JP3153972B2 - 単一可変容量ポンプによる複数アクチュエータの作動制御装置 - Google Patents

単一可変容量ポンプによる複数アクチュエータの作動制御装置

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川 恒 雄 皆
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、単一の可変容量ポン
プによる複数アクチュエ−タの制御装置、殊に、建設機
械、荷役機械等の産業車両における走行モ−タと他のア
クチュエ−タとを、それぞれのリリ−フ弁により選択さ
れた作動圧で同時並行駆動できる外、任意の複数アクチ
ュエ−タの同時並行駆動状態における、一部のアクチュ
エ−タの停止による急変速の発生防止機能を確保しつ
つ、必要に応じて、前記任意の複数アクチュエ−タの駆
動時における、ポンプ指令信号回路を高圧に確保して同
ポンプを駆動し、これにより、任意の複数アクチュエ−
タを高圧駆動可能にした、単一の可変容量ポンプによる
複数アクチュエ−タの制御装置に関する。
【0002】(従来の技術)従来の建設機械、荷役機械
等の産業車両に設けられた単一の可変容量ポンプによ
り、複数アクチュエ−タを並行駆動可能にすると共に、
一部のアクチュエ−タの駆動停止時における、他のアク
チュエ−タの急変速発生を防止可能にした制御装置とし
ては、例えば、特開平4−119205号公報がある。
【0003】このものは、単一の可変容量ポンプの吐出
回路に、走行モ−タ、フォ−クグラブシリンダ、ア−ム
シリンダ等の複数のアクチュエ−タを、それぞれのコン
ペンセ−タ弁付き方向切換弁を介して並列に接続し、シ
ャトル弁により選択された前記各アクチュエ−タの最高
負荷圧と、前記可変容量ポンプの吐出圧との対比によ
り、当該可変容量ポンプの吐出容量を調整して、前記複
数アクチュエ−タの作動を制御する単一の可変容量ポン
プによる複数アクチュエ−タの制御装置において、前記
選択された最高負荷圧の信号回路から第2信号回路を分
岐させ、該第2信号回路に、前記複数アクチュエ−タの
何れのリリ−フ弁より低設定圧の第2リリ−フ弁又は減
圧弁を設けることにより、単一の可変容量ポンプにより
複数アクチュエ−タを並行駆動できる外、仮に、並行駆
動中の複数アクチュエ−タの一部の駆動を停止させた
際、残る他のアクチュエ−タの急変速を招く恐れなく、
継続して安定駆動可能にしたものである。
【0004】なお、フォ−ク・グラブ使用時及び一つの
アクチュエ−タが設定されたリリ−フ圧で使用されてい
る時、又はその状態になった時、従来のロ−ドセンシン
グシステムでは、高圧側アクチュエ−タの設定圧までポ
ンプの吐出圧を必らず上昇させる構成になっていたか
ら、その状態における可変容量ポンプの吐出量が減少
し、かつ、各回路に応じた流量分配がなされていたた
め、高リリ−フ圧側の圧油が各アクチュエ−タのリリ−
フ弁によりタンク回路に流れ、その結果、低リリ−フ圧
側のアクチュエ−タへの流量が大巾に減少し、低圧側の
アクチュエ−タのスピ−ドが一層低下するものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 前記特開平4−11
9205号公報記載の単一可変容量ポンプによる複数ア
クチュエータの作動制御装置にあっては、走行時におけ
る走行モータ用油圧回路圧が、運転者の手動により第2
信号回路の常開の第2切換弁を閉にして高圧に切換え得
るので、走行モータによるパワーショベル等の当該産業
車両の適切な通常走行を行なえるものの、例えば当該産
業車両が泥濘地等に入り込み、その走行用モータの回転
力だけでは脱出不可能になった場合において、仮に、ア
ーム、バケット等のフロント側の他のアクチュエータを
利用して、それらを走行モータと同時に作動させようと
して、フロント側のアクチュエータへ圧油を供給する
と、仮に、この状態において前記第2切換弁を閉位置に
切換えるのを忘れると、このものにあっては何れかのア
クチュエータの動作状態の検出により、常閉の第2切換
弁が図2、3のように開放されて、低リリーフ圧の第2
リリーフ弁を動作させる構成のものであったため、ポン
プ指令信号回路の回路圧が第2信号回路に設けた第2リ
リーフ弁が低設定圧のままとなり、可変容量ポンプの吐
出流量が減少し、かつ、走行用油圧回路の圧油の一部が
アーム、バケット等のフロント側アクチュエータの駆動
回路に流出し、走行回路側の圧油が減量して走行モータ
本来の走行力自体の大巾な低下を招き、返って、当該産
業車両の泥濘地等からの脱出が困難になるという問題点
があった。
【0006】この発明は、建設機械、荷役機械等の産業
車両における走行モ−タを含む複数アクチュエ−タを、
それぞれのメインリリ−フ弁、オ−バ−ロ−ドリリ−フ
