アルバムの台紙を使用者の希望に応じて増やすことのできるフリー台紙といわれるものは、粘着性を有する台紙と薄い透明シートで写真全体を挟みその写真全体を保持保存する構成であった。一方でカメラ店あるいはDPE店等の写真を現像する店で顧客に対してサービスとして配布するポケットアルバムは、文字通りアルバムのポケット部分に写真を入れることにより当該写真を保持保存していた。しかし、このようなアルバムは写真全体を観賞できるものであるが美観に欠けるとともに、その写真の所有者にとって冠婚葬祭など人生に節目となる重要な出来事を撮影した写真を保存しまた観賞用に使用したとしても美観を生じさせるものではなく面白みに欠けるものとなっていた。
そのような場合に、アルバムあるいはフォトスタンド等に貼り付ける1つ以上の写真窓孔を有する写真用台紙である、例えばマットフレーム台紙なる写真用台紙において、その写真窓孔から写真が見えるようにその写真窓孔の枠に沿ってその台紙の裏から写真を貼り付けるという構成であった。このマットフレーム台紙なる写真用台紙は大変見栄えがよく、前記冠婚葬祭等の写真等の保存及び観賞にも使用することができる高級感あふれるものであった。しかしながら、そのマットフレーム台紙に写真を貼り付ける製作工程においては、手作業で、写真一枚一枚をマットフレーム台紙に貼り付けていたので、写真窓孔と写真を、ずれることなく貼りつけすることは困難であった。
一方で近年、写真業界のデジタル化の普及度は高く、パソコンおよび、デジタルカメラが一般に浸透するにしたがって、デジタルカメラで撮った写真を、様々な形状に加工することができるようになっていた。また、写真専用の用紙を使用すれば家庭用のカラープリンターといえども従来の銀塩写真に匹敵するほどの画質の写真を印刷できるようになっていた。このような状況の下では、従来の銀塩写真のように、マットフレーム台紙に写真を貼り付けていても1枚あるいは、多くても2枚の写真を貼り付けるだけであったが、上記の写真業界等のデジタル化によって2枚以上の複数の写真を一枚の写真用紙に配置して出力するということが容易に行われるようになっていった。
ここで、上記のように、写真業界等のデジタル化によって2枚以上の複数の写真を一枚の写真用紙に配置して出力するということが行われるようになったので、このようにして出力した写真を、写真窓孔を有するマットフレーム台紙に貼り付ける際に、あらかじめその写真用紙における写真を配置した位置に、マットフレーム台紙における写真窓孔をあけることにより前記写真を配置した写真用紙における写真の位置と、マットフレーム台紙の写真窓孔の位置を一致させていた。従って、マットフレーム台紙における写真窓孔の形状を、星型やハート型などといった複雑な形状の写真窓孔であっても、写真用紙における写真の配置した位置とマットフレーム台紙の写真窓孔の位置関係とは上記デジタル化のおかげもあり一致させることができた。
しかしながら、デジタル機器等で出力した複数の写真を印刷等した写真用紙を、写真窓孔を有するマットフレーム台紙に貼る工程は自動化することができず、従来通り手作業で貼りつける必要がある。この手作業により、写真用紙とマットフレーム台紙をずれることなく貼りつけることができれば、写真用紙における複数の写真の配置した位置とマットフレーム台紙における写真窓孔の位置は一致しているので、写真窓孔に写真が一致し、フォトスタンドあるいはアルバム等が完成することになる。しかしながら、マットフレーム台紙における写真窓孔の位置に合わせて写真用紙を貼る工程においては、作業者の熟練度が要求されていたので、少しでも写真用紙の貼り付けがずれると、見苦しいものとなりマットフレーム台紙の本来有している高級感が台無しとなってしまうことがあった。特に上記のような星型あるいはハート型などの写真窓孔形状のマットフレーム台紙においても同様である。一方でマットフレーム台紙のサイズと、複数の写真を配置した写真用紙のサイズが同一であればそれらの外枠部分を合わせれば、手作業で貼り付けてもずれにくいものであるが、マットフレーム台紙のサイズが写真用紙のサイズと異なる場合があり、特に、写真用紙のサイズがマットフレーム台紙のサイズよりも小さい場合は貼り付ける基準がなくうまく貼り合わせることが困難であった。