JP3142174B2 - 嗜好食品の製造方法 - Google Patents

嗜好食品の製造方法

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JP3142174B2 JP04163694A JP16369492A JP3142174B2 JP 3142174 B2 JP3142174 B2 JP 3142174B2 JP 04163694 A JP04163694 A JP 04163694A JP 16369492 A JP16369492 A JP 16369492A JP 3142174 B2 JP3142174 B2 JP 3142174B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚肉シートとチーズを
材料とする嗜好食品の製造方法に関する。なお、魚肉シ
ートとチーズ材を重合して固着させた嗜好食品を、一般
にチーズ珍味と呼称しているが、以下、本明細書におい
てもこの食品名を使用することにする。
【0002】
【従来の技術】従来、チーズ珍味に用いる魚肉シートの
材料である魚肉すり身は、すけそう鱈等の魚肉すり身原
料に、冷凍変性(冷凍時に変質する特性)を抑制するた
めに発酵性糖質の一つである砂糖が5〜10重量%添加
されており、冷凍して保存され、かつ運搬されていた。
前記魚肉シートは、前記魚肉すり身に、澱粉、卵白、食
塩、化学調味料、味醂等を加えて混練したものを圧延機
で厚さ3〜5mmに伸してから焼成し、温風乾燥により水
分含有率約17〜27重量%、厚さ1〜3mmの長尺シー
ト状となし、ロールに巻き取った状態で保管される。
【0003】ここで、前記チーズ珍味の製造方法の一例
を示すと、先ず、前記長尺シート状の魚肉シートを裁断
して長方形状となした上に、チーズ材たる厚さ3〜5mm
にスライスしたプロセスチーズを載せ、さらにその上に
同様の長方形状魚肉シートを重ねる。次に、該両魚肉シ
ートの上下側から加圧すると共に温度90℃前後で数分
間加熱して前記両魚肉シートに接触している前記チーズ
材の表裏部分を一旦溶解させた後、冷却させることによ
って各魚肉シートと前記チーズ材を固着させ板状食品素
材を得る。続いて、この板状食品素材を幅3〜5mm、長
さ110mm、厚み5mm程度に裁断し、ガスバリヤー性を
有する包装体に脱酸素剤と共に封入して市販品となして
いた。
【0004】ところで、食品中に存在する水分には、自
由水分と結合水分があり、該自由水分は、食品の組織中
に単に保存されていて乾燥により容易に除かれうるもの
であり、また、前記結合水分は、食品中の糖質やたんぱ
く質等に水素結合で結びついているため、これを除こう
とすると食品中の分子に破壊が起こるという性質をもつ
ものである。そして、ある温度における密封容器中で食
品からの前記自由水分による蒸気圧と、その温度におけ
る純水の蒸気圧の比を水分活性という。この水分活性は
水分含有量が50%重量以上の食品ではほとんど1にな
り、0.75以下であれば、各種の腐敗微生物の生育が
抑えられ食品の腐敗を防止することができることが知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記チーズ珍味にあっ
ては、その水分活性が0.85未満の場合、食感が硬く
所謂ボソボソしたものとなり、また水分活性が0.94
を越えると柔らか過ぎて食味が悪くなる。即ち、良好な
食感を得るには水分活性を0.85〜0.94の範囲に
するとよい。しかしながら、水分活性を前記範囲にした
場合、チーズ材の栄養分の高さが原因で腐敗し易いもの
となる。また前記魚肉シートは、魚肉すり身の段階で、
発酵性糖質が5〜10重量%含まれているため、各種腐
敗微生物の温床になり易い特性をもっている。従って、
このようなチーズ材と魚肉シートを重合してなるチーズ
珍味は、前記各種腐敗微生物が生育し易く、長期の保存
がむずかしいという問題点をもっていた。
【0006】本発明は前記問題点を解消することを課題