弁及び第2リリ−フ弁等により選択された作動圧で、同
時並行駆動可能にすると共に、一部のアクチュエ−タを
停止させた際、他のアクチュエ−タの急変速発生を防止
する機能を確保しつつ、自動的に前記走行モ−タを含む
任意の複数アクチュエ−タを、高設定圧油により並行駆
動可能にすることにより、仮に、当該産業車両の泥濘地
への入り込み等のトラブルが発生した状態において、前
記可変容量ホンプの指令信号回路の信号圧を高設定圧に
維持し、当該産業車両の泥濘地からの自力脱出等を可能
にした、単一の可変容量ポンプによる複数アクチュエ−
タの制御装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】 単一可変容量ポンプの
吐出回路に複数アクチュエータを、コンペンセータ弁付
方向切換弁を介して並設し、前記複数アクチュエータの
最高負荷圧を選択する複数のシャトル弁により選択され
た前記各アクチュエータの最高負荷圧力と、前記可変容
量ポンプの吐出圧力との対比により、前記可変容量ポン
プの吐出量を調整して、前記複数アクチュエータの同時
又は各別の駆動を可能にすると共に、前記最高負荷圧の
アクチュエータの操作信号回路から分岐する第2信号回
路に、常開の第2切換弁と、前記複数アクチュエータの
リリーフ弁より低設定圧の第2リリーフ弁又は減圧弁を
設けた制御装置において、前記第2信号回路に設けた常
開の第2切換弁に、前記走行モータの駆動回路の操作レ
バーの操作信号圧又は操作圧信号を印加して、前記第2
切換弁を自動的に閉に切換え得るようにした単一可変容
量ポンプによる複数アクチュエータの作動制御装置であ
る。
【0008】
【作用】 この発明は、前記のような構成を有するか
ら、単一可変容量ポンプの吐出回路に並設した複数のア
クチュエータを、それぞれの油圧回路の方向切換弁の切
換操作により、単独又は並行駆動可能にすると共に、前
記単一可変容量ポンプの吐出量を制御するポンプ指令信
号回路から分岐する第2信号回路に、常開の第2切換弁
と前記各クチュエータのリリーフ弁より低リリーフ圧の
第2リリーフ弁又は減圧弁を設けたから、一部のアクチ
ュエータの停止に基づく残る他のアクチュエータの急変
速発生を防止する外、仮に、前記第2切換弁を閉位置に
切換えるのを忘れたまま、走行モータを操作した場合に
おいても、走行モータを操作信号により、前記常開の第
2切換弁が自動的に閉に切換えられることにより、例え
ば、当該産業車両の泥濘地へのめり込み等のトラブル発
生の際、前記複数アクチュエータがそれぞれの設定リリ
ーフ圧により、前記走行モータと同時に駆動されるよう
に、前記可変容量ホンプの指令信号回路圧が高圧に維持
し、当該走行モータと他のアクチュエータとの同時駆動
による高出力により、当該産業車両の泥濘地からの自力
脱出等を可能にする。
【0009】以下、この発明に係る単一可変容量ポンプ
による複数アクチュエ−タの作動制御装置の実施例を、
図面を参照して説明する。なお、各実施例に共通する部
分には同一名称及び同一符号を用いる。
【0010】(第1実施例)図1はこの発明に係る単一
可変容量ポンプによる複数アクチュエ−タの作動制御装
置の第1実施例の制御回路の模式説明図である。
【0011】図1において、1〜6は単一の可変容量ポ
ンプ51により駆動される複数のアクチュエ−タとして
のバケットシリンダ、ブ−ムシリンダ、左走行モ−タ、
右走行モ−タ、旋回モ−タ、ア−ムシリンダである。
【0012】10は方向切換弁ブロック、11〜17は
方向切換弁ブロック10に設けた方向切換弁で、この方
向切換11〜17により、前記バケットシリンダ1、ブ
−ムシリンダ2、左走行モ−タ3、右走行モ−タ4、旋
回モ−タ5、ア−ムシリンダ6等への圧油の給排方向及
び給排量を切換える。
【0013】11A〜17Aは前記アクチュエ−タ1〜
6(アクチュエ−タ7は図示省略)の駆動回路、11M
〜16Mは操作信号回路、21A、B〜26A、Bは、
バケットシリンダ1、ブ−ムシリンダ2、ア−ムシリン
ダ6等へ圧油を給排する駆動回路11A〜16Aに設け
たオ−バ−ロ−ドリリ−フ弁である。
【0014】31〜37はコンペンセ−タ弁で、該コン
ペンセ−タ弁31−37はバケットシリンダ1、ブ−ム
シリンダ2、左走行モ−タ3、右走行モ−タ4、旋回モ
−タ5、ア−ムシリンダ6と、エンジンMにより駆動さ
れる可変容量ポンプ51の吐出回路61との接続回路
(圧油供給回路)に設けられる。
【0015】31A〜37Aはコンペンセ−タ弁31〜
37のコンペンセ−タばねのばね圧を調整するばね圧調
整シリンダ、42〜48はバケットシリンダ1、ブ−ム
シリンダ2、左走行モ−タ3、右走行モ−タ4、旋回モ
−タ5、ア−ムシリンダ6等に発生する最大負荷圧を選
択するシャトル弁である。
【0016】51AはエンジンMにより前記可変容量ポ