また、マットフレーム台紙における写真窓孔の位置に合わせて写真用紙を貼るとしても貼り付けた写真用紙の大きさとマットフレーム台紙の大きさが合わないため、マットフレーム台紙における写真用紙を貼り付けた部分と貼り付けていない部分とで段差が生じ写真用紙を貼り付けたマットフレーム台紙を複数積み重ねた場合に傾いたり隙間が生じる場合がある。また、特に写真用紙の貼り合わせがずれると前記傾きが生じやすくなる。この場合において、ページ数が多いアルバムとなると傾きが大きくなり美観を損ねることになる。
本考案は、上記問題点を解決するために、複数の写真窓孔があいたマットフレーム台紙に、熟練した作業者でなくても複数の写真を配置した写真用紙を簡単にマットフレーム台紙の写真窓孔に合うように貼り付けることができることを課題とする。本考案は、写真用紙を貼り付けたマットフレーム台紙を複数重ねた場合であっても傾いたり隙間が生じないことを課題とする。本考案は、マットフレーム台紙の製造コストを抑えることを目的とする。本考案は、前記貼り付けを容易にできることを課題とする。本課題はマットフレーム台紙と裏台紙やアルバムとの貼り付けを容易にできることを課題とする。
上記課題を解決するために、本考案は、台紙に写真を露出させるための写真窓孔をあけたマットフレーム台紙において、そのマットフレーム台紙の表面部の裏側に写真用紙が収まる凹みを該写真窓孔周りに形成したことを特徴とするマットフレーム台紙である。
上記課題を解決するために、本考案は、台紙に写真を露出させるための写真窓孔をあけたマットフレーム台紙において、前記凹みはマットフレーム台紙の表面部の裏側に貼り付けた枠部台紙における写真枠部と縁部によって構成されたことを特徴とするマットフレーム台紙である。
上記課題を解決するために、本考案は、台紙に写真を露出させるための写真窓孔をあけたマットフレーム台紙において、前記凹みはマットフレーム台紙の表面部の裏側に貼り付けた枠部台紙における写真枠部と縁部によってL判サイズあるいは2L判サイズの大きさに構成されたことを特徴とするマットフレーム台紙である。
上記課題を解決するために、本考案は、台紙の表面部と写真枠部の間に中間体設けたことを特徴とする上記マットフレーム台紙である。
上記課題を解決するために、本考案は、写真が浮かないための接着部材をマットフレーム台紙の裏側に施したことを特徴とする上記記載のマットフレーム台紙である。
上記課題を解決するために、本考案は、裏台紙やアルバムに貼付・固定するための接着部材をマットフレーム台紙に施したことを特徴とする上記マットフレーム台紙である。
上述のように、本考案は、台紙に写真を露出させるための写真窓孔をあけたマットフレーム台紙において、そのマットフレーム台紙の表面部の裏側に写真用紙が収まる凹みを当該写真窓孔周りに形成したものであるので、その凹みと同一の形状、大きさの写真用紙を落とし込むだけで誰でも簡単にマットフレーム台紙の写真窓孔の位置と写真用紙における写真の位置が一致し、マットフレーム台紙の写真窓孔と写真をずれることなく貼り付けることができるものであるので、マットフレーム台紙が本来有している高級感を損なうことがないものである。また、写真用紙を、マットフレーム台紙の表面部の裏側であって、写真窓孔周りに形成した凹みに落とし込むので、写真用紙の厚さがその凹みに吸収され、マットフレーム台紙の表面部の裏側と写真用紙の裏側が面一となり、写真用紙を落とし込んだマットフレーム台紙を複数重ねたとしても傾いたり隙間が生ずる恐れがないものである。また本考案は、上記効果のほか、写真用紙と同一の形状、大きさの孔をあけた写真枠部を枠部台紙に設け、当該枠部台紙をマットフレーム台紙の表面部の裏面に貼り付けることにより凹みを構成し、この凹みに写真用紙を落とし込むことで、当該写真用紙を固定することができる。