JP3153640U - チャック付き合成樹脂製袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャック付き合成樹脂製袋について、主収納部と補助収納部とを具備した分別収納性・主収納部のみへの袋詰めの確実性・主収納部への能率のよい袋詰め作業性・補助収納部の開放容易性・簡単で合理的な袋の製造・コストの抑制などを満足させる袋を提供する。【解決手段】内部に主収納部12を有する袋本体11が二枚の主フィルム21・22により形成されている。上部開放型の補助収納部13が一方の主フィルム21と補助フィルム31とで袋本体11に組み合わせ形成されている。補助フィルム31の上端部と袋開口部の内面にあるチャック41との相対関係では、補助フィルム31の上端部がチャック41よりも下位にある。袋詰めされていないときの袋本体11の底は収納物Xの袋詰め用として開放されている。開放底より袋本体11内に収納物Xが袋詰されたときは、袋本体11の底がその底辺部沿いにシールされる。【選択図】図1

Description

本考案は袋開閉用のチャックを備えた合成樹脂製袋の技術分野に属するものであり、より詳しくは、袋内部および/または袋外部に補助収納部が設けられたチャック付き合成樹脂製袋の改良に関するものである。
商品包装用や物品収納用の合成樹脂製袋として、袋開口部の内面に雌雄咬合型のチャックを備えたものが広く普及している。チャック付き合成樹脂製袋については、また、有用性を高めるために分別収納機能を付加したものも提供されている。ちなみに分別収納機能のあるチャック付き合成樹脂製袋は、主収納部のほかにポケット状の補助収納部が仕切り手段や折り込み手段などで形成されているものである。かかる袋の場合は、たとえば個別包装された菓子などを袋詰めに使用した場合につぎのような望ましい結果を期待することができる。それは合成樹脂製袋の主収納部内から個別包装の菓子を取り出し、包装紙を剥がして菓子を食するというときに、剥離後の包装紙を補助収納部に分別収納することができるからである。こうした措置がとれるときには、俗に「ポイ捨て」といわれる包装紙の路上投棄が誘発されがたくなる。種子のある乾燥果実をこの種の袋で包装する場合も、食べ滓(種子)を補助収納部に分別収納することができるので、路上への「種子吐き捨て」に対し抑制がかかる。ゆえにこの種の袋は、公衆道徳(モラル)・エチケット・マナーなどを遵守させる上で、その一助になる。
補助収納部のあるチャック付き合成樹脂製袋については下記の特許文献1〜4に種々の技術が開示されている。これらの文献技術は、それぞれに独自の工夫があるので、その目的や効果の範囲内において有用で有益なものといえる。しかしながら既述のマナー利用などを推進するときは、収納物の袋詰めに際し、事後発生する不要物や廃棄物の収納用として補助収納部を空の状態にしておくことが要求される。そのために収納物は、主収納部のみに袋詰めしなければならない。かかる利用形態などを踏まえて既存の袋を検討した場合は、特許文献1〜4の各袋にも改善すべき課題が残されている。以下その課題点について指摘する。
特許文献1に開示されたものは、袋本体の上下中間部にポケット状をした上部開放型の補助収納部を設けるという技術である。そのために当該文献技術では、袋の構成材料であるフィルムを特殊に裁断したり特殊なフィルム積層態様でシールしたりして、それを一体化しなければならない。これは概して技術難度が高いものであるから、それが製品コストに跳ね返る。ゆえに特許文献1のものは合成樹脂製袋のコストダウンなどをはかる上で改善が望まれる。一方、この文献技術のように、未シール状態にある袋開口部(袋本体の上部)側から袋本体の主収納部内にのみ収納物を袋詰めするときは、誤って上部開放型の補助収納部内に収納物を混入させてしまうおそれがある。したがって特許文献1に係る袋の場合、主収納部への収納物の袋詰め作業に際して高度の作業性が要求される。
特許文献2に開示されたものは、二枚のフィルムを二枚重ねにして二つ折りし、その左右をサイドシールすることにより、複数の収納部をもつ袋本体を形成するという技術である。これは二枚重ねのフィルムを二つ折りすることで三つの収納部を一挙に形成し、しかもフィルムの単純な折り込み作業を主体にしてこれを行うものであるから、袋の製造技術難度が低く合理性も高いといえる。しかしながらこの文献技術に係る袋も、主収納部内への収納物の袋詰めは、特許文献1のものと実質的に同じであるから、これも上部開放型の補助収納部内に収納物を混入させてしまうおそれがある。したがって特許文献2に係る袋の場合も、主収納部への収納物の袋詰め作業に際して高度の作業性が要求される。
特許文献3・4に開示されたそれぞれの合成樹脂製袋は、二つ折りされた一枚のフィルムの中に中仕切り用のフィルム一枚を挟んでこれらの両側辺部や底辺部を接着したものである。これらの両文献技術にみられる各袋の場合、袋本体内に中仕切り用のフィルムで仕切られた二つの収納部が形成されているから、この二つの収納部を主収納部と補助収納部に使い分けることができる。両文献技術については、また、特許文献3にみられる中仕切り用フィルムの上端部がチャックの取付位置を下回り、特許文献4にみられる中仕切り用フィルムの上端部がチャックの取付位置を上回るという点で両者の技術に相違がみられるが、収納部の構成に関しては両者に実質的な相違がない。この両文献技術に係る各袋のも特許文献1・2のものと同様、袋本体の上部側から一方の収納部(主収納部)内に収納物を詰め込むというのであるから、その際に他方の収納部(補助収納部)内に収納物を混入させてしまうおそれがある。したがって特許文献3・4に係る各袋も、主収納部への袋詰め作業難度が高く、この作業を能率よく行うのが困難になる。
