JP3154604B2 - 車両用電源電圧切換装置 - Google Patents

車両用電源電圧切換装置

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JP3154604B2 JP28652193A JP28652193A JP3154604B2 JP 3154604 B2 JP3154604 B2 JP 3154604B2 JP 28652193 A JP28652193 A JP 28652193A JP 28652193 A JP28652193 A JP 28652193A JP 3154604 B2 JP3154604 B2 JP 3154604B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の蓄電体の接続
を切換えて車載電気負荷に対する電源電圧を変化させる
車両用電源電圧切換装置に関し、特に蓄電体の接続切換
用の開閉素子の動作時間または切換制御手段の暴走等に
起因する直並列接続手段の同時オン動作を防止して蓄電
体の短絡事故を防止した車両用電源電圧切換装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の車両用電源電圧切換
装置としては、例えば特願平4−125063号に参照
されるものがある。図6は上記従来装置の構成を示すブ
ロック図であり、1aおよび1bは車両に搭載された複
数の蓄電体すなわちバッテリ、2はエンジン(図示せ
ず)の回転により電力を発生してバッテリ1aおよび1
bを充電する発電機、3はバッテリ1aおよび1b並び
に発電機2に接続されて給電される通常の電気負荷であ
る。
【0003】4はバッテリ1aおよび1bを並列接続状
態または直列接続状態に切換える直並列切換リレー(以
下、単にリレーという)であり、開閉駆動部となる複数
の駆動用コイル4a〜4c(以下、単にコイルという)
と、各コイル4a〜4cに関連する複数の常開接点5a
〜5c(以下、単に接点という)とにより構成される。
接点5aはバッテリ1aおよび1bの各正極端子間に挿
入され、接点5bはバッテリ1aの正極端子とバッテリ
1bの負極端子との間に挿入され、接点5cはバッテリ
1aの負極端子(グランド端子)とバッテリ1bの負極
端子との間に挿入されている。
【0004】6はバッテリ1aおよび1bの直列接続状
態の電力を消費する例えば触媒加熱ヒータ等の車載の大
電力電気負荷、7は大電力電気負荷6を駆動する大電力
電気負荷駆動スイッチ(以下、単にスイッチという)で
ある。
【0005】8はマイクロコンピュータからなるコント
ローラであり、リレー4内のコイル4a〜4cを各制御
線10a〜10cを介して最適タイミングで制御するよ
うになっている。スイッチ7の両端の電圧すなわちバッ
テリ側の端子電圧Eaおよび大電力電気負荷側の端子電
圧Ebは、電圧検出手段(図示せず)により検出され、
信号線9aおよび9bを介してコントローラ8に入力さ
れている。
【0006】なお、図6は通常動作における接続状態を
示しており、バッテリ1aおよび1bの各正極端子は接
点5aを介して接続され、バッテリ1aおよび1bの各
負極端子は接点5cを介して接続されている。これによ
り、バッテリ1aおよび1bは、並列接続状態となって
おり、発電機2からの発電電力により充電される。ま
た、通常の電気負荷3には、発電機2並びにバッテリ1
aおよび1bからの電力が供給される。
【0007】このとき、リレー4の各接点5a〜5c
は、コイル4a〜4cが無通電状態のときに開放される
ノーマルオフ(常開)接点であり、コイル4aおよび4
cは、コントローラ8の制御下で通電されている。
【0008】次に、図7のフローチャートを参照しなが
ら、図6に示した従来の車両用電源電圧切換装置の動作
について説明する。なお、図7においては、各ステップ
に対応した時点でのスイッチ7の両端の電圧Eaおよび
Ebの値が示されている。
【0009】まず、通常動作接続状態においては、コイ
ル4aおよび4cが制御線10aおよび10cを介して
通電され(ステップS111)、接点5aおよび5cは
閉成されている(ステップS112)。また、大電力電
気負荷6を投入するスイッチ7が開放されているため、
スイッチ7の両端の電圧EaおよびEbは、それぞれ、
12Vおよび0Vである。これらの電圧EaおよびEb
の検出信号は、信号線9aおよび9bを介してコントロ
ーラ8に入力される。
【0010】次に、大電力電気負荷6が動作する条件に
達した場合、コントローラ8は、リレー4内のコイル4
aおよび4cの通電を停止し(ステップS121)、各
接点5aおよび5cを開放する(ステップS122)。
このとき、スイッチ7の両端の電圧EaおよびEbは、
それぞれ、フローティングおよび0Vである。
【0011】その後、コントローラ8は、制御線10b
を介してコイル4bに通電し(ステップS131)、接
点5bを閉成させて(ステップS132)、バッテリ1
aおよび1bを直列接続状態とする。このとき、スイッ
チ7が開放されているため、両端の電圧EaおよびEb
は、それぞれ、24Vおよび0Vとなり、これらの電圧
検出信号はコントローラ8に入力される。
【0012】続いて、コントローラ8によりスイッチ7
が閉成され(ステップS141)、大電力電気負荷6に
電力が供給される。このとき、各電圧EaおよびEb
は、それぞれ、大電力電気負荷6およびスイッチ7の電
圧降下分の電圧、大電力電気負荷6の抵抗値で決定する
電圧降下分の電圧となり、これらの電圧検出信号は、コ
ントローラ8に入力される。
【0013】次に、大電力電気負荷6の動作が完了する
と、コントローラ8によりスイッチ7が開放され(ステ
