JP3032916B2 - 化学分析方法 - Google Patents

化学分析方法

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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学分析結果がある測
定周波数の電気信号によって得られる場合、この測定周
波数成分をフーリエ変換により抽出して化学分析結果を
求めるための化学分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】出願人は、先に特願平3−1948号と
して、化学発光式窒素酸化物分析装置を提案した。この
種の分析装置では、試料ガス中の窒素酸化物(NO及び
NO2、以下、NOxという)の濃度を測定するに当た
り、NO2がオゾンと反応しないことに鑑み、まず試料
ガス中のNO2についてはNOに変換してオゾンと反応
させ、その発光強度からNOx濃度を測定し、NOにつ
いては試料ガスをそのままオゾンと反応させてその発光
強度からNO濃度を測定し、前記NOx濃度からNO濃
度を減じてNO2濃度を求めている。
【0003】先の特願平3−1948号記載の分析装置
は、上記原理によってNO及びNO2濃度を測定する場
合に、NOx及びNO濃度に対応する信号の測定手段を
簡略化し、かつ、測定精度の向上を図るためになされた
ものである。すなわち、図5はこの従来例において、N
Ox濃度及びNO濃度に対応する測定信号を分離するた
めの演算回路を示している。図において、21はアン
プ、22はローパスフィルタ、C1はコンデンサ、23
A,23Bはアナログ式のフィルタ、231A,231
Bはフィルタ23A,23B内のバンドパスフィルタ、
232A,232Bは同じくバンドエリミネーションフ
ィルタ、C2A,C2Bはコンデンサ、24A,24Bは整
流器、R1A,R1Bは抵抗、C3A,C3Bはコンデンサ、2
5A,25Bはバッファアンプである。
【0004】なお、アンプ21の前段には、図示されて
いないが試料ガス中のNOxをそのまま第1の測定周波
数に従いオゾンと反応させる第1反応槽と、試料ガス中
のNO2をコンバータによりNOに変換して第2の測定
周波数に従いオゾンと反応させる第2反応槽と、これら
の反応により発生する異周波数の光信号を電気信号(電
流)に変換する単一の検出器とが設けられており、この
検出器の出力信号がアンプ21に加えられるようになっ
ている。
【0005】上記構成において、第1反応槽での検出成
分に対応する電流信号と、第2反応槽での検出成分に対
応する電流信号との合成信号は、図5のアンプ21に入
力されて電圧に変換される。そして、その出力電圧はロ
ーパスフィルタ22及び直流カット用のコンデンサC1
を介してフィルタ23A,23Bにそれぞれ入力され
る。
【0006】ここで、一方のフィルタ23Aは第1反応
槽での測定信号のみを通過させるように通過周波数帯域
が設定され、また、他方のフィルタ23Bは第2反応槽
での測定信号のみを通過させるように通過周波数帯域が
設定されているため、第1反応槽での測定信号がバッフ
ァアンプ25Aの出力端子に、また、第2反応槽での測
定信号がバッファアンプ25Bの出力端子にそれぞれ現
われることになる。従って、アンプ25Aの出力端子に
現われる信号は試料ガス中のNO濃度に対応したものと
なり、また、アンプ25Bの出力端子に現われる信号は
試料ガス中のNO濃度及びNO2濃度の和に対応したも
のとなるため、アンプ25Bの出力信号からアンプ25
Aの出力信号を差し引いたものが試料ガス中のNO2
度に対応したものとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した分析装置にお
いて、第1反応槽及び第2反応槽での測定周波数は、各
反応槽に連通しているオゾン発生器によるオゾン発生周
波数によって決定されている。これらの周波数は、オゾ
ン発生器に流すガスの流量やオゾン発生器、反応槽の容
量等を勘案して、通常、例えば0.5Hzと0.6Hzと
いうように極めて近接した二値が用いられている。
【0008】これらの測定周波数は、ガス流路の構成か
ら考えると、できるかぎり近い値である方がNOx濃度
成分及びNO濃度成分の応答特性等が揃うため、測定の