特公平05−047462号公報 特開2000−025794号公報 実開昭60−105377号マイクロフィルム 実公平02−048362号公報
本考案はこのような技術課題に鑑み、主収納部と補助収納部とを具備した分別収納性・主収納部のみへの袋詰めの確実性・主収納部への能率のよい袋詰め作業性・補助収納部の開放容易性・簡単で合理的な袋の製造・コストの抑制など、これらを満足させることのできるチャック付き合成樹脂製袋を提供しようとするものである。
本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋は所期の目的を達成するために下記の第一課題解決手段〜第八課題解決手段を特徴とする。
[第一課題解決手段]
主収納部を内部に有するものであって上辺部側に袋開口部のある袋本体が二枚の主フィルムで形成されているとともに、相対開閉自在な雌雄咬合型のチャックが袋本体の上辺部に沿って袋開口部の内面に設けられており、しかも袋本体には、これに組み合わされた補助フィルムを介して補助収納部が設けられているチャック付き合成樹脂製袋において、
二枚の主フィルムのうちのいずれか一方と補助フィルムについて、その一方の主フィルムの底辺部より補助フィルムが延長されて当該一方の主フィルムと補助フィルムとが一連で一体をなしていること、および、
一方の主フィルムにある補助フィルムが、その主フィルムの底辺部を折り曲げ箇所にして上向きに折り返されていること、および、
補助フィルムを上向きに折り返された一方の主フィルムとこれに対応する他方の主フィルムとが互いに重ね合わされ、かつ、各主フィルムの両側辺部と補助フィルムの両側辺部とが重層状態でシールされ、かつ、各主フィルムの上辺部も重層状態でシールされて、内部に主収納部をもつ袋本体が二枚の主フィルムにより形成されているとともに、上部開放型の補助収納部が一方の主フィルムと補助フィルムとで袋本体に組み合わせ形成されていること、および、
補助収納部の上辺部側にある補助フィルムの上端部と、袋本体における袋開口部の内面にあるチャックとの相対関係において、補助フィルムの上端部がチャックよりも下位にあること、および、
袋本体の底について、袋本体内に収納物が袋詰めされていないときには、袋本体の底が収納物の袋詰め用として開放されているものであり、かつ、袋本体の開放された底より袋本体内に収納物が袋詰されたときには、袋本体の底がその底辺部沿いにシールされるものであること
を特徴とする。
[第二課題解決手段]
主収納部を内部に有するものであって上辺部側に袋開口部のある袋本体が二枚の主フィルムで形成されているとともに、相対開閉自在な雌雄咬合型のチャックが袋本体の上辺部に沿って袋開口部の内面に設けられており、しかも袋本体には、これに組み合わされた補助フィルムを介して補助収納部が設けられているチャック付き合成樹脂製袋において、
二枚の主フィルムと補助フィルムについて、各主フィルムの底辺部より補助フィルムがそれぞれ延長されて、それぞれの主フィルムとそれぞれの補助フィルムとが一連で一体をなしていること、および、
二枚の主フィルムにある各補助フィルムが、各主フィルムの底辺部を折り曲げ箇所にしてそれぞれ上向きに折り返されていること、および、
補助フィルムを上向きに折り返された二枚の主フィルムが互いに重ね合わされ、かつ、各主フィルムの両側辺部と各補助フィルムの両側辺部とが重層状態でシールされ、かつ、各主フィルムの上辺部も重層状態でシールされて、内部に主収納部をもつ袋本体が二枚の主フィルムにより形成されているとともに、上部開放型で複数の補助収納部が各主フィルムと各補助フィルムとで袋本体にそれぞれ組み合わせ形成されていること、および、
各補助収納部の上辺部側にある各補助フィルムの上端部と、袋本体における袋開口部の内面にあるチャックとの相対関係において、各補助フィルムの上端部がチャックよりも下位にあること、および、
袋本体の底について、袋本体内に収納物が袋詰めされていないときには、袋本体の底が収納物の袋詰め用として開放されているものであり、かつ、袋本体の開放された底より袋本体内に収納物が袋詰されたときには、袋本体の底がその底辺部沿いにシールされるものであること
を特徴とする。
[第三課題解決手段]
上記第一課題解決手段1または上記第二課題解決手段に記載されたチャック付き合成樹脂製袋において、
補助フィルムが上向きかつ袋本体内に折り返されて補助収納部が袋本体内に形成されていることを特徴とする。
[第四課題解決手段]
上記第一課題解決手段1または上記第二課題解決手段に記載されたチャック付き合成樹脂製袋において、
補助フィルムが上向きかつ袋本体外に折り返されて補助収納部が袋本体外に形成されていることを特徴とする。
[第五課題解決手段]
上記第二課題解決手段に記載されたチャック付き合成樹脂製袋において、
一方の主フィルムにある補助フィルムが上向きかつ袋本体内に折り返され、かつ、他方の主フィルムにある補助フィルムが上向きかつ袋本体外に折り返されて、補助収納部が袋本体内外のそれぞれに形成されていることを特徴とする。
[第六課題解決手段]
上記第一課題解決手段〜上記第五課題解決手段のいずれかに記載されたチャック付き合成樹脂製袋において、
補助フィルムの上端部に、袋本体の両側辺部から遊離した摘み片が形成されていることを特徴とする。
[第七課題解決手段]