ップS151)、スイッチ7の両端電圧EaおよびEb
は、それぞれ、24Vおよび0Vとなる。続いて、リレ
ー4のコイル4bの通電を停止して(ステップS15
2)、接点5bを開放し(ステップS153)、最初の
ステップS111に戻る。
【0014】これにより、コイル4aおよび4cが通電
されて接点5aおよび5cが閉成され、図6の通常動作
状態に戻る。以上は、リレー4の各接点5a〜5cが正
常に動作した場合の制御手順であるが、次に、各正常5
a〜5cのいずれかが常閉故障状態となった場合につい
て説明する。
【0015】まず、接点5aまたは5cの短絡(常閉)
故障について説明する。正常時において、スイッチ7の
一方の端子電圧Eaは、12V(ステップS112)か
ら、フローティング電圧(ステップS122)および2
4V(ステップS132)へと変化する。
【0016】このとき、接点5aまたは5cが常閉故障
しているものと仮定すると、コントローラ8がコイル4
aおよび4cへの通電を停止している(ステップS12
1)にもかかわらず、ステップS122において、電圧
Eaがフローティング電圧にならず12Vを維持する状
態となる。
【0017】もし、この状態でコイル4bに通電して接
点5bを閉成させると、接点5aが短絡故障の場合には
バッテリ1bの正負端子間が短絡し、接点5cが短絡故
障の場合にはバッテリ1aの正負端子間が短絡し、災害
が発生するおそれがある。
【0018】したがって、コントローラ8は、電圧Ea
の検出信号から接点5aまたは5cの常閉故障を判定
し、故障判定時にはステップS131への制御を中止す
る。これにより、コイル4bへの通電は行われず、災害
の発生を未然に防止することができる。
【0019】次に、接点5bの短絡故障について説明す
る。正常時において、スイッチ7の端子電圧Eaは、2
4V(ステップS151)から、フローティング電圧
(ステップS153)および12V(ステップS11
2)へと変化する。
【0020】このとき、接点5bが常閉故障しているも
のと仮定すると、コントローラ8がコイル4bへの通電
を停止している(ステップS152)にもかかわらず、
ステップS153において、電圧Eaがフローティング
電圧にならず24Vを維持する状態となる。
【0021】もし、この状態でコイル4aおよび4cに
通電して接点5aおよび5cを閉成させると、バッテリ
1aおよび1bの各正負端子間が短絡し、災害が発生す
るおそれがある。
【0022】したがって、コントローラ8は、端子電圧
Eaの検出信号から接点5bの常閉故障を判定し、故障
判定時にはステップS153からS111への制御を中
止する。これにより、コイル4aおよび4cへの通電は
行われず、災害の発生を未然に防止することができる。
【0023】しかしながら、バッテリ1aおよび1bの
接続状態切換用の直並列切換手段すなわちリレー4の動
作時間が遅い場合には、リレー4の開閉素子すなわち直
列接続用の接点5bと並列接続用の接点5aおよび5c
とのうちの一方をオン、他方をオフしても、接点5a〜
5cが同時にオンし、バッテリ1aおよび1bが瞬時的
に短絡して発熱するおそれがある。
【0024】以下、リレー4の開閉動作遅れに起因する
バッテリ1aおよび1bの瞬時的な短絡故障動作につい
て、図8のタイミングチャートを参照しながら説明す
る。図8において、横軸tは時間、t1およびt2はバ
ッテリ1aおよび1bの接続状態変更時刻であり、バッ
テリ接続状態に応じて、それぞれ、並列接続区間、直列
接続区間および並列接続区間に区分されている。また、
図8の縦軸は図6内の各部の信号または開閉(オンオ
フ)を示す波形であり、Tonは各接点5a〜5cの閉
成(オン)に要する時間、Toffは各接点5a〜5c
の開放(オフ)に要する時間、Tscは各接点5a〜5
cが同時にオンする時間である。
【0025】図8内の第1の駆動信号10b、第2の駆
動信号10aおよび10cは、コントローラ8から出力
される制御信号であり、ここでは、制御線10a〜10
cの符号をそのまま用いている。第1の駆動信号10b
は、リレー4内の直列接続用のコイル4bを励磁し、第
2の駆動信号10aおよび10cは、リレー4内の並列
接続用のコイル4aおよび4cを励磁するものである。
【0026】したがって、時刻t1において、バッテリ
1aおよび1bを並列接続から直列接続に変更する場合
には、第1の駆動信号10bをオンし、同時に第2の駆
動信号10aおよび10cをオフとすればよい。しか
し、直列接続用の接点5bおよび並列接続用の接点5a
および5cの実際の開閉動作は、図8の波形のようにタ
イミングが遅れる。
【0027】すなわち、直列接続用の接点5bは、時刻
t1にコイル4bがオンされてから実際にオンとなるま
でに閉成動作時間Tonを必要とし、並列接続用の接点
5aおよび5cは、時刻t1にコイル4aおよび4cが
オフされてから実際にオフとなるまでに開放動作時間T
offを必要とする。
【0028】同様に、直列接続用の接点5bは、時刻t
2にコイル4bがオフされてから実際にオフとなるまで
に開放動作時間Toffを必要とし、並列接続用の接点
5aおよび5cは、時刻t2にコイル4aおよび4cが
オンされてから実際にオンとなるまでに閉成動作時間T
onを必要とする。
【0029】一般に、常開の機械式可動接点5a〜5c
を有するリレー4の場合、接点5a〜5cの動作時間
は、開放動作時間Toffの方が閉成動作時間Tonよ
り長いため、図8に示すように、各バッテリ1aおよび
1bの直並列接続の切換時点で、接点5a〜5cが同時
にオンとなるオーバラップ期間Tscが生じる。この結
果、瞬時的にバッテリ1aおよび1bが短絡状態とな
る。
【0030】また、このような、バッテリ1aおよび1
