JP3141601U - 中空ハンドルフレキシブル歯ブラシ - Google Patents

Abstract

【課題】部品点数が少なく、組立手間がかからない構造であって、歯磨き動作の手のストローク以上にブラシヘッドが前後、左右移動してマッサージ効果を高める歯ブラシを提供する。
【解決手段】中空ハンドル２１と、中空ハンドル２１の一端側壁の一部が延長された首部２２と、首部２２の先端に設けられブラシ２４が植設されたブラシヘッド２３が一体的に形成され、中空ハンドル２１の首部２２に近い端部近傍に、３本以上のスリット２５ａ，２５ｂ，２５ｃが間隔を空けて、中空ハンドル２１の長手方向の軸線に対して傾斜角度をつけて設けられていることを特徴とする歯ブラシ。
【選択図】図１

Description

本考案は歯ブラシに関し、詳しくは歯磨き操作による動き以上にブラシヘッドが前後左右に振動する構造の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシに関する。

従来のブラシ部と柄部が一体となった歯ブラシは、使用者の手の動きに相応して全体が同じような動きをする。このため前後方向の手の動きが不慮に大きな動作となり口腔や歯茎を突き傷めることが稀に生じていた。

従来、そのような問題を解決するため、特許文献１の発明が提案されていた。図３は従来の振動歯ブラシを示す正面図である。

振動歯ブラシ１０は、ブラシ部２が柄部１の先端に延設され、該柄部１に同軸的に延設された軸芯部３が挿通すると共に軸方向に往復移動する円筒状の把持部４と、把持部４の両端に配設されたクッション部材（ばね）５、６と、軸芯部３に設けられた前方係止部７、後方係止部８とから構成されていた。

この発明によれば、手の動きに対し、ブラシ部及びその先端の動きが緩やかとなり、クッション部材５、６により手の動きのストローク以上のマッサージ動作を実現することができた。

しかし、部品点数が多く、その組立を必要とするためコストがかかる問題があった。また、把持部４の空洞部に軸芯部３が挿通されており、その前後にクッション部材（ばね）５、６が配設されているため、使用中の洗浄が容易でなく衛生上不潔となる問題があった。

特開２０００−１５７３４０号公報（第２、３頁、第１図）

本考案は、前記問題を解決するためになされたものであり、部品点数が少なく、組立手間がかからない構造であって、歯磨き動作の手のストローク以上にブラシヘッドが軸方向に対し前後、左右に移動してマッサージ効果を高める中空ハンドルフレキシブル歯ブラシを提供する。

本考案の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシは、中空ハンドルと、中空ハンドルの一端側壁の一部が延長された首部と、首部の先端に設けられブラシが植設されたブラシヘッドが一体的に形成された歯ブラシであって、
前記中空ハンドルの首部近傍にパイプ厚以上の幅を有する３本以上の複数のスリットを、スリット幅と略同じ間隔を空け、中空ハンドルの長手方向の軸線に対して傾斜角度をつけて設けたことを特徴とする。

また、前記複数のスリットは、隣り合うスリットが重なり合わない部分を有する位置関係となるよう、中空ハンドルの円周上でずらした開始位置から設けることを特徴とする。

本考案の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシは、中空ハンドルに設けられた複数のスリットがスプリングの働きをすることにより、中空ハンドルが長手方向に動かされた際に、歯または歯茎に当接されたブラシヘッドが前後に微細な振動を起こしマッサージ効果を発揮する。

また、中空ハンドルを横方向に動かした際に、ブラシヘッドが横方向左右に微細な振動を起こしマッサージ効果を発揮する。

構造面では、中空ハンドル、首部、ブラシヘッドが一体とされており、組立が不要であり低コストで提供することができ、また、中空ハンドルの空洞部に部品が挿通されておらず洗浄が容易で衛生的である。

さらに、中空ハンドルは、軽量で太さがあるため、握りやすく、従来に比べて使用しやすさが向上する。また、中空ハンドルの表面積が広いので、装飾デザインがし易く、魅力ある歯ブラシ或いは広告掲載面とすることができる。

本考案の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。

図１は、本考案の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシを示し、（ａ）は正面図、（ｂ）は中空ハンドルの断面を示す断面図、（ｃ）は底面図である。

図１（ａ）に示すように、本考案の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシ２０は、パイプ状の中空ハンドル２１と、中空ハンドル２１の一端側壁の一部が延長された首部２２と、首部２２の先端に設けられブラシ２４が植設されたブラシヘッド２３が一体的に形成されている。

