JP3149477U - Led点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】行灯や提灯の中で蝋燭が揺らめいて点灯しているような光を放つLED点灯装置を提供する。【解決手段】赤、緑、青、アンバーの光を放つ4個のLEDを四角状に表面配置した配線基板と、その中心から所定距離だけ基板から離して配置した拡散体と、各LEDを独立に点灯させる制御回路とで構成する。制御回路は発光輝度の上昇期とそれに続く下降期とを1周期として上昇期末の輝度Lmaxと下降期末の輝度Lminとを予め定めた平均輝度Lmを中心とする所定の輝度幅Δw以内の値に乱数を使用して決定する。上昇期、下降期の各時間Tu、Tdは共に予め定めた平均時間Tmを中心とする所定の時間幅Δt以内の時間に乱数を使用して決定する。上昇開始から上昇期末輝度Lmaxまで、上昇期末輝度Lmaxから下降期末輝度Lminまでの発光輝度をパルス幅制御で直線的に制御する。【選択図】図2
Description
本考案は、蝋燭の代わりに行灯、提灯、蝋燭の炎形状ガラス管等の中で点灯させて使用するLED点灯装置に関する。
蝋燭の代わりに行灯や提灯の中に取り付けて蝋燭が揺らいでいるように点灯させる電子キャンドル、電子ろうそく、電子炎灯等と呼ばれる電気式点灯装置が各種提案されている。これらの光源としてはフィラメント電球、放電管等も用いられるが最近はLEDを用いたものが主流になっている。
LEDを用いたものでは複数のLEDの発光強度をマイクロコンピュータを使用して制御し、蝋燭の揺らぎに似た照明を演出する。例えば、特許文献1には異なる色を発光する複数の発光素子からなる複数の発光源とそれら発光源に対応して分割されて光を拡散させるレセプタクルとからなり、同一発光源内の複数の発光素子から発光される色の発光量の比率を一定に維持しつつ各発光源の点灯期間を制御することで色相を変えずに光の揺らぎを実現する電子キャンドルが開示されている。しかし、この点灯装置の場合、光は揺らいで移動するものの色相が一定している不自然さが残る問題がある。
また、特許文献2にも複数の発光体で炎のような揺らいだ光を放つ揺らぎ点灯電飾器が開示されている。この電飾器の場合はプログラムによりランダムに発生させたオフセット時間を用いて単位時間ごとにその間における発光体の点灯時間と消灯時間をランダムに増加、減少させている。この方式は、単位時間を長くした場合には単位時間内における100%発光と0%発光によるちらつきが目に感じられて不自然になる。反対に単位時間を短くした場合には、乱数を使用してランダムに発生させているオフセット時間の平均値が一定の値に収束する。この場合、単位時間が短くてON/OFFの周期が短いため目には炎が揺らいでいるようには見えなくなる問題がある。
本考案は、従来技術のこうした問題点を解決するためになされたもので、その課題は、蝋燭の代わりに行灯や提灯の中で点灯させて使用するLED点灯装置であって、外部から見るとあたかも蝋燭がそれらの中で燃えているかのように目に感じさせることのできるLED点灯装置を提供することにある。
前記課題を解決するための請求項1に記載の考案は、蝋燭の代わりに行灯、提灯等の中で点灯させて使用するLED点灯装置であって、赤、緑、青、アンバーの色の光をそれぞれ放つ4個のLEDを四角状に表面配置した配線基板と、該四角状配置の中心から所定距離だけ基板から離して配置されて各LEDの放つ光を行灯、提灯等の内側に拡散させる拡散体と、4個のLEDを独立に点灯制御する制御回路とを備えて構成され、制御回路は発光輝度の上昇期とそれに続く下降期とを1周期として各LEDについて、上昇期の期末発光輝度である上昇期末輝度Lmaxと下降期の期末発光輝度である下降期末輝度Lminとを予め定めた平均輝度Lmを中心とする所定の輝度幅Δw以内の値に乱数を使用してそれぞれランダムに決定し、上昇期の上昇時間Tuと下降期の下降時間Tdとを予め定めた平均時間Tmを中心とする所定の時間幅Δt以内の時間に乱数を使用してそれぞれランダムに決定した上、各LEDの発光輝度をON/OFFのパルス幅制御で変化させることにより上昇開始から上昇期末輝度Lmaxに上昇するまで、及び上昇期末輝度Lmaxから下降期末輝度Lminに下降するまでの発光輝度を直線的に変化させる制御を毎周期実行するように構成してあることを特徴とするLED点灯装置である。
本物の蝋燭の炎の光は、略黄色とアンバー色との間で色相が変化する。この略黄色とアンバー色との間で変化する色相を赤色、緑色、青色を発光する3個のLEDの光を混合して作りだし、且つその発光強度も変化させることは容易ではない。理論的には可能でも実現するには複雑な計算を必要とする。本構成では赤色、緑色、青色を発する3個のLEDに加えてアンバー色を発光する4個目のLEDを採用している。そして3個のLEDによる混合色を略黄色にさせ、その混合された略黄色と4個目のLEDが放つアンバー色とを混合することにより略黄色とアンバー色との間の色相を持つ光を作りだしている。この方法の場合は、3個のLEDには黄色を中心とする狭い範囲で色相が変化する光を発光させればよい。このため3個のLEDの発光輝度は、平均輝度Lmを中心とする狭い範囲で独立してランダムに変化させるという簡単な計算で決定することができる。また、上昇期末輝度Lmax、下降期末輝度Lminの値を毎周期ランダムに決定すると同時に上昇時間Tu、下降時間Tdも毎周期ランダムに決定する。こうした制御の結果、各LEDの明暗は周期も振幅も一致しない変化を呈する。そのように変化する4色の光の合成の結果として色相と明暗周期の異なる光が作り出され、外部から見ると実際の蝋燭が揺らめいて点灯しているような照明が得られる。