上記第一課題解決手段〜上記第六課題解決手段のいずれかに記載されたチャック付き合成樹脂製袋において、
補助フィルムの上端部に、袋本体の上辺部に沿う厚肉部が形成されていることを特徴とする。
[第八課題解決手段]
上記第一課題解決手段〜上記第七課題解決手段のいずれかに記載されたチャック付き合成樹脂製袋において、
主収納部内にのみ収納物が詰め込まれて補助収納部が空の状態に保持され、この状態で袋本体の底がその底辺部沿いにシールされるものであることを特徴とする。
本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋は下記(1)〜(7)のような効果を有する。
(1) 袋本体が主収納部と補助収納部とを具備するものである。この場合の主収納部を収納物の袋詰めのみに充当し、収納物に起因して事後発生する滓入れや屑入れとして補助収納部を予定予備するなど、これらの使い分けによって所要の分別収納が可能になる。とくに収納物に起因して事後発生する滓や屑の処理に補助収納部をあてた場合には、モラル・エチケット・マナーなどの遵守や高揚に貢献できる。
(2) 上記のような分別収納において、補助収納部を事後使用のために空の状態にしておくというときは、主収納部のみに収納物を入れ、補助収納部には収納物が入り込むことのないような袋詰め作業を行わねばならない。この場合に底を開放されている袋本体は、これの上下反転で開放底が上を向くから、ここより主収納部内に収納物を簡単に入れることができる。それに袋本体の底を上向きにしたときは、上面開放型の補助収納部も上下反転状態になってその開口部を下向きにする。したがって上を向きの開放底側から主収納部内に収納物を入れるとき、開口部が下向きの補助収納部には収納物が侵入しない。ゆえに主収納部をターゲットにしてここにのみ確実に収納物を入れることができる。
(3) 主収納部に限定した収納物の袋詰めが、格別の手段を講ぜずとも単に袋本体を上下反転させるだけで能率よく実施することができる。したがって主収納部のみに収納物を入れた袋詰め製品の量産に適することとなる。
(4) 袋詰め状態のときの袋本体では、主収納部の収納物によって補助収納部が圧迫を受ける。これについて主フィルム(主収納部用)と補助フィルム(補助収納部用)との関係でいうと、補助フィルムは主フィルムに対して常に密接しがちということである。従来品において開封後の袋がこのような状況にあるときは、上面開放型の補助収納部を簡単に開くことができないのが通常である。これに対し、袋本体の両側辺部から遊離した摘み片が補助フィルムの上端部に形成されている本考案の場合は、その遊離した摘み片が形や向きを変えやすいものであるため、その変形自由度に依存して摘み片を簡単に把持し、それによって補助収納部を難なく開けることができる。
(5) 袋本体の上辺部に沿う厚肉部が補助フィルムの上端部に形成されているものは、そのフィルム上端部が他部よりもしっかりしたものになる。これはそこを掴んだり摘んだりするときに手掛かりとなり、それによって、そこを掴んだり摘んだりした際の手応えも得られる。かかる肉厚部が、密接しやすく引き離しがたいフィルムに形成されているときは、たとえフィルム相互が密接していても、その肉厚部を手掛かりにして該部を掴む(あるいは摘む)ことで、密接フィルム相互を簡単に引き離すことができる。したがってこの厚肉部があることにより、補助収納部を開けるときの補助フィルム上端部が取り扱いやすくなる。さらにいうと、補助フィルムの上端部に上記の摘み片があってそこに厚肉部が形成されているものでは、この二つの構成要素によって補助フィルム上端部がより取り扱いやすいものになり、補助収納部の開放容易性がさらに高まることとなる。
(6) 袋の主たる構成材料は、チャックを備えた主フィルムや補助フィルムだけでよいものである。これらについては所定どおりに折り込んだり重ね合わせたりし、その要所要所をシールするだけで、目的とする高機能の袋が得られるものである。これは、また、使用材料の増加を抑制しつつ簡潔な構成にまとめ上げたものであるから、高機能の袋について簡単で合理的な製造が実現する。
(7) この高機能の袋については、使用材料の増加が抑制できたり簡単で合理的な製造もはかれたりするので無駄なコストの発生を排除できることとなり、ひいては、それが製品段階でのコストダウンにも反映する。
本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋について、第一実施形態を示した正面図(A)と縦断面(B)とシール状態の底部縦断面図(C)である。 本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋について、第二実施形態を示した正面図(A)と縦断面(B)とシール状態の底部縦断面図(C)である。 本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋について、第三実施形態を示した正面図(A)と縦断面(B)とシール状態の底部縦断面図(C)である。 本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋について、第四実施形態を示した正面図(A)と縦断面(B)とシール状態の底部縦断面図(C)である。 本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋について、第五実施形態を示した正面図(A)と縦断面(B)とシール状態の底部縦断面図(C)である。