とし、該課題を解決した魚肉シートとチーズを材料とす
る嗜好食品の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、長年にわた
りチーズ珍味の製造に適した魚肉シート及びチーズ材等
について後述するような各種実験を繰り返した。その結
果、第1に、魚肉シートとチーズ材を重合した場合、魚
肉シートを温床としてチーズ材の腐敗進行が早まるとい
う魚肉シート及びチーズ材の特性を発見した。第2に、
前記魚肉シートに含まれる、前記冷凍変性を抑制するた
めの発酵性糖質たる砂糖の含有量が所定値より大きいと
前記腐敗微生物の生育が活発になるものの、該発酵性糖
質の所定量を糖アルコールに置き換えれば、腐敗微生物
の生育を抑制しうるとともに、前記冷凍変性をも従前と
同様に抑制することが可能であるという特性を確認し
た。
【0008】以下、本発明者が前記特性を確認した過程
を説明する。一般的に乳酸菌中のある種のものが、ネト
(食品にネバリが出る腐敗現象)の発生原因であると知
られている。そこで本発明者は、該ネトの原因となる乳
酸菌種の同定を行い、かつ該同定したネト乳酸菌の生育
を抑制する手段を得るべく実験を行った。
【0009】(実験1:菌種同定実験) 市販されている一般的なチーズ珍味を常温で6ヵ月保存
し、ネトが発生したサンプルと正常のサンプルとに含ま
れていた一般細菌、乳酸菌全般、ネト乳酸菌、カビ及び
酵母の各個体数を測定し下記の表1のような結果を得
た。さらに、ネト発生品と正常品について、平板希釈法
により各菌等を分離した菌株の各種の生化学性状実験を
し、バージィのマニュアルに基づき菌種同定を行った。
【表1】この表1によると、ネト発生品にあっては、1
×10個/g以上の一般細菌及び乳酸菌全般を含んで
おり、該乳酸菌全般のうち約90%(9.0×10
/g)はロイコノストック・メッセンテロイデス、その
他はスタヒロコッカスであった。一方、正常品にあって
は、ミクロコッカスが約80%以上を占め、ロイコノス
トック・メッセンテロイデスは約10%、バシラスが約
10%であった。また、前記ロイコノストック・メッセ
ンテロイデスを前記正常品に、1×10個/μl接種
したところ、100%の出現率でネト発生が認められ
た。従って、このロイコノストック・メッセンテロイデ
スという菌種がネト発生原因であることが判明した。
【0010】(実験2:資化性実験) 糖分解試験用培地(肉エキス3g、ペプトン10g、塩
化ナトリウム5g、プロム クレゾール パープル0.
02g、寒天3gを含み、pH7.4に調整)に、発酵
性糖質としてグルコース、シュクロース、フラクトー
ス、キシロースを、また糖アルコールとしてソルビトー
ル、マルチトール、マルトトライトール、マルトテトラ
イトールを各混入したものを密封し、これら各試料に、
前述の実験1で同定したネト乳酸菌(ロイコノストック
・メッセンテロイデス)を接種し、6日後における該ネ
ト乳酸菌が各糖を利用したか否かの資化性を判定する。
【表2】この表2で明らかなように、ネト乳酸菌は発酵
性糖質を好んで資化するのに対し、糖アルコールは資化
しないことが判明した。また、この資化性実験と共に、
糖アルコールを添加した魚肉すり身が冷凍変性を抑制し
うるか否かを調べる実験では該糖アルコールにも発酵性
糖質(砂糖等)と同様の効果があることが判明した。従
って、これらの実験によって砂糖の一部あるいは全部を
糖アルコールに置き換えるという方法が有効であると理
解できた。
【0011】(実験3:微生物数測定実験) 先ずチーズ珍味を製造する。市販のすけそう鱈(砂糖5
%含有)のすり身に澱粉、卵白、食塩、グルタミン酸ソ
ーダ、味醂を加えて混練し、圧延機により成形、焼成し
て魚肉シートを作る。この魚肉シートは従来のものと同
じである。また、輸入品のナチュラルチーズA,Bの二
種類及び国産ナチュラルチーズ一種類を加熱して溶解
し、かつ攪拌、乳化させたチーズ材(プロセスチーズに
なっている)を、前記魚肉シート二枚で挟み板状の食品
素材を作る。次に、この食品素材を裁断し、脱酸素剤と
