JP3142876U - 複合皮革生地 - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡便に外観、機能の両面において性能の優れた複合皮革生地を提供する。
【解決手段】複合皮革生地1は、皮革20と、この皮革20に積層された皮革調合成樹脂フィルム10と、皮革20と皮革調合成樹脂フィルム10の間に設置され両者を接合する接着剤30とを備えている。皮革調合成樹脂フィルム10は天然有機物微粉末を含有する。
【選択図】図1

Description

本考案は、皮革に天然有機物微粉末を含有する皮革調合成樹脂フィルムを接合した複合皮革生地に関するものである。
動物の皮は大きく分けて表皮、真皮層、皮下組織の3層で構成され、表皮と皮下組織は取り除かれて真皮層のみが鞣されて革になる。真皮層のうち、表皮に近い緻密な層を「乳頭層(銀面)」、その下にある目の粗い層を「網状層(床面)」と呼ぶ。一般に革は実用に供する場合、乳頭層及び網状層を備える真皮全部を使用するのではなく、用途に応じて適当な厚さに剥いで用いる。この上部面(銀面が表面に付いている側)は銀付き革と一般に称せられる革となり、下部面は「床革」と称せられる網状層のみの革となる。
皮革関連産業ではこの床革や、銀付き革の中でも傷や虫食い箇所を削り取って表面に銀面を十分に有していない銀付き革にも塗装仕上げを施して皮革生地として製品加工に用いている。これらの塗装仕上げをした皮革生地は例えば皮革を延ばす工程においていわゆる「アラビ」と称する、皮革の網状層の凹凸模様が塗装面に現れる現象が生じ、皮革としての品質を落としていた。この「アラビ」対策としてバインダーを含浸する方法、カゼインとバインダーとを配合した塗料で目止めする方法が考えられたが効果がなかった。
また塗膜に吸湿性、保湿性、通気性更に皮革様の風合いを付与する目的で粉末状のコラーゲンを油性塗料及び合成樹脂等に配合して塗布する方法も提案されたが、仕上がりにゴム質感、プラスチック感がのこり、風合いの点で満足できなかった。
そこでコラーゲンを含む水溶液を含む含浸剤組成物又は塗料組成物を皮革表面に含浸させた皮革生地が特開平5−59400号公報(特許文献1)に提案されている。このようなコラーゲン及び水を含む含浸剤または塗料剤を用いることによって外観、機能の両面において性能の優れた皮革生地が提供されている。
特開平5−59400号公報
しかしながら、上記引用文献1に記載の含浸剤または塗料剤を用いる皮革生地の場合、その製造に手間がかかる。引用文献1では、上記含浸剤を用いる皮革生地を製造するために、皮革に含浸剤を塗布し、減圧装置に入れて減圧浸透させ、架橋処理を行わなければならない。さらに架橋処理を行った皮革を乾燥し、表面研磨し、外観仕上げのため型を用いてプレス加工を行っている。引用文献1に記載の塗料剤を用いる場合、上記含浸剤と同様の方法で加工されている。また上記含浸剤を用いた皮革の外観仕上げ後、さらに塗料剤を塗布し乾燥させることもある。
このように引用文献1に記載のコラーゲン及び水を含む含浸剤または塗料剤を用いる場合、その製造工程が多く、製造時間がかかる。また皮革表面に水溶性の含浸剤または塗料剤を用いただけなので、用途によっては皮革生地表面の耐摩耗性が劣る場合がある。
本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、より簡便に外観、機能の両面において性能の優れた皮革生地を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案者らは鋭意研究を重ねた結果、天然有機微粉末を含有する皮革調合成樹脂フィルムを、皮革にホットメルト接着剤で貼り付けることによって、外観、風合いにおいて本革同様で更に耐摩耗性を有する複合皮革生地が簡便に作成出来ることを見いだし、本考案を完成するに至った。
すなわち本考案の複合皮革生地は、皮革と、天然有機物微粉末を含有する皮革調合成樹脂フィルムと、をホットメルト接着剤で接合して成ることを特徴とする。
