JP3145592B2 - 車両用障害物検知装置 - Google Patents

車両用障害物検知装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波の反射を利用し
て車両近傍の障害物の検出を行う車両用障害物検知装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の利便性を高めるための技術
の一つとして、運転席から確認しにくい前後の障害物を
検知し、運転者に知らせる装置がある。この種の装置
は、超音波、レーザ、電波、赤外線などを利用して車両
近傍の障害物を検知するものであって、多くは、超音波
センサをバンパに取り付けて構成されている。
【0003】このような超音波を利用した障害物検知装
置には、主に車両の前後左右隅に近接した障害物を検出
するコーナセンサや、主にバンパ近傍の障害物を検出す
るバックソナーまたはクリアランスソナーなどがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の障害物検知装置にあっては、多くの場合、送信波の余
振と反射波の受信信号とを識別可能とするために受信感
度を低めに設定しており、したがって比較的近距離(以
下、0〜1mをさす)の検出には有効であるものの、遠
距離(以下、1〜3mをさす)からの反射波の振幅は小
さいので遠距離の検出は困難である。他方、受信感度を
上げて遠距離を検出できるようにした場合には、送信波
の微弱な余振を増幅してしまい余振が長くなるため送信
波の余振と反射波の受信信号とが識別できなくなり、今
度は逆に近距離の検出が困難になってしまう。したがっ
て、従来の障害物検知装置にあっては、受信感度の設定
上近距離または遠距離のどちらか一方にのみ有効で、近
距離から遠距離まで精度良く検出することはきわめて困
難であった。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、障害物を近距離から遠距離
まで広範囲にわたって精度良く検出しうる車両用障害物
検知装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1記載の車両用障害物検知装置
は、超音波の反射を利用して車両近傍の障害物を検出す
る車両用障害物検知装置において、超音波の送受信を行
うセンサと、前記センサを駆動して超音波を送信させる
送信手段と、前記送信手段によって駆動されたセンサに
よって受信された反射波の受信信号を検出する並列接続
された受信感度の異なる複数の受信手段と、前記複数の
受信手段の少なくとも一つによって検出された受信信号
を入力して障害物までの距離データを演算する演算手段
と、前記演算手段の演算結果を所定の形式に加工して報
知する報知手段とを有することを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の車両用障害物検知装
置は、上記請求項1記載の車両用障害物検知装置におい
て、複数の受信手段は、近距離の検出に適した近距離用
受信回路と、遠距離の検出に適した遠距離用受信回路と
からなることを特徴とする。また、請求項3記載の車両
用障害物検知装置は、上記請求項2記載の車両用障害物
検知装置において、近距離用受信回路は受信感度が小さ
いことを特徴とする。
【0008】また、請求項4記載の車両用障害物検知装
置は、上記請求項2記載の車両用障害物検知装置におい
て、遠距離用受信回路は受信感度が大きいことを特徴と
する。
【0009】
【作用】上記のように構成された請求項1記載の車両用
障害物検知装置にあっては、送信手段はセンサを駆動し
て超音波を送信させる。送信された超音波は障害物に当
たって返ってくるが、その反射波はセンサによって受信
される。センサによって受信された反射波の受信信号
は、受信感度の異なる複数の受信手段に同時に入力さ
れ、それぞれにおいて受信感度に応じてあらかじめ適当
に設定された受信信号検出用の基準信号と比較される。
各センサの受信感度はそれぞれ目標とする検出距離に応
じてあらかじめ適当に設定されている。前記比較の結
果、少なくとも一つの受信手段によって反射波の受信信
号が検出される。この検出された受信信号は演算手段に
入力され、ここで超音波の送信から反射波の受信までの
時間差を計測し、障害物までの距離データを演算する。
