JP3144902B2 - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JP3144902B2
JP3144902B2 JP21735192A JP21735192A JP3144902B2 JP 3144902 B2 JP3144902 B2 JP 3144902B2 JP 21735192 A JP21735192 A JP 21735192A JP 21735192 A JP21735192 A JP 21735192A JP 3144902 B2 JP3144902 B2 JP 3144902B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー複写機またはカ
ラープリンター等に適用される電子写真法により、良質
なフルカラー画像を形成するためのカラー画像形成方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法によりフルカラー画像を形成
する方法の一例においては、例えば、有機または無機の
光導電性材料を用いた感光体上に、B(ブルー)、G
(グリーン)、R(レッド)および必要に応じてND
(ニュートラル)等のフィルターを介して得た色分解光
を照射して各色別に静電潜像を形成し、これら各色別の
静電潜像を、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シ
アン)および必要に応じてBK(ブラック)等のカラー
トナーにより逐次現像して各色別のカラートナー像を形
成する。次に、この各色別のカラートナー像を、感光体
上に重ね合わせて形成した後に転写体に一括転写する
か、もしくは、当該各色別のカラートナー像を感光体上
に形成するごとに転写体上に転写して転写体上で重ね合
わせる。そして、転写体上に重ね合わされたカラートナ
ー像を、加熱ローラおよび加圧ローラにより加熱定着し
てカラー画像を形成する。
【0003】このような電子写真法に使用されるカラー
トナーは、熱可塑性樹脂中に染料または顔料等を分散含
有せしめて構成された粒子からなり、その平均粒径は通
常5〜20μmとされる。このようなトナー粒子によっ
てカラー画像を形成する場合において、形成されるカラ
ー画像の画像濃度を十分なものとするためには多層のト
ナー粒子層を必要とする。
【0004】しかしながら、多層のトナー粒子層、特に
顔料が分散含有された多層のトナー粒子層によってカラ
ー画像を形成する場合において、得られるカラー画像
は、光の透過性が低くて色濁りが生じ、色再現性に劣る
ものとなる。更に、多層のトナー粒子層によって得られ
るカラー画像は、加熱により溶融定着しても十分に平滑
な表面状態にまで定着させることは困難で、表面垂直方
向に凹凸を有することとなる。そして、このようなカラ
ー画像は、一般の写真や印刷に比べて光沢性に乏しくカ
ラー画像品質に劣るものとなる。
【0005】このようなカラー画像の画像品質を向上さ
せるために、光沢性を付与するという観点から、画像支
持基材の上に透明樹脂層を形成し、この透明樹脂層中に
トナー粒子を加熱ローラにより埋め込むことにより改善
する試みがなされている(特開昭63−92965号公
報等参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等が鋭意検討を重ねた結果、前記技術によればある程
度の光沢を有するカラー画像を提供できるものの、当該
カラー画像には色濁りが生じ、色調や鮮鋭性に欠けるも
のである。また、加熱ローラのみによる加熱定着方式で
あるため、トナー粒子は完全に溶融するわけではなくゴ
ム状弾性体の状態であり、加熱ローラの圧力により弾性
変形して平滑状になるものの、圧力が解除されるとまた
元の状態へ緩和することとなり、接触する加熱ローラと
同様の表面状態を呈するには至らずトナー粒子が隆起し
た状態となってしまう。更に、加熱ローラとトナー像が
剥離される分離の段階において、溶融したトナーが加熱
ローラに対して接着性を有するため、定着トナー像は画
像の表面に沿った方向へ加熱ローラにより引っ張られて
浮き上がってしまう。
【0007】上記の欠点を改善してカラー画像における
色濁りを防止し、光沢性の向上を図るためには、現像ト
ナーの量を可能な限り少なくし、転写体表面におけるト
ナー像の隆起を抑制することが好ましい。しかしなが
ら、反面、現像トナー量が少ない場合には、十分な画像