bの短絡事故は、コントローラ8の暴走等によっても発
生し得ることは言うまでもない。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用電源電圧
切換装置は以上のように構成されているので、バッテリ
1aおよび1bの接続切換用の直並列切換手段の開閉素
子(リレー4の接点5a〜5c)の動作時間、特に開放
動作時間Toffが長い場合には、開閉素子すなわち接
点5a〜5cの一方をオン且つ他方をオフしても、接点
5a〜5cが同時にオンしてしまい、バッテリ1aおよ
び1bが瞬時的に短絡して発熱するという問題点があっ
た。
【0032】また、リレー4内の各接点5a〜5cの作
動を制御するコントローラ8が暴走(故障)し、各駆動
信号10a〜10cがオンとなった場合には、各接点5
a〜5cが同時にオンすることにより、長時間にわたっ
てバッテリ1aおよび1bが短絡し、電力を無駄に消費
するうえ大電流による発熱で火災が発生するなどの問題
点があった。
【0033】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、開閉素子の動作時間が遅い場合
でも、直列接続用および並列接続用の各コイルが同時に
オンとなる不具合を防止し、また、コントローラが故障
し制御不能におちいった場合でも、直列接続用および並
列接続用の各コイルが同時にオンとなる不具合を防止
し、バッテリの短絡によって発生する重大な災害を未然
に防止することのできる車両用電源電圧切換装置を得る
ことを目的とする。
【0034】
【0035】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る車両用電源電圧切換装置は、エンジンの回転により電
力を発生する発電機と、発電機の出力電流により充電さ
れる複数の蓄電体と、複数の蓄電体を直列に接続する回
路を開閉する直列接続手段と、複数の蓄電体を並列に接
続する回路を開閉する並列接続手段と、直列接続手段お
よび並列接続手段の開閉を制御する制御手段とを備え、
制御手段は、直列接続手段に対する第1の駆動信号を所
定時間だけ遅延させる第1の遅延手段と、直列接続手段
に対する第1の駆動信号が並列接続手段に対する第2の
駆動信号と同時にオンとなるのを防止する第1の排他的
論理積手段と、並列接続手段に対する第2の駆動信号を
所定時間だけ遅延させる第2の遅延手段と、並列接続手
段に対する第2の駆動信号が直列接続手段に対する第1
の駆動信号と同時にオンとなるのを防止する第2の排他
的論理積手段とを含み、所定時間は、直列接続手段およ
び並列接続手段の開閉素子の開放動作時間よりも長い時
間に設定されたものである。
【0036】また、この発明の請求項2に係る車両用電
源電圧切換装置は、エンジンの回転により電力を発生す
る発電機と、発電機の出力電流により充電される複数の
蓄電体と、複数の蓄電体を直列に接続する回路を開閉す
る直列接続手段と、複数の蓄電体を並列に接続する回路
を開閉する並列接続手段と、直列接続手段および並列接
続手段の開閉を制御する制御手段とを備え、制御手段
は、直列接続手段に対する第1の駆動信号が並列接続手
段に対する第2の駆動信号と同時にオンとなるのを防止
する第1の排他的論理積手段と、並列接続手段に対する
第2の駆動信号が直列接続手段に対する第1の駆動信号
と同時にオンとなるのを防止する第2の排他的論理積手
段とを含むものである。
【0037】また、この発明の請求項3に係る車両用電
源電圧切換装置は、エンジンの回転により電力を発生す
る発電機と、発電機の出力電流により充電される複数の
蓄電体と、複数の蓄電体を直列に接続する回路を開閉す
る直列接続手段と、複数の蓄電体を並列に接続する回路
を開閉する並列接続手段と、直列接続手段および並列接
続手段の開閉を制御する制御手段とを備え、制御手段
は、直列接続手段に対する第1の駆動信号および並列接
続手段に対する第2の駆動信号に同期して第1および第
2の駆動信号の電源を切換える電源切換手段を含み、電
源切換手段は、第1および第2の駆動信号に応答して互
いに相補的に動作する第1および第2の電源切換リレー
を有し、第1および第2の電源切換リレーは、第1およ
び第2の駆動信号が同時にオンされた場合に一方のみが
有効となり、第1および第2の駆動信号のうちの一方の
駆動信号がオフ状態のときのみに他方の駆動信号をオン
にするものである。
【0038】
【0039】また、この発明の請求項4に係る車両用電
源電圧切換装置は、請求項1または請求項2において、
制御手段は、直列接続手段に対する第1の駆動信号およ
び並列接続手段に対する第2の駆動信号に同期して第1
および第2の駆動信号の電源を切換える電源切換手段を
含み、電源切換手段は、第1および第2の駆動信号のう
ちの一方の駆動信号がオフ状態のときのみに他方の駆動
信号をオンにするものである。
【0040】
【作用】この発明の請求項1においては、制御手段がバ
ッテリを直列または並列に接続状態を切換える場合、開
閉素子のオフ動作遅れを補償できる所定時間だけオン駆
動信号を遅延させ、各開閉素子の一方がオフ動作を確実
に完了してから他方をオン動作させる。これにより、各
接続手段内の開閉素子の動作時間を保障し、開閉素子の
オフ動作時間が遅い場合でも同時オンによる瞬時的なバ
ッテリの短絡を防止する。
【0041】また、この発明の請求項2においては、制
御手段が故障して直列および並列切換用の駆動信号が同
時にオンとなっても、一方の駆動信号がオン条件であれ
ば他方の駆動信号はオン条件とならないように排他的論
理積をとり、各開閉素子を駆動する。これにより、開閉
素子のオフ動作時間が遅い場合でも同時オンによる瞬時
的なバッテリの短絡を防止するとともに、制御手段が暴
