JP3149743B2 - 電界放出型表示素子 - Google Patents

電界放出型表示素子

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JP3149743B2
JP3149743B2 JP24512495A JP24512495A JP3149743B2 JP 3149743 B2 JP3149743 B2 JP 3149743B2 JP 24512495 A JP24512495 A JP 24512495A JP 24512495 A JP24512495 A JP 24512495A JP 3149743 B2 JP3149743 B2 JP 3149743B2
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示素子、特に、
電子源として電界放出アレイを採用した電界放出型表示
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】金属または半導体表面の印加電界を10
9 [V/m ]程度にすると、トンネル効果により電子が障
壁を通過して常温でも真空中に電子放出が行われる。こ
の現象は電界放出(Field Emission)現象と呼ばれ、古
くから知られている現象であるが、このような原理を利
用して電子を放出するカソードを電界放出カソード(Fi
eld Emission Cathode)と呼んでいる。近年、半導体微
細加工技術を駆使して、ミクロンサイズの前記電界放出
カソードの作成が可能となり、この電界放出カソードを
基板上に多数形成することにより、面放出型の電界放出
アレイを作成することが可能となっている。このような
電界放出アレイを電子源として使用した電界放出型表示
素子(Field Emission Display ; FED)が開発されてい
る。
【0003】図6は、このような電界放出型表示素子
(FED )の一例の断面図である。図示するように、この
表示素子は、所定間隔をもって対向配置されたアノード
基板100とカソード基板103とから構成されてい
る。そして、アノード基板100には、例えば導電性酸
化インジウム(ITO )により形成された透明のアノード
電極101が設けられているとともに、このアノード電
極101の上には、蛍光体102がストライプ状に形成
されている。この蛍光体102の各ストライプ102−
1、102−4・・・は、3原色のうちの例えば赤色
(R)の蛍光体からなり、ストライプ102−2、10
2−5・・・は例えば緑色(G)の蛍光体からなり、さ
らに、ストライプ102−3、102−6・・・は例え
ば青色(B)の蛍光体からなっている。このように、蛍
光体102の各ストライプ102−1、102−2、1
02−3・・・は2つおきに同じ色の蛍光体とされてい
る。
【0004】一方、カソード基板103の上には、スパ
ッタ等によりストライプ状に形成されたカソード電極1
04と、その上に複数形成された円錐状のエミッタコー
ン105と、このエミッタコーン105の先端近傍に形
成されたゲート電極106とから構成されるスピント
(Spindt)型と呼ばれる電界放出アレイ107が複数個
形成されている。図8に、カソード基板103の平面図
を示し、これらの各構成要素が配列されている様子を示
す。
【0005】図8に示すように、カソード基板103上
に複数のカソードストライプ104−1、104−2、
104−3・・・からなるカソード電極104が形成さ
れている。また、ゲート電極106もストライプ状に形
成されており、各ゲートストライプ106−1、106
−2、106−3・・・は前記カソードストライプ10
4−1、104−2・・・に直交するように配置されて
いる。そして、各カソードストライプ104−1、10
4−2、104−3・・・と各ゲートストライプ106
−1、106−2、106−3・・・との交差部には、
前述した電界放出アレイ107がマトリックス状に配列
されている。
【0006】そして、このカソード基板103に所定間
隔をもってアノード基板100が対向配置される。この
とき、該アノード基板100に設けられている前記蛍光
体102の各ストライプ102−1、102−2、10
2−3・・・が、各カソードストライプ104−1、1
04−2、104−3・・・とそれぞれ重なり合うよう
になされ、例えば、赤色(R)の蛍光体ストライプ10