濃度を確保することができず、色再現性に劣る画像濃度
の低いカラー画像しか得られなくなる。
【0008】本発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
であって、本発明の目的は、光の透過性が高く色濁りの
ないカラー画像を形成することのできるカラー画像形成
方法を提供することにある。本発明の他の目的は、色再
現性に優れたカラー画像を形成することのできるカラー
画像形成方法を提供することにある。更に、本発明の他
の目的は、光沢性を有する高品質なカラー画像を形成す
ることのできるカラー画像形成方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の各目的は、熱昇華
性染料と、透明な架橋樹脂粒子とをバインダー樹脂中に
含有させて透明な領域を有するカラートナーとし、当該
カラートナーを少なくとも3種以上用いてカラートナー
像を形成し、このカラートナー像を、熱可塑性樹脂から
なる透明樹脂層を表面に備えてなる転写体上に転写し、
転写体上のカラートナー像をベルト状加熱部材により加
熱溶融して定着せしめることを特徴とするカラー画像形
成方法により達成することができる。
【0010】以下本発明について詳細に説明する。本発
明においては、カラートナーを構成する着色剤として熱
昇華性染料を使用し、かつ、転写体の表面には熱可塑性
樹脂からなる透明樹脂層を備えているので、定着工程に
おいて、熱昇華性染料の熱的拡散により透明樹脂層を染
着せしめることができ、画像濃度の向上が図れるととも
に良好な色調を有するカラー画像を得ることができる。
【0011】更に、本発明に用いるカラートナーは、透
明な架橋樹脂粒子が含有されて透明な領域を有するもの
である。従って、このようなカラートナーによって得ら
れるカラー画像は、光の透過性が高くて色濁りがなく、
光沢性、色再現性に優れたものとなる。
【0012】一方、本発明においては、転写体上のカラ
ートナー像をベルト状加熱部材により加熱溶融して定着
する。従って、加熱ローラによる定着方式に比べて加熱
時間が長く、熱昇華性染料の熱的拡散による透明樹脂層
の染着が十分確実に行われる。更に、ベルト状加熱部材
を用いることにより、十分な定着が達成され、転写体表
面におけるカラトナー像の隆起が抑制されて平滑性が向
上し、カラー画像の光沢性も良好となる。
【0013】本発明に用いるカラートナーは、熱昇華性
染料と、透明な架橋樹脂粒子と、必要に応じて用いられ
る添加剤とをバインダー樹脂中に含有させてなるもので
ある。
【0014】前記カラートナーを構成するバインダー樹
脂としては、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−ブ
タジエン樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができ
る。
【0015】当該バインダー樹脂中に分散含有される熱
昇華性染料としては、以下に例示するモノアゾ系染料、
アントラキノン系染料、ナフトキノン系染料、スチリル
系染料、ナフトール系染料、チアゾール系染料、キノフ
タロン系染料、ピリドン系染料等を挙げることができ
る。なお、ブラックトナーを得るためには、前記染料を
組み合わせて用いればよい。その含有量はカラートナー
粒子に対して1〜10重量%とされる。
【0016】<モノアゾ系染料>下記化1で示される化
合物
【0017】
【化1】 (R1 、R2 はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基又は
アルコキシ基を表す。)
【0018】<アントラキノン系染料>下記化2〜化4
で示される化合物
【0019】
【化2】 (R3 、R4 は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を
表す。)
【0020】
【化3】 (R5 は、アルコキシアルキル基もしくはアリルオキシ
アルキル基で置換されていてもよいアルキレン基を表
す。)
【0021】
【化4】 (R6 、R7 は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を
表す。)
【0022】<ナフトキノン系染料>下記化5で示され
る化合物
【0023】
