JP3147985B2 - 推進コイル及び推進コイルの取りつけ方法 - Google Patents

推進コイル及び推進コイルの取りつけ方法

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JP3147985B2 JP11384392A JP11384392A JP3147985B2 JP 3147985 B2 JP3147985 B2 JP 3147985B2 JP 11384392 A JP11384392 A JP 11384392A JP 11384392 A JP11384392 A JP 11384392A JP 3147985 B2 JP3147985 B2 JP 3147985B2
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克美 黒澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気浮上車に推進力を与
える推進コイル及び推進コイルの取りつけ方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気浮上車の軌道と試験車について図1
1、図12を用いて説明する。
【0003】図11は磁気浮上車の軌道と試験車の断面
を示す図である。又図12は磁気浮上車の軌道と試験車
を上から見たときの模式図である。
【0004】車両1を支持する台車台枠2の両側面に車
上磁石3が取りつけられている。この車上磁石3に対向
する地上コイルはコンクリート製のコイル取りつけ軌道
4に、推進用の推進コイル5と、浮上及び案内用として
浮上案内コイル6が、車両1の推進方向に沿って列設さ
れている。推進コイル5はコイル取りつけ軌道4に2層
に渡ってはめこんだ形で取りつけられ、3相交流電流が
流れている。推進コイル5ではこの3相交流電流が流れ
ることによって移動磁界が発生し、車上磁石3と吸引、
反発を繰り返しながら車両1に推進力として作用する。
又浮上案内コイル6は、コイル取りつけ軌道4に推進コ
イル5よりも車両1側に取りつけられている。車両1が
走行すると車上磁石3から生じる磁界が浮上案内コイル
6を横切るので、浮上案内コイル6に誘導電流が流れ、
車両1に上下方向に働く浮上力と、左右方向に働く案内
力とが作用する。低速走行時には浮上力、案内力とも十
分に発生しないため、台車台枠2より突設した走行車輪
7と案内車輪8を、それぞれ走行車輪軌道9及びコイル
取りつけ軌道4に接輪させて走行している。
【0005】図13は片側のコイル取りつけ軌道4に、
推進コイル5(51、52)と浮上案内コイル6とが取
付けられた状態を示す推進方向の断面図である。コイル
取りつけ軌道4には推進コイル51、52が2層に渡っ
てはめ込んだ形で取りつけられている。又推進コイル5
1、52よりも車両1側に浮上案内コイル6が取りつけ
られている。今車両1寄りに取りつけられた1層目の推
進コイルを表側推進コイル51、2層目の推進コイルを
裏側推進コイル52で示す。まず裏側推進コイル52の
取りつけ穴にコイル取りつけ軌道4から突出して設置さ
れた取りつけボルトを通す。更にこの裏側推進コイル5
2よりも半ピッチずらして表側推進コイル51の取りつ
け穴に取りつけボルトを通し、ナットを締めつけること
により、コイル取りつけ軌道4に表側推進コイル51及
び裏側推進コイル52が固定されている。
【0006】この様にコイル取りつけ軌道4に取りつけ
られた推進コイル5には、車両1が通過するときに車両
1側から上下、左右、前後方向の電磁力を受ける。この
推進コイル5に加わる電磁力により、コイル取りつけ部
10に高い応力が発生するが、これは図11の左右方向
すなわち図13でI−I′方向の電磁力によるところが
大きい。推進コイル5の長期的な使用を考慮した場合、
このコイル取りつけ部10に生じる応力に対して機械的
信頼性を向上させるために、推進コイル5の強度を上げ
るか、コイル取りつけ部10を増やすことが考えられて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、推進コ
イルの強度を上げるには、推進コイルに使用している絶
