JP3150257B2 - 菓子パンの製造方法および生地巻上げ充填方法 - Google Patents

菓子パンの製造方法および生地巻上げ充填方法

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JP3150257B2
JP3150257B2 JP26102194A JP26102194A JP3150257B2 JP 3150257 B2 JP3150257 B2 JP 3150257B2 JP 26102194 A JP26102194 A JP 26102194A JP 26102194 A JP26102194 A JP 26102194A JP 3150257 B2 JP3150257 B2 JP 3150257B2
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curling roller
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譲 大木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、菓子パンの製造方法
および生地巻上げ充填方法に関し、詳しくは、連続した
一定厚さのシート状に成形し連続して供給される生地を
巻上げたのち、その内部にフィリング供給ノズルにより
餡等のフィリングを充填する菓子パンの製造方法および
生地巻上げ充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食生活においても個性化、多様
化、高度化が進み、それに従って、食べ物、特に菓子パ
ン等の種類も大変豊富になっている。現在、菓子パン等
の中でも内部に餡等のフィリング(又はフィリング材と
もいう)を包んだものが、人気の主流となっている。フ
ィリングとそれを包み込む生地の組み合わせには種々の
ものがあるが、如何なる種類の組み合わせでも連続的に
しかも効率良く菓子パンを生産できる装置の開発が望ま
れていた。
【0003】特に、フィリングを如何に効率よく生地の
中に包み込むかが、開発上の重要なキーポイントとなっ
ていた。その中で、延展してシート状に成形したパン生
地を移送させ、シート上に側端にフィリングを押し出し
た後、押し出したシートを側端より幅方向に巻上げて棒
状生地とし、これをフィリングが露出しないように切断
する工程による菓子パン等の成形方法が開発された。こ
の技術は特開平5−219874号公報として既に知ら
れている。
【0004】しかしながら、このような方法では、シー
ト上に側端にフィリングを押し出した後、押し出したシ
ートを側端より幅方向に巻上げることにより成形される
ため、比較的流動性のあるフィリング等の場合は、それ
がシート上に流れ広がってしまうことが多い。従って、
流動性のあるフィリングには対応できない。また、押し
出されから後に巻き上げられるため、フィリングと生地
との間にどうしても空間が形成されて空気が入り、パン
製品としての品質が低下する等の問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点の解決を意図したものである。即ち、本発明の目的
は、フィリングの流動性に影響されなく、またフィリン
グとそれを包む生地の密着性の良い高品質のパン製品を
得ることができる菓子パンの製造方法および生地巻上げ
充填方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明者等は
このような課題に対して、側端より巻上げられる延展生
地の内部にフィリングを充填する作用に着目して鋭意研
究を重ねた結果、延展生地の包み込み工程と前記フィリ
ングの押し出し工程とを、逆にすることにより意外にも
フィリングの流動性に関係なく、しかも生地に対する密
着性を確保できることを見出した。本発明は、この知見
に基づいて完成をみたものである。
【0007】即ち本発明は、一定厚さに延展成形して連
続して移送される延展生地を、カーリングローラにより
側端より幅方向に順次起立させて、これをカーリングロ
