JP3151554B2 - 転舵用制動クラッチ - Google Patents

転舵用制動クラッチ

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伸二 佐藤
菊夫 望月
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新日本ホイール工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は農機や建機など、動力
で走行する車両の舵取り用として好適な制動クラッチに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に農機や建機では、エンジンで駆動
される左右車輪の一方について動力を絶つと同時に制動
して左右車輪に速度差を生ぜしめ、それによって進行方
向を転ずる、いわゆる転舵用制動クラッチが多用されて
いる。この種の制動クラッチは特公平8−24474号
公報で示されるように、多板式のクラッチと多板式のブ
レーキとを同軸に配し、それらを共通の操作子によって
操作する構造となっている。また、そこではクラッチの
受圧板とブレーキの押圧板と連動させ、クラッチの開放
動作と制動機の制動動作が同時に行われるようにしてあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た転舵クラッチの外輪と操作子との間、および前記外輪
に支持したクラッチの受圧板と制動機の押圧板との間に
大きな速度があるため、摩耗により耐久性を損ねること
があった。すなわち、従来は前記受圧板と押圧板との間
に焼き入れした硬質の鋼板からなるスラスト座金を介在
させて耐久性の低下を補っていたが、十分でなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、クラッチケ
ースに軸受けした出力軸上にクラッチアウタを有する入
力軸を支持し、出力軸とクラッチアウタとの間に多板ク
ラッチを、また、出力軸とクラッチケースとの間に多板
ブレーキとをそれぞれ設けると共に、クラッチアウタと
クラッチケースに支持した押圧板との間にころがり軸受
を配し、そのころがり軸受の外輪をクラッチアウタに、
また、内輪を押圧板にそれぞれ対応させることによって
解消する。また、前記クラッチアウタと転向操作子との
間にころがり軸受を配し、そのころがり軸受の外輪をク
ラッチアウタに、また、内輪を制動機押圧板にそれぞれ
対応させることもある。
【0005】
【作用】入力軸は出力軸上に設けられており、入力軸に
形成されるクラッチアウタも出力軸と同軸に配置され、
出力軸とクラッチアウタとの間に多板クラッチが形成さ
れる。出力軸はケースに軸受けされており、出力軸とケ
ースとの間に多板ブレーキが形成される。受圧板と制動
板との間に配されたころがり軸受は、外輪をクラッチア
ウタに対応し、受圧板の軸方向移動に従って移動する。
内輪は鋼球を介して輪に対応しており、外輪に従って
軸方向に移動する。内輪は、また、多板ブレーキの制動
板と対応している。よって、多板ブレーキの制動板は多
板クラッチの受圧板に従動し、多板クラッチの開放接続
に拮抗して制動し、あるいは開放するが、内輪と外輪と
は相互に自由に回転できるから、前記制動板と受圧板は
回転方向に関して互いに拘束されない。同様に、クラッ
チアウタと転向操作子との間にころがり軸受を設けれ
ば、クラッチアウタは転向操作子の軸方向の動きに従動
するが、回転方向に関しては相互に拘束されない。
【0006】
【実施例】以下、図示の実施例を説明する。図1中、1
0は本願の発明に係る転舵用制動クラッチであり、小型
の農用トラクタ11に備えられている。すなわち、農用
トラクタ11はエンジン13を有し、エンジン13の出
力は差動装置その他の傘歯車装置14を経て左右に分岐
され左右の駆動車輪15、15へ伝動される。前記転舵
用制動クラッチ10は傘歯車装置14と駆動車輪15と
の間に介装される。16は転舵用制動クラッチ10に設
けられた操作レバーであり、操作ワイヤ17を介して操
向ハンドル18に連結されている。よって、操向ハンド
ル18が左右に操作されると、前記転向する側の操作レ
バー16が操作され、同側の駆動車輪15を制動して緩
速させ、あるいは停止させる。なお、以上の構成は従来
の装置と特に相違する点はない。
【0007】転舵用制動クラッチ10は図2で示すよう
に、前記傘歯車装置14のケースに取り付けられたクラ
ッチケース20を有する。クラッチケース20は二点鎖
線で示す本体部分20aと、これに着脱可能にボルト止
めされたカバー部分20bによって構成されている。ク
ラッチケース20の内部には、比較的短い入力軸21と
長い出力軸22とが支持されている。入力軸21は筒状
