JP3142968U - 主軸装置の切削屑排出構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】切削排出効果を向上できる主軸装置の切削屑排出構造を提供する。
【解決手段】主軸3に形成された工具ホルダを支持するためのテーパ穴3aに複数の空気通路7を開口させ、該空気通路7から空気を吹き出すことにより、前記テーパ穴3aと工具ホルダとの間に切削屑が噛み込むのを防止するようにした主軸装置の切削屑排出構造において、前記空気通路7の空気をテーパ穴3a内に吐出する吐出部7aは、主軸軸線A方向に見たとき該主軸軸線Aを通る直線Bからオフセットされた位置に、かつ該直線Bと平行に形成されており、さらに主軸軸線Aと直角方向に見たとき、該主軸軸線Aに直交する直線dに対して反工具ホルダ側に傾斜するように形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】主軸3に形成された工具ホルダを支持するためのテーパ穴3aに複数の空気通路7を開口させ、該空気通路7から空気を吹き出すことにより、前記テーパ穴3aと工具ホルダとの間に切削屑が噛み込むのを防止するようにした主軸装置の切削屑排出構造において、前記空気通路7の空気をテーパ穴3a内に吐出する吐出部7aは、主軸軸線A方向に見たとき該主軸軸線Aを通る直線Bからオフセットされた位置に、かつ該直線Bと平行に形成されており、さらに主軸軸線Aと直角方向に見たとき、該主軸軸線Aに直交する直線dに対して反工具ホルダ側に傾斜するように形成されている。
【選択図】図2
Description
本考案は、テーパ穴と工具ホルダとの間に切削屑が噛み込むのを防止する主軸装置の切削屑排出構造に関する。
テーパ穴と工具ホルダとの間に切削屑が噛み込むのを防止する構造として、従来、例えば特許文献1に記載されたものがある。この例では、主軸の工具ホルダを支持するテーパ穴に吐出孔を開口させており、該吐出孔は、これの軸線が主軸軸線を通る直線に対してオフセットするように形成されている。
特開平7−214454号公報
しかしながら前記従来構造では、前記吐出孔は、主軸軸線と直角方向に見たとき、その軸線が主軸軸線と直交する方向に形成されている。そのためテーパ穴のテーパ面を基準に見たとき吐出孔は工具ホルダの反対側に傾斜しており、そのため、空気は反工具ホルダ側に向けて吐出されることとなり、吐出された空気がテーパ穴の奥の方で反転して工具側に向かうこととなる。この反転によるエネルギロスにより流速が低下し、その結果、十分な切削屑排出効果が得られないといった問題があった。
本考案は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、切削排出効果を向上できる主軸装置の切削屑排出構造を提供することを課題としている。
請求項1の考案は、主軸に形成された工具ホルダを支持するためのテーパ穴に複数の空気通路を開口させ、該空気通路から空気を吹き出すことにより、前記テーパ穴と工具ホルダとの間に切削屑が噛み込むのを防止するようにした主軸装置の切削屑排出構造において、前記空気通路の空気をテーパ穴内に吐出する吐出部は、主軸軸線方向に見たとき該主軸軸線を通る直線からオフセットされた位置に、かつ該直線と平行に形成されており、さらに主軸軸線と直角方向に見たとき、該主軸軸線に直交する直線に対して反刃具側に傾斜するように形成されていることを特徴としている。
請求項2の考案は、請求項1に記載の主軸装置の切削屑排出構造において、前記吐出部は、主軸軸線と直角方向に見たとき、該吐出部の軸線と前記テーパ穴の母線とのなす角度が90°未満となるように形成されていることを特徴としている。
請求項1の考案によれば、前記空気通路の吐出部を、主軸軸線方向に見たとき該主軸軸線からオフセットされた位置に配置し、さらに主軸軸線と直角方向に見たとき、該主軸軸線に直交する直線に対して反工具ホルダ側に傾斜するように形成したので、テーパ穴内表面における流速のばらつきを改善でき、また吐出された空気を反転させることなく工具ホルダ側に流すことができ、切削屑の排出効果を向上できる。
