JP3145093B2 - 溶剤安定複合膜 - Google Patents

溶剤安定複合膜

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JP3145093B2 JP09918490A JP9918490A JP3145093B2 JP 3145093 B2 JP3145093 B2 JP 3145093B2 JP 09918490 A JP09918490 A JP 09918490A JP 9918490 A JP9918490 A JP 9918490A JP 3145093 B2 JP3145093 B2 JP 3145093B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は溶剤安定複合膜、更に詳しくは、溶剤安定性
を特徴とし、液体相から溶解または懸濁成分の少なくと
も1つを分離する複合膜に関する。
従来技術と発明が解決しようとする課題 マイクロ濾過(MF)膜、逆浸透(RO)膜および限外濾
過(UF)膜は、有機溶剤に膨潤し、溶解するポリマーか
ら作られることが少なくない。かかるポリマー膜は種々
の溶剤に溶解しうるが、一般に、ポリマーを溶解する最
良の溶剤は、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチ
ルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMS
O)、ヘキサメチルホスホラミド、スルホラン(テトラ
メチレンスルホン)およびN,N−ジメチルアセトアミド
である。
溶剤安定膜を有効に使用しうる多くの潜在的膜適用が
ある。かかる適用はたとえば、食品工学,生体工学の領
域における、廃棄流、化学製造および石油化学製品の処
理である。これらの溶剤安定膜はまた膨潤抵抗性である
ことが望ましく、何故なら、かかる膜の加圧下の膨潤
は、溶剤/膜の相互作用、すなわち、通常圧縮につなが
るポリマー鎖移動、および一般に加圧下の透過量と性能
の損失をもたらすからである。
かかる溶剤安定膜の特別な利点は、これらの膜を水溶
液、水性懸濁液またはエマルジョンを含む種々の溶剤媒
体に、並びに溶質を含有する有機溶剤に暴露できること
である。
現在、入手できる溶剤安定膜として、セラミックまた
は他の無機物質および特殊な架橋ポリマーから形成した
ものがある。しかし、これらは高価で、MFおよびUFに対
するカットオフ(cutoff)範囲が狭く、かつ実用上特定
形状に制限されるものである。セラミック膜に加えて、
エポキシポリイミド型ポリマーなどの架橋ポリマー、並
びにカプセル化ポリマーで作った入手しうる膜がある。
カプセル化ポリマーはU.S.特許第4778596号に記載さ
れ、該膜の外部面と内部細孔面に水溶液ポリマーが被覆
され、次いで架橋されている。支持体膜は架橋していな
いが、外側スキン層内に封入され、かかる膜は有機溶剤
に浸漬させると、膨潤するが溶解はしない。架橋ポリイ
ミド類はある程度の溶剤抵抗を有するが、pH/温度安定
性に限度があり、加えて、得られる膜は操作効率の低い
UF範囲に限定される。
本発明の目的は、有機溶剤に溶解せず、かつ好ましく
は膨潤もしない膜を提供することにある。
本発明の他の目的は、酸化抵抗、溶剤抵抗を有し、か
つ幅広いpHおよび温度安定性を持つ膜を提供することに
ある。
本発明のさらに他の目的は、広範囲の分子量カットオ
フ限界を持つ膜を提供することにある。
本発明のさらにまた他の目的は、製造費が比較的経済
的であり、かつ多様性のある使用形状に作ることができ
る膜を提供することにある。
なお、本発明にその他の目的については、以下に詳述
する説明から明らかであろう。
本発明は、下に位置する支持体膜がマイクロ濾過(M
F)膜、限外濾過(UF)膜または逆浸透(RO)膜であっ
て、必要に応じて置換されたアクリロニトリルポリマー
(ホモポリマーおよびコポリマーを含む)をベースとし
ている複合膜に関係する。支持体膜は架橋され、その後
ポリマー被膜が被覆され、次いで被覆後の架橋処理に付
される。
すなわち、本発明は1つの具体例において、 (A)最初に非架橋アクリロニトリルホモポリマーおよ
びコポリマー、および非架橋置換アクリロニトリルホモ
ポリマーおよびコポリマー(ここで、置換基はたとえば
アルキル、アリール、ハロゲンまたはチオであってよ
い)の群から選ばれる少なくとも1種から形成し、次い
で少なくとも1つの架橋反応に付した支持体マイクロ濾
過膜、限外濾過膜または逆浸透膜、および (B)該支持体膜に積層され、かつ架橋された反応性基
含有親水性モノマー、架橋された反応性基含有親水性オ
リゴマーおよび架橋された反応性基含有親水性ポリマー
の群から選ばれる少なくとも1つの成分を含有する被膜 から成り、上記架橋された反応性基が、上記親水性モノ
マー、オリゴマーまたはポリマーを支持体膜に被覆した
後に架橋剤を介して架橋されたものであることを特徴と
する複合膜を提供するものである。
上記少なくとも1つの架橋反応の処理工程は、 (a)酸、塩基および遊離ラジカル開始剤の群から選ば
れる少なくとも1種による処理、 (b)約130℃以下の温度での加熱、 (c)約110〜130℃の温度での加熱、 (d)約130〜250℃の温度での加熱、 (e)約250℃の温度での加熱、 (f)約250〜600℃の温度での加熱、 (g)約600〜1000℃の温度での加熱、 の工程において、該工程(a)および必要に応じて該工
程(b)〜(g)から選ばれる少なくとも1つの追加工
程から成り、このようにして得られる支持体膜を約130
℃以下の温度に冷却し、但し、上記処理工程が複数の工
程である場合、工程(a)で開始し、残りの工程を上記
(b)から(g)への順に沿って行う。
特別な具体例において、本発明は、液体相から溶解ま
たは懸濁成分の少なくとも1つを分離する方法であっ
て、上記液体相を浸透圧より大なる過圧下で、本発明複
合膜と接触せしめ、次いで上記溶解または懸濁成分を回
収することを特徴とする分離方法を提供するものであ
る。
この方法はたとえば、水性媒体中の、少なくとも1つ
の無機塩と、たとえば分子量範囲150〜2000(特に約150
〜1500、好ましくは約150〜1000、より好ましくは約150
〜300)の少なくとも1つの有機化合物の分離に適用さ
れてよい。一般に、この方法は単糖類、二糖類または多
糖類の水性媒体の分離に適用しうる。またこの方法は、
不溶粒子、コロイド粒子、可溶ポリマーおよび他の溶質
分子と、有機溶剤、たとえばアルコール類、エーテル
類、エステル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピ
ロリドンまたはジメチルスルホキシドの分離に、および
水性流、水/有機溶剤混合物または有機溶剤単独からの
有機または無機溶質の濃縮にも適用しうる。すなわち、
本明細書で用いる「分離」とは、文脈が許す限り、「濃
縮」を含むと理解すべきである。また本発明は、果物お
よび野菜源のジュースおよび他の抽出物の群から選ばれ
る少なくとも1種と望ましくない溶質分子の分離にも適
用しうるものである。
支持体膜は、多孔質支持材、たとえば不織布および織
布セルロース系誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ナイロン、塩化ビニルホモポリマーおよびコポリマ
ー、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどの
ポリエステル類、ポリビニリデンフルオライド、ポリテ
トラフルオロエチレン、ポリスルホン類、ポリエーテル
スルホン類、ポリエーテルケトン類、ポリフェニレンオ
キシド、ガラス繊維、多孔質カーボン、グラファイト、
アルミナおよび/またはシリカをベースとする無機基
材、およびかかる無機基材に酸化ジルコニウムを被覆し
たものの群から選ばれる少なくとも1種から作った支持
材に支持されていてもよい。この支持材があってもなく
ても、支持体膜は所望の形状、たとえば中空ファイバー
もしくは小チューブ(tubelet)に形成することがで
き、あるいはそれは平らであってもよい。
反応性基の架橋に続いて、複合膜を、アミノ基、ヒド
ロキシル基、第4級アンモニウム基、カルボキシル基お
よびスルホン基の群から選ばれる少なくとも1つの置換
基を導入する少なくとも1つの反応に付してもよい。
架橋被膜の厚みは、たとえば約1〜5000nmの範囲内に
ある。
アクリロニトリルポリマー−誘導支持体膜への被覆
は、浸漬、スプレーまたは他の溶液表面接触によって行
うことができる。支持体膜と被膜の両方を架橋する効果
として、当該複合膜は水性溶剤、有機溶剤または混合溶
剤に極めてわずかしか膨潤しない。
本発明の具体例において、以下に記載の如く不溶化お
よび架橋したポリアクリロニトリルは、下に位置する支