ーラと該カーリングローラに並設され回転自在なローラ
を備えたフィリング供給ノズルとの間より送出し、且つ
この送出しは、前記カーリングローラと前記フィリング
供給ノズルのローラにより押圧しながら行い、更にこの
送出される延展生地を前記フィリング供給ノズルの周囲
に巻上げた後、その内部空間に前記フィリング供給ノズ
ルによりフィリングを充填して棒状生地とし、更にこれ
を前記フィリングが露出しないように切断する菓子パン
の製造方法に存する。
【0008】そして、カーリングローラを複数使用する
ことにより、複数の延展生地に対応させた生地巻上げ充
填方法に存する。
【0009】
【作用】上記のような構成を採用することにより、連続
した一定厚さに延展成形し連続して移送される生地を側
端より巻上げた後、この筒内部にフィリングを連続的に
充填することができ、加えてフィリングと生地との緻密
な密着が行われる。また流動性のあるフィリングでも、
生地中に確実に包み込むことができる。更に延展生地に
対するフィリングの充填圧力、供給量などを適宜変更で
きる。
【0010】
【実施例】以下、実施例を挙げ図面に基づいて本発明を
説明する。最初に、生地巻き上げ充填装置の位置ずけを
見るため、生地巻き上げ充填装置を含むシート包あんラ
イン全体を説明する。図1は、そのシート包あんライン
を示すもので、生地から、最終商品である個々の独立し
た生地玉ができるまでの一連の連続した工程を示す工程
図である。先ず、押出し部Aでは、通称ドーシートフォ
ーマーという押し出し機によって、生地が連続的に押し
出され、前部移送コンベアによって第1シーティング部
Bに送られる。
【0011】このシーティング部Bには生地の前方(生
地の送られてくる方向をいう)に配置された延展装置B
1と後方(生地の送られて行く方向)に配置された延展
装置B2の2つの延展装置が配置されている。前者は、
図示しない前部移送コンベアと後部移送コンベアとの境
界部、即ち、渡し部に位置する第1延展装置B1であ
り、後者は後部移送コンベアの上に位置する本発明の延
展装置である第2延展部B2である。
【0012】すなわち、生地は、前部移送コンベアFC
と後部移送コンベアBCとの境界部、即ち生地の渡し部
で、第1延展装置B1(後述する)により延展された
後、更に後部コンベア上で第2延展装置B2により延展
される。通常は、第1延展装置B1が主なる延展作用を
行い、また第2延展装置B2はそれを補完するためのも
のである。第1シーティング部Bで延展された生地は、
後部移送コンベアより離れ、次に第2シーティング部C
に送られる。
【0013】ここでは、生地を延展するよりむしろ均一
化するもので、1対の圧接ローラにより生地が均一に圧
接されて整えられる。第2シーティング部Cを出た後
は、粉取り部Dに送られ、ここでは、上粉取り部D1と
下粉取り部D2によって延展された後の生地に付着して
いる粉(前述したドーシートフォーマーの直後に上下面
に付与される)が排除される。粉取り装置は、ブラシを
備えたもので、通常、延展されたシート状生地の上面又
は下面からブラッシングすることによって粉が取り除か
れる。
【0014】粉取り部Dを出た後は、カッティング部E
に送られる。ここでは、主にシート状生地に対して両端
の耳取りがなされ、一定の規定された幅に綺麗にカット
される。また、ここでは、生地自体が移送方向に幾つか
に分割され、商品の大きさに応じて所望の幅にカットさ
れる。次にカッティング部Eを出た後は、スプレー等に
よって表面に水が散布された後、巻き上げ充填部F,G
にに移送される。
【0015】ここは生地を巻き上げた後、充填するとこ
ろである。ここでは、カーリングローラとフィリング供
給ノズルとが並設された巻き上げ充填装置により、シー
ト状生地を側面から巻き上げ、その巻き上げられた内部
に、デポジターから供給されたフィリングを供給ノズル
を通して充填する作業が行われる。巻き上げ充填部F,
Gを出た後は、包被部Hに送られる。包被部Hにおい
て、フィリングを包み込んで円筒状に形成された生地
は、フィーラーにより側面から包み込まれて切断され、
個々の独立した生地玉に造り上げられる。
