JP3156061U - 昇降調節式作業台 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジャッキの作用効率が良く固定机タイプの作業台として利用し易い昇降調節式作業台を提供する。【解決手段】前後左右を支持脚2に支持された方形状の固定枠1からなる作業台フレーム4上に、X字状に交差して上下方向に開閉回動可能な2組の平行リンク7を介して昇降する可動テーブル5を備え、上記平行リンク7と作業台フレーム4間にジャッキ19を介設して可動テーブル5を昇降調節する装置を設けて作業台を構成する。さらに、上記固定枠1の下方に前後方向のジャッキ支持軸36を作業台フレーム4側に取付けて設け、該ジャッキ支持軸36の上方であって前後の平行リンク7の下半部以下の位置に対して昇降作用をさせるように前後方向のリフター軸22を設け、かつ、テーブルを昇降させるジャッキ19を連結する。【選択図】図1
Description
この考案はテーブル高さが調節できる昇降調節式作業台に関する。
従来、X字形に交差して開閉する平行リンクをジャッキにより駆動してテーブル上面を昇降調節する作業台として特許文献1,同2等が知られている。
上記特許文献1,2の考案は共に平行リンクの揺動方向に沿って油圧シリンダ等からなるジャッキが上下方向に設置されているのでジャッキの力学的な効率が良い。
しかし、上面のテーブルは直線的に昇降するものの、平行リンクの揺動端は円弧状の軌跡で昇降することになり、シリンダを上下方向に作動させながら作業台側に固定しておくことは困難であった。このため文献1のようにシリンダのヘッド部とロッド端を互に交差し合うリンク側に連結する必要があり、あるいは文献2のように伸縮するロッド端と揺動する平行リンクの連結支点間に別途リンク82を介設する必要がある。
また前者は平行リンクの揺動に伴ってシリンダも昇降するという欠点があり、後者はテーブルの下限位置が上記リンク82等によって制約を受けるという欠点がある。
さらに文献1,2のジャッキのように流体圧シリンダが用いられる場合、重量物をテーブル上に載せておくと流体のリークによりテーブルが下降するという欠点がある反面、特許文献3,4のように多段式の受部を設けるものでは、低位置でロックした場合は再上昇時にロックを解除してから行なう必要があるほか、文献4の場合は多段の受部を設けるために上下方向の壁部や支柱等を別途設ける必要がある等の欠点がある。
上記課題を解決するための本考案の作業台は、第1に前後左右を支持脚2に支持された方形状の固定枠1からなる作業台フレーム4上に、X字状に交差して上下方向に開閉回動可能な2組の平行リンク7を介して昇降する可動テーブル5を備え、上記平行リンク7と作業台フレーム4間にジャッキ19を介設して可動テーブル5を昇降調節する作業台において、上記固定枠1の下方で固定枠1の左右方向の40%以下の片側位置に偏位させて前後方向のジャッキ支持軸36を作業台フレーム4側に取付けて設け、該ジャッキ支持軸36の上方であって前後の平行リンク7の下半部以下の位置に対して昇降作用をさせるように前後方向のリフター軸22を設け、上記ジャッキ支持軸36とリフター軸22の間に上下方向に伸縮させてテーブルを昇降させるジャッキ19を連結して設けたことを特徴としている。
第2に、支持脚2の下端にキャスター3を取付け、作業台フレーム4を走行移動可能に構成したことを特徴としている。
第3に、作業台フレーム4内のジャッキ19を設置しない左右方向の片側空間の60%以上の範囲を占める片側の前後と端部側面の固定枠1の下方空間を作業台を固定机タイプとして用いた作業時に3方の外周方向から足先の出し入れが可能な挿入空間として確保したことを特徴としている。
第4に、ジャッキ支持軸36が固定台の下面側に下向きに突出させて設けたブラケット33に支持されて設けられたことを特徴としている。
第5に、ジャッキを流体圧シリンダ23で構成し、X字状に交差する平行リンク7の左右端の一端を固定枠1と可動テーブル5に回動自在に軸支した固定端とし、他方の端部を開閉作動時に固定枠1及び可動テーブル5に案内されて左右方向にスライド移動する可動端とし、固定枠1側に案内される平行リンク7の可動端側に一端を連結し、他方の端部側を平行リンク7の固定端側である固定枠1の端部に設けた係止部材39に係止位置を変更調節可能に係止するチェン38を設け、該チェン38の係止位置を変更調節することにより可動テーブル5の高さを調節してロックすることを特徴としている。
以上のように構成される本考案の作業台によれば、ジャッキが作業台側のジャッキ支持軸と平行リンク側下半部の支点間に軸支して連結されているので、ジャッキを上下方向に保ち且つ伸縮させながらスムースに平行リンクを昇降揺動できる利点があり、ジャッキの下端は作業台フレーム側に軸支されているので、ジャッキ自体が昇降することもなく、またジャッキの昇降伸縮とリンクの円弧回動との動きの整合を図るためのリンクも必要ない。