【化5】 (R8 、R9 は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を
表す。)
【0024】<スチリル系染料>下記化6で示される化
合物
【0025】
【化6】 (R10、R11は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基又
はアリル基を表し、Z1はヒドロキシ基、シアノ基又は
ハロゲンを表す。)
【0026】<ナフトール系染料>下記化7で示される
化合物
【0027】
【化7】 (R12は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基又は
アリル基を表し、R13はアルキル基、アルコキシ基、ア
リル基、ハロゲン等で置換されたもしくは未置換のフェ
ニル基を表す。)
【0028】<チアゾール系染料>下記化8で示される
化合物
【0029】
【化8】 (R14、R15、R16は、それぞれ炭素数1〜4のアルキ
ル基、アルコキシ基又はアリル基を表し、Z2 はメチル
基、アセチルアミノ基又はホルミルアミノ基を表す。)
【0030】<キノフタロン系染料>下記化9で示され
る化合物
【0031】
【化9】 (R17はフェニレン基又はナフチレン基を表し、Z3
水素又はハロゲンを表す。)
【0032】<ピリドン系染料>下記化10で示される
化合物
【0033】
【化10】 (R18はフェニレン基又はナフチレン基を表し、Z4
アルキレン基を表す。)
【0034】本発明に用いるカラートナー中に含有され
る透明な架橋樹脂粒子としては、その平均粒径が0.0
1〜2.0μmであるものが好ましい。この平均粒径が
過大であると得られるカラー画像の光沢性が阻害され、
一方、この平均粒径が過小であると着色されて透明性が
損なわれる。
【0035】斯かる透明な架橋樹脂粒子の含有割合とし
ては、カラートナー粒子に対して5〜30重量%である
ことが好ましい。この割合が過少であると、カラートナ
ーにおける透明な領域を十分に確保することができな
い。一方、この割合が過大であると、得られるカラー画
像は、画像濃度が低く、定着も不十分となって平滑性が
損なわれた光沢性が劣るものとなる。
【0036】透明な架橋樹脂粒子は、カラートナーを製
造する際に、バインダー樹脂や熱昇華性染料と溶融混合
しないよう熱溶融性の小さいものであることが好まし
い。このような観点から、透明な架橋樹脂粒子の軟化点
をバインダー樹脂の軟化点よりも高いものとするため、
当該樹脂粒子には架橋構造が導入されている。また、高
軟化点の樹脂粒子を得るためには、構成するモノマー成
分を選定することが重要である。
【0037】透明な架橋樹脂粒子は乳化重合法により得
ることができるが、透明性の向上を図る観点から乳化剤
を用いない無乳化剤重合法によって得ることが好まし
い。この無乳化剤重合法において、(メタ)アクリル酸
系等の親水性モノマーを用いることによって容易に透明
な架橋樹脂粒子を得ることができる。
【0038】従って、透明な架橋樹脂粒子を得るために
用いられるモノマーの具体例としては、アクリル酸やメ
タアクリル酸等の(メタ)アクリル酸系モノマー、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等の(メタ)アク
リル酸エステル系モノマー、スチレン、α−メチルスチ
レン、クロロスチレン、p−メチルスチレン等のスチレ
ン系モノマーを挙げることができる。更に、架橋構造を
導入するために、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールトリメ
タクリレート等の架橋性モノマーを全モノマー成分に対
して0.1〜5.0重量%の割合で用いる。
【0039】必要に応じて用いられてカラートナーを構
成する添加剤としては、無色の荷電制御剤やワックス等
の内部添加剤、無機酸化物微粒子等の外部添加剤を挙げ
ることができる。前記無色の荷電制御剤としては、モノ
アゾ染料の金属錯塩、カルボン酸系化合物との金属錯
体、第四級アンモニウム塩系化合物等を使用することが
できる。前記ワックスとしては、パラフィンワックス、
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の融
点が60〜160℃のワックスをバインダー樹脂100
重量部に対して10重量部を超えない範囲で使用でき
る。前記無機酸化物微粒子としては、シランカップリン
