JP3143208U - スライドユニット及び携帯製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動体を備えた携帯製品等に用いられるスライドユニットとして、より一層の薄厚化を可能にし、構造も簡素化して組立性も良好にしたスライドユニットを提供する。
【解決手段】固定板21と、固定板21にスライド可能に取り付けられた可動板22と、固定板21と可動板22との間に取り付けられた一本のバネ材からなる弾性部材23とを備える。弾性部材23は、波形に成形され、可動板22が移動して弾性部材23の可動板22への取付部が弾性部材23の固定板21への取付部に対して近づくことで弾性変形すると共に、弾性部材23の可動板22への取付部が弾性部材23の反転ポイントを通過することで弾性復帰し、可動板22をその移動方向に付勢するよう、固定板21と可動板22との間に取り付けられている。弾性部材は、一周以上巻回するループ状の部位を有することなく、一周未満巻回するループ部26a、26b、26cを有してなる。
【選択図】図4

Description

本考案は、スライドユニットと、このスライドユニットを備えた携帯製品に関する。
PHS(Personal Handyphone System)端末を含む携帯電話や、デジタルカメラ等の携帯製品として、スライドカバーや可動ディスプレイ(可動表示部)を備えたものが知られている。このような携帯製品としては、スライド開閉するスライドカバーや可動ディスプレイ(可動表示部)でキー操作部を覆う構造のものが提供されている。
ところで、一般に携帯製品にあっては、携帯し持ち歩く必要があるため、小型・薄型であることが望まれている。したがって、前記したような可動表示部などを備えた携帯製品にあっても、携帯製品自体の小型化・薄型化を可能にした、スライドカバーや可動ディスプレイ(可動表示部)の移動機構、すなわちスライドユニットの提供が望まれている。
このような背景のもとに従来では、特開2000−050204号公報に記載されているように、特にスライドカバーの開閉操作が容易な携帯製品と、この携帯製品に好適に用いられて、携帯製品自体の小型化・薄型化を可能にするスライドユニットとが提供されている。
このスライドユニットは、固定板と、該固定板に対してスライド可能に取り付けられた可動板と、これら固定板と可動板との間に取り付けられた線状あるいは細板状の弾性部材とを備え、前記弾性部材は波形に成形されてなり、かつ、該弾性部材は、前記可動板が移動して該弾性部材の前記可動板への取付部が該弾性部材の前記固定板への取付部に対して近づくことで弾性変形するとともに、該弾性部材の前記可動板への取付部が該弾性部材の反転ポイントを通過することで弾性復帰し、可動板をその移動方向に付勢するよう、前記固定板と可動板との間に取り付けられたものである。
ところが、前記の特開2000−050204号公報に記載されたスライドユニットは、前記弾性部材の波形における山部又は谷部に少なくとも一周巻回したループ部を有し、したがって弾性部材を構成するバネ材が部分的に重なっている。よって、このループ部がバネ材の線径の2倍以上の厚さになってしまうため、弾性部材そのものの厚さが厚くなってしまい、スライドユニットのより十分な薄厚化が損なわれている。
また、このスライドユニットでは、例えば2本のバネ材を用いて弾性部材を形成し、これらバネ材を左右対称に配置しているので、構造が複雑になり、部品点数も多くなっている。
本考案は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、スライドカバーや可動表示体等の可動体を備えた携帯製品などに用いられるスライドユニットとして、より一層の薄厚化を可能にし、しかも構造もより簡素化して組立性等もより良好にしたスライドユニットと、これを備えてなる携帯製品とを提供することにある。
本考案のスライドユニットは、固定板と、該固定板に対してスライド可能に取り付けられた可動板と、これら固定板と可動板との間に取り付けられた一本のバネ材からなる線状の弾性部材と、を備え、
