JP3150796U - 水耕栽培用筏 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐腐食性を有する材料を用いて形成し、長期的にも安全に使用することのできる水耕栽培用筏を提供する。【解決手段】耐腐食性を有する板状部材を用いて形成され、且つフロートを具備する筏本体と、当該筏本体とは別体に形成されてフロート60を具備し、筏本体に確保された苗床保持枠本体20収容領域内に収容される苗床保持枠本体20とからなり、少なくとも苗床保持枠本体を構成するフロートは、中空に形成されると共に、開閉自在に形成された水出入口及び空気出入口の少なくとも何れかを設けて、水耕栽培用筏を構成する。【選択図】図1

Description

本考案は、湖沼や河川などに浮かべて植物を水耕栽培するための植栽用筏に関し、特に湖沼や河川における水質を始めとする環境改善に起用する事のできる植栽用筏に関する。
近年では、世界的規模で広がる淡水汚濁問題に対処するため、富栄養化水域における、有用植物の水耕栽培、及び生態系回復、水質浄化を行うべく多面的水環境修復システムが提案されている。具体的には、富栄養化水域にイカダを浮かべて有用植物を水耕栽培し、二次的効果として生態系の回復、水質浄化を行うものである。かかる有用植物としては、これまで、水域の窒素、リンの搬出効果のあるクワイ、エンサイが検討されている。
そして従来、このような植物栽培用筏については、特許文献1(実用新案登録第3084516号公報)および特許文献2(特開2006−136290号公報)で提案されている。
特許文献1では、人が乗って安全かつ効率よく作業が進められると共に、苗床等の灌水の防止、防虫、防鳥、高波や河川の流れの速さに堪える係留固定を行うべく、いかだ本体を3種類の構造体として、別々に作成して、本体の方は、苗床総枠を抱え込めるようなスペースを保有して、歩行部分、左右2ヶ所にバランスフロートいかだを接続して組み立てることで、中央の歩行いかだの上に人が乗っても、左右のバランスがとれ、作業効率を上げ、また苗床が、いかだの上に人が乗っても、灌水しないように、本体いかだとは分離し水面に本体の腕の中に抱え込むように、本体の浮力とは別に設定して水面に浮かべ、更に苗床本体は、篭状の物を苗床総枠に脱着容易にはめ込んだ植物栽培歩行作業可能いかだが提案されている。
また特許文献2では、上記特許文献1で提案されている植物栽培歩行作業可能いかだの改良として、筏本体と別体に形成され、植物苗床総枠部を備える筏であって、前記植物苗床総枠部が筏本体に、また筏本体が植物苗床総枠部に乗り上げることがない植物栽培用筏を提供するべく、フロートを備える筏本体と、前記筏本体と別体に形成されかつフロートを備えた、植物が収容される植物苗床総枠部とを有し、前記植物苗床総枠部が、筏本体に形成された植物苗床収容部に収容される植物栽培用筏であって、前記植物苗床総枠部の側面に、上方に伸びるガイド部材あるいは下方向に伸びるガイド部材が設けられている
実用新案登録第3084516号公報 特開2006−136290号公報
上記特許文献で提案されている筏を始めとして、従前において提供されている多面的水環境修復システム用の筏は、専ら木材で形成されているのが実情である。これは、多面的水環境修復システムの構想自体が、水質浄化的要素の他、更に生態学的要素とリサイクル的要素を含んでおり、生態学的要素においては、木製の筏を使用することにより、微生物が付着し易く、水溶性有機廃棄物を分解すると共に、微生物を餌とする動物性プランクトンが繁殖し魚礁としての機能を持つ為であり、またリサイクル的要素においては、木製であれば加工しやすく、例えば廃棄されるような木製パレットを筏本体として使用することにより、ゴミの発生と新たな資源の投入の双方を阻止したゼロ・エミッション型浄化法とすることができる為である。
しかしながら、従前のように木材を用いて植物栽培用の筏を製造した場合には、当該筏はその殆どの部分が水中に存在することもあって、腐食が著しく、腐食した場合には作業者の転落や、水没した筏の残留の問題などが生じる。