また、請求項2に記載の考案は、請求項1に記載のLED点灯装置において、制御回路は、下降期末輝度Lminについて、決定した上昇期末輝度Lmaxと上昇開始時の発光輝度Luiとの差である輝度上昇量ΔLu、予め定めた1以下の正の数値P、(−50〜50)の範囲に入る乱数R、平均輝度Lm、下降開始時の発光輝度Ldiを用いて計算した発光輝度(Ldi−( ΔLu+ P・Lm・R/50) )と、平均輝度Lmから輝度幅Δwの1/2を引いた値である許容最低輝度ALminとの何れか高い方の値でもって下降期末輝度Lminを置き換えるように構成してあることを特徴とするLED点灯装置である。
本構成では下降期の輝度下降量ΔLdを直前の上昇期における輝度上昇量ΔLuを中心とする所定幅内の値にランダムに決定する。これにより明るさが急激に低下したり、急上昇した輝度があまり低下せずに継続したりするのが防止され、蝋燭の自然な明暗変化に近い照明が得られる。
また、請求項3に記載の考案は、請求項1又は2に記載のLED点灯装置において、制御回路は、算出した輝度上昇量ΔLuが予め定めた輝度最小上昇量ΔLumin以下であった場合には、上昇開始時輝度Luiに該輝度最小上昇量ΔLminを加えた値(Lui+ΔLumin)と、平均輝度Lmに輝度幅Δwの1/2を加えた値である許容最高輝度ALmaxとの何れか低い方の値でもって上昇期末輝度Lmaxを置き換え、下降開始時輝度Ldiから下降期末輝度Lminを引いた値である輝度下降量ΔLdが予め定めた輝度最小下降量ΔLdmin以下であった場合には、下降開始時輝度Ldiから輝度最小下降量ΔLdminを引いた値(Ldi−ΔLdmin)と、平均輝度Lmから輝度幅Δwの1/2を引いた値である許容最低輝度ALminとの何れか高い方の値でもって下降期末輝度Lminを置き換えるように構成してあることを特徴とするLED点灯装置である。
本構成では上昇期の輝度上昇量ΔLu、下降期の輝度下降量ΔLdの値が所定値より小さかった場合には、その所定値だけは上昇、下降させて発光輝度を変化させる。従って、同じ輝度が継続することが防止され、蝋燭の自然な明暗変化に近い照明が得られる。
また、請求項4に記載の考案は、請求項1乃至3の何れかに記載のLED点灯装置において、制御回路は、上昇時間Tuについては平均時間Tmから時間幅Δtの1/2を引いた値である許容最短時間ATmin、上昇期の輝度上昇量ΔLu、輝度幅Δwを用いて計算した時間である(ATmin+Δt・(Δw−ΔLu) /Δw)でもって上昇時間Tuを置き換え、下降時間Tdについては、該式中の輝度上昇量ΔLuを輝度下降量ΔLdに置き換えて計算した時間である(ATmin+Δt・(Δw−ΔLd) /Δw)でもって下降時間Tdを置き換えるように構成してあることを特徴とするLED点灯装置である。
本構成では上昇期の上昇時間Tuを直前に計算した上昇期の輝度上昇量ΔLuの値を考慮して決定し、下降期の下降時間Tdも直前に計算した下降期の輝度下降量ΔLdの値を考慮して決定する。そして、輝度上昇量ΔLu、輝度下降量ΔLdの値が大きい程、即ち、輝度変化が大きい場合程、上昇時間Tu、下降時間Tdを短くさせる。これにより明暗変化が短調になるのが防止されると同時にある程度は規則性も有することになり、実際の蝋燭の明暗変化に近づけることができる。
また、請求項5に記載の考案は、請求項1乃至3の何れかに記載のLED点灯装置において、制御回路は、上昇時間Tuについては平均時間Tmから時間幅Δtの1/2を引いた値である許容最短時間ATmin、(0〜100)の範囲に入る乱数R、上昇期の輝度上昇量ΔLu、輝度幅Δwを用いて計算した時間である(ATmin+1/2・Δt・(R/100+(Δw−ΔLu) /Δw))でもって上昇時間Tuを置き換え、下降時間Tdについては、該式中の輝度上昇量ΔLuを輝度下降量ΔLdに置き換えて計算した時間である(ATmin+1/2・Δt・(R/100+(Δw−ΔLd) /Δw))でもって前記下降時間Tdを置き換えるように構成してあることを特徴とするLED点灯装置である。
本構成では輝度上昇量ΔLu、輝度下降量ΔLdの値により上昇期の上昇時間Tu、下降期の下降時間Tdに変化を与えることに加え、乱数による変化分も更に加算して上昇時間Tu、下降時間Tdの値に変化を与える。このようなランダムな要素が追加されることにより明暗変化が短調になることを防止され、実際の蝋燭の明暗変化に近い照明が得られる。
また、請求項6に記載の考案は、請求項1乃至5の何れかに記載のLED点灯装置において、赤色、緑色、青色の光を放つ3個のLEDについての平均輝度Lmを略70:50:20の比率に設定してその混合光が略黄色になるようにし、アンバー色の光を放つLEDについての平均輝度Lmはその混合光の発光輝度に略等しい値に設定し、且つ、赤色、緑色、青色の光を放つ3個のLEDについての平均時間Tmは等しい値に設定し、アンバー色の光を放つLEDについての平均時間Tmは他のLEDの平均時間Tmの略1/2の値に設定してあることを特徴とするLED点灯装置である。
このような構成とすれば赤色、緑色、青色の3個のLEDによる混合色を略黄色にさせることができ、その略黄色と4個目のLEDが発するアンバー色とを混合することにより略黄色とアンバー色との間の色相を持つ光を作りだすことができる。この構成の場合、3個のLEDには黄色を中心とする狭い範囲の色相の光を発光させればよいので、そのための3個のLEDの発光輝度は、平均輝度Lmを中心とする狭い範囲で独立してランダムに変化させるという簡単な計算で決定することができる。3個のLEDによる混合色の明暗変化の平均周期とアンバー色の明暗変化の平均周期とを異ならせ、アンバー色の明暗変化の平均周期を混合色の明暗変化の平均周期の約1/2に設定しているので、アンバー色が混合色に比べて激しく変化する。これにより4色の混合色は激しい明暗とゆっくりした明暗が混じり合い、且つ、色相も変化する色となる。その結果として実際の蝋燭が揺らめいて点灯しているような照明が得られる。
また、請求項7に記載の考案は、請求項1乃至6の何れかに記載のLED点灯装置において、拡散体は半透明又は光屈折率が均等でないアクリル又はガラスの円柱体で構成してあることを特徴とするLED点灯装置である。
