JP3154783B2 - 2’−(ジエチルアミノ)リフアマイシンp(p/dea)の新規製造法 - Google Patents

2’−(ジエチルアミノ)リフアマイシンp(p/dea)の新規製造法

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JP3154783B2
JP3154783B2 JP02333992A JP2333992A JP3154783B2 JP 3154783 B2 JP3154783 B2 JP 3154783B2 JP 02333992 A JP02333992 A JP 02333992A JP 2333992 A JP2333992 A JP 2333992A JP 3154783 B2 JP3154783 B2 JP 3154783B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、中間体化合物の単離もクロマト
グラフイーによる精製も必要としない、式I:
【0002】
【化3】
【0003】[式中Rはアセチル又は水素である]の
2’−(ジエチルアミノ)リファマイシンP(P/DE
A)及びその25−脱アセチル誘導体の新規なワンポツ
ト製造法に関する。
【0004】P/DEAは、トリ結核症バクテリアに対
して高くかつ一定の活性を有し、同時に毒性が低く、経
口吸収性が高いので、トリ結核症の治療のための有力な
薬剤として研究されている(B.Cavalleri
et al.,J.Med.Chem.,vol.3
3,pp1470−1476,1990;L.B.He
ifets et al.,Am.Rev.Respi
r.Dis.,vol.141,pp626−630,
1990参照)。
【0005】イントラセルラエ(intracellu
lare)を含むトリ型結核菌)は、エイズ(AID
S)患者における播種性感染及び免疫低下患者における
慢性肺感染に共通する原因である。
【0006】2’−(ジエチルアミノ)リファマイシン
P又は4−デオキシ−2’−(ジエチルアミノ)チアゾ
ロ[5,4−c]リファマイシンSVは、チアゾール環
がリファマイシン分子の3及び4位に縮合しているチア
ゾールリファマイシンであるリファマイシンPの合成誘
導体である。
【0007】4−デオキシチアゾロ[5,4−c]リフ
ァマイシンSV(リファマイシンPとも呼ばれる)は、
ノカルディア株の発酵及び化学的方法により得られてき
た。発酵法は、英国特許1470426に開示されてお
り、化学的方法は、US特許4144234及び412
9562に報告されている。
【0008】P/DEAは、25−脱アセチル誘導体及
び他の2’−(N,N−ジ置換)アミノリファマイシン
P誘導体と共に欧州特許228606にクレイムされて
おり、そこではリファマイシンPを酢酸エチル中でジエ
チルアミンと反応させることにより低収率(6.0%)
で製造されている。この反応は、複素環アミン(特にN
−置換ピペラジン)の系列にも適用され、対応するリフ
ァマイシンPの2’−(環状アミノ)誘導体を得ている
が、報告されている収率は常に低い(6.0−30
%)。
【0009】別の方法において(B.Cavaller
i et al.,J.Med.Chem.,vol.
33,pp1470−1476,1990)、3−ブロ
モリファマイシンSをメタノール中でN,N−ジエチル
チオウレア(DETU)で処理し、反応混合物を酢酸エ
チルで抽出し、石油エーテルの添加による沈澱を分離T
LCにより精製して2’−(N,N−ジエチルアミノ)
リファマイシンPを得ている(収率49%)。2’−
(N,N−ジブチルアミノ)リファマイシンPも同様に
低い収率(30%)で製造されている。Cavalle
riの文献に記載されている方法は、US特許4116
957に開示されている方法に対応する。この特許は、
2’−(N−モノ置換)アミノリファマイシンP誘導体
を開示しており、メタノール、エタノール、テトラヒド
ロフランから成る群より選んだ溶媒中で3−ブロモリフ
ァマイシンSをN−モノ置換チオウレアで処理し、単離
した粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より精製して、全収率約50%でそれを製造している。
【0010】上記の諸方法において、最終生成物は常に
不純であり、単離してクロマトグラフィーにより精製し