請求項2の考案によれば、吐出部を、これの軸線とテーパ穴の母線とのなす角度が90°未満となるように形成したので、前記吐出された空気の反転をより確実に回避でき、それだけさらに切削屑排出効果を高めることができる。
以下、本考案の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1〜図3は、本考案の一実施形態に係る主軸装置の切削屑排出構造を説明するための図である。
図において、1は主軸装置である。この主軸装置1は、コラム等に軸方向に移動可能に支持される主軸頭2と、該主軸頭2内に挿入配置された主軸3とを有する。該主軸3は軸方向に間隔を開けて配置された複数の軸受4を介して前記主軸頭2より回転自在に支持されている。なお、2aは主軸頭2の先端部に設けられた端面板であり、前記軸受4の位置を規定している。
前記主軸3の先端部3cには、工具ホルダ6を固定支持するテーパ穴3aが形成され、また該主軸3には、テーパ穴3aに連続するドローバー挿入孔3bが同軸をなすように形成されている。このドローバー挿入孔3bにはドローバー5が進退可能に挿入されている。
前記テーパ 穴3a内には、工具ホルダ6が着脱可能に装着されている。この工具ホルダ6は、前記テーパ穴3aに嵌合するテーパ部6aと、該テーパ部6aに続いて一体形成され、工具交換アームにより把持される把持部6bと、該把持部6bに固定された刃具6cとを有する。
前記工具ホルダ6の前記テーパ部6aの後端部には係止片6dが形成されており、前記ドローバー5の先端部には係止爪5aが形成されている。前記工具ホルダ6は、係止爪5aを前記係止片6dに係止させ、前記ドローバー5を図示しない皿ばねで後方に強く引っ張ることにより、前記テーパ穴3a内に強固に固定されている。
そして前記テーパ穴3aには、2組の空気通路7が開口している。該各空気通路7は、前記主軸3の先端部3cに形成され、空気をテーパ穴3a内に所定の方向に向けて吐出する吐出部7aと、前記端面板2aに形成され、前記吐出部7aに空気を供給する供給部7bとからなる。なお、該供給部7bには空気供給源が接続されている。
前記供給部7bは、主軸軸線A方向に見たとき(図3の状態)及び該主軸軸線Aと直角の方向に見たとき(図2の状態)の何れにおいても、その軸線cが主軸軸線Aと直交するように形成されている。
一方、前記吐出部7aは、主軸軸線A方向に見たとき、該主軸軸線Aを通る直線Bに対してbだけオフセットされた位置に、かつ該吐出部7aの軸線aが前記直線Bと平行をなすように形成されている。さらに該吐出部7aは、主軸軸線Aと直角方向に見たとき、該主軸軸線Aに直交する直線dに対してその軸線aが反刃具6c側に傾斜するように形成されている。
ここで前記オフセット量bは、前記一対の吐出部7a,7aから吐出された空気が互いに衝突することがないように、かつ前記空気がテーパ穴7aの内表面に沿って流れるように設定される。これにより吐出された空気同士の衝突による流速の低下が回避される。
一方前記吐出部7aを傾斜させる場合の角度については、該吐出部7aの軸線aと前記テーパ穴3aの母線3a′とのなす角度θが90°未満に設定される。なお、このθは吐出部7aの穴あけ加工が現実に可能の範囲に限定されるのは勿論である。また前記吐出部7aの軸線aと前記主軸軸線Aとのなす角度θ′は前記角度θより小さくなる。吐出された空気はテーパ穴3aの奥側に流れることなくそのまま開口側に流れる。従って一旦テーパ穴の奥側に流れ、ここで反転することによるエネルギロスが回避される。
本実施形態の主軸装置1における工具ホルダ6の交換では、該主軸装置1が工具交換位置に移動すると、図示しない工具交換アームが工具ホルダ6を把持し、駆動機構がドローバー5を前進させる。これによりドローバー5の係止爪5aと工具ホルダ6の係止片6dとの係止が解除され、続いて工具交換アームが工具ホルダを下方に引き抜く。そして工具交換アームが180°回転し、上昇することにより次工程の工具ホルダが前記テーパ穴3a内に挿入され、これを前記ドローバー5が引っ張ることにより、工具交換動作が完了する。
この工具交換動作においては、前記空気供給源からの空気が空気通路7を通ってテーパ穴3a内に吐出されている。これにより前記工具ホルダ6のテーパ部6aとテーパ穴3aとの間に切削屑が進入するのを防止し、両者の間に切削屑が噛み込まれるのを防止する。
