JP3155952B2 - 音声復号装置 - Google Patents

音声復号装置

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JP3155952B2
JP3155952B2 JP53555196A JP53555196A JP3155952B2 JP 3155952 B2 JP3155952 B2 JP 3155952B2 JP 53555196 A JP53555196 A JP 53555196A JP 53555196 A JP53555196 A JP 53555196A JP 3155952 B2 JP3155952 B2 JP 3155952B2
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信彦 仲
智之 大矢
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NTT Docomo Inc
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
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    • G10L19/005Correction of errors induced by the transmission channel, if related to the coding algorithm
    • GPHYSICS
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
    • G11B20/18Error detection or correction; Testing, e.g. of drop-outs
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M13/00Coding, decoding or code conversion, for error detection or error correction; Coding theory basic assumptions; Coding bounds; Error probability evaluation methods; Channel models; Simulation or testing of codes
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、ディジタル音声通信に用いて好適な音声
復号装置に関する。
技術背景 低ビットレート音声符号化においては、LD−CELP(IT
U−T/G.728)、VSELP及びPSI−CELP(RCR/STD27−C)
等のCELP(Code Excited Linear Prediction Coding)
を基にした符号化方式が広く用いられている。こうした
CELP系の音声符号化方式に限らず、符号器と復号器に内
部状態を持つ符号化方式において正しく復号を行うため
には、その内部状態が符号器と復号器で完全に一致して
いなくてはならない。ここで、内部状態とは、例えば図
6に示すIIRフィルタを想定した場合、前回までの出力
信号系列y(t−1),……,y(t−n)に相当する。
すなわち、音声符号化のように過去の復号結果を用いて
現在の復号を行う場合、その過去の復号結果が内部状態
に相当し、例えば、適応符号帳がその代表的なものであ
る。
しかしながら、伝送路上で起こる符号誤りにより復号
器では誤った符号で復号を行うことがあり、この場合、
符号器側との間で内部状態の不一致が生じてしまう。こ
の内部状態の不一致が生じた場合、正しい符号を用いて
も正しい復号ができず、符号誤りが回復した後において
も暫くは復号音声の歪みが継続し、品質の大きな劣化を
招くことになる。
このような品質劣化の低減を図るものとして、図7に
示すPDC(Personal Digital Cellular telecommunicati
on system)フルレート方式に採用されている音声復号
装置が知られている。図7において、1は入力符号列処
理ユニットであり、入力符号列処理部11と入力符号列記
憶部12で構成される。2は復号処理ユニットであり、復
号処理部21、内部状態処理部22および内部状態記憶部23
で構成される。3は誤り検出部であり、CRC(Cyclic Re
dundancy Code)を用いて受信した入力符号列In(i)
(iは時刻を示し、i=0,1,2,……という値をとる。)
の誤りを検出する。
誤り検出部3は、入力符号列In(i)の誤りを検出し
た場合、誤り検出信号Eを入力符号列処理部11および復
号処理部21に出力する。