報知手段は、演算手段の演算結果を所定の形式(たとえ
ば、障害物の画像化、障害物までの距離の数値表示、障
害物までの距離に応じた警報音など)に加工して報知
(表示、警報)する。すなわち、受信感度が目標検出距
離に応じてそれぞれ異なる複数の受信手段を設けたの
で、1回の送信で近距離から遠距離まで広範囲にわたっ
て障害物を精度良く検出することができる。
【0010】また、請求項2記載の車両用障害物検知装
置にあっては、センサによって受信された反射波の受信
信号は近距離用受信回路と遠距離用受信回路に同時に入
力され、近距離からの反射波の受信信号は近距離用受信
回路によって検出され、また、遠距離からの反射波の受
信信号は遠距離用受信回路によって検出される。すなわ
ち、近距離検出用と遠距離検出用の二系統の受信回路を
設けたので、1回の送信で近距離から遠距離まで広範囲
にわたって障害物を精度良く検出することができる。
【0011】また、請求項3記載の車両用障害物検知装
置にあっては、近距離用受信回路は受信感度が小さいの
で、送信波の余振を小さく抑えることができ、したがっ
て送信波の余振と反射波の受信信号との識別が可能とな
る。したがって、しきい値の波形を適当に設定すること
によって近距離の検出が可能となる。
【0012】また、請求項4記載の車両用障害物検知装
置にあっては、遠距離用受信回路は受信感度が大きいの
で、遠距離からの微弱な反射波の受信信号は増幅され、
これを識別することが可能となる。したがって、しきい
値の波形を適当に設定することによって遠距離の検出が
可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の車両用障害物検知装置の一
実施例を示す概略構成図である。この障害物検知装置
は、図1に示すように、超音波の反射を利用して車両近
傍の障害物の検出を行うアレイ形センサ1と、アレイ形
センサ1を構成する個々のセンサを順次切り替える切替
回路2と、切替回路2によって選択されたセンサを駆動
して超音波の送信を行わせる送信手段としての送信回路
3と、切替回路2によって選択されたセンサによって受
信された近距離からの反射波の受信信号を検出する受信
手段としての近距離用受信回路4aと、切替回路2によ
って選択されたセンサによって受信された遠距離からの
反射波の受信信号を検出する受信手段としての遠距離用
受信回路4bと、切替回路2、送信回路3、近距離用受
信回路4a、および遠距離用受信回路4bを制御すると
ともに、超音波を発信し反射波を受信するまでの時間を
計測し、障害物までの距離を所定の式により算出する演
算手段としての制御演算部5とを有している。近距離用
受信回路4aと遠距離用受信回路4bは並列に接続さ
れ、センサの受信信号が同時に両回路4a、4bに入力
されるようになっている。制御演算部5はメモリ6を内
蔵しており、求めた障害物までの距離データはそれを検
出したセンサと関係を持たせた形で(たとえば、センサ
の番号またはその取付位置などと一緒に)メモリ6に格
納される。制御演算部5には、たとえば、アレイ形セン
サ1によって検出された障害物に関する情報を画像化し
画面に表示する報知手段としての表示部7と、障害物の
検出距離に応じた警報音を出力する報知手段としてのブ
ザー回路8とがそれぞれ接続されている。表示部7は検
出された障害物までの距離を数値表示する機能をも有し
ている。また、表示部7は各種の操作スイッチ9と一体
となっている。
【0014】図2はアレイ形センサ1の一例を示す図で
あり、同図(A)は平面図、同図(B)は正面図であ
る。同図に示すように、アレイ形センサ1は、複数(こ
こでは17個)のセンサSn (n=1,2,…,17)
を一列に隣接配置して構成されている。各センサSn は
好ましくは同種のものであり、同一の構造と指向特性を
有している。アレイ形センサ1を駆動させる場合には、
それを構成する個々のセンサSn を切替回路2により順
次切り替えながら送受信させる。
【0015】図3はアレイ形センサ1を構成する個々の
センサSn の概略構成図である。同図に示すように、各
センサSn は、それぞれ、交流電圧を印加するとその周
波数の超音波を発射し反射波を受信するとその周波数の
交流電圧を発生する超音波センサ10と、超音波センサ
10から発射された音波の指向角を所定の小さい角度θ
(たとえば、約8°)に制限する円錘形部材11とをケ