安定性や信頼性の面で都合がよい。しかしながら、二つ
の測定周波数が余りに近すぎると、アナログ式のフィル
タ23A,23Bでは分離性能に限界があり、クロスト
ークが大きくなって測定精度が低下すると共に、低周波
数の測定信号を分離するフィルタ23A,23Bは構成
が複雑になるという問題がある。また、フィルタ23
A,23Bのオフセットのドリフトが、ゼロ点の安定性
に影響を与えるという問題もある。
【0009】このように、従来では測定の安定性等や周
波数の分離性能を共に満足することが困難であった。本
発明は上記問題点を解決するためになされたもので、そ
の目的とするところは、アナログ式のフィルタを用いる
ことなく、フーリエ変換によって所定の測定周波数の振
幅情報信号を高精度に抽出し、測定の安定性及び信頼性
確保を可能にした化学分析方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、化学物質の濃度等についての化学分析結
果が所定の測定周波数を持つ時間的に連続した電気信号
として得られる場合において、その電気信号のサンプリ
ングデータに対するフーリエ変換により時間軸上の情報
を周波数軸上の情報に変換し、これにより前記測定周波
数の振幅成分を求めてこの振幅成分から前記化学分析結
果を求めるに当たり、前記電気信号に対するサンプリン
グ周期と一定のサンプリング区間(観測期間)内のサン
プリング数(観測数)との積が、前記測定周波数におけ
る周期の整数倍になるようにサンプリング周波数及び測
定周波数を設定するものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、アナログ式のフィルタを用い
ずにフーリエ変換によって測定周波数成分を抽出するた
め、一または複数の測定周波数を高精度に抽出でき、特
に、複数の測定周波数が互いに近接している場合には、
フーリエ変換の周波数分解能の限りにおいてクロストー
ク等を生じることなくこれらを高精度に分離、抽出する
ことができる。なお、測定周波数と高速フーリエ変換の
ためのサンプリング周波数との間に、サンプリング周期
と一定のサンプリング区間内のサンプリング数との積
が、測定周波数の周期の整数倍になるような関係を持た
せれば、上記一定のサンプリング区間が連続する境目に
おいてデータが原理的に不連続ではなくなり、いわゆる
スペクトル漏れを生じることなくフーリエ変換を行うこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下、図に沿って本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の第1実施例が適用される化学発光式
窒素酸化物分析装置の概略的なブロック図である。ここ
で、図1の主要部は前記特願平3−1948号記載の分
析装置とほぼ同様である。すなわち、図において、9
A,9Bは試料ガスが供給される流路であり、一方の流
路9Aは流路抵抗1を介して第1反応槽4Aに連通し、
また、他方の流路9Bは試料ガス中のNO2をNOに変
換するコンバータ2を介して第2反応槽4Bに連通して
いる。ここで、各反応槽4A,4Bは試料ガス中のNO
とオゾンとの化学反応により発光を生じさせるためのも
のである。
【0013】10は、酸素含有ガスが供給される流路で
あり、この流路10はオゾン発生器3A,3Bを介して
第1反応槽4A及び第2反応槽4Bにそれぞれ連通して
いる。各反応槽4A,4Bには検出器5が光学的に接続
されており、この検出器5は各反応槽4A,4Bにおけ
る測定光を電流に変換して合成し、出力するように構成
されている。
【0014】検出器5の出力側には電流を電圧に変換す
るアンプ6が接続され、その出力側にはA/D変換器7
を介してマイコン8が接続されている。そして、このマ
イコン8において後述する高速フーリエ変換等の演算処
理を行うことにより、試料ガス中のNO濃度及びNO2
濃度が算出されるものである。なお、マイコン8からは
オゾン発生器3Aに与える測定周波数f1の制御信号
と、オゾン発生器3Bに与える測定周波数f2の制御信
号と、A/D変換器7に与えるサンプリング周波数fs
のサンプリングパルスとが出力されている。ここで、各
測定周波数f1,f2には後述するようにごく近接した異
なる低周波数が設定されており、また、f1,f2≪fs