本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋の各種実施形態すなわち第一実施形態〜第五実施形態について、これらの基本事項や共通事項を添付の図1〜図5に基づき説明する。
図1〜図5において、11は袋本体、21・22は主フィルム、31・32は補助フィルム、41はチャック、51は摘み片、61は厚肉部、71・72はサイドシール、73はアッパシール、74はボトムシールをそれぞれ示す。
上記において、袋本体11の構成材料である主フィルム21・22および補助フィルム31・32は、ヒートシール性(熱接着性)のある周知の合成樹脂(プラスチック)からなるものである。一例でいうと、これらのフィルムはポリエチレンやポリプロピレンなどのいわゆるポリオレフィン系の合成樹脂からなる。さらに、上記した補助フィルム31・32も、材質に関しては主フィルム21・22と同じものである。
上記におけるチャック41は公知ないし周知のものであって、合成樹脂製の雌雄咬合型のものからなる。ちなみに「チャック」なる語は「ファスナー」や「ジッパー」と同義語である。具体的にいうと、チャック41は対をなす雌型咬合具42と雄型咬合具43とを備えていて、それらは合成樹脂製でヒートシール可能なテープ状をしている。この雌雄一対の両咬合具42・43については周知のとおり、これらを対面させて噛み合い方向に加圧することにより雌型咬合具42の凹部と雄型咬合具43の凸部とが互いに噛み合うものであり、かつ、これを引き剥がす方向の力を加えることでその噛み合いが外れるものである。主フィルム21・22との関係でいうと、チャック41の両咬合具用の構成材料は、主フィルム21・22に対しヒートシール手段で接着できる合成樹脂からなる。したがって、後述する内容で主フィルム21・22の内面の所定箇所に接着されている雌型咬合具42や雄型咬合具43の場合は、一例として、このようなヒートシール手段による。この一例でチャック41は、主フィルム21・22に対して後付けされているが、当初から主フィルム21・22に一体形成されていても構わないし、上記テープ状のものが接着剤などで後付けされても構わないものである。
図1(A)〜図1(C)に例示された第一実施形態のチャック付き合成樹脂製袋についていうと、この実施形態における袋本体11は、二枚の主フィルム21・22と一枚の補助フィルム31とを主体にして構成されている。この実施形態において四角形をなす二枚の主フィルム21・22は、これらフィルム部分のみにかぎれば、互いに同形で寸法も実質同一のものである。しかし、そのうちの一方の主フィルム21には、補助フィルム31が一体化されている。すなわち、主フィルム21の底辺部に補助フィルム31が連なるという態様で当該両フィルムが一連のものになっている。二枚の主フィルム21・22における上端部側の内面には、チャック41の雌型咬合具42や雄型咬合具43がヒートシール手段で取り付けられる。より具体的にいうと、一方の主フィルム21における上端部寄りの内面には、その上端部に沿って雌型咬合具42が熱融着され、かつ、他方の主フィルム21における上端部寄りの内面には、その上端部に沿って雄型咬合具43が熱融着される。かくて両主フィルム21・22の所定位置に取り付けられたチャック41の雌型咬合具42や雄型咬合具43は、これら咬合具付きフィルムの内面を正対させて両主フィルム相互の上端部を揃えたときに、雌型咬合具42の凹部と雄型咬合具43の凸部とが互いに噛み合うように対応するものである。
一方の主フィルム21に一体化された補助フィルム31について詳しくいうと、その幅は主フィルム21・22とそれと同じであるが、その上端から下端にわたる寸法(高さ)は主フィルム21・22のそれよりも小さい(低い)ものである。図1(A)(B)を参照して明らかなように、補助フィルム31は主フィルム21の底辺部を折り曲げ箇所にしてそこから上向きに折り返されるとともに、その主フィルム21に重ね合わされるものである。ちなみに本考案でいうところの「重ね合わせ」の語は、主フィルム21と補助フィルム31とが図1(B)のように間隙を介在して対面していることをも含むものである。この折り返しで袋本体11の内面かつ上端側へ回り込んだ補助フィルム31の一端部すなわち上端部は、主フィルム21に付された雌型咬合具42の下位に位置するものである。この補助フィルム31は、また、その上部両角が弧状または斜状に切除されており、かかる加工形成によって、摘んだり掴んだりするのが容易な摘み片51が形成されている。この摘み片51は後述するように、袋本体11の両側辺部(サイドシール)から遊離するものである。さらに、補助フィルム31の上端部でもある当該摘み片51の上端部には、厚肉部61も形成されている。一例として厚肉部61は、補助フィルム31の上端部に凸状の玉縁を成形することでつくられる。他の一例として厚肉部61は、合成樹脂製のヘム材(例:ポリオレフィン系の形状保持テープなど)をあてがい、それをヒートシール手段やその他で接着一体化することにより形成される。さらに他の一例として厚肉部61は、補助フィルム31の上端部(縁)を折り返して二重以上の多重層にし、そこを上記と同様に接着一体化することで形成される。
