JP3151726B2 - 非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池

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JP3151726B2 JP24843291A JP24843291A JP3151726B2 JP 3151726 B2 JP3151726 B2 JP 3151726B2 JP 24843291 A JP24843291 A JP 24843291A JP 24843291 A JP24843291 A JP 24843291A JP 3151726 B2 JP3151726 B2 JP 3151726B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非水系二次電池に関す
る。更に詳しくは、本発明は、金属箔の集電体からなる
正極と負極とをセパレータを介して渦巻状に巻回した電
極構造を有する円筒型或いは長円型の非水系二次電池の
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信機、ノートブック型パ
ソコン、パームトップ型パソコン、一体型ビデオカメ
ラ、ポータブルCDプレーヤー、ヘッドフォンステレ
オ、コードレス電話等の電子機器の小型化、軽量化を図
る上で、これらの電子機器の電源としての二次電池の高
容量化が要望されている。
【0003】正極及び負極をセパレータを介して渦巻状
に巻回した円筒型非水系二次電池は急速充電可能であ
り、比較的重負荷にも耐えることから注目されている。
特に、金属リチウムやリチウム合金を負極として用いた
非水系二次電池は、高エネルギー密度が得られるとして
開発が盛んである。
【0004】しかしながら、充放電の繰り返しにおい
て、内部短絡を起こさないようにする必要があり、負極
幅に対して正極幅を大きくした電池構造であった。
【0005】また、リチウムイオンをドープ・脱ドープ
できる非水系二次電池(例えば特開昭62−90863
号公報等)が、負極にリチウム金属又はその合金を使用
した二次電池に比して、充放電の繰り返しによってリチ
ウムデンドライトを形成して電池内部で短絡する不都合
もなく、熱暴露或いは強い衝撃を受けても発火等が見ら
れず、安全性の点で格段に優れており、注目されてい
る。
【0006】特開昭60−253157号公報には、正
極の集電体としてアルミニウム箔を用いることが提案さ
れている。更には、特開平3−93164号公報の比較
例の如く、通常の巻回技術では、内部短絡を起こすこと
が示されている。電池の容量を向上させる上では、正極
と負極との対向する面積を大きくすることが有利である
が、二次電池においては、充放電を繰り返す間に内部短
絡を発生を防止する工夫が必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、電池
幅方向の正極と負極との巻回ずれを制御し、上述の内部
短絡発生を防止し、高容量化を図ることのできる構造を
有する円筒型或いは長円型の非水系二次電池を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の非水
系二次電池は、リチウムイオンをドープしかつ脱ドープ
し得る正極活物質及びリチウムイオンをドープしかつ脱
ドープし得る炭素質材料からなる負極活物質とを接着し
た金属箔の集電体からなる正極及び負極とをセパレータ
を介して渦巻状に巻回した巻回物を圧縮し、長円形若し
くは楕円形にした電極構造又は予め長円形若しくは楕円
形に巻回した電極構造を有する円筒型或いは長円型の非
水系二次電池において、前記負極幅に対して正極幅の比
が0.980〜1.00であり、正極と負極との対向し
ていない幅方向の部分の最大幅が0.038以下であ
り、前記セパレータ幅の前記負極幅に対する比が少な
くとも1.04倍であることを特徴とする非水系二次
電池である。
【0009】
【0010】以下、具体的に説明する。本発明の正極活
物質としては、リチウムイオンをープしかつドープ
し得るものである必要がある。例えば、リチウムコバル
ト酸化物: LiX CoY Z 2 (ただし、MはAl、In、Snの中から選ばれた少な
くとも1種の金属を表し、X、Y、Zは各々0<X≦