ンプ51と同時に駆動される信号圧発生ポンプ、52は
可変容量ポンプ51の傾転板、53は傾転シリンダ、5
4は傾転シリンダ53のシリンダロッドに連動するア−
ム、55はア−ム54に係合するリリ−フ弁、57は流
量制御弁、58はリリ−フ弁55との協同により構成さ
れる馬力制御弁である。
【0017】59−1〜59−6はバケットシリンダ1
〜ア−ムシリンダ6の方向切換弁11〜16のリモ−ト
コントロ−ル弁、61は可変吐容量ポンプ51の吐出回
路、62は排出回路、63は吐出回路61に設けた主リ
リ−フ弁、65は信号回路(ロ−ドセンシング回路)、
67はアンロ−ド弁、Tはタンクである。
【0018】なお、前記信号回路65は、単一の可変容
量ポンプ51の吐出回路61に、ばね圧調整シリンダ3
1A〜37A付のコンペンセ−タ弁31〜37を備える
方向切換弁21A〜27Aを介して並設した、走行モ−
タ等の複数アクチュエ−タ1〜6の最高負荷圧を、各シ
ャトル弁42〜48により選択して可変容量ポンプ51
へ指令信号を送信し、この選択された最高信号圧力と、
前記可変容量ポンプ51の吐出圧力との対比によりその
吐出容量が調整され、前記複数アクチュエ−タ1〜6の
作動を制御する。
【0019】70は可変容量ポンプ51の指令信号回路
65の信号圧の上限値を切換えるための第2切換装置、
71は信号回路65の流量制御弁57近傍から分岐する
第2信号回路、72は第2信号回路71に設けた常開の
第2切換弁、73は第2切換弁72と直列に設けた第2
リリ−フ弁で、この第2リリ−フ弁のリリ−フ圧は、前
記リリ−フ弁21A〜26Bのリリ−フ圧より低く設定
される。なお、主リリ−フ弁63のリリ−フ圧は、前記
オ−バ−ロ−ドリリ−フ弁21A、B〜26A、Bのリ
リ−フ圧より高く設定される。
【0020】80は切換弁、81は信号圧発生用ポンプ
51Aの出力回路のリリ−フ弁、13N及び14Nはシ
ャトル弁で、該シャトル弁13N、14Nは、左走行モ
−タ3及び右走行モ−タ4の各方向切換弁13、14を
操作する操作信号回路13M、14Mに設けられる。
【0021】85はシャトル弁13N、14Nを接続す
る油圧回路、86は油圧回路85に設けたシャトル弁
で、該シャトル弁86は前記シャトル弁13Nと14N
とにより選択した駆動回路13A、14Aの高圧側を選
択し、その高圧信号を油圧回路87を介して第2信号回
路71に設けた常開の第2切換弁72へ印加し、同第2
切換弁72を閉に切換える。
【0022】(第1実施例の作用)まず、可変容量ポン
プ51の吐出回路61から供給される圧油を、コンペン
セ−タ弁31〜36(37)、方向切換弁11〜16
(17)等を介してバケットシリンダ1、ブ−ムシリン
ダ2、左走行モ−タ3、右走行モ−タ4、旋回モ−タ
5、ア−ムシリンダ6等のアクチュエ−タへ供給し、各
アクチュエ−タ1〜6を所要方向へ駆動した後、排出回
路62からタンクTへ排出する。
【0023】(再調整)その際、各アクチュエ−タ1〜
6等の負荷圧が、それぞれの駆動回路11A〜17A
が、シャトル弁42〜48を介して連接されることによ
りそれらの最高圧が選択されて、信号回路(ロ−ドセン
ジング回路)65に取出され、この選択された最高負荷
圧と前記可変容量ポンプ51の吐出圧との差圧力で作動
する流量制御弁57により、前記可変容量ポンプ51の
傾転板52の傾転角を、その傾転シリンダ53(第1図
では上位の傾転シリンダ53)への圧油の給排により調
整し、可変容量ポンプ51の吐出量が再調整する。
【0024】また、馬力制御弁58により可変容量ポン
プ51の馬力制御を行ない、エンジンMへの過負荷発生
を防止しつつ、単一の可変容量ポンプ51により、左右
の走行モ−タ3、4の駆動と、複数のアクチュエ−タ
1、2、5、6等の同時駆動に必要な圧油の吐出量を確
保する。なお、以上の点は従来の同種の単一可変容量ポ
ンプによる複数アクチュエ−タの作動制御装置と変らな
い。
【0025】この第1実施例では、複数アクチュエ−タ
1〜6等の負荷圧の最高値を、シャトル弁41〜48に
より選択した信号回路65の最高負荷信号と、可変容量
ポンプ51の吐出圧との対比により作動する流量制御弁
57により、傾転板52の傾転角、したがって、その吐
出量を調整すると共に、前記信号回路65から分岐する
第2信号回路71の第2切換弁72を、フォ−クグラブ
シリンダ1等の高圧アクチュエ−タ1、2の操作が図1
に示す位置にあるので、同第2信号回路71の第2リリ
−フ弁73のリリ−フ圧を、予め所望値に設定すること
により、前記可変容量ポンプ51の吐出量を制御し、一
部のアクチュエ−タ、例えば、バケットシリンダ1、ブ
−ムシリンダ2等の高圧アクチュエ−タの操作停止によ
り、旋回モ−タ5、ア−ムシリンダ6等の他の低圧アク
チュエ−タの不用意な急変速(急速回転)発生を阻止す