入力符号列処理部11は、入力符号列In(i)に誤りが
なく誤り検出部3から誤り検出信号Eが出力されない場
合、入力符号列In(i)から冗長ビットを取り除き、符
号列C(i)として復号処理部21に出力する。また、こ
の符号列C(i)は、入力符号列記憶部12にも出力さ
れ、該記憶部12に記憶される。
復号処理部21は、内部状態処理部22から供給される内
部状態情報So(i)に基づき上記符号列C(i)を復号
処理し、復号音声SP(i)を出力するとともに、復号処
理が終了した時点の内部状態情報Si(i)を内部状態処
理部22に出力する。内部状態処理部22は、内部状態記憶
部23に記憶された内部状態情報So(i)を読み出し、こ
れを復号処理部21に出力するとともに、復号処理部21で
の処理が終了した後、該処理部21から供給される内部状
態情報Si(i)に基づき内部状態情報So(i+1)を作
成し、これを内部状態記憶部23に書き込む。これによ
り、内部状態記憶部23の記憶内容は、時刻iにおける復
号処理が終了するとSo(i)からSo(i+1)に更新さ
れる。
ここで、時刻tにおける入力符号列In(t)に誤りが
閉じ、誤り検出部3から誤り検出信号Eが出力される
と、入力符号列処理部11は、冗長ビットを除去した符号
列C(t)に含まれるLSP(すなわち、音声のスペクト
ル包絡を示す線形予測・合成フィルタのパラメータ)や
LAG(すなわち、音声のピッチ周期を示す適応符号帳の
遅延量)に相当する部分を入力符号列記憶部12に記憶さ
れた符号列C(t−1)の対応する部分によって置換
し、置換後の符号列C′(t)を出力する。また、この
とき入力符号列記憶部12の内容は符号列C(t−1)の
まま更新されない。復号処理部21は、入力符号列処理部
11から供給される符号列C′(t)を用いて上記復号処
理および内部状態の更新を行う。
上記置換の対象となるLSPやLAGは、時間の前後で相関
が高く、経時的に急激な変化をしないため、ある区間毎
に算出されるLSPやLAGの値は時間的に隣り合ったもので
は互いに近い値となる。したがって、誤りのある符号に
基づき復号処理を行うより、上述したように直前に正し
く受信された符号に基づいて復号処理を行った方が復号
音声SP(t)の歪みが小さくなる。この結果、誤りが生
じた時点での品質劣化を低減することが可能となる。
しかしながら、上記従来技術のように、LSPやLAGの置
換を行った場合、置換後の符号列C′(t)が誤りが無
いと仮定した場合の符号列C(t)と一致することは希
である。このため、符号の誤りが生じることによって、
内部状態記憶部23に記憶されている内部状態情報So(i
+1)は、符号器側の内部状態と一致しなくなる。した
がって、例えば時刻t+sの時点で誤りが検出されなく
なり、正しい符号列C(t+s)が得られるようになっ
た場合でも、上記内部状態の不一致により復号音声SP
(t+s)の劣化を招いてしまう。特に、符号の誤りが
生じていた時間sが長いほど上記LSPやLAGの相関が小さ
くなるため、内部状態の不一致はさらに拡大し、復号音
声SP(t+s)の劣化も大きくなるという問題が生じ
る。
発明の開示 本発明は、上記した背景の下になされたもので、符号
誤りから回復した後の復号音声品質を向上させることが
できる音声復号装置を提供する。
本発明によれば、音声復号化装置は、音声信号を所定
の符号化方式でディジタル情報圧縮して送信される符号
列を受信して得られる符号列の符号誤りの有無を検出す
る誤り検出手段と、前記誤り検出手段によって、受信し
た符号列に誤りが検出された場合、誤りが検出される前
に受信した符号列に基づき正しい符号列を推定し、推定
符号列を出力する第1の推定手段と、前記推定符号列を
内部に保持する内部状態情報に基づき復号し、音声信号
に変換する復号手段と、前記復号手段の復号結果に基づ
き前記内部状態情報を更新する更新手段とを具備するこ
とを前提とする。この前提において、音声復号装置は、
前記誤り検出手段によって受信符号列に誤りが検出さ
れ、所定時間経過後、誤りが検出されなくなった場合、
誤りが検出されなくなった後に受信した符号列に基づ
き、誤りが検出されていた期間の正しい符号列を推定し
直し、推定符号列を出力する第2の推定手段を備え、前
記第2の推定手段によって出力される推定符号列を復号
処理して得られる復号結果に基づき前記内部状態情報を
再更新することを特徴としている。この場合、第2の推
定手段は、誤りが検出されなくなった後に受信した符号
列に基づき、誤りが検出されていた期間の正しい符号列
を推定し直し、推定符号列を出力する。復号手段は、こ
の推定符号列を復号し、更新手段は、この復号結果に基
づき内部状態情報を再更新する。したがって、符号誤り
が生じている間に拡大した符号器側との内部状態情報の
