JP3156393U - スポイラー - Google Patents

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【課題】光源を有する表示体を備えるスポイラーを車体に取り付ける際に、その取り付け作業を簡素化できるスポイラーを提供すること。【解決手段】車体3に取り付けられる外装部5と、外装部5の表面に設けられる表示部8と、表示部8をライトアップする発光体と、を備えるスポイラー1であって、外装部5には、発光体に電力を供給するためのバッテリと、光を受光することで発電を行いバッテリに蓄電を行うソーラパネル11と、発光体を制御する制御手段と、が設けられる。【選択図】図1

Description

本考案は、車体に取り付けられる外装部と、外装部の表面に設けられる表示部と、該表示部をライトアップする発光体と、を備えるスポイラーに関する。
従来のフロントパネル(スポイラー)は、自動車(車体)のラジエターグリル等に着脱可能に取り付けられる外装容器(外装部)を備えており、この外装容器の内面には、表示体が表示された表示シート(表示部)が接着されている。この外装容器内には、操作スイッチと電源(バッテリ)とを備える回路に接続された光源(発光体)が設けられており、光源の発光を表示シートの背面側から照射することによって、表示体をライトアップするようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−105556号公報(第5頁、第1図)
しかしながら、特許文献1に記載のスポイラーにあっては、操作スイッチと電源(バッテリ)とが自動車(車体)に配置されているため、外装容器(外装部)を車体に取り付ける際に、車体が備える電気配線を用いて操作スイッチと電源とを、光源(発光体)に対して接続する作業を行わなければならず、車体とスポイラーとを接続する配線が必要となっており、スポイラーを車体に取り付ける作業が煩雑になってしまうという問題がある。
本考案は、このような問題点に着目してなされたもので、光源を有する表示体を備えるスポイラーを車体に取り付ける際に、その取り付け作業を簡素化できるスポイラーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本考案のスポイラーは、
車体に取り付けられる外装部と、該外装部の表面に設けられる表示部と、該表示部をライトアップする発光体と、を備えるスポイラーであって、
前記外装部には、前記発光体に電力を供給するためのバッテリと、光を受光することで発電を行い前記バッテリに蓄電を行うソーラパネルと、前記発光体を制御する制御手段と、が設けられることを特徴としている。
この特徴によれば、発光体で使用される電力をソーラパネルによってバッテリに蓄電できるとともに、制御手段による発光体の制御を外装部にて行えるようになっており、発光体の制御及び電力供給のため配線をスポイラーの外部から導入する必要がなく、スポイラーと車体と間の配線を不要できるため、スポイラーを車体に取り付ける際に、その取り付け作業を簡素化できる。
本考案のスポイラーは、
前記制御手段は、加速度を検出するための加速度センサを有することを特徴としている。
この特徴によれば、車の走行中の加速度や搭乗者が車の扉を開閉する際に発生する振動等を検出し、この検出に基づいて制御手段が発光体を制御することができる。
本考案のスポイラーは、
前記制御手段と前記バッテリとは、防水処理が施された筐体内に密閉されており、該筐体は、前記発光体と前記ソーラパネルとにそれぞれ防水処理が施された配線によって接続されることを特徴としている。
この特徴によれば、発光体とソーラパネルと制御手段とバッテリとが、それ以外の外部機器に接続するための配線や端子等を有さない電気的に閉塞された電気回路となるため、防水処理を施し易くなる。
本考案のスポイラーは、
前記ソーラパネルは、前記外装部の上方を向く傾斜部に設けられることを特徴としている。
この特徴によれば、太陽光がソーラパネルに入射し易くなり、ソーラパネルの発電量を増加できるとともに、ソーラパネルに付着した砂埃等の堆積物を降雨時に洗い流すことができる。
本考案のスポイラーは、
前記外装部は、前記車体の下方側に取り付けられる取付片を有することを特徴としている。
この特徴によれば、外装部と車体との取付箇所を目立たなくして車体の美観を保つことができる。