前記弾性部材は波形に成形されてなり、かつ、該弾性部材は、前記可動板が移動して該弾性部材の前記可動板への取付部が該弾性部材の前記固定板への取付部に対して近づくことで弾性変形するとともに、該弾性部材の前記可動板への取付部が該弾性部材の反転ポイントを通過することで弾性復帰し、可動板をその移動方向に付勢するよう、前記固定板と可動板との間に取り付けられてなり、
前記弾性部材は、一周以上巻回するループ状の部位を有することなく、一周未満巻回するループ部を有して形成されていることを特徴としている。
このスライドユニットによれば、基本的に固定板と可動板と弾性部材とによって構成されているため、全体が単純な構成となってユニット自体の小型化・薄型化が可能となり、さらにこのユニットを用いた製品の小型化・薄型化を図ることも可能になる。また、弾性部材の反転ポイントを通過させることで、この弾性部材の弾性復帰力によって可動板をその移動方向に付勢するように構成しているので、複雑な機構を要することなく容易に可動板の移動をなさせることが可能になる。
さらに、弾性部材が一本のバネ材からなっているので、部品点数が少なく、その分、構造も簡易になり、したがって組立性などが向上する。
また、前記弾性部材は、一周以上巻回するループ状の部位を有することなく、一周未満巻回するループ部を有して形成されているので、弾性部材を構成するバネ材が重なることがなく、したがって弾性部材はそのループ部もバネ材の線径に等しい最小限の厚さとなるため、スライドユニットをより十分に薄厚化することが可能になる。
また、前記スライドユニットにおいては、前記弾性部材の前記固定板への取付部と、前記可動板への取付部とが、前記ループ部からなっているのが好ましい。
このようにすれば、取付部について特殊な加工を必要とすることなく、一周未満巻回するだけの簡易な加工で取付部を形成することができる。
また、このスライドユニットにおいては、前記可動板に雄ねじが螺着され、前記弾性部材の前記可動板への取付部は、そのループ部が前記雄ねじの先端部に外挿することで、該雄ねじを介して前記可動板に取り付けられていてもよい。
このようにすれば、可動板への弾性板の取付構造を簡易することができ、したがってその組立を容易に行うことができる。
また、前記スライドユニットにおいては、前記固定板に突起部が形成され、前記弾性部材の前記固定板への取付部は、そのループ部が前記突起部に嵌遊した状態で取り付けられてなるのが好ましい。
このようにすれば、可動板の移動に伴われて弾性部材の取付部が動作した際、この取付部が突起部に対して回動し易くなり、したがって繰り返しの使用にも取付部に疲労劣化が生じることなく、初期の性能が長期的に維持されるようになる。
また、前記スライドユニットにおいては、前記弾性部材は、その波形における山部又は谷部に、前記ループ部を有しているのが好ましい。
このようにすれば、弾性部材の弾性変形・弾性復帰によって広くなったり狭くなったりする波形の山部又は谷部にループ部を有しているので、弾性部材の伸縮が容易になるとともに、その耐久性が高くなる。
本考案の携帯製品は、機器本体と、該機器本体に取り付けられた可動体とを備え、前記可動体が、前記機器本体の操作部または機能部を形成した機能面の少なくとも一部を覆う状態と、この機能面を露出させる状態との間を移動可能に取り付けられてなる携帯製品において、
前記機器本体と前記可動体との間に、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスライドユニットが、その固定板が前記機器本体と前記可動体との一方に取り付けられ、可動板が前記機器本体と前記可動体との他方に取り付けられられた状態に設けられていることを特徴としている。
この携帯製品によれば、機器本体と可動体との間に前記スライドユニットを設けたので、前述したようにこのスライドユニットの小型化・薄型化により、携帯製品自体も小型化・薄型化が図られたものとなる。特に、弾性部材がそのループ部もバネ材の線径に等しい最小限の厚さとなるため、スライドユニットがより十分に薄厚化し、これによって携帯製品自体の薄型化が顕著になる。
また、前述したように前記スライドユニットが、複雑な機構を要することなく容易に可動板の移動をなさせることができるようになっているので、これを備えた携帯製品は、特に可動体の開閉操作が容易なものとなる。