ずれが補償される。
ここで、前記第2の推定手段は、前記誤り検出手段に
よって受信符号列に誤りが検出され、所定時間経過後、
誤りが検出されなくなった場合、誤りが検出される前に
受信した符号列と誤りが検出されなくなった後に受信し
た符号列に基づき、誤りが検出されていた期間の正しい
符号列を推定し直し、推定符号列を出力するものであっ
てもよい。
また、前記第2の推定手段は、前記誤りが検出されな
くなった後に受信した符号列のうち誤りが検出されなく
なった直後の符号列に基づき、誤りが検出されていた期
間の正しい符号列を推定し直し、推定符号列を出力して
もよい。さらに、前記第2の推定手段は、前記誤りが検
出されなくなった後に受信した複数の符号列に基づき、
誤りが検出されていた期間の正しい符号列を推定し直
し、推定符号列を出力してもよい。
また、音声復号化装置において、前記第2の推定手段
は、前記誤りが検出される前に受信した符号列のうち誤
り検出直前の符号列に基づき、正しい符号列を推定する
ものであってもよい。この場合に、前記第1の推定手段
が、前記第2の推定手段と同様に、前記誤りが検出され
る前に受信した符号列のうち誤り検出直前の符号列に基
づき、正しい符号列を推定するものであってもよい。
また、音声復号化装置において、前記第2の推定手段
は、前記誤りが検出される前に受信した複数の符号列に
基づき、正しい符号列を推定するものであってもよい。
この場合に、前記第1の推定手段が、前記第2の推定手
段と同様に、前記誤りが検出される前に受信した複数の
符号列に基づき、正しい符号列を推定するものであって
もよい。これらの音声復号装置は、精度の高い符号列の
推定が可能となるため、符号誤りが生じている間と符号
誤りから回復した後の復号音声品質をさらに向上させる
ことができる。
また、音声復号化装置は、前記第2の推定手段によっ
て出力される推定符号列を復号処理する間、音声信号の
外部への出力を遮断するスイッチ手段を具備するもので
あってもよい。この場合には、内部状態情報を再更新す
る間に生成される復号音声が遅延成分として外部に出力
されるのを回避できので、符号誤りから回復したときの
復号音声品質をさらに向上させることができる。
なお、前記内部状態情報は適応符号帳であってもよ
い。
図面の簡単な説明 図1は、この発明の一実施形態に係わる音声復号装置
の構成を示すブロック図である。
図2は、入力符号列の誤りと図1に示す音声復号装置
の処理動作の態様との関係を示す図である。
図3は、図1に示す音声復号装置における処理動作の
状態遷移を示す図である。
図4は、図1に示す音声復号装置における処理動作の
具体例を示す図である。
図5は、図1に示す音声復号装置を用いた実験におけ
るセグメンタルSNRの測定結果を示す図である。
図6は、内部状態を説明するためIIRフィルタを例示
した図である。
図7は、従来の音声復号装置の構成例を示すブロック
図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、図面を参照して、この発明の実施形態について
説明する。
1.実施形態の構成 図1は、この発明の一実施形態による音声復号装置の
構成を示すブロック図である。図1において、入力符号
列処理ユニット1′は、入力符号列処理部11′と入力符
号列処理部12′で構成され、復号処理ユニット2′は、
復号処理部21′、内部状態処理部22′および内部状態記
憶部23′で構成される。また、入力符号列処理部11′
は、処理動作の切換を行う選択回路110,150、通常の処
理を行う通常処理部120、誤りが生じた際に処理を行う
処理部130および誤りの回復の処理を行う誤り回復処理
部140から構成される。また、3は誤り検出部であり、
4はスイッチである。
誤り検出部3は、図3は示したものと同一構成であっ
て、図示しない伝送路を介して送信されてくる入力符号
列In(i)の誤り検出を行い、入力符号列In(i)に誤
りが検出された場合に「1」となり、誤りが検出されな
かった場合に「0」となる誤り検出信号Eを生成し、こ
の誤り検出信号Eを入力符号列処理部11′、復号処理部
21′およびスイッチ4に出力するようになっている。
2.実施形態の動作 2−1:実施形態の全体動作 以下、上記構成からなる実施形態の全体動作を説明す
る。
本実施形態における処理動作には、通常処理、誤り処
理および誤り回復処理の態様があり、これらの処理動作
は、入力符号列に生ずる誤りの状態によって、選択され
る。まず、この点について図2を参照しつつ説明する。
いま、図2に示するように、入力符号列が「誤りなし→
誤りあり→誤りなし→誤りなし」と変化するならば、誤
り検出信号Eは「0→1→0→0」と変化する。この場
合、「通常処理→誤り処理→誤り回復処理および通常処