また上記ジャッキの配置は固定枠の下部に納められるが片側1/3以下の範囲に偏位しているので、ジャッキを保護するための囲いの必要もなくジャッキによる他作業の妨げもなく、作業台は前後と左右いずれか一方側から足を挿入して作業ができるので、椅子に着座した状態での作業も容易に行うことができる。
そして可動テーブルの下降を防止すべくロックし又は作業中の最低高さも設定しロックする装置として、チェンを係止位置調節可能に設けたので、機構及びセットが簡単なほか、セットされた下限高さから最上昇する際に、ロック解除をする必要がなく、常に下限高さがセットされた状態で保持できる利点がある。
以下図示する実施形態につき詳述すると、図1,図2は作業台(車)の正面図及び側面図で、平面視長方形の固定枠1の4隅には柱状の支持脚2が下向き突設され、各支持脚2の下端には転動防止ロック(図示しない)付のキャスター3が取付けられ、走行移動可能な作業台車の作業台フレーム4が構成されている。
作業台自体は平面視900×600(mm)程度の長方形の固定枠1に対し、これと同サイズの可動(昇降)テーブル6が前後2組の正面視でX字状に交差した平行リンク7(外リンク7a,内リンク7b)を介して昇降可能に取付けられている。
固定枠1は前後端に内向きに開放されたチャンネル状のレール8を平行に配置しており、これに対応し可動テーブル5内の前後両側には左右方向に平行なレール9をテーブルフレームを兼ねて配置し、該レール9上には天板10が設けられてテーブル上面を形成している。
上記前後の外リンク7a,内リンク7bは交差する中間位置を前後方向の1本の交差軸11で連結されて互に回動(開閉)自在に軸支されており、その左側端部(基端部)は上下のレール8,9の左端部内でそれぞれ前後方向の1本の軸12,13で揺動自在に軸支されている。
外リンク7a,内リンク7bの右側端部(先端部)は共に上下方向の揺動端となり、各揺動端はそれぞれ前後方向の1本の揺動軸14,16で前後方向に連結され、該揺動軸14,16にはローラー17がそれぞれ回動自在に軸支されている。
各ローラー17は固定枠1内のレール8と可動テーブル5内のレール9内に内側から挿入され、外リンク7a,内リンク7bが折畳み揺動されると各レール8,9に案内されて左右方向にスライドし、これに伴って可動テーブル5は固定枠1に対して平行移動して昇降し、テーブル高さが上下に変化する。
また作業台フレーム4側には上下方向の油圧式ジャッキ19の下端部が取付けられ、このジャッキ19の上方に突出する伸縮ロッド21の先端は、前後の内側リンク7b,7b間の交差軸11と軸12の略中間位置を連結する前後方向のリフター軸22の前後中間位置で回動自在に連結されており、ジャッキ19の伸縮作動により、平行リンク7が折畳み回動し可動テーブル5が昇降して高さ調節される。
以上説明した作業台の機構は例えば先の述べた特許文献2に記載の昇降テーブル付の作業台車と基本構造において変わりないものである。
しかし、次に述べる作業台としての機構的レイアウトとジャッキ19の取付機構及び可動テーブル5の高さ調節のロック機構等の面で本考案独自のものを備えており、以下これらの特徴点について詳述する。
図示する実施形態ではジャッキ19は手動(足踏み)式でユニット化された油圧ジャッキを用い、ロッド21を伸縮させるシリンダ23に対して、足踏みペダル24によって駆動される油圧ポンプ26を設け、ジャッキ19はペダル24を復動させることによって伸長駆動し、開放ハンドル27を操作することにより内部の油圧バルブ(図示しない)を開放することによってテーブル自重及び荷重によって下降するものである。28はペダル24の復帰用のスプリングで、油圧ポンプ26に近接して立設したスプリング受29とペダルアーム間に張設されている。
作業台フレーム4の固定枠1の下面側の中間よりやや左寄り位置(少なくとも左右の支持脚2,2間の60%以上左寄り位置)には、中央で前後方向のステー31,31が着脱自在に取付けられ、各ステー31の前後方向中央位置には左寄りに下降傾斜した一対の支持プレート32がそれぞれ下向きに且つ平行に取付けられて側面視逆L字形のブラケット33を構成している。この機構によりブラケット33とジャッキ19は一体のユニットとして作業台フレーム4に取付けられる。
他方、ジャッキ19のシリンダ23の下端にはボス部34を介して前後方向のジャッキ支持軸36が嵌合されており、前記両プレート32の下端にはジャッキ支持軸36が軸支され、ジャッキ19の下端はブラケット33によって回動自在に上向きに軸支されている。
そしてシリンダ23自体はその下端が作業台フレーム4の下部空間の40%以下の左寄り位置にあり、その右側は例えば着座姿勢で固定机タイプの作業台として作業する場合でも右側面とともに前後から両足を挿入できる空間として確保されている。
