JP3155239B2 - 伝送ゲートセル - Google Patents

伝送ゲートセル

Info

Publication number
JP3155239B2
JP3155239B2 JP36428797A JP36428797A JP3155239B2 JP 3155239 B2 JP3155239 B2 JP 3155239B2 JP 36428797 A JP36428797 A JP 36428797A JP 36428797 A JP36428797 A JP 36428797A JP 3155239 B2 JP3155239 B2 JP 3155239B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type mos
mos transistor
input
cell
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP36428797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11163151A (ja
Inventor
和男 瀧
Original Assignee
エイ・アイ・エル株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エイ・アイ・エル株式会社 filed Critical エイ・アイ・エル株式会社
Priority to JP36428797A priority Critical patent/JP3155239B2/ja
Publication of JPH11163151A publication Critical patent/JPH11163151A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3155239B2 publication Critical patent/JP3155239B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,LSIを設計す
るためのレイアウト設計技術と論理設計技術に属し,そ
の中でもレイアウトにおける構成要素および論理設計に
おける構成要素となるセルに関連し,とくにCMOS伝
送ゲートを用いたパストランジスタ論理に関連するセル
であってかつLSIチップ面積を減少させるのに効果の
ある小面積の伝送ゲートセルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】LSIに用いる論理回路の一種であるパ
ストランジスタ論理は,MOSトランジスタを入力信号
の選択スイッチとして用いることで論理を構成するもの
であり,とくにN型MOSトランジスタを選択スイッチ
に用いる場合には,もっとも普及しているCMOS論理
に比べて少数のトランジスタで同機能の論理を実現で
き,チップ面積や消費電力,さらには動作速度において
も優れる論理回路として注目されている。その特徴や回
路例については,「低電力LSIの技術白書(日経マイ
クロデバイス編,日経BP社)(文献1とする)」の9
8から104ページに多数の記述がある。
【0003】文献1の104ページには,N型MOSト
ランジスタを入力信号の選択スイッチとして用いる3種
類のセルを組み合わせることで,従来のCMOS論理に
比べて面積を0.55倍,遅延時間を0.74倍,消費
電力を0.63倍に削減した事例が紹介されている。ま
た,「1997 SYMPOSIUM ON VLSI
CIRCUITS, DIGEST OF TECH
NICAL PAPERS(日本応用物理学会/IEE
E固体回路分科会)(文献2とする)」の31から32
ページにも,N型MOSトランジスタを入力信号の選択
スイッチとして用いた事例が紹介されており,CMOS
論理に対する優位性が示されている。
【0004】しかしながらN型MOSトランジスタのみ
を入力信号の選択スイッチとして用いる場合には,選択
スイッチの出力点における電圧振幅がN型MOSトラン
ジスタのしきい値電圧分だけ低下することが知られてお
り,このことが,低い電源電圧で動作させるときの動作
余裕の減少と動作速度低下の要因となっている。電圧振
幅の低下については,文献1の101ページ最左カラム
に説明があり,また低電圧での動作余裕が大きい回路方
式としてN型MOSトランジスタとP型MOSトランジ
スタの両方を用いるパストランジスタ論理の事例が同文
献101ページ最右カラムに示されている。
【0005】つぎにBDDを用いたパストランジスタ論
理の設計手法について説明する。二分決定グラフBDD
は,論理関数をコンパクトに表現するグラフ表現の一種
である。論理関数をBDDに変換し,それをパストラン
ジスタ論理の回路表現に置き換える一般的手法は,文献
1の102ページから103ページに説明されている。
また,BDDのノード1個をN型MOSトランジスタを
用いた2入力1出力セレクタに置き換える手法が,文献
2の32ページ図4に示されている。具体例を用いてさ
らに説明を行なう。
【0006】図37に論理関数F1の論理式と対応する
BDDを示す。三つのBDDのうち最左のものがもっと
も普通な表現形式であり,それを矢印にしたがって等価
な別の表現に書き換えることができる。最右のBDDを
パストランジスタ論理の回路設計に用いる。図37中の
丸印をBDDのノードと呼び,ノード同士をつなぐ線を
エッジと呼ぶ。各ノードは,論理変数名でラベル付けさ
れている。文献2の図4に示された方法にしたがうと,
BDDのノード1個をN型MOSトランジスタを用いた
2入力1出力セレクタで置き換える。ここで,N型MO
Sトランジスタを用いた2入力1出力セレクタとは,図
34のN型MOSトランジスタによる2入力1出力選択
スイッチ341と図32の選択信号生成回路360の同
一名端子同士を接続したものである。図37中の最右の
BDDにおける各ノードをそれぞれ上記の方法により置
き換えて得られた回路が図71である。
【0007】図71の回路はN型MOSトランジスタを
用いたパストランジスタ論理であるため,先に述べたよ
うに低電圧動作においては動作余裕が少なく速度も遅
い。この問題は,N型MOSトランジスタとP型MOS
トランジスタの両方を用いて回路を組むことで解消され
る。図69は,図71と機能的に等価な回路をP型MO
SトランジスタとN型MOSトランジスタの両方を用い
て構成したものである。この回路は,図37の最右のB
DDにおける各ノードを図43のCMOS伝送ゲートに
よる2入力1出力セレクタ310で置き換えることで得
られる。図37のBDDの各ノードに記入されていた論
理変数B,C,Dは,図69では,2入力1出力セレク
タの各選択入力に与えられている。ただし選択入力と
は,図43におけるS入力である。図43におけるA,
B入力はパス入力と呼ぶ。図69におけるパス入力の与
え方について説明する。図37のBDDのエッジに現れ
る論理変数はそのまま図69のパス入力に与え,図37
の論理1は図69ではVDDすなわち論理1を表す信号
入力に置き換える。論理ゼロの場合にはGNDに置き換
える。図38には,もう一つの例として,論理関数F2
の論理式と対応するBDDを示す。図38の最右のBD
Dに対して前記と同様の置き換えを行なって得られる回
路が図70である。図70および図71の回路ともに,
その構成要素として図43の2入力1出力セレクタ31
0が多用されているため,回路全体の良いレイアウト設
計を行なうためには,2入力1出力セレクタ310のレ
イアウト設計が重要となる。
【0008】つぎに,図43のCMOS伝送ゲートによ
る2入力1出力セレクタ310のレイアウトに関する従
来技術を述べる。図43の2入力1出力セレクタ310
は,図32の選択信号生成回路360と図33の2入力
1出力選択スイッチ340を接続した回路構成を持つ。
図72は,2入力1出力セレクタ310を従来技術に基
づいてレイアウトした図面の全体であり,図73は図7
2からウェルと拡散領域のみを取り出した図であり,図
74は図72からウェルとメタル第一層配線のみを取り
出した図であり,図75は図72からウェルとメタル第
二層配線のみを取り出した図である。ウェル19の内側
にP型MOSトランジスタ形成用拡散領域611,61
2を配置し,ウェル19の外側にN型MOSトランジス
タ形成用拡散領域613,614を配置している。ゲー
トポリシリコン配線615,616と拡散領域611と
の交点にP型MOSトランジスタ601,602が形成
され,ゲートポリシリコン配線615,616と拡散領
域613との交点にN型MOSトランジスタ603,6
04が形成される。MOSトランジスタ601〜604
が図33の2入力1出力選択スイッチ340を構成して
いる。また拡散領域612上のP型MOSトランジスタ
605と拡散領域614上のN型MOSトランジスタ6
06が図32の選択信号生成回路360のインバータを
構成している。図74の斜線部分はメタル第一層配線で
あり,VDD配線621とGND配線622はとくに幅
が広い。四角で表されているのが拡散層とメタル第一層
を接続する拡散コンタクト623であり,同じく四角で
表されゲートポリシリコン配線上に存在するのがポリシ
リコンコンタクト624である。図75の斜線部分はメ
タル第二層配線を表し,塗りつぶしの四角がメタル第一
層とメタル第二層を接続するビアホール625である。
以上のように,CMOS伝送ゲートによる2入力1出力
セレクタ310は,従来技術によりレイアウト設計が可
能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述のように,図69
のCMOS伝送ゲートによるパストランジスタ論理回路
は,図71の回路に比べて低電圧動作時の動作余裕が大
きく動作速度も早い利点がある。しかしながら,両図を
比べて明らかなように,図69の回路は図71に比べて
多くのトランジスタを使用しており,LSIを構成する
ときのチップ面積の増加要因となる。チップ面積の増加
は,製造コストや消費電力の増大を招くためにできる限
り避けなければならない。そこで本発明では,CMOS
伝送ゲートに基づくパストランジスタ論理の回路設計上
の工夫によりトランジスタ数を幾分減少させ,かつレイ
アウト設計上の工夫により大幅にレイアウト面積を減少
させ,それによってCMOS伝送ゲートに基づくパスト
ランジスタ論理を使用する時のチップ面積増加の問題を
取り除こうとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は,レイアウト設計に関連する手段と回路設計に
関連する手段からなる。「請求項1〜5」に対応する手
段はレイアウト設計に関連し,「請求項6」に対応する
手段は回路設計に関連し,「請求項7」に対応する手段
はレイアウト設計と回路設計の両方に関連する。
【0011】「請求項6」に対応する回路設計に関連し
た手段について述べる。「請求項6」に対応する手段
は,論理関数のBDD表現をパストランジスタ論理回路
に置き換える際に,トランジスタ数の少ない回路に置き
換えることを目的としている。従来技術ではBDDのノ
ード1個を2入力1出力セレクタ31に置き換えていた
が,本発明では同一論理変数名でラベル付けされた2個
のBDDノードをグループとして取り出しては2回路2
入力1出力セレクタ32に置き換え,これを可能な限り
続ける。つぎに残りのノードのうち出力ノードを出力緩
衝増幅器付2入力1出力セレクタ33で置き換え,他の
ノードを2入力1出力セレクタ31で置き換える。以上
