JP3145772B2 - 電解質溶液の測定方法 - Google Patents

電解質溶液の測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解質溶液の測定方法に
関し,より詳細には,臨床検査の自動分析装置に使用さ
れる高速処理に最適な電解質溶液の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電解質溶液の測定方法では,電解
質溶液の濃度を測定する場合,所定のチューブ等を用い
て被検液を導いて膜電極に接触させ,膜電極の膜面での
電気化学的平衡状態が安定するまでの一定時間,被検液
を静止させた後,膜電極の電位を測定して電解質溶液の
濃度を測定している。
【0003】前述した膜電極は,電極出力が小さいため
に,外部からのノイズを如何に除去するかが大きな問題
である。一般的には,サス管等を用いて膜電極を流路の
前後で挟んで,直接或いはコンデンサーを介して接地す
る液アース方法でノイズを除去している。図6(a),
(b)は液アース方法でノイズを除去する例を示し,同
図(a)では,膜電極ELの入口を直接液アースし,出
口をコンデンサーCを介したサス管で液アースを取って
いる。同図(b)は,被検液をバッファ液で希釈したも
のをサンプルとして測定するタイプであり,入口,出口
をサス管で液アースしている。尚,何れの場合でも,液
アースを行うために流路中には金属Mが使用されてい
る。
【0004】一般的に,金属とイオンを含む液(即ち,
電解質溶液)とが接する界面では電気二重相と呼ばれる
一種の大きなコンデンサーが形成されることが知られて
いる。この電気二重相は,液が静止している状態と流れ
ている状態で大きく異なる。このため,被検液を測定す
る場合,吸引状態で測定するのと,静止させた状態で測
定するのとでは,界面電位が数10mV変化する。
【0005】従って,従来の電解質溶液の測定方法で
は,吸引した被検液を静止させ,且つ,この電気二重相
を含む被検液の電位が十分安定するのを待って測定を行
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
電解質溶液の測定方法によれば,電気二重相の電位が十
分安定するのを待って測定を行っているため,電気二重
相を含む被検液の電位が安定するまでの待ち時間が制限
となって,高速処理が困難であるという問題点があっ
た。
【0007】また,金属の表面状態の経時的変化によっ
て測定系が不安定となるため,測定精度が悪くなるとい
う問題点もあった。
【0008】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て,電位安定のための待ち時間をなくして,高速処理を
可能にすることを目的とする。
【0009】また,本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって,常に高精度の測定が行えることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために,被検液を膜電極に接触させて,被検液と
膜電極との間の電圧(電位差)によって電解質濃度を測
定する電解質溶液の測定方法において,液・液ジャンク
ション方式のリファレンス電極を用いた一点接地によっ
てノイズを除去する電解質溶液の測定方法を提供するも
のである。
【0011】また,前述した方法において,被検液に流
速をかけて膜電極上を一定時間通過させ,通過途中の電
位を測定することにより被検液の電解質濃度を測定する
電解質溶液の測定方法を提供するものである。
【0012】
【作用】本発明の電解質溶液の測定方法は,液・液ジャ
ンクション方式のリファレンス電極を用いた一点接地に
よってノイズを除去する。即ち,電気二重相の形成を無
くし,電位安定のための待ち時間を省く。
【0013】また,被検液に流速をかけて膜電極上に静
止させることなく,通過途中の電位を測定することによ
り,更に処理の高速化を図る。
【0014】
【実施例】以下,本発明の電解質溶液の測定方法の一実
施例について,図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は,本実施例の電解質溶液の測定方法
を適用した電解質測定装置の概略構成を示し,被検液S
をサンプリングするためのシッパーチューブ101と,
被検液Sの各電解質(Cl,Na,K)の電位を測定するた