さらに、前記スライドユニットが、部品点数が少なく、構造も簡易になっていて組立性などが向上しているので、携帯製品自体の組立性なども向上する。
また、前記携帯製品においては、前記スライドユニットの固定板が、前記機器本体の機能面と前記可動体の内面とのうちの一方に取り付けられ、可動板が、前記機器本体の機能面と前記可動体の内面とのうちの他方に取り付けられられているのが好ましい。
このようにすれば、機器本体の機能面とこれに対向する可動体の内面との間にスライドユニットを配するので、これら機器本体の機能面と可動体の内面とにスライドユニットの固定板や可動板を直接接続することができ、したがって携帯製品自体の薄厚化をより容易にし、かつ、その組立性も良好にすることができる。
本考案のスライドユニットにあっては、ユニット自体の小型化・薄型化が可能となっており、特に、弾性部材がそのループ部もバネ材の線径に等しい最小限の厚さとなっているため、スライドユニットがより十分に薄厚化し、これによってこのスライドユニットを用いた製品の小型化・薄型化を図ることができる。
また、弾性部材の反転ポイントを通過させることで、この弾性部材の弾性復帰力によって可動板をその移動方向に付勢するように構成しているので、複雑な機構を要することなく容易に可動板の移動をなさせることができる。よって、このスライドユニットを用いた製品において、例えば移動部材(可動体)を可動板に取り付けておくことにより、この移動部材を容易に移動させることができ、したがってその操作性を向上することができる。
さらに、弾性部材が一本のバネ材からなっているので、部品点数が少なく、その分、構造も簡易になり、したがって組立性などを向上して生産性を高めることができる。
本考案の携帯製品にあっては、前述したようにスライドユニットの小型化・薄型化により、携帯製品自体の小型化・薄型化を図ることができる。
また、前述したように前記スライドユニットが、複雑な機構を要することなく容易に可動板の移動をなさせることができるようになっているので、これを備えた携帯製品は、特に移動部材(可動体)の開閉操作が容易に行えるようになり、したがってその操作性が向上したものとなる。
さらに、前記スライドユニットが、部品点数が少なく、構造も簡易になっていて組立性などが向上しているので、携帯製品自体の組立性なども向上してその生産性を高めることができる。
以下、本考案を詳しく説明する。
図1(a)、(b)、図2は、本考案に係る携帯製品としての携帯電話の一実施形態を示す図であり、図3は本考案のスライドユニットの一実施形態を示す図である。これらの図において符号1は携帯電話である。この携帯電話1は、図1、図2に示すように機器本体2とこれに取り付けられた可動表示部3とを有し、図3に示すようにこれら機器本体2と可動表示部3との間にスライドユニット20を有したものである。
機器本体2は、図1(a)に示すように略直方体状の筺状のもので、一方の面を機能面2aとし、この機能面2aの一方の側(下側)にキー操作部(操作部)4や送話部(機能部)5を形成したものである。この機器本体2の機能面2a側には、可動表示部3が取り付けられている。可動表示部3は、中央部にディスプレイ6を有し、このディスプレイ6の上側に受話部7を形成し、下側に操作部8を形成したものである。なお、この可動表示部3あるいは機器本体2には、受信用のアンテナ(図示せず)が内蔵されている。
また、可動表示部3には、ディスプレイ6を形成した面と反対側の面となる裏面に、図2に示すように凹部9が形成されている。一方、機器本体2にも、前記機能面2aの上側、すなわち図1(a)においてキー操作部4の上側となる、可動表示部3の下に隠れた部位にも、凹部(図示せず)が形成されている。そして、これら可動表示部3の凹部9と機器本体2の凹部とによって形成される空間部に、図3に示すようにスライドユニット20が配設されている。