の置き換え操作により,2回路2入力1出力セレクタ3
2を可能な限り多く含むパストランジスタ論理回路が得
られる。
【0012】この置き換えで2回路2入力1出力セレク
タ32を用いることの利点は次のとおりである。2回路
2入力1出力セレクタ32においては,BDDのノード
2個に対して1個の選択信号生成回路36を使用する
が,従来技術で用いられた2入力1出力セレクタ31で
は,BDDのノード1個に対して1個の選択信号生成回
路36を使用する。選択信号生成回路36には,普通は
CMOSインバータを用いる。したがって,同一論理変
数名でラベル付けされた2個のBDDノードを2個の2
入力1出力セレクタ31に置き換える代わりに1個の2
回路2入力1出力セレクタ32へ置き換える方がCMO
Sインバータの個数が減少し,全体としてのトランジス
タ数削減に有効である。ここで論理設計の観点からは,
2回路2入力1出力セレクタ32の代わりに3回路以上
の2入力1出力セレクタ,すなわち3個以上の2入力1
出力選択スイッチ34に対して共通の選択信号生成回路
36を設けたセレクタを用いることができれば,CMO
Sインバータの削減にはより効果的なように考えられ
る。同一の論理変数名でラベル付けされたBDDノード
が3個以上存在する場合に,実際に3回路以上の2入力
1出力セレクタを設計して置き換えを行なうことは可能
である。しかしながらレイアウト設計の観点からは,後
に述べるように,2回路2入力1出力セレクタ32がレ
イアウト面積削減において圧倒的な利点を有することが
明らかとなった。したがって論理設計の段階でBDD表
現からできる限り多くの2回路2入力1出力セレクタ3
2への置き換えを行なうことが,レイアウト面積削減に
有効であって,「請求項6」に対応する手段はこれを実
現するものである。
【0013】つぎに「請求項4」に対応するレイアウト
設計に関連した手段について述べる。「請求項4」に対
応する手段は,CMOS伝送ゲートに基づく2回路2入
力1出力セレクタ320を小面積のセルとして実現する
ことを目的としている。パストランジスタ論理は,出力
部分に出力緩衝増幅器36を備えるのが普通であり,出
力駆動能力の確保は該出力緩衝増幅器36で行なえばよ
いため,論理演算の役割を担うパストランジスタ回路に
ついては小さいトランジスタを用いて高い性能を得易い
特徴がある。ここで論理演算の役割を担うパストランジ
スタ回路とは,図43の2入力1出力セレクタ310や
図9の2回路2入力1出力セレクタ320などである。
本発明では,2回路2入力1出力セレクタ320に使用
するトランジスタのサイズを小さくし,それらを形成す
るための6個の拡散領域をセルの高さ方向に積み上げる
構成をとることでセル面積の削減を図り,さらに拡散領
域上のトランジスタの並びを工夫することで拡散領域同
士を結ぶメタル配線の接続を簡素化しそれによりセル面
積を小さく保ったままメタル配線接続を可能にしたもの
である。以下に「請求項4」に対応する手段についてさ
らに詳細に述べる。
【0014】P型MOSトランジスタを形成するための
ウェル19をセルレイアウト図面上の上方に配置すると
き,ウェル19の内部にP型MOSトランジスタ形成用
の第一の拡散領域11と第二の拡散領域12と第五の拡
散領域15を設け,ウェル19の外側下方にN型MOS
トランジスタ形成用の第三の拡散領域13と第四の拡散
領域14と第六の拡散領域16を設け,かつ第一の拡散
領域11を第五の拡散領域15の下方に,第二の拡散領
域12を第一の拡散領域11の下方に,第四の拡散領域
14を第三の拡散領域13の下方に,第六の拡散領域1
6を第四の拡散領域14の下方に配置する。
【0015】つぎに第一の拡散領域11上に互いに隣接
する2個のP型MOSトランジスタ1,2を設け,第二
の拡散領域12上に互いに隣接する2個のP型MOSト
ランジスタ3,4を設け,第五の拡散領域15上にP型
MOSトランジスタ9を設け,さらに第三の拡散領域1
3上に互いに隣接する2個のN型MOSトランジスタ
5,6を設け,第四の拡散領域14上に互いに隣接する
2個のN型MOSトランジスタ7,8を設け,第六の拡
散領域16上にN型MOSトランジスタ10を設ける。
このとき,P型MOSトランジスタ1の下方にP型MO
Sトランジスタ3を配置し,P型MOSトランジスタ3
の下方にN型MOSトランジスタ5を配置し,N型MO
Sトランジスタ5の下方にN型MOSトランジスタ7を
配置する。さらにP型MOSトランジスタ2の下方にP
型MOSトランジスタ4を配置し,P型MOSトランジ
スタ4の下方にN型MOSトランジスタ6を配置し,N
型MOSトランジスタ6の下方にN型MOSトランジス
タ8を配置する。
【0016】これらのMOSトランジスタのうち9,
1,3,6,8,10が第一のゲートポリシリコン配線
17を共有するように構成し,またMOSトランジスタ
2,4,5,7が第二のゲートポリシリコン配線18を
共有するように構成する。
【0017】つぎにP型MOSトランジスタ1のソース
ドレイン領域とN型MOSトランジスタ7のソースドレ
イン領域のうち互いに上下の位置関係にある領域同士を
結線することで第一のCMOS伝送ゲート21を構成
し,P型MOSトランジスタ2のソースドレイン領域と
N型MOSトランジスタ8のソースドレイン領域のうち
互いに上下の位置関係にある領域同士を結線することで
第二のCMOS伝送ゲート22を構成し,P型MOSト
ランジスタ3のソースドレイン領域とN型MOSトラン
ジスタ5のソースドレイン領域のうち互いに上下の位置
関係にある領域同士を結線することで第三のCMOS伝
送ゲート23を構成し,P型MOSトランジスタ4のソ
ースドレイン領域とN型MOSトランジスタ6のソース
ドレイン領域のうち互いに上下の位置関係にある領域同
士を結線することで第四のCMOS伝送ゲート24を構
成する。さらにP型MOSトランジスタ9とN型MOS
トランジスタ10によりCMOSインバータゲート29
を構成し,かつCMOSインバータゲート29の出力を
第二のゲートポリシリコン配線18と接続する。
【0018】以上により,第一のCMOS伝送ゲート2
1と第二のCMOS伝送ゲート22が第一の2入力1出
力選択スイッチ25を構成し,第三のCMOS伝送ゲー
ト23と第四のCMOS伝送ゲート24が第二の2入力
1出力選択スイッチ26を構成し,それらに選択信号を
供給するCMOSインバータゲート29とあわせて,全
体でCMOS伝送ゲートによる2回路2入力1出力セレ
クタ320を構成する。
【0019】本手段によりいかに前記課題を解決するか
について説明する。まず,パストランジスタ論理におい
ては小さいトランジスタを用いても良好な性能を得易い
特徴を生かして,拡散領域の面積を縮小し形状を工夫し
てセル面積の低減を図った。図2は,本発明に基づく拡
散領域の配置形状とゲートポリシリコン配線の形状を示
したものである。図面の上下方向に,6個の拡散領域1
5,11,12,13,14,16が並置され,それら
を串差しにするようにゲートポリシリコン配線17,1
8が走っている。図2を従来技術によるレイアウト例の
図72,図73と比較してみよう。図72,図73にお
ける拡散領域612,611は図2の拡散領域15,1
1と機能上対応している。図2では拡散領域の面積が格
段に縮小され,拡散領域の並びが図面の上下方向に変更
されていることが分かる。図2の例では,拡散領域の面
積は拡散コンタクトを打てる最小限に設定されていて,
これ以上の面積縮小は困難である。図2のように小さい
拡散領域を密に配置すると,拡散領域相互を結ぶ配線が
通せなくなることが多いが,本発明では,上下方向に並
置された拡散領域11〜14上のMOSトランジスタに
おけるソースドレイン領域のうち,互いに上下の位置関
係にある領域同士を接続し合うだけで済むようにトラン
ジスタの配置を工夫したため,セル面積を増加させずに
拡散領域間の配線が可能となっている。図面の上下方向
に更に多くの拡散領域を積み上げたとしても,拡散領域
間の相互配線が不可能であり,そのような拡散領域の配
置は事実上不可能である。すなわち,3回路以上の2入
力1出力セレクタのセルを図2と同様の構造で作ること
は困難であって,2回路2入力1出力セレクタ320を
図2のようにレイアウトするのが,面積あたりのトラン
ジスタ密度を最大にできる方法であることが分かった。
【0020】つぎに「請求項5」に対応する手段につい
て述べる。「請求項1〜4」記載の伝送ゲートセルのい
ずれかに該当するセルを1個以上と,「請求項1〜4」
に該当しないCMOSセル1個以上を用意し,それらを
隣同士の隙間がないように一列に配置し,セル間に必要
とされる配線を施す。これにより,「請求項1〜4」に
記載の伝送ゲートセルを構成要素としさらにCMOSセ
ルを加えることで,より高機能のセルを得る。
【0021】つぎに「請求項7」に対応する手段につい
て述べる。論理関数のBDD表現を「請求項6」の論理
回路構成方式にしたがって三種類のセル,すなわち2回
路2入力1出力セレクタ320,2入力1出力セレクタ
310,出力緩衝増幅器付2入力1出力セレクタ330
に置き換えることでパストランジスタ論理回路が得られ
るが,このとき2回路2入力1出力セレクタ320を
「請求項3」または「請求項4」に記載の伝送ゲートセ
ルで構成し,2入力1出力セレクタ310および出力緩
衝増幅器付2入力1出力セレクタ330のセルを前記
「請求項3」または「請求項4」に記載の伝送ゲートセ
ルと同じセル高さ(セルの上下方向の長さ)となるよう
に構成しておく。得られたパストランジスタ論理回路の
接続構成にしたがい,前記三種類のセルを相互のセル間
配線がなるべく短くなるような配置順にて横一列に並
べ,セル間配線を施すことで,前記論理関数に対応した
新たなセルを得る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て説明する。「請求項1」に記載の伝送ゲートセルは,
図10に示す2回路2入力1出力選択スイッチを構成す
るセルであり,「請求項4」に記載の伝送ゲートセルか
ら図9中のCMOSインバータゲート29を取り除いた
構成を持つものである。CMOSインバータゲート29
は別のセルとして実現し外付けする場合を想定してい
る。「請求項1」に対応する実施の形態を図5から図8
に示す。図5から図8はセルのレイアウト図面であり,
図5はセルのレイアウト図全体を示し,図6はウェルと
拡散領域とゲートポリシリコン配線を示し,図7は図5
におけるアルミ第一層配線のみを示し,図8は同じくア
ルミ第二層配線のみを示す。
【0023】まず図6にしたがって説明する。P型MO
Sトランジスタを形成するためのウェル19の内部にP
型MOSトランジスタ形成用の第一の拡散領域11と第
二の拡散領域12を設ける。このときレイアウト図面上
でウェル19を上に配置した時,第二の拡散領域12が
第一の拡散領域11の下方に来るように配置する。つぎ
にウェル19の外部であってかつレイアウト図面上にお
けるウェル19の下方に,N型MOSトランジスタ形成
用の第三の拡散領域13と第四の拡散領域14を設け
る。このときレイアウト図面上で第四の拡散領域14が
第三の拡散領域13の下方に来るよう配置する。
【0024】つぎに第一の拡散領域11上に互いに隣接
する2個のP型MOSトランジスタ1,2を設け,第二
の拡散領域12上に互いに隣接する2個のP型MOSト
ランジスタ3,4を設け,第三の拡散領域13上に互い
に隣接する2個のN型MOSトランジスタ5,6を設
け,第四の拡散領域14上に互いに隣接する2個のN型
MOSトランジスタ7,8を設ける。このときP型MO