2−1がカソードストライプ104−1の上方に、緑色
(G)の蛍光体ストライプ102−2がカソードストラ
イプ104−2の上方に、また、青色(B)の蛍光体ス
トライプ102−3がカソードストライプ104−3の
上方に、というように配置される。
【0007】なお、以上の説明においては、蛍光体10
2はストライプ状に形成されているものとして説明した
が、蛍光体102は、前記各電界放出アレイ107の上
部にドット状に形成して配置してもよい。この場合に
は、ストライプ状に設けた場合と比較して、各発光ドッ
トの大きさを制限することができるという特徴を有して
いる。
【0008】さて、前記エミッタコーン105間のピッ
チは10μm以下の寸法で作成することができ、このよ
うなエミッタコーン105が数万〜数10万個、1枚の
カソード基板上103上に設けられている。そして、こ
の電界放出アレイ107においては、ゲート・エミッタ
コーン間の距離をサブミクロン単位とすることができる
ため、ゲート・エミッタコーン間に僅か数10ボルトの
電圧VGEを印加することによりエミッタコーン105か
ら電子を電界放出することができるものである。そし
て、アノード電極101に正電圧VA を印加しておくこ
とにより、該エミッタコーン105から電界放出された
電子をアノード電極101により捕集し、該アノード電
極に付着された蛍光体が発光表示されるものである。
【0009】そこで、まず、カソードストライプ104
−1を選択し、ゲート電極106にRの色に対応する画
像信号を供給する。これにより、該カソードストライプ
104−1上の電界放出アレイ107からそれぞれの画
像信号に対応した量の電子が放出され、それらの上に配
置されている蛍光体ストライプ102−1のR色の蛍光
体が発光される。次に、カソードストライプ104−2
を選択し、ゲート電極106にGの色に対応する画像信
号を印加して、カソードストライプ104−2上の電界
放出アレイ107から電子を放出させて蛍光体ストライ
プ102−2によりGの色の画像を発光表示させ、続い
て、カソードストライプ104−3を選択し、ゲート電
極106にBの色の画像信号を供給することにより、蛍
光体ストライプ102−3によりBの色の画像を発光表
示させる。以下、同様にして、カソードストライプ10
4−4、104−5・・・の順に順次駆動し、3原色カ
ラーの画像が発光表示される。
【0010】また、前記図6に示した表示素子は、アノ
ード基板100に形成されているアノード電極101が
単一の電極として形成され、各色の蛍光体ストライプに
対向して配置されたカソードストライプを順次選択して
駆動することにより、カラー画像を表示するタイプのも
のであるが、他の方法によっても、カラー画像を表示す
ることができるものである。このような表示素子の構成
例を図7に示す。
【0011】図7において、図6と同一の構成要素には
同一の番号を付して、その説明は省略する。この図7に
示した表示素子は、アノード電極101がストライプ状
に形成されている点で、図6に示したものと相違してい
る。そして、各アノードストライプ101−1、101
−2、102−3・・・には、それぞれ、R,G,Bに
対応した蛍光体102−1、102−2、102−3・
・・が付着されており、同色の蛍光体102が付着され
ているアノードストライプは、相互に接続されて、各色
に共通のアノード配線110−1〜3に接続されてい
る。例えば、R色の蛍光体が付着されたアノードストラ
イプ101−1、101−4・・・は、アノード電極ラ
イン110−1に接続され、G色の蛍光体が付着された
アノードストライプ101−2、101ー5・・・はア
ノード電極ライン110−2に接続され、B色の蛍光体
が付着されたアノードストライプ101−3、101−
6・・・はアノード電極ライン110−3に接続されて
いる。
【0012】また、図示するように、カソードストライ
プ104−1、104−2・・・は、R,G,Bの3本
のアノードストライプ101−1〜101−3、101
−4〜101−5・・・毎に対応して設けられている。
そして、例えば、カソードストライプ104−1が選択
駆動されているときに、アノード電極ライン110−1
を駆動しゲート電極にR色の画像データを印加してR色
の画像を表示させる。次いで、アノード電極ライン11
0−2を駆動しゲート電極にG色の画像データを供給し