めのイオン選択性膜電極102a,102b,102c
と,一点接地された液・液ジャンクション方式のリファ
レンス電極102dと,シッパーチューブ101を介し
て被検液Sを吸引するためのペリスタポンプ103と,
イオン選択性膜電極102a,102b,102cで測
定した電位からペリスタポンプ103の脈動によって発
生する脈動ノイズ成分を除去するための脈動ノイズフィ
ルター104と,各電極102a〜102cの測定電圧
を入力して被検液Sの電解質濃度を演算するCPU10
5と,測定結果(電解質濃度)を出力するためのプリン
ター106及び表示器107とを備えている。
【0016】尚,イオン選択性膜電極102aは,電解
質としてCl(塩素)を選択的に測定するものであり,本
実施例では超積層固体化分子配向性膜(MO膜)電極を
使用する。また,イオン選択性膜電極102bは,電解
質としてNa(ナトリウム)を選択的に測定するものであ
り,本実施例ではクラウンエーテル膜電極を使用する。
また,イオン選択性膜電極102cは,電解質としてK
(カリウム)を選択的に測定するものであり,本実施例
ではクラウンエーテル膜電極を使用する。
【0017】図2は,液・液ジャンクション方式のリフ
ァレンス電極102dを用いた一点接地によってノイズ
を除去する方法を示した説明図である。図示の如く,流
路であるシッパーチューブ101中には金属が配置され
ていないため,電気二重相が形成されない。従って,電
気二重相を含む被検液の電位が安定するまでの待ち時間
を必要とせず,随時測定を行うことができる。また,金
属の表面状態の経時的変化によって測定系が不安定とな
ることがなく,常に高精度の測定が行える。
【0018】図3は,脈動ノイズフィルター104の回
路構成を示し,膜電極102a(或いは,102b,1
02c)から信号E1 を入力して交流成分を取り出すコ
ンデンサー104aと,交流成分を増幅するためのオペ
アンプ104bと,信号E1を+入力,信号E2 を−入
力として差動増幅するオペアンプ104cと,複数の抵
抗Rとから構成される。
【0019】以上の構成において,その動作を説明す
る。本実施例の電解質溶液の測定方法では,ペリスタポ
ンプ103を用いて,被検液Sに流速をかけて膜電極1
02a〜102d上に静止させることなく,通過途中の
電位を測定するものである。
【0020】先ず,CPU105は,ペリスタポンプ1
03を駆動するパルスモータ(図示せず)に図4に示す
ようなパルスを印加し,ペリスタポンプ103を駆動し
て被検液Sの吸引を開始する。被検液Sはシッパーチュ
ーブ101を介して膜電極102a,102b,102
c,102dに接触した後,ペリスタポンプ103の位
置を通過して排液として排出される。この時,膜電極1
02a,102b,102cはそれぞれ該当する電解質
の電位を測定して信号を出力する。また,このとき,膜
電極102a,102b,102cからの出力信号は,
前述したように液・液ジャンクション方式のリファレン
ス電極102dを用いた一点接地によってノイズが除去
されている。膜電極102a,102b,102cから
出力された信号は,それぞれ脈動ノイズフィルター10
4を通過してCPU105へ送られる。CPU105
は,脈動ノイズフィルター104から送られてくる信号
のうちパルスモータの駆動開始から所定時間経過した時
点(図4の測定点)の信号を測定信号として取り込む。
換言すれば,図4に示すように,所定のパルス数で吸引
しながら被検液Sの電位を測定する。
【0021】従って,膜電極102a,102b,10
2cの膜面での電気化学的平衡状態に達する時間が,流
速をかけることによって静止状態よりも速くなり,高速
処理が可能となる。本実施例では,300検体/h以上
の高速処理を実行することができる。
【0022】次に,脈動ノイズフィルター104の具体
的な動作について説明する。図1において,ペリスタポ
ンプ103を用いて被検液Sを膜電極102a,102
b,102c,102dへ導く際,膜電極102a,1
02b,102c,102dが圧力変動を受けて,出力
電圧(測定信号)に脈動ノイズが乗り,これがデータを
悪くする原因となる。従って,本実施例では脈動ノイズ
フィルター104を用いてこの脈動ノイズを除去してい
る。
【0023】図4に示すように脈動ノイズフィルター1
04の入力信号を信号E1 とした場合,信号E1 は,図
5(a)に示すように,目的とする真の信号と,ペリス