この枠部台紙の孔はいわゆるびく抜きすることもできるので、マットフレーム台紙の表面部の裏側を半抜きする必要がなく部品点数が増えるものの加工時間が減少し全体として、製造コストが減少するという効果をもたらすものである。また、上記の効果の他、本考案は、マットフレーム台紙に貼り付ける写真用紙は、L判あるいは2L判等の規格サイズなので、需要が多く量産効果が期待でき、それゆえ製造コストが低減される。また、写真が浮かないための接着部材をマットフレーム台紙の表面部の裏側あるいは中間体の裏側に施しているので、マットフレーム台紙をアルバムに貼り付ける際に写真用紙が外れることないので作業効率が高まるものである。また、またさらに、写真を貼付したマットフレーム台紙を裏台紙あるいはアルバムに貼付・固定する際の接着部材を有しているので前記裏台紙等に貼付する際にも簡単に貼付することができ、アルバム等の製造業者のみならず、一般需要者にとっても簡単に貼ることができる。また、一度固定した写真用紙を長期間に渡って保存し、観賞することができる。それ故、その写真の保有者にとって特に重要な冠婚葬祭などの写真の保存、観賞に適しているものである。
以下に本考案の好ましい実施例を図面に従って詳細に説明する。図1はL版用マットフレーム台紙の正面図。図2はL版用マットフレーム台紙の背面図。図3は図1のA−A線断面図。図4はL版用マットフレーム台紙の背面状態図。図5は2L版用マットフレーム台紙の正面図。図6は2L版用マットフレーム台紙の背面図。図7は図5のB−B線断面図。図8は2L版用マットフレーム台紙の背面状態図。図9はフォトスタンドにマットフレーム台紙を貼付した図。
L版サイズ用マットフレーム台紙20は、外形は正面視ほぼ正方形状で、シート状のもので構成されている。もっともこの形状は正方形に限られない。本実施例のL版サイズ用マットフレーム台紙20は、L版写真用紙70を以下に述べるように枠部台紙23における写真枠部30に嵌め合わせたのちにアルバム10に貼り合わせるので、アルバム10に貼り付けられる大きさ及び形状にすることが好ましい。本実施例においては、L版用写真窓孔26、27は、図示上下方向に重ねられ、L版用写真窓孔26は図示右に、L版用写真窓孔27は、図示左へとそれぞれ左右方向にずらした構成である(図1参照)。しかしながら、L版用写真窓孔26、27は前記構成に限られない。L版サイズ用写真用紙内の任意の位置に写真を配置することができ、それに応じてL版用写真窓孔26、27の位置あるいは形状を変更することもできる。従って、例えば写真窓孔の位置と写真の配置した位置とが一致していれば、星型あるいはハート型などの複雑な形状であってもよい。また、L版用写真窓孔の数も2つ以上あってもよい。更に上記写真用紙はL判あるいは以下に述べるような2L版に限られず、六つ切りサイズあるいは八つ切りサイズなどの大きさでも可能である。その場合はマットフレーム台紙の大きさはそれよりも大であることが好ましい。本考案は、写真用紙の大きさよりもマットフレーム台紙の大きさが大きいゆえ写真用紙を当該マットフレームに貼り付ける際の写真用窓孔との位置ずれを解消するためのものだからである。またKG版サイズなど写真用紙の規格の大きさであっても可能である。
写真窓孔を有するマットフレーム台紙20の表面部21の裏側を半抜き状にしてそのマットフレーム台紙の表面部の裏側に写真用紙が収まる凹みを当該写真窓孔周りに形成してもよい。すなわちマットフレーム台紙の表面部のみで凹みを構成するものである(図示せず)。また、この場合、型押し加工することで、凹みを形成することもできる。マットフレーム台紙をあまり厚く構成したくない場合に有効である。また、このマットフレーム台紙20を、写真を嵌めこむ枠部台紙23と表面部21の2層で構成することもできる。尚、本実施例のように中間台紙22を有することで、3層以上で構成しても好ましい。L版用写真窓孔26における写真窓枠部35は、表面部21における写真開口部33の開口面積が中間台紙22の写真開口部34の開口面積よりも連続して広くなる構成を有し、その断面が表面部21に向かうにしたがい広がるように傾斜形成されており、言い換えればその断面はテーパー状を呈している。