JP3151751B2 - 減衰力調整式油圧緩衝器のピストン - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器のピストン

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JP3151751B2 JP08466392A JP8466392A JP3151751B2 JP 3151751 B2 JP3151751 B2 JP 3151751B2 JP 08466392 A JP08466392 A JP 08466392A JP 8466392 A JP8466392 A JP 8466392A JP 3151751 B2 JP3151751 B2 JP 3151751B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、発生減衰力特性の調
整幅を大きく取ることのできる減衰力調整式油圧緩衝器
のピストンに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の油圧緩衝器におけるピストンと
しては、例えば昭和63年実用新案出願公開第3673
8号公報にみられるようなもの知られている。
【0003】すなわち、このものは添付の図4に示され
るように、シリンダC内を上部作動油室Aと下部作動油
室Bとに区画するピストン1には、上下面に位置してそ
れぞれ形成した環状溝2,3と、これら環状溝2,3を
互いに連通する軸方向に明けた複数本の伸側・圧側共用
ポート4、および内周面に作った環状溝5、並びに伸側
・圧側共用ポート4と内周面の環状溝5とを互いに連通
する斜め孔6とが設けられている。
【0004】上記ピストン1は、上下面の環状溝2,3
を覆う内外周撓みの伸側・圧側共用バルブ7,8を備
え、ピストンナット9によりピストンロッド10の下端
に固定されている。
【0005】なお、下面の環状溝3を覆う伸側・圧側共
用バルブ8は、バルブ押え11を介してピストンナット
9との間に介装したスプリング12により外周側を押圧
されている。
【0006】ピストンロッド10は、内部が中空になっ
ていてその部分がバイパス通路13となっており、この
バイパス通路13は、一方ではピストンロッド10に穿
った通孔14を通してピストン1の内周面に作った環状
溝5に通じ、他方はシリンダC内の下部作動油室Bに向
かって開口している。
【0007】ピストンロッド10内には、ロータリバル
ブ15とコントロールロッド16が一体的に結合して回
転自在に挿入されており、かつ、ピストンロッド10内
に圧入した落下防止用のストッパ17でそれらは係止さ
れている。
【0008】そして、ロータリバルブ15には、ピスト
ンロッド10側の通孔14を開閉する透孔18が穿設さ
れていると共に、コントロールロッド16が外方へと延
び、外部からこのコントロールロッド16を介してロー
タリバルブ15を回動操作することにより、バイパス通
路13を開閉することができるようになっている。
【0009】なお、図中Dは、シリンダCと同心に配置
したアウターシェルでシリンダCとの間にリザーバ室R
を形成し、このリザーバ室Rは、シリンダCの下端に設
けた図示しない公知のベースバルブを通して下部作動油
室Bに通じている。
【0010】これにより、ロータリバルブ15でバイパ
ス通路13を閉じた状態での油圧緩衝器の伸長行程時に
あっては、上部作動油室A内の作動油が伸側・圧側共用
バルブ7の内周側を下方に撓ませつつピストン1の伸側
・圧側共通ポート4を通り、ここからさらに下方の伸側
・圧側共通バルブ8の外周側をスプリング12に抗して
押し開きつつ下部作動油室Bへと流れ、かつ、ピストン
ロッド10の退出体積分に相当する量の作動油がベース
バルブを通してリザーバ室Rから下部作動油室Bに補給
され、かくして、伸側・圧側共通バルブ7,8を通る作
動油の流動抵抗でハードモードの高い伸側減衰力を発生
する。
【0011】また、圧縮行程では下部作動油室B内の作
動油が伸側・圧側共通バルブ8の内周側を上方に撓ませ
つつピストン1の伸側・圧側共通ポート4を通り、ここ
からさらに上方の伸側・圧側共通バルブ7の外周側を上
方に撓ませて上部作動油室Aへと流れ、かつ、ピストン
ロッド10の侵入体積分に相当する量の作動油が下部作
動油室Bからベースバルブを押し開いてリザーバ室Dへ
と押し出され、このとき、伸側・圧側共通バルブ8,7