このような構成の装置を行灯や提灯の中で点灯させれば、実際の蝋燭が揺らめいて点灯しているような照明を得ることができる。
また、請求項8に記載の考案は、請求項1乃至6の何れかに記載のLED点灯装置において、拡散体は半透明又は光屈折率が均等でないアクリル又はガラスの球体で構成してあることを特徴とするLED点灯装置である。
このような構成の装置を行灯や提灯の中で点灯させれば、実際の蝋燭が揺らめいて点灯しているような照明を得ることができる。
以下、本考案に係るLED点灯装置の実施の形態を図面を参照しながら説明する。本考案のLED点灯装置は、蝋燭の代わりに行灯、提灯、蝋燭の炎形状ガラス管等の中に置いて点灯させて使用するもので、外部からみると蝋燭が燃えているように見える光を放つLED使用の点灯装置である。図1は、行灯1の中にLED点灯装置2を蝋燭の代わりに載置して使用している状態の一部破断図である。
図2は、LED点灯装置2の構造を斜視図で示したものである。LED点灯装置2は、プリント配線基板3、拡散体4、それらを支持するケース5を備えて構成されている。ケース5は直方体形状で非透光性の材料で形成されている。図2では、その側壁を透視で描いてある。
配線基板3はケース5内に水平に支持されている。配線基板3の上面には図3に示すようにIC8が取り付けてある。そのIC8の表面には赤色、緑色、青色、アンバー色の各色を発光する4個のLED7a、7b、7c、7dが四角状に表面配置してある。それら4個のLED7を駆動する駆動回路は配線基板3の下面に取り付けてある。駆動電源は、外部より図示しないリード線で配線基板3に供給しているが、ケース5内の下部空間に乾電池を搭載して供給してもよい。
拡散体4は、4個のLED7が発した光を混合して行灯、提灯等の内側に拡散させるためのもので、半透明又は光屈折率が均等でないアクリル又はガラスを用いて円柱状に形成してある。円柱はケース5の上面を貫通させ、その下面中心を4個のLED7の四角状配置中心から僅かな距離だけ離して取り付けてある。なお、拡散体4の形状は円柱に代えて図4に示すような球6にしてもよい。こうすれば円柱にしたときとは異なる趣の光の揺らぎを実現することができる。
図5は4個のLED7a〜7dの駆動回路の構成図である。各LED7a〜7dは、それぞれトランジスタ9a〜9dと抵抗10a〜10bに直列接続されてプラス電源+Vと接地との間に接続されている。トランジスタ9a〜9dの各ゲートはマイクロコンピュータ11の出力信号で駆動されるようになっており、各トランジスタ9a〜9dはマイクロコンピュータ11からの信号によりON/OFF動作する。これにより各トランジスタ9a〜9dを流れる電流がON/OFF制御され、各LED7a〜7dが点灯/消灯を行なう。各トランジスタ9a〜9dの発光輝度は繰り返しの短い単位時間(例えば、1msec)内における点灯時間と消灯時間の比率を変えるパルス幅制御方式で行なっている。
マイクロコンピュータ11はソフトウェアによる制御ロジックにより4個のLED7を独立に点灯制御し、その発光輝度を独立に変化させる。各トランジスタ9a〜9dを制御するソフトウェアは、使用する制御定数の値が異なるのみで制御ロジックは同じである。図6は4個のLED7の制御の結果としての各LED7a〜7dの発光輝度(発光強度)の時間変化の一例である。図6で分かるように各LED7は発光輝度の上昇期とそれに続く下降期とを1周期として輝度の上昇、下降を繰り返す。各周期における発光輝度の最高値と最低値は各周期で異ならせており一定ではない。また、1周期中における発光輝度の上昇期と下降期の時間も一定ではなく各周期で異ならせている。
次に、ソフトウェアによる制御ロジックについてフローチャートを参照して説明する。それに先立ち、説明の中で使用する言葉の定義と意味を図7を参照して説明する。発光輝度が上昇する期間を上昇期、下降する期間を下降期と呼び、上昇開始から下降終了までの期間を1周期とする。上昇開始時の発光輝度を上昇開始時輝度Lui、上昇終了時の発光輝度を上昇期末輝度Lmax、下降終了時の発光輝度を下降期末輝度Lmin、下降開始時の発光輝度を下降開始時輝度Ldiとする。下降開始時輝度Ldiは上昇期末輝度Lmaxに等しい。発光輝度Lは予め定めた平均輝度Lmを中心とする輝度幅Δw以内の範囲に入るように制御する。従って、許容最高輝度ALmaxの値は(Lm+1/2・Δw)、許容最低輝度ALminの値は(Lm−1/2・Δw) となっている。また、上昇期の継続時間を上昇時間Lu、下降期の継続時間を下降時間Ldとし、その時間は共に予め定めた平均時間Tmを中心とする時間幅Δt以内に入るように制御する。従って、許される最短継続時間を許容最短時間ATminとするとその値は(Tm−1/2・Δt)、許される最長継続時間を許容最長時間ATmaxとするとその値は(Tm+1/2・Δt)となっている。
各LED7a〜7dの制御ロジックは同じであるので1個のLEDについての制御ロジックを説明する。図8は全体の処理の流れを示すゼネラルフローである。ステップS1、S2はイニシャル処理、ステップS3〜S8が実際の制御を行なう処理部分である。ステップS1では、図7に示した許容最高輝度ALmax、許容最低輝度ALmin、許容最短時間ATminの値を事前に計算している。これは後のフローの中で度々使用するからである。本実施形態では、発光輝度Lを平均輝度Lmを中心とする輝度幅Δw内の値に制御する。従って、これらの値は次式により計算される。
許容最高輝度ALmax=Lm+1/2・Δw
許容最低輝度ALmin=Lm−1/2・Δw
また、上昇時間Tu、下降時間Tdは共に平均時間Tmを中心とする時間幅Δt内の値に制御する。従って、許容最短時間ATminは次式により計算される。
許容最短時間ATmin=Tm−1/2・Δt
許容最高輝度ALmax=Lm+1/2・Δw
許容最低輝度ALmin=Lm−1/2・Δw
また、上昇時間Tu、下降時間Tdは共に平均時間Tmを中心とする時間幅Δt内の値に制御する。従って、許容最短時間ATminは次式により計算される。