る外、次のような作用をする。
【0026】まず、左リモ−トコントロ−ル弁59−3
及び又は右リモ−トコントロ−ル弁59−4の操作によ
り、左方向切換弁13及び又は右方向切換弁14を操作
すると、操作信号回路13M及び又は14Mを介して、
その操作信号圧がシャトル弁13N及び又は14Nによ
り検出され、油圧回路85、シャトル弁86、油圧回路
87を介して常開の第2切換弁72に印加され、該第2
切換弁72がそのばね圧に抗して下方(図1)へ押下げ
られ、自動的に閉位置に切換わる。
【0027】これにより、バケットシリンダ1、ブ−ム
シリンダ2等の高圧アクチュエ−タにも、左右の走行モ
−タ3、4と同時に、主リリ−フ弁63により設定され
る高リリ−フ圧の指令信号回路65の信号に基づいて駆
動される可変容量ポンプ51の圧油が給送され、複数ア
クチュエ−タ1、2、5、6が、左右の走行モ−タ3、
4と同時に高圧油による駆動態勢となる。
【0028】その結果、この状態においては、前記各ア
クチュエ−タ1〜6(7)が、それぞれの駆動回路11
A〜16A(17A)に設けたオ−バ−ロ−ドリリ−フ
弁21A、B〜26A、B(27A、B)により設定さ
れた設定圧に基づいて並行駆動されることになる。
【0029】(走行モ−タとフロントアクチュエ−タと
の同時操作)次に、左右の走行モ−タ3、4に併せて、
高圧アクチュエ−タとしてのバケットシリンダ1及び又
はア−ムシリンダ6等を用いて、例えば、パワ−ショベ
ル等の産業車両を泥濘地等から自力脱出させる要領を説
明する。
【0030】(1) (走行モ−タのみによる操作) 左右のリモ−トコントロ−ル弁59−3、59−4のレ
バ−操作により、左右の走行用の方向切換弁13、14
のスプ−ルを中立位置から所要方向へ移動させると、可
変容量ポンプ51の吐出回路61の圧油が同方向切換弁
13、14を介して左右の走行モ−タ3、4へ給排され
る。
【0031】左右の走行モ−タ3、4の駆動回路13
A、14Aの方向切換弁13、14のリモ−トコントロ
−ル弁59−3、59−4を、その走行操作レバ−で操
作すると、その操作信号回路13M、14Mの信号圧が
シャトル弁13N、14Nにより検出され、油圧回路8
5、シャトル弁86、油圧回路87等を介して常開の第
2切換弁72を閉とし、第2リリ−フ弁73の機能を停
止させる。
【0032】また、前記左右の走行モ−タ3、4用の左
右のリモ−トコントル−ル弁59−3、59−4の移動
量(走行操作レバ−の操作量)に応じて、駆動回路13
A、14Aからシャトル弁43、44、48等により選
択された、その走行操作信号圧がポンプ指令信号回路6
5に立ち、主リリ−フ弁63により設定した高リリ−フ
圧値Pmまで上昇し、走行力が最大となる。
【0033】(2) (走行モ−タとフロント側アクチ
ュエ−タの同時操作) 前記(1)の左右の走行モ−タ13、14の操作に併せ
て、バケットシリンダ1、ア−ムシリンダ6等のフロン
ト側のアクチュエ−タを同時に操作する場合には、バケ
ットシリンダ1の駆動回路11A、ア−ムシリンダ6の
駆動回路16Aは、セクションコンペンセ−タ弁、すな
わち、バケットシリンダ1及びア−ムシリンダ6のコン
ペンセ−タ弁31及び36の前までは、主リリ−フ弁6
3により設定された左右の走行モ−タ13、14駆動用
の高負荷圧Pmとなるが、コンペンセ−タ弁31、36
以降はオ−バ−ロ−ドリリ−フ弁21A、B〜26A、
Bの設定圧となる。なお、オ−バ−ロ−ドリリ−フ弁2
1A、B〜26の設定圧Prは、従来のポ−トリリ−フ
弁として使用した時の設定圧Pr’より高い。
【0034】しかし、この様な高圧時の可変吐出容量ポ
ンプ51の吐出流量Qは、使用しているアクチュエ−タ
(この場合は左右の走行モ−タ3、4とア−ムシリンダ
6)の各方向切換弁13、14、16のスプ−ル開度に
よる設定流量の和より少なくなる。
【0035】また、ばね圧調整シリンダ(アンチサチュ
レ−シヨン装置)31A〜37A付コンペンセ−タ弁3
1〜37においては、それらの設置により低減される設
定流量の和が、可変容量ポンプ51の吐出量より多くな
ることが多い。
【0036】その結果、可変容量ポンプ51より吐出さ
れ、本来高圧側の走行モ−タ3、4側へ流出すべき圧油
の一部が、ア−ムシリンダ6等の低圧回路側に流れ、高
圧側への流量が減少し、甚だしい場合には高圧側への流
れが停止する。
【0037】すると可変容量ポンプ51の吐出圧は、左
右の走行モ−タ3、4以外のア−ムシリンダ6等の低圧
の駆動回路、オ−バ−ロ−ドリリ−フ弁の設定圧P
1、Pr2、Pr5、Pr6まで下がる。なお、この作用
自体は従来例と変らない。