Sトランジスタ1の下方にP型MOSトランジスタ3を
配置し,P型MOSトランジスタ3の下方にN型MOS
トランジスタ5を配置し,N型MOSトランジスタ5の
下方にN型MOSトランジスタ7を配置する。またP型
MOSトランジスタ2の下方にP型MOSトランジスタ
4を配置し,P型MOSトランジスタ4の下方にN型M
OSトランジスタ6を配置し,N型MOSトランジスタ
6の下方にN型MOSトランジスタ8を配置する。
【0025】さらにP型MOSトランジスタ1のゲート
入力とP型MOSトランジスタ3のゲート入力とN型M
OSトランジスタ6のゲート入力とN型MOSトランジ
スタ8のゲート入力の間に第一のゲート間相互結線を設
け,P型MOSトランジスタ2のゲート入力とP型MO
Sトランジスタ4のゲート入力とN型MOSトランジス
タ5のゲート入力とN型MOSトランジスタ7のゲート
入力の間に第二のゲート間相互結線を設ける。これらの
ゲート間相互結線にはポリシリコン配線を用いることが
できる。
【0026】さらに図6と図10を用いて説明する。P
型MOSトランジスタ1のソースドレイン領域とN型M
OSトランジスタ7のソースドレイン領域のうち互いに
上下の位置関係にある領域同士を結線することで第一の
CMOS伝送ゲート21を構成し,P型MOSトランジ
スタ2のソースドレイン領域とN型MOSトランジスタ
8のソースドレイン領域のうち互いに上下の位置関係に
ある領域同士を結線することで第二のCMOS伝送ゲー
ト22を構成し,P型MOSトランジスタ3のソースド
レイン領域とN型MOSトランジスタ5のソースドレイ
ン領域のうち互いに上下の位置関係にある領域同士を結
線することで第三のCMOS伝送ゲート23を構成し,
P型MOSトランジスタ4のソースドレイン領域とN型
MOSトランジスタ6のソースドレイン領域のうち互い
に上下の位置関係にある領域同士を結線することで第四
のCMOS伝送ゲート24を構成する。これらの結線に
は,図7および図8に示すメタル第一層配線およびメタ
ル第二層配線を用いることができる。
【0027】以上の接続により,第一のCMOS伝送ゲ
ート21と第二のCMOS伝送ゲート22が第一の2入
力1出力選択スイッチ25を構成し,第三のCMOS伝
送ゲート23と第四のCMOS伝送ゲート24が第二の
2入力1出力選択スイッチ26を構成し,さらに前記第
一のゲート間相互結線が第一の2入力1出力選択スイッ
チ25および第二の2入力1出力選択スイッチ26に共
通する第一の選択入力線27を構成し,前記第二のゲー
ト間相互結線が第一の2入力1出力選択スイッチ25お
よび第二の2入力1出力選択スイッチ26に共通する第
二の選択入力線28を構成し,これらにより図10に示
す2回路2入力1出力選択スイッチの伝送ゲートセルを
得る。メタル配線を施した後のセル全体のレイアウト図
を図5に示す。図10の回路図における信号端子名と同
一のものを図5,図7,図8に記入し,回路図とレイア
ウト図の対応関係を示した。
【0028】つぎに「請求項2」に対応する実施の形態
を図6および図10を用いて説明する。MOSトランジ
スタ1,3,6,8が第一のゲートポリシリコン配線1
7を共有するように構成することで,MOSトランジス
タ1,3,6,8のゲート入力を結ぶ第一のゲート間相
互結線を実現し,かつ該第一のゲート間相互結線により
第一の選択入力線27を構成する。またMOSトランジ
スタ2,4,5,7が第二のゲートポリシリコン配線1
8を共有するように構成することで,MOSトランジス
タ2,4,5,7のゲート入力を結ぶ第二のゲート間相
互結線を実現し,かつ該第二のゲート間相互結線により
第二の選択入力線28を構成する。以上に記述した部分
以外の構成については「請求項1」に記載のセル構成を
踏襲することで,図10に示す2回路2入力1出力選択
スイッチの伝送ゲートセルを得る。「請求項2」に記載
の伝送ゲートセルは,「請求項1」に記載のセル構成を
より具体化したものである。
【0029】つぎに「請求項3」に対応する実施の形態
を図1から図4を用いて説明する。「請求項3」に記載
のセルは,図9の2回路2入力1出力セレクタ320を
実現するものであり,「請求項2」に記載のセルに,C
MOSインバータゲート29をを加えた構成を持つ。図
1から図4はセルのレイアウト図面であり,図1はセル
のレイアウト図全体を示し,図2はウェルと拡散領域と
ゲートポリシリコン配線を示し,図3は図1におけるア
ルミ第一層配線のみを示し,図4は同じくアルミ第二層
配線のみを示す。
【0030】まず図2にしたがって説明する。P型MO
Sトランジスタを形成するためのウェル19の内部にP
型MOSトランジスタ形成用の第一の拡散領域11と第
二の拡散領域12と第五の拡散領域15を設ける。この
ときレイアウト図面上でウェル19を上に配置した時,
第二の拡散領域12が第一の拡散領域11の下方に来る
ように配置する。つぎにウェル19の外部であってかつ
レイアウト図面上におけるウェル19の下方に,N型M
OSトランジスタ形成用の第三の拡散領域13と第四の
拡散領域14と第六の拡散領域16を設ける。このとき
レイアウト図面上で第四の拡散領域14が第三の拡散領
域13の下方に来るよう配置する。
【0031】つぎに第一の拡散領域11上に互いに隣接
する2個のP型MOSトランジスタ1,2を設け,第二
の拡散領域12上に互いに隣接する2個のP型MOSト
ランジスタ3,4を設け,第三の拡散領域13上に互い
に隣接する2個のN型MOSトランジスタ5,6を設
け,第四の拡散領域14上に互いに隣接する2個のN型
MOSトランジスタ7,8を設ける。さらに第五の拡散
領域上15上にP型MOSトランジスタ9を設け,第六
の拡散領域16上にN型MOSトランジスタ10を設け
る。このときP型MOSトランジスタ1の下方にP型M
OSトランジスタ3を配置し,P型MOSトランジスタ
3の下方にN型MOSトランジスタ5を配置し,N型M
OSトランジスタ5の下方にN型MOSトランジスタ7
を配置する。またP型MOSトランジスタ2の下方にP
型MOSトランジスタ4を配置し,P型MOSトランジ
スタ4の下方にN型MOSトランジスタ6を配置し,N
型MOSトランジスタ6の下方にN型MOSトランジス
タ8を配置する。
【0032】さらにMOSトランジスタ9,1,3,
6,8,10が第一のゲートポリシリコン配線17を共
有するように構成し,かつ第一のゲートポリシリコン配
線17によって図9中の第一の選択入力線27を構成す
る。またMOSトランジスタ2,4,5,7が第二のゲ
ートポリシリコン配線18を共有するように構成し,か
つ第二のゲートポリシリコン配線18によって図9中の
第二の選択入力線28を構成する。
【0033】さらに図6と図9を用いて説明する。P型
MOSトランジスタ1のソースドレイン領域とN型MO
Sトランジスタ7のソースドレイン領域のうち互いに上
下の位置関係にある領域同士を結線することで第一のC
MOS伝送ゲート21を構成し,P型MOSトランジス
タ2のソースドレイン領域とN型MOSトランジスタ8
のソースドレイン領域のうち互いに上下の位置関係にあ
る領域同士を結線することで第二のCMOS伝送ゲート
22を構成し,P型MOSトランジスタ3のソースドレ
イン領域とN型MOSトランジスタ5のソースドレイン
領域のうち互いに上下の位置関係にある領域同士を結線
することで第三のCMOS伝送ゲート23を構成し,P
型MOSトランジスタ4のソースドレイン領域とN型M
OSトランジスタ6のソースドレイン領域のうち互いに
上下の位置関係にある領域同士を結線することで第四の
CMOS伝送ゲート24を構成する。これらの結線に
は,図3および図4に示すメタル第一層配線およびメタ
ル第二層配線を用いることができる。さらにP型MOS
トランジスタ9とN型MOSトランジスタ10によりC
MOSインバータゲート29を構成し,CMOSインバ
ータゲート29の出力を第二の選択入力線28に接続す
る。
【0034】以上の接続により,第一のCMOS伝送ゲ
ート21と第二のCMOS伝送ゲート22が第一の2入
力1出力選択スイッチ25を構成し,第三のCMOS伝
送ゲート23と第四のCMOS伝送ゲート24が第二の
2入力1出力選択スイッチ26を構成し,これらの2入
力1出力選択スイッチ25,26とCMOSインバータ
ゲート29により図9に示す2回路2入力1出力セレク
タの伝送ゲートセルを構成する。メタル配線を施した後
のセル全体のレイアウト図を図1に示す。「請求項3」
に記載のセルでは,拡散領域15と11との位置関係お
よび拡散領域15と12との位置関係には触れておら
ず,また拡散領域16と14との位置関係および拡散領
域16と13との位置関係には触れていない。このた
め,拡散領域15をウェル19内の異なる位置に配置し
拡散領域16をウェル19外の異なる位置に配置した図
23から図26に示す実施の形態も取り得る。図23か
ら図26はセルのレイアウト図面であり,図23はセル
のレイアウト図全体を示し,図24はウェルと拡散領域
とゲートポリシリコン配線を示し,図25は図23にお
けるアルミ第一層配線のみを示し,図26は同じくアル
ミ第二層配線のみを示す。図23から図26に対して
も,これまでに述べてきた「請求項3」に対応する実施
の形態の説明がまったく同様にあてはまる。
【0035】つぎに「請求項4」に対応する実施の形態
について説明する。「請求項4」に記載の伝送ゲートセ
ルは,「請求項3」に記載の伝送ゲートセルにおける拡
散領域15の位置を拡散領域11の上方に指定し,拡散
領域16の位置を拡散領域14の下方に指定したもので
あって,その他の構成は「請求項3」に記載の伝送ゲー
トセルと変わらない。「請求項4」に対応する実施の形
態は,図1から図4に示すとおりである。
【0036】つぎに「請求項5」に対応する実施の形態
について図59から図63を用いて説明する。図59に
は複数のセルのレイアウト図が併記してある。セル76
からセル78はいずれも,「請求項1〜4」のいずれか
に対応する伝送ゲートセルであり,セル75は本発明に
は該当しないCMOSセルである。図59では,セル7
6からセル78はいずれも「請求項4」に対応した2回
路2入力1出力セレクタ320を構成する伝送ゲートセ
ルを例示している。セル75は出力緩衝増幅器付2入力
1出力セレクタ330である。つぎに,これらのセルを
隣同士の隙間がないように一列に配置する。このとき,
これらのセルを用いてなるべく短い配線で所望の論理機
能を実現できるようにセルの配置順序を決めることが望
ましい。図60は,図59に示した4個のセルを隙間が
ないように一列に配置し,さらにセル間の配線を施して
図52の回路を実現したものである。図52の回路は,
図41に示す論理関数F3に対応したものであり,2回
路2入力1出力セレクタ320を構成要素として含みな
がら,より高度な論理機能を実現するものである。
【0037】つぎに「請求項6」に対応する実施の形態
について図29から図40を用いて説明する。図29に
記載の2入力1出力選択スイッチ34と選択信号生成回
路36から構成される2入力1出力セレクタ31を第一
のセルとし,図30に記載の2入力1出力選択スイッチ
34を2個と選択信号生成回路36から構成される2回
路2入力1出力セレクタ32を第二のセルとし,図31
に記載の2入力1出力選択スイッチ34と選択信号生成
回路36と出力緩衝増幅器36から構成される出力緩衝
増幅器付2入力1出力セレクタ33を第三のセルとす
る。
【0038】このとき2入力1出力選択スイッチ34を
2個のCMOS伝送ゲートからなる2入力1出力選択ス