許容最短時間ATmin=Tm−1/2・Δt
ステップS2では、最初の1周期における上昇期開始時輝度Luiの値として予め定めた平均輝度Lmを設定する。
発光輝度変化の1周期は図7に示すように上昇期とそれに続く下降期とからなる。ステップS1では、その周期の上昇期末輝度Lmaxの値を計算して決定する。その計算処理はサブルーチンで処理され、その処理フローは後述する。ステップS4では上昇期の上昇時間Tuを計算して決定する。これもサブルーチンで処理される。これらの計算は直前の下降期の終了直後に行なう。
ステップS5ではステップS3、S4での計算結果に従ってLEDの発光輝度を実際に変化させる。輝度変化は図7の上昇期波形に示すように上昇時間Tuの間に上昇期開始時輝度Luiから上昇期末輝度Lmaxまで直線的に上昇させる。この発光輝度の変化はLEDに電流を流す時間をパルス幅制御して行なう。本実施形態ではパルス幅制御の基本周期を1msecとし、その間においてトランジスタ9を導通させてLEDに電流を流す時間をそのときの目標とする発光輝度に比例させている。
ステップS6では下降期の下降期末輝度Lminの値を計算して決定する。ステップS7では下降期の下降時間Tdを計算して決定する。これらの計算は上昇期の終了直後に行なう。ステップS8ではステップS3、S4での計算結果に従ってLEDの発光輝度を実際に変化させる。輝度変化は図7の下降期波形に示すように下降時間Tdの間に下降開始時輝度Ldi(上昇期末輝度Lmaxに等しい。)から下降期末輝度Lminまで直線的に下降させる。制御はステップS5と同じくLEDに電流を流す時間をパルス幅制御して行なう。
下降期末輝度Lminまで発光輝度を減少させる制御が終了したならば、ステップS3に戻り、次の周期の計算と制御に移る。このような処理の繰り返しによりLEDの発光輝度は図6に示したように不規則な上昇と下降を繰り返す。
次に、サブルーチンで示したステップS3、S4、S6、S7の計算処理の詳細を実施形態に分けて説明する。
次に、サブルーチンで示したステップS3、S4、S6、S7の計算処理の詳細を実施形態に分けて説明する。
(第1の実施形態)
図9はステップS3の上昇期末輝度Lmaxを計算するフロー、図10はステップS6の下降期末輝度Lminを計算するフロー、図11はステップS4の上昇時間Tuを計算するフロー、図12はステップS7の下降時間Tdを計算するフローである。
図9はステップS3の上昇期末輝度Lmaxを計算するフロー、図10はステップS6の下降期末輝度Lminを計算するフロー、図11はステップS4の上昇時間Tuを計算するフロー、図12はステップS7の下降時間Tdを計算するフローである。
最初に図9に示す上昇期末輝度Lmaxを計算するフローについて説明する。本考案の各実施形態では上昇期末輝度Lmaxの値を一定とせず、乱数を用いてランダムな変化を与えている。これはLEDの発する光の変化を蝋燭の炎の変化に似せるためである。具体的には、上昇期末輝度Lmaxを乱数を用いて許容最高輝度ALmaxを超えない範囲の値に決定している。
最初のステップA1では許容される最大の輝度上昇量ΔLumaxの値を次式で計算する。 ΔLumax=許容最高輝度ALmax−上昇開始時輝度Lui
上昇開始時輝度Luiの値は直前の下降期の下降期末輝度Lminに等しい。
上昇開始時輝度Luiの値は直前の下降期の下降期末輝度Lminに等しい。
続くステップA2では0〜100の範囲に入る乱数Rを発生させる。ステップA3ではこれらの値を用いて次式により上昇期末輝度Lmaxの値を決定する。
Lmax=Lui+ΔLumax・R/100
この式で計算される上昇期末輝度Lmaxの最大値は許容最高輝度ALmax、最小値は上昇開始時輝度Luiである。上昇期末輝度Lmaxの値としてはその範囲の数値が乱数Rにより決定される。乱数Rを用いて決定しているため各周期の上昇期末輝度Lmaxはランダムに変化した値になる。
Lmax=Lui+ΔLumax・R/100
この式で計算される上昇期末輝度Lmaxの最大値は許容最高輝度ALmax、最小値は上昇開始時輝度Luiである。上昇期末輝度Lmaxの値としてはその範囲の数値が乱数Rにより決定される。乱数Rを用いて決定しているため各周期の上昇期末輝度Lmaxはランダムに変化した値になる。
図10に示す下降期末輝度Lminを決定するロジックも同様の考えによる。最初のステップB1では、許容される最大の輝度降下量ΔLdmaxの値を次式で計算する。
ΔLdmax=下降開始時輝度Ldi−許容最低輝度ALmin
下降開始時輝度Ldiの値は直前の上昇期の上昇期末輝度Lmaxに等しい。
ΔLdmax=下降開始時輝度Ldi−許容最低輝度ALmin
下降開始時輝度Ldiの値は直前の上昇期の上昇期末輝度Lmaxに等しい。
続くステップB2では0〜100の範囲に入る乱数Rを発生させる。ステップB3ではこれらの値を用いて次式により下降期末輝度Lminの値を決定する。
Lmin=Ldi−ΔLdmax・R/100
この式で計算される下降期末輝度Lminの最小値は許容最低輝度ALmin、最大値は下降開始時輝度Ldiである。下降期末輝度Lminの値としてはその範囲の数値が乱数Rにより決定される。乱数Rを用いて決定しているため各周期の下降期末輝度Lminはランダムに変化した値になる。
Lmin=Ldi−ΔLdmax・R/100
この式で計算される下降期末輝度Lminの最小値は許容最低輝度ALmin、最大値は下降開始時輝度Ldiである。下降期末輝度Lminの値としてはその範囲の数値が乱数Rにより決定される。乱数Rを用いて決定しているため各周期の下降期末輝度Lminはランダムに変化した値になる。
次に、図11に示す上昇時間Tuを計算するフローについて説明する。上昇時間Tuは予め定めた平均時間Tmを中心とする時間幅Δtの範囲に入るように、これも乱数Rを用いてランダムに決定する。最初のステップC1では−50〜50の範囲に入る乱数Rを発生させる。続くステップC2では、その値を用いて次式により上昇時間Tuの値を決定する。