またシリンダ23の伸縮によって内側リンク7bを昇降揺動する際に、シリンダ23自体は負荷方向に対して例えば上昇方向と一致する垂直姿勢位置を中間に含む揺動各θを15°以内の僅かな揺動範囲で伸縮させるので、過大な負荷を受けることなく効率良く作用する。換言すればジャッキの伸縮範囲を小さくでき且つジャッキを小型化できる利点を備えている。さらにジャッキ自体は手動ポンプ付のユニット化された小型のものを利用できるのでコスト的にも優位である。
次に本実施形態のテーブル高さのセット(ロック)機構について説明すると、図3,図4に示すようにリンク7(図示する例では外側のリンク7a)の揺動端(右端又は可動端)近傍には、下向きに突設した係止突起37に、金属リングを交差させながら連結した環状鎖よりなるチェン38の基端部が連結されている。そして上記チェン38の先端側は固定枠1の前後側辺に沿って左端方向に導かれている。
一方固定枠1の左端にはチェン38のリングを縦方向に収容するスリット39aを備えた係止部材39が固設されており、チェン38の先端側は上記係止部材39のスリット39aに所望の位置で挿入係止する。
このことにより挿入されたリングとクロスして外側位置にある次のリングが図4(A),(B)に示すように係止部材39に係止される一方、可動テーブル5の下降、即ち平行リンク7の右方への移動中にチェン38がこれに引っ張られるので、チェン38は係止位置以上には伸びず、可動テーブルの下降がロックされその位置でテーブル高さがロックされてセットされることになる。
また上記ロック機構を使用しない可動テーブルを下限位置まで下降した際は、ジャッキ19のロッド21も最短長さまで縮小しており、ジャッキ自体がストッパーとなり、可動テーブル5は固定枠1との間に最小限の隙間を形成した状態で停止する。
このロック後再度可動テーブル5を上昇させる際にはこのロックを解除することなく上昇駆動させればよく、この上昇状態で再度チェン38は任意の位置で係止して次のテーブル高さを再設定できる。
なお本実施形態では説明の便宜上左右前後の表現を用いているが左右前後、正面等に技術的意味はない。
1 固定枠
2 支持脚
3 キャスター
4 作業台フレーム
5 可動テーブル
7 平行リンク
8,9 レール
19 ジャッキ
22 リフター軸
23 シリンダ
33 ブラケット
36 ジャッキ支持軸
38 チェン
39 係止部材
2 支持脚
3 キャスター
4 作業台フレーム
5 可動テーブル
7 平行リンク
8,9 レール
19 ジャッキ
22 リフター軸
23 シリンダ
33 ブラケット
36 ジャッキ支持軸
38 チェン
39 係止部材
Claims (5)
- 前後左右を支持脚(2)に支持された方形状の固定枠(1)からなる作業台フレーム(4)上に、X字状に交差して上下方向に開閉回動可能な2組の平行リンク(7)を介して昇降する可動テーブル(5)を備え、上記平行リンク(7)と作業台フレーム(4)間にジャッキ(19)を介設して可動テーブル(5)を昇降調節する作業台において、上記固定枠(1)の下方で固定枠(1)の左右方向の40%以下の片側位置に偏位させて前後方向のジャッキ支持軸(36)を作業台フレーム(4)側に取付けて設け、該ジャッキ支持軸(36)の上方であって前後の平行リンク(7)の下半部以下の位置に対して昇降作用をさせるように前後方向のリフター軸(22)を設け、上記ジャッキ支持軸(36)とリフター軸(22)の間に上下方向に伸縮させてテーブルを昇降させるジャッキ(19)を連結して設けた昇降調節式作業台。
- 支持脚(2)の下端にキャスター(3)を取付け、作業台フレーム(4)を走行移動可能に構成した請求項1の昇降調節式作業台。
- 作業台フレーム(4)内のジャッキ(19)を設置しない左右方向の片側空間の60%以上の範囲を占める片側の前後と端部側面の固定枠(1)の下方空間を作業台を固定机タイプとして用いた作業時に3方の外周方向から足先の出し入れが可能な挿入空間として確保した請求項1又は2の昇降調節式作業台。
- ジャッキ支持軸(36)が固定台の下面側に下向きに突出させて設けたブラケット(33)に支持されて設けられた請求項1又は2又は3の昇降調節式作業台。
- ジャッキを流体圧シリンダ(23)で構成し、X字状に交差する平行リンク(7)の左右端の一端を固定枠(1)と可動テーブル(5)に回動自在に軸支した固定端とし、他方の端部を開閉作動時に固定枠(1)及び可動テーブル(5)に案内されて左右方向にスライド移動する可動端とし、固定枠(1)側に案内される平行リンク(7)の可動端側に一端を連結し、他方の端部側を平行リンク(7)の固定端側である固定枠(1)の端部に設けた係止部材(39)に係止位置を変更調節可能に係止するチェン(38)を設け、該チェン(38)の係止位置を変更調節することにより可動テーブル(5)の高さを調節してロックする請求項1又は2又は3又は4の昇降調節式作業台。
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