スライドユニット20は、図3、図4に示すように固定板21と、該固定板21に対してスライド可能に取り付けられた可動板22と、これら固定板21と可動板22との間に取り付けられた一本のバネ材からなる線状の弾性部材23と、を備えて構成されたものである。固定板21は、機器本体2の機能面2a側に取り付けられ固定されたもので、矩形板状の固定板本体21aと、その長辺側に形成された一対の側板21b、21bとからなるものである。固定板本体21aには、その中央部に、長辺方向に沿う長孔24が形成されており、一対の側板21b、21bのそれぞれの近傍には、突起部25が形成されている。
これら一対の突起部25、25は、側板21bより低い高さに形成されたもので、前記の弾性部材23を取り付けたものである。弾性部材23は、図5に示すように一本のバネ材によって形成された線状のもので、全体が波形に成形されたものである。この弾性部材23を構成するバネ材は、ステンレスや高張力鋼などの金属、あるいは合成樹脂等からなるもので、本実施形態では線径が0.5mm程度のステンレス製のものが用いられている。波形の形状については、特に限定されることはないものの、本実施形態では図5に示すように平面視で左右対称に形成され、対称線Lの左側、右側がそれぞれ、略W字状となるように成形されている。
すなわち、本実施形態の弾性部材23は、波形に成形された一方の側(図5の図面において上側)に山部を二つと谷部を三つ形成し、逆に他方の側(図5の図面において下側)に山部を三つと谷部を二つ形成したものである。そして、特に本実施形態では、バネ材の両端部と、各谷部あるいは山部とに、バネ材を一周未満巻回してなるループ部26a、26b、26cを形成している。これらループ部26a、26b、26cのうち、バネ材の両端部に形成されたループ部26aは、図3、図4に示したように、前記突起部25に対しあそびを持って嵌合する嵌遊した状態で取り付けられた、取付部となっている。
また、これらループ部26a、26aは、その間隔が、図5に示したように弾性変形していない状態での間隔に比べ、狭められた状態に加圧され、したがって弾性変形した状態で前記突起部25に取り付けられている。すなわち、突起部25、25間の間隔は、図5に示したループ部26a、26a間の間隔に比べて狭く形成されており、したがってこれら突起部25、25に取り付けられたことにより、弾性部材23は弾性変形した状態で固定板21に取り付けられている。
また、この弾性部材23の中央の谷部に形成されたループ部26bは、後述するように可動板22に取り付けられた取付部となっている。さらに、これらループ部26aとループ部26bとの間の山部に形成されたループ部26cは、可動板22の移動に伴って弾性部材23が弾性変形・弾性復帰する際、特に山部(あるいは谷部)が広くなったり狭くなったりする度合いが高くなることから、ここにバネ材を一周未満巻回させたことで、バネ材の伸縮を容易にするとともに、その耐久性を高めたものである。
ここで、ループ部26a、26b、26cについて、それぞれバネ材を一周以上巻回させることなく、一周未満巻回させているのは、一周以上巻回させると当然バネ材が重なる部位が形成され、これによって弾性部材23の厚さが厚くなってしまうからである。すなわち、弾性部材23は後述するように弾性変形・弾性復帰させられるが、その際に可動表示部3の内面に干渉されずに変形の自由度が確保されるよう、固定板21の側板21bの高さが弾性部材23の厚さより高く形成されている。したがって、弾性部材23の厚さが厚くなってしまうと、その分、側板21bの高さを高くする必要があり、結果的にスライドユニット20の厚さが厚くなってしまい、その薄厚化が損なわれてしまう。これに対して本考案では、バネ材を一周未満巻回させてループ部26a、26b、26cを形成しているので、バネ材が重なる部位が形成されず、したがって弾性部材23はそのループ部26a、26b、26cにおいてもバネ材の線径に等しい最小限の厚さ、すなわち0.5mm程度となるため、スライドユニット20をより十分に薄厚化することが可能になっている。
可動板22は、図2、図3、図4に示すように、可動表示部3の裏面側の前記凹部9内に取り付けられ固定されたもので、矩形板状の可動板本体22aと、一対の側板22b、21bとからなるものである。側板22bの端縁側には、内側に折曲してなる折曲部22cが形成されており、図6に示すようにこの折曲部22cと可動板本体22aとの間には、前記固定板21の側端部が挟持されている。このような構成によって可動板22は、固定板21に対して相対的に移動可能(スライド可能)になっている。