上記構成によれば、皮革の表面に液体等を含浸させる等の様々な処理を施すことなく、天然有機微粉末を含有する皮革調合成樹脂フィルムを水や溶剤を含まないホットメルト接着剤で接合するだけで、より簡便に外観、機能の両面において性能の優れた皮革生地とすることが出来る。
また天然有機物微粉末を含有する皮革調合成樹脂フィルムを用いることによって複合皮革生地に吸放湿性の機能また天然皮革に近い風合いを付与することが出来る。
また皮革調合成樹脂フィルムは耐摩耗性に優れているため、皮革調合成樹脂フィルムを皮革に接合させた複合皮革生地は天然皮革と風合いは変わらずに耐摩耗性を有することが出来る。また皮革の網状層側に上記皮革調合成樹脂フィルムを接合した場合であっても、網状層の凹凸模様が表面に現れにくい。
このように天然有機微粉末を含有する皮革調合成樹脂フィルムを床革表面や銀面付き革表面に接着剤を用いて接合することによって高品位な複合皮革生地とすることが出来る。
以下本考案を更に詳細に説明する。
皮革はなめしを施された革である。なめし方法は特に限定されない。また皮革は哺乳類、は虫類、両生類、鳥類、魚類などの皮革の種類を問わない。例えば牛、馬、豚、山羊、羊、カンガルー、ダチョウ、ワニ、トカゲ、蛇、亀、鮫などの皮を用いることが出来る。また皮革は鞣しを施してあれば、銀付き革でも床革でも、また真皮全部を用いた皮革でもかまわない。また皮革は染色等で着色してあってもよい。特に牛の皮革は供給量が多く、またコスト的にも安価なため好適に用いられることが出来る。本発明に用いる皮革の厚みは1mm〜5mmが好ましい。
天然有機微粉末はコラーゲン、ケラチン、麻、綿、海綿、キチン、キトサン、ベトイン、卵殻膜、セルロース、ゼラチン、羊毛、絹の中から選択された一または二以上の材料から製造された微粉末を好適に使用できる。このような材料から製造された天然有機微粉末を合成樹脂フィルムに含有させることにより合成樹脂フィルムに好適に吸湿性、放湿性の機能を持たせることが出来る。
また天然有機物微粉末の含有量は通常1〜90wt%、好ましくは3〜60wt%、特に好ましくは5〜30wt%である。天然有機物微粉末の含有量が90wt%を超えると、樹脂が持つ柔軟性が損なわれる恐れがある。また天然有機物粉末の平均粒径としては、株式会社セイシン企業製のレーザー回析・散乱式粒度分布装置(LMS−24)で測定した値が、1〜100μmであると好ましく、3〜30μmであると更に好ましい。天然有機物粉末の粒径が合成樹脂フィルムの厚みに対して大きすぎると良好な触感が得られない可能性がある。
皮革調合成樹脂フィルムはウレタン樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、塩ビ樹脂からなる合成樹脂フィルムが好適に使用できる。特にウレタン樹脂が耐摩耗性の点で優れており好ましい。また皮革調合成樹脂フィルムの厚みは、風合い及び耐摩耗性の点から10μm〜100μmのものが好ましく、10μm〜60μmのものがより好ましい。
また皮革調合成樹脂フィルムは一種類の及び/または複数の合成樹脂フィルムからなる多層構造とすることも出来る。具体的には例えば表面層に手触り感を良好にするための層を設けた構造、下層に強度を持たせる層を設けた構造、またはこの逆の構造など、用途に応じた構成を採用することが出来る。
特に皮革調合成樹脂フィルムは少なくともウレタン樹脂層を有することが好ましい。
ウレタン樹脂層を構成するポリウレタンは反応性ウレタンプライマーと熱可塑性ポリウレタンとから形成されていることが好ましい。またポリウレタンはアクリル−ウレタン樹脂であっても良い。またポリウレタンのエラストマーを採用することが出来る。さらに必要に応じてウレタン樹脂層は多層構造を採用することも出来る。
ここで、反応性ウレタンプライマーとは、ポリイソシアネート化合物とポリヒドロキシル化合物との混合物からなり、両者が反応してポリウレタン重合体を生成する混合物をいう。具体的には、別々の溶剤に溶解した化合物を混合し、グラビアロールなどで塗布、乾燥してポリウレタン重合体とするものである。
