JP3147856B2 - リニア型赤外線検出素子 - Google Patents

リニア型赤外線検出素子

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JP3147856B2 JP15273398A JP15273398A JP3147856B2 JP 3147856 B2 JP3147856 B2 JP 3147856B2 JP 15273398 A JP15273398 A JP 15273398A JP 15273398 A JP15273398 A JP 15273398A JP 3147856 B2 JP3147856 B2 JP 3147856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリニア型赤外線検出
子に係わり、特に、オフセットを除去すると共に温度
ドリフトの影響をなくし、以って、赤外線の精度良い検
出を可能にした赤外線カメラに好適なリニア型赤外線検
出素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ボロメータ素子は温度変化に応じてその
抵抗値が変化し、その特性を生かし赤外線の検出に広く
用いられている。その応用例であるボロメータ素子を用
いた従来のリニア型赤外線検出素子の動作のしくみを図
4を用いて説明する。ボロメータ素子32を含むユニッ
トセル31がリニアアレイ状に配列され、ユニットセル
31内のボロメータ素子32はユニットセル選択用トラ
ンジスタ33を介してグランド端子34に接続されてい
る。ここで、ユニットセル選択用トランジスタ33のゲ
ート電極は図の左から順番に投入するようにシフトレジ
スタ35によって制御される。これにより、出力端子3
6には、いずれか一つのユニットセル31のボロメータ
素子32が選択的に接続される。ボロメータ素子32の
受光部は、基板と高い熱的絶縁状態にあり、これにより
赤外輻射による熱エネルギーが、一時的にボロメータ素
子32に貯えられる。その結果、ボロメータ素子32の
温度が上昇し、それに応じた抵抗変化が生じる。この抵
抗変化を出力端子36から外部に読み出すことにより、
被写体の温度情報を得ることができる。
【0003】読み出し回路として、例えば、積分回路3
7が用いられる。これはボロメータ素子に一定時間、定
電圧を印加し、この時の電流を積分用キャパシタ39で
積分する。実際には、ボロメータ素子32と直列に接続
した積分用キャパシタ39を予め一定電圧に充電し、一
定時間、定電圧で通電した後、積分用キャパシタの残電
圧を読み出す。この残電圧は積分期間中のボロメータ素
子32の抵抗値に依存し、被写体から受けた熱輻射量に
関する情報を含んでいる。
【0004】このようにして、赤外輻射量の情報を電気
的に読み出すことができる。しかし、上記したボロメー
タ素子を用いたリニア型赤外線検出素子では、信号のオ
フセット成分が大きく、十分大きなゲインが得られない
ことが問題となっていた。この信号のオフセット成分の
主たる部分は、積分期間中のボロメータ素子の自己加熱
による温度上昇でボロメータ抵抗が大きく変化すること
により発生する。このオフセット成分は出力信号の大半
を占めるが、被写体の温度情報を全く含まない。このた
めアンプのダイナミックレンジを有効に使えず、信号ゲ
インが上げられない。又、積分時間を延ばすとそれだけ
温度分解能が向上するが、このオフセット量も同時に大
きくなるため、十分な積分時間を確保することができな
かった。
【0005】更に、大きな問題として温度ドリフトがあ
る。ボロメータ素子は基板から熱的に分離されているも
のの、実際には信号読み出し配線を介し僅かながら基板
との熱交換が存在する。このため環境温度が変化し基板
温度が変化すると、長い時定数でボロメータの素子温度
が変化する。これが温度ドリフトの原因となる。これを
防ぐために、動作中に頻繁にFPN(固定パターンノイ
ズ)補正をかけなければならず、赤外線カメラとしての
操作性を著しく損ねていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を改良し、特に、オフセットを除去
すると共に温度ドリフトの影響をなくし、以って、赤外
線の検出精度を向上させた新規なリニア型赤外線検出素
子を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には、以下に記載されたような技
術構成を採用するものである。即ち、本発明に係わるリ
ニア型赤外線検出素子の第1態様は、基板上に複数のボ
ロメータ素子がアレイ状に形成されて配置され、これら
のボロメータ素子を順に選択することで赤外線を検出す