の関係がある。
【0015】次に、この動作を説明する。まず、第1反
応槽4Aでは、試料ガス中にもともと含有されているN
Oが、測定周波数f1に同期してオゾン発生器3Aから
定期的に発生するオゾンと反応し、測定周波数f1に同
期した光を発生する。一方、第2反応槽4Bでは、試料
ガス中にもともと含有されているNOとコンバータ2に
より試料ガス中のNO2から変換されたNOとが、測定
周波数f2に同期してオゾン発生器3Bから定期的に発
生するオゾンと反応し、測定周波数f2に同期した光を
発生する。
【0016】これらの光は検出器5において電流に変換
され、合成された一つの測定信号としてアンプ6に送出
される。すなわち、検出器5の出力信号は、第1反応槽
4Aにおける測定成分と第2反応槽4Bにおける測定成
分との双方を含んでおり、換言すれば、測定周波数
1,f2の両周波数成分を含んでいる。上記測定信号は
アンプ6により電圧に変換されて増幅され、更に、A/
D変換器7によりサンプリング周波数fsにてディジタ
ル信号に変換される。そして、このディジタル信号はマ
イコン8に入力され、測定信号からf1,f2の両周波数
成分を抽出するために以下に述べるような演算処理が実
行される。
【0017】すなわち、マイコン8では、サンプリング
周波数fsにてサンプリングした時系列データx〔n〕
(nは何番目のデータかを示す)の離散フーリエ変換X
〔k〕を求め、測定周波数f1,f2に対応する周波数の
ポイントk1,k2でのフーリエ変換値の実部及び虚部の
平方二乗和を算出してf1,f2に対応する振幅を求め、
これを濃度に換算する。
【0018】ここで、測定周波数f1に対応する振幅は
第1反応槽4Aによって測定された、試料ガス中にもと
もと存在するNO濃度に相当し、また、測定周波数f2
に対応する振幅は第2反応槽4Bによって測定されたも
ともとのNO濃度とNO2から変換されたNO濃度との
和に相当する。従って、マイコン8では、f1,f2の各
周波数成分に対応するフーリエ変換値から振幅を求め、
その後、減算を行うことで、最終的に試料ガス中のNO
濃度及びNO2濃度を求めることが可能になる。
【0019】離散フーリエ変換は、周知のように次の数
式1によって表すことができる。なお、この数式1にお
いて、Nを一定のサンプリング区間内におけるサンプリ
ング数(観測数)とすると、k=0,1,2,……,N
/2−1であり、また、jは虚数単位である。なお、N
はフーリエ変換の原理上、2の累乗数である。
【0020】
【数1】
【0021】上記数式1の計算は計算量が膨大なものと
なるため、高速フーリエ変換(FFT)によりX〔k〕
を求めることとする。このFFTを実用化するには種々
の課題があるが、連続時間信号である検出器5からの電
流信号を電圧信号に変換した後、A/D変換器7を介し
サンプリングして離散値化することに伴い、次に述べる
ような処理が必要になる。
【0022】すなわち、図2に示すように検出器5の出
力をN点でサンプリングした第0番目から第(N−1)
番目までの時系列データに対しFFTを行うことは、フ
ーリエ変換の原理上、図3に示すようにサンプリング数
Nに相当するサンプリング区間(観測期間)Tのデータ
が周期的に無限に連続すると仮定している状態である。
この場合、隣合うサンプリング区間Tの境目の部分でデ
ータが不連続であると、この不連続部分についてのフー
リエ変換により、本来は存在しないはずの周波数成分に
信号があるような結果となる。このようないわゆるスペ
クトル漏れを低減するために、従来からハニング関数や
ハミング関数等の窓関数を信号波形に掛けて上記不連続
部分の影響を小さくすることが行われているが、これに
よると周波数分解能が悪化してしまうという問題があ
る。
【0023】そこで、本実施例では、測定周波数f1
2及びサンプリング周波数fsの間に、以下の数式 f1=K1・fs/N, f2=K2・fs/N なる比例関係が成立するように各周波数を設定する。こ
こで、K1,K2は整数であり、また、前述のように
1,f2≪fsの関係がある。これらの周波数の設定
は、マイコン8において単一のクロックを基準として行
うことができる。
【0024】なお、上述した各周波数の関係は、測定周
波数f1の周期をT1、測定周波数f2の周期をT2、サン