【0038】よつて、この第1実施例による走行力は、 (Pr1、Pr2、Pr5、Pr6)/Pm Pr: 本発明のオ−バ−ロ−ドリリ−フ圧 比で低下し、これは、従来例のにおけるその比 (Pr’1、Pr’2、Pr’5、Pr’6)/Pm Pr’: 従来例のポ−トリリ−フ圧 と比べて、例えば、次の値のように大きくなる。 Pr6/Pm=0.95 > Pr’6/Pm=0.78 また、ア−ムシリンダ6の出力はこの油圧Pr6に相当
する力、 Pr > Pr’ となる。
【0039】すなわち、走行操作時は第2切換弁72を
閉として使用する外、他のアクチュエェ−タによる通常
のフロント側作業時にも、第2切換弁72を閉にして、
ポンプ指令信号回路65の信号圧を同信号回路65の通
常の信号圧として選択し、ア−ムシリンダ6をそのオ−
バ−ロ−ドリリ−フ弁26A、26Bの設定圧Pr6
より駆動可能とする。
【0040】なお、従来例では第2切換弁72の作動が
運転者の手動によりなされていたので、この切換えを忘
れた場合には、第2切換弁72が開のままとなる。この
ため、左右の走行モ−タ3、4の駆動圧力が第2リリ−
フ弁73による低圧設定となり、これによりポンプ指令
信号圧が設定されるので、走行駆動力が主リリ−フ弁6
3の設定圧Pmまでは上昇しない。
【0041】また、第2切換弁72を閉にしても、左右
の走行モ−タ3、4と他のアクチュエ−タ1、2、5、
6(7)の全部又はそれらの一部を同時に操作する場合
には、各アクチュエ−タ1、2、5、6(7)の設定圧
は、それぞれのポ−トリリ−フ弁(その取付位置は、本
発明におけるオ−バ−ロ−ドリリ−フ弁21A、B、2
2AB、25A、B、26A、Bと同じ)の設定圧P
r’まで上昇するが、ポ−トリリ−フ弁の設定圧Pr’
は、本発明のオ−バ−ロ−ドリリ−フ弁の設定圧Prよ
り低いので、回路全体の圧力はポ−トリリ−フ弁の設定
圧になり、左右の走行モ−タ3、4の駆動力も低いもの
になる。
【0042】(複合操作時の速度急変防止)フォ−クグ
ラブの使用時及び1つのアクチュエ−タが設定リリ−フ
圧にて使用さている時 1. ブ−ム上げ、旋回状態 ブ−ム上げ、旋回の同時操作中に、ブ−ム上げが終了し
て、ブ−ムシリンダ2のストロ−クエンドになるとブ−
ム回路圧が上昇し、可変容量ポンプ51の指令信号回路
(ロ−ドセンシング回路LS)65の圧力が上昇する。
【0043】しかし、この時、走行モ−タ3、4等の前
記第2切換弁72を閉とするアクチュエ−タを使用して
いないため、信号回路65の圧力は第2リリ−フ弁73
の設定圧Paまでしか上昇せず、可変吐出量ポンプ51
の吐出圧は、ブ−ムシリンダ2のオ−バ−ロ−ドリリ−
フ弁22A、Bの設定圧(=LS回路圧:Pa)+ロ−
ドセンシング用差圧力ΔPLSまで上昇する。
【0044】この時、ブ−ムシリンダ2の駆動回路12
Aの圧力は、同ブ−ムシリンダ2がストロ−クエンド
で、かつ、オ−バ−ロ−ドリリ−フ弁22A、Bの設定
圧Pr 5が、この状態におけるポンプ指令信号回路65
の圧力(第2リリ−フ弁73の圧力)より大きいため、
ブ−ムシリンダ駆動回路12Aには油が流れない。
【0045】例えば、ブ−ムを押上げるブ−ムシリンダ
2の設定流量と旋回モ−タ5の駆動回路15Aの設定流
量比を2:1とし、可変容量ポンプ51の吐出量が圧力
上昇により、ブ−ムシリンダ2がストロ−クエンドに達
するまでのポンプ吐出量Qに比較してQ/2になるとす
れば、連動時、旋回モ−タ5の駆動回路15Aの流量Q
sは、 Qs=Q/3 又は設定流量 となる。なお、この旋回モ−タ5への流量Qsは、同旋
回モ−タ5の方向切換弁15のスプ−ルの開度により設
定される流量に等しいか、それより少となる。
【0046】ブ−ムシリンダ2のストロ−クエンドの時
は、Q/2の可変容量ポンプ51の吐出流量が全て旋回
モ−タ5の駆動回路15Aに流れることができる。ただ
し、旋回設定流量Qs’が Q/2より大きい時は、ポ
ンプ吐出流量は設定流量までしか吐出しない。 Qs’=Q/2 又はQs’=設定流量
【0047】すなわち、リリ−フ状態にあるブ−ムシリ
ンダ2の駆動回路12Aを流れる圧油が、そのオ−バ−
ロ−ドリリ−フ弁(この例では、22A、22B)を介
してタンクTへ流出せず、他のアクチュエ−タ、例え
ば、旋回モ−タ5の駆動回路15A用として使用出来る
ため、流量の変化が少なくなる。
【0048】(シリンダ回路の設定圧時) (例:ア−ムシリンダのストロ−クエンド時)走行モ−
タ3、4等、主リリ−フ弁63の設定圧を必要とするア
クチュエ−タが操作されていないため、第2切換弁72
は開となり、ブ−ムシリンダ2の駆動回路12Aは第2
リリ−フ弁73の設定圧Paとなる(この点は従来例と
同様)。
【0049】(フロント側アクチュエ−タの単独操作
時) 1. 例 ア−ムシリンダ6がストロ−クエンドに来た
時 ア−ムシリンダ6の駆動回路16Aの圧力は上昇し、ポ
ンプ指令信号回路65に導かれるが、この際第2切換弁
72が開となっているため、その圧力は第2リリ−フ弁