よって本考案では、耐腐食性を有する材料を用いて形成し、長期的にも安全に使用することのできる水耕栽培用筏を提供する事を第一の課題とする。
また、かかる植物栽培用の筏は、使用状態においては人が載って歩き、かつ作業を行う事ができる程度に大きなものとなることから、材料を設置場所まで運んで組み立てることを考慮すれば、移送時においてはコンパクトにする事ができ、且つ使用時には簡易に組み立てる事ができるものであることが望ましい。
よって本考案では、移送時にコンパクトにする事ができ、且つ組み立てが容易で、更に組み立てた後においては人が載っても破損する事の無いような頑丈さを有する水耕栽培用筏を提供する事を第二の課題とする。
更に、前記特許文献2では、植物苗床総枠部が筏本体に、また筏本体が植物苗床総枠部に乗り上げることがない植物栽培用筏が提案されているが、そもそも植物の苗床を保持する部材は、保持する苗床篭の底面を水中に浸けておくことのできる高さで浮いていなければならず、一方で筏本体は作業者などが歩行する関係上、当該作業者の通路を水面よりも高い位置に存在させておかなければならない事から、何れか一方が他方に乗り上げる事自体、それ程頻繁に生じるものではない。むしろ、植物の苗床を保持する部材と筏本体との位置関係は前記した通りである事から、当該植物の苗床を保持する部材が、筏本体における収容部から抜け出してしまい、当該苗床篭を保持した部材だけが単独で漂流してしまう事が危惧される。
そこで本考案は、苗床篭を保持する部材を、筏本体から抜け出る事の無いように、確実に留め置く事のできる水耕栽培用筏を提供する事を第三の課題とする。
更に水耕栽培する植物は、その生育時期に応じて何所までの部位を水中に存在させるかが異なるものであり、また植栽する植物の重量との関係においても、植物の苗床を保持する部材の浮力を調整する事が望ましい。
よって本考案では、少なくとも植物の苗床を保持する部材の浮力を調整する事のできる水耕栽培用筏を提供する事を第四の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決する為に、本考案ではアルミニウムなどのような耐腐食性の材料を用いて形成すると共に、筏を構成する部材の大きさを揃えることにより移送が容易で、且つ組立時の容易性および組み立てた後の堅牢性を向上させることのできるような組み合わせ構造とした水耕栽培用筏を提供する。
即ち本考案では、前記課題の少なくともいずれかを解決するために、耐腐食性を有する板状部材を用いて形成され、且つフロートを具備する筏本体と、当該筏本体とは別体に形成されてフロートを具備する苗床保持枠本体とからなり、少なくとも苗床保持枠本体を構成するフロートは、中空に形成されると共に、開閉自在に形成された水出入口及び空気出入口の少なくとも何れかを備えてなる水耕栽培用筏を提供する。
かかる水耕栽培用筏では、特にアルミニウムや耐腐食性を有する合成樹脂など、耐腐食性を有する部材で構成する事により、長期的に安全に使用することが可能になる。また苗床保持枠本体を構成するフロートを中空に形成し、かつ開閉自在な水出入口および空気出入口の少なくとも何れかを設けることにより、当該フロートの浮力、更には苗床保持枠本体の浮力を自在に著精する事ができる。即ち、高い浮力を得たい場合には、当該フロートの中空部内に空気を注入し、一方、浮力を下げたい場合には、当該中空部内に水を注入する事により浮力を調整する事ができる。フロートの中空部内に水を注入した後に、注入した水を排出する場合には、注入した水を水出入口から排出する他、中空部内に空気を強制的に送り込み、当該空気の圧力で排出するように構成しても良い。特に後者の場合には、水出入口と空気出入口の両方を具備する事が望ましく、更に水出入口は使用状態におけるフロートの底面側に存在し、空気注入口は上面側に存在する事が望ましい。
上記水耕栽培用筏において、苗床保持枠本体もアルミニウムなどのような耐腐食性の材料を用いて形成され、当該苗床保持枠本体は、筏本体に形成された苗床保持枠本体収容領域内に設置されると共に、当該苗床保持枠本体収容領域を区画する板部材に支持されて当該苗床保持枠本体収容領域該への移動が阻止されるストッパー部材を具備する事が望ましい。