なければならない。このため、これらの方法はP/DE
Aの工業的生産に適さないものとなる。
【0011】スキームIに概略を示す(ここでRはアセ
チル又は水素)本発明の方法は、二段階ワンポツト法で
あり、ジメチルホルムアミド中、臭化水素酸受容体の存
在下における3−ブロモリファマイシンの、1,1−ジ
エチルチオウレア(DETU)との反応により緑色の中
間体(III)を得、それを還元してP/DEAとする
ことを含む。
【0012】
【化4】
【0013】単離する必要のない中間化合物(III)
は、薄層クロマトグラフィーにより容易に暗緑色の点と
して現れるが、反対にその開鎖前駆体と思われる化合物
は反応混合物中で同定されない。
【0014】1,1−ジエチルチオウレアは、3−ブロ
モリファマイシンS1モル当たり1.03−1.10モ
ルの比率で使用するのが好ましい。
【0015】臭化水素酸受容体は、第三アミン、例えば
トリアルキルアミン、任意に炭素部分が1個又は2個の
(C1−C4)アルキル基により置換されたピリジン、キ
ノリン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン
から選ぶのが好ましく、(C1−C4)トリアルキルアミ
ン、例えばトリメチルアミン、メチルジエチルアミン、
トリエチルアミン、メチルジブチルアミンが最も好まし
く、3−ブロモリファマイシンSと少なくとも等モル量
で使用し、通常3−ブロモリファマイシンSより少し
(5−25%)過剰モル量が好ましい。
【0016】反応温度は、0℃から50℃の範囲で変え
ることができ、18℃から25℃が好ましい。
【0017】中間化合物(III)は、いくつかの穏や
かな還元剤、例えば重亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナ
トリウム又はアスコルビン酸により容易に還元されてP
/DEAを与える。本発明の好ましい具体化において
は、当量の3−ブロモリファマイシンS出発原料に対し
て当量の還元剤、すなわちアスコルビン酸を使用した。
【0018】P/DEAを、ついで反応混合物から、例
えばそれをその体積の約8倍の水に注ぎ、濾過すること
により粗生成物として回収する。
【0019】乾燥した粗化合物を適した溶媒、例えば酢
酸エチルから再結晶することにより、最終的に純粋なP
/DEAを得る。
【0020】同様に3−ブロモ−25−脱アセチルリフ
ァマイシンSから出発して、上記方法に従い、25−脱
アセチル−2’−(ジエチルアミノ)リファマイシンP
を製造することができる。
【0021】本発明の方法では、クロマトグラフィー精
製を必要とせず、全工程が同一容器内で起き、高収率で
最終生成物を与えるので中間体を単離する必要もない。
【0022】方法の最高条件を見いだすために、発明者
らは反応温度、反応時間及び結晶化溶媒などをいろいろ
に変えた探索試験を行った。
【0023】反応温度の好ましい範囲は18℃から25
℃であるが、もっと広い範囲の温度を使用することがで
き、より低い温度の場合は反応時間が増加する。
【0024】例えば中間体(III)とアスコルビン酸
などの還元剤を含む反応混合物を室温で1夜放置して、
最終的還元段階の反応時間を延長することにより、好ま
しい結果が得られた。
【0025】DETU/3−ブロモリファマイシンSの
比率も変えた。ジメチルホルムアミドに溶解した3−ブ
ロモリファマイシンSに臭化水素酸受容体、例えばトリ
エチルアミンを加え、その後3−4%から9−10%の
範囲で過剰の1,1−ジエチルチオウレア(DETU)
で処理したが、最終生成物の収量の実質的増加は観察さ
れなかった。
【0026】これらの反応条件により最高80%の反応
収率が得られ、この方法をP/DEAの工業的生産に適
したものとしている。
【0027】還元段階を行う場合、通常還元剤、例えば
アスコルビン酸を式(III)の中間化合物を含むジメ
チルホルムアミド反応溶液に、出発3−ブロモリファマ
イシンSと大体等当量で加える。還元剤は、好ましくは
ジメチルホルムアミドと水の混合物中に溶解して加え
る。
【0028】最終的結晶化のために発明者らが考えた溶
媒の中では、酢酸エチルが好ましかった。
【0029】出発原料3−ブロモリファマイシンSは、
文献に記載のいずれの方法によっても製造することがで
きる(ドイツ特許出願公開N.2548128;J.