グ剤等により疎水化処理されたシリカ、酸化チタン等を
トナーに対して5重量%を超えない範囲で添加混合して
使用することができる。
【0040】本発明に用いるカラートナーは、従来公知
の製造方法を適用して製造することができる。具体的に
は、上記のトナー構成成分を混練、粉砕、分級して製造
する。
【0041】本発明に用いるカラートナーは、磁性キャ
リアと混合されて2成分系カラー現像剤を構成してもよ
く、これにより、流動性、摩擦帯電性、現像性、画像再
現性等の向上を図ることができる。前記磁性キャリアと
しては、鉄、フェライト、マグネタイト等の磁性体粒
子、またはこれらの磁性体粒子を、スチレン−アクリル
系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等により被覆処
理して得られる磁性体粒子を使用することができる。
【0042】次に、形成されたカラートナー像が転写さ
れる転写体の構成について説明する。本発明に用いる転
写体は、転写体基体と、その表面に形成された透明樹脂
層とにより構成されている。
【0043】転写体基体としては、紙、プラスチックフ
ィルム等が用いられる。転写体基体の表面に形成された
透明樹脂層は、透明性を有する熱可塑性樹脂からなり、
具体的には、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル
等を挙げることができる。
【0044】前記透明樹脂層を転写体基体の表面上に形
成する方法としては、上記の熱可塑性樹脂を、トルエ
ン、アセトン、エチルアルコール、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフラン等の溶剤に溶解して、これを転
写体基体上に塗布し、乾燥する方法を挙げることができ
る。
【0045】前記透明樹脂層は、転写体基体の表面上に
20〜200μmの厚さで形成されていることが、高画
質のカラー画像を形成する上で好ましく、特に好ましく
は20〜80μmの厚さとされる。透明樹脂層の厚さが
20μm未満では、カラートナー像が溶融定着されたと
き、透明樹脂層中にトナー粒子が十分に埋め込まれず、
得られるカラー画像は凹凸の多い光沢性に欠けるものと
なる。一方、透明樹脂層の厚さが200μmを超える場
合には、カラートナー像および透明樹脂層がベルト状加
熱部材へ転移しやすくなり、画像の欠落や表面の凹凸が
発生し、光沢性に劣る不良な画像となってしまう。
【0046】本発明において、上記の透明樹脂層を表面
に備えてなる転写体上にカラートナー像を転写し、転写
されたカラートナー像をベルト状加熱部材により定着す
ると、透明樹脂層を構成する熱可塑性樹脂が容易に軟化
してトナー粒子が埋め込まれやすくなり、かつ、溶融状
態においてもベルト状加熱部材に対する離型性が良好
で、ベルト状加熱部材からトナー像が剥離される段階に
おいて、当該ベルト状加熱部材への接着による画像の浮
き上がりや転移による画像の欠落を防止できる。
【0047】本発明のカラー画像形成方法は、例えば電
子写真法により形成された感光体上のカラートナー像を
転写体に転写し、これを加熱、溶融、定着してカラー画
像を形成する際に、上記の透明樹脂層を表面に備えてな
る転写体を使用し、カラートナー像を透明樹脂層中に埋
め込むと共に、熱昇華性染料の熱的拡散による透明樹脂
層の染着が行われるように、ベルト状加熱部材を用いて
定着してカラー画像を形成するようにしたものである。
【0048】斯かる構成によれば、カラートナー像が転
写された転写体の表面は、ベルトによる搬送中にも加熱
されているため、加熱ローラ方式に比べて遙かに長い時
間加熱されることとなる。従って、転写体の表面におけ
る透明樹脂層は十分溶融し、トナー粒子も流動状態にな
って永久変形して埋め込まれやすくなり、しかも、熱昇
華性染料の拡散時間も十分確保される。更に、ベルト状
加熱部材からの剥離時においても、ベルト状加熱部材と
転写体およびトナー画像との離型性が良好なためトナー
像の浮き上がりや転移による画像の欠落も発生しない。
このため得られるカラー画像は、照明光の乱反射が防止
されて光沢性に優れ、ベルト状加熱部材へ画像が付着す
ることがなく高品質なカラー画像とすることができる。
【0049】図1は、本発明のカラー画像形成方法にお
いて、カラートナー像を定着する場合に好適に用いるこ
とができる定着装置の一例を示すものである。この図1
の定着装置においては、熱源を内蔵する部材下に移動す