上記の第一実施形態では図1(A)(B)のとおり、補助フィルム31を上向きに折り返された一方の主フィルム21とこれに対応する他方の主フィルム22とが互いに重ね合わされる。さらにいうと、二枚の主フィルム21・22間に補助フィルム31が介在する態様において、これらのフィルムが重ね合わされる。こうした場合、両主フィルム21・22の両側辺部と補助フィルム31の両側辺部とが重層状態になるとともに、両主フィルム21・22の上辺部相互・底辺部相互も重層状態になる。袋本体11についていえば、かかるフィルム重ね合わせ状態において、重層状態にある両主フィルム21・22の両側辺部と補助フィルム31の両側辺部とがヒートシール手段でシールされたり、両主フィルム21・22の上辺部相互がヒートシール手段でシールされたりすることによって形成されるのである。換言すると、所定の重層状態にある各フィルムの所要三箇所にシールが施されることで袋本体11が形成されるのである。かくて形成された袋本体11の場合、両側辺部にサイドシール71・72を有し、上辺部にアッパシール73を有するものであるが、底はシールがなくて開放状態のままである。
図1(A)(B)を参照して袋本体11を詳述する。袋本体11は内部に主収納部12を有するものであるが、その底はシールされていないために開放状態にある。袋本体11内で上端部側にはアッパシール73の下にチャック41が存在する。袋本体11でチャック41よりも上位の部分(アッパシール73の部分)は、袋を開封するときの破袋操作で除かれるものである。そのために、チャック41とアッパシール73との間に切り取り線(図示せず)が形成されたり、袋本体11の一側辺部であってチャック41とアッパシール73との間に該当する箇所にノッチ(図示せず)が形成されたりすることもある。袋本体11の内部には、また、一方の主フィルム21と補助フィルム31とで形成された上部開放型の補助収納部13がある。このような補助収納部13については、これが袋本体11内に存在するものであるからインナポケットということができる。袋本体11内で補助収納部13の上端部(摘み片51)は、すでに述べたように、チャック41よりも下位にある。さらに補助フィルム31の上端部にある摘み片51も既述のとおり、袋本体11の両側辺部(両サイドシール71・72)から遊離しているものである。
図1(A)(B)の袋本体11において、これの主収納部12内に収納物Xを入れるときは、袋本体11の開放状態にある底を上向きにした後、充填機などを介して袋本体11の底側から主収納部12内に所定量の収納物Xを充填する。この袋詰めのときは、袋本体11が上下反転状態にあって補助収納部13の上部開放側が下向きになるので、その補助収納部13内には収納物Xが侵入しない。ゆえに収納物Xは主収納部12内のみに充填されて補助収納部13は空の状態に保持される。この袋詰め後、袋本体11の底はその底辺部に沿ってヒートシール手段でシールされる。すなわち、収納物Xを袋詰めされた後の袋本体11の底には、図1(C)のごとくボトムシール74が形成される。
本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋の第一実施形態は上記のとおりである。この第一実施形態のチャック付き合成樹脂製袋において、既述のようにして袋詰めされた収納物Xについては、自明のとおり、袋本体11のアッパシール73部を切除し、チャック41を開いてそこから主収納部12内の収納物Xを取り出せばよい。取り出し後の収納物Xから発生した屑や滓などについては、袋本体11内にある補助収納部13の上部開放部分を広げてその内部に分別収納するものである。この際、補助収納部13の上部側にある開口は、その上部側の摘み片51を摘むことで簡単に大きく広げることができる。よって補助収納部13内への分別収納が容易に行える。
つぎに本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋の第二実施形態について、図2(A)〜図2(C)を参照して説明する。
図2(A)〜図2(C)に例示された第二実施形態のチャック付き合成樹脂製袋は、既述の補助収納部13が袋本体11外に形成されているものである。すなわちこの第二実施形態では、図2(A)(B)のごとく補助フィルム31を上向きかつ外側に折り返された一方の主フィルム21とこれに対応する他方の主フィルム22とが互いに重ね合わされ、この重ね合わせ状態において、両主フィルム21・22の両側辺部と補助フィルム31の両側辺部とがヒートシール手段でシールされるとともに、両主フィルム21・22の上辺部相互もヒートシール手段でシールされたものである。かくて形成された袋本体11も、その両側辺部や上辺部に既述のサイドシール71・72やアッパシール73があって、底辺部が未シールの開放状態になっている。この例の補助収納部13は、これが袋本体11の外部(詳しくは外部表面)に存在するものであるから、アウターポケットということができる。図2(A)〜図2(C)に示された袋本体11のその他の事項は、第一実施形態で述べた事項と実質的に同じかそれに準ずるものである。したがって第二実施形態の袋本体11に関するその他の事項は、第一実施形態やその他で述べた内容を参照することで省略する。
図2(A)(B)に示された第二実施形態のチャック付き合成樹脂製袋も第一実施形態の場合と同じく、主収納部12内に収納物Xが詰められ、かつ、袋詰め後における袋本体11の底が、その底辺部に沿って既述のヒートシール手段でシールされるものである。したがって袋詰めされてシールされた後の袋本体11の底には、図2(C)のごとくボトムシール74がある。第二実施形態に係るチャック付き合成樹脂製袋も、主収納部12内のみに収納物Xが詰められ、収納物Xから生じる屑や滓が補助収納部13内に分別収納されるのであるから、その使用形態については、第一実施形態のそれと実質的同じかそれに準じたものといえる。