ース12に収納して構成されている。このようなアレイ
形センサ1を用いることによって死角がなく方位分解能
のよい障害物検知が可能となるので、その方向データな
らびに測定された距離データを考慮することによって検
出した障害物を画像化することができる。
【0016】本実施例では、上記したように近距離(0
〜1m)検出用の近距離用受信回路4aと遠距離(1〜
3m)検出用の遠距離用受信回路4bという二系統の受
信回路が設けられている。これら2つの受信回路4a、
4bは、後述するように、受信感度の設定が異なってお
り、それぞれ、近距離および遠距離の検出に適した感度
設定となっている。
【0017】図4は各受信回路4a、4bの概略構成を
示すブロック図である。なお、近距離用受信回路4aと
遠距離用受信回路4bは同一の構成を有しているので、
ここでは単に受信回路4と呼ぶことにする。図4に示す
ように、受信回路4は、アレイ形センサ1を構成する個
々のセンサSn からの出力信号を所定のゲインで増幅す
る増幅器13と、増幅器13で増幅された信号を所定の
基準電圧と比較する比較器14と、比較器14に入力さ
れる基準電圧を発生する基準電圧発生器15とからなっ
ている。増幅器13には、これのゲインを調整するため
のゲイン調整器16(たとえば、可変抵抗器のつまみ)
が接続されている。ゲインの調整は、たとえば、つまみ
16を回して増幅器13内の所定の可変抵抗器の抵抗値
を変化させて増幅率を変えることによって行われる。ア
レイ形センサ1内の各センサSn の出力信号には、送信
波の余振と反射波の受信信号とが混在して含まれてお
り、比較器14は、後で詳述するように、アレイ形セン
サ1内の各センサSn の(増幅された)出力信号を基準
電圧発生器15から出力される基準電圧と比較し、基準
電圧をいわばしきい値として、センサSn からの出力信
号が基準電圧を超えた時に反射波の受信信号を検出した
旨の検出信号を出力するようになっている(図7、図8
参照)。基準電圧発生器15には、基準電圧のレベルを
調整するためのレベル調整器17(たとえば、可変抵抗
器のつまみ)が接続されている。基準電圧発生器15
は、後述するように、外部(たとえば、制御演算部5)
からパルス信号を入力すると時間に対し所定の波形の基
準電圧を発生するようになっている(図6参照)。
【0018】図5は基準電圧発生器15の回路図であ
る。基準電圧発生器15は、図5に示すように、直列に
接続された2つの可変抵抗器R1 とR2 と、一方の可変
抵抗器R2 と並列に接続されたコンデンサCとを有して
おり、可変抵抗器R1 の一端は電源Vccに接続され、可
変抵抗器R2 の一端はアースされている。コンデンサC
の一端もアースされている。この回路において、たとえ
ば、制御演算部5からダイオード18を介して所定のパ
ルス信号が入力されると(図6(A)参照)、そのパル
ス信号のレベルの電圧が比較器14に入力され、パルス
信号がなくなると、可変抵抗器R2 とコンデンサCによ
って決定される時定数で基準電圧は可変抵抗器R1 、R
2 で分圧された電圧、つまり{R2 /(R1 +R2 )}
Vccのレベルの電圧まで減衰していく。つまり、パルス
信号を入力した時に発生する基準電圧は、たとえば、図
6(B)に示すような波形を呈している。
【0019】基準電圧のレベルの調整は、たとえば、つ
まみ17を回して可変抵抗器R1 、R2 の各抵抗値を変
化させることによって行われる。また、パルス信号終了
後に減衰する基準電圧のスロープ部分20(図6(B)
参照)の調整は、あらかじめ、可変抵抗器R2 とコンデ
ンサCとの関係で時定数を決めることによって行われ
る。
【0020】上記したゲインの調整、基準電圧のレベル
の調整、および基準電圧のスロープ部分20の調整は、
近距離用受信回路4aでは近距離の検出に適するよう
に、また、遠距離用受信回路4bでは遠距離の検出に適
するようにそれぞれあらかじめ最適状態に調整されてい
る。
【0021】具体的には、近距離用受信回路4aにおい
ては、図7(A)に示すように、センサSn の出力信号
dを構成する送信波の余振21、近距離の受信信号a、
および遠距離の受信信号bのうち、近距離の受信信号a
の大きさ(振幅)は遠距離の受信信号bの大きさ(振
幅)と比べて十分に大きいため、受信回路4a内の増幅
器13のゲインを下げることによって送信波の余振21
