JP3154403U - 防露用被覆材 - Google Patents

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拓造 中村
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康男 中村
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Abstract

【課題】結露が発生する種々の構造物において被覆するだけで容易に防露対策を実施することができ、且つ、結露水が吸収された状態が一定期間、継続した場合であっても、カビの発生を良好に防止することのできる防露被覆材を提供する。【解決手段】基材の少なくとも片面側において、高吸収性ポリマーを含有する吸放湿機能性層を設ける。基材と吸放湿機能性層との間に、高吸収性ポリマーが含浸した含浸層を有する。【選択図】図2

Description

本考案は、結露が発生する虞のある面を被覆することにより、実質的に結露の発生を防止するための防露用被覆材に関し、より詳しくは、結露水を速やか、且つ、充分に吸収可能な吸放湿機能性層を備える防露用被覆材に関する。
種々の構造物の表面に結露が生じることが知られている。たとえば、冷却媒体が流通する管の表面に結露が生じる場合がある。上記管の例としては、たとえば水道管、冷却水管、冷房ダクト、空調機冷却側配管などがある。これらの管は、内部温度と外気温度との温度差により管外面に結露が発生し易い。またこれらの管には、外気温との温度差を小さくするために、管の表面に保温筒などの断熱材を被覆させる場合があるが、断熱材と管表面は完全に密着するわけではないため、保温筒などの断熱材と管表面との間に結露が発生してしまい、この結果、断熱材と管表面との間にカビが発生する場合があった。
このように構造物と断熱材との間に結露が発生し、またさらに該結露の発生によりカビが発生する現象は、上述のような断熱材と管表面との間に限らず、建造物の壁面と、該壁に沿って設置される断熱材との間などにも同様の問題があった。
あるいは、家具の裏面、窓、露出する建造物の壁面などにおいても季節や気温によって、結露が生じることがある。
またあるいは、ボルト、釘、ビス、天井吊りボルト等の金属材料が、構造体から一部露出した態様で使用される場合がある。このような場合に、熱橋現象によって、上記金属材料の露出部分における表面に、結露が生じる場合がある。熱橋現象によって結露が生じるのは、上述のとおり金属材料において顕著であるが、木造建築における木材表面にも同様の現象が起こることが知られている。
上述のとおり、結露は、種々の構造物の表面に生じる場合があり、また結露が発生したことにより、カビの発生が誘因される。このような結露を防止するために、セラミックス粉を用いた結露防止シートが提案されている(たとえば特許文献1)。特許文献1に開示される結露防止シートは、一方の面に粘着剤層が形成され、該粘着剤層を覆って剥離可能に剥離シートが貼付された合成樹脂製シートと、該合成樹脂製シートの他方の面側に、熱反射性を有するセラミックス粉が混入された塗料からなる第1の塗膜と、該第1の塗膜上に形成され、吸収性・水分発散性を有するセラミックス粉が混入された塗料からなる第2の塗膜とを有するシートである。
上記吸収性・水分発散性を有するセラミックス粉としては、多孔質のセラミックス粉を用いることが特許文献1に開示されており、具体的には、Al、TiO、SiOなどの多孔質部材を用いることができると説明されている。
特願2006−205622
しかしながら、特許文献1に開示されるような従来の結露防止シートでは、防露作用が充分ではなかった。即ち、吸収性材料として用いられる多孔質のセラミックスは、孔部分に結露が吸収可能であるものの、吸収量が非常に少なく、吸収量の増大が求められていた。
また多孔質のセラミックス粉では、吸収された水分は、環境温度や湿度にもよるが、時間の経過とともに発散可能である。しかしながら、すみやかに水分が発散されずに、一定期間、セラミックス粉含有の塗膜に水分が含浸された状態にあると、当該水分に誘因されてカビが発生する虞があった。特許文献1では、カビ発生に対しては、上記第1の塗膜および第2の塗膜の少なくとも一方に抗菌剤を混入するようにすると、カビの発生も防止できる旨が説明されている。しかしながら、混入された抗菌剤の表面に埃などが付着してしまった場合には、抗菌作用が低下し、あるいは発揮されなくなるという問題があった。
本考案は、上記問題に鑑みなされたものであって、結露が発生する種々の構造物において被覆するだけで容易に防露対策を実施することができ、且つ、結露水が吸収された状態が一定期間、継続した場合であっても、カビの発生を良好に防止することのできる防露被覆材を提供することを目的とするものである。
本考案者は、基材面の少なくとも片面側に、高吸収性ポリマーを含有する吸放湿機能性層を設けることにより上記課題を解決することを見出し、本考案を完成させた。