走故障した場合でも開閉素子の同時オンによる不具合を
防止する。
【0042】また、この発明の請求項3においては、制
御手段が故障して直列および並列切換用の駆動信号が同
時にオンとなっても、各開閉素子の駆動信号の電源を一
方のみに供給し、他方の駆動信号のための電源供給を一
方の駆動信号に同期して切換える。これにより、オン条
件が成立している一方の駆動信号のみに電源が供給さ
れ、他方の駆動信号は自動的に電源オフ状態となり、制
御手段が暴走故障した場合でも開閉素子の同時オンによ
る不具合を防止する。
【0043】
【0044】また、この発明の請求項4においては、各
駆動信号に対する遅延手段およびまたは排他的論理積手
段とともに、オン条件が成立している一方の駆動信号の
みに電源を供給する電源切換手段を組み合わせ、いずれ
かの同時オン防止手段が故障しても他の同時オン防止手
段に基づくフェールセーフ動作により、同時オンを確実
に防止する。
【0045】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の実施例1を図について説明する。
【0046】11および12は図6内の直並列切換用の
リレー4に代えて設けられた直列リレーおよび並列リレ
ーであり、それぞれ、バッテリ1aおよび1bを直列に
接続する回路を開閉する直列接続手段と、バッテリ1a
および1bを並列に接続する回路を開閉する並列接続手
段とを構成している。
【0047】直列接続手段としての直列リレー11は、
コントローラ8Aの制御下で励磁される接点駆動コイル
11c(以下、単にコイルという)と、コイル11cの
励磁により閉成される常開接点11b(以下、単に接点
という)とを内蔵している。接点11bはバッテリ1b
の負極端子とバッテリ1aの正極端子との間に挿入さ
れ、コイル11cはコントローラ8Aの制御出力端子に
接続されている。
【0048】並列接続手段としての並列リレー12は、
コントローラ8Aの制御下で励磁される接点駆動コイル
12c(以下、単にコイルという)と、コイル12cの
励磁により閉成される常開接点12aおよび12b(以
下、単に接点という)とを内蔵している。
【0049】並列リレー12内の接点12aおよび12
bは、コイル12cの励磁によって連動して閉成される
常開接点であり、接点12aは、バッテリ1bの負極端
子とバッテリ1aの負極端子(グランド端子)との間に
挿入され、接点12bは、バッテリ1aおよび1bの各
正極端子間に挿入され、コイル12cはコントローラ8
Aの制御出力端子に接続されている。
【0050】制御手段としてのコントローラ8Aは、予
め定められた手順に従って直列リレー11に対する第1
の駆動信号P01および並列リレー12に対する第2の
駆動信号P02を生成するマイコン13と、第1の駆動
信号P01を所定時間Tdだけ遅延させる第1の遅延手
段14と、並列リレー12に対する第2の駆動信号P0
2を所定時間Tdだけ遅延させる第2の遅延手段15と
を含んでいる。また、遅延手段14および15は、各駆
動信号P01およびP02の立ち上がりパルスエッジに
応答して動作するタイマ手段(図示せず)を含んでい
る。
【0051】なお、図1は、バッテリ1aおよび1bが
並列接続された充電状態を表わしており、コントローラ
8Aにより、直列リレー11内のコイル11cへの通電
が禁止されて接点11bは開放状態であり、並列リレー
12内のコイル12cが給電されて接点12aおよび1
2bは閉成状態となっている。したがって、バッテリ1
aおよび1bは、各正極端子および負極端子が同一極性
同士で接続された並列接続状態であり、発電機2の出力
電流によって充電されるとともに、通常の電気負荷3に
電力を供給している。
【0052】図2はこの発明の実施例1の動作を説明す
るためのタイミングチャートであり、マイコン13から
出力される第1および第2の駆動信号P01およびP0
2と、各遅延手段14および15を介した第1および第
2の駆動信号P11およびP12と、各リレー11およ
び12内の接点11b、12aおよび12bの動作波形
をそれぞれ示している。
【0053】図2において、t1、t2、Tonおよび
Toffは前述と同様のものであり、各駆動信号P01
およびP02は、図8内の各駆動信号10b、10aお
よび10cに対応し、各接点11b、12aおよび12
bは、図8内の各接点5a〜5cに対応している。ま
た、Tdは各遅延手段14および15内のタイマ手段に
設定された所定時間(以下、遅延時間という)であり、
開放動作時間Toffよりも長い時間に設定されてい
る。
【0054】次に、図2を参照しながら、図1に示した
この発明の実施例1の動作について説明する。いま、時
刻t1において、コントローラ8A内のマイコン13
が、各バッテリ1aおよび1bを並列接続状態から直列
接続状態に切換えるために、第1の駆動信号P01をオ
ンするとともに、第2の駆動信号P02をオフしたとす
る。
【0055】このとき、第1の遅延手段14は、第1の
駆動信号P01の立ち上がりエッジに応答してタイマ手
段を起動し、並列リレー12の接点12aおよび12b
の開放動作時間Toffよりも長い遅延時間Tdだけ経
過した後に、直列リレー11に対する最終的な第1の駆
動信号P11をオンとする。
【0056】また、第2の遅延手段15は、第2の駆動
信号P02を加工せずに、並列リレー12に対する最終
的な第2の駆動信号P12として、直接そのまま出力す
る。したがって、直列接続用の接点11b、並列接続用
の接点12aおよび12bは図2に示したタイミングで
開閉される。
【0057】すなわち、直列リレー11の接点11b
は、時刻t1から遅延時間Tdおよび閉成動作時間To
nだけ経過した時刻(t1+Td+Ton)において、