少なくとも苗床保持枠本体がストッパー部材を具備することにより、苗床保持枠本体は、筏本体における苗床保持枠本体収容領内に確実に留め置かれる事になり、当該苗床保持枠本体だけが筏本体から離れて浮遊するといった事態を無くす事ができる。かかるストッパー部材は、苗床保持枠本体よりも上方に突起する形状であり、望ましくは当該苗床保持枠本体を持ち上げる事ができるような逆向き「U」字状、または下向き「コ」字状など、取っ手として機能できる形状に形成されて、当該苗床保持枠本体と一体化される。更にこのストッパー部材は、苗床保持枠本体の長尺方向の両側に設けられる事が望ましい。また、このような苗床保持枠本体の浮遊を阻止する為には、苗床保持枠本体には上方に伸びるストッパー部材を、筏本体における苗床保持枠本体収容領域を区画する板部材には、下方に伸びるストッパー部材を形成し、両者が当接し得るように形成することが望ましい。この世に形成すれば、苗床保持枠本体から上方に伸びるストッパー部材の高さを抑える事ができ、その結果、苗床保持枠本体で保持する苗床篭で植栽している植物の栽培時における各種の作業に支障を来たすおそれがなくなる。
また、筏本体は板状部材を四角形に組み合わせて形成した外枠部材と、当該外枠部材において、何れかの対向する辺を構成する板状部材の間に並行に架け渡した2つ以上の架設部材とを含んで構成される事が望ましい。そしてこの場合において外枠部材および架設部材を構成する板状部材は共通な1種類または2種類の大きさのものが使用されていることが望ましい。このように、1又は2種類程度の共通の部材を用いて形成することにより、運搬に際しては類似する形状のものを一まとめに梱包することができ、その結果、輸送サイズをコンパクトする事ができる。
また、当該筏本体の外枠部材を矩形に形成した場合、その長手方向の両側には、フロートを収容するフロート収容領域を区画して設け、両フロート収容領域間を3つ以上の領域に区画することが望ましい。なお、ここで区画とは、平面から見た状態において外枠部材や架設部材で区画されていることを意味する。そして、区画されているフロート収容領域には、当該領域に収容されたフロートの下面及び側面保持するロッド部材が設けられている。このロッド部材は、外枠部材の四隅に一体化された上向き「コ」字状のフロート収容篭用のフレーム部材間に連架して設けられている。
したがって、当該フロート収容空間内にフロートを収容した状態において、当該フロートは底面及び側面が当該ロッド部材に保持される事になる。そして、当該フロート収容空間内に収容されたフロートの上面には、歩道としても使用する事のできる、やはり耐腐食性の材料(例えばアルミニウムなど)で形成された幅広の板部材が載せ置かれる。この幅広の板部材は、その長さ方向両端側において、前記フロート収容篭用のフレーム部材の開口部分に連架された板部材で保持する事ができる。
このようにフロートを保持する事により、仮に波などによって当該筏本体が揺れた場合であっても、当該フロートが抜け出てしまうおそれを無くす事が出来る。
更に、このようなフロート収容空間の構造、即ちフロートの収容空間を区画する為に、フロート収容篭用フレーム部材と、当該フレーム間に連架されたロッド部材とで形成されるフロート収容篭を用い、収容したフロートの上に幅広の板部材を載せ置く構造は、前記両フロート収容領域間に区画された3つ以上の領域の何れか領域にフロートを収容する場合にも採用する事ができる。
而して本考案に係る水耕栽培用筏において、少なくとも筏本体におけるフロート収容領域が、対向配置された上向き「コ」字状のフロート収容篭用フレーム部材と、当該フレーム間に連架されたロッド部材とで形成されるフロート収容篭を用いて形成されており、フロート収容領域内のフロートは、当該フロート収容篭を構成するロッド部材で保持されることが望ましい。作業者の移動や波等により筏本体が揺れ、それによりフロートが抜け出てしまう事態を無くす為である。