縁材料の強度を上げることが必要となるが、推進コイル
には高電圧が印加されるため、使用材料には優れた絶縁
特性も要求される。強度を上げ、かつ優れた絶縁特性を
もつ絶縁材料を新たに開発するには多大なコストと時間
を必要とし、実際上難しいとされる。
【0008】又強度を上げるために絶縁物を厚くして推
進コイルに剛性をもたせると、車両の左右動による振れ
を許容できる隙間を確保する必要上、車上磁石と推進コ
イルの導体間寸法が広がり、車両の推進力が低下してし
まうという問題が生じていた。
【0009】又コイル取りつけ部を増やす方法では表側
推進コイルと裏側推進コイルとが半ピッチ毎ずらして取
りつけられているため、応力の低減を期待できる部分に
コイル取りつけ穴を設けることは難しい。又ボルトの数
を増やすことになるため材料費の増加や取りつけ時の作
業性が悪くなる。そればかりか車両の走行時に車上磁石
からの強い磁場によりボルトに渦電流が流れ、この渦電
流が作る磁場と車上磁石との相互作用から、磁気ドラッ
クと呼ばれる反推進力の抵抗を生じるため、走行特性を
低下させる要因となっていた。
【0010】そこで本発明は上記問題点を除去し、車両
通過時に推進コイルのコイル取りつけ軌道との取りつけ
部に生じる応力を低減させ、機械的信頼性を向上させる
ことのできる、推進コイル及び推進コイルの取りつけ方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、磁気浮上車の車両に搭載さ
れた車上磁石と対向して、前記車両が走行する軌道の側
壁に2層に渡って軌道方向にずらして相対して列設さ
れ、少なくとも一方の面に凸部領域でなる取りつけ部を
有する前記車両に推進力を与えるレーストラック状の推
進コイルであって、前記取りつけ部により前記推進コイ
ルを前記軌道の側壁に取りつけ、または前記2層の推進
コイル同士を相対する面で接触固定する推進コイルにお
いて、前記2層のうちの少なくとも一方に配置された推
進コイルが前記相対する面において前記取りつけ部から
離れた位置に突起部を形成し、前記取りつけ部と前記突
起部とで他方に配置された推進コイルに接触するように
してなる推進コイルである。
【0012】また請求項2記載の発明として推進コイル
を、車両が走行する軌道の側壁に2層に渡って固定し、
他の推進コイルに接触する突起部周辺を絶縁帯で巻回し
固定してもよい。
【0013】また請求項3記載の発明は、磁気浮上車の
車両に搭載された車上磁石と対向し少なくとも一方の面
に凸部領域でなる取りつけ部を有する前記車両に推進力
を与えるレーストラック状の推進コイルを、前記車両が
走行する軌道の側壁に2層に渡って所定のピッチごとに
軌道方向にずらして相対して配置し、一方の層の推進コ
イルを前記取りつけ部で前記軌道の側壁に取りつけ、他
方の層の推進コイルをその取りつけ部で前記一方の層の
推進コイルと相対する面で接触固定し、前記2層の推進
コイルが前記相対する面において、前記取りつけ部から
離れた位置に絶縁物を挿入して、前記2層の推進コイル
を前記取りつけ部と前記絶縁物で接触するようにしてな
る推進コイルの取りつけ方法である。
【0014】また請求項4記載の発明として、絶縁物が
挿入された凹部周辺を、絶縁帯で巻回し固定してもよ
い。
【0015】
【作用】上述した構成により、請求項1及び請求項2記
載の発明では、磁気浮上車から生じる磁界により、推進
コイル2層間で、大きさが同じで向きが互いに吸引する
方向の電磁力が生じた時、推進コイル2層間で突起部同
士が接触する事で、互いの電磁力を打ち消しあうことが
できる。又推進コイル2層間で、大きさが同じで反発す
る方向の電磁力が生じたときは、突起部が浮上案内コイ
ルと軌道の側壁、もしくは推進コイル2層間を巻回し固
定した絶縁帯で支えられる形となる。
【0016】又請求項3及び請求項4記載の発明では、
磁気浮上車から生じる磁界により、推進コイル2層間
で、大きさが同じで向きが互いに吸引する方向の電磁力
が生じた時、推進コイル2層間に挟まれた絶縁物で、互
いの電磁力を打ち消し合うことができる。又推進コイル
2層間で、大きさが同じで反発する方向の電磁力が生じ
たときは、推進コイル2層間を巻回し固定した絶縁帯で
