密度の細胞液を大量に収納することが可能である。
しかも、細胞剥離操作が不要なだけでなく、メチルセルロースは非常に低濃度で微量に用いるので、培養細胞にダメージを与えることもない。
請求項3に係る考案によれば、図柄や文字に沿って多くの細胞が付着するので、細胞が増殖した部分を一目で知ることができる。
請求項4に係る考案によれば、細胞の増殖した部分をより鮮明に示すことができる。
請求項5に係る考案によれば、必要な量の培養細胞のみを細胞バッグから取り出して培養することができ、細胞バッグを起立させて必要量取り出すのにも便利である。
請求項6に係る考案によれば、培養細胞や培養液を移し替えるのに、組み込まれているスポイトを用いることができて便利である。
本考案の細胞実験キットは、図1に示すように、培養液と共に培養細胞を収納して密封した細胞バッグ1と、補充用培養液を充填した培養液容器2と、細胞付着抑制剤を充填した付着抑制剤容器5と、実験の目的に応じて使用する培養器3、予備培養器4、固定液を充填した固定液容器6、染色液を充填した染色液容器7及び複数(3〜5本)の空のスポイト8とを備え、一つの袋、箱等に収められている。
また、各収納室9の一方の短辺部には、間隔をあけて平行に配置された二重のファスナー10,10’が設けられる。
従って、ファスナー10,10’の間を切断することにより、収納室9を一つずつ開封して必要量の培養細胞を取り出すことができ、取り出した後は残ったファスナー10を閉じることによって、開封した収納室9を再度封鎖することができる。
これにより、培養細胞が細胞バッグ1の内面に接着し難くなり、しかも、メチルセルロース溶液は非常に低濃度で微量に用いられているため、培養細胞に対して悪影響を与えることもない。
また、細胞バッグ1内に収納される培養液は、ラクトアルブミン水解物を3〜10%程度含む無血清培地からなり、培養細胞と細胞バッグ1との接着及び培養細胞どうしの結合を弱めるために、培養細胞の活動を阻害しない濃度(1mM程度)のカルシウムを含んでいる。
培養液容器2は、細胞バッグ1とほぼ同様の構造を有する。また、補充用培養液は、細胞バッグ1に収納された培養液と同様のものである。なお、培養液容器として、スポイトを用いても良い。
細胞付着抑制剤は、メチルセルロース、血清アルブミン等の溶液であり、これを収納する付着抑制剤容器5はスポイトとする。
スポイトより成る固定液容器6には、グルタルアルデヒド溶液等の固定液を収納してある。また、スポイトより成る染色液容器7には、クリスタル紫等の染色液を収納してある。なお、固定液及び染色液は危険液なので、危険液の取り扱い方法を説明した解説を添付すると良い。
ゼラチンを塗布してある培養器3に、付着抑制剤容器5に収納した細胞付着抑制剤を2〜3ml加えて全体に広げ、1分程度放置する。
細胞バッグ1は、水平に倒して往復運動を行なってから、収納室9のファスナー10,10’間を切断して開封し、ビーカー等に入れて起立させる。
次いで、図2に示すように、スポイト8を開封した収納室9に差し込み、連続して10回程度ポンピングを行い、細胞塊を単離分散させる。
なお、大量の細胞を一度に培養する場合以外は、一方の収納室9のみを開封すればよい。また、収納室9内の細胞液をすぐに用いない時は、残ったファスナー10を閉じて細胞バッグ1を水平状態で維持する。
次に、培養器3を回転させて細胞を浮遊させ、浮遊してきた細胞を含む培養液を紙コップ等に回収して、培養器3の底を観察する。回収した細胞は再実験に使用できる。
次いで、培養器3内の培養液を回収し、培養器3の底の状態を確認する。すると、ゼラチンを塗布した部分に細胞が付着して増殖するので、培養器3の底には、増殖した細胞によって描かれた図柄或いは文字が現れる。
次に、固定液容器6内の固定液を培養器3に1ml程度加え、液を回転させて3分程度放置した後、固定液を捨てる。その後、水バケツへ培養器3を浸して水洗する。
さらに、染色液容器7の染色液を培養器3に2ml程度加えて全面に広げ、3分程度放置する。
その後、水バケツに浸して水洗すると細胞が染色され、図3に示すように、細胞によって描かれた図柄或いは文字が鮮明になって、細胞が増殖した部分を明らかに示す。
また、予備培養器4を使用する場合は、ゼラチンを予備培養器4の底に塗布して乾燥させた後、培養器3と同様にして細胞培養を行なう。ゼラチンは予備培養器4の底面全面に塗布してもよいし、培養器3の図柄とは別の図柄に沿って塗布しても良い。
さらに、細胞バッグ1だけでなく、培養液容器2、付着抑制剤容器5、固定液容器6及び染色液容器7も、内容物がこぼれないよう、開封した後は起立させておくのが望ましい。
実験の詳細は、公定の実験マニュアルや成書に準拠して行なえばよい。
実験の詳細は、公定の実験マニュアルや成書に準拠して行なえばよい。
2 培養液容器
3 培養器
4 予備培養器
5 付着抑制剤容器
6 固定液容器
7 染色液容器
8 スポイト
9 収納室
10,10’ ファスナー
Claims (6)
- 酸素透過率が10,000ml/m2/day/atm以上のガス透過性フィルムより成り、内面をメチルセルロース表面処理し、培養液と共に培養細胞を収納して密封した細胞バッグと、カルシウムを含む補充用培養液を充填した培養液容器と、細胞付着抑制剤を充填した付着抑制剤容器とを備えたことを特徴とする細胞実験キット。
- 培養器を備え、該培養器の内面にゼラチンを塗布してある請求項1に記載の細胞実験キット。
- 培養器の底に図柄或いは文字の形状に沿ってゼラチンを塗布してある請求項2に記載の細胞実験キット。
- 固定液を充填した固定液容器、及び、染色液を充填した染色液容器を備えた請求項3に記載の細胞実験キット。
- 前記細胞バッグは、複数の縦長の収納室をその長辺を介して連設して成り、各収納室の一方の短辺部に、間隔をあけて平行に配置された二重のファスナーを設けてある請求項1〜4のいずれかに記載の細胞実験キット。
- 複数の空のスポイトを備えた請求項1〜5のいずれかに記載の細胞実験キット。
Priority Applications (1)
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JP2009008017U JP3157029U (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 細胞実験キット |
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JP2009008017U JP3157029U (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 細胞実験キット |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018510660A (ja) * | 2015-03-31 | 2018-04-19 | スライブ バイオサイエンス, インコーポレイテッド | 自己細胞治療製造用の細胞維持機 |
CN114408357A (zh) * | 2022-01-14 | 2022-04-29 | 保定市第一中心医院 | 一种肿瘤干细胞鉴定试剂盒 |
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2009
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