てG色の画像を表示させ、さらに、アノード電極ライン
110−3を駆動してB色の画像を表示させるというよ
うに、アノード電極を順次走査することによって、カラ
ー画像を表示するものである。なお、このタイプの表示
素子においても、電界放出アレイはマトリックス状に配
置されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述したFEDは、高
輝度でちらつきがない平面型ディスプレイであるが、デ
ィスプレイ装置においては、常に、より高精細度のもの
とすることが求められている。また、前述したアノード
電極が単一の電極として形成されたタイプのものは、ア
ノード電極の走査をしていないために、アノード電圧を
高くすることができ、輝度を上げることができるという
特徴を有するものであるが、エミッタコーン105から
放出された電子はある拡がりをもって放出されるため
に、隣接している蛍光体が漏れ発光をすることがあり、
色がにじむという欠点を有している。
【0014】さらに、前述したアノードストライプを駆
動するタイプのものは、アノード電極の走査を行って、
比較的高電圧であるアノード電圧をスイッチングしてい
るものであるから、アノード電極において絶縁破壊が生
じる恐れがあり、あまり高いアノード電圧を使用するこ
とができない。したがって、発光輝度を十分に上げるこ
とができないという問題点があった。さらにまた、蛍光
体はその発光色により発光輝度に差があるという問題点
を有しており、高品質のフルカラー表示を行う為には、
各3原色の輝度を調整することが必須要件となる。
【0015】そこで、本発明は高精細度、高輝度、か
つ、漏れ発光がない高品質の画像を表示することができ
る表示素子を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の電界放出型表示素子は、カソード基板と、
前記カソード基板上に形成され、隣接する電界放出アレ
イのゲート電極によりその周囲が取り囲まれるように千
鳥状に配列された複数個の電界放出アレイと、前記カソ
ード基板に所定間隔をもって対向配置されているアノー
ド基板と、該アノード基板上に形成されたアノード電極
と、該アノード電極上に前記各電界放出アレイにそれぞ
れ対向するように形成された3原色のうちのいずれかの
色を発光する蛍光体とを有するものである。そして、前
記電界放出アレイは、隣接する電界放出アレイが同時に
駆動されることがないように順次選択駆動されるもので
ある。さらに、前記電界放出アレイは、選択駆動されな
いタイミングにおいては、そのゲート電極がカソード電
位と等しい電位とされるものである。
【0017】さらに、前記アノード電極は単一の電極と
されており、かつ、前記順次選択駆動される電界放出ア
レイに対応する蛍光体の発光色に応じて該アノード電極
に印加されるアノード電位が変更されるものである。ま
た、前記アノード電極は複数の部分に分割して形成され
ており、該各部分にはそれぞれ異なるアノード電圧が印
加されているものである。
【0018】電界放出アレイが隣接する電界放出アレイ
のゲート電極によりその周囲が取り囲まれるように千鳥
状に配列されているので、電界放出アレイの密度および
蛍光体ドット密度を高くすることができ、高精細度の表
示素子とすることができる。また、電界放出アレイを、
隣接する電界放出アレイが同時に駆動されることがない
ように順次選択駆動し、かつ、駆動されていないタイミ
ングにおいては電界放出アレイのゲート電極にカソード
電極と等しい電位を印加するようになされているので、
選択された電界放出アレイからの電子が非選択のゲート
電極の電位のレンズ作用により集束され、電界放出アレ
イから放出される電子の軌道の広がりを狭くすることが
できる。さらに、蛍光体の発光色に応じて、アノード電
圧を変更させていることにより、発光色による発光輝度
のばらつきをなくすことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1に本発明のFEDの一実施形
態におけるカソード基板103の平面図を示し、カソー
ド電極104、ゲート電極106および電界放出アレイ
107の配置されている様子を示す。この図において、
104はカソード電極であり、複数個のカソードストラ
イプ104−1、104−2、104−3・・・から構
成されている。また、106はゲート電極であり、これ
も複数個のゲートストライプ106−1、106−2、