支えられる形となる。
【0017】従って取りつけ部に生じていた応力を低減
することができ、推進コイルの機械強度的信頼性を向上
させることができる。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照し詳細に説明す
る。
【0019】図1乃至図6および図11、図12は本発
明の一実施例を説明するもので、図1は推進コイルの外
形図である。推進コイル5は、アルミの巻線を電気的特
性に優れた絶縁材料(例としてエポキシ樹脂)で含侵し
高温でプレス後固化して形成される。推進コイル5の重
さ低減や、絶縁材料を確実に高温でプレス後固化するた
めに、推進コイル5は図1に示す様にレーストラック状
の形状をしている。この推進コイル5を図11に示すよ
うに、車両1が走行する軌道の側壁にあたるコイル取り
つけ軌道4に固定するために、取りつけ部10が両端に
4か所、中央に4か所、計8か所設けられている。コイ
ル取りつけ軌道4の取りつけ面の精度があまり良くな
く、凹凸であるためその凹凸の許容範囲分だけ取りつけ
部10がコイル表面からわずかに突出して設けられてい
る。この取りつけ部10の中心部には取りつけ穴11が
設けられている。又、長手方向における両端部と中央部
の取りつけ部10間には、取りつけ部10とほぼ同じ高
さ(図3にhで示す)だけ推進コイル5の表面から突出
した突起部12が、長手方向の中心軸5aに対称的に片
面に4か所、計8か所設けられている。これら取りつけ
部10、突起部12は絶縁材料で形成される。コイルは
凹凸面でなり凹部領域5bと、突出または突起部10、
12の凸部領域で形成される。
【0020】図2は片側のコイル取りつけ軌道4に、推
進コイル5と浮上案内コイル6とが取りつけられた様子
を車両1側(図11、図12参照)から見たときを示す
図である。コンクリ−ト製のコイル取りつけ軌道4に
は、推進コイル5が2層に渡ってはめ込んだ形で列設し
て取付けられている。又推進コイル5よりも車両1側に
浮上案内コイル6が取付けられている。2層に渡って取
りつけられた推進コイル5を区別するために、車両1寄
りに取りつけられた1層目の推進コイル5を表側推進コ
イル51、2層目の推進コイル5を裏側推進コイル52
で示す。但し図2ではコイル取りつけ軌道4の内側に取
りつけられた推進コイル5が見えるように、一部の浮上
案内コイル6の表示を省略している。又図3は図2の断
面を示す図である。表側推進コイル51と裏側推進コイ
ル52とが半ピッチ毎に交互にずらして取りつけられて
いる。表側推進コイル51と裏側推進コイル52は、取
りつけ部10の取りつけ穴11に取りつけボルトを通し
ナットを締めつけることにより、コイル取りつけ軌道4
に固定されている。この時表側推進コイル51と裏側推
進コイル52は互いに、取りつけ部10間に設けられた
突起部12で接触している。更に表側推進コイル51は
浮上案内コイル6と突起部12で接触し、裏側推進コイ
ル52はコイル取りつけ軌道4と突起部12で接触して
いる。
【0021】推進コイル5には図4に示す様なu相、v
相、w相の3相交流電流iu ,iv,iw が流れてい
る。電流iu ,iv ,iw は互いに2/3π(120
°)ずつ位相がちがった正弦波電流である。この2/3
πずつ位相の異なる電流iu ,iv ,iw は、どの瞬間
においても瞬時値の合計は零となる。推進コイル5から
は、電流に比例した磁界が生じ、電流iu ,iv ,iw
の変化に従ってその大きさと向きが変化している。又図
12に示すように車両1の片側には3個〜4個の車上磁
石3が搭載されている。搭載された車上磁石3は交互に
逆の極が生じる様に励磁されている。推進コイル5に流
れる3相交流電流の周期は車両1のスピードに同期させ
ることにより、推進コイル5は車上磁石3と吸引、反発
を繰り返す様に励磁される。
【0022】図5は、表側推進コイル51、裏側推進コ
イル52から生じる磁界分布の例を示す図である。図5
(a)は、表側推進コイル51、裏側推進コイル52で
それぞれに、2/3πずつちがった3相交流電流が流れ
ている。例として、iu =i、iv =iw =−i/2の
時(図4X点)表側推進コイル51の各相から生じる磁
