JP3147652B2 - アイロン - Google Patents

アイロン

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JP3147652B2
JP3147652B2 JP06577494A JP6577494A JP3147652B2 JP 3147652 B2 JP3147652 B2 JP 3147652B2 JP 06577494 A JP06577494 A JP 06577494A JP 6577494 A JP6577494 A JP 6577494A JP 3147652 B2 JP3147652 B2 JP 3147652B2
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heater
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power supply
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徳明 赤井
真一 伊藤
正 安藤
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は衣類等のしわ伸ばしを行
うアイロンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のアイロンでは、制御手段
がアイロン本体のベースに埋設された温度検知手段の温
度と、温度設定手段によって設定された温度とを比較し
て、温度検知手段の温度が高ければベースへの通電を行
わず、温度設定手段によって設定された温度が高ければ
通電制御手段を駆動してベースへの通電を行う構成とな
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の構成では、図7(a)(b)に示すように、ベ
ースに埋設された温度検知手段の温度と温度設定手段に
よって設定された設定温度とを比較して、通電制御手段
を駆動させて、ヒータへの通電のオン,オフする場合、
ヒータへの通電のオンとオフの切り替えは、温度検知手
段の温度が温度設定手段により設定された設定温度に到
達したときに行われるため、温度設定手段によって設定
された温度や温度検知手段のベースへの取付け位置の差
によってベースの温度波高が異なってしまうという問題
があった。
【0004】一般的に、温度検知手段として用いられる
サーミスタ等の素子の温度による変化量は、低温時と高
温時とでは異なっている。そのために、ヒータへの通電
のオンとオフの時間は、温度設定手段によって設定され
た温度によって変化してしまう。
【0005】すなわち、図7(b)に示すように、設定
温度がT1の場合はオン時間は長くなり、設定温度がT
2の場合はオン時間は短くなる。オン時間が長くなれ
ば、アイロン本体のベースの温度波高は大きくなり、逆
に、オン時間が短くなれば、アイロン本体のベースの温
度波高は小さくなる。
【0006】ところが、温度波高が小さければ小さいほ
ど、必然的に通電制御手段として用いられるリレー等の
素子のオン,オフ回数は増し、温度検知手段の温度と温
度設定手段によって設定された温度とが近くなった場合
には、通電制御手段がオン,オフ動作を繰り返して、通
電制御手段の耐久性を低下させるという問題があった。
【0007】そこで本発明は、このような従来の課題を
解決するもので、ベースの温度波高を任意の大きさに設
定できるようにし、また、通電制御手段のオン,オフ回
数を減らして、耐久性を向上することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、ヒータによって加熱されるベースと、この
ベースの温度を検知する温度検知手段と、前記ベース
温度を任意の温度に設定する温度設定手段と、前記ヒー
タへの通電を制御する通電制御手段と、前記ヒータへの
通電のオン点とオフ点とを異ならせて任意のヒステリシ
スを設定するヒステリシス設定手段を具備したことを第
1の課題解決手段としている。
【0009】また、ヒステリシス設定手段は、温度設定
手段によって設定された温度に応じてヒステリシスを変
化させたことを第2の課題解決手段としている。
【0010】また、低温設定時はヒステリシスを大きく
し、高温設定時はヒステリシスを小さくしたことを第3
の課題解決手段としている。
【0011】また、温度設定手段によって所定の温度に
設定された場合のみ、ヒステリシスを持つようにしたこ
とを第4の課題解決手段としている。
【0012】また、ヒータによって加熱されるベース
と、このベースの温度を検知する温度検知手段と、前記
ベースの温度を任意の温度に設定する温度設定手段と、