更に筏本体を構成する外枠部材内のフロート収容領域間を3つに区画すると共に、区画した中央の領域をフロート収容領域間(以下、「第1フロート収容領域間」とする)とし、当該中央のフロート収容領域の幅を、外枠部材長手方向の両側に設けられたフロート収容領域(以下、「第2フロート収容領域間」とする)の幅の2倍にする事が望ましい。このように形成すれば、例えば筏本体を外枠部材の長手方向に、並行に連結させた場合において、繋がった第2フロート収容領域の幅と、第1フロート収容領域の幅とは同じになり、その上に設けられた幅広い板部材(以下「足場板」とする)の上で作業する場合にも、作業者における安定感を向上させる事が出来る。
以上のように構成された本考案の水耕栽培用筏では、少なくとも筏本体は、アルミニウムや耐腐食性の合成樹脂など、耐腐食性を有する材料を用いて形成されていることから、長期的にも安全に使用することのできる水耕栽培用筏が提供される。
また、1又は2種類程度の規格化した板部材を用いて形成していることから、移送時においてはコンパクトにする事ができ、且つ組み立てが容易で、更に組み立てた後においては人が載っても破損する事の無いような頑丈さを有する水耕栽培用筏となる。
また、少なくとも苗床保持枠本体に、上方に伸びるストッパー部材を設けたことから、当該苗床保持枠本体が筏本体から抜け出るおそれがなくなり、当該苗床保持枠本体を確実に筏本体に留め置く事ができる水耕栽培用筏とすることができる。
そして少なくとも苗床保持枠本体を構成するフロートの浮力を調整可能なように、当該フロートに開閉自在な水出入口及び空気出入口の少なくとも何れかを形成することにより、苗床保持枠本体、更にはこの苗床保持枠本体に保持される苗床篭に植栽された植物の、水の浸かり具合を調整する事ができ、これにより植物の生育時期、或いは植栽する植物の重量に応じた最適な栽培環境を実現する事ができる。
本実施の形態に係る水耕栽培用筏を筏本体と苗床保持枠本体とを分離した状態を示す斜視略図 当該水耕栽培用筏の内部構造の一部を表した(A)平面図、(B)断面図 当該水耕栽培用筏における筏本体の組み立て状態を示す分解図 他の実施の形態における苗床保持枠本体の実施形態を示す斜視図 当該苗床保持枠本体の保持状態を示す要部透視端面図 フロートの1例を示す斜視図
以下、本考案に係る水耕栽培用筏における1つの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る水耕栽培用筏を筏本体10と苗床保持枠本体20とを分離した状態を示す斜視略図であり、図2は当該水耕栽培用筏の内部構造の一部をあらわした(A)平面図、(B)断面図であり、図3は当該水耕栽培用筏における筏本体10の組み立て状態を示す分解図であり、図4は他の実施の形態における苗床保持枠本体20の実施形態を示す斜視図であり、図5は当該苗床保持枠本体20の保持状態を示す要部透視端面図であり、図6はフロート60の1例を示す斜視図である。
先ず図1〜3を参照しながら、この実施の形態に係る水耕栽培用筏の全体構造を示すと、当該水耕栽培用筏は、平面視が全体略矩形の筏本体10と、当該筏本体10に確保された苗床保持枠本体収容領域30内に収容される苗床保持枠本体20とで構成されている。
筏本体10は、板状の部材を矩形に連結した外枠部材と、この外枠部材内の長手方向の両端に並行に設けられる第2フロート収容篭40と、この第2フロート60間であって両者の中間位置には、当該第2フロート収容篭40の2倍の幅を有する第1フロート収容篭40aが設けられている。即ち、当該第1フロート収容篭40aは、当該外枠部材の短手方向に沿う向きで、且つ長手方向の中央に配置されている。そしてこれら第1フロート収容篭40aおよび第2フロート収容篭40は、外枠部材を構成する各板部材に固定されている。このような構成により、外枠部材内であって、第1フロート収容篭40aと各第フロート収容篭40との間には一定の面積の領域が確保され、当該領域が苗床保持枠本体収容領域30となる。