【0016】ここでもまた、フィーラーの数は生地表面
に押し出されたフィリングのライン数だけ配設されるこ
とになる。包被部Hを出た後は、フォーミング部Iに送
られる。ここでは、包被部Hにより製造された生地玉
が、コンベア上でサイド板と移動ベルトとの間で転動さ
れ、整った円形状に揉みあげられる。以上が、生地から
生地玉が製造される全工程である。
【0017】次に、本発明の、菓子パンの製造方法およ
び生地巻上げ充填方法を実施するための装置について図
面を参照しながら以下詳細に説明する。すなわち、この
生地巻上げ充填装置は前述した工程の内、巻き上げ充填
部F,Gにおいて使用されるもので、生地巻上げ装置に
充填装置が有機的に組み合わされ1組として構成される
ものである。図2は、生地巻上げ充填装置の平面図であ
り、図3は生地巻上げ充填装置の正面図である。図2お
よび図3に示すように、1はコンベア体(以下コンベア
と称する)であり、2はコンベア基台1a上を連続的に
F方向に走行する無端ベルトである。
【0018】ここで、コンベア1上に跨設され、生地巻
上げ充填装置を支持する枠体につき説明する。図4(一
側面のみ図示)に示すように、コンベア基台1aの両側
面には一対の板状のフレーム(3a)、3bがクランパ
ー(CR1)、CR2によりコンベア基台1aの両側面
に着脱自在に立設固定されている。この一対のフレーム
3a、3bには、2本のガイドバー4a、4bが平行に
横架され、同様に箱形に形成されたクロスメンバー5も
これらガイドバー4a、4bと平行に近接して横架され
ている。
【0019】そして、後述するように、2本のガイドバ
ー4a、4b上にはガイドブロック6が移動可能に支持
され、このガイドブロック6に支持杆10が上下移動可
能に支持されている。さらに、この支持杆10の下端に
は、ベースプレート11を介して固定されたカーリング
ローラカバー19により巻上げ装置および充填装置が支
持されるよう基本的に構成されている。
【0020】次に、生地巻上げ装置につき、以下に説明
する。先ず、図2に示すようにガイドバー4a、4bに
は、ガイドブロック6がベルト2の移送方向Fに対し直
交する方向に摺動可能に支持されている。すなわち、こ
のガイドブロック6には、2本のガイドバー4a、4b
をそれぞれ挿通するための貫通孔7と側面を開口したコ
字状のガイド溝8が形成されている。そして、ガイドブ
ロック6の貫通孔7を挿通するガイドバー4aは、ガイ
ドブロック6の上面よりねじ込まれたノブ6aのねじ軸
6bにより押圧固定され、これによりガイドブロック6
を2本のガイドバー4a、4b上の適宜な位置に位置決
めすることができる。
【0021】この場合、ガイドブロック6は、クロスメ
ンバー5の上面に取付けられた目盛り板5aとこの目盛
り板5aの目盛りを指示する指針5bとにより正確に設
定することができる。また、ガイドブロック6の中央に
は、貫通孔9が垂直に穿設され、この貫通孔9には支持
杆10が上下方向に摺動可能に挿嵌されている。そし
て、この支持杆10は、頂部にねじ孔12を螺設すると
共にその下端部にはベースプレート11を介して、後で
詳述するカーリングローラカバー19が固定されてい
る。
【0022】このカーリングローラカバー19は、下部
が開口した長形箱形に形成され、この長手方向両側板1
9a、19bの内方には鉤形のブラケット20a、20
bが取付けられ、このブラケット20a、20bに穿設
された挿通孔に、カーリングローラ21の軸22a、2
2bが回転不能となるように支持されている。このカー
リングローラ21は、内部に駆動モータを内蔵した構造
のものでリード線23を介して供給される電源により回
転駆動することができる。
【0023】なお、カーリングローラ21の外周には複
数の浅い長溝21aが所定間隔に配置されており、この
長溝21aは、後述するがベルト2上に載置されて連続
的に移送されてくる延展生地をベルト2から剥離し、容
易に起立させて巻上げるために抵抗を付与するものであ
る。さらに、ガイドブロック6の上面には、クランプブ
ロック13がボルト15を介して固定されており、この