A.C.S.vol.98,p.7064;ベルギー特
許N.872294参照)。
【0030】同様に、3−ブロモ−25−脱アセチルリ
ファマイシンS(ドイツ特許出願公開N.254812
8参照)から出発して、上記の方法に従い、25−脱ア
セチル−2’−(ジエチルアミノ)リファマイシンPを
製造することができる。
【0031】25−脱アセチル−2’−(ジエチルアミ
ノ)リファマイシンPは、本発明の方法により得たP/
DEAから、そのエタノール溶液を室温にて窒素雰囲気
下で水酸化ナトリウム10%水溶液を用いて処理するこ
とにより高収率で製造することもできる。加水分解後、
反応混合物を撹拌しながら水中に注ぎ、得られた溶液の
pHをHClの20%水溶液で7とする。粗固体生成物
を濾過により回収し、乾燥し、エタノールを用いた結晶
化により精製する。
【0032】実験 HPLC分析は、すべてU.V.(254nm)検出器
及びC.Erba RP18 5ミクロン150x4.
6mmプレパックカラムを備えたHewlettPac
kard mod.1082B装置を用いて行った。
【0033】移動層は: A)NaH2PO4/CH3CN95:5(v/v)の
0.025M水溶液 b)NaH2PO4/CH3CN25:75(v/v)の
0.025M水溶液 記録されたクロマトグラムは、すべて流量1.3ml/
分にて、(A)中50%の(B)から(A)中85%の
(B)に直線的に変化させながら35分で溶離させて得
た。
【0034】TLC分離は、Merckからのシリカゲ
ル60 F254プレコート板を用い、移動層としてC
2Cl2/CH3OH9:1を用いて得た。
【0035】1H−NMRスペクトルは、Brucke
rモデルAM−500を用いて得、CDCl3溶液中で
TMSを内部標準として記録した。
【0036】LC−MS分析は、スプリット−フローD
LIプローブ(これもHewlett Packard
により製造)を経てHP1090L HPLCと接続さ
れたHewlett Packard 5985B質量
分析器により行った。標準条件は次のとおりであった:
イオン源温度250℃、イオン源圧力2x10-4トー
ル、逆相HPLCカラム(例えばHPODS10cmx
4.5mm,5μmパッキング)、溶離剤CH3CN/
2O(7:3v/v)。流量0.5ml/分。
【0037】以下の実施例は、単に例として説明するた
めであり、本発明の範囲を制限するものではない。
【0038】
【実施例】実施例1 2098 gの3−ブロモリファマイシンS(2.85モ
ル)を撹拌しながら20℃にて4.6lのジメチルホル
ムアミド(DMF,RPE C.Erba)中に溶解
し、463ml(3.3モル)のトリエチルアミン(T
EA,RPE C.Erba)を加えた。15分後、
2.3lのジメチルホルムアミドに416gの1,1−
ジエチルチオウレア(DETU,96%Aldric
h,3.02モル)を溶解して形成した溶液を10分で
滴下した。DETU/3−ブモリファマイシンのモル比
は1.06であった。式(III)の中間化合物の形成
を1時間毎にTLC及びHPLCで監視した。
【0039】3時間後、480mlの水及び870ml
のDMFに溶解した501gのアスコルビン酸(98%
Aldrich)を加え、式(III)の中間化合物を
還元してP/DEAとする。最終反応混合物を、撹拌せ
ずに室温にて1夜(15時間)放置し、その間に多量の
P/DEAの黄色の沈澱が得られた。その後これを撹拌
しながら55lの蒸留水に注ぎ、分離した固体を濾過に
より回収し、約15lの蒸留水で洗浄し、残留DETU
(室温における水中へのその溶解度は約1.5g/lで
ある)を完全に除去し、室温にて真空下で15時間乾燥
した。
【0040】2740gの粗P/DEAを得た。そのH
PLC分析は65%(収率77%)であった。
【0041】15%のジメチルホルムアミド及び85%
の水から成る母液はまだ0.8g/lの生成物P/DE
Aを含んでいた(全部で40g)。
【0042】同一純度(HPLC65%)の粗P/DE
Aの異なるバッチを混合し(全部で10.97kg)、
70lの酢酸エチルに懸濁し、懸濁液を50−60℃に
ゆっくり温め、完全な溶液を得た。
【0043】その後溶媒のほとんどを、50℃における
真空下の蒸留により除去した(最初の体積の約1/4ま
で)。10−15℃に冷却後、固体を濾過し、フィルタ
ー上で3lの冷酢酸エチルを用いて洗浄し、室温及び2
0mmHgにて48時間乾燥し、7.140Kgの純粋
なP/DEAを得た。
【0044】そのHPLC分析は96−97%、含水量
(K.F.)は1.4%、及び残留溶媒は1.3%であ
った。全収率は75%であった。
【0045】母液(23l)はまだ8.7g/lの生成