界分布は流れている電流の大きさに比例するので図5
(b)の様になる。又、裏側推進コイル52の各相から
生じる磁界分布は図5(c)の様になる。全体としては
図5(b),(c)を合成した図5(d)に示す磁界分
布となる。図5(d)を見ても判るようにN極とS極は
同じ強さ(面積)で生じている。これは、各相の電流の
瞬時値の合計が常に零であることから明らかである。こ
の磁界の発生によって各推進コイル5と車上の車上磁石
3とが反発、吸引を繰り返している。この車上磁石3に
対する吸引、反発力は、表側推進コイル51、裏側推進
コイル52が重なり合う部分にも影響してくる。車上磁
石3に対して働く力は、図5(d)に示す磁界分布によ
る力であるが、各表側推進コイル51では図5(b)に
よる力、各裏側推進コイル52では図5(c)による力
が働いている。
【0023】図6は図4に示すA点、B点における表側
推進コイル51(u相)、裏側推進コイル52(v相、
w相)から生じる磁界分布を示す図である。図6(a)
はA点における磁界分布で、この場合表側推進コイル5
1(u相)の前半部分511と、裏側推進コイル52
(w相)の後半部分521では、逆方向で同じ大きさの
磁界分布が生じている。この時表側推進コイル51から
生じる磁極(N極)に対し、車上磁石3が反発力である
時、裏側推進コイル52から生じる磁極(S極)は車上
磁石3と吸引するので、表側推進コイル51の前半部分
511と裏側推進コイル52の後半部分521とが互い
に押し合う方向に働く。従って図3で示した様に、突起
部12で力が打ち消し合い、取り付け部10間に支持点
が追加されたかの様な効果が得られ、取りつけ部10に
発生する応力を大幅に低減させることができる。逆に表
側推進コイル51から生じる磁極(N極)に対し、車上
磁石3が吸引力である時、裏側推進コイル52から生じ
る磁極(S極)は車上磁石3と反発するので、表側推進
コイル51の前半部分511と裏側推進コイル52の後
半部分521とは互いに離れ合う方向に働く。従って表
側推進コイル51の前半部分511は図3で示した様に
表側推進コイル51に設けられた突起部12により、浮
上案内コイル6に支えられる。浮上案内コイル6は推進
コイル5よりも剛性が高く十分に支えることができる。
又裏側推進コイル52の後半部分521はコイル取りつ
け軌道4を押しつける方向へ力が働くが、図3で示した
様に裏側推進コイル52に設けられた突起部12によ
り、コイル取りつけ軌道4で支えられる。この場合も取
りつけ部10に発生する応力を大幅に低減させることが
できる。
【0024】図6(b)は図4に示すB点における磁界
分布で、この場合表側推進コイル51(u相)の後半部
分512と、裏側推進コイル52(v相)の前半部分5
22では、逆方向で同じ大きさの磁界分布が生じてい
る。この時表側推進コイル51から生じる磁極(S極)
に対し、車上磁石3が反発力である時、裏側推進コイル
52から生じる磁極(N極)は車上磁石3と吸引するの
で図3で示した様に、突起部12で力が打ち消し合い取
り付け部10間に支持点が追加されたかの様な効果が得
られ、取りつけ部10に発生する応力を大幅に低減させ
ることができる。逆に表側推進コイル51から生じる磁
極(S極)に対し、車上磁石3が吸引力である時、裏側
推進コイル52から生じる磁極(N極)は車上磁石3と
反発する。従って表側推進コイル51の前半部分511
は、図3で示した様に表側推進コイル51に設けられた
突起部12により、浮上案内コイル6に支えられる。又
裏側推進コイル52の前半部分522は、図3で示した
様に裏側推進コイル52に設けられた突起部12によ
り、コイル取りつけ軌道4で支えられる。この場合も取
りつけ部10に発生する応力を大幅に低減させることが
できる。
【0025】図7は突起部12を拡大した時の側面図
で、突起部12の角を面取りし、立上がり部に丸みをつ
けて形成した実施例である。上述してきたように突起部
12を設けることで、取りつけ部10で生じる応力を低
減することができるが、突起部12の形状としては図7
の様に面取りすることで、突起部12の角及び立上がり
部への応力集中を防ぎ、突起部12周辺の耐久性を損な
わないようにすることができる。