Tu=Tm+1/2・Δt・R/50
この式で計算される上昇時間Tuの最小値は許容最短時間ATmin(Tm−1/2・Δtに等しい。)、最大値は許容最長時間ATmax(Tm+1/2・Δtに等しい。)である。上昇時間Tuの値としてはその範囲の数値が乱数Rにより決定される。乱数Rを用いて決定しているため各周期の上昇時間Tuはランダムに変化した値になる。
Tu=Tm+1/2・Δt・R/50
この式で計算される上昇時間Tuの最小値は許容最短時間ATmin(Tm−1/2・Δtに等しい。)、最大値は許容最長時間ATmax(Tm+1/2・Δtに等しい。)である。上昇時間Tuの値としてはその範囲の数値が乱数Rにより決定される。乱数Rを用いて決定しているため各周期の上昇時間Tuはランダムに変化した値になる。
図12に示す下降時間Tdを計算するロジックも同様に予め定めた平均時間Tmを中心とする時間幅Δtの範囲に入るように乱数Rを用いてランダムに決定する。最初のステップD1では−50〜50の範囲に入る乱数Rを発生させる。続くステップD2では、その値を用いて次式により下降時間Tdの値を決定する。
Td=Tm+1/2・Δt・R/50
この式で計算される下降時間Tdの最小値は許容最短時間ATmin、最大値は許容最長時間ATmaxである。下降時間Tdの値としてはその範囲の数値が乱数Rにより決定される。乱数Rを用いて決定しているため各周期の下降時間Tdはランダムに変化した値になる。
Td=Tm+1/2・Δt・R/50
この式で計算される下降時間Tdの最小値は許容最短時間ATmin、最大値は許容最長時間ATmaxである。下降時間Tdの値としてはその範囲の数値が乱数Rにより決定される。乱数Rを用いて決定しているため各周期の下降時間Tdはランダムに変化した値になる。
このように本実施形態では上昇期末輝度Lmax、下降期末輝度Lminの値を毎周期ランダムに決定すると同時に上昇時間Tu、下降時間Tdも毎周期ランダムに決定する。これらの計算による決定は4個のLEDについて独立して実行される。従って、4個のLEDの発光輝度は周期も振幅も一致しない変化を呈する。
図6は、このように制御した4個のLEDの発光輝度変化の一例である。赤色、緑色、青色の発光輝度は、それらの光を混合した光の色が略黄色になるようにする。図6では赤色、緑色、青色の3色の各平均輝度Lmの比率を70:50:20に設定してある。これにより各LEDがその平均輝度Lmで発光した場合の混合色は略黄色になる。
本物の蝋燭の炎の光は略黄色とアンバー色との間で色相が変化する。この略黄色とアンバー色との間で変化する色相を赤色、緑色、青色を発光する3個のLEDの光を混合して作りだし、且つその発光強度も変化させることは容易ではない。理論的には可能でも、それを実現するには複雑な計算を必要とする。本実施形態では、赤色、緑色、青色を発する3個のLEDに加えてアンバー色を発光する4個目のLEDを採用している。そして、前述したように3個のLEDによる混合色を略黄色にさせ、その混合された略黄色と4個目のLEDが発するアンバー色とを混合する。3個のLEDによる混合色自体も色相を狭い範囲でランダムに変化させている。こうした4色を混合することにより略黄色とアンバー色との間で色相がランダムに変化する光を作りだしている。この方法の場合は、3個のLEDには黄色を中心とする狭い範囲の色相の光を発光させればよい。従って、そのための3個のLEDの発光輝度は、平均輝度Lmを中心とする狭い範囲で独立してランダムに変化させるという簡単な計算で決定することができる。
図6に示した例では、上記の発光輝度のランダムな変化に加えて、3個のLEDによる混合色の明暗変化の平均周期とアンバー色の明暗変化の平均周期とを異ならせている。図6の例では、アンバー色の明暗変化の平均周期を混合色の明暗変化の平均周期の約1/2に設定している。即ち、アンバー色の明暗変化速度を混合色の明暗変化速度の約2倍にして激しく変化させている。このような制御により4色の混合色は激しい明暗とゆっくりした明暗が混じり合い、且つ、色相も変化する色となる。その結果、全体として実際の蝋燭が揺らめいて点灯しているような照明が得られる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態における下降期末輝度Lminを決定するステップS6の計算方法に変更を加えたものである。その他のステップS3、S4、S7の計算法は同じである。図13はその下降期末輝度Lminを決定するフローである。このフローのロジックは、下降期の輝度下降量ΔLdを直前の上昇期における輝度上昇量ΔLuを中心とする所定幅内の値にランダムに決定するようになっている。このような考えを採用したのは、照明装置であるので明るさが急激に低下したり、急上昇した輝度があまり低下せずに継続したりするのを防止して自然な明暗変化に近づけるためである。
本実施形態は、第1の実施形態における下降期末輝度Lminを決定するステップS6の計算方法に変更を加えたものである。その他のステップS3、S4、S7の計算法は同じである。図13はその下降期末輝度Lminを決定するフローである。このフローのロジックは、下降期の輝度下降量ΔLdを直前の上昇期における輝度上昇量ΔLuを中心とする所定幅内の値にランダムに決定するようになっている。このような考えを採用したのは、照明装置であるので明るさが急激に低下したり、急上昇した輝度があまり低下せずに継続したりするのを防止して自然な明暗変化に近づけるためである。
最初のステップE1では、直前の上昇期における輝度上昇量ΔLuを直前の上昇期の上昇期末輝度Lmaxと上昇開始時輝度Luiとから次式で計算する。
ΔLu=Lmax−Lui
ΔLu=Lmax−Lui
続くステップE2では−50〜50の範囲に入る乱数Rを発生させる。ステップE3では、次式で計算される下降後輝度Xを求める。式中のPは予め定めた1以下の正数値で、例えば0.2である。