そのテーパー状の断面の色彩を表面部21における写真開口部33と中間台紙22における写真開口部34とで異なる色彩にすることにより、美観を良くする構成にしてもよく、このように写真窓枠部35のテーパー状の断面部分において、中間台紙22を表面部21と枠部台紙23の間に挿入することによって、断面部分である表面部21と中間台紙22と枠部台紙23の色彩をそれぞれ異ならせることができ高級感を醸し出すことができる。またこの写真窓枠部35のみを表面部21の色彩と異ならせてもよい。写真窓枠部35が浮かび上がるような外観となり高級感あふれるものとなる。また、写真窓枠部35の断面形状がテーパー状でなく表面部21に対して垂直である場合は、いわゆるびく抜き加工することができる(図示せず)。これによりコストを削減することができる。なお、L版用写真窓孔27についても同様なので説明を省略する。ここでマットフレーム台紙20の各部を厚紙で構成しているが、樹脂板に置き換えることも可能であり、これにより耐久性が向上する。
枠部台紙23における写真枠部30は、L版用写真用紙70と同一の大きさである。従ってこの写真枠部30が孔となる。また表面部21と枠部台紙23を貼り合わせた場合、あるいは表面部21と中間台紙22を貼り合わせたうえで枠部台紙23を貼り合わせた場合において、写真枠部30の孔がL版用写真窓孔26の裏側であって、当該窓孔26周りに形成される。また、この場合において、裏面視状態で縁部31が露出する。この縁部31と写真枠部30で凹み32が構成される。この凹み32にL版写真用紙70を落とし込むことができる。この縁部31が露出するためには、L版用写真窓孔26の開口部面積が写真枠部30の開口部面積よりも小であることが好ましい。すなわち、L版用写真用紙70を上記凹み32に落とし込むことで、ずれることなく嵌めこむことができ、L版用写真窓孔26と写真枠部30の上下左右の寸法差、すなわち面積差によって、縁部31が形成され、L版用写真を保持することができる。また、枠部台紙23における写真枠部30の上下左右の中心線とL版用写真窓孔26の上下左右の中心線を一致させることで、L版用写真窓孔26と、枠部台紙23における写真枠部30について、その上下方向及び左右方向の寸法差を、それぞれ上下方向または左右方向にほぼ等分に振り分けることができ、正面から写真を見るとL版用写真70をトリミングしたような状態となる(図1参照)。尚、このトリミングする面積は、上記L版用写真窓孔26の開口部面積と写真枠部30の開口部面積を調整することによって任意に設定できることになる。
表面部21あるいは中間台紙22の裏面であって、写真枠部30を、表面部21あるいは中間台紙22の裏側に貼り付けしたことにより露出した縁部31に両面接着テープ等のL版用写真用紙70を固定貼付する接着部材を設けることもできる(図示せず)。この露出した縁部31は上記の通りL版用写真窓孔26と写真枠部30の上下左右の寸法差、すなわち面積差によって生じるものである。ここで、枠部台紙23における写真枠部30に、L版用写真用紙70を落とし込みまたは嵌め合わせることで、該L版用写真用紙70とマットフレーム台紙20をずれることなく貼り合わせることができる。従って作業者に熟練度を要求されることなく、仮に一般需要者であってもL版用写真用紙70とマットフレーム台紙20をずれることなく貼り合わせることができる。L版用写真窓孔27についても同様である。なお、L版用写真窓孔26とL版用写真窓孔27の境界部36の裏側に接着部材38を設けてもよい。境界部36の裏側のみに接着部材38を設けることにより、写真用紙70をマットフレーム台紙にセットしてから、アルバム10には貼着する際に写真用紙70がマットフレーム台紙20から外れる恐れがなく作業効率が高まるからである。また、写真を貼付したマットフレーム台紙20を裏台紙(図示せず)あるいはアルバム10に貼付・固定する際の接着部材24を有しているので、前記裏台紙等に貼付する際にも簡単に貼付することができる。