持体膜の構成ポリマーとして使用することができる。か
かるポリアクリロニトリルをベースとする支持体膜は、
広範囲の孔径にわたって、溶剤、pHおよび温度に対する
安定性を付与する。それらの膜は広範囲種の溶剤に対し
より安定となる傾向にある。ポリアクリロニトリル膜を
試薬への浸漬または暴露、および/または加熱の工程
に、たとえば有機または無機塩基による処理および加熱
の工程に付してもよい。支持体膜の緊張が起りうるが、
これはカットオフの改善を可能ならしめるものである。
過度の緊張が起る場合、最初に孔の多い膜を選択すれば
よい。
アクリロニトリル−誘導ポリマーからなる支持体膜の
流延は、文献、たとえばU.S.特許第3556305,3567810,36
15024,4029582および4188354号、GB特許第2000720号、O
ffice of Saline Water R&D Progress Report No.357
(1967年10月)、ソウリラジャン編Reverse Osmosis an
d Synthetic Membranes、クラリらのJ.Member.Sci.16:1
21〜135および181〜193頁(1983年)に記載の流延操作
によって行うことができる。膜形態や膜の透過および排
斥特性を変更したり、あるいは改変する、補助溶剤、不
完全溶剤、非溶剤、塩類、界面活性剤または電解質(た
とえばアセトン、エタノール、メタノール、ホルムアミ
ド、水、メチルエチルケトン、トリエチルホスフェー
ト、硫酸、HCl,脂肪酸の部分エステル、糖アルコール、
またはそれらの酸化エチレンアダクト、ドデシル硫酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、Na
OH、KCl、ZnCl2、CaCl2、LiNO3、LiClおよびMg(ClO4
など)を含有または含有しない、適当な溶剤または溶
剤混合物(たとえば、NMP、DMF、DMSO、ヘキサメチルホ
スホラミド、N,N−ジメチルアセトアミドまたはジオキ
サン)にポリマーまたはその誘導体を溶解することがで
きる。
流延溶液を公知方法(たとえば微孔質フィルターによ
る加圧濾過法または遠心分離法)のいずれかで濾過し、
次いでガラス、金属、紙、プラスチックなどの支持材に
流延し、そしてこの支持材から脱膜する。しかしなが
ら、多孔質支持材に溶液を流延した後、脱膜しない方法
が好ましい、かかる多孔質支持材としては、織布または
不織布材料、たとえばセルロース系誘導体、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン、塩化ビニルホモポリマ
ーおよびコポリマー、ポリスチレン、ポリエステル類
(ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリビニリデン
フルオライド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスル
ホン類、ポリエーテルスルホン類、ポリエーテル−ケト
ン類、ポリフェニレンオキシド、ガラス繊維、多孔質カ
ーボン、グラファイト、アルミナおよび/またはシリカ
をベースとする無機基材(可能的に酸化ジルコニウムお
よび/または他の酸化物で被覆してもよい)であってよ
い。他の方法により、実用使用に際し支持材を要しない
中空チューブまたは小チューブの形状に支持体膜を形成
してもよく、あるいは上記形状の支持材を用い、その内
部に支持体膜を流延形成してもよい。
流延溶液におけるポリマーの濃度は、ポリマーの分子
量および添加成分に相関させて変化されてよく、またこ
の濃度はたとえば約5〜80%、好ましくは約10〜50%
(特に好ましくは約15〜30%)の範囲にある。流延温度
は約−20〜+100℃、好ましくは約0〜60℃の範囲で変
化されてよく、またこの温度は個々のポリマー、ポリマ
ーの分子量、並びに流延溶液中の補助溶剤および他の添
加成分に左右される。
流延溶液は上述の支持材または多孔質の支持材に、当
業者にとって周知の方法で適用されてよい。湿潤フィル
ムの厚みは、フラット膜の場合、約15ミクロン〜5mm、
好ましくは約50〜800ミクロン(特に好ましくは約100〜
500ミクロン)の範囲で変化させてよく、勿論小チュー
ブの壁厚を厚くしてもよい。次いで湿潤フィルムと支持
材を非溶剤のゲル化浴中で、直ちに、または部分乾燥工
程(周囲条件または高温および/または減圧下、約5秒
〜48時間)後に、浸漬せしめる。かかる浴は一般に、例
えば必要に応じてDMFまたはNMPなどの少量割合の溶剤、
および/またはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などの
界面活性剤を加えた水浴からなり、該浴の温度は約0〜
70℃の範囲内にある。通常用いるゲル化浴は、たとえば
0.5%のSDSを含有する4℃の水浴である。他の支持体膜
形成法において、水または他の溶剤に浸出しうる成分を
含有するポリマー溶液を流延し、次いで浸漬前に乾燥
し、次の浸漬工程で浸出性物質を除去すると、多孔質膜
が生成する。第3の操作方法によれば、浸出性物質を含
有しないポリマー溶液を流延し、乾燥すると、流延溶液
に存在する個々のポリマーおよび溶剤および/または他
の成分の物理化学的性質によって、多孔質膜が生成し、
これによって細孔が得られる。次いで、かかる流延膜
を、上記または後記の如く、被覆し、かつ必要に応じて
他の方法で変性してもよい。
上述の被覆される溶剤およびpH抵抗性の膜は、RO、UF
およびMF範囲の架橋アクリロニトリルホモポリマーおよ
びコポリマーからなり、不斉および対称膜が包含され
る。これらのポリマーは、単独でまたは支持材上に流延
することにより、上述した形状のいずれかで、厚み約10
ミクロン〜10mm、好ましくは約50〜500ミクロンの膜に
形成することができる。次いで、かかるポリマー膜を化
学反応と加熱の組合せによる架橋反応に付す。アクリロ
ニトリルコポリマーにおいて、アクリロニトリルの割合
は全モノマー中、好ましくは少なくとも20重量%、より
好ましくは少なくとも約50重量%(最も好ましくは少な
くとも約85重量%)である。これらの膜形成ホモポリマ
ーおよびコポリマーにおいて、アクリロニトリルそのも
のに代えて、置換アクリロニトリル類、たとえばメタク
リロニトリルおよびヘキシルアクリロニトリルなどのC1
アルキルアクリロニトリル類、フェニルアクリロニ
トリルなどのアリールアクリロニトリル類、フルオロア
クリロニトリルおよびクロロアクリロニトリルなどのハ
ロアクリロニトリル類(ここで、ハロはフルオロ、クロ
ロまたはブロモである)、およびチオアクリロニトリル
を使用することができる。アクリロニトリル類や置換ア
クリロニトリル類と共重合しうる適当なコモノマーとし
ては、疎水性基、親水性基、極性基またはイオン性基を
含有してもよいモノマー、たとえば特に、酢酸ビニルな
どの酸成分の炭素数2〜18のビニルエステル類;炭素数
3〜12のビニルエーテル類;ビニルピリジン;塩化ビニ
ル;スチレン;およびアクリル酸やメタクリル酸および
それらのエステル成分の炭素数たとえば1〜4のエステ
ル類が挙げられる。さらに他の好適なコモノマーは、無
水マレイン酸、2−アミノエチルメタクリレート、アリ
ルアルコール、アリルスルホン酸およびメタリルスルホ
ン酸、アリルハライドおよびメタリルハライド、アリル
アミン酸およびアリルp−トルエンスルホネートなどの
アリル化合物である。なお、「アクリロニトリル(また
は置換アクリロニトリル)コポリマー」とは、2種以上
のモノマーからなるコポリマーを含むことを意味するも
のであり、たとえばアクリロニトリル/スチレン/ブタ
ジエン(ABSポリマー)、アクリロニトリル/メチルメ
タクリレート/酢酸ビニルおよびアクリロニトリル/メ
チルメタクリレート/アリルスルホン酸ナトリウムなど
のターポリマー、およびカドリポリマーが含まれる。ま
た支持体膜はアクリロニトリル(または置換アクリロニ
トリル)ホモポリマーおよび/またはコポリマーの混合
物からも作ることができる。
アクリロニトリル(または置換アクリロニトリル)−
誘導ポリマーからいったん形成された支持体膜を、架橋
(これは有機もしくは有機塩基、酸または遊離ラジカル
開始剤を用いて行ってよい)で不溶化した後、必要なら
ば加熱に付す。この目的には、有機塩基の使用が好まし
い。
ここで「有機塩基」とは、アミン類、および特に金属
・C110直鎖もしくは分枝類アルコキシド類(例えばナ
トリウムもしくはカリウム・メトキシド,エトキシド,
プロポキシド,イソプロポキシド,プトキシドまたはt
−ブトキシド)を包含する。また、好ましい無機塩基
は、たとえば水酸化ナトリウムまたはカリウムなどの水
酸化アルカリ金属である。一般に、アルコール媒体では
金属・アルコキシド類を用い、水性媒体では水酸化アル
カリ金属を用いる。いずれの場合も、塩基の濃度は約0.