可動板本体22aには、その外面側の中央部に凸部27が形成されており、この凸部27には雌ねじ部28が形成されている。この雌ねじ部28には、図4、図7に示すように雄ねじ29が螺着されている。雄ねじ29は、頭部29aと螺子部29bと軸部29cとからなるもので、螺子部29bが前記雌ねじ部28に螺合したことにより、前記凸部27に取り付けられている(螺着されている)。また、雄ねじ29は、図7に示すように凸部27に螺着した状態で、その先端部である軸部29cが、前記弾性部材23のループ部26b内を貫通(内挿)し、固定板21の長孔24内に挿入されている。
このような構成によってループ部26bは、雄ねじ29を介して可動表示部3に取り付けられており、可動表示部3の移動に伴われて固定板本体21a上を移動するようになっている。また、その際、雄ねじ29の軸部29cが長孔24に挿入されてこの長孔24に案内されることにより、ループ部26bも長孔24の長さ方向に沿って移動するようになっている。さらに、長孔24は、雄ねじ29を案内するとともに、その両端部において雄ねじ29の移動を停止させ、したがって固定板21に対する可動板22の相対的な移動を停止させる、ストッパーとしても機能するようになっている。
なお、ループ部26bは前記したように一周未満巻回したことで形成されているため、このループ部26bの開口が拡がってしまうと、雄ねじ29の軸部29cがこの開口からすり抜けてしまうおそれがある。そこで、このようなおそれを解消するため、例えば接着剤やろう材等で前記開口を塞ぎ、あるいは軸部29cとループ部26bとを固定する等の手段を講じておくのが好ましい。また、特にこのループ部26bについては、その巻回する量を一周に近くし、開口が例えば1mm以下となるように形成しておくのが好ましい。
また、図2に示したように前記可動表示部3の裏面には、凹部9の両側にガイド溝10が形成されている。一方、機器本体2の機能面側には、前記ガイド溝10に移動可能に係合する係合部(図示せず)が形成されている。このような構成によって携帯電話1は、機器本体2に対して可動表示部3が前記ガイド溝10の長さ方向に沿って相対的に移動可能(スライド)可能になっており、図1(a)に示したように機器本体2のキー操作部4等を開いた状態と、図1(b)に示したように閉じた状態とを容易に切り替えることができるようになっている。そして、このように可動表示部3が機器本体2に対して移動(スライド)した際、可動表示部3に固定された前記可動板22が、機器本体2に固定された固定板21に対して移動(スライド)するようになっている。
可動板22が固定板21に対して移動(スライド)すると、これら固定板21と可動板22との間に取り付けられた弾性部材23は、図8に示すように特に可動板22に雄ねじ29を介して取り付けられたループ部26b側が、固定板21の突起部25に取り付けられたループ部26aを中心にしてこれらループ部26a、26a間を回動移動する。なお、相対的に見れば、固定板21に取り付けられたループ部26a側が、可動板22に取り付けられたループ部26bを中心にしてその外側を回動移動するようにもなっている。
また、図8では、弾性部材23が実線で示されている状態が、図1(a)に示したように可動表示部3が機器本体2に対して開いた状態に対応し、弾性部材23が破線で示されている状態が、図1(b)に示したように可動表示部3が機器本体2に対して閉じた状態に対応している。なお、弾性部材23が二点鎖線で示されている状態は、可動表示部3が機器本体2に対して開いた状態から閉じた状態に、あるいは閉じた状態から開いた状態に移行する途中の状態を、示している。
図1(a)に示したように可動表示部3を機器本体2に対して開いた状態から、図1(b)に示したように可動表示部3を機器本体2に対して閉じた状態にすると、可動板22の移動に伴ってループ部26bとループ部26aとの間の距離(雄ねじ29と突起部25との間の距離)が変位することから、弾性部材23はこの変位量に応じて伸縮する。すなわち、弾性部材23は図8において実線で示す状態から二点鎖線で示す状態を経て、破線で示す状態に変位する。なお、図8は弾性部材23の相対的な動作(変位)を模式的に示したものであり、固定板21の突起部25に取り付けられたループ部25a側を固定側とし、可動板22に雄ねじ29を介して取り付けられたループ部26b側を移動側としている。