これら第1フロート収容篭40aおよび第2フロート収容篭40bは、何れも上向きに開口する「コ」字状のフロート60収容篭用フレーム部材41を向かい合わせ配置し、このフロート60収容篭用フレーム部材41間にロッド部材42を架け渡すように設けた構造として形成している。このロッド部材42も耐腐食性を有するアルミニウムで形成することが望ましく、当該材料を用いて形成されても十分な強度を確保することができるように、望ましくはL字鋼と同様の形状で形成される。また当該ロッド部材42は、当該フロート収容篭40に収容されるフロート60を保持できる程度の間隔で形成されており、本実施の形態ではそれぞれのフロート収容篭40において側面に1本づつ、底面には第1フロート収容篭40aにおいては4本、第2フロート収容篭40bにおいては2本のロッド部材42が設けられている。また各フロート60収容篭用フレーム部材41の上端側には、外枠部材を構成する板状部材、又はこれと同じ板状部材が連結され、当該フロート収容篭40の強度を向上させている。なお、このフロート収容篭40内にも各フロート60を保持して移動を阻止する為のの板部材を配置する事ができる。
そしてこれらのフロート収容篭40には、内部に気体収容したプラスチック製の密閉容器からなるフロート60が収容される。ただし、このフロート収容篭40に収容されるフロート60は、必ずしもプラスチック製の密閉容器である必要は無く、例えば空気を内包した発泡性の樹脂、特に発布スチロールなどをフロート60とする事ができる。また後述する苗床保持枠本体20に使用される浮力調整が可能なフロート60を使用することもできる。
このようにフロート収容篭40に収容されたフロート60の上には、作業時において足場板50として機能する幅広い板状部材が載せられ、当該板状部材は前記フロート60収容篭用フレーム部材41の開口側に差し込まれた保持板43によって固定される。これによりフロート60の浮力は幅広い板状部材(即ち「足場板50」)に伝わり、当該足場板50に人が載っても沈まない浮力を生じさせる。更に外枠部材もフロート60収容篭用フレーム部材41を介してフロート60の浮力を受け、水面に浮かぶ事ができる。
そして前記苗床保持枠本体収容領域30内に収容される苗床保持枠本体20は、前記フロート収容篭40を構成する板状部材と同じ長さの板状部材を長さ方向に揃えて平行に並べ、両者を短い板状部材で連結して形成されている。また本実施の形態では、短い板状部材の中央を通るように板状部材が設けられており、その結果、外枠を形成する板状部材と、中央を通る板状部材との間に、植物を植栽する苗床篭を収容する空間が確保される。なお、この苗床篭は上縁部分が外向きフランジ状に拡がっており、当該フランジが板状部材に支持されることになる。
そしてこのように形成された苗床保持枠本体20の長さ方向の両端には、当該苗床保持枠本体20のフレーム部分を、前記筏本体10とは別に保持して浮かせるためのフロート60’が設けられる。このフロート60’は中空であって、且つ開閉自在な水出入口62及び空気出入口61の少なくとも何れかを備えた密閉可能な容器からなるフロート60’が収容される。かかるフロート60’は、例えば図6に示すように、上面に空気出入口61、底面側の側面に水出入口62を設けた密閉可能なプラスチック製容器を使用することができる。即ち、かかるフロート60’は、内部に収容する空気の量に応じて浮力が発生することから、当該フロート60’内に密閉される空気量を調整する事により、当該苗床保持枠本体20の浮力を調整し、苗床篭を所望の深さに沈める事が可能になる。これにより、植物の生育状態或い植物の重さに応じて浮力を調整すれば、植物にとって最適な生育環境を提供する事ができる。
図5は、かかる苗床保持枠本体20の他の実施の形態を示しており、この実施の形態では、特に短手方向に延伸する両端部の板状部材に、上方に突起する半円状のストッパー部材を設けている。このストッパー部材は、苗床保持枠本体20のフレーム部分(板状部材で形成された部分)を引き上げる際の取っ手としても機能することができる。
