JP3148386B2 - 乾式紡糸方法 - Google Patents
乾式紡糸方法Info
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Description
溶液を気体中に紡出し糸条を形成させる乾式紡糸法に関
し、さらに詳細には、乾式紡糸法における紡出糸条の冷
却及び溶媒蒸発方法に関する。
溶媒蒸発方法として、一定温度の気体を、紡出糸条に対
して直角方向から吹き付ける方法、あるいは紡出糸条に
平行に気体を流す方法等が知られている。その場合、一
段階の気体流により冷却あるいは溶媒蒸発が行われてい
るのが通常である。一方乾式紡糸における糸条の形成過
程のメカニズムは複雑であり明らかになっていない点が
多いが、溶媒の蒸発と糸条の細化や緻密化が重要である
と考えられている。かかる観点から、従来の冷却あるい
は溶媒蒸発方法はこの構造の緻密化や効率的な溶媒蒸発
という観点で十分とはいえず、具体的には糸物性とりわ
け強度などの発現性に支障をきたす場合があった。
状に鑑み、繊維物性の向上を目的として具体的には糸条
構造の緻密化と効率の良い蒸発とを同時に満足する冷却
あるいは溶媒蒸発法について鋭意検討した結果これまで
にない新規な冷却あるいは溶媒蒸発法を用いることによ
り糸物性が向上し、しかも溶媒蒸発が効率よく行えるこ
とを見いだし本発明に至った。
糸口金より超高分子量ポリエチレンポリマー溶液を気体
中に紡出し糸条を形成させる乾式紡糸法において、2段
階以上の温度が異なる気体流を実質的直角方向から吹き
付け、その気体流の温度を紡糸口金側から後段側ほど高
くすることにより得られた繊維の破断強度を向上せしめ
ることを特徴とする乾式紡糸方法を提供せんとするもの
である。
条の固化(あるいは細化)が同時に進行し、場合によっ
ては、構造が物性発現に適切ではなく、あるいはそのた
めに溶媒蒸発効率も悪いといった現象が見られることが
あった。本発明者らは、その原因として、紡出直後に一
段階で溶媒を蒸発させていたために、構造の緻密性が低
下し物性が低下するのではないかと考えた。この構造の
緻密性の低下が生じないような新規な冷却あるいは溶媒
蒸発法を探索したところ、温度が低い1段目の気体流に
より紡出糸条を急冷し、糸条の固化を促進させ、1段目
より高温の2段目以降の気体流で溶媒蒸発を効率的に促
進することで繊維物性が向上することを見いだした。こ
のメカニズムは明らかではないが、1段目で積極的に溶
媒を蒸発させないことにより、糸条が緻密化し、2段目
以降の高温ゾーンで積極的な溶媒蒸発が可能となった為
ではないかと予測される。つまり本発明は気体流の温度
が紡糸口金側から後段にいくほど高い条件を満たす2段
階以上の気体流により紡出糸条の固化と溶媒蒸発をバラ
ンスよく行う点全く新規な手法である。
液を紡糸口金から気体中に紡出させて繊維を形成する方
法の総称をいい、そのポリマー種及び溶媒種に限定され
るものではないが、例えばポリマーとしてポリアクリロ
ニトリル、ポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリエ
チレン、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。以
下、2段階以上の温度が異なる気体流を実質的直角方向
から吹き付け、その気体流の温度が紡糸口金側から後段
にいくほど高い条件を満たすことを特徴とする紡出糸条
の冷却及び溶媒蒸発方法について詳しく説明する。
維製造工程において一般に行われている気体流による冷
却あるいは溶媒蒸発装置において、独立した2つ以上の
吹き出し口より供給される気体流をいう。その気体流発
生装置は共通であっても、独立であってもよいが、独立
した温度調整装置(いわゆる熱交換器など)を通じて供
給される温度が異なる必要がある。また実質的に直角方
向とは冷却効率や紡糸口金の保温効果の観点から一定の
角度をもたせることが可能であり、糸条に平行に気体流
を流す冷却あるいは溶媒蒸発法ではないことを示してい
るにすぎない。気体流の吹き出し口に至るまでには、従
来より知られている複数の多孔板等を導入し、整流させ
ることが可能である。
側ほど高く設定される必要がある。具体的には、1段目
と最終段目の温度差(以下ΔTという)が好ましくは5
0℃以上、さらに好ましくは75℃以上である必要があ
る。またその段数は、多すぎると設備費の増大になり好
ましくなくまたその効果の面からも推奨できない。そこ
で実用的には2段階あるいは3段階の気体流が好まし
い。尚、本発明の目的を達成するには、1段目はポリマ
ー溶液の溶媒沸点以下の、2段目以降で溶媒沸点以上の
気体流を吹き付けることになる。
乾式紡糸法により最適化される必要があるが、本発明の
目的が、糸条の固化の促進及び効率的な乾燥にあること
から、好ましくは0.5m/s以上さらに好ましくは
1.0m/s以上が推奨される。
具体的に説明するが、本発明はその要旨をこえない限
り、実施例に制約されるものではない。
重量部とデカヒドロナフタレン90重量部を混合し、入
り口側150℃出口側200℃に温度設定したスクリュ
ー押し出し機により直径0.5mmのオリフィスを有す
る紡糸口金から押し出し、50m/minの引き取り速
度で押しだした。なお押し出された糸条を1段目25
℃、2段目100℃の2段階の気体流で冷却及び溶媒蒸
発を行った。なお引き続き得られた糸条を加熱気体下で
延伸を行った。得られた延伸物の強度は48g/d、弾
性率1700g/dと高強度、高弾性率を示した。
で溶媒蒸発を行った。得られた延伸物は強度37g/
d、弾性率1200g/dと実施例より物性に劣ってい
た。
体中に紡出し糸条を形成させる乾式紡糸法において、2
段階以上の温度が異なる気体流を実質的直角方向から吹
き付け、その気体流の温度が紡糸口金側から後段側ほど
高い条件を満たすことを特徴とする紡出糸条の冷却及び
溶媒蒸発方法を行うことで、従来知られている方法より
も物性に優れる繊維を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 紡糸口金より超高分子量ポリエチレン
ポリマー溶液を気体中に紡出し糸条を形成させる乾式紡
糸法において、2段階以上の温度が異なる気体流を実質
的直角方向から吹き付け、その気体流の温度を紡糸口金
側から後段側ほど高くすることにより得られた繊維の破
断強度を向上せしめることを特徴とする乾式紡糸方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21420492A JP3148386B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 乾式紡糸方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21420492A JP3148386B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 乾式紡糸方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0657517A JPH0657517A (ja) | 1994-03-01 |
JP3148386B2 true JP3148386B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=16651960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21420492A Expired - Lifetime JP3148386B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 乾式紡糸方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3148386B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7154808B2 (ja) * | 2018-04-20 | 2022-10-18 | 株式会社ダイセル | 紡糸装置及び紡糸方法 |
-
1992
- 1992-08-11 JP JP21420492A patent/JP3148386B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0657517A (ja) | 1994-03-01 |
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