X=Ldi−(ΔLu+P・Lm・R/50)
右辺第2項は下降期の輝度下降量であり、上昇期の輝度上昇量ΔLuを中心として平均輝度LmにPを掛けた値の範囲内にランダムに入る数値である。即ち、上昇期の輝度上昇量ΔLuに近いランダムな数値である。下降開始時輝度Ldiからその値を引いた値Xは、その場合における下降後輝度を表わす。その最低値は(Ldi−ΔLu−P・Lm)、最高値は(Ldi−ΔLu+P・Lm)である。
X=Ldi−(ΔLu+P・Lm・R/50)
右辺第2項は下降期の輝度下降量であり、上昇期の輝度上昇量ΔLuを中心として平均輝度LmにPを掛けた値の範囲内にランダムに入る数値である。即ち、上昇期の輝度上昇量ΔLuに近いランダムな数値である。下降開始時輝度Ldiからその値を引いた値Xは、その場合における下降後輝度を表わす。その最低値は(Ldi−ΔLu−P・Lm)、最高値は(Ldi−ΔLu+P・Lm)である。
ステップE4〜E6は、前記計算で求めた下降後輝度Xと許容最低輝度ALminの2つの値のうち、高い方の値を下降期末輝度Lminとして決定するフローである。
本実施形態のように下降期末輝度Lminを決定すれば、明るさが急激に低下したり、急上昇した輝度があまり低下せずに継続したりする不自然な明暗変化をなくすことができ、蝋燭の炎の自然な明暗変化に近づけることができる。
(第3の実施形態)
本実施形態は図8のステップS3、S6にて求めた上昇期末輝度Lmax、下降期末輝度Lminの値から計算した上昇期の輝度上昇量ΔLu、下降期の輝度下降量ΔLdの値が所定値より小さかった場合には、その所定値だけは上昇、下降させて発光輝度を変化させようとするものである。図14は上昇期の輝度についてそのような処理を行なうためのフローである。このフローは図8のステップS3とS4の間に追加して実行される。
本実施形態は図8のステップS3、S6にて求めた上昇期末輝度Lmax、下降期末輝度Lminの値から計算した上昇期の輝度上昇量ΔLu、下降期の輝度下降量ΔLdの値が所定値より小さかった場合には、その所定値だけは上昇、下降させて発光輝度を変化させようとするものである。図14は上昇期の輝度についてそのような処理を行なうためのフローである。このフローは図8のステップS3とS4の間に追加して実行される。
図14のステップF1では、上昇期の輝度上昇量ΔLuをステップS3で計算した上昇期末輝度Lmaxと上昇開始時輝度Luiとから次式で計算する。
ΔLu=Lmax−Lui
ΔLu=Lmax−Lui
ステップF2では、求めた輝度上昇量ΔLuの値を前記所定値である輝度最小上昇量ΔLuminと比較する。輝度上昇量ΔLuの値が輝度最小上昇量ΔLuminより小さかった場合は上昇開始時輝度Luiに輝度最小上昇量ΔLuminを加えた値でもって上昇期末輝度Lmaxを置き換える(ステップF3)。輝度上昇量ΔLuの値が輝度最小上昇量ΔLuminより大きかった場合は上昇期末輝度Lmaxに変更を加えない。
ステップF4、F5は、このようにして算出した上昇期末輝度Lmaxの値を許容最高輝度ALmaxと比較し、低い方の値を上昇期末輝度Lmaxとして最終決定する処理フローである。
図15は、同じような処理を下降期の輝度について行なうフローである。このフローは図8のステップS6とS7の間に追加して実行される。図15のステップG1では、下降期の輝度下降量ΔLdをステップS6にて計算した下降期末輝度Lminと下降開始時輝度Ldiとから次式で計算する。
ΔLd=Ldi−Lmin
ΔLd=Ldi−Lmin
ステップG2では、求めた輝度下降量ΔLdの値を輝度最小下降量ΔLdminと比較する。輝度下降量ΔLdの値が輝度最小下降量ΔLdminより小さかった場合は下降開始時輝度Ldiから輝度最小下降量ΔLdminを引いた値で下降期末輝度Lminを置き換える(ステップG3)。輝度下降量ΔLdの値が輝度最小下降量ΔLdminより大きかった場合は下降期末輝度Lminに変更を加えない。
ステップG4、G5は、このようにして算出した下降期末輝度Lminの値を許容最低輝度ALminと比較し、高い方の値を下降期末輝度Lminとして最終決定する処理フローである。
(第4の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態で説明した上昇期の上昇時間Tu、下降期の下降時間Tdの決定の仕方についての変形実施形態である。本実施形態では、上昇期の上昇時間Tuについてはそれに先立って決定した上昇期の輝度上昇量ΔLuの値を考慮して決定し、下降期の下降時間Tdについてはそれに先立って決定した下降期の輝度下降量ΔLdの値を考慮して決定する。そして輝度上昇量ΔLu、輝度下降量ΔLdの値が大きい程、即ち、輝度変化が大きい程、上昇時間Tu、下降時間Tdを短くするようにしている。これは、明暗変化が短調になるのを防止すると同時に、ある程度は規則性ももたせて実際の蝋燭の明暗変化に近づけるための配慮である。
本実施形態は、第1の実施形態で説明した上昇期の上昇時間Tu、下降期の下降時間Tdの決定の仕方についての変形実施形態である。本実施形態では、上昇期の上昇時間Tuについてはそれに先立って決定した上昇期の輝度上昇量ΔLuの値を考慮して決定し、下降期の下降時間Tdについてはそれに先立って決定した下降期の輝度下降量ΔLdの値を考慮して決定する。そして輝度上昇量ΔLu、輝度下降量ΔLdの値が大きい程、即ち、輝度変化が大きい程、上昇時間Tu、下降時間Tdを短くするようにしている。これは、明暗変化が短調になるのを防止すると同時に、ある程度は規則性ももたせて実際の蝋燭の明暗変化に近づけるための配慮である。
図16はその上昇時間Tuを決定するフローであり、図8のフローにおけるステップS4の処理の詳細である。最初のステップH1では図14のステップF1と同様にして輝度上昇量ΔLuの値を算出する。ステップH2では、図8のステップS1で計算しておいた許容最短時間ATmin、平均輝度Lmを中心とする所定の輝度幅Δw、平均時間Tmを中心とする所定の時間幅Δtの数値を用い、次式で上昇時間Tuを算出して決定する。