並列リレー12の接点12aおよび12bが完全にオフ
した後でオンされる。このため、接点11b、12aお
よび12bが同時にオンとなるオーバラップ期間は発生
しない。
【0058】次に、時刻t2において、マイコン13が
バッテリ1aおよび1bを直列接続から並列接続に切換
えるために、第1の駆動信号P01をオフするととも
に、第2の駆動信号P02をオンしたとする。
【0059】このとき、第2の遅延手段15は、第2の
駆動信号P02の立ち上がりエッジに応答してタイマ手
段を起動し、直列リレー11の接点11bの開放動作時
間Toffよりも長い遅延時間Tdだけ経過した後に、
並列リレー12に対する最終的な第2の駆動信号P12
をオンとする。
【0060】また、第1の遅延手段14は、第1の駆動
信号P01を加工せずに、直列リレー11に対する最終
的な第1の駆動信号P11として、直接そのまま出力す
る。したがって、直列接続用の接点11b、並列接続用
の接点12aおよび12bは図2に示したタイミングで
開閉される。
【0061】すなわち、並列リレー12の接点12aお
よび12bは、時刻t2から遅延時間Tdおよび閉成動
作時間Tonだけ経過した時刻(t1+Td+Ton)
において、直列リレー11の接点11bが完全にオフし
た後でオンされる。このため、前述と同様に、接点11
b、12aおよび12bが同時にオンとなるオーバラッ
プ期間は発生しない。
【0062】この結果、接点11b、12aおよび12
bが同時にオンとなることはなく、バッテリ1aおよび
1bの短絡事故を防止することができる。なお、図1に
おいては、各遅延手段14および15をマイコン13の
外部に設けたが、マイコン13の内部にソフトウェアで
構成してもよい。
【0063】実施例2.なお、上記実施例1において
は、直列リレー11および並列リレー12に対応した第
1および第2の遅延手段14および15を用いてバッテ
リ1aおよび1bの短絡を防止したが、排他的論理積手
段を用いて各駆動信号P11およびP12の同時オンを
防止してもよい。
【0064】図3は排他的論理積手段を用いたこの発明
の実施例2(請求項2に対応)を基本構成を示すブロッ
ク図であり、図中の同一部分には同一符号を付してその
説明を省略する。コントローラ8Bは、図1内のコント
ローラ8Aに対応しており、前述とは内部構成が異な
り、以下の要素16および17を含んでいる。
【0065】16および17はマイコン13からの各駆
動信号P01およびP02が入力される第1および第2
の排他的論理積手段であり、第1の排他的論理積手段1
6は、第1の駆動信号P01の非反転信号と第2の駆動
信号P02の反転信号とを入力信号とし、第2の排他的
論理積手段17は、第2の駆動信号P01の非反転信号
と第1の駆動信号P01の反転信号とを入力信号とし、
それぞれ、各駆動信号P01およびP02の排他的論理
積をとった信号を最終的な第1および第2の駆動信号P
11およびP12として出力する。
【0066】第1の排他的論理積手段16は、直列リレ
ー11に対する第1の駆動信号P11が並列リレー12
に対する第2の駆動信号P12と同時にオンとなるのを
防止し、第2の排他的論理積手段17は、並列リレー1
2に対する第2の駆動信号が直列接続手段に対する第1
の駆動信号と同時にオンとなるのを防止するようになっ
ている。
【0067】次に、図3に示したこの発明の実施例2の
動作について説明する。この場合、第1および第2の排
他的論理積手段16および17は、図示したようにAN
Dゲートから構成されている。第1の排他的論理積手段
16は、第1の駆動信号P01を非反転のまま入力信号
とし、第2の駆動信号P02についてはNOT回路を介
した反転(否定論理)信号を入力信号としている。
【0068】したがって、直列リレー11に対する第1
の駆動信号P01がオン条件であっても、並列リレー1
2に対する第2の駆動信号P02がオフ条件でなけれ
ば、直列リレー11に対する最終的な第1の駆動信号P
11がオンすることはない。
【0069】また、第2の排他的論理積手段17は、第
2の駆動信号P02を非反転のまま入力信号とし、第1
の駆動信号P01についてはNOT回路を介した反転
(否定論理)信号を入力信号としている。したがって、
上述と同様に、並列リレー12に対する第2の駆動信号
P02がオン条件であっても、直列リレー11に対する
第1の駆動信号P01がオフ条件でなければ、並列リレ
ー12に対する駆動信号P12がオンすることはない。
【0070】この結果、各駆動信号P01およびP02
が同時にオンとなる現象が発生しても、直列リレー11
および並列リレー12が同時にオンすることはない。し
たがって、この発明の実施例2によれば、実施例1の場
合と同様に、バッテリ1aおよび1bの短絡事故を防止
することができる。
【0071】実施例3.なお、上記実施例2では、第1
および第2の排他的論理積手段16および17を用いて
バッテリ1aおよび1bの短絡を防止したが、駆動信号
P01またはP02の一方に同期して他方の最終的な各
駆動信号P12またはP11の電源を切換えるための電
源切換手段を用い、一方の駆動信号がオンのときには他
方の駆動信号の電源を供給せずに自動的にオフとなるよ
うにしてもよい。
【0072】図4は電源切換手段を用いたこの発明の実
施例3(請求項3に対応)の基本構成を示すブロック図
であり、図中の同一部分には同一符号を付してその説明
を省略する。コントローラ8Cは、図1内のコントロー
ラ8Aまたは図3内のコントローラ8Bに対応してお
り、前述とは内部構成が異なり、以下の要素18および
19を含んでいる。
【0073】18は第1の駆動信号P01に応答して最