1.1、0.5<Y≦1、Z≦0.1の数を表す。) LiX CoO2 (0<X≦1)、LiX NiO2 (0<
X≦1)、 LiX CoY NiZ 2 (0<X≦1、Y+Z=1)
【0011】リチウムマンガン酸化物、例えば LiX MnO2 、LiX Mn2 4 (0<X≦1)、L
iCoX Mn2-X 4 (0<X≦0.5) リチウムクロム酸化物、例えば LiX Cr3 8 (0<X≦1)、LiCrO2
【0012】リチウムバナジウム酸化物、例えば LiX 2 5 (0<X≦1)、LiX 6 13 Li
1+X 3 8 リチウムモリブデン酸化物、例えば LiX MoO3 リチウムモリブデン二硫化物、例えば LiX MoS2
【0013】リチウムチタン酸化物、例えば LiX Ti2 4 リチウムチタン硫化物、例えば LiX Ti2 2 等がある。好ましくはリチウムコバルト酸化物、リチウ
ムマンガン酸化物、更に好ましくはリチウムコバルト酸
化物である。
【0014】本発明の正極は、前記正極活物質の1種又
は2種以上の粒子にバインダー等を加えて分散液を調製
し、集電体としての金属箔に、片面ないし両面に塗工
し、乾燥する。必要であれば、乾燥中或いはその後にプ
レスする。これを30〜90mmの範囲の所定の幅に切
断して作製される。
【0015】金属箔に接着している活物質及びバインダ
ーの膜厚は、片面30〜300μm、好ましくは70〜
130μmである。接着している膜厚の変動は、±5以
内、好ましくは±3%以内にする。
【0016】前記金属箔としては、厚み50μm〜1μ
mのアルミニウム、ニッケル、ステンレススチール等を
用いることができる。好ましくはアルミニウムであり、
厚み30〜8μm、更に好ましくは15〜10μmのも
のが用いられる。
【0017】本発明の負極活物質としての炭素質材料
は、リチウムイオンをドープし、かつ脱ドープし得るも
のである必要がある。例えばグラファイト、熱分解炭
素、ピッチコークス、ニードルコークス、石油コーク
ス、有機高分子の焼成体(フェノール樹脂、フラン樹
脂、ポリアクリロニトリル等の焼成体)等を用いること
ができる。
【0018】本発明の負極は、前記負極活物質の1種又
は2種以上の粉末にバインダー等を加えて分散液を調製
し、集電体としての金属箔に片面乃至両面に塗工し、乾
燥する。必要であれば、乾燥中或いはその後にプレスす
る。これを30〜90mmの範囲の所定の幅に切断して
作製される。
【0019】金属箔に接着している活物質及びバインダ
ーの膜厚は、片面60〜750μm、好ましくは140
〜400μmである。接着している膜厚の変動は、±5
%以内、好ましくは±3%以内にする。
【0020】前記金属箔としては、厚み50μm〜1μ
mの銅、ニッケル、ステンレススチール等を用いること
ができる。好ましくは銅、ステンレススチールであり、
厚み30〜6μm、更に好ましくは12〜8μmのもの
が用いられる。正極、負極のいずれも所定の幅に切断さ
れた部分には、バリ、切断クズの付着がないようにす
る。これらの範囲外では、正極と負極との電極幅方向の
巻回ずれを制御するのが難しい。すなわち、負極幅に対
して正極幅の比が0.980〜1.00であり、かつ図
2に図示されるように、正極と負極との対向していない
幅方向の部分の最大幅が0.038以下である必要が
ある。
【0021】本発明に用いるセパレータとしては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンの微多孔
膜の単独膜或いはその1種又は2種以上の貼合わせ膜を
使用できる。セパレータの幅の前記負極幅に対する比が
少なくとも1.04倍、好ましくは1.07〜1.08
倍である。1.10倍を越えては内部短絡防止には特に
効果が見られず、また巻回物を電池缶に挿入するのに不
都合を生じる。
【0022】本発明に用いる非水系電解質溶液には、電
解質としては、例えばLiClO4 、LiAsF6 、L
iPF6 、LiBF4 、CH3 SO3 Li、CF3 SO
3 Li、(CF3 SO2 2 NLi等のリチウム塩のい
ずれか1種又は2種以上を混合したものが使用できる。
【0023】また、前記電解溶液の溶媒としては、例え
ばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、1,2−
ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブ
チロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラ
ヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、スルホラン、メ
チルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、
ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル等の
いずれか1種又は2種以上を混合したものが使用でき
る。
【0024】電池は、前記正、負の電極を片面塗布の場
合には、非塗布面同志をそれぞれ合わせた後、両面塗布
の場合には、そのままセパレータを介して巻回し、渦巻
状の巻回物を作り、円筒型缶に挿入し、前記非水系電解
質溶液を加えて封口して円筒型電池とする。また、長円
型電池は、渦巻状の巻回物を圧縮し、長円形若しくは楕
円形とし、長円形若しくは楕円形の電池缶に挿入する
か、予め長円形若しくは楕円形に巻回した後に缶に挿入
する。
【0025】
【実施例】次に、実施例及び比較例によって本発明をさ
らに詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を制限し
ない。
【実施例1】正極は、活物質のLiCoSn0.022
対して5%の炭素系導電助剤を加えてなるコンパウンド
に、フッ素ゴム4%の酢酸エチル・エチルセルローズ溶
液を加えて分散液とし、これを厚み15μmのアルミニ
ウム箔の両面に塗工し、乾燥し、圧縮プレスする。
【0026】活物質とバインダー(フッ素ゴム)からな
る膜厚は、片面当たり105μm、接着している膜厚の
変動は、±2.8%にする。この塗工膜(A)を幅4
0.74mmにサイジングして正極とした。また、負極
は、活物質として平均粒子径10μmのニードルコーク
スに、カルボキシメチルセルロース1とスチレン−ブタ
ジエンゴム2.5からなるラテックス水溶液を同量加え
て分散液とし、これを厚み10μmの銅箔の両面に塗工
し、乾燥し、圧縮プレスする。
【0027】活物質とバインダー(カルボキシメチルセ
ルロースとスチレン−ブタジエンゴム)からなる平均膜
厚は、片面当たり265μm、接着している膜厚の変動
は±1.9%にする。この塗工膜(B)を幅40.74
mmにサイジングして負極とした。
【0028】これらの正極、負極にリードタブを付けた
後、厚み34μm、幅43.80mmのポリエチレン製
微多孔膜セパレータを介して、渦巻状に巻回する。これ
を内径15.75mm、長さ49.5mmのステンレス
スチール缶に挿入し、負極リードタブを缶壁に、正極リ
ードタブを正極端子にそれぞれ溶接した後、電解質溶液
としてLiBF4 1モルのプロピレンカーボネート、
エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトンの3成分溶
液4gを真空含浸させ、封口する。
【0029】該電池は、0.6アンペアの定電流を充電
し、電圧が4.2Vに達した後、4.2V定電圧下で5
時間充電を続け、1時間後に0.3アンペアの定電流放
電を2.7Vまで行うサイクルを繰り返して行った。こ
の充放電サイクルを30サイクル行い、再び前述の充電
条件で充電した後、常温で7日間放置し、4.0V以下
に電圧が低下した電池を内部短絡品としてその発生率を
50個の電池について調べる。また、初期放電容量及び
正極との対向していない部分の最大幅(図2に図示)を
負極幅に対する比率についても測定した。その結果を表
1に示す。
【0030】
【実施例2】正極として、実施例1の塗工膜(A)を幅
39.93mmにサイジングし、実施例1の正極の代わ
りに用いて、実施例1と同様の評価を行った。その結果
を表1に示す。
【0031】
【実施例3】正極として、実施例1の塗工膜(A)を幅
59.65mmにサイジングした。負極は、実施例1の
塗工膜(B)を幅60.00mmにサイジングして負極
とした。これらの正極、負極にリードタブを付けた後、
厚み35μm、幅63.00mmのポリエチレン製微多
孔膜セパレータを介して渦巻状に巻回し、中空のコイル
状物を作る。内径は17.2mm、外径は30.2mm
とする。
【0032】このコイル状物をプレスして長円形とし、
内径半径6.1mm、長径40.3mmのステンレスス