Tu=ATmin+Δt・(Δw−ΔLu)/Δw
Tu=ATmin+Δt・(Δw−ΔLu)/Δw
この式で計算される上昇時間Tuの最短時間は輝度上昇量ΔLuの値が輝度幅Δwに等しい場合の値で、その値は許容最短時間ATminとなる。最長時間は輝度上昇量ΔLuの値がゼロの場合の(ATmin+Δt)で、これは許容最長時間ATmaxに等しい。そして輝度上昇量ΔLuが輝度幅Δwの1/2に等しいときに上昇時間Tuは平均時間Tmに等しくなる。上昇時間Tuは輝度上昇量ΔLuの値により許容最短時間ATminと許容最長時間ATmaxの間の値に決まり、輝度上昇量ΔLuが大きいときは短く、小さいときは長く決定される。
図17は同じ考えにより下降時間Tdを決定するフローであり、図8のフローにおけるステップS7の処理の詳細である。最初のステップJ1では図15のステップG1と同様にして輝度下降量ΔLdの値を算出する。ステップJ2では、図8のステップS1で計算しておいた許容最短時間ATmin、平均輝度Lmを中心とする所定の輝度幅Δw、平均時間Tmを中心とする所定の時間幅Δtの数値を用い、次式で下降時間Tdを算出して決定する。
Td=ATmin+Δt・(Δw−ΔLd)/Δw
Td=ATmin+Δt・(Δw−ΔLd)/Δw
この式で計算される下降時間Tdの最短時間は輝度下降量ΔLdの値が輝度幅Δwに等しい場合の値で、その値は許容最短時間ATminとなる。最長時間は輝度下降量ΔLdの値がゼロの場合の(ATmin+Δt)で、これは許容最長時間ATmaxに等しい。そして輝度下降量ΔLdが輝度幅Δwの1/2に等しいときに下降時間Tdは平均時間Tmに等しくなる。下降時間Tdは輝度下降量ΔLdの値により許容最短時間ATminと許容最長時間ATmaxの間の値に決まり、輝度下降量ΔLdが大きいときは短く、小さいときは長く決定される。
(第5の実施形態)
本実施形態は、第4の実施形態に更に変形を加えた実施形態である。第4の実施形態では輝度上昇量ΔLu、輝度下降量ΔLdの値により上昇期の上昇時間Tu、下降期の下降時間Tdに変化を与えた。これに対して本実施形態では、輝度上昇量ΔLu、輝度下降量ΔLdによる変化に加えて乱数による変化分を加算して上昇時間Tu、下降時間Tdの値を決定している。これもランダムな要素を追加することにより明暗変化が短調になることを防止して実際の蝋燭の明暗変化に近づけるための配慮である。
本実施形態は、第4の実施形態に更に変形を加えた実施形態である。第4の実施形態では輝度上昇量ΔLu、輝度下降量ΔLdの値により上昇期の上昇時間Tu、下降期の下降時間Tdに変化を与えた。これに対して本実施形態では、輝度上昇量ΔLu、輝度下降量ΔLdによる変化に加えて乱数による変化分を加算して上昇時間Tu、下降時間Tdの値を決定している。これもランダムな要素を追加することにより明暗変化が短調になることを防止して実際の蝋燭の明暗変化に近づけるための配慮である。
図18はそのような考えにより上昇時間Tuを決定するフローであり、図8のステップS4の処理の詳細である。最初のステップK1では図16のステップH1と同様にして輝度上昇量ΔLuの値を算出する。続くステップK2では0〜100の範囲の乱数Rを発生させる。ステップK3ではその乱数Rと、図8のステップS1で計算しておいた許容最短時間ATmin、平均輝度Lmを中心とする所定の輝度幅Δw、平均時間Tmを中心とする所定の時間幅Δtの数値を用い、次式で上昇時間Tuを算出して決定する。
Tu=ATmin+1/2・Δt・(R/100+(Δw−ΔLu))/Δw
Tu=ATmin+1/2・Δt・(R/100+(Δw−ΔLu))/Δw
この式で計算される上昇時間Tuの最短時間は、輝度上昇量ΔLuが輝度幅Δwに等しく乱数Rがゼロの時の値で、その値は許容最短時間ATminとなる。最長時間は、輝度上昇量ΔLuがゼロで乱数Rが100の時の値で、その値は(ATmax+Δt)となり許容最長時間ATmaxに等しい。そして輝度上昇量ΔLuが輝度幅Δwの1/2に等しく、乱数Rが50のとき上昇時間Tuは平均時間Tmに等しくなる。上昇時間Tuは輝度上昇量ΔLuと乱数Rの値により許容最短時間ATminと許容最長時間ATmaxの間の値にランダムに決定される。
図19は同じ考えにより下降時間Tdを決定するフローであり、図8のステップS7の処理の詳細である。最初のステップL1では図17のステップJ1と同様にして輝度下降量ΔLdの値を算出する。続くステップL2では0〜100の範囲の乱数Rを発生させる。ステップL3では、その乱数Rと、図8のステップS1で計算しておいた許容最短時間ATmin、平均輝度Lmを中心とする所定の輝度幅Δw、平均時間Tmを中心とする所定の時間幅Δtの数値を用い、次式で下降時間Tdを算出して決定する。
Td=ATmin+1/2・Δt・(R/100+(Δw−ΔLd))/Δw
Td=ATmin+1/2・Δt・(R/100+(Δw−ΔLd))/Δw
この式で計算される下降時間Tdの最短時間は輝度下降量ΔLdが輝度幅Δwに等しく乱数Rがゼロの時の値で、その値は許容最短時間ATminとなる。最長時間は輝度下降量ΔLdがゼロで乱数Rが100の時の値で、その値は(ATmax+Δt)となり許容最長時間ATmaxに等しい。そして輝度下降量ΔLdが輝度幅Δwの1/2に等しく、乱数Rが50のとき下降時間Tdは平均時間Tmに等しくなる。下降時間Tdは輝度下降量ΔLdと乱数Rの値により許容最短時間ATminと許容最長時間ATmaxの間の値にランダムに決定される。
図面中、1は行灯、2はLED点灯装置、3は配線基板、4は円柱状の拡散体、5はケース、6は球状の拡散体、7a、7b、7c、7dはLED、8はICを示す。
Claims (8)
- 蝋燭の代わりに行灯、提灯等の中で点灯させて使用するLED点灯装置であって、