73の設定圧力Paまで上昇する。
【0050】なお、前記従来例では第2切換弁72の作
動が自動でないので、この第2切換弁72を手動で開に
すれば同様となるが、第2リリ−フ弁73の設定圧P
a’は、本発明の前記第1実胞例の第2リリ−フ弁72
の設定圧Paより低圧となる。また、第2切換弁72を
開にれば、ア−ムシリンダ6の駆動回路16A圧は、そ
のポ−トリリ−フ弁26A、Bの設定圧Pr’まで上昇
する。
【0051】この時、可変容量ポンプ51より吐出され
た圧油は、ア−ムシリンダ6のオ−バ−ロ−ドリリ−フ
弁26A、Bの設定圧Pr6が、第2リリ−フ弁73の
設定圧力Paより高いため、リリ−フ圧Pr6の同オ−
バ−ロ−ドリリ−フ弁26A、Bを介してタンクTへ戻
れず、可変容量ポンプ51の吐出圧Pmをそのアンロ−
ド弁67の開放圧(負荷圧+アンロ−ド弁67の設定差
圧力ΔPu)まで上昇させ、この圧油はアンロ−ド弁6
7よりタンクTへ戻る。
【0052】この時、負荷圧(第2リリ−フ弁73の設
定圧力Pa)と可変容量ポンプ51の差圧力がアンロ−
ド弁の設定差圧力ΔPuまで上昇するため、可変容量ポ
ンプ51の吐出量Qminは最小流量となる。
【0053】この状態における可変容量ポンプ51の出
力馬力は、 ポンプ出力=ポンプ吐出流量Q×ポンプ吐圧力P/45
0=ポンプ最小流量Qmin×(第2リリ−フ弁の設定
圧力Pa+アンロ−ド弁67の設定差圧力ΔPu)/4
50≪ (ポンプ吐出圧相当の流量Q)×(ポ−トリリ
−フ弁の設定圧力Pr’+ロ−ドセンシング用差圧力Δ
PLs)/450
【0054】すなわち、この発明の第1実施例では、前
記のような従来例における第2切換弁72の作動を自動
化すると共に、従来例における各アクチュエ−タ(1〜
6)に設けられていたポ−トリリ−フ弁(21A、B〜
26A、B)を、通常のポ−トリリ−フ弁としてではな
く、それ(通常のポ−トリリ−フ弁)よりも設定圧を高
圧とした、オ−バ−ロ−ドリリ−弁21A、B〜26
A、Bとして使用することにより、本来必要となる(特
に、左右の走行モ−タ3、4との同時操作時等に)アク
チュエ−タの駆動圧力を確保しつつ、リリ−フ時の可変
容ポンプ51の吐出圧力を低く押えることができる。
【0055】第1実施例における主リリ−フ弁63、第
2リリ−フ弁73、各アクチュエ−タ1〜6のオ−バ−
ロ−ドリリ−フ弁21A、B〜26A、Bのリリ−フ圧
は、例えば、次のように設定される。すなわち、 Pm: 主リリ−フ弁63の設定圧力(走行力等走行能
力に必要な圧力で、 フロント側アクチュ
エ−タ1〜6のオ−バ−ロ−ドリリ−フ弁2
1A、B〜26A、Bの設定圧力Pr1〜Pr6より
高い)。 Pa: 第2リリ−フ弁73の設定圧力(フロント側ア
クチュエ−タ1、2、5,6の常用耐圧で、それらのオ
−バ−ロ−ドリリ−フ弁21A、B、22A、B、25
A、B、26A、Bの設定圧りより低い。 Pr1〜Pr6: アクチュエ−タ1、2、5、6のオ−
バ−ロ−ドリリリ−フ弁21A、B、22A、B、25
A、B、26A、Bの設定圧力(通常シリンダ等で設定
されるオ−バ−ロ−ド圧力) とすれば、 Pm > Pr1〜Pr6 > Pa となり、しかも、 Pm、Pr1〜Pr6 ≧ Pa+ΔPu である。
【0056】(変形例)なお、前記第2信号回路71に
設けた第2リリ−フ弁73を電磁比例リリ−フ弁にすれ
ば、当該電磁比例リリ−フ弁のリリ−フ圧の調整を適時
行なうことが容易となり、並行動作する複数アクチュエ
−タの中の一部を停止させた場合における、他のアクチ
ュエ−タの速度の急変発生を容易に防止でる。
【0057】(第2実施例)次に、この発明の第2実施
例を、その制御回路の要部の模式説明図の図2を用いて
説明する。なお、前記図1に示した第1実施例と共通す
る部分には同一名称及び同一符号を用いる。
【0058】図2において、13D、14Dは左右の旋
回モ−タ3、4の駆動回路13A、14Aに設けた方向
切換弁13、14の操作レバ−、13K、14Kは操作
レバ−13D、14Dの操作を検出してON、OFFす
る検出スイッチ、90は操作レバ−13D、14Dの操
作を検出する検出回路、91は電源で、操作レバ−13
D、14Dの往復動に基づく検出スイッチ13K、14
KのONにより検出回路91を閉成し、これにより磁性
第2切換弁72Aのスプ−ルを、そのばねに抗して押下
げて(図2)第2信号回路71を閉成する。
【0059】この第2実施例によれば、左右の走行モ−
タ3、4の方向切換弁13、14の操作レバ−13D、
14Dの一方及び又は双方の操作(移動)により、検出
スイッチ13K、14Kの一方又は双方がONすると検
出回路90が閉成され、これにより磁性の第2切換弁7
2Aが付勢され、同第2切換弁72Aがそのスプリング
に抗して押下げられ、第2信号回路71を閉じる。その