01〜50%W/V、好ましくは約0.05〜20%W/Vの範囲で変化
させてよい。他の使用できる無機塩基は、ヒドロキシル
アミン、アンモニアおよびアルカリ金属アミド類であ
る。
このように、たとえば、支持体膜をナトリウムもしく
はカリウム・アルコキシド、またはNaOHもしくはKOHな
どの溶液において、アルコキシド塩基の場合メタノール
またはエタノール中約0.05〜1.0%W/V濃度で、水酸化物
塩基の場合水中約1〜20%W/V濃度で、好ましくは最低
温度約15℃、最も好ましくは少なくとも約30℃でかつ使
用する個々の溶剤の還流温度付近以下の温度にて、約5
分〜8時間にわたって浸漬させればよい。
当業者であれば、目的複合膜をジメチルホルムアミド
(DMF)または1−メチルピロリジン−2−オン(NMP)
などの溶剤に浸漬させても、望ましくない程度に膨潤さ
せないようにするための、支持体膜を塩基で処理するの
に必要な時間を容易に決定することができる。かかる膨
潤は、約50%、好ましくは約15%(特に好ましくは約5
%)を越えないことが適当である。かかる処理を行った
後、支持体を排水し、たとえば室温より約10℃以上の温
度から約110〜130℃まで徐々に温度が上昇するオーブン
に入れることによって、高温での加熱に付す。別法とし
て、高温での時間長さを測定可能な一定値以下に、たと
えば110℃で15分間に保持すれば、限られる膜の透過量
を過度に減少させないように、その高温を上げる必要は
ない。膜のガラス転移点以上に加熱する前に、少なくと
もある程度の架橋を行う目的は、膜の細孔構造の塑性流
れと圧締を防止するためである。排斥率を改善するに
は、ある程度の圧締は許され、事実望まれるかもしれな
いが、一定の適用の場合経済的に許容される水準以下に
まで水透過量を下げるべきでない。透過量の水準は、上
記高温の加熱工程の前にできるだけ十分に架橋すること
によって、最良にコントロールされる。
約110〜130℃に加熱後、支持体膜をさらに、約250℃
の領域(たとえば空中)で数分〜数時間にわたって加熱
することにより、不溶化または架橋に付してもよいが、
圧縮を防止するため注意して行わなければならない。要
すれば、支持体膜を非反応性環境内で、約600〜1000℃
まで加熱して、炭化に付してもよい。この目的には、支
持体膜の形状は中空ファイバーまたは平坦膜で、かつ多
孔質のセラミック、カーボンもしくは金属小チューブま
たはプレートで支持されているのが好ましい。架橋工程
は、架橋反応を促進することが知られている、ポリアク
リロニトリルとアクリル酸またはイタコン酸のコポリマ
ーで行うことが好ましい。
支持体膜における必要に応じて置換されたアクリロニ
トリル−誘導ポリマーの架橋は別法として、ハロゲン化
水素(たとえばHBr)、p−トルエンスルホン酸、塩化
錫、ハロゲン化アルミニウム(たとえば三塩化物、三臭
化物または三ヨウ化物)および塩化亜鉛などのルイス酸
を含む、有機または無機酸を用いて行うことができる。
本発明の実施態様に従って、上述の如く処理された支
持体膜をさらに被覆する。被覆法はポリマー溶液の塗布
で構成されてよく、得られる被膜を次いでイオン性、極
性または疎水性架橋剤のいずれかで架橋する。この架橋
工程は、被覆した支持体膜を架橋剤の水性疎水性または
親水性溶液に浸漬(排水、ぬぐいおよび過剰被覆物質か
ら乾燥後に)させることによって行ってよい。かかる浸
漬後、架橋フィルムを加熱または他の架橋剤またはモノ
マー試薬を含有する別の溶液に浸漬して、さらに膜の物
理化学的性質を改変してもよい。加えて、被覆溶液は、
加熱時またはpH変化にさらしたときに活性化する架橋剤
を含有してもよい。また同被覆溶液は、親水性/疎水性
バランスに関し被覆ポリマーを変性する試薬、または後
工程の溶液の架橋剤と反応しうる二官能モノマーを含有
していてもよい。
被覆法としてはU.S.特許第4690765、4690766、477859
6、4767645および4259183号並びにEP56175に記載の全て
または一部の方法が採用されてよい。一般に、この操作
には、後に変性または被覆される限外濾過支持材を要
し、かつ被膜をさらに架橋反応させる、RO膜、RO/UF中
間膜およびUF膜の作成に用いる方法が採用されてよい。
上記特許はかかる被覆または変性操作の例示文献であ
る。これらの操作には一般に、ポリマー/溶液の1つ以
上の被覆工程、および試薬または加熱による1つ以上の
架橋および変性工程が伴う。試薬は水性または非水性溶
剤中に存在させてよく、またある場合では、ポリマー被
覆溶液自体に試薬を導入してもよい。
親水性ポリマー(被覆ポリマー)を用いて、架橋半透
膜支持体に1以上(たとえば1または2)の被膜を被覆
することができる。親水性ポリマーとしては、酸素、硫
黄または好ましくは窒素原子に結合した活性水素原子を
含有する多官能オリゴマーまたはポリマーが挙げられ
る。窒素原子は脂肪族(非環式または環式)、芳香族ま
たは複素環式アミノ基(第1,第2または第3アミノ基)
として存在しうる。別法として、親水性ポリマーは第4
級アンモニウム,ピリジニウム,スルホニウムまたはホ
スホニウムイオンを含有してもよい。親水性ポリマーの
具体例は、ポリエチレンイミン類(MW150〜200000)、
ポリビニルアルコール類および部分エステル化ポリビニ
ルアルコール類、ポリビニルアミン類、ポリビニルアニ
リン類、ポリフェノール類、セルロース誘導体、ポリベ
ンジルアミン類、ポリベンジルアルコール、ポリビニル
メルカプタン類、2−ヒドロキシエチル−もしくは2−
アミノエチルメタクリレートのポリマー、または一般に
ヒドロキシアルキルアクリレートおよびメタクリレート
のポリマー(ここで、ヒドロキシアルキルは1〜6個の
炭素原子を含有)、EP10425に記載のポリマー、ポリイ
ミダゾリン類、アミン変性ポリエピハロヒドリン類(GB
特許第1588807号に記載)、ポリジアリルアミン誘導
体、ピペリジン環含有ポリマー(GB特許第2027614号に
記載)、アミノポリスルホン類、アミノポリアリーレン
オキシド類(たとえばアミノエチル化ポリフェニレンオ
キシド)、エポキシドをベースとするアミン変性ポリマ
ー、親水性アミノ基含有ポリマー、ポリアミド/ポリア
ミン/エピクロルヒドリン縮合物、ジシアンジアミドと
アミン(アンモニウム)塩とホルムアルデヒドの縮合物
(U.S.特許第3290310号に記載)、スチレンスルホン酸
塩(ナトリウム塩)/ビニルアニリン、2−アミノエチ
ルメタクリレート/アクリル酸、ビニルアニリン/ビニ
ルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ビニルア
ミン/ビニルスルホネート、ビニルベンジルアニリンビ
ニルベンジルジメチルスルホニウムクロリドのコポリマ
ー、またはポリベンジルアミン、ポリビニルアルコー
ル、ポリアルキルアミン、ポリビニルアミンまたはポリ
ビニルアニリンとビニルベンジルスルホニウム、ホスホ
ニウムまたはアンモニウム誘導体とのコポリマーであ
る。
これらのポリマーは一部、他のモノマー単位を含有す
るコポリマーもしくはポリマー、ブロックポリマーまた
はグラフトポリマーであってよい。それらがコポリマー
の場合、他のモノマー単位はイオン性基(たとえばスル
ホネート、カルボキシレート、第3アンモニウム、スル
ホニウムまたはホスホニウム)を含有または含有しなく
ともよい。本発明において、EP31730、72002および5617
5の被覆ポリマーを使用しうる。
特に好ましいポリマーの1つは、ポリ脂肪族(非環式
または環式)アミンからなる。ポリエチレンイミンはこ
のグループの一例である。分子量の範囲は150〜200000
0、好ましくは1000〜200000、最も好ましくは10000〜70
000にあればよい。低分子量ポリマーまたはオリゴマー
(MW150〜1000)を使用しうるが、最終複合膜の溶質排
斥率の増加は、高分子量ポリマーを用いたときと同等な
大きさではない。また被覆ポリマーとして、ポリアクリ
ルアミン類およびポリビニルアミン類も使用しうる。
他の好ましい場合において、多官能架橋剤との反応の
ため、反応性基(たとえば−NH2基またはOH基)と共
に、両カチオンおよびアニオン性基を有する水溶性およ
び両性またはブロック・モザイク(block mosaic)ポリ
マーは、混合電荷複合膜の形成に有用である。これらの
複合膜は特に、塩と比較的低分子量の有機溶質の分離に
有用である。かかる被覆ポリマーの具体例は、ポリ(ビ
ニルアミン/ビニルスルホネート)およびその部分第4
級化誘導体である。
好ましい具体例において、少なくとも1つの化学反応
は、少なくとも多官能反応体(これはイオン性または非
イオン性であってよい)を用いて行う。この多官能反応
体は特に、被膜中の反応性基との結合を引き起すことが
できる。かかる反応体は、反応性多重結合、および/ま
たはエポキシド基、アジリジン基、アルデヒド基、イミ
デート基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、