赤、緑、青、アンバーの色の光をそれぞれ放つ4個のLEDを四角状に表面配置した配線基板と、該四角状配置の中心から所定距離だけ基板から離して配置されて前記各LEDの放つ光を前記行灯、提灯等の内側に拡散させる拡散体と、前記4個のLEDを独立に点灯制御する制御回路とを備えて構成され、
前記制御回路は発光輝度の上昇期とそれに続く下降期とを1周期として各LEDについて、前記上昇期の期末発光輝度である上昇期末輝度Lmaxと下降期の期末発光輝度である下降期末輝度Lminとを予め定めた平均輝度Lmを中心とする所定の輝度幅Δw以内の値に乱数を使用してそれぞれランダムに決定し、前記上昇期の上昇時間Tuと下降期の下降時間Tdとを予め定めた平均時間Tmを中心とする所定の時間幅Δt以内の時間に乱数を使用してそれぞれランダムに決定した上、各LEDの発光輝度をON/OFFのパルス幅制御で変化させることにより上昇開始から前記上昇期末輝度Lmaxに上昇するまで、及び該上昇期末輝度Lmaxから前記下降期末輝度Lminに下降するまでの発光輝度を直線的に変化させる制御を毎周期実行するように構成してあることを特徴とするLED点灯装置。 - 請求項1に記載のLED点灯装置において、前記制御回路は、前記下降期末輝度Lminについて、前記決定した上昇期末輝度Lmaxと上昇開始時の発光輝度Luiとの差である輝度上昇量ΔLu、予め定めた1以下の正の数値P、(−50〜50)の範囲に入る乱数R、前記平均輝度Lm、下降開始時の発光輝度Ldiを用いて計算した発光輝度(Ldi−( ΔLu+ P・Lm・R/50) )と、前記平均輝度Lmから前記輝度幅Δwの1/2を引いた値である許容最低輝度ALminとの何れか高い方の値でもって前記下降期末輝度Lminを置き換えるように構成してあることを特徴とするLED点灯装置。
- 請求項1又は2に記載のLED点灯装置において、前記制御回路は、前記輝度上昇量ΔLuが予め定めた輝度最小上昇量ΔLumin以下であった場合には、上昇開始時輝度Luiに該輝度最小上昇量ΔLminを加えた値(Lui+ΔLumin)と、前記平均輝度Lmに前記輝度幅Δwの1/2を加えた値である許容最高輝度ALmaxとの何れか低い方の値でもって前記上昇期末輝度Lmaxを置き換え、
前記下降開始時輝度Ldiから前記下降期末輝度Lminを引いた値である輝度下降量ΔLdが予め定めた輝度最小下降量ΔLdmin以下であった場合には、下降開始時輝度Ldiから輝度最小下降量ΔLdminを引いた値(Ldi−ΔLdmin)と、前記平均輝度Lmから前記輝度幅Δwの1/2を引いた値である許容最低輝度ALminとの何れか高い方の値でもって前記下降期末輝度Lminを置き換えるように構成してあることを特徴とするLED点灯装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載のLED点灯装置において、前記制御回路は、前記上昇時間Tuについては前記平均時間Tmから前記時間幅Δtの1/2を引いた値である許容最短時間ATmin、上昇期の前記輝度上昇量ΔLu、前記輝度幅Δwを用いて計算した時間、
ATmin+Δt・(Δw−ΔLu) /Δw
でもって前記上昇時間Tuを置き換え、
前記下降時間Tdについては、前記式中の輝度上昇量ΔLuを前記輝度下降量ΔLdに置き換えて計算した時間、
ATmin+Δt・(Δw−ΔLd) /Δw
でもって前記下降時間Tdを置き換えるように構成してあることを特徴とするLED点灯装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載のLED点灯装置において、前記制御回路は、前記上昇時間Tuについては前記平均時間Tmから前記時間幅Δtの1/2を引いた値である許容最短時間ATmin、(0〜100)の範囲に入る乱数R、上昇期の前記輝度上昇量ΔLu、前記輝度幅Δwを用いて計算した時間、
ATmin+1/2・Δt・(R/100+(Δw−ΔLu) /Δw)
でもって前記上昇時間Tuを置き換え、
前記下降時間Tdについては、前記式中の輝度上昇量ΔLuを前記輝度下降量ΔLdに置き換えて計算した時間、
ATmin+1/2・Δt・(R/100+(Δw−ΔLd) /Δw)
でもって前記下降時間Tdを置き換えるように構成してあることを特徴とするLED点灯装置。 - 請求項1乃至5の何れかに記載のLED点灯装置において、前記赤色、緑色、青色の光を放つ3個のLEDについての前記平均輝度Lmを略70:50:20の比率に設定してその混合光が略黄色になるようにし、前記アンバー色の光を放つLEDについての前記平均輝度Lmは前記混合光の発光輝度に略等しい値に設定し、
且つ、前記赤色、緑色、青色の光を放つ3個のLEDについての前記平均時間Tmは等しい値に設定し、前記アンバー色の光を放つLEDについての前記平均時間Tmは他のLEDの前記平均時間Tmの略1/2の値に設定してあることを特徴とするLED点灯装置。 - 請求項1乃至6の何れかに記載のLED点灯装置において、前記拡散体は半透明又は光屈折率が均等でないアクリル又はガラスの円柱体で構成してあることを特徴とするLED点灯装置。
- 請求項1乃至6の何れかに記載のLED点灯装置において、前記拡散体は半透明又は光屈折率が均等でないアクリル又はガラスの球体で構成してあることを特徴とするLED点灯装置。
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JP2012209136A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Morikei Kk | 葬儀葬祭用照明具及びこれに用いられる光源 |
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-
2009
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