ともに通気性のない樹脂製フィルムに密封包装して製品
とする。なお、この製法に用いるチーズ材は前述の従来
例とは異なり、チーズ材を魚肉シートに固着するための
加熱手段を用いないので食感がよいが、水分活性が該従
来例より高い。
【表3】上記表3は、前記チーズ珍味の各材料と、途中
工程における各食品素材と、製品において、一般細菌、
乳酸菌、カビ及び酵母について、下記(1) 〜(4) のよう
な処理を行い、それらの個体数を測定した結果を示すも
のである。なお、前記表3には示されていないが、ネト
乳酸菌たるロイコノストック・メッセンテロイデスは、
輸入チーズAのみに20個/g検出されたが、最終の製
品の段階では5個/g以下に減少していた。 (1) 一般細菌 標準寒天培地を使用し、平板希釈法で、37℃の雰囲気
中,48±3時間培養後に測定する。 (2) 乳酸菌 BCP(ブロム、クレゾール、パープル)添加寒天培地
を使用し、平板希釈法で、30℃の雰囲気中,72±3
時間培養後に測定する。 (3) ロイコノストック・メッセンテロイデス 5%シュクロース添加BCP(ブロム、クレゾール、パ
ープル)寒天培地を使用し、塗抹法で、30℃の雰囲気
中,72±3時間培養後に測定する。 (4) カビ、酵母 クロラム・フェニール100ppm添加のポテト・デキ
ストローズ寒天培地を使用し、平板希釈法で、30℃の
雰囲気中,5日間培養後に測定する。 前記測定結果を検討してみると、原料チーズである輸入
品のナチュラルチーズA,Bの二種類及び国産ナチュラ
ルチーズ一種類には相当量の一般細菌及び乳酸菌全般が
含まれているが、熱により溶解するため乳化後はこれら
が激減している。一方、魚肉シートは単体の場合には相
当量の一般細菌及び乳酸菌全般及びカビ、酵母を含んで
いるが、加熱工程を経た板状の食品素材は前記各菌、カ
ビ等が減少する。そして、その後の裁断、包装過程で徐
々に増加することが確認できた。
【0012】(実験4:食感及び保存実験) 先ず、魚肉すり身原料(無添加)に砂糖1重量%、ソル
ビトール9重量%を添加した特殊魚肉すり身を作成す
る。次に、この特殊魚肉すり身に、各含有量が異なるよ
うにシュークロース(発酵性糖質の一種)とソルビトー
ルを、その添加量を違えて添加するとともに、澱粉25
重量%、卵白40重量%、食塩4重量%、グルタミン酸
ソーダ7重量%を添加した複数の魚肉すり身を作成す
る。このようにして得た各魚肉すり身から魚肉シートを
作成しチーズ材を重合して固着し、複数の検体たるチー
ズ珍味を作成する。そして、各検体を下記A〜Dの処理
条件のもと微生物による腐敗の進行状況を観察した。な
お、水分活性の相違による官能検査も合わせて行った。処理条件 A:無処理。 B:減菌した生理食塩水をチーズ珍味の検体に1μl塗
抹する。 C:市販のチーズ珍味より分離したネト乳酸菌たるロイ
コノストック・メッセンテロイデスの培養液(1×10
個/ml)を各検体に1μl塗抹する。なお、上記A〜
Cの検体は脱酸素剤とともに封入して包装した。 D:脱酸素剤(上野製薬株式会社、商品名;オキシータ
ー)の封入を行わずに包装する。
【表4】この実験によって食感が良好な水分活性範囲
と、該水分活性範囲においてシュークロースが所定値
(2重量%)を越えると腐敗が早いことを確認した。加
えて、脱酸素剤を封入せずに包装すると、ネト、カビ及
び酸敗、異臭が顕著に発生することが確認できた。
【0013】本発明は、前記各実験に鑑み、例えば、す
けそう鱈の魚肉すり身原料に、発酵性糖質たる砂糖1重
量%と、糖アルコールたるソルビトール9重量%とをそ
れぞれ添加し混練して魚肉すり身となす。次に、前記魚
肉すり身を主材料としたものを圧延及び乾燥加工してな
る魚肉シートと、チーズ材とを重合して固着し、所定の
形状に裁断したものを、脱酸素剤とともに通気性のない
樹脂製フィルムに密封包装して製品とする。
【0014】
【作用】前記魚肉すり身は、発酵性糖質の含有量が1重
量%でも所定量の糖アルコールが添加されているので、
その冷凍変性を抑制することが可能であり、かつ、この