クランプブロック13は、この側面に貫通孔13aと連
通する割り溝13b(図2参照)を形成している。
【0024】これにより、クランプレバー14を回動さ
せて割り溝13bを締め上げて支持杆10を緊締し、支
持杆10を所望の位置に固定することができる。また、
クランプレバー14を緩めると支持杆10は、クランプ
ブロック13に対しフリーの状態となり、上下の移動が
可能となる。従って、クランプレバー14を緩めること
により、カーリングローラカバー19に支持されている
カーリングローラ21は、後述する筒体32とともにコ
ンベアベルト2の上面に当接させた状態を基準として大
きく上方に移動させることができる。
【0025】また、支持杆10の頂部には、アダプター
16がこの頂部を囲繞するように挿嵌され、アダプター
16の底部を挿通して中空形状のアダプター16内部に
突出した支持杆10を、この支持杆10の端部に装着さ
れたストップリング10aにより軸方向の移動を規制し
ている。さらに、支持杆10頂部に形成されたねじ孔1
2には、アダプター16上部より挿通した調整ノブ17
のねじ軸18が螺合している。
【0026】従って、支持杆10は、クランプレバー1
4を緩めてクランプブロック13に対する緊締を解除し
たのち、調整ノブ17を左右に回動することにより、カ
ーリングローラ21を上下に微小移動させてベルト2の
上面(基準面)に対する間隙を調整することができる。
なお、この間隙の数値はカーリングローラカバー19上
面に立設された目盛り板25とその指針26とにより正
確に設定することができる。
【0027】同様に、1本の支持杆10に支持されてい
るカーリングローラカバー19およびカーリングローラ
21は、クランプレバー14を緩めることにより支持杆
10を中心に所定角度回動させることが可能となり、コ
ンベア1上を走行するベルト2の移送方向Fに対する角
度θを所望の角度に設定することができる。この角度θ
の設定は、カーリングローラカバー19上面に立設され
た目盛り板25の側端部(エッジ)を今度は指針25a
として使用し、この指針25aをガイドブロック6の側
面に固定された指針26の湾曲状部側面に刻設した目盛
り板26aに対応させることにより行うことができる。
【0028】次に充填装置につき図2および図3を基に
説明する。すなわち、充填装置は、前述した生地巻上げ
装置と有機的に組み合わされて並設されるもので、生地
Kの移送方向Fに対し上流側に配置される。図において
30は、連続デポジター部Fより押し出されたフィリン
グ(例えば餡等)31を収容するカップで、このカップ
30の下端には小径の筒体32が延設され、この筒体3
2は途中より折曲してカーリングローラ21と平行に配
設されている。
【0029】この筒体32の先端にはフィリングANを
吐出するノズル44が装着され、その筒体32の外周に
はローラ45が回転自在に支持され、ローラ45はスト
ップリング46a、46bにより軸方向の移動が規制さ
れている。尚、ここでフィリング供給ノズルとは、筒体
32、ノズル44、ローラ45、ストップリング46
a、46b等よりなるものをいう。さらに、カーリング
ローラ21と平行に支持されている筒体32は、連結部
材41と連結されている連結部材42の長孔の範囲内で
調整が可能となり、フィリング供給ノズルをカーリング
ローラ21の軸線に対し、上下移動することができる。
【0030】一方、カーリングローラカバー19上面の
片側には一対の軸受けブロック33a、33bが所定間
隔離間して固定され、これら軸受けブロック33a、3
3bの一端には支持軸36が回動可能に軸支されてい
る。また、軸受けブロック33a、33bの間には支持
軸36と同一軸線上にスリーブ35が固定され、支持軸
36を囲繞している。
【0031】さらに、軸受けブロック33a、33bに
回転自在に支持された支持軸36には、カラー38a、
38bが挿嵌され、これを軸受けブロック33a、33
bの両外側面に当接させて押しねじ37a、37bによ
り側面より押圧固定し、支持軸36の軸方向の移動を拘
束している。支持軸36の端部近傍には、スリーブ39