理→通常処理」の順に処理動作が行われる。処理動作を
状態遷移で表すと、図3に示すようになる。図3におい
て、誤り回復処理および通常処理が行われるのは、誤り
処理が行われた後、誤り検出信号Eが「0」を示す場合
である。すなわち、この動作は、入力符号列の状態が
「誤りあり」から「誤りなし」に変化した場合にのみ行
われる。以下、時刻0から時刻tまでの期間に入力符号
列に誤りがなく、時刻t+1から時刻t+s−1までの
期間に入力符号列に誤りがあり、時刻t+s以降におい
て入力符号列に誤りがないものとして、上記処理動作を
図1および図4を参照しつつ具体的に説明する。
2−2:通常処理 まず、通常処理について説明する。時刻0から時刻t
の期間においては、誤り検出信号Eは「0」を指示す
る。この場合には、時刻t−1において通常処理がなさ
れ、時刻tにおいても誤りがない。このため、上述した
状態遷移(図3参照)によれば、通常処理から「0」の
経路を介して再び通常処理に至る。
図1において、入力符号列処理部11′に入力符号列In
(t)が供給されると、選択回路110は、端子A1を選択
して、入力符号列In(t)を通常処理部120に供給す
る。この後、通常処理部120が入力符号列In(t)の冗
長ビットを取り除き、符号列C(t)として選択回路15
0に出力すると、選択回路150は端子A5を選択して、符号
列C(t)を復号処理部21′に出力する。また、この符
号列C(t)は、入力符号列記憶部12′にも出力され、
該記憶部12′に書き加えられる(すなわち、記憶内容を
更新するのではなく追加される)。
復号処理部21′は、内部状態処理部22′から供給され
る内部状態情報So(t)に基づき、上記符号列C(t)
の復号処理を行う。このとき、スイッチ4はオンとされ
ており、復号音声SP(t)が次段へ出力される。また、
復号処理部21′は、復号処理が終了した時点の内部状態
情報Si(t)を内部状態処理部22′に出力する。内部状
態処理部22′は、内部状態記憶部23′に記憶された内部
状態情報So(t)を読み出し、これを復号処理部21′に
出力するとともに、復号処理部21′での処理が終了した
後、該処理部21′から供給される内部状態情報Si(t)
に基づき内部状態情報So(t+1)を作成し、これを内
部状態記憶部23′に新たに書き加える。これにより、時
刻tにおける復号処理が終了すると、内部状態記憶部2
3′から読み出される内部状態情報はSo(t)からSo
(t+1)に変わる。
2−3:誤り処理 次に、誤り所為について説明する。この例にあって
は、時刻t+1から時刻t+s−1までの期間におい
て、誤り検出信号Eは「1」を指示する。この場合、時
刻tでは誤りがなく、時刻t+1において誤りが発生
し、誤り検出信号Eは「1」を指示する。このため、上
述した状態遷移(図3参照)によれば、時刻t+1の時
点で、通常処理から「1」の経路を介して誤り処理に至
る。
時刻t+1において、入力符号列In(t+1)が入力
符号列処理部11′に供給されると、選択回路110は、端
子B1を選択する。この際、入力符号記憶部12′から符号
列C(t)が読み出され、これが選択回路110を介して
誤り処理部130に供給される。この後、誤り処理部130
は、符号列C(t)に基づいて推定符号列C′(t+
1)を算出しこれを出力する。ここで、推定符号列C′
(i)とは、例えば、誤りが生ずる前の符号列C(i−
1)のうち前述のLSPやLAGのように時間的に相関が大き
い符号によってC(i)の対応部分を置換して得られる
符号列のことである。
そして、選択回路150は、端子B5を選択し、誤り処理
部130からの推定符号列C′(t+1)を復号処理部2
1′に出力する。これにより、復号処理部21′は、入力
符号列処理部11′から供給される推定符号列C′(t+
1)を用いて上述した復号処理および内部状態の追加を
行う。また、時刻t+1に引き続き、時刻t+2から時
刻t+s−1の期間においても、図4に示すように符号
列C(t)に基づいて推定符号列C′(t+2),…
C′(t+s−1)を生成し、これらに基づく復号処理
および内部状態の追加が行われる。
このように推定符号列C′(t+1)を誤り処理で用
いるのは、音声には時間的な相関があるため、誤りが生
じた符号に基づいて復号処理を行うより、誤りが生ずる
前の正しい符号列により推定した符号列に基づいて復号
処理を行う方が復号音声SP(t+1)の聴感上の歪みを
低減できるからである。
2−3:誤り回復処理 次に、誤り回復処理について説明する。時刻t+s以
降は、誤りがなくなるため、時刻t+sにおける誤り検
出信号Eは「0」を指示する。この場合、上述した状態
遷移(図3参照)によれば、誤り処理から「0」の経路
を介して誤り回復処理および通常処理に至る。