ポリイソシアネート化合物としては、単、複芳香族環、脂肪族、脂環族系のジ、トリ、テトラ系のポリイソシアネート化合物が挙げられる。一方ポリヒドロキシル化合物としては、ポリエステルポリオール(ジオールからポリオール)、ポリエーテルポリオール(ジオールからポリオール)等が挙げられる。
さらに熱可塑性ポリウレタンとしては、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステルジオール、またはポリオキシアルキレンエーテルジオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤との重合物であり、これを溶剤に溶解させたものなどを採用できる。
ポリカーボネート系ポリオールとしては、ポリアルキレンポリカーボネート系ポリオール、一部をポリオキシアルキレン変性したポリカーボネートで置換した混合物等を採用できる。ポリエステルジオールには、例えばジオールを有するアジペート、カプロラクトン誘導体、カーボネート等を採用できる。ポリオキシアルキレンエーテルジオールとしては、例えばポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレングリコール、ポリプロピレン−エチレングリコール等を採用できる。
鎖延長剤としては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキルジオール、第1級または第2級の脂肪族ジアミンを採用できる。
溶剤としては、ポリウレタンエラストマーを溶解させる種々の溶剤を使用することが出来、例えば、N、N−ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチルなどを採用できる。
アクリル−ウレタン樹脂としては、アクリルポリオールとポリイソシアネートとの重合物を溶剤に溶解したものを用いることが出来る。
ポリウレタンはポリカーボネート系のポリウレタンとすると加水分解しにくいため好ましい。
また皮革調合成樹脂フィルムは着色されていてもよいし、シワ加工が施されていても良い。シワ加工が施されることによって手触り感及び風合いの良い皮革調合成樹脂フィルムとすることが出来る。
このシワ加工は、合成樹脂フィルムの表面側に加工されているのが好ましい。例えばシボ加工の施された離型紙上に樹脂溶液を塗布してフィルムを形成することによって合成樹脂フィルムの片面にシワ加工を施された皮革調合成樹脂フィルムを作成することが出来る。
ホットメルト接着剤は、常温では固体もしくは半固体の接着剤である。溶融状態で被着体に塗布され、冷却固化して被着体同士を接着させる。ホットメルト接着剤は水や溶剤を含まないので接着工程に乾燥工程を含まなくても良く生産性が向上する。
ホットメルト接着剤としてゴム系ホットメルト接着剤、オレフィン系ホットメルト接着剤、EVA系ホットメルト接着剤、アクリル系ホットメルト接着剤、反応性ホットメルト接着剤などが挙げられる。特に反応性ホットメルト接着剤が好ましい。反応性ホットメルト接着剤は反応基を分子内に持ったタイプのホットメルト接着剤である。反応性ホットメルト接着剤は硬化前は通常のホットメルト接着剤のように加熱により溶解するが、硬化後はさらに空気中の湿気によって架橋反応が生じ、強靱な皮膜となって加熱しても溶融化しなくなる。そのため反応性ホットメルト接着剤は耐熱性、耐久性に優れている。
本革はその形状が個々毎にまちまちであるため、複合本革生地を作成する際に合成樹脂フィルム側にホットメルト接着剤を貼付する方が好ましい。また合成樹脂フィルム作成時にホットメルト接着剤を塗布しておいてもよい。
本考案に係る複合皮革生地はその耐摩耗性の強さから家具用材料及び自動車用内装材に好適に使用することが出来る。家具用材料としてはソファーカバー、椅子カバー等が挙げられる。自動車用内装材としては、ステアリング用カバー、ギアノブ用カバー、座席シート用カバー、ドアトリム用カバー、インパネ用カバー、サンバイザー用カバー、天井用カバー等に用いることが出来る。