プリング周波数fsの周期(サンプリング周期)をTs
し、前述のように、サンプリング数をN、サンプリング
区間をTとすれば、以下のような各周期T1,T2,Ts
の関係に変形することができる。 K1・T1=Ts・N=T, K2・T2=Ts・N=T すなわち、これらの関係から、サンプリング周期Ts
サンプリング数Nとの積が、測定周波数f1の周期T1
1倍であり、かつ、測定周波数f2の周期T2のK2倍と
なるように各周波数f1,f2,fsを設定すればよいこ
とがわかる。
【0025】これにより、f1,f2はサンプリング区間
T内において整数回(f1についてはK1回、f2につい
てはK2回)の周期を持つことになるため、サンプリン
グ区間Tの境目においてデータの不連続部分が原理的に
なくなることになる。従って、窓関数を用いなくてもス
ペクトル漏れがない状態でフーリエ変換を行うことがで
き、周波数分解能の低下を招くこともない。一例とし
て、N=1024,fs=16Hzとすると、K1=28
としたときにf1=0.4375Hz、K2=32とした
ときにf2=0.5000Hzとなって周波数分解能は1
6Hz/1024=0.015625Hzとなり、これら
の周波数f1,f2を測定周波数として設定することによ
り、第1反応槽4Aにおける測定成分と第2反応槽4B
における測定成分とを好適に分離することができる。
【0026】なお、上記実施例において、サンプリング
周波数fs=16Hzにより1024個のデータをサンプ
リングするためには、サンプリング区間T=64秒を要
する。このことは、64秒に1度、その期間の平均値と
してフーリエ変換値が得られることを意味する。しかる
にこれでは応答性に劣るため、64秒に一度と言ったバ
ッチ処理ではなく、新たなデータをいくつか得るたび
に、その数に相当する古いデータを捨てることによりサ
ンプリング区間Tを順次シフトしていくようにすれば、
64秒間の移動平均値として例えば毎秒ごとにフーリエ
変換を行うことができる。
【0027】また、FFTにおける計算量を更に少なく
する方法として、次のようなものがある。FFTはx
〔n〕のデータ系列に対し全ての周波数成分についてフ
ーリエ変換を求めるものであるが、本実施例の場合に
は、各反応槽4A,4Bにおける測定周波数f1,f2
周波数成分のみを求めればよい。すなわち、f1,f2
ついてのみX〔k1〕,X〔k2〕が求められればよい。
【0028】先の数式1は、ディジタルフーリエ変換の
原理を示す式である。FFTはすべてのkにつきX
〔k〕を高速に求めるアルゴリズムであるが、ここで必
要なのは測定周波数f1,f2についてのフーリエ変換値
の振幅である。そこで、数式1におけるkがk1,k2
ある2点のみについて計算するようにすれば、計算量は
N=1024としてすべてのkにつき計算した場合の1
/4程度になる。これにより、計算量及び計算時間が大
幅に減少し、高速の演算専用ICやDSP(ディジタル
シグナルプロセッサ)等を用いる必要がなくなるため
に、コストの低減が可能になる。
【0029】次に、図4は本発明の第2実施例を示して
いる。この実施例は、化学発光法によるオゾンの分析や
紫外線螢光法によるSO2の分析のように、試料ガス中
の単一成分による微弱光を測定する分析装置に本発明を
適用したものである。図において、12はオゾンを含む
試料ガスとエチレンとが導入される反応セル、13はこ
の反応セル12と対向して配置された光検出器、14は
電流信号を電圧信号に変換するアンプ、15はA/D変
換器等を含む信号処理回路、16は信号処理回路15の
出力信号に基づきFFT及びオゾン濃度の演算を行うマ
イコン、17はマイコン16により制御されるモータ駆
動回路、18はこの駆動回路17により駆動されるモー
タ、19はモータ18の軸に連結された光セクタであ
る。
【0030】なお、反応セル12では、試料ガス中のオ
ゾンとエチレンとが反応して発光するようになってい
る。また、光セクタ19には、反応セル12において化
学発光により連続的に発生した光を、マイコン16から
の測定周波数f1に従って光検出器13に入射させるた
めのスリットが形成されている。更に、この実施例で
は、光検出器13に入射する光ないし光検出器13の出
力信号の周波数が、第1実施例のサンプリング周波数f
sに相当している。
【0031】このような構成において、信号処理回路1