とベースバルブによる作動油の流動抵抗で比較的高いハ
ードモードでの圧側減衰力を発生する。
【0012】一方、コントロールロッド16を操作して
ロータリバルブ15によりバイパス通路13を全開にす
ると、伸長行程では上方の伸側・圧側共通バルブ7の内
周側を下方に撓ませつつピストン1の伸側・圧側共通ポ
ート4に入った上部作動油室Aの作動油が、下方の伸側
・圧側共通バルブ8を撓ませることなく、ここからピス
トン1の斜め孔6,内周面の環状溝5,ピストンロッド
10の通孔14,ロータリバルブ15の透孔18および
バイパス通路13を通って下部作動油室B側にバイパス
することになるので、このときの伸側減衰力は低くなっ
てソフトモードとなる。
【0013】また、圧縮行程時にあっては、先の伸長行
程とは逆に下部作動油室B内の作動油がバイパス通路1
3を通ってピストン1の伸側・圧側共通ポート4に入
り、ここから上方の伸側・圧側共通バルブ7の外周側を
撓ませつつ上部作動油室Aに流れることになるので、ソ
フトモードでの低い圧側減衰力となる。
【0014】なお、ロータリバルブ15を途中まで回動
してバイパス通路13を絞ってやれば、この絞り部分で
も作動油の流動抵抗が生じるのでミディアムモードでの
中間の伸側および圧側減衰力が発生する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、このよ
うな構造のピストン1を用いれば大きな調整幅で発生減
衰力特性を制御することができるが、反面、このよな構
造のピストン1では、内周面の環状溝5や斜め孔6等を
必要とするので金型成形が不可能であり、これまで広く
用いられてきたピストンの製作手段である燒結成形等が
使用できず、いきおい機械加工となるので加工工数が多
くなって製作に時間および手数がかかり、コスト上から
も問題が多い。
【0016】勿論、ピストンを斜め孔の部分で2分割
し、これらを重ね合せてピストンロッドに組み付けるこ
とにより、燒結成形で作り得るようにすることも考えら
れないことではないが、それではピストンが2部品とな
るので組み立ておよび部品管理に手数がかかり、製作上
からも寸法公差に高度の精度が必要となる等の問題点が
生じる。
【0017】したがって、この発明の目的は、内周面の
環状溝と斜め孔をもったこの種のピストンを、燒結成形
でしかも組み付けが容易なかたちで製作することのでき
る新規な構造を備えた減衰力調整式油圧緩衝器のピスト
ンを提供することである。
【0018】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明にあっては、ピストン本体の一方の面に
環状溝を形作るための凹部と、凹部の底面からさらに窪
ませてそれと同心に小径の円形窪みを形成し、また、ピ
ストン本体の内周面側には環状溝を形作る太径部と、斜
め孔を形作るスリットとをそれぞれ形成し、かつ、円形
窪み内に内周面をピストンロッドインロー面としたリン
グ部材を外周嵌合し、このリング部材と太径部およびス
リットとで内周面側環状溝と斜め孔を形作ると共に、リ
ング部材の外周面で凹部を環状溝に区画形成したのであ
る。
【0019】
【作用】その結果、この発明によれば、ピストン本体お
よびリング部材が共に金型によって成形できるので、内
周面の環状溝と斜め孔をもったピストンであってもこれ
を燒結成形によって作ることが可能になる。
【0020】また、リング部材はピストンに対して一体
的に結合されると共に、結合後はこれまでのピストンと
外形的に変わらないので組み立ておよび部品管理が容易
であり、しかも、燒結成形で作ることができるので高度
の寸法公差であっても容易に精度を出すことができる。
【0021】
【実施例】以下、図面に基づいてこの発明を説明する。
【0022】図3に示すように、この発明の一実施例で
ある減衰力調整式油圧緩衝器のピストン1は、ピストン
本体1aとリング部材1bとから構成される。
【0023】ピストン本体1aの一方の面である下面に
は環状溝3が、また、他方の面であるピストン本体1a
の上面には環状溝3に対応するもう一方の環状溝2を形
作るための凹部2aと、この凹部2aの底面からさらに
窪ませてそれと同心に形作った小径の円形窪み2bとが
それぞれ形成されており、かつ、凹部2aと環状溝3と
を連通する伸側・圧側共通ポート4が同一円周上に並ん
で複数本明けられている。