るベルト状加熱部材により、転写体の表面の透明樹脂層
上に付着したカラートナーを加熱して透明樹脂層中に溶
融させ、次いで冷却して固着させ、更にベルト状加熱部
材を転写体から分離してカラー画像を形成することがで
きる。図1において、1は転写体、1’は透明樹脂層、
2はカラートナー像、3は加熱ロールである。加熱ロー
ル3は、内部に赤外線ランプ等の熱源6を有している。
また、加熱ロール3は、回転軸に固定されたコア4の外
周にゴム等の弾性層5が設けられて構成されている。7
は加圧ロール、8aは上側耐熱ベルト、8bは下側耐熱
ベルトである。これらの耐熱ベルト8a,8bは、ポリ
イミド等の耐熱性樹脂の表面がシリコーン樹脂により処
理されて構成されている。9は剥離ロール、10は当該
剥離ロール9に対する加圧ロールである。11は必要に
応じて設けられる転写体1の分離爪、12は必要に応じ
て設けられる強制冷却装置である。
【0050】図1の定着装置においては、カラートナー
像2を担持した転写体1が、熱源6を有する部材下に移
動する耐熱ベルト8a,8bにより加熱、搬送され、前
記転写体1上のカラートナー像2が溶融、定着され、か
つ、自然空冷ないし強制冷却装置12により変形しにく
い状態とするために冷却された後に、剥離ロール9によ
り分離される。このような定着装置によれば、きわめて
平滑なカラー画像が得られる。
【0051】本発明のカラー画像形成方法においては、
感光体上に像露光して各色別の静電潜像を形成し、これ
をY、M C、BKの各色トナーで重ね合わせて現像し
てカラートナー像を形成し、重ね合わされたカラートナ
ー像を転写体上に一括転写し、これを加熱定着してカラ
ー画像を形成することが好ましい。
【0052】以下に本発明のカラー画像形成方法をより
具体的に説明する。図2は、本発明の方法に使用するこ
とができるカラー画像形成装置の断面図であり、Kは画
像読み取り部、Lはレーザー書き込み部、Mは画像形成
部、Nは給紙部である。画像読み取り部Kは、ミラー2
5とハロゲンランプ24とが取付けられたキャリッジ2
2と、ミラー26および27が取付けられた可動ミラー
ユニット23と、レンズ30と、フィルタ装置32と、
CCD33と、画像処理装置34とから構成されてい
る。レーザー書き込み部Lは、モーター41、ポリゴン
ミラー42等からなる。画像形成部Mは、有機感光体4
0と、前露光ランプ45Aと、スコロトロン帯電器45
Bと、ACバイアスP1と、DCバイアスP2が印加さ
れたY、M、CおよびBKの負極性トナーを含む現像剤
が充填された現像器46Y、46M、46Cおよび46
BKと、有機感光体40に形成されたカラートナー像を
転写体PAまたはPBに一括転写する転写器47と、分
離器48と、カラートナー像を定着する定着器55と、
有機感光体40上に残留するトナーを除去するクリーニ
ング装置49とから構成されている。定着器55は図1
に示したものと同様の構成である。給紙部Nは、転写器
47および分離器48に給紙カセット50Aまたは50
Bから転写体PAまたはPBを送り出すための送り出し
ローラ51Aおよび51Bと、タイミングローラ52を
有している。
【0053】以上のように構成されたカラー画像形成装
置を用いて、次のようにして本発明のカラー画像形成方
法を実施することができる。すなわち、スタートボタン
を「オン」し、制御回路を介してイニシャライズ信号を
画像読み取り部Kに出力させ、フィルタ装置32におい
てBフィルタにセットする。有機感光体40の1回転目
において、画像読み取り部Kの原稿台21上の原稿20
をキャリッジ22のハロゲンランプ24によって光走査
し、ステッピングモーターにより駆動される前記ミラー
群25、26、27およびBフィルタがセットされたフ
ィルタ装置32を介して、原稿の光像をレンズ30を通
してCCD33の受光面に結像させ、電気信号に変換す
る。得られる電気信号を画像処理装置34において、A
/D変換、シェイディング補正、階調補正、色変換、ゴ
ースト処理、多値化等の信号処理を施して、第1の色信
号であるY画像信号を次のレーザ書き込み部Lに出力す
る。
【0054】レーザー光源から発振されるレーザービー
ムを、前記Y画像信号によりパルス幅変調して、モータ
ー41により回転駆動されるポリゴンミラー42によっ
て回転走査し、fθレンズ43を経てミラー44により
光路を曲げてあらかじめ前露光ランプ45Aによる前露