チール製長円型の電池缶に挿入し、負極タブを缶壁に、
正極リードタブを正極端子にそれぞれ溶接した後、電解
質溶液(実施例1と同じ組成)15.3gを真空含浸さ
せ封口する。
【0033】該電池を30個作製し、2.9アンペアの
定電流を充電し、電圧が4.2Vに達した後、4.2V
定電圧下5時間充電を続け、1時間後に1.45アンペ
アの定電流放電を2.7Vまで行うサイクルを繰り返し
て行った。
【0034】この充放電サイクルを40サイクル行い、
再び前述の充電条件で充電した後、常温で7日間放置
し、4.0V以下に低下した電池を内部短絡品としてそ
の発生率を調べる。また、その放電容量及びその放電容
量と正極との対向していない部分の最大幅の負極幅に対
する比率について調べた。その結果を表2に示す。
【0035】
【比較例1】正極として、実施例1の正極の代わりに実
施例1の塗工膜(A)を幅42.8mmにサイジングし
て用いた。負極は、実施例1と同じ分散液を用いて、厚
み10μmの銅箔の両面に塗工し、乾燥し、圧縮プレス
する。活物質とバインダー(カルボキシメチルセルロー
スとスチレン−ブタジエンゴム)からなる平均膜厚は、
片面当たり265μm、接着している膜厚の変動は±8
%であった。
【0036】この塗工膜(C)を幅40.74mmにサ
イジングして用いた。これらの正極、負極にリードタブ
を付けた後、厚み34μm、幅41.55mmのポリエ
チレン製微多孔膜セパレータを介して渦巻状に巻回し、
これを内径17.75mm、長さ49.5mmのステン
レススチール缶に挿入し、以下実施例1と同様の評価を
行った。その結果を表1に示す。
【0037】
【比較例2】正極として、実施例1の正極の代わりに実
施例1の塗工膜(A)を幅39.50mmにサイジング
して用い、セパレータとして実施例1のセパレータの代
わりに厚み34μm、幅41.55mmののポリエチレ
ン製微多孔膜セパレータを介して渦巻状に巻回し、これ
を内径15.75mm、長さ49.5mmのステンレス
スチール缶に挿入し、以下実施例1と同様の評価を行っ
た。その結果を表1に示す。なお、巻回は、実施例1と
は異なるマシーンで実施した。
【0038】
【比較例3】正極として、実施例3の正極の代わりに実
施例1の塗工膜(A)を幅58.00mmにサイジング
して用いて、実施例3と同様の評価を行った。その結果
を表2に示す。なお、巻回は、実施例1〜3のいずれと
も異なるマシーンで実施した。
【0039】
【比較例4】正極として、実施例3の正極の代わりに実
施例1の塗工膜(A)を幅61.50mmにサイジング
して用いて、実施例3の巻回マシーンを使用し、実施例
3と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明により、円筒型或いは長円型非水
系二次電池において、充放電サイクルに伴う、電池の内
部短絡を防止し、容量がより大きい、優れた電池を提供
できるようになり、その工業的な価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3及び比較例1〜4の電極の模式的
断面図である。
【図2】渦巻状に巻回された断面の模式図である。
【符号の説明】
1 活物質 2 金属箔 3 セパレータ 4 正極と負極とが対向していない幅方向の部分の最大

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムイオンをドープしかつ脱ドープ
    し得る正極活物質及びリチウムイオンをドープしかつ脱
    ドープし得る炭素質材料からなる負極活物質とを接着し
    た金属箔の集電体からなる正極及び負極とをセパレータ
    を介して渦巻状に巻回した巻回物を圧縮し、長円形若し
    くは楕円形にした電極構造又は予め長円形若しくは楕円
    形に巻回した電極構造を有する円筒型或いは長円型の非
    水系二次電池において、 前記負極幅に対して正極幅の比が0.980〜1.00
    であり、正極と負極との対向していない幅方向の部分の
    最大幅が0.038以下であり、前記セパレータ
    前記負極幅に対する比が少なくとも1.04倍である
    ことを特徴とする非水系二次電池。
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