ここで、弾性部材23の動作について説明すると、まず、図8中実線で示す状態では、弾性部材23はその弾性復帰力により波形を広げる方向、すなわちループ部26bに対してループ部26aをそれぞれ離間させる方向に付勢しており、したがって図4中において可動板22を矢印X方向に付勢している。ただし、この状態では、可動板22の雄ねじ29が長孔24の一端側に係止していることから、可動板22の矢印X方向への移動は、これ以上なされないようになっている。
また、このような状態から、弾性部材23の弾性復帰力に抗する力で可動表示部3(可動板22)を閉じる方向に移動させると、図8に示すようにループ部26bがループ部26aに近づいていく。すると、これらループ部26bとループ部26aとの間の距離が短くなることにより、弾性部材23は圧縮され、弾性変形する。そして、図8中二点鎖線で示すように、ループ部26bがループ部26aに最も近づき、二つのループ部26aとこれらの間のループ部26bとが一直線状に並ぶと、弾性部材23は固定板21に対して可動板22を移動させる方向、すなわち図4中の矢印X方向に付勢する力がゼロになる。そして、この位置が弾性部材23の反転ポイントとなる。
そして、さらに可動表示部3を閉じる方向に移動させるべく、可動板22に相対的に力を加えていくと、弾性部材23のループ部26bが反転ポイントを通過することにより、弾性部材23は弾性復帰を起こす。これにより、可動板22は弾性部材23によってその移動方向(図4中の矢印Y方向)に付勢される。したがって、可動板22に対してその移動方向に力を加えなくても、弾性部材23の付勢力によって可動板22が自動的に移動するようになる。そして、このような移動が進むと、可動板22の雄ねじ29が図4に示した長孔24の他端側に係止するようになり、移動が停止する。このとき、弾性部材23は図8中破線で示すように弾性変形し、弾性部材23はその弾性復帰力によって可動板22をその移動方向(図4中の矢印Y方向)に付勢しているので、可動板22はその位置において安定し、可動表示部3は図1(b)に示した閉じた状態を保持するようになる。
なお、前記の携帯電話1では、弾性部材23が図8中破線で示す状態、すなわち図1(b)に示したように可動表示部3が機器本体2を閉じた状態にする位置に到ると、図示しない公知のロック機構が働き、可動表示部3が機器本体2に対して固定されるように構成してもよい。このようなロック機構については、可動表示部3と機器本体2との間に設けてもよく、また、可動板22と固定板21との間に設けてもよい。このロック機構にはロック解除ボタン(図示せず)を連結しておき、このロック解除ボタンを、例えば機器本体2の側面などに設けておく。そして、これを押圧することでロックを解除し、再度可動表示部3を開くことができるように構成する。
また、図1(b)に示したように可動表示部3を機器本体2に対して閉じた状態から、図1(a)に示したように機器本体2に対して開いた状態に移動(スライド)させるには、例えば前記ロック解除ボタンを押圧してロックを解除した後、可動表示部3を押圧して機器本体2に対して移動させる。すると、弾性部材23は、可動表示部3を閉じる場合と逆に動作し、図8中破線で示す状態から二点鎖線で示す反転ポイントを経て、図8中実線で示す状態になる。その際、弾性部材23のループ部26bが反転ポイントを通過することにより、弾性部材23は弾性復帰を起こす。これにより、可動板22は弾性部材23によってその移動方向(図4中の矢印X方向)に付勢される。したがって、可動板22に対してその移動方向に力を加えなくても、弾性部材23の付勢力によって可動板22が自動的に移動し、機器本体2に対して開いた状態になる。
このような構成からなるスライドユニット20を備えた携帯電話1にあっては、使用状態では図1(a)に示したように可動表示部3が開かれ、したがってキー操作部4や送話部5が可動表示部3によって覆われることなく、露出した状態となる。