つぎに本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋の第三実施形態について、図3(A)〜図3(C)を参照して説明する。
図3(A)〜図3(C)に例示された第三実施形態のチャック付き合成樹脂製袋は、複数の補助収納部13・14が袋本体11の内外に形成されているものである。そのために第三実施形態では、図3(B)で明らかなように、一方の主フィルム21に補助フィルム31が一体化されていたり、他方の主フィルム22に補助フィルム32が一体化されていたりする。この場合のフィルム一体化構成(フィルム連続構成)は前例のそれと実質的に同じであり、それによって二枚の主フィルム21・22と二枚の補助フィルム31・32とがそれぞれ[1:1]で連続している。より具体的には、各主フィルム21・22の底辺部に各補助フィルム31・32が連続するという態様で、主フィルム21:補助フィルム31、および、主フィルム22:補助フィルム32がそれぞれ一体化されて連続している。このうちで一方の補助フィルム31は、主フィルム21の底辺部を折り曲げ箇所にしてそこから上向きかつ内側に折り返される。これに対して他方の補助フィルム32は、主フィルム22の底辺部を折り曲げ箇所にしてそこから上向きかつ外側に折り返される。この場合における両補助フィルム31・32の折り曲げ方向は、見かけ上、互いに同じである。しかし、一方の補助フィルム31が袋本体11の内部に位置していたり、他方の補助フィルム32が袋本体11の外部に位置していたりする点で両者は構成上の技術的意味合いが異なる。こうして折り重ねられた一方の両フィルム(主フィルム21+補助フィルム31)と他方の両フィルム(主フィルム22+補助フィルム32)とは、図3(B)のごとく補助フィルム31と主フィルム22とが対面する状態で互いに重ね合わされた後、この重ね合わせ状態において、両主フィルム21・22の両側辺部と両補助フィルム31の両側辺部とが重層状態でシール(ヒートシール)され、かつ、両主フィルム21・22の上辺部相互も重層状態でシール(ヒートシール)される。こうして形成された袋本体11の場合も、その両側辺部や上辺部に既述のサイドシール71・72やアッパシール73があって、底辺部が未シールの開放状態になっている。この例の場合は上記のように、袋本体11の内外に合計二つの補助収納部13・14が形成される。図3(B)を参照して、一方の補助収納部13はこれが袋本体11内に存在するものであるからインナポケットということになり、他方の補助収納部14はこれが袋本体11外に存在するものであるからアウタポケットということになる。図3(A)〜図3(C)に示された袋本体11のその他の事項は、第一実施形態で述べた事項と実質的に同じかそれに準ずるものである。したがって第三実施形態の袋本体11でその他に関する事項は、第一実施形態や第二実施形態など、既述の内容を参照することで省略する。
図3(A)(B)に示された第三実施形態のチャック付き合成樹脂製袋も前例の各実施形態と同じく、主収納部12内に収納物Xが詰められてから、袋本体11の底がその底辺部に沿って既述のヒートシール手段でシールされるものである。したがって袋詰めされてシールされた後の袋本体11の底には、図3(C)のごとくボトムシール74がある。第三実施形態に係るチャック付き合成樹脂製袋においては、主収納部12内のみに収納物Xが詰められるとともに、収納物Xから生じる屑や滓が両補助収納部13・14内に分別収納される。この場合において、屑や滓を両補助収納部13・14をいずれか一方に分別収納し、その他方に屑や滓以外の別物を入れても構わない。したがってこの第三実施形態の場合は、主収納部12内のみに収納物Xを詰め、収納物Xから生じる屑や滓を補助収納部13内および/または補助収納部14内に分別収納するというときに、その使用形態が前記各実施形態のそれと実質的同じかそれに準ずるものとなる。
つぎに本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋の第四実施形態について、図4(A)〜図4(C)を参照して説明する。
図4(A)〜図4(C)に例示された第四実施形態のチャック付き合成樹脂製袋にも、複数の補助収納部13・14が袋本体11に形成されている。この第四実施形態のチャック付き合成樹脂製袋は、第三実施形態のそれと基本的に共通するものであるが、つぎの点に関して両者の構成が相違する。その相違点は、第三実施形態のチャック付き合成樹脂製袋が袋本体11の内部や外部にそれぞれの補助収納部13・14を有するのに対し、第四実施形態のチャック付き合成樹脂製袋が袋本体11の内部に二つの補助収納部13・14を有することである。したがって第四実施形態の場合、二枚の主フィルム21・22や二枚の補助フィルム31・32は、第三実施形態のそれと同様に構成されているものの、それぞれの主フィルム21・22に対する各補助収納部13・14の折り曲げ方向が第三実施形態のそれと相違する。より具体的にいうと、二枚の各補助フィルム31・32は、それぞれの主フィルム21・22の底辺部を折り曲げ箇所にしてそこから上向きかつ内側に折り返される。この場合の両補助フィルム31・32の折り曲げ方向は、見かけ上異なるものである。しかし、両補助フィルム31・32のいずれもが袋本体11の内部に位置するようになる点で両者は構成上の技術的意味合いが同じになる。