タポンプ103の脈動が原因となって発生したノイズと
が合成された信号(真の信号+ノイズ)である。
【0024】脈動ノイズフィルター104は,コンデン
サー104aによって信号E1 から交流成分(即ち,ノ
イズ)のみを取り出し,オペアンプ104bで増幅して
図5(b)に示す信号E2 を得る。次に,オペアンプ1
04cで信号E1 を+入力,信号E2 を−入力として差
動増幅を行い,信号E3 を出力する。従って,これら2
つの信号を入力としてオペアンプ104cから出力され
る信号E3 は,信号E3 =(真の信号+ノイズ)−ノイ
ズ=真の信号となる(図5(c)参照)。
【0025】換言すれば,脈動ノイズフィルター104
は,膜電極102a(或いは,102b,102c,1
02d)の出力電圧から交流成分を取り出し,交流成分
を反転させて前記出力電圧に加算すること(差動増幅す
ること)により,脈動ノイズを除去し,真の信号のみを
取り出している。
【0026】このような脈動ノイズフィルター104を
使用することにより,ペリスタポンプ103の脈動に起
因する脈動ノイズを確実に除去することができる。ま
た,この際ノイズの除去は,ノイズの周期に関係するも
のの,ノイズの振幅には無関係に除去できる。例えば,
真の信号が0.1V,ノイズが5Vでもノイズの除去が
可能である。
【0027】また,従来のパターワースや,チビシェフ
等に比較して真の信号を消去する率が低いという利点も
ある。また,脈動ノイズ以外にも,周期性のノイズ(例
えば,50Hzのハム等)を自動的に除去することがで
きる。
【0028】前述したように本実施例の電解質溶液の測
定方法によれば,電位安定のための待ち時間をなくし
て,処理の高速化を図ることができる。また,電気二重
相が形成されないので,ペリスタポンプ103の動作中
にデータを測定することができ,300検体/h以上の
高速処理を実現することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電解質溶液
の測定方法は,液・液ジャンクション方式のリファレン
ス電極を用いた一点接地によってノイズを除去するた
め,電気二重相が形成されない。換言すれば,電位安定
のための待ち時間をなくして,高速処理を可能にするこ
とができる。また,金属を使用しないため,金属の表面
状態の経時的変化によって測定系が不安定となることが
なく,常に高精度の測定が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解質溶液の測定方法を適用した電解
質測定装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】液・液ジャンクション方式のリファレンス電極
を用いた一点接地によってノイズを除去する方法を示し
た説明図である。
【図3】脈動ノイズフィルターの回路構成を示す説明図
である。
【図4】ペリスタポンプを駆動するパルスモータに印加
するパルス数と時間との関係を示す説明図である。
【図5】脈動ノイズフィルターの動作を示すための説明
図である。
【図6】従来の液アース方法を示す説明図である。
【符号の説明】
101 シッパーチューブ 102a 102b 102c イオン選択性膜電極 102d リファレンス電極 103 ペリスタポンプ 104 脈動ノイズフィルター 104a コンデンサー 104b 104c オペアンプ 105 CPU S 被検液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/416 G01N 27/27 G01N 27/30 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検液を膜電極に接触させて,被検液と
    膜電極との間の電圧(電位差)によって電解質濃度を測
    定する電解質溶液の測定方法において,液・液ジャンク
    ション方式のリファレンス電極を用いた一点接地によっ
    てノイズを除去することを特徴とする電解質溶液の測定
    方法。
  2. 【請求項2】 被検液に流速をかけて膜電極上に静止さ
    せることなく,通過途中の電位を測定することにより被
    検液の電解質濃度を測定することを特徴とする請求項1
    記載の電解質溶液の測定方法。
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