JP3143768U - クリップ式ハンガー - Google Patents
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Abstract
【課題】 検針機を誤作動させず且つ安価に製造できるとともに衣料品への保持力が高い、クリップ式ハンガーを得る。
【解決手段】 フック部を具備したハンガー本体と、該ハンガー本体の両端に衣料品を挟むためのクリップ部とを合成樹脂で一体成型して構成し、クリップ部は、平板状の本体側クリップ片と、先端側の挟持側クリップ片が円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片とをヒンジにて蝶着し、肉厚にして挟持力を強化した合成樹脂製のバネ部材を保持部にて摺動可能に保持するとともに、前記本体側クリップ片と、“く字状”に形成した挟持側クリップ片の各表面に形成した凸部により構成された溝部に前記バネ部材を挟着して構成する。
【選択図】図1
【解決手段】 フック部を具備したハンガー本体と、該ハンガー本体の両端に衣料品を挟むためのクリップ部とを合成樹脂で一体成型して構成し、クリップ部は、平板状の本体側クリップ片と、先端側の挟持側クリップ片が円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片とをヒンジにて蝶着し、肉厚にして挟持力を強化した合成樹脂製のバネ部材を保持部にて摺動可能に保持するとともに、前記本体側クリップ片と、“く字状”に形成した挟持側クリップ片の各表面に形成した凸部により構成された溝部に前記バネ部材を挟着して構成する。
【選択図】図1
Description
本考案は、ズボンやスカート等の衣料品を吊下げるための業務用ハンガーに関し、特に前記衣料品をクリップで挟むことができる、クリップ式ハンガーに関するものである。
従来、ズボンやスカート等の衣料品を吊下げるための業務用ハンガーには、吊下げ用のポールに当該ハンガーを引っ掛けるためのフック部を具備したハンガー本体と、該ハンガー本体の両端に前記衣料品を挟むためのクリップ部を具備して構成されたものが多種あった。これらハンガーのクリップ部は、一対のクリップ片に、該クリップ片の先端部を閉じるためのバネ部材を係着して構成され、該バネ部材の弾性力で前記衣料品を挟んだ後、ハンガー本体のフック部を吊下げ用のポールに引っ掛けて使用していた。
近年、縫製後の衣料品を出荷する際には、購入者が安心して使用するための検査手段として、縫製時に使用した縫い針や止め針等が残っていないかどうかを検査するための検針機を通す必要がある。しかし、従来の金属製のバネ部材を使用したハンガーは検針機が誤作動しやすいため、バネ部材の材質は金属に代わり合成樹脂が主流となっている。
上記合成樹脂製のバネ部材は金属製のバネ部材に比べて挟持力が劣るため、クリップ片の先端部に摩擦力のあるウレタンゴムを係着したハンガーもある。しかし、衣料品を長期間に亘り同じハンガーで挟んでいると、前記ウレタンゴムの劣化により衣料品が汚れることが多々あった。
また、従来のハンガーのクリップ部の構造は洗濯挟みに類似しており、上記ウレタンゴムの係着と同様に幾つかのパーツを組み合わせる必要があり、コストが掛かっていた。
このため、本願出願人は、フック部とハンガー本体とクリップ部を合成樹脂で一体成型し、挟持力を強化したバネ部材を組み合わせて上記問題点をクリアーしたクリップ式ハンガーを使用してきた。
図2は従来のクリップ式ハンガーの外観図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。該図に示すように、クリップ式ハンガー1は、フック部3を具備したハンガー本体2と、該ハンガー本体2の両端に衣料品を挟むためのクリップ部4とを合成樹脂で一体成型して構成する。クリップ部4は、本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとをヒンジ8にて蝶着し、肉厚にして挟持力を強化した合成樹脂製のバネ部材5を保持部7にて摺動可能に保持するとともに、前記本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cの各表面に形成した凸部9により構成された溝部10に前記バネ部材5を挟着して構成する。
しかしながら、上記従来のクリップ式ハンガー1のクリップ部4において、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cの先端側の挟持側クリップ片4cの面は平坦で直線的であるため、本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cの先端側の挟持側クリップ片4cとの接触部は両クリップ片の先端部において線接触であった。このため、両クリップ片が衣料品と接触する面積も狭く摩擦力も弱いため、保持力が弱いという問題点があった。
図4は従来のクリップ式ハンガーのクリップ部の左側面図であり、(a)は本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとが開いた状態で、バネ部材5を符号aの方向に押し込むことにより、前記本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとが閉じることを示している。また、(b)は本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとが閉じた状態で、符号Bの円内に示すように本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cの先端側の挟持側クリップ片4cとの接触部は両クリップ片の先端部のみで線接触していることを示している。なお、バネ部材5の後端部は、保持部7より当該バネ部材5が容易に抜け落ちることを防止するための逆鉤部6が形成されている。
本考案は、上記問題点を解決するために成されたものであり、検針機を誤作動させず且つ安価に製造できるとともに衣料品への保持力が高い、クリップ式ハンガーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本考案のクリップ式ハンガーにあっては、フック部を具備したハンガー本体と、該ハンガー本体の両端に衣料品を挟むためのクリップ部とを合成樹脂で一体成型して構成し、クリップ部は、平板状の本体側クリップ片と、先端側の挟持側クリップ片が円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片とをヒンジにて蝶着し、肉厚にして挟持力を強化した合成樹脂製のバネ部材を保持部にて摺動可能に保持するとともに、前記本体側クリップ片と、“く字状”に形成した挟持側クリップ片の各表面に形成した凸部により構成された溝部に前記バネ部材を挟着して構成する。