5の出力信号のうち測定周波数f1成分がオゾン濃度に
相当するので、マイコン16によるFFTにより測定周
波数f1に対応するフーリエ変換値を求めてその振幅を
算出すれば、試料ガス中のオゾン濃度を求めることがで
きる。
【0032】この場合、第1実施例と同様に測定周波数
1及びサンプリング周波数fsの関係が、 f1=K1・fs/N となるように各周波数f1,fsを設定し、言い換えれば
各周期T1,Tsについて、 K1・T1=Ts・N=T の関係を満足させれば、前記同様の原理によりフーリエ
変換の際にデータの不連続部分がなくなり、窓関数を用
いる必要がなくなって周波数分解能を高めることができ
る。なお、前記同様にあるサンプリング区間の移動平均
値を求めたり、あるいは、計算量減少のために測定周波
数f1に対応する成分のみの計算を行うこともまた、有
効である。
【0033】また、図示しないが、本発明は、化学分析
結果が一種類または複数種類の測定周波数を持つ電気信
号として得られるものであれば、種々の分析装置に適用
することができ、また、理論的に上記測定周波数はその
高低を問わないものである。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、フーリエ
変換によって一または複数の測定周波数成分を抽出する
ことができるため、従来のようにアナログ式のフィルタ
を周波数抽出用のハードウェアとして用いる場合に比べ
て、回路構成の簡略化を図ることができる。また、目的
とする信号成分以外の雑音、特に光検出器の暗電流やア
ンプのオフセット等は周囲温度の影響等を受けやすいも
のであるが、本発明では、これらの雑音をハードウェア
により除去する手段を講じなくても、原理上、演算によ
って所望の測定周波数成分を抽出できるため、周囲温度
の影響等を受けることがない。
【0035】更に、本発明によれば、複数の測定周波数
成分が互いに近接して存在する場合にも、クロストーク
を生じることなくこれらを高精度に分離、抽出すること
ができる。このため、測定精度や安定性の向上等の要請
と、周波数分離性能の向上という要請を共に満足するこ
とができる。
【0036】また、測定周波数の周期とサンプリング周
期とが所定の比例関係になるように各周波数を設定する
ことにより、フーリエ変換の対象となる一定のサンプリ
ング区間が連続する境目においてデータが原理的に不連
続ではなくなり、従来のように窓関数を用いなくても不
連続部分によるスペクトル漏れを防止することができ
る。従って、窓関数を用いる場合に生じる周波数分解能
の低下を回避することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すブロック図である。
【図2】サンプリングデータの説明図である。
【図3】データの不連続性の説明図である。
【図4】本発明の第2実施例を示すブロック図である。
【図5】従来の技術における演算器の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 流路抵抗 2 コンバータ 3A,3B オゾン発生器 4A 第1反応槽 4B 第2反応槽 5 検出器 6 アンプ 7 A/D変換器 8 マイコン 9A,9B,10 流路 12 反応セル 13 光検出器 14 アンプ 15 信号処理回路 16 マイコン 17 モータ駆動回路 18 モータ 19 光セクタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象についての化学分析結果が、所
    定の測定周波数を持ち、かつ時間的に連続した電気信号
    として得られる化学分析方法において、 前記電気信号に対するサンプリング周期と一定のサンプ
    リング区間内のサンプリング数との積が、前記測定周波
    数の周期の整数倍になるように設定したサンプリング周
    波数により、前記サンプリング区間内の電気信号をサン
    プリングし、これらのサンプリングデータ列に対しフー
    リエ変換を行なって前記測定周波数成分を抽出し、この
    測定周波数成分に基づき前記化学分析結果を求めること
    を特徴とする化学分析方法。
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