を小さく抑え(余振の最小化)、もって送信波の余振2
1と近距離の受信信号aとを識別できるようにしてい
る。そしてさらに、近距離の受信信号aの検出を行うた
めのしきい値となる基準電圧cを、近距離の受信信号a
だけが検出されるような波形にあらかじめ適当に調整し
ている。つまり、基準電圧cのレベルは送信波の余振2
1よりも十分に高く設定し、基準電圧cのスロープ部分
20は送信波の余振21に近づくようにかつ近距離の受
信信号aを検出しうるように調整し、基準電圧cのロー
レベルは遠距離の受信信号bよりも高く設定している。
したがって、この受信回路4a内の比較器14は、セン
サSn の出力信号dを上記のように設定された基準電圧
cと比較することによって近距離の受信信号aを検出
し、その旨の検出パルス信号e(図7(B)参照)を制
御演算部5に出力する。なお、本実施例では、反射波の
受信信号を確実に検出するため、基準電圧cは超音波の
送信開始時点よりも所定の時間t(たとえば、約1.6
ms)だけ早く立ち上げるようにしている。
【0022】また、遠距離用受信回路4bにおいては、
図8(A)に示すように、受信回路4a内の増幅器13
のゲインを上げることによって遠距離の微弱な受信信号
bを大きく増幅して遠距離の受信信号bを識別できるよ
うにしている。そしてさらに、遠距離の受信信号bの検
出を行うためのしきい値となる基準電圧cを、遠距離の
受信信号bだけが検出されるような波形にあらかじめ適
当に調整している。つまり、基準電圧cのレベルは送信
波の余振や近距離の受信信号(図示するように両者は混
在して識別不能となっている)よりも十分に高く設定
し、かつそれらに基準電圧cのスロープ部分20を近づ
け、さらに基準電圧cのローレベルは遠距離の受信信号
bよりも低く設定している。したがって、この受信回路
4b内の比較器14は、センサSn の出力信号dを上記
のように設定された基準電圧cと比較することによって
遠距離の受信信号bを検出し、その旨の検出パルス信号
e(図8(B)参照)を制御演算部5に出力する。な
お、反射波の受信信号を確実に検出するために基準電圧
cを超音波の送信開始時点よりも所定の時間t(たとえ
ば、約1.6ms)だけ早く立ち上げるようにしている点
は、近距離用受信回路4aの場合と同様である。
【0023】次に、以上のように構成された車両用障害
物検知装置の動作を図9のフローチャートを参照して説
明する。電源が投入されプログラムがスタートすると、
制御演算部5は、アレイ形センサ1内のセンサSn の順
番をカウントするパラメータnの値を1にリセットし
(ステップS1)、たとえば表示部7の計測開始スイッ
チ9がオンされて計測開始指令が制御演算部5に入力さ
れたかどうかを判断する(ステップS2)。この判断の
結果として計測開始指令が入力されていなければ待機状
態となり、入力されていれば次のステップS3に進む。
【0024】ステップS3では、制御演算部5は、各受
信回路4a、4b内の基準電圧発生器15にパルス信号
を出力し、所定時間t(たとえば、約1.6ms)経過後
に切替回路2にセンサ切替指令を出力するとともに送信
回路3に送信指令を出力する。センサ切替指令を入力し
た切替回路2はセンサSn を切り替えてパラメータnの
現在値に対応するセンサSn を選択し、送信指令を入力
した送信回路3は切替回路2によって選択されたセンサ
Sn に所定の交流電圧を印加してこれを駆動し、超音波
を送信させる。なお、パルス信号を入力した各受信回路
4a、4b内の基準電圧発生器15は、基準電圧cを発
生して比較器14に出力する(図6(A)(B)参
照)。
【0025】ステップS3で送信された超音波は障害物
に当たって反射し、その反射波は切替回路2によって選
択されている送信したのと同一のセンサSn によって受
信される。この受信信号は送信波の余振と一緒に近距離
用受信回路4aと遠距離用受信回路4bに同時に入力さ
れ、それぞれの回路4a、4b内において増幅された後
所定の基準電圧との比較を経て検出信号の形で検出され
る。
【0026】すなわち、近距離用受信回路4aでは、上
記したように、回路4a内の増幅器13のゲインを小さ
くして送信波の余振21を最小化することによって送信
波の余振21と近距離の受信信号aとを識別できるよう
にし、かつ、基準電圧発生器15で発生される比較用の