本考案のクリップ式ハンガーをズボンやスカート等の衣料品を吊下げるための業務用ハンガーに使用すれば、フック部とハンガー本体とクリップ部が合成樹脂で一体成型されるとともにバネ部材も合成樹脂製であるため、検針機を誤作動させず且つ安価に製造できるという効果を奏する。また、本体側クリップ片と、先端側の挟持側クリップ片が円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片との接触部は両クリップ片の先端部において面接触となるため、両クリップ片が衣料品と接触する面積も広く摩擦力も強くなり、衣料品への保持力が高まるという絶大なる効果を奏する。
本考案を実施するための最良の形態を図を用いて説明する。
図1は本考案のクリップ式ハンガーの外観図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。該図に示すように、フック部3を具備したハンガー本体2と、該ハンガー本体2の両端に衣料品を挟むためのクリップ部4とを合成樹脂で一体成型して構成する。クリップ部4は、ハンガー本体2と連結した平板状の本体側クリップ片4aと、先端側の挟持側クリップ片4cが円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとをヒンジ8にて蝶着する。前記円弧は、本体側クリップ片4aの内側に向かって膨らんでいる。また、肉厚にして挟持力を強化した合成樹脂製のバネ部材5を、保持部7に設けた角穴内にて摺動可能に保持するとともに、前記本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cの各表面に形成した凸部9により構成された溝部10に前記バネ部材5を挟着して構成する。なお、本体側クリップ片4aの表面に形成した凸部9により構成された溝部は、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cの表面に形成した凸部9により構成された溝部10と略同様であるため、図示していない。
次に、図3は本考案のクリップ式ハンガーのクリップ部の左側面図であり、(a)は本体側クリップ片4aと、先端側の挟持側クリップ片4cが円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとが開いた状態で、バネ部材5を符号aの方向に押し込むことにより、前記本体側クリップ片4aと、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとが閉じることを示している。また、(b)は本体側クリップ片4aと、先端側の挟持側クリップ片4cが円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとが閉じた状態で、符号Aの円内に示すように本体側クリップ片4aと、挟持側クリップ片4b,4cの先端側の挟持側クリップ片4cとの接触部は両クリップ片の先端部において面接触していることを示している。なお、バネ部材5の後端部は、保持部7より当該バネ部材5が容易に抜け落ちることを防止するための逆鉤部6が形成されている。
以上のように構成することにより、本体側クリップ片4aと、先端側の挟持側クリップ片4cが円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cとの接触部は両クリップ片の先端部において面接触となるため、両クリップ片が衣料品と接触する面積も広く摩擦力も強くなり、衣料品への保持力が高まることになる。
図5は本体側クリップ片の正面拡大図であり、本体側クリップ片4aの内面の略中央から先端部にかけて凸線状の滑り止め11が形成されている。なお、“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cの内面も同様に、前記凸線状の滑り止めが形成されている。該滑り止め11は、上記クリップ片の先端部における挟持力と相まって、さらに衣料品への保持力を高めることになる。また、該滑り止め11を本体側クリップ片4aおよび“く字状”に形成した挟持側クリップ片4b,4cの各先端部まで配設すれば、さらに衣料品への保持力を高めることになる。
また、図6は本体側クリップ片の左側面部分拡大図であり、上記凸線状の滑り止め11の側面形状を示している。(a)は略長方形を成し、(b)は略三角形を成し、(c)は略半円形を成している。どの形状が好適かは、対象とする衣料品の種類や合成樹脂の材質等により限定することなく任意でよいが、保持力を高めるのであれば凸部の高さを高くし、角を持たせるのが好適となる。すなわち図6では、(a)>(b)>(c)の順となる。
1 クリップ式ハンガー
2 ハンガー本体
3 フック部
4 クリップ部
4a 本体側クリップ片
4b 挟持側クリップ片
4c 挟持側クリップ片
5 バネ部材
6 逆鉤部
7 保持部
8 ヒンジ
9 凸部
10 溝部
11 滑り止め
2 ハンガー本体
3 フック部
4 クリップ部
4a 本体側クリップ片
4b 挟持側クリップ片
4c 挟持側クリップ片
5 バネ部材
6 逆鉤部
7 保持部
8 ヒンジ
9 凸部
10 溝部
11 滑り止め
Claims (1)
- フック部を具備したハンガー本体と、該ハンガー本体の両端に衣料品を挟むためのクリップ部とを合成樹脂で一体成型して構成し、
クリップ部は、平板状の本体側クリップ片と、先端側の挟持側クリップ片が円弧状で全体を“く字状”に形成した挟持側クリップ片とをヒンジにて蝶着し、肉厚にして挟持力を強化した合成樹脂製のバネ部材を保持部にて摺動可能に保持するとともに、
前記本体側クリップ片と、“く字状”に形成した挟持側クリップ片の各表面に形成した凸部により構成された溝部に前記バネ部材を挟着して構成することを特徴とする、クリップ式ハンガー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008002988U JP3143768U (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | クリップ式ハンガー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008002988U JP3143768U (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | クリップ式ハンガー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3143768U true JP3143768U (ja) | 2008-08-07 |
Family
ID=43293667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3143768U (ja) |
-
2008
- 2008-04-09 JP JP2008002988U patent/JP3143768U/ja not_active Expired - Fee Related
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