ヒドロキシル基、無水カルボキシル基、アシルハライド
基、カルボンイミドハライド基およびN−メチロール基
の存在に基づき、および/または分離しうる第3アミン
基(または第3アミンが分離しうるMe4N−またはピリジ
ニウムなどの第4級基)および/または他の脱離可能基
(たとえばアニオン、特にハライド基)の存在に基づ
き、反応性を有し、 または などの成分を含む反応性基が存在しうる。脱離可能基は
たとえば、飽和脂肪族ラジカル中の−CO−または−SO2
−などの求電子性基、基: 中などの第4級窒素原子、または芳香族ラジカル中のo
−もしくはp−位のニトロ基、ハイドロカルボンスルホ
ニル基またはハイドロカルボンカルボニル基などの求電
子性基、またはハロゲノトリアジンまたはハロゲノピリ
ミジン化合物のような第3窒素環原子に隣接する、環炭
素原子への結合のそれぞれの影響に基づき、反応性を有
している。
有利な非イオン性多官能反応体の具体例は、環式カル
ボン酸イミドハライド類、特に少なくとも2つの反応性
置換基を有するハロゲノジアジン類またはハロゲノトリ
アジン類、並びにイソシアネート基またはイソチオシア
ネート基を含有する化合物である。特にテトラクロロピ
リジンおよびシアヌル酸クロリドが有利である。環式カ
ルボン酸イミドハライド類としては、たとえば以下のも
のが挙げられる。
A.炭素原子に結合した少なくとも2つの同一もしくは異
なるハロゲン原子を含有するs−トリアジン類、たとえ
ばシアヌル酸クロリド、フルオライドまたはブロミド、
およびこれらのシアヌル酸ハライドと水、アンモニア、
アミン類(たとえばアルキルアミン類、アニリン類)、
アルカノール類、アルキルメルカプタン類、フェノール
類またはチオフェノール類との第1縮合物 B.少なくとも2つの同一もしくは異なる反応性ハロゲン
原子を含有するピリミジン類、たとえば2,4,6−トリク
ロロピリミジン、2,4,6−トリフルオロピリミジンまた
は2,4,6−トリブロモピリミジン、で、これらはさらに
5位をたとえばアルキル基、アルケニル基、フェニル
基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、クロロメチ
ル基、クロロビニル基、カルボアルコキシ基、カルボキ
シメチル基、アルキルスルホニル基、カルバモイル基ま
たはスルファモイル基、好ましくはハロゲン(たとえば
塩素、臭素またはフッ素)で置換することができる(特
に適当なハロゲノピリミジン類は2,4,6−トリクロロピ
リミジンおよび2,4,5,6−テトラクロロピリジン、並び
に上記A群の化合物に類するピリミジンの誘導体であ
る) C.ハロゲノピリミジンカルボン酸ハライド類(たとえば
ジクロロピリミジン−5−カルボン酸クロリドまたはジ
クロロピリミジン−6−カルボン酸クロリド) D.2,3−ジハロゲノーキノキサリン−,−キナゾリン
−,もしくは−フタールアジン−カルボン酸または−ス
ルホン酸ハライド類(たとえば2,3−ジクロロキノキサ
リン−6−カルボン酸クロリドまたは2,3−ジクロロキ
ノキサリン−6−カルボン酸ブロミド) E.2−ハロゲノ−ベンゾチアゾール−もしくは−ベンズ
オキサゾール−カルボン酸−または−スルホン酸ハライ
ド類(たとえば2−クロロベンゾチアゾール−もしくは
−ベンゾオキサゾール−5−または−6−カルボン酸ク
ロリドまたは−5−もしくは−6−スルホン酸クロリ
ド) F.ハロゲノ−6−ピリダゾニル−1−アルカノイルハラ
イド類または−1−ベンゾイルハライド類(たとえば4,
5−ジクロロ−6−ピリダゾニル−1−プロピオニルク
ロリドまたは−1−ベンゾイルクロリド) さらに、少なくとも2つの反応性置換基を含有する化
合物として、たとえば以下に示すものを使用することが
できる。
G.好ましくは炭素数3〜5の脂肪族、α,β−不飽和モ
ノーもしくはジカルボン酸の無水物またはハライド類
(たとえば無水マレイン酸、アクリロイルクロリド、メ
タクリロイルクロリドおよびプロピオニルクロリド) H.好ましくは炭素数3〜10の脂肪族モノーもしくはジカ
ルボン酸、または反応性ハロゲン原子を含有する芳香族
カルボン酸のカルボン酸無水物またはハライド類、たと
えばクロロアセチルクロリド、β−クロロプロピオニル
クロリド、α,β−ジブロモプロピオニルクロリド、α
−クロロ−もしくはβ−クロロアクリロイルクロリド、
無水クロロマレイン酸およびβ−クロロクロトニルクロ
リド、並びにフルオロ−ニトロ−もしくはクロロ−ニト
ロ−安息香酸ハライド類または−ベンゼンスルホン酸ハ
ライド類(ここで、フッ素原子または塩素原子はニトロ
基に対してo−および/またはp−位にある) I.カルボン酸N−メチロールアミド類またはこちらメチ
ロール化合物の反応性誘導体(カルボン酸N−メチロー
ルアミド類は特に、N−メチロール−クロロアセトアミ
ド、N−メチロール−ブロモアセトアミド、N−メチロ
ール−α,β−ジクロロ−もしくは−ジブロモプロピオ
ンアミド、N−メチロールアクリルアミド、およびN−
メチロール−α−クロロ−もしくはα−ブロモ−アクリ
ルアミドで、カルボン酸N−メチロールアミド類の反応
性誘導体はたとえば対応するN−クロロメチルアミドま
たはN−ブロモメチルアミドである) J.遊離またはエーテル化N−メチロール尿素類または
N−メチロールメラミン類(たとえばN,N−ジメチロー
ル尿素およびそのジメチルエーテル、N,N′−ジメチロ
ールエチレン−もしくはプロピレン尿素、4,5−ジヒド
ロキシ−N,N′−ジメチロールエチレン尿素または4,5−
ジヒドロキシ−N,N′−ジメチロールエチレン尿素ジメ
チルエーテルおよびジ〜ヘキサメチロールメラミン、ト
リメチロールメラミンジメチルエーテル、ペンタメチロ
ールメラミンジもしくはトリメチルエーテル、およびヘ
キサメチロールメラミンペンタもしくはヘキサメチルエ
ーテル) K.少なくとも1つのフェノール性ヒドロキシ基を含有す
るジアリールアルカン類とハロゲノヒドリン類の縮合物
〔たとえば2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンとエピクロヒドリンから得られるジエポキシ
ド〕、並びにグリセロールトリグリシジルエーテル類お
よびその対応ジアジリジン類 L.ジアルデヒド類(たとえばグルタルアルデヒドまたは
アジプアルデヒド) M.C2のアルキレンジイソシアネートなどのジイソシ
アネート類またはジイソチオシアネート類(たとえばエ
チレンジイソシアネート)、必要に応じてC1のアル
キルで置換されたフェニレンのジイソシアネート類また
はジイソチオシアネート類(たとえばフェニレン−1,4
−ジイソシアネート、トルエン−2,4−ジイソシアネー
トまたはフェニレン−1,4−ジイソチオシアネート) N.(トリスアクリロイル)ヘキサヒドロ−s−トリアジ
ン、エポキシド類またはアジリジン類などの他の反応性
化合物 好ましいイオン性多官能反応体は、トリアジニルまた
はピリミジニル化合物のイオン性または荷電誘導体であ
る。この種に属する反応性アゾ染料(スルホン酸基、カ
ルボキシル基またはアンモニウム基は含有)は、上記官
能基を持つ無色化合物として作用する。有効な反応体
は、化学結合、イオン性の静電相互作用を介して、およ
びポリマー官能基と金属イオンのキレート化または配位
によって架橋しうる。好ましい架橋態様は、共有結合を
介してのものであるが、他の2つの態様も使用しうる。
ある特定の場合において、3つの架橋態様の全ては、単
一成分(たとえば式(101)の染料)の適用によって実
施でき、あるいは2または3種の化合物(色素と金属
塩)の連続または平行適用によって達成することができ
る。
キレート化または配位を介して被膜を架橋するのに適
用しうる多価金属塩は、たとえばCuSO4、CrCl3およびFe
Cl3である。これらの塩はそれぞれ単独、相互に混合、
または共有(イオン性)結合する化合物と組合せて適用
することができる。
本発明の技術的範囲には、エポキシド類、アジリジン
類、無水物、好ましくは環式カルボン酸イミドハライド
類(シアヌル酸クロリドまたはテトラクロロピリミジニ
ル)、ジカルボン酸のジハライド類、トリカルボン類の
ジアルデヒド類またはトリハライド類などの、反応性基
を含有するイオン性多官能反応体も含まれる。これらの
反応体の多くは、狭いpHおよび温度範囲内で水溶液中に
適用できるが、アシルハライド類は中性溶剤に溶解しな
ければならない。
本発明を実施する1つの態様において、被膜の表面層
のポリマーおよびモノマーの反応性基と反応する少なく
とも2つの官能基を有する架橋剤の有機溶液に、なお湿
潤態様の被膜層を接触させることにより、被膜の上面を
変性する。この層の厚みは、架橋剤の被膜への拡散、お
よび被膜に存在する反応性成分の界面層への拡散の程度
によって決定される。
最外層を変性する界面架橋または重合に用いる架橋剤
は、有用な架橋剤として上述した化合物(但し、水不混
和性中性有機溶剤に溶解するもの)の中から選択されて
よい。架橋剤の具体例は、フルオロ、ブロモおよび/ま