本考案の複合皮革生地によれば、より簡便に外観、機能の両面において性能の優れた皮革生地とすることができる。
以下に、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1には本考案の第1実施形態に係る複合皮革生地1が示されている。複合皮革生地1は、皮革20と、この皮革20に積層された皮革調合成樹脂フィルム10と、皮革20と皮革調合成樹脂フィルム10の間に設置され両者を接合する接着剤30とを備えている。皮革調合成樹脂フィルム10は図示されてはいないが、天然有機物微粉末を含有する。
この第1実施形態では皮革調合成樹脂フィルムとしてプロテインパウダーを含有したポリウレタン樹脂フィルム、また皮革20として牛革の銀付き革を用いた。また接着剤30として反応性ホットメルト接着剤を用いた。
以上のように構成された複合皮革生地1は次のように製造する。まず、予めプロテインパウダーを添加したポリウレタン樹脂をフィルム状に成形した皮革調合成樹脂フィルム10の上に反応性ホットメルト接着剤である接着剤30を塗布する。皮革20の上に接着剤30を塗布した皮革調合成樹脂フィルム10を積層し、全体を加熱圧着し、1〜2日間常温で熟成して複合皮革生地1を得る。
上記のような本考案の実施形態によれば皮革表面に含浸剤や塗料剤を用いて手間のかかる表面処理をしなくても簡便に皮革表面に吸放湿性の機能また天然皮革に近い風合いを付与することが出来る。また皮革表面に耐摩耗性のある表面を形成できる。
(第2実施形態)
図2には本考案の第2実施形態に係る複合皮革生地2が示されている。複合皮革生地2は、前記第1実施形態で示した皮革調合成樹脂フィルム10をシワ加工が施された皮革調合成樹脂フィルム11とした以外は、前記第1実施形態と同様の構成を備えているのでその詳細な説明を省略する。
このようなシワ加工が施された皮革調合成樹脂フィルム11は、シボ加工が施された離型紙上に合成樹脂溶液を塗布し、乾燥硬化させてフィルムを形成することによって製造できる。
上述のような第2実施形態によれば前記第1実施形態と同様な効果が得られるほか、皮革調合成樹脂フィルムにシワ加工が施されているので手触り感、風合い、外観において更に皮革調の合成樹脂フィルムとすることが出来る。
なお本考案は前記各実施形態に限定されるものではなく、本考案の目的を達成出来る範囲での変形、改良は、本考案に含まれるものである。例えば前記第1、第2実施形態において皮革20は銀付き革を用いたが、床革でも良いし、真皮全体を用いた革でも良い。さらに皮革調合成樹脂フィルム10、11は一層であるが、他の素材から成る層が積層されていても良い。また皮革調合成樹脂フィルムは着色されていても良い。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
ポリカーボネート系ポリウレタン溶液中に平均粒径が3〜5μmのプロテインパウダー及び黒色顔料を混合したプロテインパウダー配合ポリカーボネート系ポリウレタン溶液(出光テクノファイン株式会社製)をシボ模様が付いた離型紙上にナイフコーターで膜厚20μmとなるように塗布し、樹脂の硬化温度で乾燥させて膜厚20μmのシワ加工されたプロテインパウダー配合ポリカーボネート系ポリウレタンフィルムを作製した。
続いて、作製したプロテインパウダー配合ポリカーボネート系ポリウレタンフィルムの離型紙がついていない面に反応性ポリカーボネート系ホットメルト接着剤を80〜100μmとなるように塗布し、塗布面を厚み1.2mmの牛の皮革(ヴェトナム製 銀付き革)の銀付き革側とあわせた。
プロテインパウダー配合ポリカーボネート系ポリウレタンフィルムをあわせた銀付き革を80℃で熱ロール機にかけ、圧着した後取り出した。常温で1〜2日熟成し、離型紙を剥離して表面にシワ加工された実施例1の複合皮革生地を得た。