がノブ40により締付け固定され、スリーブ39に固定
された連結部材41の他端には、他の連結部材42がこ
の連結部材42の長孔を挿通したボルト43により連結
されている。従って、連結部材42の端部に固定されて
いる筒体32は、長孔の範囲内で上下方向に調整するこ
とができる。
【0032】そして、支持軸36に固定されているカラ
ー38bとスリーブ39との間には、クランププレート
47が図示しないねじにより割り締めされ、このクラン
ププレート47の側面に突設したねじ48aと図4に示
すカーリングローラカバー19の一方の側板19bより
突設したねじ48aに張架された引張りばね50によ
り、支持軸36を反時計廻りに付勢している。従って、
引張りばね50により、支持軸36に固定されている連
結部材41、42を介して筒体32に回転自在に挿嵌さ
れているローラ45を、カーリングローラ21の外周に
押圧付勢している。
【0033】次に、菓子パンの製造方法および生地巻上
げ充填方法につき以下詳細に説明する。すなわち、連続
的に一定厚さに延展成形し、コンベア1により連続して
前工程より移送される生地Kは、カーリングローラ21
により側端より幅方向に順次起立させて、これをカーリ
ングローラ21と該カーリングローラ21に並設された
フィリング供給ノズルとの間より送出され、さらにこの
送出される延展生地Kを前記フィリング供給ノズルの周
囲に巻上げた後、その内部に前記フィリング供給ノズル
によりフィリングANを充填する。
【0034】さらに詳しくは、図4に示すように、連続
工程がスタートする直前において、先ず、カーリングロ
ーラ21を反時計廻り(矢印方向)に徐々に回転しつつ
ベルト2上を移送されてくる延展生地Kを、この先端の
一側部(図2においては右端)より人為的に角度θに沿
って幅方向に斜めに巻上げ、これをカーリングローラ2
1とローラ45との間を挿通させて筒状にカールさせ
る。
【0035】この状態で、連続工程をスタートさせる
と、図4に示すようにカーリングローラ21とローラ4
5とは相反する方向(矢印方向)に回転駆動され、カー
リングローラ21とローラ45との間より連続的に送出
される延展生地Kは、ノズル44の外周を巻くようにし
て連続的に円筒形に形成される。この円筒形の巻き上げ
られた生地内の空間には、ノズル44より押し出された
フィリングANが充填されてゆき、図5の(a)〜
(d)の巻き上げ生地断面に示すような棒状体KTが連
続的に形成されてゆく。
【0036】図7に示すように、このように形成された
棒状体KT(実施例では2本)は、コンベアベルト2に
載置されて直線状に移送され、カーリング部Gを出た後
は、包被部Hに送られる。包被部Hに送られた棒状体K
Tは、フィーラ51により側面から包み込まれて同時に
切断され、個々の独立した生地玉Qが形成され、2列に
整列されて次の工程に移送される。
【0037】このように、フィリングANは、一定厚さ
に延展成形して連続して移送される生地Kが側端より幅
方向に順次巻上げられた後、その筒内部に充填され連続
した棒状体KTに形成される。従って、このような充填
工程をとることにより、流動性のあるフィリングANを
内包させることができ、またこの流動性のあるフィリン
グ内に固形物を混在させた製品をも生産することが可能
である。さらに、フィリングANを加圧しながら充填す
ることができるので、美麗な製品の形状を得ることがで
きる。
【0038】同時に、生地とフィリングANとの密着性
が向上するため、生地とフィリングANとの間に隙間が
形成されず、内部にフィリングANが充分に緻密に満た
された高品質の菓子パンを製造することができる。この
場合、カーリングローラ21として複数のカーリングロ
ーラ21を使用することにより、生産量を増大させるこ
とができる。そしてまた、生地巻上げ充填方法を実施す
るカーリングローラ及びこのカーリングローラに有機的
に組み合わされて並設されるフィリング供給ノズルは、
次のような行程をとることができる。
【0039】すなわち、カーリングローラ21およびこ
のカーリングローラ21に並設されるフィリング供給ノ
ズル44は、移送される延展生地Kの平面に対し上下に