たは好ましくはクロロ原子、イソシアネート基、イソチ
オシアネート基、スルホニルハライド基およびカルボキ
シルハライド基を含有する、トリハロゲノトリアジノ類
などのハロゲン化ジアジン類(たとえばピリミジニル
類)およびトリアジン類(たとえばs−トリアジン類)
であるが、その他に、反応性原子または反応性基とし
て、イソシアネート基もしくはイソチオシアネート基ま
たはスルホニルハライド類もしくはカルボン酸ハライド
類の反応性ハロゲン原子を含有する、芳香族、複素環
式、脂環式または非環式(脂環式と非環式の炭素数はた
とえば5〜12)化合物でもよい。かかる化合物が芳香族
の場合、それらはたとえばベンゼンもしくはナフタレン
化合物であってよく、あるいはそれらは式: Ar−X−Ar 〔式中、Arは炭素環式アリール(たとえば必要に応じて
置換されたフェニル)、およびXは単結合、または二価
結合、たとえば、−O−、−CO−、−SO2−、−CH2−、
−(CH2−または−C(CH3−などのC1のア
ルキレン、または−CH=CH−などのC2のアルキリデ
ンである〕 で示される化合物であってもよい。芳香族化合物の具体
例は、トルエン−1,3−ジイソシアネート(TDI)であ
る。かかる化合物が複素環式の場合、それらはたとえば
ピリジン、ピロール、フランまたはチオフェン化合物で
あってよい。
反応性ハロゲン原子(特にクロロおよびブロモ)を持
ちトリアジンおよびジアジン構造をベースとする架橋剤
はたとえば、1,3,5−トリクロロトリアジン(シアヌル
酸クロリド)およびテトラクロロピリミジン(これらは
共にクロロ原子の1つが必要に応じてアルキルアミノ、
ジアルキルアミノまたはアルコキシ基で置換されていて
もよい)、並びにアルキルアミノ、ジアルキルアミノま
たはアルコキシ基、および/またはフェニルおよびアル
キル基で置換されたピリミジン類(フルオロクロロピリ
ミジン類を含む)(ここで、存在するアルキルまたはア
ルコキシ基は1〜6個の炭素原子を含有することが好ま
しい)である。
架橋剤の混合物も使用できる。これらの混合物は単一
溶液〔たとえばn−ヘキサン中、トリメソイルクロリド
(TMC)およびベンゼン−1,3−ジスルホニルクロリド
(BDC)、0.3%TMC+0.1〜0.2%BDC〕から適用でき、あ
るいは異なる溶液から連続して適用することができる。
これらの発明的概念および他の有効な操作に関し本発明
に従って指示すれば、連続して適用される2つの架橋剤
の適用順番が重要であるかを判断することは当業者が成
しうる範囲のものであり、たとえば、最初にTMCを適用
し、次いでBDCまたはTDIを適用することはできるが、そ
の逆の適用は満足しないことが認められる。ベンゼン−
1,2,4,5−テトラカルボン酸クロリドは、それ単独また
はTMCとの組合せによって、良好な結果を付与する。
架橋剤を溶解するのに用いる有機溶剤は、たとえばヘ
キサン、ヘプタン、石油エーテル、ナフサ、シクロヘキ
サンおよびハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロ
ホルム、テトラクロロエタンまたはトリクロロトリフル
オロエタンなど)から選択されてよい。架橋剤を適用す
るのに用いる溶剤は、反応したり、あるいは架橋される
被膜を溶解するものであってはならない。架橋剤の濃度
はたとえば、約0.01〜15重量%の範囲にあってよく、好
ましくは約0.1〜1.0重量%の範囲にある。架橋は界面活
性剤、およびプロトン受容体(たとえばアミン類、水酸
化アルカリ金属、ピリジン、2,6−ジアルキルピリジ
ン、ホスフェート類、トリエタノールアミン、N,N−ジ
エチルアニリンおよびN−メチルピペリジン)の存在下
で行ってよい。
現在のところ、本発明に従って、架橋したアクリロニ
トリル支持体膜を処理する好ましい方法は、溶剤抵抗性
の複合膜を製造する操作を利用することによるもので、
かかる溶剤抵抗性の複合膜は、 多孔質半透膜支持体、および 該多孔質半透膜支持体に被覆され、かつ 少なくとも1つのジアゾニウム基を有するモノマー、 少なくとも1つのジアゾニウム基を有するポリマー 少なくとも1つの第1アミノ基を有し、かつ亜硝酸およ
び潜在的に第1アミノ基と反応してジアゾニウム基を形
成する他の試薬の群から選ばれる少なくとも1種で処理
されたモノマー、および 少なくとも1つの第1アミノ基を有し、かつ亜硝酸およ
び潜在的に第1アミノ基と反応してジアゾニウム基を形
成する他の試薬の群から選ばれる少なくとも1種で処理
されたポリマーの群から選ばれる少なくとも1つの成分
を含有する被膜 から成り、上記被膜を、少なくとも1つの化学反応に付
すことにより、存在するジアゾニウム基を除き、および
下記(i)、(ii)および(iii)の少なくとも1つの
態様で原子価結合を形成していることを特徴とする: (i)該被膜成分の1種または2種以上の異なる分子
間、 (ii)該被膜成分の少なくとも1種と多孔質半透膜支持
体間、および (iii)上記少なくとも1つの化学反応が、架橋被膜を
多官能反応体と接触させることからなるとき、該被膜成
分の少なくとも1種と多官能反応体間。
この方法が本発明の目的に適合するとき、架橋アクリ
ロニトリルポリマー支持体が上記支持体膜(A)に代用
することが認められよう。さらに、3つの態様(i)、
(ii)および(iii)の全てにおいて、原子価結合を形
成が起りうることが認められよう。
本発明のこの観点の好ましい具体例において、化学反
応は少なくとも多官能反応体を用い、かつ反応性基が残
存するように行われ、次いで該残存反応性基を親水性ポ
リマーおよび高分子電解質ポリマーの群から選ばれるポ
リマー(C)と反応させ、得られるポリマーを架橋反応
に付す。
少なくとも1つの架橋反応の処理工程は、先で述べた
工程(a)〜(g)の少なくとも1つから成り、かかる
工程が複数の場合の順番の条件も同様に考慮される。
本発明のこの観点の好ましい具体例において、成分
(B)と(C)の少なくとも一方(両方も可)は、ポリ
エチレンイミンから誘導される。
また、多官能反応体と架橋被膜(B)の架橋剤の少な
くとも一方は、反応性染料を包含することが好ましい。
本発明複合膜の「ジアゾニウム面」は、逆浸透法また
は限外濾過法に適用することができ、この方法は、複合
膜の片面に、濃縮または成分分解が望まれる溶液を配置
し、該溶液の浸透圧より大なる液圧を適用し、次いで複
合膜を通過する溶液および複合膜の片面側に残った溶液
から選ばれる少なくとも1種を回収する工程から成る。
かかる方法はたとえば、有機物質または金属−有機イオ
ン性物質の水溶液の分離、化学工程からの流出液(特に
染料または蛍光増白剤を用いる製造プロセスから得られ
る流出液)の精製、無機イオンと水溶液の分離、および
金属錯体、界面活性剤、染料および蛋白質から選ばれる
少なくとも1つの物質を含有する水溶液の濃縮に適用す
ることができる。
本発明の「ジアゾニウム面」のジアゾニウム工程に続
くポリマー被覆および架橋の工程は、U.S.特許第458410
3、4778596および4767645号に記載されており、一方、
ポリマーおよび架橋剤についても公知である。ジアゾニ
ウム工程はU.S.特許第4690766号に記載されている。注
目すべき点は、イスラエル特許出願の発明の利用を含む
本発明の実施態様において、前記支持体膜(A)に代え
て架橋アクリロニトリルポリマーを用いることである。
上記本発明の具体例において、少なくとも1つの被膜
は、亜硝酸および潜在的に第1アミノ基と反応してジア
ゾニウム基を形成する他の試薬から選ばれる少なくとも
1種で処理する前および/またはジアゾニウム含有成分
に変換する前では、芳香族または脂肪族第1アミンであ
ってよく、また所望の性質(たとえば親水性)を付与す
る基が存在していてもよく、かかる基の具体例はヒドロ
キシル基、チオール基、カルボキシル基、スルホン基、
カルバジル基およびエーテル基である。第1以外のアミ
ノ基も存在しうる。芳香族アミン類は、非縮合環または
2,3,4またはそれ以上の縮合環を有する縮合環系の1以
上を包含し、および1以上の芳香族環に望ましくは直接
結合した第1アミノ基の1以上を包含していてもよい。
具体例はアニリン、m−もしくはp−フェニレンジアミ
ン、ジアミノナフタレン類、およびアミノヒドロキシナ
フタレンジスルホン酸である。アミノ基(その少なくと
も一部は第1アミノである必要があるが、また一部は第
2および/または第3アミノであってよい)を含有する
脂肪族(脂環式を含む)、芳香族および複素環式ポリマ
ー(オリゴマーを含む)も使用しうる。具体例は、ポリ
エチレンイミン(MW範囲150〜2×106)、可能的部分ア
ルキル化または他の方法で変性したポリビニルアミン
(MW範囲1000〜2×106)、ポリベンジルアミン類、2
−アミノエチルメタクリレートのポリマー、ポリビニル
イミダゾリン、アミン変性ポリエピハロヒドリン類(GB
特許第1558807号に記載)、ポリジアリルアミン誘導
体、ピペリジン環含有ポリマー(GB特許第2027614A号に