光および帯電器45Bによって一様な帯電を付与した有
機感光体40面上に像露光し、静電潜像を形成する。次
いで、この静電潜像を現像器46Yにより非接触で反転
現像してYトナー像を形成する。得られたYトナー像を
有機感光体40に保持したまま、すでに有機感光体40
の面から離間させてあるクリーニング装置49の下を通
過させ、次のMトナー像を形成するために有機感光体4
0の2回目の回転に伴って帯電器45Bへと搬送する。
【0055】帯電器45Bにより、Yトナー像が担持さ
れた状態の有機感光体40の表面を一様に負に再帯電
し、次いで、フィルタ装置32においてGフィルタに切
り換え、画像読み取り部Kの次の走査により画像処理装
置34からの第2の色信号であるM画像信号に基づくレ
ーザービームの像露光を行って、有機感光体40上に静
電潜像を形成し、これを現像器46Mにより現像器46
Yの場合と同様に非接触反転現像してYトナー像上に、
Mトナー像を重ね合わせて形成する。
【0056】以下同様にして有機感光体40の3回目お
よび4回目において、Rフィルタを用いたC画像信号に
基づくレーザービームの像露光、現像器46Cによる現
像、およびNDフィルタを用いたBK画像信号に基づく
レーザービームの像露光、現像器46BKによる現像を
経て、有機感光体40上のYトナー像、Mトナー像上に
Cトナー像およびBKトナー像を重ね合わせてカラート
ナー像を形成する。
【0057】得られたカラートナー像を、像形成とタイ
ミングを合わせてカセット50Aから送り出しローラ5
1Aおよびタイミングローラ52を介して転写領域に搬
送した転写体PA上に転写器47の作用で一括転写させ
る。カラートナー像が転写された転写体PAを、分離器
48により有機感光体40から分離した後、搬送ベルト
54により定着器55へと搬送し、当該定着器55(図
1参照)で加熱定着してカラー画像を形成し、排紙ロー
ラ56により排紙皿57へと排出する。
【0058】
〔実施例1〕
【0059】<イエロートナーの作製例> 透明な架橋樹脂粒子 重合開始剤としての過硫酸カリウムと、チオ硫酸ナトリ
ウムと、蒸留水600重量部とを反応容器に入れ、70
℃まで加熱した後、攪拌しながら、メチルメタクリレー
ト−スチレン−ジビニルベンゼン(重量組成比;70:
28:2)200重量部を2時間にわたり逐次滴下する
ことにより添加し、添加後更に3時間反応させた。反応
終了後、冷却、濾別、乾燥処理を行うことにより、平均
粒径0.4μmの透明な架橋樹脂粒子(軟化点163
℃)を作製した。 イエロートナー 上記で得られた透明な架橋樹脂粒子20重量部と、エ
ーテル化ビスフェノールA−テレフタル酸−フマール酸
から得られたポリエステル樹脂70重量部と、熱昇華性
染料(下記化11(a)で示される化合物)10重量部
とからなる組成物を調製し、この組成物を混練、粉砕、
分級することにより、平均粒径7.5μmのイエロート
ナー「トナーY1(本発明用)」を作製した。
【0060】<マゼンタトナーの作製例>化11(a)
で示される化合物に代えて、化11(b)で示される化
合物を熱昇華性染料として用いたこと以外はイエロート
ナーの作製例と同様にして、平均粒径7.5μmのマゼ
ンタトナー「トナーM1(本発明用)」を得た。
【0061】<シアントナーの作製例>化11(a)で
示される化合物に代えて、化11(c)で示される化合
物を熱昇華性染料として用いたこと以外はイエロートナ
ーの作製例と同様にして、平均粒径7.5μmのシアン
トナー「トナーC1(本発明用)」を得た。
【0062】
【化11】
【0063】<ブラックトナーの作製例>下記化12で
示される化合物と、上記化11(c)で示される化合物
とを、3:1の割合で混合して熱昇華性染料を調製し
た。化11(a)で示される化合物に代えて、上記の混
合物(熱昇華性染料)を用いたこと以外はイエロートナ
ーの作製例と同様にして、平均粒径7.5μmのブラッ
クトナー「トナーBK1(本発明用)」を得た。
【0064】
【化12】
【0065】<現像剤の作製例>以上の4種のカラート
ナー(Y1,M1,C1,BK1)のそれぞれ8重量部
と、スチレン−メチルメタクリレート共重合体を被覆し
た球形フェライトキャリア92重量部とを混合すること
により合計4種のフルカラー用の現像剤を得た。
【0066】<転写体の作製>スチレン−ブチルアクリ
レート共重合体(重量組成;82:17)よりなるスチ
レン−アクリル系共重合体樹脂〔重量平均分子量12
