JP3149041U - 積雪寒冷地用基礎構造体。 - Google Patents

Abstract

【課題】積雪寒冷地域に建つ木造建築物が受ける積雪、雪氷による凍害、側圧加重の害を防ぎ、更に土中基礎構造体周囲の排水を促すことにより、建物全体の耐久性向上を目的とする。【解決手段】基礎構造体を、ひな壇形状を用いる厚く頑丈な布基礎とし、基礎天端を該地域の積雪平均高さまで嵩上げし、さらに暗渠を上下二段に埋設し土中の排水を行うものである積雪寒冷地用基礎構造体とする。【選択図】図１

Description

本考案は、積雪寒冷地における住宅建築に関する布基礎構造体である。

住宅建設は積雪が多い、少ない地域に関わらず建築基準法に則り全国一律に行われ、積雪量が多い地域の住宅では外壁の一部が積雪の中に埋まる状態となり、積雪による側圧荷重、雪氷による外壁の凍害、建材構造材の湿潤の増幅等による建築物の傷み歪み等、木造住宅建築物の耐久性に問題を呈している。
又、融雪水の地中浸透の影響による地中内基礎構造体周囲での土砂流失が発生し、其れによる地盤の陥没等があり基礎構造体の安定に影響を与えている。

積雪寒冷地の住宅建設で通常行われている布基礎形状はＴ型形状其の他であるが、天端高さは地表から４５センチ前後で施工されている。多積雪地域において積雪高さがコンクリート製の基礎天端部を上回り外壁仕上げ材を被る域に及んでいる事象により、積雪及び雪氷によって建築物構造体及び外壁が凍害、側圧加重により損傷する事態が生じている。更に融雪水、雨水の地中浸透による地中内基礎構造体周囲の土砂流失と床下浸水が発生しており、それらの問題解消が課題である。

課題を解決しようとする手段

積雪寒冷地域の住宅建設で行なう布基礎構造体を更に堅牢な物体とするため特に、該建築物外周囲の基礎構造体にコンクリートの厚みと強度を加味するひな壇形基礎構造体を用い、更に建築物外周囲部の基礎天端を該地域の平均積雪高さに準じる一定の高さに嵩上げする事で、通常構造材及び外壁材が受ける積雪、雪氷による凍害及び側圧荷重を、鉄筋コンクリート造りの建築物外周囲基礎構造体部分が受け持つ事による、積雪被害を軽減するものである。
更に、地中内の外周側基礎構造体の外部側に上下二段配置とする暗渠の敷設を行い、地表からの浸透水、地中からの湧水の排出を促し、基礎構造体周囲の土砂流失を抑え水の床下浸入を阻止するものである。

考案の効果

１ 住宅構造体の耐久、経済性の確保。
２ 住まいと生活の、安心と安全の確保。

以下、図面に示す実施例に従って本考案の実施態様について説明する。
図１及び図２において、建築物外周側のコンクリート製ひな壇形基礎構造体１の断面及び、内部側基礎６の断面を示し形状の違いを表しており、外周側基礎１の内

ルト貫通孔１５を通る引き寄せ金物１６で大引き材７を引き寄せ、大引き材７を

引き材７を安定させる。又大引き材７の切り口及び仕口部は、根巻き金物などの金属板を付帯させるものとし、大引き７の上に一階床面８を造作するものであり、必ずしも基礎天端より上方に一階床面８が造作されるものではない。
暗渠２は基礎体下面の砕石１２の上及び、ひな壇形一段目の上部平盤上に配するものであり水の床下侵入を防ぎ、床下天井高さに余裕を持たせ床下の有効利用をするものであり、又ひな壇形基礎部１の外部、内部共の側面に断熱材を施すものである。
参考として、ひな壇形基礎構造体の構築に当たるポイントとする地表面５、平均積雪高さライン４及び凍結深度ライン１１を示すものである。

建築物外周部ひな壇形基礎構造体断面図および内部基礎の断面図を示す。 ひな壇形基礎構造体全体としての、収まり状況を示す斜視図。

符号の説明

１ 外周部ひな壇形基礎構造体。
２ パイプ型暗渠。

４ 積雪平均高ライン。
５ 地表面ライン。
６ 内部基礎。
７ 大引き又は根太。
８ 一階床面。
９ 土台。
１０ 柱。
１１ 積雪寒冷地における地盤凍結深度ライン。
１２ 砕石。
１３ 断熱材。
１４ 床下地盤面。
１５ ボルト貫通孔。
１６ 引き寄せ金物。

Claims (1)

1. 建築物外周囲の布基礎天端を、積雪地域の積雪平均高さに準じた高さまで嵩上げするひな壇形コンクリート製基礎構造体とし、地中埋設部分の基礎構造体下部の砕石上及び、基礎構造体外側のひな壇上にパイプ状暗渠の敷設を行い、基礎構造体周囲の排水を促すことを特徴とする積雪寒冷地用基礎構造体。

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