この実施の形態では、前記中空ハンドル２１の首部２２に近い端部近傍に３本のスリット２５ａ、２５ｂ、２５ｃが形成されている。

また、スリット２５ａ、ｂ、ｃの幅は、中空ハンドル２１のパイプ厚以上とし、それぞれのスリット２５は間隔を空けて、中空ハンドル２１の長手方向の軸線に対して傾斜角度をつけて設けられている。この幅、間隔、傾斜角度についてはこの実施の形態に限るものではない。

なお、スリット２５の本数は、中空ハンドルフレキシブル歯ブラシ２０の所望の弾力性の強弱により３本以上であれば更に多くしてもよい。

スリット２５の幅についても、中空ハンドル２１の材質、硬さ、スリット２５の本数に応じて狭くしてもよい。

この実施の形態では、３本のスリット２５ａ、２５ｂ、２５ｃは、隣り合うスリットが重なり合わない部分を有する位置関係となるよう、中空ハンドル２１の円筒周囲を３等分した位置から円筒周囲を巻きまわすように形成されている。

スリット２５の長さは、隣り合うスリット２５と円周上の上下で重なり合って、中空ハンドルの上部と下部が軸線に対して上下動可能なスプリング作用を呈する。

中空ハンドル２１の材厚、太さ、スリット２５の長さを変えることにより、スプリング作用の強弱を調整することができる。

スリット２５の傾斜角度も、この実施の形態に拘わらずゆるい傾斜、急な傾斜にしても良い。

図１（ｂ）は、中空ハンドル２１の正面半分を切り取った断面を示す。スリット２５ｃは中空ハンドル２１の裏面のほぼ全面に巻きまわす位置に設けられている。スリット２５ａ、２５ｂはそれぞれ正面から伸びて設けられている。

図１（ｃ）は、中空ハンドル２１の底面を示し、中空ハンドル２１がパイプ状であることを示す。なお、中空ハンドル２１のパイプ厚さはこの実施の形態に係らず、更に厚くても良い。

図２は、本考案の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシを示し、（ａ）は側面図、（ｂ）は中空ハンドルの断面を示す側面図である。

図１と同一部分は同じ符号を付して説明を省略する。

次に本考案の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシ２０の作用を説明する。

中空ハンドルフレキシブル歯ブラシ２０は、中空ハンドル２１に設けられた複数のスリット２５ａ、２５ｂ、２５ｃがスプリングの働きをすることにより、中空ハンドル２１が長手方向に動かされた際に、歯または歯茎に当接されたブラシヘッド２３が図１（ａ）の矢印Ａに示すように、前後に微細な振動を起こしマッサージ効果を発揮する。

また、中空ハンドル２１を横に動かした際に、ブラシヘッド２３が図１（ａ）の矢印Ｂに示すように、横方向左右に微細な振動を起こしマッサージ効果を発揮する。

これらの縦方向前後、横方向左右の振動は、中空ハンドル２１に形成されたスリット２５のスプリング構造が、使用者の手の動きと、歯または歯茎に押し当てられたブラシとの摩擦により作用する。

本考案の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシを示し、（ａ）は正面図、（ｂ）は中空ハンドルの断面を示す断面図、（ｃ）は底面図である。 本考案の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシを示し、（ａ）は側面図、（ｂ）は中空ハンドルの断面を示す側面図である。 従来の振動歯ブラシを示す正面図である。

符号の説明

１ 柄部
２ ブラシ部
３ 軸芯部
４ 把持部
５ クッション部材（ばね）
６ クッション部材（ばね）
７ 前方係止部
８ 後方係止部
１０ 振動歯ブラシ
２０ 中空ハンドルフレキシブル歯ブラシ
２１ 中空ハンドル
２２ 首部
２３ ブラシヘッド
２４ ブラシ
２５ スリット
２５ａ スリット
２５ｂ スリット
２５ｃ スリット

Claims (2)

1. 中空ハンドルと、中空ハンドルの一端側壁の一部が延長された首部と、首部の先端に設けられブラシが植設されたブラシヘッドが一体的に形成された歯ブラシであって、
   前記中空ハンドルの首部近傍にパイプ厚以上の幅を有する３本以上の複数のスリットを、スリット幅と略同じ間隔を空け、中空ハンドルの長手方向の軸線に対して傾斜角度をつけて設けたことを特徴とする中空ハンドルフレキシブル歯ブラシ。
2. 前記複数のスリットは、隣り合うスリットが重なり合わない部分を有する位置関係となるよう、中空ハンドルの円周上でずらした開始位置から設けることを特徴とする請求項１記載の中空ハンドルフレキシブル歯ブラシ。

Images