JP3146485B2 - 液体クロマトグラフ用示差屈折率検出器 - Google Patents

液体クロマトグラフ用示差屈折率検出器

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JP3146485B2
JP3146485B2 JP12900590A JP12900590A JP3146485B2 JP 3146485 B2 JP3146485 B2 JP 3146485B2 JP 12900590 A JP12900590 A JP 12900590A JP 12900590 A JP12900590 A JP 12900590A JP 3146485 B2 JP3146485 B2 JP 3146485B2
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一成 福川
信行 馬場
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Tosoh Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液体クロマトグラフ用として汎用であり広範
囲な試料を測定できる示差屈折率検出器に関する。
(従来の技術) 従来、サンプルセル及びリファレンスセルを備え、両
セルに溶媒を送液する液体クロマトグラフ用示差屈折率
検出器(以下ダブルフロー型RI検出器と表現)は、送液
溶媒の状態変化による出力信号の変動を取り除くため、
検出器外部から各セルへの送液を必要とする。
サンプルセル及びリファレンスセルへの送液は、ポン
プ2台による送液又は、サンプルセルへの溶媒の一部を
分離カラムの前で分岐してリファレンスセルに送液する
方法がとられ、送液の条件を同一とするため、サンプル
セル及びリファレンスセル入口に同一の分離カラムを接
続する必要がある。また、サンプルセルへ送液する溶媒
の一部をリファレンスセルへ封入する方法(リファレン
ス・ストップ型)においては、送液溶媒及び封入溶媒の
状態変化が影響し、出力信号の安定性を欠いている。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、ダブルフロー型RI検出器において、
リファレンスセルへの検出器外部からの別の送液を不要
とした上で、検出器出力信号の安定性をリファレンス・
ストップ型RI検出器より向上させ、ダブルフロー型RI検
出器に近づけるものである。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明は、サンプルセルへ送液される溶媒をサンプル
セル入口又は出口で分岐し、バッファタンクを介してリ
ファレンスセルへ導くことにより、試料注入後試料を含
む溶媒をバッファタンクにトラップさせるとともに、試
料注入前にバッファタンクに送液された試料を含まない
溶媒がリファレンスセルに流入し、両セル内の溶媒の状
態変化を一定時間補償する方法と、トラップ時間が終了
した場合、バッファタンク及びリファレンスセルを試料
を含まない溶媒により洗浄するための流路を構成し、連
続的な使用を可能とする機構を具備することにある。
すなわち、本発明は、分離カラムで試料成分を分離し
た後の示差屈折率検出器のサンプルセルに流入する溶媒
又はサンプルセルから流出した溶媒の一部をリファレン
スセルに送液することを特徴とする液体クロマトグラフ
用示差屈折率検出器を提供するものである。
(作用) 以下、本発明を図面により説明する。
第1図はサンプルセルへ流入する送液溶媒の一部をサ
ンプルセル入口で分岐し、リファレンスセルへの送液溶
媒とする例である。
測定手順としては、まず洗浄バブル(V)を開いた状
態でポンプ(P)により送液し、サンプルセル側、リフ
ァレンス側の各流路の洗浄を行う。洗浄バルブが開いた
状態では、サンプルセル入口で分岐された各流路はほぼ
均等であり、検出器内の流路は測定溶媒で満たされる。
流路の洗浄が終了した後、洗浄バルブを閉じ、リファ
レンスセルへの流量を制限する。リファレンスセルへの
流量は、細管、フィルター、制限オリフィス、弁などか
ら成る抵抗(r)により、サンプル側流量の約1/100以
下、好ましくは1/500以下とする。。
試料の注入は、この洗浄バルブを閉じた状態で行う。
試料注入器(I)から注入された試料は、分離カラム
(C)を経てサンプルセルへ流入するが、この際リファ
レンス側流路へも試料の約1/1000が流入する。このリフ
ァレンス側流路内の試料は、リファレンス側の流れによ
り送液されるが、バッファタンク(T)を含むリファレ
ンス側流路の溶積とリファレンス側流路の比により定ま
る一定時間、リファレンス側流路内に留まり、リファレ
ンスセルへは流入しない。このバッファタン(T)は、
配管の径を太くしたり、配管の長さを長くすることによ
り、上記の目的が達成されるものである。したがって、
測定の間リファレンスセルへは、試料を含まないバッフ
ァタンク中の溶媒が微量ながら常時送液され、リファレ
ンスセル内の溶媒の状態変化を防ぐとともにサンプル側
の送液溶媒の状態変化を補償し、ダブルフロー型と同程
度の安定性を得ることが可能である。
第2図は、サンプルセルへ流入する送液溶媒の一部を
サンプルセル出口で分岐し、リファレンスセルへの送液
溶媒とする例である。
測定の方法としては、洗浄バルブ(V)により、リフ
ァレンスセル出口と検出器出口を接続、サンプルセル出
口と検出器出口とを遮断する。この状態でポンプ(P)
により送液すると、サンプルセルへの流入した溶媒の全
量がバッファタンク、リファレンスセルを経て検出器出
口へ流れ、流路は洗浄される。
流路の洗浄が終了した後、バルブを切り換え、サンプ
ルセルと検出器出口を接続し、リファレンスセルと検出
器出口を遮断する。この状態では、リファレンスセルへ