るようにしたリニア型赤外線検出素子において、基板と
この基板上に形成されたボロメータ素子とが熱的に遮断
された熱分離構造を有し、赤外線を直接受光する複数の
第1のボロメータ素子と、基板とこの基板上に形成され
たボロメータ素子とが熱的に遮断された熱分離構造を有
し、赤外線を受光しないように、前記第1のボロメータ
素子にそれぞれ対応して設けられた複数の第2のボロメ
ータ素子と、前記基板上に設けられ、赤外線を受光しな
いように構成され、前記基板と熱的に一体的に構成され
ると共に、前記複数の第2のボロメータ素子に対応して
設けられる一つの第3のボロメータ素子と、前記基板上
に設けられ、赤外線を受光しないように構成され、前記
基板と熱的に一体的に構成されると共に、前記複数の第
1のボロメータ素子に対応して設けられる一つの第4の
ボロメータ素子とからなり第1の電源と第2の電源と
の間に前記第3のボロメータ素子と第2のボロメータ素
子とを直列に接続し、前記第1の電源と第2の電源との
間に前記第4のボロメータ素子と第1のボロメータ素子
とを直列に接続し、前記第3のボロメータ素子と第2の
ボロメータ素子との第1の接続点及び前記第4のボロメ
ータ素子と第1のボロメータ素子との第2の接続点をそ
れぞれ差動アンプの入力端子に接続し、前記第1の接続
点と第2の接続点との電位差を検出するように構成した
ことを特徴とするものであり、又、第2態様は、基板上
に複数のボロメータ素子がアレイ状に形成されて配置さ
れ、これらのボロメータ素子を順に選択することで赤外
線を検出するようにしたリニア型赤外線検出素子におい
て、基板とこの基板上に形成されたボロメータ素子とが
熱的に遮断された熱分離構造を有し、赤外線を直接受光
する複数の第1のボロメータ素子と、前記基板上に設け
られ、赤外線を受光しないように構成され、前記基板と
熱的に一体的に構成されると共に、前記第1のボロメー
タ素子にそれぞれ対応して設けられた複数の第2のボロ
メータ素子と、前記基板上に設けられ、赤外線を受光し
ないように構成され、前記基板と熱的に一体的に構成さ
れると共に、前記複数の第2のボロメータ素子に対応し
て設けられる一つの第3のボロメータ素子と、基板とこ
の基板上に形成されたボロメータ素子とが熱的に遮断さ
れた熱分離構造を有し、赤外線を受光しないように、前
記複数の第1のボロメータ素子に対応して設けられる一
つの第4のボロメータ素子とからなり第1の電源と第
2の電源との間に前記第3のボロメータ素子と第2のボ
ロメータ素子とを直列に接続し、前記第1の電源と第2
の電源との間に前記第4のボロメータ素子と第1のボロ
メータ素子とを直列に接続し、前記第3のボロメータ素
子と第2のボロメータ素子との第1の接続点及び前記第
4のボロメータ素子と第1のボロメータ素子との第2の
接続点をそれぞれ差動アンプの入力端子に接続し、前記
第1の接続点と第2の接続点との電位差を検出するよう
に構成したことを特徴とするものである。
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のリニア型ボロメータ素子
は、任意時間にシフトレジスタでアドレスされたボロメ
ータ素子が常にブリッジ回路を構成し、かつそのブリッ
ジ回路は赤外線信号以外のオフセット成分を除去するよ
うに構成されている。前記ブリッジ回路は受光素子であ
るボロメータ素子と、これに遮光板を設けたボロメータ
素子と、熱分離構造を有さないボロメータ素子で構成さ
れ、いずれのボロメータ素子も、電極端子の一方が差動
増幅器の入力に、他方がユニットセル選択用トランジス
タに接続する。電源、グランド間には、いずれの動作タ
イミングにおいても同一電気特性を備えた2つのボロメ
ータ素子が直列に接続されて、その中点電位が差動アン
プの入力となるよう構成されている(図2参照)。
【0010】各ボロメータ素子は同一条件、同一プロセ
スで形成されるから同じ抵抗温度係数を有し、ブリッジ
回路からは背景輻射および自己発熱によるオフセット成
分が除去された正味の赤外線信号のみが取り出される。
このため、温度ドリフトが低減される。
【0011】以下に、本発明に係わるリニア型赤外線検
出素子の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係わるリニア型赤外線検出素子の具体
例の構造を示す図であって、これらの図には、基板20
上に複数のボロメータ素子1が形成されて配列され、こ
れらのボロメータ素子1を順に選択することで赤外線を
検出するようにしたリニア型赤外線検出素子において、
基板20とこの基板上に形成されたボロメータ素子1と
が熱的に遮断された熱分離構造を有し、赤外線を直接受
光する複数の第1のボロメータ素子1dと、基板20と