時刻t+sにおいて、スイッチ4はオフ状態となる。
この際、入力符号列処理部11′にあっては、選択回路11
0,150が端子C1,C5をそれぞれ選択して、誤り回復処理部
140を動作させる。誤り回復処理部140は、図4に示すよ
うに入力符号列記憶部12′の記憶内容である誤りが発生
する以前の正しい符号列C(t)と、入力符号列In(t
+s)から生成される新たな正しい符号列C(t+s)
とを用いて、誤り区間の符号列C″(t),……,C″
(t+s−1)を計算し直し、この結果を第2の推定符
号列として出力する。
復号処理ユニット2′においては、復号処理部21′が
内部状態記憶部23′の内部状態情報So(t)と第2の推
定符号列C″(t)に基づき復号処理を行い、内部状態
処理部22′が上記復号結果に基づく内部状態情報Si′
(t)によりSo′(t+1)を作成し、内部状態記憶部
23′の内部状態情報So(t+1)をSo′(t+1)に書
き換える(すなわち、再更新する)。ただし、このとき
スイッチ4はオフ状態であるので、復号音声は出力され
ず、内部状態の更新のみが行われる。次いで、新たに書
き換えられた内部状態情報So′(t+1)と符号列C″
(t+1)に基づき上記と同様の動作を行う。こうした
動作を符号列C″(t+s−1)まで繰り返す。この結
果、内部状態記憶部23′の内部状態情報は、図4に示す
ようにSo′(t+1),…So′(t+s−1)に更新さ
れる。
そして、内部状態情報がSo′(t+s)まで再更新さ
れると、スイッチ4をオンに切り替え、内部状態情報S
o′(t+s)と符号列C(t+s)に基づき、前述の
通常処理を開始する。すなわち、時刻t+sにおいて
は、時刻t,……,t+s−1で符号列C″(t),……,
C″(t+s−1)に基づき復号処理が行われかつ内部
状態記憶部23′の内容が追加されたものとして、時刻t
+sにおける復号処理と内部状態記憶部23′の内容の追
加上が行われる。
このように、本実施形態によれば、誤りが検出されな
くなる時刻t+sの時点において、誤りが生じていた時
刻t+1,……,t+s−1における内部状態記憶部23′の
内容を符号列C″(t+1),……,C″(t+s−1)
を用いて更新し直すことにより、内部状態記憶部23′の
内容を符号器側の内部状態記憶部(図示略)の内容に近
づけることができる。この結果、時刻t+s以後の歪み
を低減することが可能になるとともに、時刻t+sにお
いてスイッチ4をオフにしていることから復号音声の遅
延成分が出力されることもない。
3.実験例 次に、本実施態様に係わる音声復号装置を、ACELPの
適応符号帳に適用し、適応符号帳のパラメータであるLA
Gに、誤りを加える実験を行った。この実験では、サブ
フレーム単位で復号処理と内部状態の再更新を行ない、
第5サブフレームと第6サブフレームで誤りを加え、セ
グメンタルSNRを測定したところ、図5に示すような測
定結果を得た。図において、白四角は、符号誤り時に補
間処理を行わない場合のセグメンタルSNRであり、白丸
は、符号誤り時に補間処理を行う場合のセグメンタルSN
Rである。一方、黒四角は、誤り回復フレーム(第7サ
ブフレーム)において誤り回復処理を行い、かつ補間処
理を行った場合のセグメンタルSNRである。すなわち、
黒四角で示す測定結果が、本実施形態に係わる音声復号
装置を適用した場合に対応する。
例えば、第11サブフレームにあっては、誤り回復処理
と補間処理を行うと、補間処理を行った場合と比較して
4dB、補間処理を行わない場合と比較して9dBセグメンタ
ルSNRを改善することができる。このようにして、誤り
回復処理が、符号誤りが生じた後のセグメンタルSNRを
大幅に改善できることが確かめられた。
4.変更例 上述した実施形態において、推定符号列C′(t+
1),……,C′(t+s−1)は、LSPやLAGによる置換
に限らず、経時的に相関の大きい他の符号によって置換
してもよく、また、他の方法で算出してもよい。また、
誤りが生ずる直前の符号列C(t)に限らず、さらに以
前の正しい符号列C(t−1),C(t−2),……をも
用いて推定を行うようにしてもよい。この場合には、誤
り回復処理部140は、入力符号列記憶部12′の記憶内容
である誤りが発生する以前の正しい符号列C(t−
1),C(t−2),……と、入力符号列In(t+s)か
ら生成される新たな正しい符号列C(t+s)とを用い
て、誤り区間の符号列C″(t+1),……,C″(t+
s−1)を計算し直し、この結果を出力する。
また、内部状態情報を再更新するための第2の推定符
号列C″(t+1),……,C″(t+s−1)は、誤り
が生ずる以前の正しい符号列と誤りから回復した後の正
しい符号列の両方を用いて推定する場合には、誤りから
回復した後の正しい符号列と誤りが生ずる直前の符号列