また、使用を終了し、この開いた状態から可動表示部3を閉じるには、例えば機器本体2を一方の手で持ち、その状態で他方の手で可動表示部3をスライドさせることにより、可動表示部3を容易に閉じることができる。
このとき、移動初期においては、弾性部材23は前述したように弾性変形する。そして、特に弾性部材23の可動板22への取付部であるループ部26bが前記の反転ポイントを通過すると、弾性部材23はそれまで弾性変形を進めていた状態から一転して弾性復帰を起こすようになり、その後はこの弾性復帰力による付勢力によって可動板22が容易に移動する。これにより、可動表示部3も円滑にスライドし、図1(b)に示したようにキー操作部4や送話部5を覆った状態に閉じるようになる。
また、このようにして閉じた後、再度使用する場合には、機器本体2を一方の手で持ち、その状態で他方の手で可動表示部3をスライドさせることにより、可動表示部3を開く。その場合にも、弾性部材23の作用により、この弾性部材23の反転ポイントまではある程度の力が必要になるものの、これを通過させた後には弾性部材23の付勢力が作用することにより、可動板22が容易に移動して可動表示部3も円滑にスライドし、図1(a)に示したようにキー操作部4や送話部5を露出させた状態に開くようになる。
このような携帯電話1におけるスライドユニット20によれば、特に弾性部材23がそのループ部26a、26b、26cもバネ材の線径に等しい最小限の厚さとなっているため、スライドユニットがより十分に薄厚化し、これによってこのスライドユニット20を用いた製品の小型化・薄型化を図ることができる。
また、弾性部材の反転ポイントを通過させることで、この弾性部材の弾性復帰力によって可動板をその移動方向に付勢するように構成しているので、複雑な機構を要することなく容易に可動板22の移動をなさせることができる。よって、このスライドユニット20を用いた製品において、例えば移動部材(可動表示部3)を可動板22に取り付けておくことにより、この移動部材を容易に移動させることができ、したがってその操作性を向上することができる。
さらに、弾性部材23が一本のバネ材からなっているので、部品点数が少なく、その分、構造も簡易になり、したがって組立性などを向上して生産性を高めることができる。例えば、このスライドユニット20を組み立てるには、まず、一対の突起部25にループ部26aを嵌め込んで嵌遊させ、その状態で固定板21の側板21bに可動板22の側板22b及び折曲部22cを外挿して固定板21に可動板22をスライド可能に取り付ける。その後、可動板の位置を調整して凸部27の位置をループ部26bに合わせ、その状態で凸部27に雄ねじ29を螺合し、軸部29cをループ26bに貫通させて長孔24に挿通する。このように、このスライドユニット20にあってはその組立が極めて容易になり、したがって生産性が格段に向上したものとなる。
また、前記携帯電話1によれば、機器本体2と可動表示部3(可動体)との間に前記スライドユニット20を設けたので、前述したようにこのスライドユニット20の小型化・薄型化により、携帯電話1自体も小型化・薄型化が図られたものとなる。特に、弾性部材23がそのループ部26a、26b、26cもバネ材の線径に等しい最小限の厚さとなるため、スライドユニット20がより十分に薄厚化し、これによって携帯電話自体の薄型化が顕著になる。
また、前述したように前記スライドユニットが、複雑な機構を要することなく容易に可動板の移動をなさせることができるようになっているので、これを備えた携帯電話1は、特に可動表示部3の開閉操作が容易なものとなる。
さらに、前記スライドユニット20が、部品点数が少なく、構造も簡易になっていて組立性などが向上しているので、携帯電話1自体の組立性なども向上する。
なお、本考案は前記実施形態に限定されることなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、弾性部材の形状については、図5に示した形状に限定されることなく、種々の形状が採用可能である。