記載)、アミノポリスルホン類、アミノポリアリーレン
オキシド類(たとえばアミノメチル化ポリフェニレンオ
キシド)、ポリアミド/ポリアミン/エピクロヒドリン
縮合物、EP8945に記載の親水性アミノポリマー、および
ジシアンジアミドとアミン塩(たとえば塩化アンモニウ
ム)とホルムアルデヒドの縮合物である。上記ポリマー
は一部、他のモノマー単位含有のコポリマーまたはポリ
マー、ブロックポリマーまたはグラフトポリマーであっ
てよく、存在する他のモノマー単位(コポリマーまたは
他のポリマーとして)は−SO- 3、−COO-または−N
(R)3 +のイオン性基を含有してもよい。好ましいポリ
マーは、ポリエチレンイミン類などの脂肪族(非環式ま
たは環式)ポリアミンである。ポリエチレンイミン類は
第1アミン基と第2および第3アミノ基を含有し、好ま
しくはMW1000〜200000、より好ましくはMW10000〜70000
を有するが、MW150〜1000のオリゴマーも使用しうる。
一般に、かかるオリゴマーの使用は、最終膜の溶質排斥
率において、高分子量ポリマーを使用した場合と同等な
増加効果を付与しない。別法として、第1アミノ基と共
に両カチオンおよびアニオン性基を含有する水溶性両性
またはブロックモザイクポリマーを使用することができ
る。アミノポリマーは亜硝酸および潜在的に第1アミノ
基と反応してジアゾニウム基を形成する他の試薬から選
ばれる少なくとも1種で処理してその作用に暴露しても
よく、たとえば亜硝酸を使用する場合、亜硝酸ナトリウ
ム溶液に溶解し、pH2以下(好ましくはpH0.5〜1.5)に
調整して処理すればよい、上記具体例において、本発明
はいずれの理論によって制限されるとみなすべきでない
が、安定なジアゾニウム誘導体を形成しない非芳香族ア
ミン類の場合でも、少なくとも一時的にかかる誘導体を
形成しうると思われる。すなわち、前述の操作に代え
て、ジアゾニウム基の付与(一時的またはそうでなくと
も)が期待される他の試薬および条件を採用することが
できる。ほんの一例として、かかる他の試薬は、アルキ
ルまたはアシルニトリルエステル、無水亜硝酸、NOCl、
NOBr、およびニトロソニウム塩、たとえばNO+(HSO4
、NO+(ClO4、NO+(BF4であってよい。この
工程で水が好ましい溶剤であるが、低分子量アルコール
類あるいはケトン類などの他の溶剤も単独または水と混
合して使用することができる。モノマーまたはポリマー
の濃度はたとえば、0.1〜30%W/V、好ましくは0.5〜15
%W/V、より好ましくは0.5〜5%W/Vの範囲にあってよ
い。本発明を実施する他の方法において、ポリアミン類
(モノマーまたはポリマー)は、支持体膜へ被覆した
後、上記亜硝酸または他の試薬で処理してその作用に暴
露してもよい。
支持体膜(A)に被膜(B)を適用する手段として、
支持体膜を少なくとも1つの被膜成分の溶液に浸漬させ
てよく、次いで支持体膜を取出し、排水する。次いで少
なくとも1つの化学反応を行うため、被覆した支持体膜
を塩基性pH、すなわちpH7以上、好ましくは10以上の溶
液に浸漬させればよい。その位置で行う化学反応は、上
述の共有結合形成以外に、少なくとも1つの被覆成分に
元々存在する第1アミノ基および/またはジアゾニウム
基をヒドロキシル基および/またはアゾ基に置換する付
加的効果を有しうる。塩基性溶液での浸漬時間は30秒〜
48時間、好ましくは1分〜4時間の範囲で変化させてよ
く、浸漬後、複合膜をpH〜7でリンスして未反応物質を
除去し、かつ中性状態とする。
本発明に係る複合膜は、低分子量の有機化合物と無機
塩含有水溶液の分離に好適である。
本発明の1つの具体例によれば、アクリロニトリルポ
リマー支持体膜は不斉状態であってもよく、このために
被覆すると被膜は膜片面が他面よりも緻密となり、すな
わち、被膜自体不斉状態となる。かかる複合膜は特に、
水溶液中の低分子量の有機化合物と無機塩との分離に好
適である。現在のところ、好ましいこのような不斉被覆
膜は、架橋アクリロニトリルポリマー支持体膜に、
(1)有機フィルム形成親水性ポリマー、モノマー化合
物および/または架橋剤の層を被覆し、次いでこれに
(2)イオン性基(好ましくはアニオン性基)、両性基
および/または非イオン性極性基を含有する比較的に薄
い半透過性の界面架橋被膜を一体結合で積層させたもの
である。この複合膜は、他で記載した手順で製造され
る。
支持体膜上の上記不斉被膜(1)の全厚みは、約10〜
10000nmの範囲にあることが好ましく、また被膜(2)
の厚みは約1〜5000nmの範囲にあることが好ましい。
本発明複合膜は、低分子量の有機化合物などの溶質
を、無機塩含有水溶液あるいは有機溶剤/水混合物ある
いは有機溶剤から分離するのに有用である。本発明はか
かる化合物と媒体の分離方法にも関係するものであり、
この方法は、半透性複合膜の片面にそれらを配置し、次
いで媒体と複合膜に対し液圧(媒体の浸透圧より大)を
適用して、媒体を複合膜で濾過することから成る。
複合膜処理(逆浸透)に付される溶液に存在する無機
塩は、ハロゲン化アルカリ金属あるいは硫酸アルカリ金
属塩などのアルカリ金属塩(たとえば塩化ナトリウムお
よび硫酸ナトリウム)が好ましい。
上述の如く、分離法(特にRO)に好適な本発明複合膜
は、モジュールなどの分離装置におけるフラット膜また
は好ましくはチューブ膜として製造でき、かつ使用する
ことができる。それらは、低分子量の有機化合物に対し
優れた排斥特性、良好な透過特性、優れた可撓性、およ
び溶剤存在下の安定性に加えて、たとえば圧縮および化
学的および/または生物学的分解に対する抵抗性に関し
て全体的な高い安定性を有している。それらは特に、低
分子量の有機化合物を、化学反応溶液または廃水から回
収する目的に有用であり、回収した化合物は再使用が可
能であり、あるいは要すれば、特にかかる化合物が毒性
もしくは危険性を有する場合には、他の方法で処理する
ことができる。
本発明複合膜の分離効果(排斥率)は、以下の如くし
て測定することができる。すなわち、表面積13cm2の円
形膜を焼結ステンレススチールディスクに載せ、これを
ステンレススチール製のシリンダー状セル内で使用す
る。被試験溶質を濃度C1(溶質g/溶液g)で含有する被
試験溶液150mlを、スチールシリンダー内の膜上に加
え、14バールの圧力(N2)に付す。溶液を磁気撹拌す
る。実験の開始から各5mlの三試料を抜取って、膜の出
口側に集まる液体の濃度C2を調べる。一般に、膜を流通
する量と三試料の組成は一定である。排斥率(R)は、
下記式を用いて得られる値から計算することができる。
単位面積および時間当りの膜を通過する物質の量(F
=透過量)は、下記式から測定される。
F=V.S-1.t-1 式中 V=容量 S=膜表面積 t=時間 透過量(F)の単位は、溶液のm3/膜表面積のm2/日ま
たは溶液の/膜表面積のm2/時間で表示されてよい。
上記フラット膜の測定に加えて、外径1.4cmおよび長
さ60cmのチューブ膜についての測定も行う。このため、
上記チューブ膜を、ステンレススチール製の孔あきチュ
ーブに入れる。そして全体を、ポリカーボネート製チュ
ーブに入れる。膜からの流出物は、外側のポリカーボネ
ートチューブとスチールチューブの間にある。液体を加
圧下、乱流または層流の溶液流で加える。流速を10〜15
/分で一定保持する。排斥率(R)と透過量(F)を
上記と同様にして計算する。
次に何ら制限されない実施例を挙げて、本発明を具体
的に説明する。
実施例1 ポリアクリロニトリル(98%ホモポリマー、デュポン
A、数平均MW50000)をDMFに溶解し、これを不織布ポリ
エステルのチューブ(直径1.27cm)にボブ(bob)流延
し、氷水でゲル化する。一夜洗浄後、支持体膜はポリエ
チレングリコール(MW60000)に対する排斥率65%、お
よびショ糖に対する排斥率5%を有した。このポリアク
リロニトリル支持体膜を1%W/Vのナトリウム・エトキ
シドに5分間浸漬させて架橋し、排水し、次いで115℃
で30分間加熱する。元の支持体膜はオフホワイトまたは
ベージュ色であったが、この処理後の支持体膜は、暗褐
色となり、もはやDMF、NMPあるいはDMSOに溶解したり、
膨潤することはなかった。元の支持体膜のラフィノース
(raffinose)に対する排斥率は18%以下であったが、
架橋した支持体膜はラフィノースに対する排斥率45%、
およびデキストラン(MW70000)に対する排斥率94%を
有した。次に、この架橋した支持体膜を以下に示す操作
で変性する。
すなわち、上記架橋支持体膜を0.5%ジアゾニウム溶
液(p−フェニレンジアミン+亜硝酸ナトリウム+HC
l)に10分間、次いで2%水酸化ナトリウム溶液に10分
間浸漬させ、水道水で30分間洗い、pH9および0℃のシ
アヌル酸クロリド(2%懸濁液)で5分間架橋し、30分
間洗い、pH10の8%ポリエチレンイミン溶液で10分間処
理し、2時間洗い、式: の染料1%およびNaCl10%を含有する反応性染料溶液で
15分間処理し、2%炭酸ナトリウム溶液に30分間浸漬さ