こうして折り重ねられた双方の両フィルム(主フィルム21と補助フィルム31、主フィルム22と補助フィルム32)は、図4(B)のごとく両補助フィルム31・32が対面する状態で互いに重ね合わされた後、この重ね合わせ状態において、両主フィルム21・22の両側辺部と両補助フィルム31の両側辺部とが重層状態でシール(ヒートシール)され、かつ、両主フィルム21・22の上辺部相互も重層状態でシール(ヒートシール)される。こうして形成された袋本体11の場合も、その両側辺部や上辺部に既述のサイドシール71・72やアッパシール73があって、底辺部が未シールの開放状態になっている。この例で袋本体11に形成される合計二つの補助収納部13・14は、図4(B)を参照して明らかなようにいずれも袋本体11内に存在する。したがって第四実施形態での両補助収納部13・14はいずれもインナポケットということになる。図4(A)〜図4(C)に示された袋本体11のその他の事項は、前記各実施形態で述べた事項と実質的に同じかそれに準ずるものである。したがって第三実施形態の袋本体11でその他に関する事項は、前記各実施形態など、既述の内容を参照することで省略する。
つぎに本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋の第四実施形態について、図5(A)〜図5(C)を参照して説明する。
図5(A)〜図5(C)に例示された第五実施形態のチャック付き合成樹脂製袋にも、複数の補助収納部13・14が袋本体11に形成されている。この第五実施形態のチャック付き合成樹脂製袋は、第三実施形態や第四実施形態のそれと基本的に共通するものであるが、つぎの点に関してそれぞれの構成が相違する。すなわちその相違点は、第三実施形態のチャック付き合成樹脂製袋が袋本体11の内外部に合計二つの補助収納部13・14を有し、かつ、第四実施形態のチャック付き合成樹脂製袋が袋本体11の内部に合計二つの補助収納部13・14を有するのに対し、第五実施形態のチャック付き合成樹脂製袋が袋本体11の外部に合計二つの補助収納部13・14を有することである。したがって第五実施形態の場合、二枚の主フィルム21・22や二枚の補助フィルム31・32は、第三実施形態や第四実施形態のそれと同様に構成されているものの、それぞれの主フィルム21・22に対する各補助収納部13・14の折り曲げ方向が前記両実施形態のそれと相違するのである。これについていうと、二枚の各補助フィルム31・32は、それぞれの主フィルム21・22の底辺部を折り曲げ箇所にしてそこから上向きかつ外側に折り返される。この場合の両補助フィルム31・32の折り曲げ方向は、見かけ上異なるものである。しかし、両補助フィルム31・32のいずれもが袋本体11の外部に位置するようになる点で両者は構成上の技術的意味合いが同じになる。こうして折り重ねられた双方の両フィルム(主フィルム21と補助フィルム31、主フィルム22と補助フィルム32)については、図5(B)のごとく両補助フィルム31・32が対面する状態で互いに重ね合わされた後、この重ね合わせ状態において、両主フィルム21・22の両側辺部と両補助フィルム31の両側辺部とが重層状態でシール(ヒートシール)され、かつ、両主フィルム21・22の上辺部相互も重層状態でシール(ヒートシール)される。こうして形成された袋本体11の場合も、その両側辺部や上辺部に既述のサイドシール71・72やアッパシール73があって、底辺部が未シールの開放状態になっている。この例で袋本体11に形成される合計二つの補助収納部13・14は、図5(B)を参照して明らかなようにいずれも袋本体11外に存在する。したがって第五実施形態での両補助収納部13・14はいずれもアウタポケットということになる。図5(A)〜図5(C)に示された袋本体11のその他の事項は、前記各実施形態で述べた事項と実質的に同じかそれに準ずるものである。したがって第三実施形態の袋本体11でその他に関する事項は、前記各実施形態など、既述の内容を参照することで省略する。
本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋で図示しない実施形態としては、つぎのようなものがある。それは図1〜図5に例示されたいずれかの袋本体11において、摘み片51および/または厚肉部61が、補助収納部13(補助フィルム31)および/または補助収納部14(補助フィルム32)から省略されたものである。その他、袋本体11の上部たとえばアッパシール73の部分には、各図に示すような吊り掛け用の孔81が必要に応じて形成される。
本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋の場合、袋の主たる構成材料は、以上の実施形態で明らかなようにチャックを備えた主フィルムや補助フィルムだけでよいものである。それを既述のように構成することで所定のチャック付き合成樹脂製袋を具現することができる。
本考案に係るチャック付き合成樹脂製袋は主収納部と補助収納部とを具備した使い勝手のよいものであるばかりか、主収納部のみへの袋詰めも確実に行えるものである。これに加え、簡単で合理的な袋の製造やコストの抑制なども満足させることができる。したがって産業上の利用可能性が高いものである。
11 袋本体
12 主収納部
13 補助収納部
14 補助収納部
21 主フィルム
22 主フィルム
31 補助フィルム
32 補助フィルム
41 チャック
42 雌型咬合具
43 雄型咬合具
51 摘み片
61 厚肉部
71 サイドシール
72 サイドシール
73 アッパシール
74 ボトムシール

Claims (8)