即ち本考案は、
(1)基材の少なくとも片面側において、高吸収性ポリマーを含有する吸放湿機能性層が設けられていることを特徴とする防露用被覆材、
(2)上記基材と上記吸放湿機能性層との間に、該基材に上記高吸収性ポリマーが含浸した含侵層を有することを特徴とする上記(1)に記載の防露用被覆材、
(3)上記基材が不織布であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の防露用被覆材、
(4)上記基材が両端開口の円筒体であって、上記円筒体の内壁面側に上記吸放湿機能性層が設けられていることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の防露用被覆材、
(5)上記基材が帯状、またはシート状であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の防露用被覆材、
(6)上記基材の片面側に上記吸放湿機能性層が設けられており、且つ、他方面側の少なくとも一部に接着層またはオス型の面ファスナーテープ層が設けられていることを特徴とする上記(1)、(2)、(3)または(5)のいずれか1つに記載の防露用被覆材、
を要旨とするものである。
本考案は、基材面の少なくとも片面側に、高吸収性ポリマーを含有する吸放湿機能性層を設けたことにより、非常に水分吸収性能の向上した防露被覆材を提供することを可能とした。即ち、上記高吸収性ポリマーは、従来、吸収性材料として使用されていた多孔質のセラミックス粉と比較して水分吸収力が非常に大きいため、防露効果を飛躍的に向上させることができる。
しかも、本考案の防露用被覆材は、吸放湿機能性層に水分が含有された状態で一定期間経過した場合であっても、カビが発生することがない。
また、本考案の防露用被覆材は、防露が望まれる面に被覆させ、適当な手段で固定すればよいので、非常に使用が容易である。被覆面の形状にあわせて、本考案の防露用被覆材を、円筒体、あるいはシート、帯状などの形状にすることによって、種々の構造物における防露対策に、容易に本考案を用いることができる。
また、防露が求められる面(被覆面)は、本考案に被覆されることにより、外気と直接接しない構造となる。このように、外気と被覆面との間に本考案の防露用被覆材が存在することにより、外気と被覆面とにおける熱伝導率を下げることができる。即ち、本考案を使用することにより、被覆面において断熱作用をも発揮させることができる。さらにまた、使用環境によっては、本考案の防露用被覆材は、振動吸収作用をも発揮する。
(1A)は、基材と吸放湿機能性層とからなる本考案の防露用被覆材の一実施態様における斜視図であり、(1B)は、基材と吸放湿機能性層との間にさらに含侵層が設けられた本考案の防露用被覆材の一実施態様における斜視図である。 本考案の防露用被覆材を管に巻きつけた状態を示す斜視図である。 筒型の本考案の防露用被覆材に管を挿入した状態を示す斜視図である。 接着層を有する本考案の防露用被覆材の斜視図である。 接着層を有する本考案の防露用被覆材を管に巻きつけた状態を示す斜視図である。
以下に、図面を用いて本考案を実施するための形態について説明する。図1Aは、本考案の防露用被覆材の一実施態様を表す斜視図である。図1Aに示す本考案の防露用被覆材1は、シート状であって、基材2の片面側に吸放湿機能性層3が形成されて構成されている。このように、本考案は、基材の少なくとも片面側に吸放湿機能性層が設けられて構成されることを特徴とする。
あるいは本考案は、図1Bに示す防露用被覆材1’のように、基材2と吸放湿機能性層3との間に、含侵層5を備える態様を採用することもできる。含侵層5は、基材2の表面側に高吸収性ポリマーが含侵することにより形成される。一般的には、吸放湿機能性層形成溶液を基材2に塗布した際にその一部が、基材2の表面に浸透することにより含侵層5が形成される。含侵層5は、基材2が、繊維などから構成されている場合に特に設けやすく、含侵層5を設けることにより、基材2と吸放湿機能性層3との密着性が向上するため好ましい。尚、含侵層5は、基材を構成する部材間に高吸収性ポリマーが含侵することにより形成されるが、さらに、基材を構成する部材自体にも高吸収性ポリマーが含侵していてもよい。具体的には、不織布等を構成する繊維は、繊維内部に孔あるいは微小な空間が存在していることが知られている。そのような繊維で構成される不織布を基材として用いた場合に、該不織布上面において、繊維間だけでなく、繊維自体にも高吸収性ポリマーが含侵し、これによって含侵層が形成されてもよい。