上記のようにL版用写真用紙70とマットフレーム台紙20をずれることなく貼り合わせることができるのでそれをアルバムに貼付することができる。貼付には接着部材24を設けることができるので容易に固定することができる。また、L版用写真用紙70を写真枠部30に落とし込んだ後に接着部材90で固定することもできる。また、写真を貼付したマットフレーム台紙20を裏台紙(図示せず)あるいはアルバム10に貼付・固定する際の接着部材24を有しているので前記裏台紙等に貼付する際にも簡単に貼付することができる。ここで、接着部材24及び38は両面接着テープを使用するものである。また、接着部材90は接着テープを使用するものである。更に、上述のように写真用紙もL版の大きさに限られることはない。必要な大きさの写真用紙において、任意の位置あるいは大きさに写真を現像または印刷し、その写真用紙のサイズに応じたマットフレーム台紙において、その写真用紙における写真の数、位置及び大きさに応じてマットフレーム台紙に写真窓孔をあけ、マットフレーム台紙の裏側に凹みを穿ち、あるいは写真枠部を設けることでその写真用紙を保持することができる。
2L版サイズ用マットフレーム台紙40においても、正面視ほぼ正方形状で、シート状のもので構成されている。もっともこの形状は正方形に限られない。本実施例の2L版サイズ用マットフレーム台紙40は、以下に述べるように2L版写真用紙80を枠部台紙43における写真枠部50に嵌め合わせたのちにアルバム10に貼り合わせるのでアルバム10の形状に合わせることが好ましい。本実施例においては、2L版用写真窓孔46、47、48は、表面部41及び中間台紙42に設けられた横箋56、57によって図示上下方向において3分割された3段に重ねられる構成である(図5参照)。従って、これに対応するために、2L版写真用紙において、上下方向に3分割するように写真を配置し現像または印刷をする。しかしながら、2L版用写真窓孔46、47、48もL版用写真窓孔26、27同様に本実施例の様に3か所に限られず、それ以上であってもよい。すなわち2L版用サイズの写真用紙80の任意の数、位置及び大きさに窓孔をあけることができ、この窓孔の数、位置あるいは大きさに合わせて、写真を2L版用サイズの写真用紙に上記の数、位置及び大きさに写真を現像または印刷することによって、このマットフレーム台紙40の写真用窓孔と写真が一致することになる。2L版サイズ用マットフレーム台紙40においてもマットフレーム台紙20と同様に厚紙を樹脂板に置き換えることも可能であり、これにより耐久性が向上するからである。
マットフレーム台紙40の表面部41の裏側を半抜き状にしてそのマットフレーム台紙の表面部の裏側に写真用紙が収まる凹みを写真窓孔周りに形成しても好ましい。すなわちマットフレーム台紙の表面部のみで凹みを構成するものである(図示せず。)マットフレーム台紙をあまり厚く構成したくない場合に有効である。また、このマットフレーム台紙40を、写真用紙を嵌めこむ枠部台紙43と表面部41の2層で構成することもできる。尚、本実施例のように中間台紙42を有することで、3層以上で構成してもよい。2L版用写真窓孔46における写真窓枠部55は、表面部41における写真開口部51の開口面積が中間台紙42の写真開口部52の開口面積よりも連続して広くなる構成を有し、その断面が表面部41に向かうに従い広がるように傾斜形成されており言い換えればその断面はテーパー状を呈している。そのテーパー状の断面の色彩を表面部41における写真開口部51と中間台紙42における写真開口部52とで異なる色彩にすることにより、美観を良くする構成にしても好よい。このように写真窓枠部55のテーパー状断面部分において、中間台紙42を表面部41と枠部台紙43の間に挿入することによって、断面部分である表面部41と中間台紙42と枠部台紙43の色彩をそれぞれ異ならせることができ高級感を醸し出すことができる。またこの写真窓枠部55のみを表面部41の色彩と異ならせることも可能である。写真窓枠部55が浮かび上がるような外観となり高級感あふれるものとなる。また、写真窓枠部55の断面形状がテーパー状でなく表面部41に対して垂直である場合は、いわゆるびく抜き加工することができる(図示せず)。これによりコストを削減することができる。尚、2L版用写真窓孔47、48についても同様であるので説明を省略する。