せ、水道水で30分間十分に洗い、次いでpH10の水酸化ナ
トリウム溶液に一夜浸漬させる。得られる複合膜は、そ
れぞれデキストラン(MW2000)に対して99%、ラフィノ
ースに対して97%およびコンゴー・レッド(Congo Re
d)に対して99.9%の排斥率を有し、水に対するその透
過量は2000/m2/日であった。なお、変性前の架橋支持
体膜のコンゴー・レッドに対する排斥率は50%であっ
た。上記式(1)の染料に代えて、式: の反応性染料を用いた場合、得られる複合膜のコンゴー
・レッドに対する排斥率は99%で、透過量は800/m2/
日以上であった。
実施例2 実施例1の記載に従って製造した架橋ポリアクリロニ
トリル支持体膜(未変性)を、50℃にて10%水酸化ナト
リウム溶液で15分間処理し、十分に水洗し、110℃で15
分間加熱し、水中で一夜放置する。次いで支持体膜を、
0.5%ジアゾニウム溶液(p−フェニレンジアミン+亜
硝酸ナトリウム+HCl)に10分間、次いで2%水酸化ナ
トリウム溶液に10分間浸漬させ、水道水で30分間洗い、
pH9および4℃のシアヌル酸クロリド(2%懸濁液)で
5分間架橋し、30分間洗い、pH10の8%ポリエチレンイ
ミン溶液で10分間処理し、2時間洗い、染料(1)1%
およびNaCl10%含有溶液で15分間処理し、2%炭酸ナト
リウム溶液に30分間浸漬させ、水道水で30分間十分に洗
い、pH10の水酸化ナトリウム溶液に一夜浸漬させる。未
変性支持体膜のコンゴー・レッドに対する排斥率は70%
であったが、変性後には99.9%となった。最終複合膜の
一般的なポリマー浸食溶剤に対する安定性を表1に示
す。表1の結果から、各試験後の一様な高い排斥率が認
められる。なお、上記染料(1)に代えて、反応性染料
(2)を用いた場合、最終複合膜のコンゴー・レッドに
対する排斥率は99%で、透過量は900/m2/日以上であ
った。
実施例3 支持体膜用として下記のポリアクリロニトリル物質を
用いて、実施例2を繰返す。
(i)ホモポリアクリロニトリル(MW120000) (ii)アクリロニトリル/メタクリレート(93:7)コポ
リマー (iii)アクリロニトリル/酢酸ビニル(97:3)コポリ
マー 得られる複合膜は全てDMFに不溶で、かつそれぞれの
1%コンゴー・レッドに対する排斥率および透過量は以
下の通りである。
(i)99%,1206/m2/日 (ii)98%,3260/m2/日 (iii)99.6%,1824/m2/日 実施例4 実施例2に従って、NaOHおよび加熱工程後に架橋する
が、変性しない支持体膜を製造し、これを1.2%ポリエ
チレンイミン(平均MW約30000)水溶液に30分間浸漬さ
せ、取出し、排水し、HClでpH0.45に調整した2%NaNO2
溶液に浸漬させ、次いで取出し、pH12の水浴に30分間浸
漬させ、水道水で30分間リンスする。次にこれを0〜4
℃のシアヌル酸クロリドの2%水性懸濁液に10分間浸漬
させ、氷水で10分間洗う。次工程で、pH8.5のポリエチ
レンイミン(平均MW約30000)10%水溶液に5分間浸漬
させた後、水道水で2時間洗う。次にこれを、反応性染
料(1)1%およびNaCl10%含有浴に15分間浸漬させ、
10秒間水切り乾燥し、室温で2%NaHCO3浴に30分間浸漬
させ、水道水で10分間洗う。変性した複合膜の性能とし
て排斥率はコンゴー・レッドに対し98.5%、ショ糖に対
し94%、NaClに対し15%で、水透過量は1862/m2/日で
あった。
実施例5 実施例1において、ポリエチレンイミンの代わりに他
のアミン類を用いると、表2に示す結果が得られる。
なお、試験条件は5%コンゴー・レッド染料、30℃、
25バール 第2被覆ポリマーとしてポリエチレンイミンの代わり
にポリビニルアミンを用いる以外は、同じ第1被覆物質
を用いて実施例4を繰返すと、得られる複合膜のコンゴ
ー・レッド染料に対する排斥率は94%以上であった。
実施例6 ポリアクリロニトリル支持体膜を用いて、U.S.特許第
4767645号の実施例1を繰返す。NaOHおよび加熱による
架橋後、支持体膜を0.5%ドデシルスルホン酸ナトリウ
ム(SDS)含有水溶液に浸漬させて、12時間放置し、次
いで脱イオン水で15分間洗う。かかる支持体膜に、1%
のポリエチレンイミン(MW30000)および1.5%カチオン
性化合物(3,5−ジクロロトリアジニルコリン)を含有
するpH10の水溶液をスプレーして被覆し、1分間放置
し、次いで塩化トリメソイル(TMC)の0.3%n−ヘキサ
ン溶液でカバーする。1分後、過剰のn−ヘキサン溶液
を排し、支持体膜を115℃のオーブンに10分間入れて加
熱処理する。得られる複合膜は、支持体膜上のアニオン
荷電面にカチオン荷電被膜が結合したものからなる。周
囲条件下で12時間静置後、複合膜を試験する。
試験化合物として100ppmのムレキシド(murexide)お
よび10%塩化ナトリウムを含有する水溶液(試験溶液)
によって、透過量は1625/m2/日で、各化合物に対する
排斥率は93%および11%であった。なお、試験は45バー
ル圧下、室温(15〜22℃)で行った。
実施例7 実施例6において、カチオン性化合物を用いず、かつ
TMCの代わりにイソフタロイルクロリドを用い、同様な
操作に従ってRO膜を製造する。得られる複合膜のNaClに
対する排斥率は90%であった。
実施例8 実施例2の不溶化したポリアクリロニトリル支持体膜
をm−フェニレンジアミンの3%水溶液に浸漬させ、排
水し、TMC溶液(0.3%、ヘキサン中)に浸漬させ、排水
し、90℃で15分間加熱する。得られる複合膜のNaClに対
する排斥率は94%であった。
実施例9 TMCおよびイソフタロイルクロリド(50:50)の混合物
を用いる以外は、実施例8の操作に従って製造した複合
膜は、NAClに対し20%およびショ糖に対し95%の排斥率
であった。かかる複合膜は、NMPまたはDMFに1週間浸漬
させたが、これらの溶剤に膨潤しなかった。
実施例10 実施例2に従って製造した架橋ポリアクリロニトリル
支持体膜を、pH8.5の1%W/Vポリアリルアミン水溶液に
浸漬させ、排水し、トルエンジイソシアネートの0.5%
ヘキサン溶液に1分間浸漬させ、排水し、110℃で10分
間加熱する。得られる複合膜の0.5%NaClに対する排斥
率は96%であった。
実施例11 実施例2において、ポリエチレンイミンの代わりにポ
リビニルアルコールを用い、かついずれの染料の代わり
に、被膜を架橋するエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル(1%水溶液、pH10)を用いてこれを室温で10時
間適用し、複合膜を排水し、次いで水中で30分間洗う以
外は、実施例2を繰返したところ、得られる複合膜のコ
ンゴー・レッドに対する排斥率は95%であった。
以上の通り、本発明の実施について現在のところ好ま
しい態様について詳細に記載したが、当業者であれば、
多くの改変および変更を成しうることが明らかであろ
う。すなわち、本発明は上記詳細に説明した操作方法に
制限されるとみなすべきでなく、むしろ本発明の技術的
範囲は特許請求の範囲の記載に基づき理解されるべきで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09B 67/54 C09B 67/54 A D01F 6/00 D01F 6/00 B 6/18 6/18 A (72)発明者 モルデチャイ・ペリー イスラエル国ペタック‐チクバ、カフ- ザイン・ベニサン・ストリート 4番 (72)発明者 リューベン・ケトラロ イスラエル国リション‐レジオン、ハコ ベシュ・ストリート 11番 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 61/00 - 61/22 B01D 71/00 - 71/38

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)最初に非架橋アクリロニトリルホモ
    ポリマーおよびコポリマー、および非架橋置換アクリロ
    ニトリルホモポリマーおよびコポリマーの群から選ばれ
    る少なくとも1種から形成し、次いで少なくとも1つの
    架橋反応に付した支持体マイクロ濾過膜、限外濾過膜ま
    たは逆浸透膜、および (B)該支持体膜上に被覆され、かつ架橋された反応性
    基含有親水性モノマー、架橋された反応性基含有親水性
    オリゴマーおよび架橋された反応性基含有親水性ポリマ
    ーの群から選ばれる少なくとも1つの成分を含有する被
    膜 から成り、上記架橋された反応性基が、上記親水性モノ
    マー、オリゴマーまたはポリマーを支持体膜に被覆した
    後に架橋剤を介して架橋されたものであることを特徴と
    する複合膜。
  2. 【請求項2】少なくとも1つの架橋反応の処理工程が、 (a)酸、塩基および遊離ラジカル開始剤の群から選ば