この基板上に形成されたボロメータ素子1とが熱的に遮
断された熱分離構造を有し、赤外線を受光しないように
した第2のボロメータ素子1cとで構成したことを特徴
とするリニア型赤外線検出素子が示され、又、赤外線を
受光しないようにした同一構造の第3及び第4のボロメ
ータ素子1a、1bを設け、第1の電源6と第2の電源
5との間に前記第3のボロメータ素子1aと第2のボロ
メータ素子1cとを直列に接続すると共に前記第3のボ
ロメータ素子1aを前記第1の電源6側に接続し、第1
の電源6と第2の電源5との間に前記第4のボロメータ
素子1bと第1のボロメータ素子1dとを直列に接続す
ると共に前記第4のボロメータ素子1bを前記第1の電
源6側に接続し、夫々のボロメータ素子の接続点C1、
C2の電圧の差を検出するように構成したことを特徴と
するリニア型赤外線検出素子が示され、又、前記第1の
ボロメータ素子1dが整列して配置される第1の列A
と、前記第1のボロメータ素子1dに対応して、前記第
2のボロメータ素子1cが整列して配置される第2の列
Bとを備えたことを特徴とするリニア型赤外線検出素子
が示されている。
【0012】以下に、本発明を更に詳細に説明する。本
発明のリニア型赤外線検出素子の第1の具体例を図1に
示す。この具体例では赤外線検出素子としてボロメータ
素子を用いている。この例では、上下A、B2列に配列
したユニットセル3と差動アンプ8とシフトレジスタ9
とで構成される。
【0013】ユニットセル3はボロメータ素子1とユニ
ットセル選択用トランジスタ4とグランド端子5と電源
6とで構成される。いずれのボロメータ素子1も、端子
の一方が差動アンプ8の入力に、他方がユニットセル選
択用トランジスタ4に接続される。本具体例ではデバイ
ス面積を小さくするため、ユニットセル選択用トランジ
スタ4とボロメータ素子1とを同一セル中に二階建て構
造に設計しているが、別の領域に並べて作成しても特に
問題ない。
【0014】ユニットセル3に含まれるボロメータ素子
には2種類あり、第1のタイプは基板と熱分離構造を有
するボロメータ素子1Aであり、他のタイプは熱分離構
造を有さないボロメータ素子1Bである。詳しい構造の
違いは、図3を用いて後述する。本具体例では、リニア
アレイの左端上下2つのユニットセル3A、3Bのみ
が、熱分離構造でないボロメータ素子であり、他のユニ
ットセル3C、3Dはすべて熱分離構造を備えたボロメ
ータ素子である。また、ユニットセルのアレイの上側の
横一列のユニットセル3Cは、赤外線入射面に赤外線の
入射を阻止するための遮光板7が備えられている。
【0015】ユニットセル選択用トランジスタ4は、上
下に隣接する2つのユニットセルを一対として、左から
順に走査されるように、シフトレジスタ9で制御され
る。このようにして、任意のタイミングで、左端の2つ
のユニットセル3A、3Bとその時点で選択されている
上下一対のユニットセル3C、3Dの計4つのボロメー
タ素子1が図1(b)のブリッジ回路を構成する。
【0016】任意のタイミングにおいて構成するこのブ
リッジ回路を、図1(b)に基づき説明する。2つのボ
ロメータ素子1a、1bと、2つのボロメータ素子1
c、1dの計4つのボロメータ素子が、電源(第1の電
源)6とグランド(第2の電源)5との間に設けられて
ブリッジ回路を構成し、2つの中点電位、即ち、中点C
1、C2が差動アンプ8の入力となり、2つの中点C
1、C2の電位の差が差動アンプ8を経て、出力端子
に出力される。この構成により、図1(b)の右下の
ボロメータ素子1dに入射した赤外線S入射光による熱
エネルギーのみがブリッジ回路の平衡点からのズレを生
じさせる原因となり、有効な赤外線信号のみが外部に読
み出される。また、基板の温度が変化しても、2つの中
点電位、即ち、中点C1、C2の電圧は同一の方向に同
一の値だけ変化するから、出力端子10には温度ドリフ
トが生じない。
【0017】次に、図3を用いて本発明の各ボロメータ
素子の構造を説明する。図3(a)ではボロメータ材料
13を基板20から熱的に分離するために、キャビティ
16を設け、このキャビティ16を真空にして、更に基
板20との熱的分離を確実にするために、ボロメータ材
料13上の赤外線S入射光側に赤外線吸収膜12を設け
ると共に、基板20上に赤外線反射膜15を設け、これ
らの膜12、15の干渉により基板20との熱的分離を
より確実なものにしている、従って、図3(a)のユニ
ットセルでは、赤外線吸収膜12と赤外線反射膜15の
光学的干渉により、赤外入射光Sの熱エネルギーは赤外
線吸収膜12に有効に吸収され、その熱は、保護膜14
で覆われたボロメータ材料13に伝わり、その結果温度
変化が生じボロメータ材料の抵抗値が変化する。