また、前記実施形態では、本考案の携帯製品として、キー操作部4等を可動表示部3で覆う構成の携帯電話1を示したが、本考案はこれに限定されることなく、例えば携帯電話において、そのカメラ部やフラッシュを可動表示部で覆う構成のものや、デジタルカメラにおいてそのレンズ部を可動表示部で覆う構成のものなどにも適用可能である。
さらに、本考案のスライドユニットは、携帯製品以外にも、例えば自動車等の内装ユニットや、家具等における各種の開閉機構などにも、適用可能である。
(a)、(b)は本考案の携帯電話の一実施形態の、概略構成を示す斜視図である。 本考案の携帯電話の一実施形態の、概略構成を示す斜視図である。 本考案のスライドユニットの一実施形態の概略構成を示す分解斜視図である。 本考案のスライドユニットの一実施形態の概略構成を示す分解斜視図である。 弾性部材の形状を示す平面図である。 スライドユニットの突起部周辺における要部断面図である。 スライドユニットの凸部周辺における要部断面図である。 スライドユニットにおける弾性部材の動作を説明するための模式図である。
符号の説明
1…携帯電話、2…機器本体、3…可動表示部、4…キー操作部(操作部)、5…送話部(機能部)、20…スライドユニット、21…固定板、22…可動板、23…弾性部材、25…突起部、24…長孔、26a、26b、26c…ループ部、27…凸部、28…雌ねじ部、29…雄ねじ

Claims (7)

  1. 固定板と、該固定板に対してスライド可能に取り付けられた可動板と、これら固定板と可動板との間に取り付けられた一本のバネ材からなる線状の弾性部材と、を備え、
    前記弾性部材は波形に成形されてなり、かつ、該弾性部材は、前記可動板が移動して該弾性部材の前記可動板への取付部が該弾性部材の前記固定板への取付部に対して近づくことで弾性変形するとともに、該弾性部材の前記可動板への取付部が該弾性部材の反転ポイントを通過することで弾性復帰し、可動板をその移動方向に付勢するよう、前記固定板と可動板との間に取り付けられてなり、
    前記弾性部材は、一周以上巻回するループ状の部位を有することなく、一周未満巻回するループ部を有して形成されていることを特徴とするスライドユニット。
  2. 前記弾性部材の前記固定板への取付部と、前記可動板への取付部とが、前記ループ部からなっていることを特徴とする請求項1記載のスライドユニット。
  3. 前記可動板に雄ねじが螺着され、前記弾性部材の前記可動板への取付部は、そのループ部が前記雄ねじの先端部に外挿することで、該雄ねじを介して前記可動板に取り付けられていることを特徴とする請求項2記載スライドユニット。
  4. 前記固定板に突起部が形成され、前記弾性部材の前記固定板への取付部は、そのループ部が前記突起部に嵌遊した状態で取り付けられてなることを特徴とする請求項2又は3に記載スライドユニット。
  5. 前記弾性部材は、その波形における山部又は谷部に、前記ループ部を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載スライドユニット。
  6. 機器本体と、該機器本体に取り付けられた可動体とを備え、前記可動体が、前記機器本体の操作部または機能部を形成した機能面の少なくとも一部を覆う状態と、この機能面を露出させる状態との間を移動可能に取り付けられてなる携帯製品において、
    前記機器本体と前記可動体との間に、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスライドユニットが、その固定板が前記機器本体と前記可動体との一方に取り付けられ、可動板が前記機器本体と前記可動体との他方に取り付けられられた状態に設けられていることを特徴とする携帯製品。
  7. 前記スライドユニットは、その固定板が、前記機器本体の機能面と前記可動体の内面とのうちの一方に取り付けられ、可動板が、前記機器本体の機能面と前記可動体の内面とのうちの他方に取り付けられられていることを特徴とする請求項6記載の携帯製品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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