106−3・・・からなっており、前記カソードストラ
イプに直交するように配列されている。そして、107
は、前述したように、カソードストライプの上に形成さ
れたエミッタコーンとゲート電極106とから構成され
る電界放出アレイである。
【0020】本発明のFEDには、図示するように、ゲ
ート電極106の各ゲートストライプにおける電界放出
アレイ107が形成されていない部分の幅が狭くされ、
かつ、隣接するゲートストライプにおいて電界放出アレ
イ107が形成されている位置が相互にずらされてお
り、当該電界放出アレイ107の周囲が隣接するゲート
ストライプにより取り囲まれるように、各電界放出アレ
イ107が千鳥状に配列されている点で、前述した従来
技術のFEDと相違している。
【0021】このカソード電極104とゲート電極10
6とが設けられているカソード基板の上には、前述した
図6の従来技術の場合と同様に、アノード電極が単一電
極により形成されたアノード基板が対向配置されてお
り、該アノード電極の上には蛍光体が付着されている。
そして、このカソードストライプ104−1、104−
2・・・の上方には、前述したようにアノード電極10
1状に形成された3原色のいずれかの発光色を有する蛍
光体が対向配置されている。なお、この蛍光体の形状
は、前述したようにストライプ状のものであってもよい
し、あるいは、ドット状の蛍光体としてもよい。
【0022】このように構成されているので、図5に示
した従来技術の場合と比較して、カソード基板103上
に形成される電界放出アレイ107の密度を高くするこ
とができ、ひいては、それに対応する発光ドットの密度
を高くすることができる。したがって、より高精細度の
表示素子を実現することが可能となる。
【0023】図2に、このように構成された本発明のF
EDのカソードストライプおよびゲート電極に印加する
駆動信号の一例を示す。この図において、(a)は、図
1に示したカソード基板103の平面図であり、C1
2 、C3 ・・・は各カソードストライプ、G1 、G
2 、G3 ・・・は各ゲートストライプである。また、各
電界放出アレイ107には、それらに対応して図示しな
いアノード電極101上に設けられている蛍光体102
の色がR,G,Bで示してある。図2の(b)は各カソ
ードストライプC1 、C2 、C3 ・・・に順次印加され
る選択駆動信号および各ゲートストライプG1 、G2
3 ・・・に印加される画像データの様子を示す図であ
る。
【0024】図2の(b)に示すように、まず、時刻t
0〜t1の期間に、カソードストライプC1 に選択駆動
信号が印加される。このとき、ゲートストライプG1
は、R色の画像信号が供給され、カソードストライプC
1 とゲートストライプG1 との交差部に位置する電界放
出アレイ107から該R色の画像信号に応じた量の電子
が放出され、その上方に位置するR色の蛍光体がそれに
応じた輝度で発光表示される。同時に、ゲートストライ
プG3 、G5 、G7 ・・・にも、対応するR色の画像信
号が供給され、それぞれに対応するR色の蛍光体が発光
される。このとき、ゲートストライプG2 、G4 、G6
・・・には画像信号が印加されず、これらのゲートスト
ライプは、カソード電極104と同電位、例えば0
[V]になされている。
【0025】次いで、時刻t1になると、カソードスト
ライプC2 が選択駆動される。このとき、ゲートストラ
イプG1 、G3 、G5 ・・・はカソード電極104と同
電位、例えば0[V]とされ、ゲートストライプG2
4 ・・・にはG色の画像信号が供給される。したがっ
て、カソードストライプC2 とゲートストライプG2
4 ・・・の交差部に位置する電界放出アレイ107か
ら当該G色の画像信号に応じた量の電子が放出され、対
応するG色の蛍光体が発光表示される。以下、時刻t2
〜t3にはカソードストライプC3 の上のB色の蛍光体
が発光され、時刻t3〜t4にはC4 の上のR色の蛍光
体が発光される。このようにして、カラー画像が表示さ
れる。
【0026】上述した例においては、各カソードストラ
イプC1 、C2 、C3 ・・・を順次1本ずつ走査するこ
とによりカラー画像を表示しているが、複数個のカソー
ドストライプを同時に選択駆動して走査することにより
カラー画像を表示することも可能である。このような走
査方法の一例を図3に示す。図3において、(a)は前