基準電圧cを近距離の受信信号aだけが検出されるよう
な波形にあらかじめ調整しているので、比較器14を介
して近距離の受信信号aを検出することができ、検出さ
れたパルス信号eは制御演算部5に出力される(図7
(A)(B)参照)。また、遠距離用受信回路4bで
は、上記したように、受信回路4a内の増幅器13のゲ
インを大きくして遠距離の微弱な受信信号bを大きく増
幅することによって遠距離の受信信号bを識別できるよ
うにし、かつ、基準電圧発生器15で発生される比較用
の基準電圧cを遠距離の受信信号bだけが検出されるよ
うな波形にあらかじめ調整しているので、比較器14を
介して遠距離の受信信号bを検出することができ、検出
されたパルス信号eは制御演算部5に出力される(図7
(A)(B)参照)(以上、ステップS4)。これら近
距離用と遠距離用の二系統の受信回路4a、4bを用い
ることによって、近距離から遠距離まで精度良く障害物
を検出することができる。
【0027】近距離用受信回路4aと遠距離用受信回路
4bの少なくともどちらか一方で障害物が検出される
と、制御演算部5は、超音波を発信し反射波を受信する
までの時間を計測し、より具体的には、送信回路3に送
信指令を出力してから受信回路4a、4bからの検出パ
ルス信号eを入力するまでの時間差を計数し、障害物ま
での距離を所定の式により算出し、結果をその時のセン
サと関係を持たせた形で(たとえば、センサの番号nと
一緒に)内部のメモリ6に記憶し(ステップS5)、次
のステップS6に進む。なお、超音波を送信してから所
定時間(たとえば、有効検出距離を超音波が往復するの
に十分な時間)の間に反射波を受信しない場合は、前記
時間の経過を待ってただちにステップS6に進む。
【0028】ステップS6では、パラメータnの値が所
定値N(アレイ形センサ1を構成するセンサの総数で、
ここでは、N=17)以上であるかどうかを判断する。
この判断の結果としてn<Nであれば、パラメータnの
値を1だけインクリメントして(ステップS7)、ステ
ップS3に戻る。つまり、切替回路2によってアレイ形
センサ1を構成する個々のセンサSn を一巡するまで順
次切り替えながら障害物の検出を行い、1画面分の距離
データを記憶する。
【0029】ステップS6の判断の結果としてn≧Nで
あれば、アレイ形センサ1内のセンサSn の駆動は一巡
しているものと判断し、表示部7は、制御演算部5内の
メモリ6から1画面分の距離データを読み取り、あらか
じめプログラムされている画像化表示ソフトウェアによ
って検出された障害物の画像化処理を行い、検出された
障害物の画像を画面に表示するとともに、たとえば最短
距離にある障害物までの距離を数値表示する(ステップ
S8)。また、ブザー回路8は、検出された障害物まで
の距離に応じた警報音を出力する(ステップS9)。そ
れから、たとえば表示部7の計測終了スイッチ9がオン
されて計測終了指令が制御演算部5に入力されていない
限り(ステップS10)、ステップS1に戻って、以上
の一連の動作を繰り返す。
【0030】したがって、本実施例によれば、近距離用
と遠距離用の二系統の受信回路4a、4bを設けたの
で、1回の送信で近距離から遠距離まで広範囲にわたっ
て障害物を精度良く検出することができるようになり、
自動車などの車両の障害物検知装置における検出領域の
拡大が図られる。
【0031】なお、本実施例では、センサとして複数の
センサSn からなるアレイ形センサ1を例にとっている
が、これに限定されるわけではない。1個のセンサのみ
からなる装置についても適用可能であることはもちろん
である。
【0032】また、本実施例では、近距離用と遠距離用
の二系統の受信回路4a、4bを設けているが、受信回
路の個数はこれに限定されるわけではない。さらなる検
出範囲の拡大、検出精度の向上を図るために、受信回路
を三系統以上設けることも可能である。
【0033】さらに、図1、図4、および図5に示す構
成はそれぞれ単なる一例であって、これらに限定されな
いことはもちろんである。たとえば、図1では、報知手
段として表示部7とブザー回路8を設けているが、どち
らか一方でもよい。また、表示部7は障害物を画像化し
うる機能を備えているが、アレイ形センサ1を使用しな
い場合には障害物までの距離を数値またはLEDなどで
表示する機能だけでもよい。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による請求項