【0026】図8は、本発明の他の実施例として、片方
の面にのみ突起部12を4か所設けた推進コイル5を、
コイル取りつけ軌道4に取りつけた様子を示す図であ
る。表側推進コイル51の前半部分511と裏側推進コ
イルの後半部分521に働く電磁力とが互いに引き合う
方向に働く時と、表側推進コイル51の前半部分511
と裏側推進コイル52の後半部分521に働く電磁力と
が互いに離れ合う方向に働く時とでは、前者の方が2層
の推進コイル5間に大きな力が作用する。従って、少な
くとも前者の場合には、取りつけ部10に生じる応力を
低減させなくてはならない。本実施例では、表側推進コ
イル51と裏側推進コイル52とは突起部12で接して
いる。表側推進コイル51の前半部分511と裏側推進
コイル52の後半部分521に働く電磁力とが互いに引
き合う方向に働く時には、突起部12により力が打ち消
しあい取りつけ部10間に発生する応力を大幅に低減す
ることができる。図9は、本発明の他の実施例として、
推進コイル5の表面に突起部12を設け、表側推進コイ
ル51と裏側推進コイル52とを、クランプ13で固定
した場合の実施例である。但し図9では突起部12が見
えるように一部のクランプ13の表示を省略している。
クランプ13は絶縁帯(例としてFRP)で構成され
る。本実施例では、表側推進コイル51と裏側推進コイ
ル52とは突起部12で接している。表側推進コイル5
1の前半部分511と裏側推進コイル52の後半部分5
21に働く電磁力とが互いに引き合う方向に働く時に
は、突起部12により力が打ち消しあう。表側推進コイ
ル51の前半部分511と裏側推進コイル52の後半部
分521に働く電磁力とが互いに離れ合う方向に働く時
には、クランプ13によって支えられる。従って互いに
引き合う方向、離れ合う方向、いずれの場合でも、取り
つけ部10間に支持点が追加されたかのような効果が得
られ、取りつけ部10間に発生する応力を大幅に低減す
ることができる。図9では、突起部12を片方の面にの
み設けた推進コイル5であるが、両面に突起部12を設
けて、クランプ13で固定しても良い。
【0027】図10は、本発明の他の実施例として、突
起部12を設けない従来の推進コイル5を2層に取り付
けた場合に、推進コイル5間にスぺ−サ14を挟んだ様
子を示す図である。スペ−サ14は絶縁物(例としてF
RP)で構成され、厚さは表側推進コイル51と裏側推
進コイル52とを取りつけ部10で固定したときの隙間
の間隔とほぼ同じである。又スペ−サ14は推進コイル
5間に挟んだときに落下しないようにT字型の形状をし
ている。本実施例では、表側推進コイル51の前半部分
511と裏側推進コイル52の後半部分521に働く電
磁力とが互いに引き合う方向に働く時には、スペ−サ1
4により力が打ち消しあい取りつけ部10間に発生する
応力を大幅に低減することができる。なお図10の実施
例では、従来の推進コイル5間にスペ−サ14を挟んで
取り付けた様子を示したが、片方の面に突起部12を設
けた推進コイル5を、突起部12がない方の面同士を合
わせ、突起部12が設けられた面をそれぞれコイル取り
つけ軌道4、浮上案内コイル6とに固定させるように取
りつけ、推進コイル5間にスペ−サ14を挟んでも良
い。又スペ−サ14を挟んだ上に、図9で示した実施例
のようにクランプ13で固定しても良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、磁
気浮上車が通過するときに推進コイルのコイル取りつけ
軌道との取りつけ部に発生する応力を、大幅に低減させ
ることができるので、推進コイルの機械的信頼性の向上
をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す推進コイルの外形図で
ある。
【図2】地上コイルをコイル取りつけ軌道に取りつけた
状態を示す図である。
【図3】片側のコイル取りつけ軌道に地上コイルを取り
つけた状態を示す断面図である。
【図4】推進コイルに流れる3相交流電流の波形図であ
る。
【図5】推進コイルから生じる磁界分布の一例を示す図
である。
【図6】推進コイルから生じる磁界分布の一例を示す図
である。