前記ヒータへの通電を制御する通電制御手段と、前記通
電制御手段が前記ヒータへの通電を開始したときに計時
を開始するタイマー手段と、このタイマー手段によって
設定された所定の不感動時間をもち、この不感動時間が
経過するまで前記ヒータへの通電を継続させる制御手段
を具備したことを第5の課題解決手段としている。
【0013】また、ヒータによって加熱されるベース
と、このベースの温度を検知する温度検知手段と、前記
ベースの温度を任意の温度に設定する温度設定手段と、
前記ヒータへの通電を制御する通電制御手段と、前記通
電制御手段が前記ヒータへの通電を停止したときに計時
を開始するタイマー手段と、このタイマー手段によって
設定された所定の不感動時間をもち、この不感動時間が
経過するまで前記ヒータへの通電停止状態を継続させる
制御手段を具備したことを第6の課題解決手段としてい
る。
【0014】また、温度設定手段によって設定された温
度に応じて不感動時間を変化させたことを第7の課題解
決手段としている。
【0015】
【作用】本発明は上記した第1の課題解決手段により、
ベースの温度波高を任意の大きさにすることができるよ
うになり、また、通電制御手段のオン,オフ回数を減ら
して耐久性を向上させることができるようになるのであ
る。
【0016】また、第2または第3の課題解決手段によ
り、設定温度に関係なくヒータのオン時間をほぼ一定に
することができるようになり、低温から高温までベース
の温度波高を一定にすることができるようになるのであ
る。
【0017】また、第4の課題解決手段により、特定の
設定温度に対してベースの温度波高を大きくすることが
できるようになる。
【0018】また、第5または第6の課題解決手段によ
り、通電制御手段が不要なオン,オフ動作の繰り返しを
なくすことができるようになり、通電制御手段の耐久性
を向上させることができるようになるのである。
【0019】また、第7の課題解決手段により、温度設
定手段により設定された温度に応じて、通電を開始また
は停止してから所定時間ヒータへの通電をオフまたはオ
ンしない不感動時間を変化させることができ、設定温度
に関係なく通電制御手段が不要なオン,オフ動作の繰り
返しをなくすことができるようになる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2を
参照しながら説明する。図に示すように、アイロン本体
1は、スチームを発生するための気化室2を形成したベ
ース3をヒータ4により加熱し、ベース3の温度をサー
ミスタ等からなる温度検知手段5により検知する。
【0021】温度設定手段6は、ベース3の温度を任意
の温度に設定する。表示手段7は、発光ダイオード,液
晶表示器などで構成し、前記温度設定手段6によって設
定された値とベース3の現在温度の少なくとも一方を表
示する。
【0022】通電制御手段8はヒータ4への通電を制御
する。制御手段9はこれらを制御するものである。ヒス
テリシス設定手段10は、ヒータ4への通電のオン点と
オフ点とを異ならせるためのヒステリシスを設定する。
【0023】このとき、温度設定手段6によって設定さ
れた温度に応じてヒステリシスが可変できるようにして
あり、低温設定時はヒステリシスを大きくし、高温設定
時はヒステリシスを小さくするようにしている。
【0024】上記構成において作用を説明すると、ま
ず、アイロンがけを行うために作業者は、アイロン本体
1の電源コ−ド12をコンセントに接続する。この初期
状態では表示手段7は、「切」の表示をしているので、
作業者はアイロン本体1の温度設定手段6を操作してア
イロン本体1のベース3の温度を任意の温度に設定す
る。このとき、作業者は表示手段7を見ながら温度設定
を行う。
【0025】温度設定が行われると、制御手段9はベー
ス3に設けられた温度検知手段5からの信号によってベ
ース3の温度を検知する。また、制御手段9は温度検知
手段5からの信号と温度設定手段6によって設定された
任意の温度とを比較し、アイロン本体1のベース3の温
度が温度設定手段6によって設定された温度よりも低い
と判断すれば、通電制御手段8を駆動させてアイロン本
体1のヒータ4に通電を開始する。
【0026】逆に、アイロン本体1のベース3の温度が
温度設定手段6によって設定された温度よりも高いと判
断すれば通電を行わない。このようにして、アイロン本
体1のベース3の温度は温度設定手段6によって設定さ
れた温度に保たれ、表示手段7にはアイロン本体1が使
用可能な状態になったことが表示される。この表示を見
た後、作業者はアイロンがけ作業を開始する。
【0027】ここで、ヒステリシス設定手段10は、図
3(a)に示すようにヒータ4への通電のオン点とオフ