本実施例によれば、枠部台紙43における写真枠部50は、2L版用写真用紙80と同一の大きさである。従ってこの写真枠部50が孔となる。また表面部41と枠部台紙43を貼り合わせた場合、あるいは表面部41と中間台紙42を貼り合わせたうえで枠部台紙43を貼り合わせた場合において、裏面視状態で縁部51が露出する。この縁部51と写真枠部50で凹み52が構成される。すなわち、表面部41の裏側であって、2L版用写真窓孔46、47、48の周りに凹み52が形成されている(図1参照)。この凹み52に写真を印刷あるいは現像した2L版用写真用紙80を落とし込むことによって、2L版用写真用紙80において3分割され現像等された写真81、82、83と、表面部41及び中間台紙42に設けられ、横箋56、57によって図示上下方向において3分割された2L版サイズ用マットフレーム台紙40の写真用窓孔46、47、48とを一致させることができる。尚、表面部41と枠部台紙43を貼り合わせた場合、あるいは表面部41と中間台紙42を貼り合わせたうえで枠部台紙43を貼り合わせた場合において、裏面視状態で縁部51が露出する。この縁部51が露出するためには、2L版用写真窓孔46、47、48の各開口部面積の和が写真枠部30の開口部面積よりも小であることが好ましい。すなわち、2L版用写真窓孔46、47、48の各開口部面積の和と写真枠部50の上下左右の寸法差、すなわち面積差によって、縁部51が形成され、この縁部51と写真枠部50で凹み52が構成され、2L版用写真用紙80を上記凹み52に落とし込むことで、ずれることなく嵌めこむことができる。また本実施例によれば、枠部台紙43における写真枠部50の開口面積について、それらの上下方向及び左右方向の面積の差をそれぞれ上下方向または左右方向にほぼ等分に振り分けることによって正面から写真を見ると2L版用写真80をトリミングした状態となる。尚、このトリミングする面積は、上記各2L版用写真窓孔46、47、48の開口面積の和と写真枠部48の開口部面積を調整することによって任意に設定できることになる。
表面部41あるいは中間台紙42の裏面であって、写真枠部50を、表面部41あるいは中間台紙42の裏側に貼り付けしたことにより露出した縁部51に両面接着テープ等の2L版用写真用紙80を固定貼付する接着部材を設けることもできる(図示せず)。また、枠部台紙43における写真枠部50に、2L版用写真を落とし込みまたは嵌め合わせることで、2L版写真用紙とマットフレーム台紙40がずれることなく貼り合わせることができる。従って作業者に熟練度を要求することなく、仮に一般需要者であっても2L版写真用紙とマットフレーム台紙40をずれることなく貼り合わせることができる。また、横箋56、57の裏側部分に接着部材58、58を設けることができる。2L版用写真用紙をマットフレーム台紙40にセットしてから、アルバム10には貼着する際に2L版用写真用紙がマットフレーム台紙40から外れる恐れがなく作業効率が高まるからである。
上記のように2L版用写真用紙80とマットフレーム台紙40をずれることなく貼り合わせることができ、それをアルバム10に貼付することができる。貼付には接着部材44を設けることができるので容易に固定することができる。また、横箋56、57の裏面側に接着部材58を貼付することもできる。なお、この接着部材44及び58はいわゆる両面接着テープなどを使用するものである。また、2L版用写真用紙80を写真枠部50に落とし込んだ後に接着部材90で固定することもできる。この接着部材90として接着テープを使用することができる。また、写真を貼付したマットフレーム台紙40を裏台紙(図示せず)あるいはアルバム10に貼付・固定する際の接着部材44を有しているので前記裏台紙等に貼付する際にも簡単に貼付することができる。