    れる少なくとも1種による処理、 (b)約130℃以下の温度での加熱、 (c)約110〜130℃の温度での加熱、 (d)約130〜250℃の温度での加熱、 (e)約250℃の温度での加熱、 (f)約250〜600℃の温度での加熱、 (g)約600〜1000℃の温度での加熱、 の工程において、該工程(a)および必要に応じて該工
    程(b)〜(g)から選ばれる少なくとも1つの追加工
    程から成り、このようにして得られる支持体膜を約130
    ℃以下の温度に冷却し、但し、上記処理工程が複数の工
    程である場合、工程(a)で開始し、残りの工程を上記
    (b)から(g)への順に沿って行う請求項1記載の複
    合膜。
  3. 【請求項3】置換アクリロニトリルの置換基が、アルキ
    ル、アリール、ハロゲンおよびチオの群から選ばれる請
    求項1記載の複合膜。
  4. 【請求項4】支持体膜が多孔質支持材に支持されている
    請求項1記載の複合膜。
  5. 【請求項5】多孔質支持材が不織布および織布セルロー
    ス系誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
    ン、塩化ビニルホモポリマーおよびコポリマー、ポリス
    チレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステ
    ル類、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオ
    ロエチレン、ポリスルホン類、ポリエーテルスルホン
    類、ポリエーテルケトン類、ポリフェニレンオキシド、
    ガラス繊維、多孔質カーボン、グラファイト、アルミナ
    および/またはシリカをベースとする無機基材、および
    かかる無機基材に酸化ジルコニウムを被覆したものの群
    から選ばれる少なくとも1種から作ったものである請求
    項4記載の複合膜。
  6. 【請求項6】支持体膜が、中空ファイバーもしくは小チ
    ューブ状に形成され、あるいは平らである請求項1記載
    の複合膜。
  7. 【請求項7】反応性基の架橋に続いて、アミノ基、ヒド
    ロキシル基、第4級アンモニウム基、カルボキシル基お
    よびスルホン基の群から選ばれる少なくとも1つの置換
    基を導入する少なくとも1つの反応に付した請求項1記
    載の複合膜。
  8. 【請求項8】支持体膜が不斉状態にあり、これによっ
    て、支持面の比較的に小さな平均直径の孔を持つ少なく
    とも1つの被膜が直径50オングストローム以下の孔を包
    含する請求項1記載の複合膜。
  9. 【請求項9】イオン性成分、両性成分および非イオン性
    極性成分の群から選ばれる少なくとも1種を含有する界
    面架橋半透膜が付加的に、一体結合して積層されている
    請求項8記載の複合膜。
  10. 【請求項10】架橋被膜(B)の厚みが、約1〜5000nm
    範囲内にある請求項1記載の複合膜。
  11. 【請求項11】架橋被膜(B)の少なくとも1つの成分
    が、少なくとも1つのジアゾニウム基を有するモノマ
    ー、 少なくとも1つのジアゾニウム基を有するポリマー、 少なくとも1つの第1アミノ基を有し、かつ亜硝酸およ
    び潜在的に第1アミノ基と反応してジアゾニウム基を形
    成する他の試薬の群から選ばれる少なくとも1種で処理
    されたモノマー、および 少なくとも1つの第1アミノ基を有し、かつ亜硝酸およ
    び潜在的に第1アミノ基と反応してジアゾニウム基を形
    成する他の試薬の群から選ばれる少なくとも1種で処理
    されたポリマー の群から選ばれる少なくとも1種からなり、かつ該架橋
    被膜を、少なくとも1つの化学反応に付すことにより、
    存在するジアゾニウム基を除き、および下記: (i)該被膜成分の1種または2種以上の異なる分子
    間、 (ii)該被膜成分の少なくとも1種と支持体膜(A)
    間、および (iii)上記少なくとも1つの化学反応が、架橋被膜を
    多官能反応体と接触させることからなるとき、該被膜成
    分の少なくとも1種と多官能反応体間、 の少なくとも1つの態様で原子価結合を形成している請
    求項1記載の複合膜。
  12. 【請求項12】化学反応が、少なくとも態様(iii)の
    多官能反応体を用い、かつ反応性基が残存するように行
    われ、次いで該残存反応性基を親水性ポリマーおよび高
    分子電解質ポリマーの群から選ばれるポリマー(C)と
    反応させ、得られるポリマーを架橋反応に付すことから
    成る請求項11記載の複合膜。
  13. 【請求項13】架橋被膜(B)とポリマー(C)の少な
    くとも一方が、ポリエチレンイミンまたはその誘導体で
    ある請求項12記載の複合膜。
  14. 【請求項14】架橋被膜(B)とポリマー(C)の両方
    が、ポリエチレンイミンまたはその誘導体である請求項
    13記載の複合膜。
  15. 【請求項15】多官能反応体と架橋被膜(B)の架橋剤
    の少なくとも一方が、反応性染料を包含する請求項12記
    載の複合膜。
  16. 【請求項16】少なくとも1つの化学反応が、3つの態
    様(i),(ii)および(iii)の全てで行われる請求
    項11記載の複合膜。
  17. 【請求項17】少なくとも1つの被膜(B)が、ポリビ
    ニルアルコール類、部分エステル化ポリビニルアルコー
    ル類、ポリフェノール類、セルロース誘導体、ポリベン
    ジルアルコール、およびヒドロキシアルキルアクリレー
    ト類とヒドロキシアルキルメタクリレート類のポリマー
    の群から選ばれる少なくとも1つの成分を包含し、上記
    ヒドロキシアルキルが1〜6個の炭素原子を含有する請
    求項1記載の複合膜。
  18. 【請求項18】液体相から溶解または懸濁成分の少なく
    とも1つを分離する方法であって、上記液体相を浸透圧
    より大なる過圧下で、(A)最初に非架橋アクリロニト
    リルホモポリマーおよびコポリマー、および非架橋置換
    アクリロニトリルホモポリマーおよびコポリマーの群か
    ら選ばれる少なくとも1種から形成し、次いで少なくと
    も1つの架橋反応に付した支持体マイクロ濾過膜、限外
    濾過膜または逆浸透膜、および(B)該支持体膜上に被
    覆され、かつ架橋された反応性基含有親水性モノマー、
    架橋された反応性基含有親水性オリゴマーおよび架橋さ
    れた反応性基含有親水性ポリマーの群から選ばれる少な
    くとも1つの成分を含有する被膜からなり、上記架橋さ
    れた反応性基が、上記親水性モノマー、オリゴマーまた
    はポリマーを支持体膜に被覆した後に架橋剤を介して架
    橋されたものである複合膜と接触せしめ、次いで上記溶
    解または懸濁成分を回収することを特徴とする分離方
    法。
  19. 【請求項19】水性媒体中の少なくとも1つの無機塩と
    少なくとも1つの有機化合物の分離に適用される請求項
    18記載の方法。
  20. 【請求項20】界面活性剤、染料および蛋白質の分離に
    適用される請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】果物および野菜源のジュースおよび他の
    抽出物の群から選ばれる少なくとも1種と望ましくない
    溶質分子の分離に適用される請求項18記載の方法。
  22. 【請求項22】請求項11記載の複合膜の片面に、濃縮ま
    たは成分分解が望まれる溶液を配置し、 該溶液の浸透圧より大なる液圧を適用し、次いで 上記複合膜を通過する溶液および複合膜の片面側に残っ
    た溶液の群から選ばれる少なくとも1種を回収する 工程からなることを特徴とする逆浸透法または限外濾過
    法。
  23. 【請求項23】有機物質および金属−有機イオン性物質
    の群から選ばれる少なくとも1種の溶液の分離に適用さ
    れる請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】化学工程からの流出液の精製に適用され
    る請求項22記載の方法。
  25. 【請求項25】染料および蛍光増白剤の群から選ばれる
    少なくとも1つの物質を用いる製造プロセスから得られ
    る流出液の精製に適用される請求項22記載の方法。
  26. 【請求項26】無機イオンと水溶液の分離に適用される
    請求項22記載の方法。
  27. 【請求項27】金属錯体、界面活性剤、染料および蛋白
    質の群から選ばれる少なくとも1つの物質を含有する水
    溶性の濃縮に適用される請求項22記載の方法。
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