魚肉すり身から得た魚肉シートはチーズ珍味の腐敗微生
物の温床にならないから、チーズ珍味の水分活性を、食
感が良好なものになるよう選択することが可能である。
また、脱酸素剤とともに通気性のない樹脂製フィルムに
密封包装するからより保存性を高めることができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。ここにおいて、図1は板状食品
素材の斜視図、図2はチーズ珍味の拡大斜視図である。
【0016】以下にチーズ珍味を製造する工程を説明す
る。 (第1工程:魚肉すり身の作成) 先ず、添加物を含まないすけそう鱈の魚肉すり身原料
に、ソルビトール製剤(ソルビトール93.05重量
%,グリセリン脂肪酸エステル3.81重量%,リン酸
塩3.14重量%)を10重量%添加し混練して魚肉す
り身を作成する。前記魚肉すり身には、砂糖等の発酵性
糖質が全く含有されていないが、これを添加する場合は
魚肉すり身における発酵性糖質の含有量が0〜2重量%
であれば、ネト乳酸菌たるロイコノストック・メッセン
テロイデスの生育が抑制され長期の保存に耐えうる。ま
たこの場合、前記ソルビトールは、冷凍変性を効果的に
抑制しうる程度に添加するものであるが、該ソルビトー
ルの添加量は、チーズ珍味の味覚を考慮して好ましくは
3〜15重量%である。 (第2工程: 魚肉シートの作成) 前記第1工程で作成した魚肉すり身56.2Kgに、澱
粉14.2Kg,卵白22.4Kg,グルタミン酸ソー
ダ3.9Kg,食塩2.2Kgを入れ、混練する。次
に、この混練したものを圧延成型機にかけて、厚さ5mm
の薄板状の長尺シート状に成形加工する。続いてロース
ター機により加熱、焼成して魚肉シート1を作成する。 (第3工程:チーズ材の作成) 熟度の異なる数種のナチュラルチーズを粉砕し、乳化釜
に入れ加熱攪拌を行い、溶解させチーズ材たるプロセス
チーズ2を作成する。 (第4工程:板状食品素材の作成) 前記溶解状態のプロセスチーズ2を80〜85℃の温度
で、下側の前記魚肉シート1上に流し所定の厚さに伸し
た後、このプロセスチーズの上にさらに魚肉シートを重
合したものを、圧延ローラーを経由させて全体の厚さが
3〜5mmの板状のものにする。続いて、5〜10℃の冷
風で常温まで強制冷却して板状食品素材3を作成する。
なお、プロセスチーズ2が80℃以上に加熱されるとそ
の中に含まれていた各種細菌がほぼ死滅するので製品の
保存性が向上する。また、前記プロセスチーズ2は溶解
状態で適度の貼着性があるうちに両魚肉シート1,1間
に挟まれるので冷却後、魚肉シート1,1とプロセスチ
ーズ2は固着した状態になるから別途貼着工程は必要な
い。 (第5工程:製品化) 前記板状食品素材3を裁断機にて、幅約3mm、厚さ約5
mm、長さ約110mmの細長い棒状に裁断してチーズ珍味
4を作成する。続いて、75gの該チーズ珍味4と脱酸
素剤(上野製薬株式会社、商品名:オキシーター)とを
通気性のない樹脂製フィルムに密封包装して製品とす
る。
【0017】上記のようにして作成した本実施例のチー
ズ珍味と、市販のチーズ珍味A,Bと、従前と同様の砂
糖5重量%及びソルビトール5重量%の計10重量%の
発酵性糖質を添加した魚肉すり身を材料にし、他の製造
方法は前記実施例と同様にして作成したチーズ珍味試作
品との比較試験の結果を表5に示す。
【表5】この試験は、実際にかかる期間を短縮して短期
間で試験結果を得るための加速保存試験であって、前記
各チーズ珍味に付着させたネト乳酸菌たるロイコノスト
ック・メッセンテロイデスの増加を、ネト発生状況で判
断することによってそれぞれの保存性の差異を観察す
る。該試験にあたっては、先ず、それぞれのチーズ珍味
を無菌ボックス内にて樹脂製フィルムから取り出す。次
に、それぞれのチーズ珍味には製造後の経過日数に差が
あり、それぞれに付着しているロイコノストック・メッ
センテロイデスの数が異なることを考慮し、試験開始時
にほぼ等しい数のネト乳酸菌たるロイコノストック・メ