終的な第1の駆動信号P11を出力する第1の電源切換
リレー、19は第2の駆動信号P02に応答して最終的
な第2の駆動信号P12を出力する第2の電源切換リレ
ーである。この場合、第1の電源切換リレー18は直列
リレー11の駆動信号P11に関連し、第2の電源切換
リレー19は並列リレー12の駆動信号P12に関連し
ている。
【0074】第1の電源切換リレー18は、第1の駆動
信号P01により励磁されるコイル18cと、コイル1
8cの励磁により閉成される常開の接点18aと、コイ
ル18cの励磁により開放される常閉の接点18bと、
バッテリ1aの正極端子に接続されて各接点18aおよ
び18bに電源を供給する電源端子18sとを内蔵して
おり、接点18aは直列リレー11のコイル11cに接
続され、接点18bは第2の電源切換リレー19の電源
端子に接続されている。
【0075】また、第2の電源切換リレー19は、第2
の駆動信号P02により励磁されるコイル19cと、コ
イル19cの励磁により閉成される常開の接点19a
と、第1の電源切換リレー18の接点18bに接続され
た電源端子19sとを内蔵しており、接点19aは並列
リレー12のコイル12cに接続されている。
【0076】第1および第2の電源切換リレー18およ
び19は、第1および第2の駆動信号P01およびP0
2に同期して最終的な第1および第2の駆動信号P11
およびP12の電源を切換えるための電源切換手段を構
成しており、第1の駆動信号P01(すなわち、P1
1)がオフ状態のときのみに、接点18bを介して電源
端子19sに電源を供給し、最終的な第2の駆動信号P
12をオンにするようになっている。
【0077】次に、図4に示したこの発明の実施例3の
動作について説明する。なお、図示されたコントローラ
8C内の各電源切換リレー18および19の接続状態
は、マイコン13が第1および第2の駆動信号P01お
よびP02をいずれもオフとしている場合である。
【0078】このとき、第2の電源切換リレー19の電
源は接点18bを経由して電源端子19sに印加されて
いる。したがって、図4の状態でマイコン13が第2の
駆動信号P02をオンにすれば、コイル19cが通電さ
れて接点19aが閉成され、最終的な駆動信号P12が
オンとなるため、図示したように、並列リレー12内の
接点12aおよび12bはオンとなる。
【0079】ここで、マイコン13がソフトウェアの暴
走などで正常に機能しない状態となり、第1および第2
の駆動信号P01およびP02が同時にオンとなる現象
が発生したとすると、第1の駆動信号P01のオンによ
り第1の電源切換リレー18内のコイル18cが通電さ
れ、接点18aが閉成(オン)されて接点18bが開放
(オフ)となる。
【0080】したがって、第2の電源切換リレー19内
の電源端子19sへの電源供給が断たれ、マイコン13
からの第2の駆動信号P02によりコイル19cがオン
条件であっても、並列リレー12に対する最終的な第2
の駆動信号P12は出力されずオフのままである。
【0081】この結果、マイコン13の暴走故障等によ
り各駆動信号P01およびP02が同時オンになって
も、第1の駆動信号P11のみがオンとなり、バッテリ
1aおよび1bの短絡を防止することができる。
【0082】実施例4.なお、上記実施例3では、たと
えばバッテリ1aの正極端子に接続された電源端子18
sを有する第1の電源切換リレー18を、直列リレー1
1に対する第1の駆動信号P01およびP11に関連し
て設け、第1の電源切換リレー18の動作に従属する第
2の電源切換リレー19を、並列リレー12に対する第
2の駆動信号P02およびP12に関連して設けたが、
駆動信号P11またはP12のいずれを従属させる構成
としても同等の効果を奏することは言うまでもない。
【0083】すなわち、図4の構成とは逆に、第1の電
源切換リレー18と同一構成の主リレーを、並列リレー
12側の第2の駆動信号P02およびP12に関連して
設け、第2の電源切換リレー19と同一構成の従属リレ
ーを、直列リレー11側の第1の駆動信号P01および
P11に関連して設けてもよい。
【0084】また、図4に示した電源切換手段18およ
び19においては、電源端子18sをバッテリ電源に接
続し、一端が接地された各コイル11cおよび12cに
電源を供給して接続状態を切換える構成としたが、各コ
イル11cおよび12cの一端をバッテリ電源に接続し
ておき、電源切換手段の電源端子18sを接地し、接地
回路を切換えるようにしてもよい。
【0085】実施例5.また、上記実施例1〜実施例3
では、直列リレー11および並列リレー12の同時オン
防止手段として、第1および第2の遅延手段14および
15、第1および第2の排他的論理積手段16および1
7、または、電源切換手段18および19を用いたが、
これら手段のいずれが2つまたは全ての手段を組み合わ
せて用いてもよい。
【0086】同時オン防止手段のいずれが2つまたは全
ての手段を組み合わせて用いたこの発明の実施例5(
求項1および請求項5に対応)の場合、いずれかの手段
が故障したとしても、他の有効な手段に基づくフェール
セーフ作用により、直列リレー11および並列リレー1
2の同時オンを防止することができる。
【0087】図5はこの発明の実施例5の一例を示すブ
ロック図であり、1a、1b、2、3、6、7、9a、
9bおよび11〜19は、前述と同様のものである。ま
た、8Dは、コントローラ8A〜8Cに対応している。
この場合、コントローラ8Dには、マイコン13の他
に、実施例1における各遅延手段14および15と、実
施例2における各排他的論理積手段16および17、実
施例3における電源切換手段18および19とが全て内
蔵されている。
【0088】各駆動信号P01およびP02は、各遅延