【0018】従って、このタイプのユニットセルは、ユ
ニットセル3D用に用いられる。次に図3(b)はユニ
ットセル3A、3Bのボロメータ素子1a、1bを示し
ている。図1(a)のボロメータ素子との違いは、キャ
ビティーが存在しないことである。このため、入射赤外
光の熱エネルギーは速やかに基板20に拡散し、ボロメ
ータ材料の温度変化は殆ど生じない。なお、抵抗値、温
度係数は前記図3(a)のボロメータ素子と同じ電気特
性であるから、ブリッジの基準電位C1、C2を得るの
に好都合である。
【0019】図3(c)、(d)は赤外入射光の熱エネ
ルギーをボロメータ素子に与えないように、図3(a)
の構造を一部変えたものであり、このため、赤外光入射
面に遮光板7を設置している。また、図3(c)は、ボ
ロメータ材料13の上方に赤外線反射膜12を設けた例
である。従って、図3(c)、(d)の構造のボロメー
タ素子は、ユニットセル3Cとして利用する。
【0020】図2は、本発明の他の具体例であり、ユニ
ットセル13Aに熱分離構造を有する遮光板7付きのボ
ロメータ素子1A(図3(d))を用い、ユニットセル
13Cに熱分離構造を有するボロメータ素子(図3
(a))を用い、ユニットセル13B、13Dに基板2
0と熱的に一体的に構成した熱分離構造を有しないボロ
メータ素子1B(図3(b))を用いて構成したもので
ある。
【0021】この回路の場合も、ユニットセル選択用ト
ランジスタ4は、上下に隣接する2つのユニットセルを
一対として、左から順に走査されるように、シフトレジ
スタ9で制御される。このようにして、任意のタイミン
グで、左端の2つのユニットセル13A、13Bとその
時点で選択されている上下一対のユニットセル13C、
13Dの計4つのボロメータ素子1が図2(b)のブリ
ッジ回路を構成する。
【0022】任意のタイミングにおいて構成するこのブ
リッジ回路を、図2(b)に基づき説明する。ボロメー
タ素子11a〜11dが、電源(第1の電源)6とグラ
ンド(第2の電源)5との間に設けられてブリッジ回路
を構成し、2つの中点電位、即ち、中点C1、C2が差
動アンプ8の入力となり、2つの中点C1、C2の電位
の差が差動アンプ8を経て、出力端子10に出力される
この構成により、図2(b)の右下のボロメータ素子
1dに入射した赤外線S入射光による熱エネルギーのみ
がブリッジ回路の平衡点からのズレを生じさせる原因と
なり、有効な赤外線信号のみが外部に読み出される。ま
た、基板の温度が変化しても、2つの中点電位、即ち、
中点C1、C2の電位は一定であるから、出力端子10
には温度ドリフトが生じなく、所定の検出出力のみが取
り出せる。
【0023】従って、この回路では、ブリッジ回路は、
赤外線を受光しないようにした同一構造の第3及び第4
のボロメータ素子11a、11bを設け、第1の電源6
と第2の電源5との間に前記第3のボロメータ素子11
aと第のボロメータ素子11bとを直列に接続し、第
1の電源6と第2の電源5との間に前記第1のボロメー
タ素子11dと第のボロメータ素子11cとを直列に
接続し、夫々のボロメータ素子の接続点C1、C2の電
圧の差を検出するように構成している。
【0024】なお、本発明に係るリニア型赤外線検出素
子の製造方法は、基板20に前記ボロメータ素子を選択
するためのスイッチングトランジスタ4を形成する第1
の工程と、基板20上に犠牲層(図示していない)を形
成する第2の工程と、前記犠牲層上にボロメータ材料か
らなる膜13とこの膜13を挟むように保護膜14を形
成する第3の工程と、前記ボロメータ材料からなる膜1
3を所定の形状にエッチングすると共に前記膜13を保
護膜14で被覆する第4の工程と、前記ボロメータ材料
上に赤外線吸収膜又は赤外線反射膜を形成し、所定の形
状にパターニングする第5の工程と、前記犠牲層を除去
して空間部(キャビティ)を形成する第6の工程と、前
記空間部を略真空状態にする第7の工程と、を含むもの
であり、この場合、前記ボロメータ素子は、同一材料を
用い、且つ、同一プロセスで製造される必要がある。
【0025】
【発明の効果】本発明に係るリニア赤外線検出素子は上
述のように構成したので、以下のような効果を奏する。
第1の効果は、オフセット成分の除去である。背景輻射
および自己発熱によるオフセット成分が除去された正味
の信号のみが取り出されることにより、信号検出後のゲ
インを十分大きく取れることである。
【0026】第2の効果は、温度ドリフトの低減であ
る。これにより、従来のように動作中に頻繁にFPN補
正を行う必要がなくなり、赤外線カメラの操作性が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に係るリニア型赤外線検出素