をなし、出力軸22上に回転可能に嵌合され支持されて
いる。また、入力軸21は外端部内周に施されたスプラ
インによって前記傘歯車装置14の駆動軸14aに軸方
向へ分離可能に連結されている。出力軸22は一端がカ
バー部分20bの球軸受23によって支持されると共
に、他端の小径部25が前記傘歯車装置14の駆動軸1
4aに形成された軸孔内に嵌合し、傘歯車装置14側の
球軸受14bによって支持されている。30は多板式の
クラッチであり、入力軸21と出力軸22との間に介装
されている。また、40は多板式のブレーキであり、前
記出力軸22とクラッチケース20のカバー部分20b
との間に介装されている。
【0008】多板式のクラッチ30は入力軸21の他端
に形成されたクラッチアウタ31、出力軸22に形成さ
れた角形スプライン26、および、それらクラッチアウ
タ31と角形スプライン26とに軸方向可動にそれぞれ
係止された駆動側と従動側との摩擦板30a、30bと
を有する。前記クラッチアウタ31は入力軸21の一端
に形成されたフランジ部31aと大径の筒状部31bと
を有し、その開放端に多数の軸方向スリット31cを設
けたものである。なお、筒状部の端部にスリット31c
を形成すること自体は特に目新しいものではない。両摩
擦板30a、30bは前記クラッチアウタ31の端部に
支持された受圧板32と、クラッチアウタ31の根部内
周に軸方向摺動可能に支持された押圧板33との間に挟
持され、皿状の板ばねによって構成されたクラッチばね
34によって挟圧されている。38は前記受圧板32を
支えるべく、前記クラッチアウタ31の端部内面に形成
された円周溝に係止した内側サークリップである。
【0009】35は多板式のクラッチ30を開放するた
めのクラッチカムである。クラッチカム35はケースに
回動可能に支持された円形の回転軸の一端に形成されて
おり、他端には前記操作レバー16が取付けられてい
る。クラッチ操作子をなす軸は一部を軸方向に切除して
略半円形に形成したカム部35aを有する。36はクラ
ッチカム35の従動子であり、端部にフランジを設けた
円筒状をなし、前記入力軸21上に摺動自在に支持され
ている。37は第1のリリース軸受であり、ころがり軸
受としてラジアル形の球軸受を配してある。第1のリリ
ース軸受37は、内輪が前記クラッチカム35の端面に
面し、外輪がクラッチアウタ31の筒状部31bに対応
している。かくて、回転しないクラッチカム35と回転
するクラッチアウタ31との間に第1のリリース軸受3
7が存在するから、クラッチカム35が操作されクラッ
チカム35が第1のリリース軸受37を押圧する際、そ
れらの間に回転方向の滑りを生じないので、耐久性の損
なわれることがなくなる。
【0010】多板式のブレーキ40はクラッチケース2
0のカバー部分20bと、出力軸22との間に形成され
る。クラッチケース20のカバー部分20bには、多板
式のクラッチ30に面して形成された制止面41と、制
止面41の外周から軸方向へ伸びる複数のスリット42
が形成され、そこには制止側の摩擦板43と制動板45
とが軸方向にのみ移動可能に係止されている。他方、出
力軸22側には前記角形スプライン26に軸方向のみ移
動可能に係止された摩擦板44が設けられており、両摩
擦板43、44は前記制止面41と制動板45との間に
配されて、非制動時に摩擦を生じないよう緩く保持され
ている。なお、49は外側サークリップであり、前記制
動板45の抜け止め用である。46は多板式のクラッチ
30と多板式のブレーキ40との間に配された第2のリ
リース軸受、47はその第2のリリース軸受46と制動
板45との間に配されたスラスト座金である。第2のリ
リース軸受46はころがり軸受としてラジアル球軸受で
あり、その外輪をクラッチアウタ31に支持した内側サ
ークリップ38に対応させ、内輪がスラスト座金47を
介して制動板45に対応させてある。
【0011】実施例で示す転舵用制動クラッチ10は、
以上のように構成されているので、操向ハンドル18が
転向操作されると、転向方向の操作レバー16が傾動
し、クラッチカム35が回動して第1のリリース軸受3
7、およびクラッチアウタ31をクラッチばね34に抗
して軸方向へ移動させる。よって、多板式のクラッチ3
0の係合が緩み動力の伝達が遮断される。また、回転し
ているクラッチアウタ31と回転していないクラッチカ
ム35との間には第1のリリース軸受37が設けてある
ので、それらの間に摩擦を生じることがない。
【0012】前記クラッチアウタ31の軸方向移動は、
多板式のクラッチ30を遮断すると同時に、多板式のブ
レーキ40が作動して出力軸22を制止する。すなわ
ち、クラッチアウタ31が図中右方へ移動すると、クラ
ッチアウタ31に係止した内側サークリップ38が第2