ッセンテロイデスを付着させるべく、該ロイコノストッ
ク・メッセンテロイデスの培養液1μl(1×10
を含む)を塗抹した後、脱酸素剤(上野製薬株式会社、
商品名;オキシーター)を入れた樹脂製フィルムに密封
し、温度25℃の雰囲気中で経時的変化を観察した。こ
の試験結果で明らかなように、本実施例のチーズ珍味製
品が有意差をもって他のものより保存性に優れているこ
とが確認された。加えて、本実施例と前記試作品で使用
した魚肉すり身の保存性にかかわる差異が明白となっ
た。
【0018】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、糖アルコールは、前記ソルビトー
ルに代えて、マルチトール等の還元澱粉糖化物やキシト
ール、マンニットール、ラクチトール及びエリスリトー
ルのうち、少なくとも一種類を使用してもよい。また、
包装体の内部を脱酸素状態にするには、前記実施例のよ
うに脱酸素剤を用いるのではなく、所定のガスを封入す
る手段等を用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明のチーズ珍味にあっては、魚肉シ
ートの発酵性糖質含有量0〜2重量%にするととも
に、糖アルコールを3〜15重量%添加するので、腐敗
微生物の温床になることがなく腐敗しにくく、魚肉シー
ト及びチーズ材の水分活性を0.85〜0.94の範囲
としたので、食感が良好であり、また、包装体に、その
内部を脱酸素状態にして封入することにより保存性を一
層高めうるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】板状食品素材の斜視図である。
【図2】チーズ珍味の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 魚肉シート 2 プロセスチーズ 3 板状食品素材 4 チーズ珍味
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 智栄 茨城県牛久市牛久町280エスカード牛久 A−909 (56)参考文献 特開 昭59−85273(JP,A) 特開 平2−39850(JP,A) 特公 昭36−6490(JP,B1) 「食品工業」,藤巻正生 その他編, 恒星社厚生閣発行,848頁,2)冷凍変 性防止剤の項,1985年9月25日 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/325 A23C 19/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発酵性糖質を0〜2重量%となし、糖ア
    ルコールを3〜15重量%添加してなる魚肉すり身を主
    材料としたものを圧延及び乾燥加工してなる魚肉シート
    と、チーズ材とを重合して固着した後、所定の形状に裁
    断し、包装体に、その内部を脱酸素状態にして封入し、
    魚肉シート及びチーズ材の水分活性を0.85〜0.9
    4に維持することを特徴とする嗜好食品の製造方法。
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JP6548351B2 (ja) * 2013-08-12 2019-07-24 雪印メグミルク株式会社 食品類を添加したカビによる表面熟成軟質チーズ及びその製造方法
JP2020062043A (ja) * 2019-12-27 2020-04-23 雪印メグミルク株式会社 チーズ包装体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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「食品工業」,藤巻正生 その他編,恒星社厚生閣発行,848頁,2)冷凍変性防止剤の項,1985年9月25日

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