述した図2の(a)と同様のカソード基板103の平面
図であり、(b)は、カソードストライプC1 、C2
3 ・・・に印加される選択駆動信号およびゲートスト
ライプG1 、G2 、G3 ・・・に印加される画像データ
の様子を示す図である。
【0027】この図に示したものにおいては、時刻t0
〜t2の期間に、カソードストライプC1とC2とが同
時に選択駆動されている。そして、その期間t0〜t2
を2等分し、前半の期間t0〜t1においてゲートスト
ライプG1 、G3 、G5 ・・・にR色の画像信号が印加
され、それぞれ、対応するR色の蛍光体が前述したよう
に発光される。次に、その後半の期間t1〜t2にゲー
トストライプG2 、G4 ・・・にG色の画像信号が印加
され、対応するG色の蛍光体が発光される。時刻t2に
なると、カソードストライプC3 とC4 とが同時に選択
駆動され、時刻t2〜t3の期間に奇数番号のゲートス
トライプにB色の画像信号が印加され、時刻t3〜t4
の期間に偶数番号のゲートストライプにR色の画像信号
が印加される。以下、同様にして、カラー画像が発光表
示されるものである。
【0028】前述した図2および図3のいずれの方法に
よっても、奇数番号の付されたゲートストライプG1
3 、G5 ・・・に画像信号が供給されているときに
は、偶数番号の付されたゲートストライプG2 、G4
・・はカソード電極104と同電位の0[V]になされ
ており、逆に、偶数番号の付されたゲートストライプG
2 、G4 ・・・に画像信号が供給されているときには、
奇数番号の付されたゲートストライプG1 、G3 、G5
・・・にはカソード電位と同電位の0[V]が印加され
ている。このために、発光表示されている電界放出アレ
イの周囲に隣接しているゲート電極には0[V]が印加
されていることとなる。これにより、当該電界放出アレ
イから放出される電子流は集束され、漏れ発光がなくな
って、色のにじみが防止され、かつ、対応する蛍光体に
到達する電子の量が多くなり、発光輝度が高くなってい
る。
【0029】このことを、図4を参照して説明する。図
4は電界放出アレイから放出された電子の軌跡分布のシ
ミュレーション結果の一例を示す図であり、(a)はO
Nされているゲート電極106とそれに隣接するゲート
電極106の電位が全て同じ電位とされている場合の電
子軌道を示し、(b)はONされているゲート電極10
6の両側に隣接しているゲート電極106の電位が0
[V]にされている場合の電子軌道を示す図である。な
お、アノード電極101の電位はいずれの図においても
全て同電位とされている。この図から明らかなように、
(b)の場合には、(a)の場合と比較して、放出され
た電子の広がり幅が狭められており、隣接するアノード
電極101に到達する電子が少なくなっている。したが
って、漏れ発光を少なくすることができるとともに、対
応する蛍光体に多くの電子を到達させることができ、蛍
光体の発光輝度を高くすることができる。
【0030】また、一般に、蛍光体の発光輝度はその発
光色に応じて異なっているものであるが、各発光色に応
じて、アノード電極に印加するアノード電圧を変更する
ことにより、全ての発光色を同一の輝度で発光させるこ
とが可能となる。すなわち、前述した図2の駆動方法を
採用した場合には、R色の蛍光体が発光される時刻t0
〜t1の期間においてはアノード電極101に所定の発
光輝度が得られるアノード電圧VARを印加し、G色の蛍
光体が発光される時刻t1〜t2の期間にはG色の蛍光
体がR色の蛍光体と同じ輝度で発光するようなアノード
電圧VAGを印加し、さらに、時刻t2〜t3にはB色の
蛍光体がR色およびG色の蛍光体と同じ輝度で発光する
ようなアノード電圧VABを印加する。このように、順次
駆動されるカソードストライプC1 、C2 、C3 ・・・
に対応して発光される蛍光体の特性に応じてアノード電
圧を変更することにより、発光色による発光輝度の差を
なくすことが可能となる。
【0031】なお、上述した実施形態においては、アノ
ード電極101を単一の電極として形成し、その上にス
トライプ状あるいはドット状に蛍光体を付着している
が、アノード電極101を図7に示した従来例のように
ストライプ状に形成し、その各ストライプの上に対応す
る色の蛍光体を形成してもよい。この場合には、各色に
対応するアノードストライプに接続されたアノード電極
ライン110−1〜110−3に各色ごとに異なるアノ