1記載の車両用障害物検知装置によれば、受信感度が目
標検出距離に応じてそれぞれ異なる複数の受信手段を設
けたので、1回の送信で近距離から遠距離まで広範囲に
わたって障害物を精度良く検出することができる。
【0035】また、請求項2記載の車両用障害物検知装
置によれば、近距離検出用と遠距離検出用の二系統の受
信回路を設けたので、1回の送信で近距離から遠距離ま
で広範囲にわたって障害物を精度良く検出することがで
きる。
【0036】また、請求項3記載の車両用障害物検知装
置によれば、近距離用受信回路の受信感度を小さくした
ので、送信波の余振と反射波の受信信号との識別が可能
となり、近距離の検出を行うことができる。
【0037】また、請求項4記載の車両用障害物検知装
置によれば、遠距離用受信回路の受信感度を大きくした
ので、遠距離の受信信号の識別が可能となり、遠距離の
検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両用障害物検知装置の一実施例を
示す概略構成図
【図2】 アレイ形センサの一例を示す図
【図3】 アレイ形センサを構成する個々のセンサの概
略構成図
【図4】 各受信回路の概略構成を示すブロック図
【図5】 基準電圧発生器の回路図
【図6】 基準電圧発生器の入力と出力を示す波形図
【図7】 近距離検出時の各信号の波形図
【図8】 遠距離検出時の各信号の波形図
【図9】 図1の装置の動作を示すフローチャート
【符号の説明】 1…アレイ形センサ(センサ) 2…切替回路 3…送信回路(送信手段) 4a…近距離用受信回路(受信手段) 4b…遠距離用受信回路(受信手段) 5…制御演算部(演算手段) 7…表示部(報知手段) 8…ブザー回路(報知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 則廣 長野県上田市踏入2丁目10番19号 上田 日本無線株式会社内 (72)発明者 山越 孝夫 長野県上田市踏入2丁目10番19号 上田 日本無線株式会社内 (72)発明者 岡部 昭彦 長野県上田市踏入2丁目10番19号 上田 日本無線株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−11569(JP,A) 特開 平2−45789(JP,A) 特開 昭61−186880(JP,A) 実開 平1−128188(JP,U) 実開 昭58−26682(JP,U) 実開 昭59−135484(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/52 - 7/64 G01S 15/00 - 15/96 B60R 21/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波の反射を利用して車両近傍の障害
    物を検出する車両用障害物検知装置において、 超音波の送受信を行うセンサ(1)と、 前記センサ(1)を駆動して超音波を送信させる送信手
    段(3)と、 前記送信手段(3)によって駆動されたセンサ(1)に
    よって受信された反射波の受信信号を検出する並列接続
    された受信感度の異なる複数の受信手段(4a、4b)
    と、 前記複数の受信手段(4a、4b)の少なくとも一つに
    よって検出された受信信号を入力して障害物までの距離
    データを演算する演算手段(5)と、 前記演算手段(5)の演算結果を所定の形式に加工して
    報知する報知手段(7、8)と、 を有することを特徴とする車両用障害物検知装置。
  2. 【請求項2】 複数の受信手段は、近距離の検出に適し
    た近距離用受信回路(4a)と、遠距離の検出に適した
    遠距離用受信回路(4b)とからなることを特徴とする
    請求項1記載の車両用障害物検知装置。
  3. 【請求項3】 近距離用受信回路(4a)は受信感度が
    小さいことを特徴とする請求項2記載の車両用障害物検
    知装置。
  4. 【請求項4】 遠距離用受信回路(4b)は受信感度が
    大きいことを特徴とする請求項2記載の車両用障害物検
    知装置。
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