移動する上下移動調整と、延展生地Kの移送方向Fに対
しこの延展生地Kの平面と平行な平面内で回動して角度
θを変更する角度変更調整を行うことができる。さらに
詳しくは、上下移動調整においては、図3に示すクラン
プブロック13のクランプレバー14を緩めてノブ17
を回動させ、支持杆10を介してカーリングローラ21
ないしこれに並設された筒体32を延展生地Kと平行な
平面に対して上下方向に移動させることにより、延展生
地Kの厚さに合わせて調整することができる。
【0040】同様に角度変更調整においては、クランプ
ブロック13のノブ14を緩めて支持杆10を回動させ
ると、支持杆10に支持されているカーリングローラ2
1を、筒体32と共に延展生地Kと平行な平面上で回動
することができる。これによりカーリングローラ21お
よび筒体32を延展生地Kの移送方向Fに対する角度θ
を調整して、工程によって変更される延展生地の幅に併
せることができ、またカーリングの際の生地の重なり度
合等を調整することができる。
【0041】一方、フィリング供給ノズルは、カーリン
グローラ21の側面に対し弾力的に押圧する押圧調整
と、カーリングローラ21の軸方向に対し移動する軸方
向移動調整と、カーリングローラ21に対し上下に平行
移動する平行移動調整とを行うことができる。さらに詳
しくは、押圧行程は、図4に示す支持軸36に固定され
ているクランププレート47を緩めて、クランププレー
ト47を反時計廻りに回動し、連結部材41、42の支
持軸36と筒体32とを結ぶ直線に対するクランププレ
ート47とのなす開き角度を開かせると、引張りばね5
0のばね力は強くなり、カーリングローラ21に対する
ローラ45の押付け力は増加する。
【0042】これにより、カーリングローラ21とロー
ラ45との間を通過する延展生地はカーリングの際に押
圧されるため、カーリングされた延展生地の直径を比較
的小径に形成することができる。また、軸方向移動調整
は、図3に示す支持軸36に固定されているスリーブ3
9のノブ40を緩めてスリーブ39を軸方向に摺動させ
ることにより、筒体32をカーリングローラ21の長手
方向に移動することができる。また延展生地のカーリン
グ成形状態や、成形された延展生地の内部に供給される
フィリングの軟らかさ等の状態に応じてノズル44の位
置を適宜調整することができる。
【0043】これにより、巻上げられる延展生地の直径
を僅かながら変化させることができると共に、充填され
るフィリングANの条件によりフィリング供給ノズルの
位置を調整することができる。さらに、平行移動調整
は、図3および図4に示すように、ボルト43を緩める
と、連結部材42を連結部材41に対し長孔の範囲内で
上下方向への移動が可能となり、これによりカーリング
ローラ21の軸線に対しフィリング供給ノズルを平行移
動することができる。従って、ローラ45の外周が、カ
ーリングローラ21の外周に圧接される位置が変化する
ため、カーリングされる延展生地の巻上げ径を変化させ
ることができる。
【0044】以上本発明を説明してきたが、本発明は実
施例にのみ限定されるものではなく、その本質から逸脱
しない範囲で、他の色々な変形例が可能であることはい
うまでもない。例えば、コンベア体上に設置される生地
巻上げ充填方法は、生地を巻上げおよび充填する際の各
調整機構についても、それぞれの機構に駆動源を設ける
と共にセンサー等を使用して位置の検知を行うことによ
り、調整各部動作の制御を自動で行う方法も当然可能で
ある。
【0045】
【発明の効果】巻上げられた延展生地内にフィリングが
充填される際、フィリングの流動性に影響されず、しか
も密着性の良好な充填が可能となり高品質の製品を製造
することができる。また、延展生地とフィリングとの比
率を自由に設定することができるため、従来方式に比し
巻上げられる延展生地に対するフィリングの比率を過大
にした製品を製造することができる。さらに、フィリン
グの軟らかさや充填圧力、速度および供給量などの条件
に応じても容易に対応できる自由度があるため、最適な