図2は、図1Aに示すシート状の防露用被覆材1を、冷却管4の外側面に巻きつけた状態を示すものである。図2では、吸放湿機能性層3が、冷却管4の外側面に接触する向きで、防露用被覆材1を巻きつける使用例が示されている。冷却管4の外側面には、冷却管4の内部を流通する水あるいは空気などの冷却流体と外気との温度差により結露が生じやすいが、図2に示すように、本考案の防露用被覆材1を冷却管4の外側面に被覆することにより、結露が発生した場合であっても、吸放湿機能性層3に結露水が速やかに吸収される。ただし、本考案の防露用被覆材は、被覆面を被覆するに際し、必ずしも、被覆面と吸放湿機能性層とを接触させる向きで被覆することだけを予定するものではない。吸放湿機能性層が、基材を介して、被覆面と反対側に位置する向きで本考案が使用される例については、別の図を用いて後述する。
次に、本考案における基材として、両端開口の円筒体を用いた態様について説明する。図3は、冷却管などを保温するための保温筒12を基材とし、保温筒12の内面側に吸放湿機能性層13を設けた本考案の防露用被覆材11を、冷却管4に装着した状態を示すものである。一般的に、冷却管には、熱効率を上げる等の目的で筒型形状の保温筒や保温シート等の保温部材を外面に被覆させる場合がある。かかる場合に、上記保温部材と、冷却管外面との間は、完全に密着せずに多少の隙間が発生し、ここに結露が発生する場合がある。そして結露水の存在により、上記隙間にカビが発生するという問題があった。これに対し、図3に示す本考案の防露用被覆材11のごとく、保温筒12の内面に吸放湿機能性層を設けることによって、保温筒12と冷却管4との間に発生する結露水を速やかに吸収することができ、この結果、カビの発生も防止することができる。
尚、図3では、両端開口の円筒体として保温筒を用いた態様を示したが、本考案において上記円筒体である基材は、必ずしも保温部材である必要はない。両端開口の円筒体を基材として用いる本考案では、外側面の防露が求められる管に装着が容易であり、また装着することによって、円筒体の内面側に設けられている吸放湿機能性層と管の外側面が密着、あるいは近接し、該管の外側面に発生する結露水を速やかに吸収することができる。したがって上記円筒体の基材は、本考案の基材として好ましい形状の1つといえる。
図4は、帯状の基材22の片面側に吸放湿機能性層23を形成し、基材22の他方側面に接着層24を形成してなる本考案の防露用被覆材21の斜視図である。また図5は、帯状の防露用被覆材21を、接着層24が冷却管4の外面側に接する向きで、冷却管4の外面に巻きつけて被覆した状態を示す図である。防露用被覆材21のごとく基材の片面側に接着層を備える態様の本考案では、一般的に、接着層が、防露が求められる被覆面側に接触する向きで使用されることによって、被覆作業が容易になるため好ましい。かかる使用態様では、吸放湿機能性層は露出面側に現れる。尚、図4では、帯状の基材の片面側に接着層を備える態様を例に説明したが、本考案において接着層は、防露用被覆材を被覆面に取り付けやすくし、また被覆後の設置位置のずれを防止するために設けられる層である。したがって接着層は、帯状の基材にのみ用いられるものではなく、たとえばシート状の基材の片面側の少なくとも一部に設けられていてもよい。
また図示はしないが、本考案においては、上述する接着層の代わりに、基材シートの片面側にオス型の面ファスナーテープが設けられていてもよい。オス型の面ファスナーテープが設けられる本考案では、基材として、該オス型の面ファスナーテープと絡み合うことが可能な素材で構成されているものを選択することが好ましく、不織布などが好適である。たとえば、帯状に形成された不織布の片面側に吸放湿機能性層を形成し、他方側面にオス型の面ファスナーテープを設けた本考案の防露用被覆材を、該吸放湿機能性層を冷却管側に向けて、端部が少しずつ重なり合うように巻きつけた場合には、防露用被覆材の重なり合う部分において、オス型の面ファスナーテープが、吸放湿機能性層を通過して基材である不織布と絡みつき、ここで接合力が発揮されて、防露用被覆材を被覆面においてずれることなく良好に被覆させることができる。
また、図2、3及び5では、いずれも本考案の防露用被覆材を管に巻きつける巻きつけ部材としての態様を例に本考案を説明したが、本考案は、防露が求められる面に巻きつけて使用する態様に限定されるものではなく、防露が求められる被覆面に貼り付けて被覆してもよい。たとえば、家具の裏面側、窓、建造物の壁などに貼り付けて使用することができる。また建造物の壁に貼り付けることが予想される断熱材の片面側に吸放湿機能性層を積層して本考案を形成し、該吸放湿機能性層を壁面側に向けて設置することによって、断熱材と壁面との間に発生する結露を防止することもできる。
尚、本考案は、防露被覆材として、防露が生じる虞のある面を被覆することにより、発生する結露水を速やかに吸収し、また、吸収した水分を適宜、放出し、これによって繰り返し、防露作用を発揮させることを主たる目的とするものである。しかしながら、必ずしも結露が発生しないまでも、湿度が非常に高くなる虞のある閉空間において、当該閉空間の湿度を下げる目的で、本考案の防露用被覆材を使用してもよい。たとえば、自動車の内装材の金属面部分を被覆し、あるいは、押し入れの壁面を被覆する等の使用態様が例示される。