点との間にヒステリシス(TX)を設定しており、温度
TAでヒータ4への通電をオンし、TBでヒータ4への
通電をオフする。
【0028】このヒステリシス(TX)を大きくする
と、ヒータ4への通電の時間が長くなってベース3の温
度波高は大きくなり、逆に、ヒステリシス(TX)を小
さくすると、ヒータ4への通電の時間が短くなってベー
ス3の温度波高は小さくなる。したがって、温度設定手
段6によって設定された温度によってヒステリシス(T
X)を可変できるようにすると、任意の温度波高を得る
ことができる。
【0029】図4は、温度検知手段5として最も一般的
なサーミスタの温度特性を示したものである。図に示す
ように、一般的には、低温時の変化量(△R1/△T)
の方が高温時の変化量(△R2/△T)に比較して大き
い。そのため、温度設定手段6によって低温に設定され
たときのヒステリシス(TX)を、高温に設定されたと
きのヒステリシスよりも大きくすると、設定温度に関係
なく同じ波高を得ることができる。
【0030】逆に、低温時の変化量の方が高温時に比較
して大きい素子を温度検知手段5として用いる場合に
は、温度設定手段6によって低温に設定されたときのヒ
ステリシス(TX)を高温に設定されたときのヒステリ
シス(TX)よりも小さくすればよい。
【0031】さらに、温度設定手段6によって所定の温
度に設定された場合のみ、ヒステリシス(TX)を持つ
ようにすることにより、特定の設定温度で温度波高を大
きくすることができる。
【0032】次に、本発明の他の実施例を図5を参照し
ながら説明する。なお、上記実施例と同じ構成のものは
同一符号を付して説明を省略する。タイマー手段11
は、通電制御手段8がヒータ4への通電を開始したとき
に計時を開始する。そして、温度設定手段6によって設
定された温度によって一度通電を開始してから所定時
間、ヒータ4への通電をオフしない不感動時間を設け、
この不感動時間を可変できるようにしている。
【0033】上記構成において作用を説明すると、図6
は温度検知手段5として用いたサーミスタの抵抗値の変
化の様子を示したものである。温度検知手段5として用
いたサーミスタの抵抗値は、図6(a)に示すように、
全体では直線的な変化をするが、微小時間をとってみる
と、図6(b)に示すように複雑な変化をする。
【0034】そのため、図6(b)のA点までの時間で
は通電オフ、B点でオン、C点でオフ、D点でオン、E
点でオフというようにオン,オフを繰り返してしまう。
ここでは、オフからオンへの変化の様子を示したが、オ
ンからオフへの変化時も同様の現象が生じる。そのため
に、通電制御手段8の動作の回数が増し、耐久性の問題
が生じる。
【0035】本実施例では、通電制御手段8がヒータ4
への通電を開始したときに計時を開始するタイマー手段
11を設けて、通電の開始から所定の時間は温度検知手
段5からの出力に関係なく、通電のオンを維持するよう
に不感動時間を設けることにより、通電制御手段8の動
作の回数を減少させることができ、耐久性を向上させた
ものである。
【0036】また、図6に示したオン,オフの関係は、
温度設定手段6によって設定された温度によって変化す
るので、この不感動時間を設定された温度に応じて変化
させることにより、不要なオン,オフをなくすことがで
きる。
【0037】なお、上記実施例では、タイマー手段11
は、通電制御手段8がヒータ4への通電を開始したとき
に計時を開始し、そして、温度設定手段6によって設定
された温度によって一度通電を開始してから所定時間、
ヒータ4への通電をオフしない不感動時間を設け、この
不感動時間を可変できるようにしているが、ヒータ4へ
の通電を停止したときに計時を開始し、温度設定手段6
によって設定された温度によって一度通電を停止してか
ら所定時間、ヒータ4への通電をオフしない不感動時間
を設けることにより、通電制御手段8の動作の回数を減
少させることができる。
【0038】なお、上記各実施例は、通常のアイロンに
ついて述べたが、コードレスアイロンの場合も同様であ
ることはいうまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明のアイロンは、ヒー
タによって加熱されるベースと、このベースの温度を検
知する温度検知手段と、前記ベースの温度を任意の温度
に設定する温度設定手段と、前記ヒータへの通電を制御
する通電制御手段と、前記ヒータへの通電のオン点とオ
フ点とを異ならせて任意のヒステリシスを設定するヒス
テリシス設定手段を具備したことにより、ベースの温度
波高を任意の大きさにすることができるとともに、通電
制御手段のオン,オフ回数を減らすことができ、長期に
亘って耐久性にすぐれた信頼性の高いアイロンを実現す