【図7】突起部の側面図である。
【図8】本発明の他の実施例の推進コイルをコイル取り
つけ軌道に取りつけた状態を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施例として、推進コイルをクラ
ンプで固定して、コイル取りつけ軌道に取りつけた状態
を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施例として、2層の推進コイ
ル間にスペ−サを挟んで、コイル取りつけ軌道に取りつ
けた状態を示す断面図である。
【図11】磁気浮上車の軌道と試験車の断面を示す図で
ある。
【図12】磁気浮上車の軌道と試験車を上から見たとき
の模式図である。
【図13】従来のコイル取りつけ軌道に地上コイルを取
りつけた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 車両 3 車上磁石 4 コイル取りつけ軌道 51 表側推進コイル 52 裏側推進コイル 6 浮上案内コイル 10 取りつけ部 12 突起部 13 クランプ 14 スペ−サ
フロントページの続き (72)発明者 清水 裕昭 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (72)発明者 内田 猛 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (56)参考文献 特開 平3−133106(JP,A) 特開 平3−243160(JP,A) 特開 平3−40747(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 41/02 H02K 41/025

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気浮上車の車両に搭載された車上磁石
    と対向して、前記車両が走行する軌道の側壁に2層に渡
    って軌道方向にずらして相対して列設され、少なくとも
    一方の面に凸部領域でなる取りつけ部を有する前記車両
    に推進力を与えるレーストラック状の推進コイルであっ
    て、前記取りつけ部により前記推進コイルを前記軌道の
    側壁に取りつけ、または前記2層の推進コイル同士を相
    対する面で接触固定する推進コイルにおいて、前記2層のうちの少なくとも一方に配置された推進コイ
    ルが前記相対する面において前記取りつけ部から離れた
    位置に突起部を形成し、前記取りつけ部と前記突起部と
    で他方に配置された推進コイルに接触するようにしてな
    推進コイル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の推進コイルを、車両が走
    行する軌道の側壁に2層に渡って固定し、前記2層の推
    進コイルをその突起部周辺絶縁帯により巻回し固定す
    ることを特徴とする推進コイルの取りつけ方法。
  3. 【請求項3】 磁気浮上車の車両に搭載された車上磁石
    と対向し少なくとも一方の面に凸部領域でなる取りつけ
    部を有する前記車両に推進力を与えるレーストラック状
    の推進コイルを前記車両が走行する軌道の側壁に2層
    に渡って所定のピッチごとに軌道方向にずらして相対し
    配置し、一方の層の推進コイルを前記取りつけ部で前
    記軌道の側壁に取りつけ、他方の層の推進コイルをその
    取りつけ部で前記一方の層の推進コイルと相対する面で
    接触固定し、 前記2層の推進コイルが前記相対する面において、前記
    取りつけ部から離れた位置 に絶縁物を挿入して、前記2
    層の推進コイルを前記取りつけ部と前記絶縁物で接触す
    るようにしてなる推進コイルの取りつけ方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、挿入された絶縁物周
    辺を、絶縁帯で巻回し固定することを特徴とする推進コ
    イルの取りつけ方法。
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