イッチ340として構成するかまたは,2入力1出力選
択スイッチ34を2個のNMOS伝送ゲートからなる2
入力1出力選択スイッチ341として構成する。また選
択信号生成回路360を選択信号SIから正極性選択信
号SPと負極性選択信号SNを生成する回路として構成
する。さらに該出力緩衝増幅器37をCMOSインバー
タからなる出力緩衝増幅器370として構成するかまた
は,CMOSインバータとプルアップ用P型MOSトラ
ンジスタからなる出力緩衝増幅器371として構成す
る。
【0039】ここで設計対象となる論理関数のBDD表
現が与えられ該BDD表現の中に同一論理変数名でラベ
ル付けされた2個以上のノードが存在する場合に,該B
DD表現中の同一論理変数名でラベル付けされたノード
のうちからノード2個を取り出してグループ化し,グル
ープ化が未実施のノード2個を取り出してグループ化す
る操作を可能な限り繰り返す。そののち該グループの各
々を各1個の前記第二のセルで置き換え,該BDD表現
の出力ノードを前記第三のセルで置き換え,該BDD表
現中の残りのノードを前記第一のセルで置き換えること
により,前記設計対象となる論理関数の論理機能を備え
た論理回路を得る。例えば対象となる論理関数のBDD
が図38最右のBDDとして与えられるとき,図38最
右BDD中で同一論理変数名でラベル付けされた2個以
上のノードを探すと,Dのノードが2個あることが分か
るので,これをグループとして前記第二のセルで置き換
える。これは,図40におけるセル32への置き換えで
ある。同一論理変数名でラベル付けされたノードがさら
に多数ある場合は,2個をグループにして同じ操作を繰
り返す。つぎに図38最右BDDの出力ノードAを出力
部のインバータゲートを含めて前記第三のセルで置き換
える。これは図40ではセル33への置き換えである。
最後に図38最右BDD中の残りのノードBを前記第一
のセルで置き換える。これは図40ではセル31への置
き換えである。以上により図38に例示した論理関数の
論理機能を備えた論理回路を得る。「請求項6」に記載
の論理回路構成方式は以上の方法による。
【0040】つぎに「請求項7」に対応する実施の形態
を述べる。設計対象となる論理関数のBDD表現が例え
ば図38のように与えられたとき,「請求項6」に記載
の論理回路構成方式により,該論理関数の機能を備えた
図50の論理回路を構成することができる。このとき,
「請求項6」における第二のセルとしての2回路2入力
1出力セレクタ32をCMOS伝送ゲートによる2回路
2入力1出力セレクタ320で構成し,それを「請求項
3」または「請求項4」に記載の伝送ゲートセルで実現
する。これには例えば図11のセルが使える。また「請
求項6」における第一のセルとしての2入力1出力セレ
クタ31をCMOS伝送ゲートによる2入力1出力セレ
クタ310で構成し,これに対応するレイアウト済のセ
ルとして例えば図44のセルを用意する。つぎに「請求
項6」における第三のセルとしての出力緩衝増幅器付2
入力1出力セレクタ33をCMOS伝送ゲートによる出
力緩衝増幅器付2入力1出力セレクタ330で構成し,
これに対応するレイアウト済のセルとして例えば図47
のセルを用意する。以上に述べた三種類のセル(例とし
て図11,図44,および図47)を前記論理回路の構
成に必要とされる個数用意し,それらを「請求項5」に
記載のセルの構成方法と同様に隙間がないように一列に
配置し,さらにセル間の配線を施して目的とする新たな
セルを得る。
【0041】
【実施例】以下,本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0042】まず「請求項2」対応する実施例について
説明する。「請求項2」に対応する実施例はすべて,図
10に示す2回路2入力1出力選択スイッチの回路を伝
送ゲートセルとして実現したものである。図5から図8
はセルのレイアウト図面であり,図5はセルのレイアウ
ト図全体を示し,図6はウェルと拡散領域とゲートポリ
シリコン配線を示し,図7は図5におけるアルミ第一層
配線のみを示し,図8は同じくアルミ第二層配線のみを
示す。
【0043】まず図6にしたがって説明する。P型MO
Sトランジスタを形成するためのウェル19の内部にP
型MOSトランジスタ形成用の第一の拡散領域11と第
二の拡散領域12を設ける。このときレイアウト図面上
でウェル19を上に配置した時,第二の拡散領域12が
第一の拡散領域11の下方に来るように配置する。つぎ
にウェル19の外部であってかつレイアウト図面上にお
けるウェル19の下方に,N型MOSトランジスタ形成
用の第三の拡散領域13と第四の拡散領域14を設け
る。このときレイアウト図面上で第四の拡散領域14が
第三の拡散領域13の下方に来るよう配置する。
【0044】つぎに第一の拡散領域11上に互いに隣接
する2個のP型MOSトランジスタ1,2を設け,第二
の拡散領域12上に互いに隣接する2個のP型MOSト
ランジスタ3,4を設け,第三の拡散領域13上に互い
に隣接する2個のN型MOSトランジスタ5,6を設
け,第四の拡散領域14上に互いに隣接する2個のN型
MOSトランジスタ7,8を設ける。このときP型MO
Sトランジスタ1の下方にP型MOSトランジスタ3を
配置し,P型MOSトランジスタ3の下方にN型MOS
トランジスタ5を配置し,N型MOSトランジスタ5の
下方にN型MOSトランジスタ7を配置する。またP型
MOSトランジスタ2の下方にP型MOSトランジスタ
4を配置し,P型MOSトランジスタ4の下方にN型M
OSトランジスタ6を配置し,N型MOSトランジスタ
6の下方にN型MOSトランジスタ8を配置する。
【0045】さらにP型MOSトランジスタ1のゲート
入力とP型MOSトランジスタ3のゲート入力とN型M
OSトランジスタ6のゲート入力とN型MOSトランジ
スタ8のゲート入力の間に第一のゲート間相互結線を設
ける。これを実現するためにMOSトランジスタ1,
3,6,8が第一のゲートポリシリコン配線17を共有
するように構成する。該第一のゲート間相互結線は図9
における第一の選択入力線27を構成する。またP型M
OSトランジスタ2のゲート入力とP型MOSトランジ
スタ4のゲート入力とN型MOSトランジスタ5のゲー
ト入力とN型MOSトランジスタ7のゲート入力の間に
第二のゲート間相互結線を設ける。これを実現するため
にMOSトランジスタ2,4,5,7が第二のゲートポ
リシリコン配線18を共有するように構成する。該第二
のゲート間相互結線は図9における第二の選択入力線2
8を構成する。
【0046】さらに図6〜8と図10を用いて説明す
る。P型MOSトランジスタ1のソースドレイン領域と
N型MOSトランジスタ7のソースドレイン領域のうち
互いに上下の位置関係にある領域同士を結線することで
第一のCMOS伝送ゲート21を構成する。これを実現
するために図8に示したメタル第二層配線56,57を
用いている。つぎにP型MOSトランジスタ2のソース
ドレイン領域とN型MOSトランジスタ8のソースドレ
イン領域のうち互いに上下の位置関係にある領域同士を
結線することで第二のCMOS伝送ゲート22を構成す
る。これを実現するために図8に示したメタル第二層配
線59,57を用いている。メタル第二層配線57は,
MOSトランジスタ1,7のソースドレイン領域の結線
にも使われているが,これはMOSトランジスタ1と2
が隣合っていて片側のソースドレイン領域を共有するた
めである。MOSトランジスタ7と8についても同じこ
とが言える。つぎにP型MOSトランジスタ3のソース
ドレイン領域とN型MOSトランジスタ5のソースドレ
イン領域のうち互いに上下の位置関係にある領域同士を
結線することで第三のCMOS伝送ゲート23を構成す
る。これを実現するために図7に示したメタル第一層配
線53,54を用いている。つぎにP型MOSトランジ
スタ4のソースドレイン領域とN型MOSトランジスタ
6のソースドレイン領域のうち互いに上下の位置関係に
ある領域同士を結線することで第四のCMOS伝送ゲー
ト24を構成する。これを実現するために図8に示した
メタル第二層配線58と図7に示したメタル第一層配線
54を用いている。メタル第一層配線54の重複は先の
説明と同様の理由による。
【0047】以上の接続によりすでに,図10に示す二
回路二入力一出力選択スイッチの構成は完了しているの
であるが,これまでの説明と図10との対応を明らかに
するために説明を補足する。すなわち,第一のCMOS
伝送ゲート21と第二のCMOS伝送ゲート22が第一
の2入力1出力選択スイッチ25を構成しており,その
入力A1,B1と出力Y1の信号取り出し位置は図8に
同名の記号で示してある。また第三のCMOS伝送ゲー
ト23と第四のCMOS伝送ゲート24が第二の2入力
1出力選択スイッチ26を構成しており,その入力A
2,B2と出力Y2の信号取り出し位置は図7および図
8に同名の記号で示してある。さらに前記第一のゲート
ポリシリコン配線17が,第一の2入力1出力選択スイ
ッチ25および第二の2入力1出力選択スイッチ26に
共通する第一の選択入力線27を構成しており,また前
記第二のゲートポリシリコン配線18が,第一の2入力
1出力選択スイッチ25および第二の2入力1出力選択
スイッチ26に共通する第二の選択入力線28を構成し
ている。選択入力線27,28への信号入力SP,SN
を与える場所は,図5に同名の記号で示してある。以上
により,図10に示す2回路2入力1出力選択スイッチ
を実現する伝送ゲートセルを得ることができ,そのセル
全体を表すレイアウト図を図5に示す。
【0048】つぎに「請求項4」に対応する実施例につ
いて説明する。「請求項4」に対応する実施例はすべ
て,図9に示す2回路2入力1出力セレクタの回路を伝
送ゲートセルとして実現したものである。まず,「請求
項4」に対応する第一の実施例について図1から図4を
用いて説明する。図1から図4はセルのレイアウト図面
であり,図1はセルのレイアウト図全体を示し,図2は
ウェルと拡散領域とゲートポリシリコン配線を示し,図
3は図1におけるアルミ第一層配線のみを示し,図4は
同じくアルミ第二層配線のみを示す。
【0049】まず図2にしたがって説明する。P型MO
Sトランジスタを形成するためのウェル19の内部にP
型MOSトランジスタ形成用の第一の拡散領域11と第
二の拡散領域12と第五の拡散領域15を設ける。この
ときレイアウト図面上でウェル19を上に配置した時,
第一の拡散領域11が第五の拡散領域15の下方に来る
ように配置する。さらに第二の拡散領域12が第一の拡
散領域11の下方に来るように配置する。つぎにウェル
19の外部であってかつレイアウト図面上におけるウェ
ル19の下方に,N型MOSトランジスタ形成用の第三
の拡散領域13と第四の拡散領域14と第六の拡散領域
16を設ける。このときレイアウト図面上で第四の拡散
領域14が第三の拡散領域13の下方に来るよう配置す
る。さらに第六の拡散領域16が第四の拡散領域14の
下方に来るよう配置する。
【0050】つぎに第一の拡散領域11上に互いに隣接
する2個のP型MOSトランジスタ1,2を設け,第二
の拡散領域12上に互いに隣接する2個のP型MOSト
ランジスタ3,4を設け,第三の拡散領域13上に互い
に隣接する2個のN型MOSトランジスタ5,6を設
け,第四の拡散領域14上に互いに隣接する2個のN型
MOSトランジスタ7,8を設ける。さらに第五の拡散
領域上15上にP型MOSトランジスタ9を設け,第六
の拡散領域16上にN型MOSトランジスタ10を設け
る。このときP型MOSトランジスタ9の下方にP型M