ード電圧を印加しておくことにより、発光色による発光
輝度の差をなくすことができる。
【0032】さらに、図1に示した実施形態において
は、電界放出アレイ107が円形形状とされており、ゲ
ート電極106の電界放出アレイを取り囲む領域の形状
も円形となされているが、必ずしもこれに限られること
はなく、図5に示すような多角形の形状とすることもで
きる。一つの電界放出アレイの周囲を他の電界放出アレ
イを形成するゲート電極により取り囲むようになされて
いればよいのである。
【0033】
【発明の効果】本発明の電界放出型表示素子は以上のよ
うに構成されているので、電界放出アレイを高密度に配
置することが可能となり、より高精細度の電界放出型表
示素子を提供することができる。また、電界放出アレイ
から放出される電子の軌道を集束することができるの
で、漏れ発光を防止し、色のにじみが少ないものとする
ことができ、かつ、発光輝度の高いものとすることがで
きる。さらに、発光色に応じてアノード電圧を変更する
ことにより、発光色による輝度のばらつきをなくすこと
ができ、より高品質の電界放出型表示素子を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界放出型表示素子における電界放出
アレイの配列の一実施形態を示す図である。
【図2】本発明の電界放出型表示素子の駆動信号の一例
を示す図である。
【図3】本発明の電界放出型表示素子の駆動信号の他の
例を示す図である。
【図4】電界放出アレイから放出される電子の軌道を示
す図である。
【図5】本発明の電界放出型表示素子における電界放出
アレイの配列の他の実施形態を示す図である。
【図6】従来の電界放出型表示素子の一例の構成を示す
図である。
【図7】従来の電界放出型表示素子の他の例の構成を示
す図である。
【図8】従来の電界放出型表示素子における電界放出ア
レイの配列を示す図である。
【符号の説明】
100 アノード基板 101 アノード電極 101−1〜6 アノードストライプ 102 102−1〜6 蛍光体 103 カソード基板 104 カソード電極 104−1〜6 カソードストライプ 105 コーン状エミッタ 106 ゲート電極 106−1〜6 ゲートストライプ 107 電界放出アレイ 110−1〜3 アノード電極ライン

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソード基板と、 前記カソード基板上に形成され、隣接する電界放出アレ
    イのゲート電極によりその周囲が互いに取り囲まれるよ
    うに千鳥状に配列された複数個の電界放出アレイと、 前記カソード基板に所定間隔をもって対向配置されてい
    るアノード基板と、 該アノード基板上に形成されたアノード電極と、 該アノード電極上に前記各電界放出アレイにそれぞれ対
    向するように形成された3原色のうちのいずれかの色を
    発光する蛍光体と、 を有することを特徴とする電界放出型表示素子。
  2. 【請求項2】 前記電界放出アレイは、隣接する電界放
    出アレイが同時に駆動されることがないように順次選択
    駆動されることを特徴とする請求項1記載の電界放出型
    表示素子。
  3. 【請求項3】 前記電界放出アレイは、選択駆動されな
    いタイミングにおいては、そのゲート電極がカソードの
    電位と等しい電位とされることを特徴とする請求項1あ
    るいは2のいずれかに記載の電界放出型表示素子。
  4. 【請求項4】 前記アノード電極は単一の電極となされ
    ており、かつ、前記順次選択駆動される電界放出アレイ
    に対応する前記蛍光体の発光色に応じて、該アノード電
    極に印加されるアノード電圧が選択ラインに同期して変
    更されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の電界放出型表示素子。
  5. 【請求項5】 前記アノード電極は複数の部分に分割し
    て形成されており、該各部分にはそれぞれ異なるアノー
    ド電圧が印加されていることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の電界放出型表示素子。
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