あるいはまた、幅数mmから数cm程度の帯状の本考案の防露用被覆材を作製し、露出部分を残して打ちつけられているボルト、釘、ビス、天井吊りボルト等の該露出部分に巻きつけることによって熱橋現象により該露出部分に生じる結露を防止することもできる。尚、上記露出部分を残して打ちつけられているボルト、釘、ビス、天井吊りボルト等の該露出部分は、帯状の本考案を巻きつける以外にも、上述するシート状の本考案を適当な大きさに作成し、該露出部分を覆うように上面から被覆することによって防露効果を発揮させてもよい。
以下に本考案の構成である吸放湿機能性層、基材、接着層等についてより詳細に説明する。
本考案における吸放湿機能性層は、少なくとも高吸収性ポリマーを含有して形成される層である。上記高吸収性ポリマーとは、自重の数十倍から数百倍の重量の水分吸収力があり、且つ、吸収した水分を保持できるものをいう。本考案において用いられる高吸収性ポリマーは、公知の高吸収性ポリマーとして知られるものを適宜選択して使用することができる。たとえば、具体的には、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、より詳しくは、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、ポリアクリル酸系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド系などの合成ポリマーなどが挙げられる。中でも、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体が好ましく用いられる。上記ポリアクリル酸ナトリウム架橋体は、例えば、アクリル酸・アクリル酸ナトリウム混合水溶液に少量の多官能アクリレート等の架橋性モノマーを用い、共重合させることによって生成される。あるいは、ポリアクリル酸の水溶液から水性ゲルを形成し、これを乾燥させることによってもポリアクリル酸ナトリウム架橋体を生成することができるが、生成方法は特に限定されるものではない。
本考案において吸放湿機能性層は、実質的に上述する高吸収性ポリマーのみから構成されていてもよいが、バインダーとして、繊維をさらに含有させてもよい。上記繊維は、従来公知の紙おむつなどの吸収体において高吸収性ポリマーのバインダーとして用いられるものを適宜選択して使用することができる。またたとえば、セルロースまたはセルロース誘導体から得られる水和性を有するミクロフィブリルを上記繊維として、高吸収性ポリマーとともに、吸放湿機能性層に含有させることができる。さらに、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において、上記吸放湿機能層にその他の添加材を任意で含有させてよい。
吸放湿機能性層における高吸収性ポリマーの含有量は特に限定されず、本考案の防露用被覆材の使用環境などを勘案して、適宜決定することができる。中でも、基材面の単位面積当たりにおける高吸収性ポリマーの量が、30g/m以上500g/m以下であることが好ましく、80g/m以上250g/m以下であることがより好ましい。基材面の単位面積当たりにおける高吸収性ポリマーの量を30g/m以上とすることにより、吸放湿機能性層において、充分な吸収作用を確保することができるからである。
本考案の吸放湿機能性層は、上述する高吸収性ポリマー、あるいはさらにバインダーを含有する吸放湿機能性層形成用塗工液を調製し、吸放湿機能性層形成用塗工液を基材面に塗布、あるいは吹き付けるなどの公知の方法により形成することができる。
上記吸放湿機能性層は、防露が求められる被覆面において生じる結露水を速やかに吸収するとともに、周囲の温度や湿度の変化に応じて、吸収した水分を放出する作用を発揮する。これは該吸放湿機能性層に含有される高吸収性ポリマーの作用によるものである。
また本考案の防露用被覆材は、結露水を吸収し、次いで吸収した水分を放出するまでの一定期間の間においても、カビが発生しないという有利な特徴を有する。カビは、一般的に自由水を利用して繁殖することが知られており、たとえ水分含有率が多くても、水分が結合水の状態にある場合には、その水を繁殖のために使用することができない。ここで、本考案における吸放湿機能性層に吸収された水分は、特に何らかの成分と結合するものではなく、したがって自由水として存在する。しかしながら、吸放湿機能性層に吸収された水分は、高吸収性ポリマーの網目間に保持されるため、カビが繁殖に使用し難い状態にあり、この観点では、結合水に類似する状態にあるといえる。したがって、吸放湿機能性層に水分が吸収され、含有された状態が一定期間持続した場合であっても、吸収された水分を利用してカビが発生することがない。
次に本考案における基材について説明する。本考案における基材は、少なくとも片面側に上述する吸放湿機能性層を形成することができ、且つ、防露が求められる被覆面に被覆することができるものであればよい。また基材の形状は、防露が求められる被覆面に適切な形状を適宜選択することができ、シート状、帯状、あるいは図3に示すように筒状であってもよい。