OSトランジスタ1を配置し,P型MOSトランジスタ
1の下方にP型MOSトランジスタ3を配置し,P型M
OSトランジスタ3の下方にN型MOSトランジスタ5
を配置し,N型MOSトランジスタ5の下方にN型MO
Sトランジスタ7を配置する。またP型MOSトランジ
スタ2の下方にP型MOSトランジスタ4を配置し,P
型MOSトランジスタ4の下方にN型MOSトランジス
タ6を配置し,N型MOSトランジスタ6の下方にN型
MOSトランジスタ8を配置し,N型MOSトランジス
タ8の下方にN型MOSトランジスタ10を配置する。
【0051】さらにMOSトランジスタ9,1,3,
6,8,10が第一のゲートポリシリコン配線17を共
有するように構成し,かつ第一のゲートポリシリコン配
線17によって図9中の第一の選択入力線27を構成す
る。またMOSトランジスタ2,4,5,7が第二のゲ
ートポリシリコン配線18を共有するように構成し,か
つ第二のゲートポリシリコン配線18によって図9中の
第二の選択入力線28を構成する。
【0052】さらに図2〜4と図9を用いて説明する。
P型MOSトランジスタ1のソースドレイン領域とN型
MOSトランジスタ7のソースドレイン領域のうち互い
に上下の位置関係にある領域同士を結線することで第一
のCMOS伝送ゲート21を構成する。これを実現する
ために図4に示したメタル第二層配線56,57を用い
ている。つぎにP型MOSトランジスタ2のソースドレ
イン領域とN型MOSトランジスタ8のソースドレイン
領域のうち互いに上下の位置関係にある領域同士を結線
することで第二のCMOS伝送ゲート22を構成する。
これを実現するために図4に示したメタル第二層配線5
9,57を用いている。メタル第二層配線57は,MO
Sトランジスタ1,7のソースドレイン領域の結線にも
使われているが,これはMOSトランジスタ1と2が隣
合っていて片側のソースドレイン領域を共有するためで
ある。MOSトランジスタ7と8についても同じことが
言える。つぎにP型MOSトランジスタ3のソースドレ
イン領域とN型MOSトランジスタ5のソースドレイン
領域のうち互いに上下の位置関係にある領域同士を結線
することで第三のCMOS伝送ゲート23を構成する。
これを実現するために図3に示したメタル第一層配線5
3,54を用いている。つぎにP型MOSトランジスタ
4のソースドレイン領域とN型MOSトランジスタ6の
ソースドレイン領域のうち互いに上下の位置関係にある
領域同士を結線することで第四のCMOS伝送ゲート2
4を構成する。これを実現するために図4に示したメタ
ル第二層配線58と図3に示したメタル第一層配線54
を用いている。メタル第一層配線54の重複は先の説明
と同様の理由による。さらにP型MOSトランジスタ9
とN型MOSトランジスタ10によりCMOSインバー
タゲート29を構成し,CMOSインバータゲート29
の出力を第二の選択入力線28に接続する。本実施例で
は,第二の選択入力線28を構成する第二のゲートポリ
シリコン配線18をCMOSインバータゲート29の出
力配線に兼用している。
【0053】以上の接続によりすでに,図9に示す二回
路二入力一出力セレクタの構成は完了しているのである
が,これまでの説明と図9との対応を明らかにするため
に説明を補足する。すなわち,第一のCMOS伝送ゲー
ト21と第二のCMOS伝送ゲート22が第一の2入力
1出力選択スイッチ25を構成しており,その入力A
1,B1と出力Y1の信号接続位置は図4に同名の記号
で示してある。また第三のCMOS伝送ゲート23と第
四のCMOS伝送ゲート24が第二の2入力1出力選択
スイッチ26を構成しており,その入力A2,B2と出
力Y2の信号接続位置は図3および図4に同名の記号で
示してある。さらに前記第一のゲートポリシリコン配線
17が,第一の2入力1出力選択スイッチ25および第
二の2入力1出力選択スイッチ26に共通する第一の選
択入力線27を構成し同時に2回路2入力1出力セレク
タ320全体への選択入力Sを与えるべき選択入力線3
0を兼ねている。また前記第二のゲートポリシリコン配
線18が,第一の2入力1出力選択スイッチ25および
第二の2入力1出力選択スイッチ26に共通する第二の
選択入力線28を構成するとともにCMOSインバータ
ゲート29の出力配線を兼ねている。選択入力Sの信号
接続位置は,図1に同名の記号で示してある。以上によ
り,図9に示す2回路2入力1出力セレクタを実現する
伝送ゲートセルを得ることができ,そのセル全体を表す
レイアウト図を図1に示す。
【0054】つぎに「請求項4」に対応する第二の実施
例について図11から図14を用いて説明する。図11
から図14はセルのレイアウト図面であり,図11はセ
ルのレイアウト図全体を示し,図12はウェルと拡散領
域とゲートポリシリコン配線を示し,図13は図11に
おけるアルミ第一層配線のみを示し,図14は同じくア
ルミ第二層配線のみを示す。
【0055】このセルは,「請求項4」に対応する第一
の実施例の図1〜4と比べて以下の点が異なっている。
拡散領域15,16の位置が違うこと,MOSトランジ
スタ1〜8の並びが左右逆であること,ゲートポリシリ
コン配線17,18の形状が異なることについては,図
2と図12の比較により分かる。またメタル第一層配線
およびメタル第2層配線の違いは図3,4と図13,1
4の比較により分かる。しかしながら,メタル層の説明
を除いて,「請求項4」に対応する第二の実施例の説明
は第一の実施例の説明中の図1〜4を図11〜14に読
み替えることで同じ説明ががまったくそのまま当てはま
る。このため再度の説明は省略する。本実施例のように
形状だけが異なって機能が先の実施例と同じセルを用意
する理由は,「請求項5」に記載のセルを構成する場合
に複数のセルを一列に並べるとき,メタル層配線やゲー
トポリシリコン配線の形状の異なる複数種類のセルがあ
らかじめ用意されていると,セル間を結ぶ配線を通し易
いセルが選択でき,「請求項5」に記載のセルのレイア
ウトが容易になるためである。
【0056】つぎに「請求項4」に対応する第三の実施
例について図15,16を用いて説明する。図15,1
6はセルのレイアウト図面であり,図15はセルのレイ
アウト図全体を示し,図16はウェルと拡散領域とゲー
トポリシリコン配線のみを示す。このセルは,「請求項
4」に対応する第一の実施例と比べて,ゲートポリシリ
コン配線17の形状だけが異なっている。その違いは,
図1,2と図15,16を比べることで分かる。その他
の構成については第一の実施例の説明がそのまま当ては
まるため,再度の説明は省略する。本実施例のように形
状だけが異なって機能が先の実施例と同じセルを用意す
る理由も,第二の実施例の項で述べたとおりである。
【0057】つぎに「請求項4」に対応する第四,第五
の実施例について説明する。図17は第四の実施例を表
すセルのレイアウト図であり,図18は第五の実施例を
表すセルのレイアウト図である。図17,18は図15
に比べて配線の形状が異なり,図15ではメタル第二層
配線を用いていたところを図17ではポリシリコン配線
61を用いるところが顕著な違いである。ポリシリコン
配線を活用することでメタル第二層配線の使用率が下が
り,セル間配線を通し易くなる利点がある。図18につ
いても同様である。その他の構成については第三の実施
例とまったく同じであるため説明は省略する。
【0058】つぎに「請求項4」に対応する第六,第
七,第八の実施例について説明する。図19,20は第
六の実施例に関するセルのレイアウト図面であり,図1
9はセルのレイアウト図全体を示し,図20はウェルと
拡散領域とゲートポリシリコン配線のみを示す。このセ
ルは,「請求項4」に対応する第三の実施例と比べて,
拡散層の位置,トランジスタの並び,ゲートポリシリコ
ン配線の形状,メタル配線の形状が異なるが,セルの構
成については同様の説明があてはまる。図21は第七の
実施例に関するレイアウト図であり,図22は第八の実
施例に関するレイアウト図である。図19と比べて配線
の形状のみが異なるが,その他の構成については同じ説
明があてはまる。以上のように同機能で形状が少しずつ
異なるセルを用意することで,「請求項5」および「請
求項7」に記載のセルを構成する場合のレイアウト設
計,とくにセル間を接続するメタル配線形状の設計が容
易となる。
【0059】つぎに「請求項3」に対応する第一の実施
例について図23から図26を用いて説明する。「請求
項3」に対応する実施例はすべて,図9に示す2回路2
入力1出力セレクタの回路を伝送ゲートセルとして実現
したものである。「請求項4」に対応する実施例との違
いは,拡散領域15が拡散領域11の上方ではなく横に
あること,拡散領域16が拡散領域14の下方ではなく
横にあることである。この違いにより拡散領域の形状,
ゲートポリシリコン配線の形状,メタル配線の形状が
「請求項4」に対応する第一の実施例と異なってくる。
しかしながら,前記の拡散領域の位置に関する事項とメ
タル配線の違いを除くと,本「請求項3」に対応する実
施例の説明は「請求項4」第一の実施例の説明における
図1〜4を図23〜26に読み替えるだけでまったく同
様の説明があてはまる。このため再度の説明は省略す
る。図23〜26に示したセルの利点は,セル高さ(上
下方向の長さ)が小さいことであり,もともとセル高さ
の小さいCMOSセルのライブラリがあって,それとの
混在利用をしたい場合に有利となる。
【0060】つぎに「請求項3」に対応する第二の実施
例について図27から図28を用いて説明する。図27
はセルのレイアウト図全体を示し,図28はウェルと拡
散領域とゲートポリシリコン配線のみを示す。このセル
は,「請求項3」に対応する第一の実施例の図23,2
4と比べて,MOSトランジスタ1〜8の並びが左右逆
であること,ゲートポリシリコン配線17,18の形状
が異なることを除くと,他の構成は同様である。したが
って説明は省略する。
【0061】つぎに「請求項5」に対応する第一の実施
例について,図52と図59から図63を用いて説明す
る。図52は,セルの機能を表す論理回路図であり,図
59から図63はレイアウト図である。図60から図6
3は,本第一の実施例に対応するレイアウト図である。
図59には複数のセルのレイアウト図が併記してある
が,これは図52の回路を構成するための要素となるセ
ルである。セル76からセル78はいずれも「請求項
4」に対応した2回路2入力1出力セレクタ320を構
成する伝送ゲートセルである。セル75は出力緩衝増幅
器付2入力1出力セレクタ330を実現するセルであ
る。つぎに,図60に示すようにこれらのセルを隣同士
の隙間がないように一列に配置する。このとき,これら
のセルを用いてなるべく短い配線で図52の回路機能を
実現できるようにセルの配置順序を決めることが望まし
い。図60は,図59に示した4個のセルを隙間がない
ように一列に配置したあと,さらにセル間の配線を施し
て図52の回路に対応する新たなセルを実現したもので
ある。図52の回路は,図41に示す論理関数F3に対
応したものであり,2回路2入力1出力セレクタ320
を構成要素として含みながら,より高度な論理機能を実
現するものであって,本実施例はそれに対応するセルを
実現する。
【0062】つぎに「請求項5」に対応する第二の実施
例について説明する。図51は第二の実施例に対応する
回路図であり,図54から図58は関連するレイアウト
図である。図51の回路は,図38に示す論理関数F2
の機能を実現する。図51の破線で囲った各々の回路に
対応するセルが,図54のセル71から74である。セ