物を含んでいた(全部で200g、2.8%)。
【0046】式(III)においてRがアセチルである
中間化合物は、ジメチルホルムアミド中で非常に安定で
あり、実験室の試みによりそれが少量単離され、クロマ
トグラフィーカラムにより精製し、1H−NMR(表
I)及び質量スペクトル(M+2=809,供給源にお
ける還元による)による特性化を行い、リファマイシン
1,2−キノンイミン構造(III)が示唆された。
【0047】
【表1】表I 1 H−NMRデータ(CDCl3中;TMS内部標準、δ
0.00ppm) (1H,δppm) スペクトルは、リファマイシンSの典型的NMRパター
ンを示す。属性はおよそ以下の通りである:0.158
(d,34−CH3),0.483(d,33−C
3),0.956(d,31−CH3),1.01
(d,32−CH3),1.27(m,26−H),
1.35(m,2CH3−CH2),1.41(m,24
−H),1.66(d,22−H),1.71(s,1
3−CH3),2.08(s,36−CH3),2.21
(s,30−CH3),2.22(s,14−CH3),
2.33(m,20−H),3.01(dd,23−
H),3.1(s,37−CH3),3.18(d,2
1−H),3.55(d,27−H),3.7(m,2
CH3−CH2),4.8(d,25−H),5.25
(dd,28−H),6.21(d,29−H),6.
4(dd,19−H),6.57(d,17−H),
6.65(dd,18−H) ─────────────────────────
─────────────────────────
──────────────────────中間化
合物(III)の構造も実験室の試みにより確認した。
【0048】実際にP/DEAは、DMF中室温にてN
−ブロモコハク酸イミドにより急速に及び完全に酸化さ
れ、TLC上にて暗緑色の極性の低いスポットを与え、
単離して1H−NMR及びIRにより1,2−キノンイ
ミン構造を確認した。
【0049】空気でさえP/DEAをこの酸化誘導体に
転化することができる。
【0050】他の実験室における試みにおいて、P/D
EAの試料をシリカゲル薄層プレートにかけ、展開せず
にフード下の空気中で60時間放置した。その後最初の
黄色のスポットが完全に緑のスポットに変ったのが観察
された。通常の溶媒混合物を用いた展開の後、板上に2
個の暗緑色のスポットが見られた。上のスポットが式
(III)の1,2−キノンイミン中間体に対応する。
【0051】実施例2 本発明の方法に従い製造した純粋なP/DEA30g
を、温度計、撹拌機及び冷却器を備えた1lの4つ口丸
底フラスコ中で300mlの95%エチルアルコールに
溶解した。
【0052】酸素を完全に除去し、窒素で不活性雰囲気
を形成した後、80mlの水酸化ナトリウム10%水溶
液を撹拌しながら加えた。
【0053】さらに4時間、室温にて撹拌を続け、加水
分解を1時間毎にTLC分析により監視した。
【0054】この後、反応混合物を撹拌しながら2lの
蒸留水中に注ぎ、塩酸の20%水溶液にてpHを6.9
にした。析出した黄色固体を濾過し、フィルター上で5
0mlの蒸留水で洗浄した。
【0055】室温にて15時間乾燥した後、25gの粗
生成物を得た(収率87.1%)。母液は1g/l以下
の生成物を含んでいた。
【0056】25gの粗生成物を600mlの95%エ
チルアルコールに懸濁し、60℃に穏やかに加熱した。
溶液を濾過し、回転蒸発器中で残留体積が350mlと
なるまで濃縮した。5℃にて冷却後、分離した固体を濾
過し、フィルター上で50mlの同一の溶媒にて洗浄
し、真空下、40℃にて15時間乾燥した。
【0057】14.5gの、純度が96%の橙赤色の固
体を、融点214−216℃にて得た(収率64.5
%)。
【0058】さらに濃縮した後、母液は純度が94%の
生成物の第2の収穫を5g与えた(合計収率86.1
%)。全収率は75.6%であった。
【0059】本発明の主たる特徴及び態様は以下の通り
である。
【0060】1.式IにおいてRがアセチル又は水素で
ある2’−(ジエチルアミノ)リファマイシンP(P/
DEA)又はその25−脱アセチル誘導体の製造法にお
いて:
【0061】
【化5】
【0062】3−ブロモリファマイシンSをジメチルホ
ルムアミド中、臭化水素酸受容体の存在下で1,1−ジ
エチルチオウレアと反応させ、式IIIにおいてRが上
記と同義である緑色の1,2−キノンイミン中間体を
得:
【0063】
【化6】
【0064】それを単離することなく穏やかな還元剤に
より還元することを特徴とする方法。2.第1項に記載
の方法において、1,1−ジエチルチオウレアを、3−
ブロモリファマイシンS1モル当たり1.03−1.1