実施例におけるフロントスポイラーを取り付けた車体を示す斜視図である。 フロントスポイラーを示す正面図である。 フロントスポイラーの背面側を示す斜視図である。 車体に取り付けられたフロントスポイラーを示す縦断側面図である。 フロントスポイラーを示すブロック図である。 制御回路が行うLEDランプ制御処理を示すフローチャート図である。
本考案に係るスポイラーを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係るスポイラーにつき、図1から図6を参照して説明する。以下、図2の紙面手前側をフロントスポイラーの正面側(前方側)とし、図4の紙面左側をフロントスポイラーの正面側(前方側)として説明する。
図1の符号1は、本考案であるスポイラーとしてのフロントスポイラーである。図1に示すように、このフロントスポイラー1は、乗用車2の車体3の下方への空気流の流入を抑制して、車体3にはたらく揚力を低減させるために、車体3のフロントバンパー4(車体)の下部に取り付けられる外装部5を備えている。
図3及び図4に示すように、外装部5は、外装部5の背面側に向けて延びる舌部6と、舌部6の前端部から外装部5の背面側に向けて乗用車2の走行する路面に対して、所定の傾斜角度θをなして上方に延びる傾斜部7と、を有している。
本実施例では、傾斜部7の傾斜角度θを略45度にしている。この傾斜角度θは、乗用車2の走行時の空気抵抗を考慮して30度から60度程度の範囲で形成されることが望ましい。
図2及び図4に示すように、傾斜部7の左右幅方向の略中央部には、乗用車2のメーカー名やロゴ等がかたどられた表示部8が傾斜部7と一体となって設けられている。そのため、表示部8の正面側は、傾斜部7とともに傾斜角度θをなして外装部5の正面側の上方を向いており、フロントスポイラー1の外面視において、視認性が向上するようになっている。
更に、表示部8は、傾斜部7の正面側から背面側にかけて透光性を有している。表示部8の背部には、外装部5の正面側に向けて点灯する本考案における発光体としてのLEDランプ9が取り付けられている。
このLEDランプ9が点灯することで表示部8が背面側からライトアップされ、フロントスポイラー1が取り付けられた乗用車2は、他車との差別化を図ることができるようになっている。尚、このLEDランプ9は、表面を透光性を有する樹脂材等で覆われて防水加工が施されている。
図2及び図3に示すように、傾斜部7における表示部8の左右には、外装部5の左右幅方向を向き傾斜部7の前後方向に貫通する貫通孔10が複数(本実施例では4つ)形成されている。これら貫通孔10は、正面視で略四角形状に形成されている。
更に、これら貫通孔10の背面側には、表面を透光性を有する樹脂材等で覆われて防水加工が施されたソーラパネル11が設けられている。ソーラパネル11は、傾斜部7の外装部5の背面側に傾いており、前述した傾斜角度θと略同一の傾斜角度をなした状態で、外装部5の正面側に露呈するように取り付けられている。
これらソーラパネル11は、所定の傾斜角度θをなすことで、ソーラパネル11が乗用車2の走行する路面に対して水平(傾斜0度)または垂直となるように取り付けられる場合よりも太陽光等の光を効率的に受けて発電が可能となっている。
一方、舌部6上には、制御ユニット12が載置されている。この制御ユニット12は、各ソーラパネル11とLEDランプ9とに防水加工が施された配線13によって接続されている。また、この制御ユニット12は、表面を樹脂材等で覆う防水加工が施された筐体となっている。
図5に示すように、制御ユニット12には、LEDランプ9の点灯と消灯とを制御する本考案における制御手段としての制御回路14と、車体3に発生する振動や加速度を検出するための加速度センサ15と、各ソーラパネル11で発電された電力が蓄電されるとともにLEDランプ9に電力を供給するためのバッテリ16と、が内蔵されている。
更に、制御ユニット12と各ソーラパネル11とLEDランプ9との配線13の接続部は、それぞれの部材と一体となって防水加工が施されている。尚、制御回路14は、所定時間の計時を行う計時回路(図示略)を有している。
このうち、制御回路14は、各ソーラパネル11での発電量を監視しており、ソーラパネル11の発電量が所定値よりも少ない場合は、太陽光の無い夜間だと判定するとともに、発電量が所定値よりも多い場合は太陽光の多い日中だと判定するようになっている。