余の構造、作用及び効果は前記第1実施例と略々同様で
ある。
【0060】(第3実施例)次に、この発明の第3実施
例を、その制御回路の要部の模式回路説明図の図3を参
照して説明する。なお、図1に示した第1実施例と共通
する部分には同一名称及び同一符号を用いる。
【0061】図3において、13L、14Lは左右の走
行モ−タ3、4の方向切換弁13、14のリモ−トコン
トロ−ル弁(第1実施例にを示す図1の符号59−3、
59−4参照)、13M、14Mはリモ−トコントロ−
ル弁13L、14Lの操作信号を方向切換弁13、14
のスプ−ル両端部へ伝達する油圧操作信号回路、13
N、14Nはシャトル弁、59はリモ−トコントロ−ル
弁、59−1、59−2、59−5、59−6は、それ
ぞれバケットシリンダ1、ブ−ムシリンダ2、旋回モ−
タ、ア−ムシリンダ6のリモ−トコントロ−ル弁であ
る。
【0062】94はリモ−トコントロ−ル弁59の各リ
モ−トコントロ−ル弁59−1、59−2、59−5、
59−6又はその操作レバ−の操作量を検知、伝達する
油圧回路、95はシャトル弁13N、14Nを連結する
油圧回路、96は油圧回路95のシャトル弁、97はシ
ャトル弁96と前記アクチュエ−タ1、2、5、6のリ
モ−トコントロ−ル弁59(59−1〜59−6)間に
設けたシャトル弁、98はシャトル弁97により選択し
た油圧制御信号を、第2切換弁72Aに伝達する油圧回
路である。
【0063】第3実施例によれば、左右の走行モ−タ
3、4の方向切換弁13、14のリモ−トコントロ−ル
弁13L、14Lの操作レバ−の操作信号が、油圧操作
信号回路13M、14Mを介して方向切換弁13、14
のスプ−ルに伝達され、走行モ−タ3、4が駆動される
と共に、同操作信号回路13M、14Mの操作信号圧が
シャトル弁13N、14Nにより選択され、さらにそれ
らの高い方の油圧が油圧回路95のシャトル弁96によ
り選択され、この選択された圧油を油圧回路98を介し
て第2切換弁72のスプ−ルに印加し、同スプ−ルをそ
のスプリングに抗して下方(図3)へ押下げ、常開の第
1信号回路71を閉成する。
【0064】この第3実施例では、前記シャトル弁96
により選択した油圧を、油圧回路98を介して前記第2
切換弁72に印加するに当り、前記前記バケットシリン
ダ1、ブ−ムシリンダ2、旋回モ−タ5、ア−ムシリン
ダ6のうち、前記左右の走行モ−タ3、4と共に、高圧
作動を必要とするアクチュエ−タがある場合だけ、それ
らの方向切換弁11、12、15、16のリモ−トコン
トロ−ル弁59−1、59−2、59−5、59−6の
操作圧を伝達する油圧回路94を、シャトル弁97を介
して前記シャトル弁96に接続し、このシャトル弁97
により高圧駆動を要するアクチュエ−タのリモ−トコン
トロ−ル弁59−1、59−2、59−5、59−6の
操作圧を選択し、油圧回路98を介して第2切換弁72
のスプ−ルへ印加して閉に切換えて第2信号回路71を
閉成し、目的とするアクチュエ−タを高圧駆動する。な
お、その余の構造、作用及び効果は前記第1実施例の構
造、作用及び効果と略々同様である。
【0064】
【発明の効果】この発明は、前記のような構成を有し、
作用をするするから次のような効果が得られる。
【0065】(1) 単一可変容量ポンプにより複数ア
クチュエータを同時又は各別に駆動可能にした作動制御
装置において、前記複数アクチュエータの選択された最
高負荷圧信号を可変容量ポンプへ指令する信号回路から
分岐する第2信号回路に、常開の第2切換弁と前記複数
アクチュエータの駆動回路のリリーフ弁より低設定圧の
第2リリーフ弁又は減圧弁とを設けると共に、前記第2
切換弁に前記走行モータの方向切換弁の位置信号又は操
作信号を印加することにより、同第2切換弁を適時閉に
自動的に切換え可能に構成したから、前記第2切換弁の
開により第2信号回路を第2リリーフ弁又は減圧弁の低
設定圧を選択し、並行動作する複数アクチュエータの一
部の操作停止時における他のアクチュエータの速度急変
発生を防止する外、仮に、第2信号回路に配設した第2
切換弁の閉への切換操作を忘れた場合においても、前記
第2切換弁が自動的に閉に切換わってポンプ指令信号回
路が高圧に自動的に切換わり、前記複数アクチュエータ
が同時に高設定圧により駆動され、当該産業車両の泥濘
地等からの脱出を容易にする。
【0066】(2) 可変容量ポンプへ信号回路から分
岐する第2信号回路に設けた常開の第2切換弁の閉への
切換作動を自動化すると共に、その各アクチュエータに
設けられていたポートリリーフ弁を、通常のポートリリ
ーフ弁よりも高設定圧のオーバーロードリリー弁として
機能させることができ、ひいては、左右の走行モータと
の同時操作時等に、それぞれが本来必要とする各アクチ
ュエータの駆動力を確保する。