ル71は出力緩衝増幅器付2入力1出力セレクタ330
を実現するものであり,セル72は「請求項4」に記載
の2回路2入力1出力セレクタ320を実現するセルで
あり,セル73は2入力1出力セレクタ310を実現す
るセルであり,セル74はCMOSインバータである。
これらを隙間なく横一列に配置し,図51の回路を実現
するためのセル間配線を施して目的とする新たなセルを
実現したものが図55である。図55から拡散領域とゲ
ートポリシリコン配線をぬきだしたものが図56であ
る。図56には,入力端子,出力端子の接続位置を図5
1の回路図における入力,出力端子表示と同名の記号で
示した。
【0063】つぎに「請求項5」に対応する第三の実施
例について説明する。図53は第三の実施例に対応する
回路図であり,図64から図67は関連するレイアウト
図である。図53の回路は,図42に示す論理関数F4
の機能を実現する。図53の破線で囲った各々の回路に
対応するセルが,図64のセル81から84である。セ
ル81は出力緩衝増幅器付2入力1出力セレクタ330
を実現するものであり,セル82からセル84は「請求
項4」に記載の2回路2入力1出力セレクタ320を実
現するセルである。これらを隙間なく横一列に配置し,
図53の回路を実現するためのセル間配線を施して目的
とする新たなセルを実現したものが図65である。図6
5から拡散領域とゲートポリシリコン配線をぬきだした
ものが図66である。図66には,入力端子,出力端子
の接続位置を図53の回路図における入力,出力端子表
示と同名の記号で示した。
【0064】つぎに「請求項5」に対応する第四の実施
例について説明する。図77は第四の実施例に対応する
回路図であり,図78から図82は関連するレイアウト
図である。図77の回路はクロックCKの立上りで出力
Qが変化するDフリップフロップである。,図42に示
す論理関数F4の機能を実現する。図77の破線で囲っ
た回路に対応するセルが,図78のセル87である。セ
ル85,86,88,89はCMOSインバータのセル
であるが,ゲート入力端子の位置が通常とは異なってい
る。87は「請求項4」に記載の2回路2入力1出力セ
レクタ320を実現するセルである。これらを隙間なく
横一列に配置し,図77の回路を実現するためのセル間
配線を施して目的とする新たなセルを実現したものが図
79である。本発明により図79のコンパクトなDフリ
ップフロップのセルが実現できた。図79から拡散領域
とゲートポリシリコン配線をぬきだしたものが図80で
あり,メタル配線を抜き出したものが図81,82であ
る。図79には,入力端子,出力端子の接続位置を図7
7の回路図における入力,出力端子表示と同名の記号で
示した。
【0065】つぎに「請求項6」に対応する第一の実施
例について図29から図40を用いて説明する。2入力
1出力選択スイッチ34と選択信号生成回路36から構
成される図29に記載の2入力1出力セレクタ31を第
一のセルとし,2入力1出力選択スイッチ34を2個と
選択信号生成回路36から構成される図30に記載の2
回路2入力1出力セレクタ32を第二のセルとし,2入
力1出力選択スイッチ34と選択信号生成回路36と出
力緩衝増幅器36から構成される図31に記載の出力緩
衝増幅器付2入力1出力セレクタ33を第三のセルとす
る。図29から図31中には回路の略記法を併記してあ
る。
【0066】このとき2入力1出力選択スイッチ34を
2個のCMOS伝送ゲートからなる図33記載の2入力
1出力選択スイッチ340として構成するかまたは,2
入力1出力選択スイッチ34を2個のNMOS伝送ゲー
トからなる図34記載の2入力1出力選択スイッチ34
1として構成する。また選択信号生成回路360を選択
信号SIから正極性選択信号SPと負極性選択信号SN
を生成する図32記載の回路として構成する。さらに出
力緩衝増幅器37をCMOSインバータからなる図35
記載の出力緩衝増幅器370として構成するかまたは,
CMOSインバータとプルアップ用P型MOSトランジ
スタからなる図36記載の出力緩衝増幅器371として
構成する。
【0067】ここで設計対象となる論理関数のBDD表
現が与えられ,該BDD表現の中に同一論理変数名でラ
ベル付けされた2個以上のノードが存在する場合に,該
BDD表現中の同一論理変数名でラベル付けされたノー
ドのうちからノード2個を取り出してグループ化し,グ
ループ化が未実施のノード2個を取り出してグループ化
する操作を可能な限り繰り返す。そののち該グループの
各々を各1個の前記第二のセルで置き換え,該BDD表
現の出力ノードを前記第三のセルで置き換え,該BDD
表現中の残りのノードを前記第一のセルで置き換えるこ
とにより,前記設計対象となる論理関数の論理機能を備
えた論理回路を得る。例えば対象となる論理関数のBD
Dが図38最右のBDDとして与えられるとき,図38
最右BDD中で同一論理変数名でラベル付けされた2個
以上のノードを探すと,Dのノードが2個あることが分
かるので,これをグループとして前記第二のセルで置き
換える。これは,図40におけるセル32への置き換え
である。同一論理変数名でラベル付けされたノードがさ
らに多数ある場合は,2個をグループにして同じ操作を
繰り返す。つぎに図38最右BDDの出力ノードAを出
力部のインバータゲートを含めて前記第三のセルで置き
換える。これは図40ではセル33への置き換えであ
る。最後に図38最右BDD中の残りのノードBを前記
第一のセルで置き換える。これは図40ではセル31へ
の置き換えである。以上により図38に例示した論理関
数の論理機能を備えた論理回路を得る。「請求項6」に
記載の論理回路構成方式は以上の方法による。
【0068】つぎに「請求項6」に対応する第二の実施
例について説明する。対象となる論理関数のBDDが図
37最右のBDDとして与えられるとき,図37最右B
DD中で同一論理変数名でラベル付けされた2個以上の
ノードを探すと,CおよびDのノードが2個ずつあるこ
とが分かるので,これを2個のグループとして前記第二
のセルで置き換える。これは,図39におけるセル32
への置き換えである。同一論理変数名でラベル付けされ
たノードはもうないので,つぎに図37最右BDDの出
力ノードBを出力部のインバータゲートを含めて前記第
三のセルで置き換える。これは図39ではセル33への
置き換えである。以上により図37に例示した論理関数
の論理機能を備えた論理回路を得る。
【0069】つぎに「請求項6」に対応する第三の実施
例について説明する。対象となる論理関数のBDDが図
76のBDDとして与えられるとき,図76のBDD中
で同一論理変数名でラベル付けされた2個以上のノード
を探すと,Bのノードが2個,Cのノードが3個,Dの
ノードが4個あることが分かるので,これらを2個ずつ
のグループとして,各々を前記第二のセルで置き換え
る。これは,図76におけるセル32への置き換えであ
る。つぎに図76のBDDの出力ノードAを出力部のイ
ンバータゲートを含めて前記第三のセルで置き換える。
これは図76でのセル33への置き換えである。最後に
図76のBDD中の残りの1個のノードCを前記第一の
セルで置き換える。これは図76のセル31への置き換
えである。以上により図76に例示した論理関数の論理
機能を備えた論理回路を得る。
【0070】つぎに「請求項7」に対応する実施例を述
べる。設計対象となる論理関数のBDD表現が例えば図
38のように与えられたとき,「請求項6」に記載の論
理回路構成方式により,該論理関数の機能を備えた図5
0の論理回路を構成することができる。このとき,「請
求項6」における第二のセルとしての2回路2入力1出
力セレクタ32をCMOS伝送ゲートによる2回路2入
力1出力セレクタ320で構成し,それを「請求項3」
または「請求項4」に記載の伝送ゲートセルで実現す
る。これには例えば図11のセルが使える。また「請求
項6」における第一のセルとしての2入力1出力セレク
タ31をCMOS伝送ゲートによる2入力1出力セレク
タ310で構成し,これに対応するレイアウト済のセル
として例えば図44のセルを用意する。つぎに「請求項
6」における第三のセルとしての出力緩衝増幅器付2入
力1出力セレクタ33をCMOS伝送ゲートによる出力
緩衝増幅器付2入力1出力セレクタ330で構成し,こ
れに対応するレイアウト済のセルとして例えば図47の
セルを用意する。以上に述べた三種類のセル(例として
図11,図44,および図47)を前記論理回路の構成
に必要とされる個数用意し,それらを「請求項5」に記
載のセルの構成方法と同様に隙間がないように一列に配
置し,さらにセル間の配線を施して目的とする新たなセ
ルを得る。こうして得られた新たなセルのレイアウト図
は,図55から最右のセル(図54のセル74)を除い
たものとなる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば,パストランジスタ論理
を構成するための構成単位となる2回路2入力1出力セ
レクタのセルをCMOS伝送ゲートを用いて実現する場
合に,従来の技術に比べて著しく小面積のセルが実現で
きる。小面積のセルを用いてLSIを構成することでL
SIのチップ面積が減少し,LSI製造コストが低減す
るとともにLSIの消費電力削減の効果が期待できる。
【0072】別の言葉で説明するならば,低い電源電圧
での動作に適ししたがって低消費電力LSIの実現を可
能とするCMOS伝送ゲートに基づくパストランジスタ
論理を用いる場合に,従来の技術によればセル面積が大
きくなり主に製造コストや消費電力増大の問題を抱えて
いたところが,本発明の実施により小面積のセルが可能
となり,前記問題を解決ないし軽減できる。
【0073】また本発明によれば,CMOS伝送ゲート
による2回路2入力1出力セレクタを部分構造として含
む高機能なセルの構築が容易なことから,パストランジ
スタ論理の論理設計単位として使える高機能なセルの種
類を容易に拡充できる。必要とされる高機能セルの準備
が容易となることから,パストランジスタ論理の論理設
計における設計効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の実
施例を表す。
【図2】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本発
明の実施例を表す。
【図3】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本発
明の実施例を表す。
【図4】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本発
明の実施例を表す。
【図5】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の実
施例を表す。
【図6】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本発
明の実施例を表す。
【図7】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本発
明の実施例を表す。
【図8】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本発
明の実施例を表す。
【図9】本発明の伝送ゲートセルの機能を表した回路図
である。
【図10】本発明の伝送ゲートセルの機能を表した回路
図である。