の流量は抵抗(r)によりサンプルセルへの流量の約1/
1000に制限される。試料の注入は、リファレンスセルへ
の流量が制限された状態で行う。試料注入器(I)から
注入された試料は、分離カラム(C)、サンプルセルを
経て検出器出口へ送液されるが、試料の約1/1000は分岐
点よりリファレンス側流路へ流入する。このリファレン
ス側流路内の試料は、リファレンス側の流れにより送液
されるが、バッファタンク(T)の容積とリファレンス
側流量の比により定まる一定時間、バッファタンク内に
より、リファレンスセルへの流入は起こらない。前記一
定時間、リファレンスセルへは試料を含まないバッファ
タンク中の溶媒が微量ながら常時送液され、リファレン
スセル内の溶媒の状態変化を防ぐとともに、サンプル側
の送液溶媒の状態変化を補償し、ダブルフロー型と同程
度の安定性を得ることが可能となる。
第3図は、サンプルセルへの送液される溶媒の一部を
サンプルセル入口及びサンプルセル出口で分岐し、リフ
ァレンスセルへの送液溶媒とする例である。
測定手順としては、ます洗浄バルブ(V)によりサン
プルセル入口の分岐点1とバッファタンク(T)を接続
する。この状態でポンプ(P)により送液すると、溶媒
は分岐点1よりほぼ均等に分流し、サンプルセル側、リ
ファレンスセル側各流路は洗浄される。
流路の洗浄が終了した後、洗浄バルブ(V)を切り換
え、分岐点1とバッファタンクを遮断すると、リファレ
ンスセルへの流量は抵抗(r)によりサンプルセルへの
流量の約1/1000に制限される。
試料の注入はリファレンスセルへの流量が制限された
状態で行う。試料注入器(I)より注入された試料は分
離カラム(C)、サンプルセルを経て検出器出口へ送液
されるが、試料の約1/1000はサンプルセル出口の分岐点
よりリファレンス側流路へ流入する。このリファレンス
側流路内の試料は、リファレンス側の流れにより送液さ
れるが、バッファタンクの容積とリファレンス側流量の
比により定まる一定時間、バッファタンク内に留まり、
サンプルセルへの流入は起こらない。前記一定時間、リ
ファレンスセルへは試料を含まないバッファタンク内の
溶媒が微量ながら常時送液され、リファレンスセル内の
溶媒の状態変化を防ぐとともに、サンプル側の送液溶媒
の状態変化を補償し、ダブルフロー型と同程度の安定性
を得ることが可能となる。
第4図は、送液溶媒の一部をサンプルセル出口で分岐
し、リファレンスセルへの送液溶媒とする実施例であ
り、分岐タンク(J)の内部にテフロン製バッファタン
ク(T)を設け、バッファタンク内の溶媒の溶存ガスの
変化を補償する構造である。
測定方法としては、まず洗浄バルブ(V)により分岐
タンク(J)と検出器出口を遮断し、リファレンスセル
出口と検出器出口とを接続する。この状態でポンプ
(P)により送液を行うと、送液溶媒は、サンプルセル
(S)、分岐タンク(J)、バッファタンク(T)、リ
ファレンスセル(R)を流れ、各セルの洗浄が行われ
る。
流路の洗浄が終了した後、洗浄バルブ(V)を切り変
え、分岐タンク(J)と検出器出口を接続し、リファレ
ンスセルと検出器出口遮断すると、リファレンスセルへ
の流量は抵抗(r)によりサンプルセルへの流量の約1/
1000に制限される。
試料の注入は、リファレンスセルへの流量が制限され
た状態で行う。試料注入器(I)より注入された試料は
分離カラム(C)、サンプルセル、分岐タンクを経て検
出器出口へ送液されるが、試料の約1/1000は、分岐タン
ク内においてバッファタンクよりリファレンス側流路へ
流入する。このリファレンス側流路内の試料は、リファ
レンス側の流れにより送液されるが、バッファタンクの
容積とリファレンス側流量の比により定まる一定時間、
バッファタンク内にに留まり、サンプルセルへは流入し
ない。前記一定時間、リファレンスセルへは試料を含ま
ないバッファタンク内の溶媒が微量ながら常時送液さ
れ、リファレンスセル内の溶媒の状態変化を防ぐととも
に、サンプル側の送液溶媒の状態変化を補償し、ダブル
フロー型と同程度の安定性を得ることが可能となる。
(発明の効果) 以上、本発明によれば、次の様な効果を得ることがで
きる。
(1)検出器外部よりサンプルセルへの単一流路でよ
い。
(2)別途リファレンスセルへの送液が不要なため、溶
媒の消費量がダブルフロー型RI検出器の約半分となる。
(3)流量及び外的影響を補償するためのリファレンス
セル用分離カラムが不要である。
(4)単一流路でダブルフロー型RI検出器と同程度の安
定性が得られる。
(5)洗浄操作により、連続的な使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本発明の実施の態様をそれぞれ示す流路図
である。 P……試料注入器、I……試料注入器 C……分離カラム、r……抵抗 V……洗浄バルブ、T……バッファタンク J……分岐タンク、S……サンプルセル R……リファレンスセル、D……検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/61 G01N 30/74

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分離カラムで試料成分を分離した後の示差
    屈折率検出器のサンプルセルに流入する溶媒の一部又は
    サンプルセルから流出した溶媒の一部を、(a)バッフ
    ァタンクを介してリファレンスセルに送液し、リファレ
    ンスセルから抵抗を介して溶出させる測定用経路か、又
    は、(b)抵抗とバッファタンクを介してリファレンス
    セルに送液する測定用経路のいずれかを有する、液体ク
    ロマトグラフ用示差屈折率検出器。
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