かかるストッパーを具備する事により、例えば植物の生育状態に合わせてフロート60内に水を注入し、当該苗床保持枠本体20の大部分を水面に存在させた場合であっても、苗床保持枠本体20は、当該ストッパー部材が筏本体10の外枠フレームに支持され、長手方向に流れ出るおそれが無くなる。その結果、苗床保持枠本体20が筏本体10から離れて浮遊するといった事態をなくすことができる。
そしてこの実施の形態に係る水耕栽培用筏を構成する、上記した板状部材、ロッド部材、フロート収容篭用フレーム部材、足場板は、何れもアルミニウムで形成されており、これにより耐腐食性を向上させている。そしてアルミニウムを用いて形成していることに起因して、その組み合わせには、図3に示すようなボルトとナット等の連結具が使用されている。また当該水耕栽培用筏は、その主要な構成要素は、一定の大きさに統一された板状部材が使用されており、その結果梱包した場合にコンパクトに収まり、輸送コストを大幅に削減する事ができる。更に共通の部材を使用していることから、図1〜3に示すように、各板部材の配置関係を調整し、苗床保持枠本体20が苗床保持枠本体収容領域30内に収まるように組み合わせ構造が工夫されている。
更に、浮力を調整する必要のある苗床保持枠本体20のフロートは、任意に取り出すことができるように、フロート収容篭に収容する事無く保持されている。
富栄養化水域における、有用植物の水耕栽培、及び生態系回復、水質浄化を行う多面的水環境修復システムであって、長期的な使用に耐え得ることができ、かつ作業者における安全を確保した水耕栽培用筏が提供される。
10 筏本体
20 苗床保持枠本体
30 苗床保持枠本体収容領域
40 フロート収容篭
41 収容篭用フレーム部材
42 ロッド部材
43 保持板
50 足場板
60 フロート
61 空気出入口
62 水出入口

Claims (5)

  1. 耐腐食性を有する板状部材を用いて形成され、且つフロートを具備する筏本体と、当該筏本体とは別体に形成されてフロートを具備する苗床保持枠本体とからなり、少なくとも苗床保持枠本体を構成するフロートは、中空に形成されると共に、開閉自在に形成された水出入口及び空気出入口の少なくとも何れかを備えてなる水耕栽培用筏。
  2. 前記苗床保持枠本体も耐腐食性の材料を用いて形成され、当該苗床保持枠本体は、筏本体に形成された苗床保持枠本体収容領域内に設置されると共に、当該苗床保持枠本体収容領域を区画する板部材に支持されて当該苗床保持枠本体収容領域該への移動が阻止されるストッパー部材を具備する請求項1に記載の水耕栽培用筏。
  3. 苗床保持枠本体には上方に伸びるストッパー部材を、筏本体における苗床保持枠本体収容領域を区画する板部材には、下方に伸びるストッパー部材を形成した請求項2に記載の水耕栽培用筏。
  4. 前記筏本体におけるフロート収容領域が、対向配置された上向き「コ」字状のフロート収容篭用フレーム部材と、当該フレーム間に連架されたロッド部材とで形成されるフロート収容篭を用いて形成されており、フロート収容領域内のフロートは、当該フロート収容篭を構成するロッド部材で保持される請求項1〜3の何れか一項に記載の水耕栽培用筏。
  5. 前記筏本体を構成する外枠部材内のフロート収容領域間を3つに区画すると共に、区画した中央の領域をフロート収容領域間とし、当該中央のフロート収容領域の幅を、外枠部材長手方向の両側に設けられたフロート収容領域の幅の2倍にする、請求項4に記載の水耕栽培用筏。
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KR101358391B1 (ko) * 2012-03-26 2014-02-06 주식회사 녹지원 수중 인공생태구조물
JP2017197996A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 株式会社竹中工務店 取付構造

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