上記基材としては、不織布、織布、紙、金属薄膜、綿、発泡樹脂、非発泡樹脂などの材料から形成されるシート、フィルム、帯状体、円筒体などの、吸放湿機能性層の支持体となり得るものであればよい。また、保温筒、保温シート、断熱材などの既存の被覆材の片面側に吸放湿機能性層を積層し、本考案の防露用被覆材とすることもできる。上記保温筒、保温シート、あるいは断熱材は、一般的にポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタンなどの発泡樹脂、またはグラスウール、ロックウール等から構成されるが、いずれの材料から構成されていても本考案の基材として使用し得る。また、上記断熱材は、一般的にポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等から構成されるが、いずれの材料から構成されていても、本考案の基材として使用し得る。
上記不織布を基材として用いる場合には、該不織布の目付は、特に限定されないが、好ましくは20g/m以上1kg/m以下のものを用いるとよい。20g/m以上の目付の不織布を使用することにより、基材としての強度を維持することができ、また被覆することによる断熱効果の発生という副次的な効果も享受することができる。一方、本考案において、1kg/mを超える目付の不織布を用いることを禁止するものではないが、製造コストを抑え、且つ、基材としての役割を充分に発生させるという観点からは、1kg/m以下の不織布を用いることが好ましい。
また、図5に例示するとおり、基材の一方面側に吸放湿機能性層、他方面側に接着層が設けられる態様の本考案においても、基材は、上述の例示と同様のものが用いられる。一方、接着層は、接着剤、あるいは粘着剤として従来公知の材料を用い、これを基材面に塗布して形成することができる。また、既存のビニルテープ、ガムテープなどのように既に接着層を備える材料を使用し、接着層が設けられていない面側に上記吸放湿機能性層を形成して、本考案の防露用被覆材としてもよい。
尚、本考案において、基材と吸放湿機能性層との密着性を向上させるために、基材と吸放湿機能性層と間に、さらにプライマー層を設けてもよい。特に、樹脂性の基材を用いる場合には、プライマー層を設けることによって基材面に吸放湿機能性層を良好に積層形成することができ、充分な密着性を維持することができるため好ましい。
上記プライマー層を構成するプライマーは、基材面と吸放湿機能性層との間において、両者の密着性を向上させることができるものであれば特に限定されず、アクリル系プライマー、ウレタン系プライマー、エポキシ系プライマー、シリコーン系プライマー、シラン系プライマーなどの従来公知のプライマーを適宜選択して使用することができる。中でも、コストが安く、入手及び使用の容易性などの観点からアクリル系プライマーを好ましく使用することができる。プライマー層の厚みは、吸放湿機能性層を基材面に対し、良好に密着させることができる厚みであればよく、一般的には、数μm〜数十μm程度である。
基材面にプライマー層を形成する際には、プライマー層を構成する樹脂を適当な溶剤に混合させてプライマー層形成用塗装液を調製し、これを基材面に塗布する。塗布方法は、従来公知の塗工方法、あるいは吹き付け塗装方法などであってよく、特に限定されるものではない。
1、1’、11、12 本考案の防露用被覆材
2、12、22 基材
3、13、23 吸放湿機能性層
4 冷却管
5 含侵層
24 接着層

Claims (6)

  1. 基材の少なくとも片面側において、高吸収性ポリマーを含有する吸放湿機能性層が設けられていることを特徴とする防露用被覆材。
  2. 上記基材と上記吸放湿機能性層との間に、該基材に上記高吸収性ポリマーが含浸した含侵層を有することを特徴とする請求項1に記載の防露用被覆材。
  3. 上記基材が不織布であることを特徴とする請求項1または2に記載の防露用被覆材。
  4. 上記基材が両端開口の円筒体であって、上記円筒体の内壁面側に上記吸放湿機能性層が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の防露用被覆材。
  5. 上記基材が帯状、またはシート状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の防露用被覆材。
  6. 上記基材の片面側に上記吸放湿機能性層が設けられており、且つ、他方面側の少なくとも一部に接着層またはオス型の面ファスナーテープ層が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3または5のいずれか1項に記載の防露用被覆材。
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