C(t)のみを用いても、さらに以前の正しい符号列C
(t−1),C(t−2),……を用いてもよい。
また、内部状態情報を再更新するための第2の推定符
号列C″(t+1),……,C″(t+s−1)は、誤り
の回復した後の正しい符号列のみから推定してもよい。
また、誤りの回復した後の正しい符号列は、誤りから回
復した直後の符号列C(t+s)のみを用いても、さら
に、それ以後の正しい符号列C(t+s),C(t+s+
1),……を用いてもよい。
また、上記第2の推定符号列C″(t+1),……,
C″(t+s−1)は、必ずしも誤りが生じていた全て
の期間について算出する必要はなく、その一部について
のみ算出し、これにより内部状態を更新するようにして
もよい。
また、遅延が許される系においては、時刻t+sにお
いてスイッチ4をオンにし、復号音声の出力を行うよう
にしてもよい。
また、内部状態としては、音声符号化の代表的なもの
として適応符号帳を採用することが好ましいが、必ずし
もこれに限定されない。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 13/00 - 13/53

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音声信号を所定の符号化方式でディジタル
    情報圧縮して送信される符号列を受信して得られる符号
    列の符号誤りの有無を検出する誤り検出手段と、 前記誤り検出手段によって、受信した符号列に誤りが検
    出された場合、誤りが検出される前に受信した符号列に
    基づき正しい符号列を推定し、推定符号列を出力する第
    1の推定手段と、 前記推定符号列を内部に保持する内部状態情報に基づき
    復号し、音声信号に変換する復号手段と、 前記復号手段の復号結果に基づき前記内部状態情報を更
    新する更新手段と を具備してなる音声復号装置において、 前記誤り検出手段によって受信符号列に誤りが検出さ
    れ、所定時間経過後、誤りが検出されなくなった場合、
    誤りが検出されなくなった後に受信した符号列に基づ
    き、誤りが検出されていた期間の正しい符号列を推定し
    直し、推定符号列を出力する第2の推定手段を備え、 前記第2の推定手段によって出力される推定符号列を復
    号処理して得られる復号結果に基づき前記内部状態情報
    を再更新することを特徴とする音声復号装置。
  2. 【請求項2】前記第2の推定手段は、前記誤り検出手段
    によって受信符号列に誤りが検出され、所定時間経過
    後、誤りが検出されなくなった場合、誤りが検出される
    前に受信した符号列と誤りが検出されなくなった後に受
    信した符号列に基づき、誤りが検出されていた期間の正
    しい符号列を推定し直し、推定符号列を出力することを
    特徴とする請求項1記載の音声復号装置。
  3. 【請求項3】前記第2の推定手段は、前記誤りが検出さ
    れなくなった後に受信した符号列のうち誤りが検出され
    なくなった直後の符号列に基づき、誤りが検出されてい
    た期間の正しい符号列を推定し直し、推定符号列を出力
    することを特徴とする請求項1または2に記載の音声復
    号装置。
  4. 【請求項4】前記第2の推定手段は、前記誤りが検出さ
    れなくなった後に受信した複数の符号列に基づき、誤り
    が検出されていた期間の正しい符号列を推定し直し、推
    定符号列を出力することを特徴とする請求項1または2
    に記載の音声復号装置。
  5. 【請求項5】前記第2の推定手段は、前記誤りが検出さ
    れる前に受信した符号列のうち誤り検出直前の符号列に
    基づき、正しい符号列を推定することを特徴とする請求
    項2記載の音声復号装置。
  6. 【請求項6】前記第2の推定手段は、前記誤りが検出さ
    れる前に受信した複数の符号列に基づき、正しい符号列
    を推定することを特徴とする請求項2記載の音声復号装
    置。
  7. 【請求項7】前記第2の推定手段によって出力される推
    定符号列を復号処理する間、音声信号の外部への出力を
    遮断するスイッチ手段を具備することを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載の音声復号装置。
  8. 【請求項8】前記内部状態情報は適応符号帳であること
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の音声復
    号装置。
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