0のモル比で使用することを特徴とする方法。
【0065】3.第1−2項のいずれかに記載の方法に
おいて、好ましくは臭化水素酸受容体を第3アミン、好
ましくはトリアルキルアミン、炭素部分が任意に1個又
は2個の(C1−C4)アルキル基に置換されたピリジ
ン、キノリン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペ
リジン、最も好ましくは(C1−C4)アルキルアミン、
例えばトリメチルアミン、メチルジエチルアミン、トリ
エチルアミン、メチルジブチルアミンから選ぶことを特
徴とする方法。
【0066】4.第1−3項のいずれかに記載の方法に
おいて、反応温度を0℃−50℃、好ましくは18℃−
25℃の範囲で変えることができることを特徴とする方
法。5.第1−4項のいずれかに記載の方法において、
穏やかな還元剤がアスコルビン酸、重亜硫酸ナトリウム
又はピロ亜硫酸ナトリウムであることを特徴とする方
法。
【0067】6.第1−5項のいずれかに記載の方法に
おいて、穏やかな還元剤がアスコルビン酸であることを
特徴とする方法。
【0068】7.第1−6項のいずれかに記載の方法に
おいて、穏やかな還元剤、好ましくはアスコルビン酸を
1,2−キノンイミン中間体(III)を含むジメチル
ホルムアミド反応溶液に、出発3−ブロモリファマイシ
ンSと大体等当量で、好ましくはジメチルホルムアミド
と水の混合物に溶解して加えることを特徴とする方法。
【0069】8.第1−7項のいずれかに記載の方法に
おいて、(III)及び還元剤、好ましくはアスコルビ
ン酸を含む最終反応混合物を室温にて1夜放置すること
により、1,2−キノンイミン中間体(III)の還元
を完結することを特徴とする方法。
【0070】9.第1−8項のいずれかに記載の方法に
おいて、粗P/DEAを含む反応混合物を水中に注ぎ、
濾過により回収し、酢酸エチルから結晶化することを特
徴とする方法。
【0071】10.式(III)においてRがアセチル
であることを特徴とする1,2−キノンイミン中間体:
【0072】
【化7】
【0073】11.第10項に記載の1,2−キノンイ
ミンの製造法において、ジメチルホルムアミド中、臭化
水素酸受容体の存在下における3−ブロモリファマイシ
ンSの反応を含むことを特徴とする方法。
【0074】12.25−脱アセチルP/DEAの製造
法において、本発明の方法に従って製造したP/DEA
の、アルコール性溶媒中、穏やかなアルカリ性試薬、例
えば重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム水溶液、有機
塩基を用いた、窒素雰囲気下、室温における加水分解を
含むことを特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−147098(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 513/18 A61K 31/429 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式IにおいてRがアセチル又は水素
    である2’−(ジエチルアミノ)リファマイシンP(P
    /DEA)又はその25−脱アセチル誘導体の製造法に
    おいて: 【化1】 3−ブロモリファマイシンSをジメチルホルムアミド
    中、臭化水素酸受容体の存在下で1,1−ジエチルチオ
    ウレアと反応させ、下記式IIIにおいてRが上記と同
    義である緑色の1,2−キノンイミン中間体を得: 【化2】 それを単離することなく重亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫
    酸ナトリウム及びアスコルビン酸からなる群より選ばれ
    還元剤により還元することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 臭化水素酸受容体が第三級アミンである
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 1,2−キノンイミン中間体(III)
    の還元が、該中間体(III)及び還元剤としてのアス
    コルビン酸を含有する反応混合物を室温にて一夜放置す
    ることにより行われる請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 式(III): (上式中、Rはアセチル基である)で表される1,2−
    キノンイミン中間体。
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