(実施例2)
皮革を牛の床革(ヴェトナム製 床革)とした以外は実施例1と同様にして実施例2の複合皮革生地を得た。
(比較例1)
皮革として実施例1と同様の牛の皮革(ヴェトナム製 銀付き革)を用い、黒色顔料入りのポリウレタン系塗料(ヴェトナム製)を銀付き革面側に20μm塗布し、乾燥したものを比較例1とした。
(比較例2)
皮革として実施例1と同様の牛の皮革(ヴェトナム製 銀付き革)を用い、黒色顔料入りのスタール社製塗料を銀付き革面側に30〜40μm塗布し、乾燥したものを比較例2とした。
(比較例3)
皮革として実施例1と同様の牛の皮革(ヴェトナム製 銀付き革)を用い、銀付き面側に黒色顔料入りのユニオンペイント社製水溶性塗料を30〜40μm塗布し、乾燥したものを比較例3とした。
(比較例4)
皮革として実施例1と同様の牛の皮革(ヴェトナム製 銀付き革)を用い、銀付き面側に黒色顔料入りのユニオンペイント社製溶剤性塗料を30〜40μm塗布し、乾燥したものを比較例4とした。
(評価試験)
上記実施例1、2及び比較例1〜4を用いてテーパー摩耗牢度テスト(ASTM D1044)を行った。試験条件は加圧重量9.8N、摩耗輪CS−#10で行った。この試験条件で摩耗限界まで何回回転出来るかを計測した。
また風合いの官能試験を行った。風合いは柔軟性、腰・弾力性、ふくらみ、ぬめり感などから判定した。柔軟性は銀面を外にして二つ折りにし、手で軽くしごいた時の感触で判定した。腰・弾力性は銀面を外にして二つ折りにし、反発力と弾性力をとらえて「腰がある」「腰がない」という評価を行った。ふくらみは触って得られるかさ高さ、ふくよかな感覚で判定した。ぬめり感は、表面を手で触った時、なめらかで柔らかさを伴ったしなやかな感覚を判定した。これらを総合して風合いがいいものから順に○△×と判定した。
上記摩耗試験結果及び風合い官能試験結果を表1に記載する。
Figure 0003142876
表1に記載したように実施例1及び実施例2は比較例1〜4と比べてより皮革調の風合いを有し、かつ耐摩耗性が優れていることがわかった。
また詳細は省略するが、上記実施例1、2及び比較例1〜4の自動車内装材用性能試験を合わせて行った。試験は摩擦堅牢度試験、初期密着性試験、耐薬品性塗布試験(グリース、ワックス、オイル、人工汗)、耐光性試験、熱老化性試験、耐湿性試験、耐アルカリ性試験、オレイン酸繰り返し試験、オレイン酸デッピング試験を行った。どの試験も実施例1、2及び比較例1〜4は必要な強度を満たしていた。
また実施例と比較例の作製にあたり、比較例1〜4に比べて実施例1及び2の作製は、処理時間が1/2以下、処理工程が1/2工程以下であり、皮革の表面処理が非常に簡便に済んだ。
本考案の第1実施形態に係る複合皮革生地を示す部分断面図である。 本考案の第2実施形態に係る複合皮革生地を示す部分断面図である。
符号の説明
1、2:複合皮革生地、
10:合成樹脂フィルム、11:シワ加工付き合成樹脂フィルム
20:皮革、
30:接着剤

Claims (5)

  1. 皮革と、
    天然有機物微粉末を含有する皮革調合成樹脂フィルムと、
    をホットメルト接着剤で接合して成ることを特徴とする複合皮革生地。
  2. 前記天然有機物微粉末は、コラーゲン、ケラチン、麻、綿、海綿、キチン、キトサン、ベトイン、卵殻膜、セルロース、ゼラチン、羊毛、絹の中から選択された一または二以上の材料から製造された請求項1に記載の複合皮革生地。
  3. 前記皮革調合成樹脂フィルムは少なくともウレタン樹脂層を含み該ウレタン樹脂層に天然有機物微粉末を含有する請求項1または2に記載の複合皮革生地。
  4. 前記ホットメルト接着剤は反応性ホットメルト接着剤である請求項1〜3のいずれかに記載の複合皮革生地。
  5. 前記皮革調合成樹脂フィルムはシワ加工されている請求項1〜4のいずれかに記載の複合皮革生地。
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