そして本実施形態では、前記吐出部7aを、主軸軸線A方向に見たとき、該主軸軸線Aからbだけオフセットされた位置に、かつ該吐出部7aの軸線aが前記直線Bと平行をなすように形成したので、吐出された空気同士の衝突による流速の低下を回避でき、また工具交換動作の終盤において前記テーパ穴3aとテーパ部6aで形成される環状の空間に満遍なく流速の速い空気の流れを形成できる。
また吐出部7aを、該吐出部7aの軸線aと前記テーパ穴3aの母線3a′とのなす角度θが90°未満となるように傾斜させたので、吐出された空気はテーパ穴3aの奥側に流れることなくそのまま開口側に流れ、従って空気流の反転によるエネルギロスが回避される。
このように工具交換動作において、前記空気供給源からの空気をテーパ穴3a内に吹き込んだときのテーパ穴内表面における流速のばらつきを小さくでき、また吐出された空気をテーパ穴3aの奥側で反転させることなくそのまま開口側に流すことができるので、工具ホルダ6のテーパ部6aとテーパ穴3aとの間に切削屑が進入するのを防止でき、その結果、両者の間に切削屑が噛み込まれるのを防止できる。
なお、前記実施形態では、空気通路7を2組設けた場合を説明したが、本考案の空気通路は2組に限定されるものではなく、3組以上設けても勿論構わない。
ここで、図4は、本考案におけるテーパ穴内表面における流速のばらつきの改善効果を確認するために行った実験の結果を示す。
本考案例では、吐出部の傾斜角度、オフセット量、空気通路の個数を最適化したことにより、傾斜角度を0°、オフセット量を0mm、穴個数を2個とした比較例に比べて約1.5倍の高い平均流速が得られており、かつ比較例に比べてばらつきが1/3に改善されている。
1 主軸装置
3 主軸
3a テーパ穴
3a′ テーパ穴の母線
6 工具ホルダ
6c 刃具
7 空気通路
7a 吐出部
A 主軸軸線
B 主軸軸線を通る直線
b オフセット
a 吐出部の軸線
d 主軸軸線と直交する直線
θ 吐出部の軸線とテーパ穴の母線とのなす角度
3 主軸
3a テーパ穴
3a′ テーパ穴の母線
6 工具ホルダ
6c 刃具
7 空気通路
7a 吐出部
A 主軸軸線
B 主軸軸線を通る直線
b オフセット
a 吐出部の軸線
d 主軸軸線と直交する直線
θ 吐出部の軸線とテーパ穴の母線とのなす角度
Claims (2)
- 主軸に形成された工具ホルダを支持するためのテーパ穴に複数の空気通路を開口させ、該空気通路から空気を吹き出すことにより、前記テーパ穴と工具ホルダとの間に切削屑が噛み込むのを防止するようにした主軸装置の切削屑排出構造において、
前記空気通路の、空気を前記テーパ穴内に吐出する吐出部は、主軸軸線方向に見たとき該主軸軸線を通る直線からオフセットされた位置に、かつ該直線と平行に形成されており、さらに主軸軸線と直角方向に見たとき、該主軸軸線に直交する直線に対して反刃具側に傾斜するように形成されている
ことを特徴とする主軸装置の切削屑排出構造。 - 請求項1に記載の主軸装置の切削屑排出構造において、
前記吐出部は、主軸軸線と直角方向に見たとき、該吐出部の軸線と前記テーパ穴の母線とのなす角度が90°未満となるように形成されている
ことを特徴とする主軸装置の切削屑排出構造。
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---|---|---|---|
JP2008002542U JP3142968U (ja) | 2008-04-21 | 2008-04-21 | 主軸装置の切削屑排出構造 |
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JP2010105090A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Mazda Motor Corp | 工作機械の切粉除去装置 |
KR20210093726A (ko) * | 2020-01-17 | 2021-07-28 | 애자일 윙 스마트 매뉴팩처링 컴퍼니 리미티드 | 그리퍼 장치 |
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