手段14および15を介して各排他的論理積手段16お
よび17の非反転入力端子にそれぞれ印加されるととも
に、各排他的論理積手段17および16の反転入力端子
に印加される。また、各排他的論理積手段16および1
7の出力信号は、電源切換手段18および19内のコイ
ル18cおよび19cにそれぞれ供給される。なお、こ
の発明の実施例5の動作については、前述した同時オン
防止手段14〜19の各動作を組み合わせたのみである
ため、ここでは説明を省略する。ただし、同時オン防止
手段14〜19は、各々独立して動作する。
【0089】したがって、図5に示したコントローラ8
Dの構成によれば、三重の同時オン防止手段による安全
系が確保され、実施例1から実施例3までのいずれかの
同時オン防止手段が故障しても、残りの有効な手段を用
いて接点11b、12aおよび12b(開閉素子)の同
時オンを防止することができ、車両用電源電圧切換装置
の安全性は飛躍的に向上する。
【0090】なお、図5においては、各同時オン防止手
段14〜19を、遅延手段14および15、排他的論理
積手段16および17、電源切換手段18および19の
順序で配列したが、任意の配列で設けることができ、同
等の効果を奏することは言うまでもない。
【0091】実施例6.また、上記各実施例では直列接
続手段および並列接続手段として、開閉駆動用のコイル
11cおよび12cと接点11b、12aおよび12b
を有するリレー11および12を用いたが、トランジス
タ等の半導体スイッチを用いてもよく、上記各実施例と
同様の効果を奏する。
【0092】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、エンジンの回転により電力を発生する発電機と、
発電機の出力電流により充電される複数の蓄電体と、複
数の蓄電体を直列に接続する回路を開閉する直列接続手
段と、複数の蓄電体を並列に接続する回路を開閉する並
列接続手段と、直列接続手段および並列接続手段の開閉
を制御する制御手段とを備え、制御手段は、直列接続手
段に対する第1の駆動信号を所定時間だけ遅延させる第
1の遅延手段と、直列接続手段に対する第1の駆動信号
が並列接続手段に対する第2の駆動信号と同時にオンと
なるのを防止する第1の排他的論理積手段と、並列接続
手段に対する第2の駆動信号を所定時間だけ遅延させる
第2の遅延手段と、並列接続手段に対する第2の駆動信
号が直列接続手段に対する第1の駆動信号と同時にオン
となるのを防止する第2の排他的論理積手段とを含み、
所定時間は、直列接続手段および並列接続手段の開閉素
子の開放動作時間よりも長い時間に設定し、一方の開閉
素子がオフした後で他方の開閉素子をオンするようにし
たので、各遅延手段または各排他的論理積手段のいずれ
かが故障しても他方の有効手段によって開閉素子の同時
オンを防止することができ、また、開閉素子のオフ動作
時間が遅い場合でも瞬時的なバッテリ短絡を確実に防止
した車両用電源電圧切換装置が得られる効果がある。
【0093】また、この発明の請求項2によれば、制御
手段は、直列接続手段に対する第1の駆動信号が並列接
続手段に対する第2の駆動信号と同時にオンとなるのを
防止する第1の排他的論理積手段と、並列接続手段に対
する第2の駆動信号が直列接続手段に対する第1の駆動
信号と同時にオンとなるのを防止する第2の排他的論理
積手段とを含み、各駆動信号の排他的論理積をとって開
閉素子を駆動するようにしたので、制御手段が正常に機
能しない場合でも開閉素子が同時にオンすることはな
く、バッテリ短絡を防止した車両用電源電圧切換装置が
得られる効果がある。
【0094】また、この発明の請求項3によれば、制御
手段は、直列接続手段に対する第1の駆動信号および並
列接続手段に対する第2の駆動信号に同期して第1およ
び第2の駆動信号の電源を切換える電源切換手段を含
み、電源切換手段は、第1および第2の駆動信号に応答
して互いに相補的に動作する第1および第2の電源切換
リレーを有し、第1および第2の電源切換リレーは、第
1および第2の駆動信号が同時にオンされた場合に一方
のみが有効となり、第1および第2の駆動信号のうちの
一方の駆動信号がオフ状態のときのみに他方の駆動信号
をオンにするようにしたので、制御手段が正常に機能し
ない場合でも駆動信号の一方の電源が確実に断たれて、
開閉素子が同時にオンすることはなく、バッテリ短絡を
確実に防止した車両用電源電圧切換装置が得られる効果
がある。
【0095】
【0096】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1または請求項2において、制御手段は、直列接続手
段に対する第1の駆動信号および並列接続手段に対する
第2の駆動信号に同期して第1および第2の駆動信号の
電源を切換える電源切換手段を含み、電源切換手段は、
第1および第2の駆動信号のうちの一方の駆動信号がオ
フ状態のときのみに他方の駆動信号をオンにするように
したので、各遅延手段およびまたは各排他的論理積手段
と電源切換手段とのいずれかが故障しても他の有効手段
によって開閉素子の同時オンを防止することができ、バ
ッテリ短絡を確実に防止した更に安全な車両用電源電圧
切換装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の基本構成を示すブロック
図である。
【図2】この発明の実施例1の開閉素子の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図3】この発明の実施例2の基本構成を示すブロック
図である。
【図4】この発明の実施例3の基本構成を示すブロック
図である。