また、加速度センサ15は、乗用車2の走行中の加速度や搭乗者が乗用車2の扉を開閉する際に発生する振動等を検出できるようになっており、特に、加速度センサ15が連続して加速度や振動を検出する場合には、制御回路14は、乗用車2が走行中だと判定するようになっている。制御回路14は、ソーラパネル11の発電量や加速度センサ15の検出信号の基づいてLEDランプ9の点灯と消灯とを制御するようになっている。
制御回路14は、ソーラパネル11の発電量に基づいて日中だと判定した場合には、LEDランプ9を点灯させないようになっている。また、制御回路14は、夜間であると定し、かつ加速度センサ15が加速度や振動を検出する場合には、LEDランプ9を点灯させるようになっている。
そして、加速度センサ15が加速度や振動を検出しなくなった場合には、LEDランプ9を消灯させるようになっている。このように本実施例では、LEDランプ9が制御回路14の制御により自動的に点灯または消灯するようになっており、搭乗者はLEDランプ9の点灯または消灯の操作を手動で行わずに済むようになっている。
更に、図2及び図3に示すように、舌部6には、外装部5の左右幅方向の所定間隔毎に外装部5をフロントバンパー4に対して螺着するための取付片17が設けられている。本実施例では、取付片17が左右幅方向に亘って複数箇所(本実施例では5箇所)に設けられている。
これら取付片17によってフロントバンパー4の下部に外装部5を取り付けることで、LEDランプ9と制御ユニット12とは、傾斜部7の背面側と舌部6の上面側とフロントバンパー4の下面との間に配置され、フロントスポイラー1の外面視から隠蔽されている。
次に、本実施例における制御回路14が実行するLEDランプ制御処理を図6のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、Sa01のステップにおいて、制御回路14は、各ソーラパネル11が所定値以上の電力を発電しているか否かを判定する。制御回路14は、各ソーラパネル11が所定値以上の電力を発電していればLEDランプ制御処理を終了し、各ソーラパネル11が所定値以上の電力を発電していなければSa02のステップに進む。
Sa02のステップにおいて、制御回路14は、加速度センサ15が加速度を検出したか否かを判定する。制御回路14は、加速度センサ15が加速度を検出していなければLEDランプ制御処理を終了し、加速度センサ15が加速度を検出していれば計時回路(図示略)によって所定時間の計時を開始するとともにSa03のステップに進む。
Sa03のステップにおいて、制御回路14は、LEDランプ9を点灯させるLEDランプ点灯処理を行い、Sa04に進む。
Sa04のステップにおいて、制御回路14は、加速度センサ15が所定時間内に加速度を検出したか否かを判定する。制御回路14は、加速度センサ15が所定時間内に加速度を検出していればSa03のステップに進み、加速度センサ15が所定時間内に加速度を検出しなければSa05のステップに進む。このSa03のステップとSa04のステップとを繰り返すことによって、走行中の乗用車2では表示部8のライトアップが保持される。
Sa05のステップにおいて、制御回路14は、LEDランプ9の消灯させるLEDランプ消灯処理を行い、LEDランプ制御処理を終了する。本実施例における計時回路(図示略)によって計時を行う所定時間は、約15秒程度となっており、この所定時間、無加速度や無振動の状態が連続すると、LEDランプ9が消灯するようになっている。
尚、計時回路(図示略)によって計時を行う所定時間は、秒単位から分単位まで設定可能であるが、特に2分から5分程度に設定することによって、信号待ち等の一時停車中にLEDランプ9の消灯によって表示部8のライトアップが解除されてしまうことを防ぐことができる。
以上、本実施例におけるフロントスポイラー1は、車体3に取り付けられる外装部5と、外装部5の表面に設けられる表示部8と、表示部8をライトアップするLEDランプ9と、を備えるスポイラー1であって、外装部5には、LEDランプ9に電力を供給するためのバッテリ16と、光を受光することで発電を行いバッテリ16に蓄電を行うソーラパネル11と、LEDランプ9を制御する制御ユニット12と、が設けられることで、LEDランプ9で使用される電力をソーラパネル11によってバッテリ16に蓄電できるとともに、制御ユニット12によるLEDランプ9の制御を外装部5にて行えるようになっており、LEDランプ9の制御及び電力供給のため配線をスポイラー1の外部から導入する必要がなく、スポイラー1と車体3と間の配線を不要できるため、スポイラー1を車体3に取り付ける際に、その取り付け作業を簡素化できる。