【0067】(3) 前記可変容量ポンプへ信号回路か
ら分岐する第2信号回路に設けた常開の第2切換弁のス
プ−ルに、走行モ−タの駆動回路に設けた方向切換弁の
操作レバ−の操作位置信号又は操作圧信号を印加して、
前記第2切換弁を自動的に閉に切換え得るようにしたか
ら、左右の走行モ−タと他のアクチュエ−タとの同時駆
動による、当該産業車両の走行モ−タの走行力と他のア
クチュエ−タの出力との同時利用を確実にする。
【0068】(4) 前記各種アクチュエ−タの内、高
圧駆動操作を必要とするものがある場合、前記第2信号
回路に設けた常開の第2切換弁のスプ−ルに、前記走行
モ−タ以外の何れかのアクチュエ−タへの圧油の方向切
換弁の操作レバ−の操作位置信号又は操作圧信号により
ONする圧力スイッチにより、前記第2切換弁を自動的
に閉に切換え得るようにしたから、走行モ−タと他のア
クチュエ−タとの同時高設定圧、高出力駆動を行ない、
当該産業車両等の部分的な持上げ等を含む任意の作業を
容易に行なえる。
【0069】(5) 前記各種アクチュエ−タの内、高
圧駆動操作を必要とするものがある場合、前記第2信号
回路の常開の第2切換弁のスプ−ルに、前記走行モ−タ
の操作レバ−の操作信号圧と、前記走行モ−タ以外の他
のアクチュエ−タの方向切換弁の操作レバ−の操作信号
圧から、シャトル弁により選択した信号圧を印加して、
前記第2切換弁を自動的に閉に切換え、前記複数アクチ
ュエ−タを高設定圧油で駆動可能にしたから、左右の走
行モ−タの方向切換弁の操作レバ−と選択したアクチュ
エ−タの方向切換弁の操作レバ−との操作信号圧との必
要とするものが、シャトル弁を介して第2切換弁に確実
に伝達され、左右の走行モ−タと選択されたアクチュエ
−タとの同時駆動による、当該産業車両等の操作性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る単一可変容量ポンプによる複数
アクチュエ−タの作動制御装置の第1実施例の制御回路
の模式説明図である。
【図2】この発明の第2実施例の制御回路の要部の模式
説明図である。
【図3】この発明の第3実施例の制御回路の要部の模式
説明図である。
【符号の説明】
1……バケットシリンダ 2……ブ−ムシリンダ 3、4……左、右走行モ−タ 5……旋回モ−タ 6……ア−ムシリンダ 10……方向切換弁ブロック 11〜17……方向切換弁 11A〜17A……駆動回路 11M〜16M……操作信号回路 13D、14D……操作レバ− 13K、14K……検出スイッチ 13L、14L……リモ−トコントロ−ル弁 11M〜16M……操作信号回路 13N、14N……シャトル弁 21A、B〜26A、B……オ−バ−ロ−ドリリ−フ弁 31〜37……コンペン−セ−タ弁 31A〜37A………ばね圧調整シリンダ 42〜48……シャトル弁 51……可変容量ポンプ 51A……信号圧発生ポンプ 52……傾転板 53……シリンダ 54……ア−ム 55、58……馬力(圧力)制御弁 57……流量制御弁 59、59−1〜59−6……リモ−トコントロ−ル弁 60……第1切換装置 61……吐出回路 62……排出回路 65……信号回路(LS回路) 70……第2切換装置 71……第2信号回路 72……第2切換弁 72A……磁性第2切換弁 73……第2リリ−フ弁 80……切換弁 81……リリ−フ弁 91……電源 85、87、95、98……油圧回路 86……シャトル弁 90……検出回路 92……信号回路 96、97……シャトル弁 M……エンジン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一可変容量ポンプの吐出回路に複数ア
    クチュエータを、コンペンセータ弁付方向切換弁を介し
    て並設し、前記複数アクチュエータの最高負荷圧を選択
    する複数のシャトル弁により選択された前記各アクチュ
    エータの最高負荷圧力と、前記可変容量ポンプの吐出圧
    力との対比により、前記可変容量ポンプの吐出量を調整
    して、前記複数アクチュエータの同時又は各別の駆動を
    可能にすると共に、前記最高負荷圧のアクチュエータの
    操作信号回路から分岐する第2信号回路に、常開の第2
    切換弁と、前記複数アクチュエータのリリーフ弁より低
    設定圧の第2リリーフ弁又は減圧弁を設けた制御装置に
    おいて、前記第2信号回路に設けた常開の第2切換弁
    に、前記走行モータの駆動回路の操作レバーの操作信号
    圧又は操作圧信号を印加して、前記第2切換弁を自動的
    に閉に切換え得るようにしたことを特徴とする単一可変
    容量ポンプによる複数アクチュエータの作動制御装置。
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