【0024】ピストン本体1aの内周面にはピストンロ
ッド装着時のインロー面5cを残して太径部5bが形成
されており、この太径部5bと各伸側・圧側共通ポート
4との間には、それぞれの伸側・圧側共通ポート4を太
径部5bへと導く斜め孔6を形作るためのスリット6a
が設けられている。
【0025】そして、これら太径部5bとスリット6a
の上端側は先の円形窪み2bの底面に開口している。
【0026】リング部材1bは、ピストン本体1a側の
円形窪み2bにきっちりと圧入できるような外径と、円
形窪み2bへの圧入時に表面がピストン本体1aの上面
と一致するような高さに作られている。
【0027】また、内径はピストンロッド装着時のイン
ロー面1cを形作るような大きさになっている。
【0028】かくして、図1および図2にみられるよう
に、ピストン本体1aの円形窪み2aにリング部材1b
を嵌着してピストン1を構成したとき、このリング部材
1bの外周面でピストン本体1aの凹部2aの部分に上
面側の環状溝2を区画形成すると共に、リング部材1b
の下面でピストン本体1aにおける内周面の太径部5b
の開口端とスリット6aの開口端とを塞ぎ、ピストン1
には、内面側へのみ開いた環状溝5と各伸側・圧側共通
ポート4を環状溝5へと導く斜め孔6とが作られること
になる。
【0029】このことから、上記のピストン1を図4の
ピストン1の代りに用いてやれば、先に述べた従来の減
衰力調整式油圧緩衝器と全く同様の減衰作用を行なうこ
とは明らかである。しかも、実施例に示すピストン1
は、ピストン本体1aにリング部材1bを圧入して構成
されているので、従来のピストンと同様に単一部品とし
て取り扱うことができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ピス
トン本体およびリング部材が共に金型によって成形でき
るので、内周面の環状溝と伸側・圧側共通ポートをこの
環状溝に繋ぐ斜め孔とをもったピストンであってもこれ
を燒結成形によって作ることができる。
【0031】また、ピストン本体にリング部材を結合し
てピストンを構成することにより、ピストン自体の外形
はこれまでのピストンと全く変わらないので単一部品と
して取り扱うことができ、したがって、組み立ておよび
部品管理が容易であり、しかも、燒結成形で作ることが
できるので高度の寸法公差であっても容易に精度を出す
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である減衰力調整式油圧緩
衝器のピストンを示す平面図である。
【図2】図1中のY−Y線に沿う縦断正面図である。
【図3】ピストンの構成部材を示す縦断正面図である。
【図4】従来の減衰力調整式油圧緩衝器を縦断して示す
正面図である。
【符号の説明】
1 ピストン 1a ピストン本体 1b リング部材 1c インロー面 2 環状溝 2a 凹部 2b 円形窪み 4 伸側・圧側共通ポート 5 環状溝 5b 太径部 6 斜め孔 6a スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−129886(JP,A) 実開 昭63−36738(JP,U) 実開 昭62−131138(JP,U) 実開 昭58−172140(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/32 F16F 9/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に環状溝を有し、この環状溝を伸
    側・圧側共通ポートに導く斜め孔を備えた油圧緩衝器用
    ピストンにおいて、ピストン本体の一方の面に環状溝を
    形作るための凹部と、凹部の底面からさらに窪ませてそ
    れと同心に小径の円形窪みを形成し、また、ピストン本
    体の内周面側には環状溝を形作る太径部と、斜め孔を形
    作るスリットとをそれぞれ形成し、かつ、円形窪み内に
    内周面をピストンロッドインロー面としたリング部材を
    外周嵌合し、このリング部材と太径部およびスリットと
    で内周面側環状溝と斜め孔を形作ると共に、リング部材
    の外周面で凹部を環状溝に区画形成したことを特徴とす
    る減衰力調整式油圧緩衝器のピストン。
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