【図5】この発明の実施例5の基本構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図6】従来の車両用電源電圧切換装置の基本構成を示
すブロック図である。
【図7】従来の車両用電源電圧切換装置の動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図8】従来の車両用電源電圧切換装置の開閉素子の動
作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1a、1b バッテリ 2 発電機 3 通常の電気負荷 8A〜8D コントローラ(制御手段) 11 直列リレー(直列接続手段) 11b 接点(開閉素子) 12 並列リレー(並列接続手段) 12a、12b 接点(開閉素子) 13 マイコン 14 第1の遅延手段 15 第2の遅延手段 16 第1の排他的論理積手段 17 第2の排他的論理積手段 18 第1の電源切換リレー(電源切換手段) 19 第2の電源切換リレー(電源切換手段) P01、P11 第1の駆動信号 P02、P12 第2の駆動信号 Td 所定時間 Toff 開放動作時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 7/14 - 7/24 H02J 7/00 - 7/10 H02J 7/34 - 7/35 H02J 1/00 - 1/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転により電力を発生する発
    電機と、 前記発電機の出力電流により充電される複数の蓄電体
    と、 前記複数の蓄電体を直列に接続する回路を開閉する直列
    接続手段と、 前記複数の蓄電体を並列に接続する回路を開閉する並列
    接続手段と、 前記直列接続手段および前記並列接続手段の開閉を制御
    する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 前記直列接続手段に対する第1の駆動信号を所定時間だ
    け遅延させる第1の遅延手段と、 前記直列接続手段に対する第1の駆動信号が前記並列接
    続手段に対する第2の駆動信号と同時にオンとなるのを
    防止する第1の排他的論理積手段と、 前記並列接続手段に対する第2の駆動信号を所定時間だ
    け遅延させる第2の遅延手段と、 前記並列接続手段に対する第2の駆動信号が前記直列接
    続手段に対する第1の駆動信号と同時にオンとなるのを
    防止する第2の排他的論理積手段とを含み、 前記所定時間は、前記直列接続手段および前記並列接続
    手段の開閉素子の開放動作時間よりも長い時間に設定さ
    れたことを特徴とする車両用電源電圧切換装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの回転により電力を発生する発
    電機と、 前記発電機の出力電流により充電される複数の蓄電体
    と、 前記複数の蓄電体を直列に接続する回路を開閉する直列
    接続手段と、 前記複数の蓄電体を並列に接続する回路を開閉する並列
    接続手段と、 前記直列接続手段および前記並列接続手段の開閉を制御
    する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 前記直列接続手段に対する第1の駆動信号が前記並列接
    続手段に対する第2の駆動信号と同時にオンとなるのを
    防止する第1の排他的論理積手段と、 前記並列接続手段に対する第2の駆動信号が前記直列接
    続手段に対する第1の駆動信号と同時にオンとなるのを
    防止する第2の排他的論理積手段とを含むことを特徴と
    する車両用電源電圧切換装置。
  3. 【請求項3】 エンジンの回転により電力を発生する発
    電機と、 前記発電機の出力電流により充電される複数の蓄電体
    と、 前記複数の蓄電体を直列に接続する回路を開閉する直列
    接続手段と、 前記複数の蓄電体を並列に接続する回路を開閉する並列
    接続手段と、 前記直列接続手段および前記並列接続手段の開閉を制御
    する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記直列接続手段に対する第1の駆動
    信号および前記並列接続手段に対する第2の駆動信号に
    同期して前記第1および第2の駆動信号の電源を切換え
    る電源切換手段を含み、 前記電源切換手段は、前記第1および第2の駆動信号に
    応答して互いに相補的に動作する第1および第2の電源
    切換リレーを有し、 前記第1および第2の電源切換リレーは、前記第1およ
    び第2の駆動信号が同時にオンされた場合に一方のみが
    有効となり、 前記第1および第2の駆動信号のうちの一
    方の駆動信号がオフ状態のときのみに他方の駆動信号を
    オンにすることを特徴とする車両用電源電圧切換装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記直列接続手段に対
    する第1の駆動信号および前記並列接続手段に対する第
    2の駆動信号に同期して前記第1および第2の駆動信号
    の電源を切換える電源切換手段を含み、 前記電源切換手段は、前記第1および第2の駆動信号の
    うちの一方の駆動信号がオフ状態のときのみに他方の駆
    動信号をオンにすることを特徴とする請求項1または請
    求項2の車両用電源電圧切換装置。
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