  1. 主収納部を内部に有するものであって上辺部側に袋開口部のある袋本体が二枚の主フィルムで形成されているとともに、相対開閉自在な雌雄咬合型のチャックが袋本体の上辺部に沿って袋開口部の内面に設けられており、しかも袋本体には、これに組み合わされた補助フィルムを介して補助収納部が設けられているチャック付き合成樹脂製袋において、
    二枚の主フィルムのうちのいずれか一方と補助フィルムについて、その一方の主フィルムの底辺部より補助フィルムが延長されて当該一方の主フィルムと補助フィルムとが一連で一体をなしていること、および、
    一方の主フィルムにある補助フィルムが、その主フィルムの底辺部を折り曲げ箇所にして上向きに折り返されていること、および、
    補助フィルムを上向きに折り返された一方の主フィルムとこれに対応する他方の主フィルムとが互いに重ね合わされ、かつ、各主フィルムの両側辺部と補助フィルムの両側辺部とが重層状態でシールされ、かつ、各主フィルムの上辺部も重層状態でシールされて、内部に主収納部をもつ袋本体が二枚の主フィルムにより形成されているとともに、上部開放型の補助収納部が一方の主フィルムと補助フィルムとで袋本体に組み合わせ形成されていること、および、
    補助収納部の上辺部側にある補助フィルムの上端部と、袋本体における袋開口部の内面にあるチャックとの相対関係において、補助フィルムの上端部がチャックよりも下位にあること、および、
    袋本体の底について、袋本体内に収納物が袋詰めされていないときには、袋本体の底が収納物の袋詰め用として開放されているものであり、かつ、袋本体の開放された底より袋本体内に収納物が袋詰されたときには、袋本体の底がその底辺部沿いにシールされるものであること
    を特徴とするチャック付き合成樹脂製袋。
  2. 主収納部を内部に有するものであって上辺部側に袋開口部のある袋本体が二枚の主フィルムで形成されているとともに、相対開閉自在な雌雄咬合型のチャックが袋本体の上辺部に沿って袋開口部の内面に設けられており、しかも袋本体には、これに組み合わされた補助フィルムを介して補助収納部が設けられているチャック付き合成樹脂製袋において、
    二枚の主フィルムと補助フィルムについて、各主フィルムの底辺部より補助フィルムがそれぞれ延長されて、それぞれの主フィルムとそれぞれの補助フィルムとが一連で一体をなしていること、および、
    二枚の主フィルムにある各補助フィルムが、各主フィルムの底辺部を折り曲げ箇所にしてそれぞれ上向きに折り返されていること、および、
    補助フィルムを上向きに折り返された二枚の主フィルムが互いに重ね合わされ、かつ、各主フィルムの両側辺部と各補助フィルムの両側辺部とが重層状態でシールされ、かつ、各主フィルムの上辺部も重層状態でシールされて、内部に主収納部をもつ袋本体が二枚の主フィルムにより形成されているとともに、上部開放型で複数の補助収納部が各主フィルムと各補助フィルムとで袋本体にそれぞれ組み合わせ形成されていること、および、
    各補助収納部の上辺部側にある各補助フィルムの上端部と、袋本体における袋開口部の内面にあるチャックとの相対関係において、各補助フィルムの上端部がチャックよりも下位にあること、および、
    袋本体の底について、袋本体内に収納物が袋詰めされていないときには、袋本体の底が収納物の袋詰め用として開放されているものであり、かつ、袋本体の開放された底より袋本体内に収納物が袋詰されたときには、袋本体の底がその底辺部沿いにシールされるものであること
    を特徴とするチャック付き合成樹脂製袋。
  3. 補助フィルムが上向きかつ袋本体内に折り返されて補助収納部が袋本体内に形成されている請求項1または請求項2に記載されたチャック付き合成樹脂製袋。
  4. 補助フィルムが上向きかつ袋本体外に折り返されて補助収納部が袋本体外に形成されている請求項1または請求項2に記載されたチャック付き合成樹脂製袋。
  5. 一方の主フィルムにある補助フィルムが上向きかつ袋本体内に折り返され、かつ、他方の主フィルムにある補助フィルムが上向きかつ袋本体外に折り返されて、補助収納部が袋本体内外のそれぞれに形成されている請求項2に記載されたチャック付き合成樹脂製袋。
  6. 補助フィルムの上端部に、袋本体の両側辺部から遊離した摘み片が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載されたチャック付き合成樹脂製袋。
  7. 補助フィルムの上端部に、袋本体の上辺部に沿う厚肉部が形成されている請求項1〜6のいずれかに記載されたチャック付き合成樹脂製袋。
  8. 主収納部内にのみ収納物が詰め込まれて補助収納部が空の状態に保持され、この状態で袋本体の底がその底辺部沿いにシールされるものである請求項1〜7のいずれかに記載されたチャック付き合成樹脂製袋。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4753145B1 (ja) * 2010-12-22 2011-08-24 株式会社リングストン チャック付二重袋及びその製造方法
JP2019142540A (ja) * 2018-02-20 2019-08-29 サキョ−株式会社 チャックによる再封可能な包装袋
JP2020001717A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 株式会社フジシール ジッパー付き袋

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