菓子パンを量産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、シート包あんラインを示すもので、生
地から、最終商品である個々の独立した生地玉ができる
までの一連の連続した工程を示す工程図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例を示し、菓子パンの
製造方法および生地巻上げ充填方法を実施する生地巻上
げ充填装置の平面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例を示し、菓子パンの
製造方法および生地巻上げ充填方法を実施する生地巻上
げ充填装置の一部断面を示す正面図である。
【図4】図4は、図3のコンベアに対し90°回転させ
た菓子パンの製造方法および生地巻上げ充填方法を実施
する生地巻上げ充填装置の右側面図である。
【図5】図5は、巻上げられる延展生地内にフィーリン
グを充填しつつ成形される状態を示す説明図である。図
において、(a)はI −I 断面図、(b)はII−II断面
図、(c)はIII −III 断面図であり、(d)はIV−IV
断面図である。
【図6】カーリング部において延展生地を巻き上げた
後、その内部にフィーリングを充填して棒状体が形成さ
れる工程を示す斜視図である。
【図7】カーリング部を出た後の棒状体が次の包被部に
おいて切断分離される工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…コンベア体 1a…コンベア基台 2…ベルト 3a、3b…フレーム CR1、CR2…クランパー 4a、4b…ガイドバー 5…クロスメンバー 6…ガイドブロック 6a…ノブ 6b…ねじ軸 7…貫通孔 8…ガイド溝 10…支持杆 11…ベースプレート 12…ねじ孔 13…クランプブロック 13a…貫通孔 13b…割り溝 14…クランプレバー 15…ボルト 16…アダプター 17…調整ノブ 18…ねじ軸 19…カーリングローラカバー 19a、19b…側板 20a、20b…ブラケット 21…カーリングローラ 21a…長溝 22a、22b…軸 23…リード線 25…目盛り板 25a…指針 26…指針 30…カップ 32…筒体 33a、33b…軸受けブロック 35…スリーブ 36…支持軸 37a、37b…押しねじ 38a、38b…カラー 39…スリーブ 40…ノブ 41、42…連結部材 43…ボルト 44…ノズル 45…ローラ 46a、46b…ストップリング 47…クランププレート 48a、48b…ねじ 50…引張りばね 51…フィーラ F…移送方向 K…生地 KT…棒状体 θ…角度 A…押出し部 AN…フィリング B…第1シーティング部 B1…第1延展装置 B2…第2延展装置 C…第2シーティング部 D…粉取り部 D1…上粉取り部 D2…下粉取り部 E…カッティング部 F…デポジター部 G…カーリング部 H…包被部 I…フォーミング部 Q…生地玉

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定厚さに延展成形して連続して移送さ
    れる延展生地を、カーリングローラにより側端より幅方
    向に順次起立させて、これをカーリングローラと該カー
    リングローラに並設され回転自在なローラを備えたフィ
    リング供給ノズルとの間より送出し、且つこの送出し
    は、前記カーリングローラと前記フィリング供給ノズル
    のローラにより押圧しながら行い、更にこの送出される
    延展生地を前記フィリング供給ノズルの周囲に巻上げた
    後、その内部空間に前記フィリング供給ノズルにより
    ィリングを充填して棒状生地とし、更にこれを前記フィ
    リングが露出しないように切断することを特徴とする菓
    子パンの製造方法。
  2. 【請求項2】 カーリングローラを複数使用することに
    より、複数の延展生地に対応させたことを特徴とする
    求項1記載の生地巻上げ充填方法。
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