万,軟化点121℃,ガラス転移点(Tg)56℃〕
を、20重量%の濃度でアセトン溶媒に溶解せしめ、ワ
イアーバーによりA4サイズの普通紙に塗布して乾燥
し、20μmの厚さの透明樹脂層を有する転写体を作製
した。
【0067】これらの現像剤を用いて図1のベルト状定
着装置を備えた図2のカラー画像形成装置によりカラー
画像を形成した。得られたカラー画像は、画像濃度が
1.33と高く、色濁りがなく色再現性に優れ、「UG
S−300A変角光沢計」(日本電色工業(株)製)を
使用して測定した画像の光沢度が88%と光沢性に優
れ、ベルト状加熱部材への転移もなく画像品質の高いも
のであった。また、転写体表面の透明樹脂層は、熱昇華
性染料の拡散により深さ6μmまで染着されていた。
【0068】〔比較例1〕ポリエステル樹脂100重量
部と、着色剤(カーボンブラック)10重量部とを溶融
混練し、粉砕し、分級することにより、比較用のBKト
ナーを作製した。また、着色剤をそれぞれ ベンジジンイエロー(Yトナー用) 5重量部 ローダミンB (Mトナー用) 5重量部 銅フタロシアニン (Cトナー用) 5重量部 に変更した他は上記のBKトナーと同様にして、Yトナ
ー、Mトナー、Cトナー(それぞれ比較用)を作製し
た。次いで、上記4種のトナーを用いたこと以外は実施
例1と同様にしてカラー画像を形成した。得られたカラ
ー画像は、画像濃度が1.25であるものの、色濁りが
あり色再現性に乏しく、光沢度が67%と光沢性にも劣
る不良の画像品質のものであった。また、転写体表面の
透明樹脂層は殆ど染着されておらず、深さ1.0μm以
下であった。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のカラー画像形成方法によれば、光の透過性が高くて色
濁りがなく、色再現性および光沢性に優れた高品質のカ
ラー画像が得られるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適に使用することができる定着装置
の一例の断面図である。
【図2】本発明のカラー画像形成方法の実施に用いるこ
とができるカラー画像形成装置の一例の断面図である。
【符号の説明】
1 転写体 1’ 透明
樹脂層 2 カラートナー像 3 加熱
ロール 4 コア 5 弾性
層 6 熱源 7 加圧
ロール 8a 耐熱ベルト 8b 耐熱
ベルト 9 剥離ロール 10 加圧
ロール 11 分離爪 12 強制
冷却装置 20 原稿台 21 原稿 22 キャリッジ 23 可動
ミラーユニット 24 ハロゲンランプ 30 レン
ズ 32 フィルタ装置 33 CC
D 34 画像処理装置 41 モー
ター 42 ポリゴンミラー 43 fθ
レンズ 45A 前露光ランプ 45B スコ
ロトロン帯電器 46Y イエロー現像器 46M マゼ
ンタ現像器 46C シアン現像器 46BK ブラ
ック現像器 47 転写器 48 分離
器 49 クリーニング装置 PA 転写
体 PB 転写体 55 定着
器 K 画像読み取り部 L レー
ザー書き込み部 M 画像形成部 N 給紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−142032(JP,A) 特開 昭63−63060(JP,A) 特開 昭63−92965(JP,A) 特開 平2−263642(JP,A) 特開 平2−162383(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/01,15/01 G03G 13/20 G03G 15/20 - 15/20 102 G03G 7/00 G03G 9/08 - 9/093

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱昇華性染料と、透明な架橋樹脂粒子と
    をバインダー樹脂中に含有させて透明な領域を有するカ
    ラートナーとし、当該カラートナーを少なくとも3種以
    上用いてカラートナー像を形成し、このカラートナー像
    を、熱可塑性樹脂からなる透明樹脂層を表面に備えてな
    る転写体上に転写し、転写体上のカラートナー像をベル
    ト状加熱部材により加熱溶融して定着せしめることを特
    徴とするカラー画像形成方法。
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