ることができる。
【0040】また、温度設定手段によって設定された温
度に応じてヒステリシスを変化させたことにより、温度
波高をほぼ一定に制御することができる。
【0041】また、低温設定時はヒステリシスを大きく
し、高温設定時はヒステリシスを小さくしたことによ
り、設定温度に関係なくヒータのオン時間をほぼ一定に
でき、温度波高をほぼ一定にすることができる。
【0042】また、温度設定手段によって所定の温度に
設定された場合のみ、ヒステリシスを持つようにしたこ
とにより、特定の設定温度に対して温度波高を大きくす
ることができる。
【0043】また、ヒータによって加熱されるベース
と、このベースの温度を検知する温度検知手段と、前記
ベースの温度を任意の温度に設定する温度設定手段と、
前記ヒータへの通電を制御する通電制御手段と、前記通
電制御手段が前記ヒータへの通電を開始したとき、また
は、停止したときに計時を開始するタイマー手段と、こ
のタイマー手段によって設定された所定の不感動時間を
もち、この不感動時間が経過するまで前記ヒータへの通
電を継続、または、停止させる制御手段を具備したこと
により、通電制御手段が不要なオン/オフの繰り返しを
防止して、耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアイロンの一実施例を示したブロック
【図2】同アイロンの要部を断面で示した側面図
【図3】(a)同アイロンの温度検知手段の検知温度変
化図 (b)同アイロンのヒータの通電状態を示す動作説明図
【図4】同アイロンの温度検知手段を構成するサーミス
タの温度特性図
【図5】本発明のアイロンの他の実施例を示したブロッ
ク図
【図6】(a)同アイロンの温度検知手段の検知温度変
化図 (b)図6(a)のイ部拡大図
【図7】(a)従来のアイロンの温度検知手段の検知温
度変化図 (b)同アイロン装置のヒータの通電状態を示す動作説
明図
【符号の説明】
1 アイロン本体 3 ベース 4 ヒータ 5 温度検知手段 6 温度設定手段 7 表示手段 8 通電制御手段 9 制御手段 10 ヒステリシス設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 75/26 A47L 75/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータによって加熱されるベースと、こ
    ベースの温度を検知する温度検知手段と、前記ベース
    の温度を任意の温度に設定する温度設定手段と、前記ヒ
    ータへの通電を制御する通電制御手段と、前記ヒータへ
    の通電のオン点とオフ点とを異ならせて任意のヒステリ
    シスを設定するヒステリシス設定手段を具備したアイロ
    ン。
  2. 【請求項2】 ヒステリシス設定手段は、温度設定手段
    によって設定された温度に応じてヒステリシスを変化さ
    せた請求項1記載のアイロン。
  3. 【請求項3】 低温設定時はヒステリシスを大きくし、
    高温設定時はヒステリシスを小さくした請求項1記載の
    アイロン。
  4. 【請求項4】 温度設定手段によって所定の温度に設定
    された場合のみ、ヒステリシスを持つようにした請求項
    1記載のアイロン。
  5. 【請求項5】 ヒータによって加熱されるベースと、こ
    ベースの温度を検知する温度検知手段と、前記ベース
    の温度を任意の温度に設定する温度設定手段と、前記ヒ
    ータへの通電を制御する通電制御手段と、前記通電制御
    手段が前記ヒータへの通電を開始したときに計時を開始
    するタイマー手段と、このタイマー手段によって設定さ
    れた所定の不感動時間をもち、この不感動時間が経過す
    るまで前記ヒータへの通電を継続させる制御手段を具備
    したアイロン。
  6. 【請求項6】 ヒータによって加熱されるベースと、こ
    ベースの温度を検知する温度検知手段と、前記ベース
    の温度を任意の温度に設定する温度設定手段と、前記ヒ
    ータへの通電を制御する通電制御手段と、前記通電制御
    手段が前記ヒータへの通電を停止したときに計時を開始
    するタイマー手段と、このタイマー手段によって設定さ
    れた所定の不感動時間をもち、この不感動時間が経過す
    るまで前記ヒータへの通電停止状態を継続させる制御手
    段を具備したアイロン。
  7. 【請求項7】 温度設定手段によって設定された温度に
    応じて不感動時間を変化させた請求項5または6に記載
    アイロン。
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