また、制御ユニット12は、加速度を検出するための加速度センサ15を有することで、乗用車2の走行中の加速度や搭乗者が車の扉を開閉する際に発生する振動等を検出し、この検出に基づいて制御ユニット12がLEDランプ9を制御することができる。
また、制御回路14とバッテリ16とは、防水処理が施された制御ユニット12(筐体)内に密閉されており、制御ユニット12は、LEDランプ9とソーラパネル11とにそれぞれ防水処理が施された配線によって接続されることで、LEDランプ9とソーラパネル11と制御回路14とバッテリ16とが、それ以外の外部機器に接続するための配線や端子等を有さない電気的に閉塞された電気回路となるため、防水処理を施し易くなる。
また、ソーラパネル11は、外装部5の上方を向く傾斜部7に設けられることで、太陽光がソーラパネル11に入射し易くなり、ソーラパネル11の発電量を増加できるとともに、ソーラパネル11に付着した砂埃等の堆積物を降雨時に洗い流すことができる。
また、外装部5は、車体3の下方側に取り付けられる取付片17を有することで、外装部5と車体3との取付箇所を目立たなくして車体3の美観を保つことができる。
以上、本考案の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本考案に含まれる。
例えば、前記実施例では、スポイラーを車体3のフロントバンパー4の下部に取り付けられるフロントスポイラー1として説明したが、本考案のスポイラーは、車体3の側部に取り付けられるサイドスポイラーや、車体3の後部の上方に取り付けられるリアウィングスポイラー等であってもよい。
また、前記実施例では、各ソーラパネル11が所定値以上の電力を発電していないときに加速度センサ15が加速度を検出することで、制御回路14がLEDランプ9を点灯させたが、制御ユニット12に電源スイッチを設け、乗用車2を長期間運転しない場合にはこの電源スイッチをオフにすることで、LEDランプ9を点灯させなくしてもよい。
また、前記実施例では、本考案の発光体をLEDランプ9として説明したが、表示部8をライトアップ可能であれば、発光体は電球や蛍光灯やエレクトロルミネセンス(EL、有機EL)や冷陰極管等であってもよい。
1 フロントスポイラー
2 乗用車
3 車体
4 フロントバンパー(車体)
5 外装部
6 舌部
7 傾斜部
8 表示部
9 LEDランプ(発光体)
10 貫通孔
11 ソーラパネル
12 制御ユニット(筐体)
13 配線
14 制御回路(制御手段)
15 加速度センサ
16 バッテリ
17 取付片

Claims (5)

  1. 車体に取り付けられる外装部と、該外装部の表面に設けられる表示部と、該表示部をライトアップする発光体と、を備えるスポイラーであって、
    前記外装部には、前記発光体に電力を供給するためのバッテリと、光を受光することで発電を行い前記バッテリに蓄電を行うソーラパネルと、前記発光体を制御する制御手段と、が設けられることを特徴とするスポイラー。
  2. 前記制御手段は、加速度を検出するための加速度センサを有することを特徴とする請求項1に記載のスポイラー。
  3. 前記制御手段と前記バッテリとは、防水処理が施された筐体内に密閉されており、該筐体は、前記発光体と前記ソーラパネルとにそれぞれ防水処理が施された配線によって接続されることを特徴とする請求項1または2に記載のスポイラー。
  4. 前記ソーラパネルは、前記外装部の上方を向く傾斜部に設けられることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のスポイラー。
  5. 前記外装部は、前記車体の下方側に取り付けられる取付片を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のスポイラー。
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