【図11】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図12】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図13】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図14】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図15】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図16】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図17】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図18】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図19】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図20】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図21】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図22】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図23】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図24】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図25】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図26】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図27】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図28】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図29】従来技術によるセルの機能を表した回路図で
ある。
【図30】本発明の伝送ゲートセルの機能を表した回路
図である。
【図31】従来技術によるセルの機能を表した回路図で
ある。
【図32】本発明の伝送ゲートセルの機能を表した回路
図の一部である。
【図33】本発明の伝送ゲートセルの機能を表した回路
図の一部である。
【図34】本発明の伝送ゲートセルの機能を表した回路
図の一部である。
【図35】本発明の伝送ゲートセルの機能を表した回路
図の一部である。
【図36】本発明の伝送ゲートセルの機能を表した回路
図の一部である。
【図37】本発明の伝送ゲートセルに関するBDDであ
る。
【図38】本発明の伝送ゲートセルに関するBDDであ
る。
【図39】本発明の伝送ゲートセルに関する構成方法で
ある。
【図40】本発明の伝送ゲートセルに関する構成方法で
ある。
【図41】本発明の伝送ゲートセルに関するBDDであ
る。
【図42】本発明の伝送ゲートセルに関するBDDであ
る。
【図43】従来技術によるセルの機能を表した回路図で
ある。
【図44】CMOSセルのレイアウト図である。
【図45】CMOSセルのレイアウト図の一部である。
【図46】従来技術によるセルの機能を表した回路図で
ある。
【図47】CMOSセルのレイアウト図である。
【図48】CMOSセルのレイアウト図の一部である。
【図49】本発明の伝送ゲートセルに関連する回路図で
ある。
【図50】本発明の伝送ゲートセルに関連する回路図で
ある。
【図51】本発明の伝送ゲートセルに関連する回路図で
ある。
【図52】本発明の伝送ゲートセルに関連する回路図で
ある。
【図53】本発明の伝送ゲートセルに関連する回路図で
ある。
【図54】本発明の伝送ゲートセルに関連するレイアウ
ト図である。
【図55】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図56】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図57】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図58】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図59】本発明の伝送ゲートセルに関連するレイアウ
ト図である。
【図60】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図61】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図62】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図63】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図64】本発明の伝送ゲートセルに関連するレイアウ
ト図である。
【図65】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図66】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図67】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図68】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図69】従来技術に関する回路図である。
【図70】従来技術に関する回路図である。
【図71】従来技術に関する回路図である。
【図72】従来技術に関するレイアウト図である。
【図73】従来技術に関するレイアウト図の一部であ
る。
【図74】従来技術に関するレイアウト図の一部であ
る。
【図75】従来技術に関するレイアウト図の一部であ
る。
【図76】本発明の伝送ゲートセルに関する構成方法で
ある。
【図77】本発明の伝送ゲートセルに関連する回路図で
ある。
【図78】本発明の伝送ゲートセルに関連するレイアウ
ト図である。
【図79】伝送ゲートセルのレイアウト図で,本発明の
実施例を表す。
【図80】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図81】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【図82】伝送ゲートセルのレイアウト図の一部で,本
発明の実施例を表す。
【符号の説明】
1,2,3,4,9,601,602,605 P型M
OSトランジスタ 5,6,7,8,10,603,604,606 N型
MOSトランジスタ 11,12,13,14,15,16 拡散領域 611,612,613,614 拡散領域 17,18,615,616,617 ゲートポリシリ
コン配線 19 ウェル 21,22,23,24,CMOS伝送ゲート 25,26,34,340,341 選択スイッチ 27,28,30 選択入力線 29,360 CMOSインバータゲート 31,32,33,310,320,330 セレクタ 370,371 出力緩衝増幅器 71〜78,81〜89 セル 51〜55,621,622 アルミ第一層配線 56〜59 アルミ第二層配線 623 拡散領域コンタクト 624 ポリシリコンコンタクト 625 ビアホール

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CMOSプロセスによるLSIの構成
    要素として用いるセルであって,P型MOSトランジス
    タを形成するためのウェル(19)を1個有するものに
    おいて,セルレイアウト図面上で該ウェル(19)を上
    方に配置したとき,該ウェル(19)の内部にP型MO
    Sトランジスタ形成用の第一の拡散領域(11)と第二
    の拡散領域(12)を有しかつ該第二の拡散領域(1
    2)が該第一の拡散領域(11)の下方に位置し,さら
    に該ウェル(19)の外部でかつ該ウェル(19)の下
    方にN型MOSトランジスタ形成用の第三の拡散領域
    (13)と第四の拡散領域(14)を有しかつ該第四の
    拡散領域(14)が該第三の拡散領域(13)の下方に
    位置することを第一の特徴とし,該第一の拡散領域(1
    1)上に互いに隣接する2個のP型MOSトランジスタ
    (1,2)を有し,該第二の拡散領域(12)上に互い
    に隣接する2個のP型MOSトランジスタ(3,4)を
    有し,該第三の拡散領域(13)上に互いに隣接する2
    個のN型MOSトランジスタ(5,6)を有し,該第四
    の拡散領域(14)上に互いに隣接する2個のN型MO
    Sトランジスタ(7,8)を有し,かつP型MOSトラ
    ンジスタ(1)の下方にP型MOSトランジスタ(3)
    が位置し,P型MOSトランジスタ(3)の下方にN型
    MOSトランジスタ(5)が位置し,N型MOSトラン
    ジスタ(5)の下方にN型MOSトランジスタ(7)が
    位置し,さらにP型MOSトランジスタ(2)の下方に
    P型MOSトランジスタ(4)が位置し,P型MOSト
    ランジスタ(4)の下方にN型MOSトランジスタ
    (6)が位置し,N型MOSトランジスタ(6)の下方
    にN型MOSトランジスタ(8)が位置することを第二
    の特徴とし,P型MOSトランジスタ(1)のゲート入
    力とP型MOSトランジスタ(3)のゲート入力とN型
    MOSトランジスタ(6)のゲート入力とN型MOSト
    ランジスタ(8)のゲート入力の間に第一のゲート間相
    互結線を有し,P型MOSトランジスタ(2)のゲート
    入力とP型MOSトランジスタ(4)のゲート入力とN
    型MOSトランジスタ(5)のゲート入力とN型MOS
    トランジスタ(7)のゲート入力の間に第二のゲート間
    相互結線を有することを第三の特徴とし,P型MOSト
    ランジスタ(1)のソースドレイン領域とN型MOSト
    ランジスタ(7)のソースドレイン領域のうち互いに上
    下の位置関係にある領域同士を結線することで第一のC
    MOS伝送ゲート(21)を構成し,P型MOSトラン
    ジスタ(2)のソースドレイン領域とN型MOSトラン
    ジスタ(8)のソースドレイン領域のうち互いに上下の
    位置関係にある領域同士を結線することで第二のCMO
    S伝送ゲート(22)を構成し,P型MOSトランジス
    タ(3)のソースドレイン領域とN型MOSトランジス
    タ(5)のソースドレイン領域のうち互いに上下の位置
    関係にある領域同士を結線することで第三のCMOS伝
    送ゲート(23)を構成し,P型MOSトランジスタ
    (4)のソースドレイン領域とN型MOSトランジスタ
    (6)のソースドレイン領域のうち互いに上下の位置関
    係にある領域同士を結線することで第四のCMOS伝送
    ゲート(24)を構成することを第四の特徴とし,以上
    により該第一のCMOS伝送ゲート(21)と該第二の
    CMOS伝送ゲート(22)が第一の2入力1出力選択
    スイッチ(25)を構成し,該第三のCMOS伝送ゲー
    ト(23)と該第四のCMOS伝送ゲート(24)が第