子の回路図、(b)は、本発明の測定原理を説明するた
めの図である。
【図2】本発明に係る他の具体例のリニア型赤外線検出
素子を示し、(a)は回路図、(b)はその等価回路図
である。
【図3】本発明のユニットセル構造を示す図である。
【図4】従来のリニア型赤外線検出素子の回路図であ
る。
【符号の説明】
1、1a〜1d、11a〜11d ボロメータ素子 3、3A〜3D、13A〜13D ユニットセル 4 ユニットセル選択トランジスタ 5 グランド端子 6 電源 7 遮光板 8 差動アンプ 9 シフトレジスタ 10 出力端子 12 赤外線吸収膜 13 ボロメータ材料 14 保護膜 15 赤外線反射膜 16 キャビティ 20 基板 S 赤外線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 1/02 G01J 5/10 G01J 5/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数のボロメータ素子がアレイ
    状に形成されて配置され、これらのボロメータ素子を順
    に選択することで赤外線を検出するようにしたリニア型
    赤外線検出素子において、 基板とこの基板上に形成されたボロメータ素子とが熱的
    に遮断された熱分離構造を有し、赤外線を直接受光する
    複数の第1のボロメータ素子と、 基板とこの基板上に形成されたボロメータ素子とが熱的
    に遮断された熱分離構造を有し、赤外線を受光しないよ
    うに、前記第1のボロメータ素子にそれぞれ対応して設
    けられた複数の第2のボロメータ素子と、 前記基板上に設けられ、赤外線を受光しないように構成
    され、前記基板と熱的に一体的に構成されると共に、前
    記複数の第2のボロメータ素子に対応して設けられる一
    つの第3のボロメータ素子と、 前記基板上に設けられ、赤外線を受光しないように構成
    され、前記基板と熱的に一体的に構成されると共に、前
    記複数の第1のボロメータ素子に対応して設けられる一
    つの第4のボロメータ素子とからなり第1の電源と第2の電源との間に前記第3のボロメータ
    素子と第2のボロメータ素子とを直列に接続し、前記第
    1の電源と第2の電源との間に前記第4のボロメータ素
    子と第1のボロメータ素子とを直列に接続し、前記第3
    のボロメータ素子と第2のボロメータ素子との第1の接
    続点及び前記第4のボロメータ素子と第1のボロメータ
    素子との第2の接続点をそれぞれ差動アンプの入力端子
    に接続し、前記第1の接続点と第2の接続点との電位差
    を検出するように構成した ことを特徴とするリニア型赤
    外線検出素子。
  2. 【請求項2】 基板上に複数のボロメータ素子がアレイ
    状に形成されて配置され、これらのボロメータ素子を順
    に選択することで赤外線を検出するようにしたリニア型
    赤外線検出素子において、 基板とこの基板上に形成されたボロメータ素子とが熱的
    に遮断された熱分離構造を有し、赤外線を直接受光する
    複数の第1のボロメータ素子と、 前記基板上に設けられ、赤外線を受光しないように構成
    され、前記基板と熱的に一体的に構成されると共に、前
    記第1のボロメータ素子にそれぞれ対応して設けられた
    複数の第2のボロメータ素子と、 前記基板上に設けられ、赤外線を受光しないように構成
    され、前記基板と熱的に一体的に構成されると共に、前
    記複数の第2のボロメータ素子に対応して設けられる一
    つの第3のボロメータ素子と、 基板とこの基板上に形成されたボロメータ素子とが熱的
    に遮断された熱分離構造を有し、赤外線を受光しないよ
    うに、前記複数の第1のボロメータ素子に対応して設け
    られる一つの第4のボロメータ素子とからなり第1の電源と第2の電源との間に前記第3のボロメータ
    素子と第2のボロメータ素子とを直列に接続し、前記第
    1の電源と第2の電源との間に前記第4のボロメータ素
    子と第1のボロメータ素子とを直列に接続し、前記第3
    のボロメータ素子と第2のボロメータ素子との第1の接
    続点及び前記第4のボロメータ素子と第1のボロメータ
    素子との第2の接続点をそれぞれ差動アンプの入力端子
    に接続し、前記第1の接続点と第2の接続点との電位差
    を検出するように構成した ことを特徴とするリニア型赤
    外線検出素子。
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