のリリース軸受46の外輪を押して右方へ移動させ、内
輪が前記スラスト座金47を介して制動板45を右方へ
移動させる。その結果、摩擦板43、44が制動板45
と制止面41との間に挟圧され、出力軸22を制動す
る。また、回転しているクラッチアウタ31と、停止し
ている制動板45との間には第2のリリース軸受46が
介在し、クラッチアウタ31と制動板45とが直接に接
触しないため、それらの間に摩擦を生じることがない。
【0013】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、多板式のクラ
ッチと多板式のブレーキとを同芯に配し、それらの間に
ころがり軸受を設けたから多板式のクラッチを遮断する
動作と、多板式のブレーキを作動させる動作が連動して
行われる。また、その際、それらの間に配されたころが
り軸受のため、両者間に速度差があっても、球軸受によ
って直接に摩擦することがなく、耐久性が向上する。請
求項2の発明によれば、同様にして、その耐久性を一層
向上させことができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例を示し、転舵用制動クラッ
チ10の断面図である。
【図2】その転舵用制動クラッチ10を搭載した農用ト
ラクタの動力伝達系を示す、動力伝達の系統図である。
【符号の説明】
10・・・・転舵用制動クラッチ 11・・・・農
用トラクタ 13・・・・エンジン 14・・・・傘
歯車装置 14a・・・駆動軸 14b・・・球
軸受 15・・・・駆動車輪 16・・・・操
作レバー 17・・・・操作ワイヤ 18・・・・操
向ハンドル 20・・・・クラッチケース 20a・・・本
体部分 20b・・・カバー部分 21・・・・入
力軸 22・・・・出力軸 23・・・・球
軸受 25・・・・小径部 26・・・・角
形スプライン 30・・・・多板式のクラッチ 31・・・・ク
ラッチアウタ 31a・・・フランジ部 31b・・・筒
状部 31c・・・スリット 30a、30b・・・摩擦板 32・・・・受
圧板 33・・・・押圧板 34・・・・ク
ラッチばね 35・・・・クラッチカム 35a・・・カ
ム部 36・・・・従動子 36a・・・フ
ランジ 37・・・・第1のリリース軸受 38・・・・内
側サークリップ 40・・・・多板式のブレーキ 41・・・・制
止面 42・・・・スリット 43、44・・
・・摩擦板 45・・・・制動板 46・・・・第
2のリリース軸受 47・・・・スラスト座金 49・・・・外
側サークリップ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−55039(JP,A) 特開 平2−57732(JP,A) 特開 平7−233827(JP,A) 実開 昭59−172843(JP,U) 実開 昭63−108868(JP,U) 特公 平8−24474(JP,B2) 実願 平1−27992号(実開 平2− 119533号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 67/02 A01D 69/08 B62D 11/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッチケースに軸受けした出力軸上にク
    ラッチアウタを有する入力軸を軸方向へ摺動可能に支持
    し、出力軸とクラッチアウタとの間に多板式のクラッチ
    を、また、出力軸とクラッチケースとの間に多板式の
    レーキとをそれぞれ設けると共に、クラッチアウタとク
    ラッチケースに支持した制動板との間にころがり軸受を
    配し、そのころがり軸受の外輪をクラッチアウタに、ま
    た、内輪を制動板にそれぞれ対応させてなる転舵用制動
    クラッチ。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記クラッチアウタと
    転向操作子との間にころがり軸受を配し、そのころがり
    軸受の外輪をクラッチアウタに、また、内輪を従動子
    それぞれ対応させてなる転舵用制動クラッチ。
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WO2012166123A1 (en) * 2011-05-31 2012-12-06 Husqvarna Consumer Outdoor Products N.A., Inc. Light riding vehicle with varible friction drive

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