    二の2入力1出力選択スイッチ(26)を構成し,さら
    に該第一のゲート間相互結線が該第一の2入力1出力選
    択スイッチ(25)および該第二の2入力1出力選択ス
    イッチ(26)に共通する第一の選択入力線(27)を
    構成し,該第二のゲート間相互結線が該第一の2入力1
    出力選択スイッチ(25)および該第二の2入力1出力
    選択スイッチ(26)に共通する第二の選択入力線(2
    8)を構成した伝送ゲートセル。
  2. 【請求項2】 P型MOSトランジスタ(1,3)と
    N型MOSトランジスタ(6,8)が第一のゲートポリ
    シリコン配線(17)を共有することによりP型MOS
    トランジスタ(1,3)のゲート入力とN型MOSトラ
    ンジスタ(6,8)のゲート入力の間の第一のゲート間
    相互結線を実現しかつ該第一のゲート間相互結線が第一
    の選択入力線(27)を構成し,P型MOSトランジス
    タ(2,4)とN型MOSトランジスタ(5,7)が第
    二のゲートポリシリコン配線(18)を共有することで
    P型MOSトランジスタ(2,4)のゲート入力とN型
    MOSトランジスタ(5,7)のゲート入力の間の第二
    のゲート間相互結線を実現しかつ該第二のゲート間相互
    結線が第二の選択入力線(28)を構成した「請求項
    1」記載の伝送ゲートセル。
  3. 【請求項3】 ウェル(19)の内部にP型MOSト
    ランジスタ形成用の第五の拡散領域(15)を有し該第
    五の拡散領域上にP型MOSトランジスタ(9)を有
    し,該ウェル(19)の外部であって該ウェル(19)
    の下方にN型MOSトランジスタ形成用の第六の拡散領
    域(16)を有し該第六の拡散領域上にN型MOSトラ
    ンジスタ(10)を有し,P型MOSトランジスタ
    (1,3)に加えてP型MOSトランジスタ(9)とN
    型MOSトランジスタ(6,8)に加えてN型MOSト
    ランジスタ(10)の合計6個のMOSトランジスタが
    第一のゲートポリシリコン配線(17)を共有し,かつ
    該ゲートポリシリコン配線(17)が第一の選択入力線
    (27)を構成し,P型MOSトランジスタ(9)とN
    型MOSトランジスタ(10)がCMOSインバータゲ
    ート(29)を構成しかつ該CMOSインバータゲート
    (29)の出力が第二の選択入力線(28)に接続し,
    以上により,該第一の選択入力線(27)を外部選択入
    力(30)とする2回路2入力1出力セレクタ(32
    0)を構成した「請求項2」記載の伝送ゲートセル。
  4. 【請求項4】 第五の拡散領域(15)を第一の拡散
    領域(11)の上方に配置し,第六の拡散領域(16)
    を第四の拡散領域(14)の下方に配置した「請求項
    3」記載の伝送ゲートセル。
  5. 【請求項5】 「請求項1」または「請求項2」また
    は「請求項3」または「請求項4」に記載の伝送ゲート
    セルのうちから1個以上とさらに1個以上のCMOSセ
    ルを一列に配置し,セル間配線を施すことで得られるセ
    ル。
  6. 【請求項6】 2入力1出力選択スイッチ(34)と
    選択信号生成回路(36)から構成される2入力1出力
    セレクタ(31)を第一のセルとし,2入力1出力選択
    スイッチ(34)を2個と選択信号生成回路(36)か
    ら構成される2回路2入力1出力セレクタ(32)を第
    二のセルとし,2入力1出力選択スイッチ(34)と選
    択信号生成回路(36)と出力緩衝増幅器(36)から
    構成される出力緩衝増幅器付2入力1出力セレクタ(3
    3)を第三のセルとし,該2入力1出力選択スイッチ
    (34)を2個のCMOS伝送ゲートからなる2入力1
    出力選択スイッチ(340)として構成するかまたは,
    該2入力1出力選択スイッチ(34)を2個のNMOS
    伝送ゲートからなる2入力1出力選択スイッチ(34
    1)として構成するものであって,かつ該選択信号生成
    回路(360)を選択信号SIから正極性選択信号SP
    と負極性選択信号SNを生成する回路として構成するも
    のであって,かつ該出力緩衝増幅器(37)をCMOS
    インバータからなる出力緩衝増幅器(370)として構
    成するかまたは,該出力緩衝増幅器(37)をCMOS
    インバータとプルアップP型MOSトランジスタからな
    る出力緩衝増幅器(371)として構成するとき,論理
    関数のBDD表現が与えられ該BDD表現の中に同一論
    理変数名でラベル付けされた2個以上のノードが存在す
    る場合に,該BDD表現中の同一論理変数名でラベル付
    けされたノードのうちからノード2個を単位としてグル
    ープ化し,該グループの各々を各1個の該第二のセルで
    置き換え,該BDD表現の出力ノードを該第三のセルで
    置き換え,該BDD表現中の残りのノードを該第一のセ
    ルで置き換える論理回路構成方式。
  7. 【請求項7】 「請求項6」に記載の論理回路構成方
    式により構成された論理回路を実現するセルであって,
    「請求項6」における第二のセルとしての2回路2入力
    1出力セレクタ(32)を「請求項3」または「請求項
    4」に記載の伝送ゲートセルで構成し,「請求項6」に
    おける第一のセルとしての2入力1出力セレクタ(3
    1)をCMOS伝送ゲートによる2入力1出力セレクタ
    (310)で構成し,「請求項6」における第三のセル
    としての出力緩衝増幅器付2入力1出力セレクタ(3
    3)をCMOS伝送ゲートによる出力緩衝増幅器付2入
    力1出力セレクタ(330)で構成した「請求項5」記
    載のセル。
  8. 【請求項8】 「請求項1〜5」および「請求項7」
    に記載のセルのうちからいずれか1種以上を構成要素に
    含むLSI。
JP36428797A 1997-11-27 1997-11-27 伝送ゲートセル Expired - Fee Related JP3155239B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36428797A JP3155239B2 (ja) 1997-11-27 1997-11-27 伝送ゲートセル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36428797A JP3155239B2 (ja) 1997-11-27 1997-11-27 伝送ゲートセル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11163151A JPH11163151A (ja) 1999-06-18
JP3155239B2 true JP3155239B2 (ja) 2001-04-09

Family

ID=18481455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36428797A Expired - Fee Related JP3155239B2 (ja) 1997-11-27 1997-11-27 伝送ゲートセル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3155239B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11163151A (ja) 1999-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2912174B2 (ja) ライブラリ群及びそれを用いた半導体集積回路
KR100217210B1 (ko) 바이씨모스 게이트 어레이용 베이직 셀
US6617621B1 (en) Gate array architecture using elevated metal levels for customization
JP4002412B2 (ja) 基本セル、集積回路レイアウトセクション、集積回路レイアウト、集積回路デバイスおよび集積回路の信号線を設計する方法
US5898194A (en) Integrated circuit cell architecture and routing scheme
JP4036688B2 (ja) 自動配置配線用スタンダードセルライブラリ及び半導体集積装置
JPS5943548A (ja) 半導体集積回路装置
JPS61100947A (ja) 半導体集積回路装置
US6967361B2 (en) Sea-of-cells array of transistors
US6194914B1 (en) Semiconductor integrated circuit capable of realizing logic functions
US20210028162A1 (en) Semiconductor integrated circuit device
US8159266B1 (en) Metal configurable integrated circuits
KR20190076874A (ko) 반도체 장치
US20120119782A1 (en) Logic for Metal Configurable Integrated Circuits
US5780883A (en) Gate array architecture for multiplexer based circuits
JP3110422B2 (ja) 論理ゲートセル
JP3335460B2 (ja) スタンダードセルを有する半導体装置
EP0458244B1 (en) Cell library method for semiconductor integrated circuit design
JP3155239B2 (ja) 伝送ゲートセル
US7265396B2 (en) Semiconductor device
EP0092176B1 (en) Basic cell for integrated-circuit gate arrays
US6917074B1 (en) Multiplexer structure with interdigitated gates and shared diffusion
JPH1187667A (ja) 小面積伝送ゲートセル
US7185307B2 (en) Method of fabricating and integrated circuit through utilizing metal layers to program randomly positioned basic units
JP3660184B2 (ja) 論理セル

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080202

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090202

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110202

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees