JP3141340B2 - 前輪のアンバランス測定方法 - Google Patents

前輪のアンバランス測定方法

Info

Publication number
JP3141340B2
JP3141340B2 JP07061174A JP6117495A JP3141340B2 JP 3141340 B2 JP3141340 B2 JP 3141340B2 JP 07061174 A JP07061174 A JP 07061174A JP 6117495 A JP6117495 A JP 6117495A JP 3141340 B2 JP3141340 B2 JP 3141340B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
unbalance
front wheels
waveform
front wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07061174A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08261859A (ja
Inventor
進一 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP07061174A priority Critical patent/JP3141340B2/ja
Publication of JPH08261859A publication Critical patent/JPH08261859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3141340B2 publication Critical patent/JP3141340B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Balance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の前輪のアンバ
ランス量とアンバランス位置とを計測するアンバランス
測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の測定方法として、特開平
5−107143号公報により、左右の各前輪を支持す
る各ばね下部材に前後方向の振動の加速度を検出するG
センサを取付け、加速度波形の振幅と位相とから各前輪
のアンバランス量とアンバランス位置とを計測するもの
が知られている。
【0003】更に、このものでは、左右の前輪のアンバ
ランスにより操舵系を介してステアリングホイールに発
生するシミー(周方向振動)の加速度を検出するGセン
サをステアリングホイールに取付け、前輪のアンバラン
スの修正の良否をステアリングホイールのシミーの加速
度波形に基いて判定している。ところで、シミーの測定
に際し、左右の前輪を速度差を与えた状態で回転させる
と、両前輪のアンバランスに起因するステアリングホイ
ールのシミーの加速度波形は、両前輪の回転周波数の差
に相当する周波数成分が重畳されてビートを伴う波形に
なる。そして、両前輪のアンバランスが修正されれば、
このようなビートは生じなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】両前輪は操舵系の部材
に連結されており、各前輪のアンバランスによる振動が
操舵系を介して相互に影響し合う。そのため、各前輪用
のばね下部材の前後方向の振動の加速度波形に他方の前
輪用のばね下部材の振動による成分が入り込み、この加
速度波形に基いて各前輪のアンバランス量とアンバラン
ス位置とを計測する、上記従来例の方法では計測誤差を
生じ易くなる。本発明は、以上の点に鑑み、各前輪のア
ンバランス量とアンバランス位置とを精度良く計測し得
るようにしたアンバランス測定方法を提供することをそ
の目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、左右1対の前輪を速度差を与えた状態で回転
させ、各前輪を支持する各ばね下部材の前後方向の振動
を検出し、この検出値に基いて各前輪のアンバランスを
測定する方法において、ステアリングホイールに発生す
るシミーの加速度を検出し、シミーの加速度が最小値に
なる時点での各ばね下部材の前後方向の振動の加速度波
形又は変位波形に基いて各前輪のアンバランス量とアン
バランス位置とを求めることを特徴とする。
【0006】
【作用】ステアリングホイールのシミーの加速度波形
は、両前輪の回転周波数の差に相当する周波数成分が重
畳されてビートを伴う波形になり、シミーの加速度はこ
のビートの谷部で最小になる。そして、シミーの加速度
が最小値になる時点は、両前輪用のばね下部材の前後方
向の振動の加速度ベクトルが共に前方又は後方を向いて
釣合うときであり、各前輪用のばね下部材の前後方向の
振動の加速度や変位に対する他方の前輪用のばね下部材
の振動の影響はこの時点で最も小さくなる。従って、シ
ミーの加速度が最小値になる時点でのばね下部材の前後
方向の振動の加速度波形又は変位波形に基いて各前輪の
アンバランス量とアンバランス位置とを他方の前輪の振
動の影響を受けずに正確に計測できる。
【0007】ところで、前輪駆動車両では、ステアリン
グホイールのシミーにエンジン振動等の駆動系の振動に
よる成分も含まれ、この成分は前輪を操舵系の共振周波
数と同じ回転周波数の速度で回転させると非常に大きく
なり、シミーの加速度が最小値になる時点と両前輪のば
ね下部材の振動の相互影響が最小になる時点とが必ずし
も一致しなくなる。また、前輪の回転速度が小さいと、
シミーの加速度波形のビート変化が緩やかになってシミ
ーの加速度が最小になる時点を明瞭に判別することが困
難になる。そのため、各前輪を操舵系の共振周波数とは
異なる回転周波数の速度、更に好ましくは、共振周波数
より高い回転周波数の速度で回転させることが望まし
い。
【0008】
【実施例】前輪駆動車両の左右の前輪11,12のアンバ
ランス測定に本発明を適用した実施例について説明す
る。各前輪11,12は、図1に示すように、車体に固定
のサブフレーム(図示せず)に対し各ロアアーム21
2を介して支持されるナックル31,32を備えてお
り、ステアリングホイール4によりピニオン5とラック
6と各ロッド71,72とを介して操舵される。
【0009】前輪11,12のアンバランス測定に際して
は、各前輪11,12用のばね下部材である各ナックル3
1,32に各ロッド71,72の連結部において前後方向の
振動の加速度Gwを検出する各第1Gセンサ101,1
2を取付けると共に、ステアリングホイール4にその
シミーの加速度Gsを検出する第2Gセンサ11を取付
け、この状態で各前輪11,12を測定ステーションに設
けた左右のローラ121,122に乗せ、エンジンにより
両前輪11,12を駆動する。ここで、左右のローラ12
1,122は互に径が異なっていると共に軸12aを介し
て相互に連結されており、そのため、径の大きな左側の
ローラ121に乗せた左側の前輪11の回転速度の方が右
側の前輪12の回転速度よりも速くなる。尚、図1では
分り易くするために左右のローラ121,122の径差を
大きくしているが、実際の径差は1%程度に設定する。
【0010】このように前輪11,12を駆動すると、各
第1Gセンサ101,102で検出される加速度Gwの波
形は、例えば図2(a)に示す如く、大略、周期的なも
のになるものの、乱れた波形になる。この加速度波形を
スペクトル分析すると、図2(b)に示す如く、3つの
周波数f1,f2,f3において大きなスペクトルSP
1,SP2,SP3を持つスペクトルデータが得られ
る。これらスペクトルのうち、スペクトルSP1は各前
輪11,12のアンバランスによる1次周波数成分(各前
輪11,12の回転周波数における成分)、スペクトルS
P2はエンジン振動による成分、スペクトルSP3は各
前輪11,12のアンバランスによる高調波成分である。
そして、加速度波形のうち周波数f1における1次周波
数成分のみを抽出すれば、各前輪11,12のアンバラン
スによる各ナックル31,32の加速度Gwを示す、図2
(c)に示す如き加速度波形が得られる。そのため、各
第1Gセンサ101,102の検出信号をバンドパスフィ
ルタ機能を持つスペクトルアナライザ13にアンプ10
aを介して入力し、該アナライザ13によりスペクトル
分析を行って1次周波数f1を割出し、検出信号のうち
1次周波数f1の成分のみを抽出して、これをデータ処
理装置14に入力する。
【0011】また、両前輪11,12を上記の如く速度差
を与えた状態で回転させると、両前輪11,12のアンバ
ランスに起因するステアリングホイール4のシミー加速
度Gsの波形は、両前輪11,12の回転周波数の差に相
当する周波数成分が重畳されて、例えば図3に示す如
く、ビートを伴う波形になる。そこで、シミー加速度G
sを検出する第2Gセンサ11の検出信号をアンプ11
aを介してスペクトルアナライザ13に入力し、該アナ
ライザ13で図4(b)に示す如きビート波形を抽出し
て、これをデータ処理装置14に入力する。
【0012】尚、前輪11,12は操舵系の共振周波数よ
り高い回転周波数の速度で回転させ、エンジン振動によ
るシミーでビート波形がくずれることを防止すると共
に、ビート波形の山谷が明瞭に現われるようにする。
【0013】また、測定ステーションには、各前輪
1,12の周方向1箇所に取付けた反射テープ1aと協
働して各前輪11,12の回転位相を検出する、光電管か
ら成る各位相センサ151,152が設けられており、各
前輪11,12の回転で各反射テープ1aが各位相センサ
151,152に対向する度に、各位相センサ151,1
2から図4(c)に示す如き位相パルスPが出力さ
れ、このパルス信号がデータ処理装置14に入力され
る。
【0014】データ処理装置14はパソコンで構成され
ており、図5に示す手順で各前輪11,12のアンバラン
ス量とアンバランス位置とを算定する。先ず、前輪駆動
中にスペクトルアナライザ13で抽出された、各ナック
ル31,32の前後振動の1次周波数成分の加速度Gw波
形(図4(a))と、ステアリングホイール4のシミー
加速度Gsのビート波形(図4(b))とをサンプリン
グする(S1)。次に、シミー加速度Gsが最小値とな
る時点、即ち、ビート波形が谷部になる時点を割出し
(S2)、この時点に合致する加速度Gw波形の部分に
ウインドウWDを設定して、このウインドウWDを図4
(c)に示す如く拡大する(S3)。
【0015】そして、拡大したウインドウWD内の加速
度Gw波形の振幅Aと、位相パルスPに対する位相角φ
とを計測し(S4)、振幅Aに基いて前輪のアンバラン
ス量を算定すると共に(S5)、位相角φに基いて前輪
のアンバランス位置を算定する(S6)。
【0016】ここで、シミー加速度Gsが最小値になる
時点は、左右の前輪11,12間における操舵系を介して
の振動の相互影響が最も小さくなるときであり、各ナッ
クル31,32の加速度Gw波形はこの時点において対応
する各前輪11,12のアンバランスを最も正確に表わ
す。
【0017】従って、上記実施例の方法によれば、各前
輪11,12のアンバランス量とアンバランス位置とを他
方の前輪の振動の影響を受けずに正確に計測できる。
【0018】尚、各前輪11,12用のナックル31,32
以外のばね下部材、例えば各ロアアーム21,22に各第
1Gセンサ101,102を取付けても良いが、ステアリ
ングホイール4のシミーと最も密接な関係を持って振動
するばね下部材は、操舵系に直結されるナックル31
2であり、上記実施例の如くナックル31,32に第1
Gセンサ101,102を取付けることが望ましい。
【0019】また、上記実施例ではばね下部材の前後振
動の加速度を検出しているが、この加速度波形と前後振
動の変位波形とは同位相の波形となるから、光学式測距
計等の変位センサを用いてばね下部材の前後振動の変位
検出し、この変位波形に基いて前輪のアンバランス量と
アンバランス位置とを計測するようにしても良い。
【0020】また、上記実施例では、左右の前輪11
2を乗せる左右のローラ121,122の径を相違させ
て、両前輪11,12に回転速度差を与えたが、タイヤの
空気圧を左右で相違させて両前輪11,12に回転速度差
を与えることも可能である。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、各前輪のアンバランス量とアンバランス位置
とを他方の前輪のアンバランスによる振動の影響を受け
ずに計測でき、アンバランスの計測精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の実施に用いるアンバランス測定
装置の概要を示す図
【図2】 (a)ばね下部材の前後振動の加速度Gw波
形を示す図、(b)そのスペクトル強度を示す図、
(c)1次周波数成分を抽出した加速度Gw波形を示す
【図3】 ステアリングホイールのシミーの加速度Gs
波形を示す図
【図4】 (a)データ処理装置でサンプリングする加
速度Gwの波形を示す図、(b)データ処理装置でサン
プリングする加速度Gsのビート波形を示す図、(c)
ビート波形が谷部になる時点での加速度Gw波形の拡大
【図5】 データ処理装置での処理手順を示すフローチ
ャート
【符号の説明】
1,12 前輪、 31,32
ックル(ばね下部材) 4 ステアリングホイール、 101,102 第1Gセ
ンサ 11 第2センサ、 121,122 ローラ 13 スペクトルアナライザ、 14 データ
処理装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右1対の前輪を速度差を与えた状態で
    回転させ、各前輪を支持する各ばね下部材の前後方向の
    振動を検出し、この検出値に基いて各前輪のアンバラン
    スを測定する方法において、ステアリングホイールに発
    生するシミーの加速度を検出し、シミーの加速度が最小
    値になる時点での各ばね下部材の前後方向の振動の加速
    度波形又は変位波形に基いて各前輪のアンバランス量と
    アンバランス位置とを求めることを特徴とする前輪のア
    ンバランス測定方法。
  2. 【請求項2】 各前輪を操舵系の共振周波数とは異なる
    回転周波数の速度で回転させることを特徴とする請求項
    1に記載の前輪のアンバランス測定方法。
  3. 【請求項3】 各前輪を操舵系の共振周波数より高い回
    転周波数の速度で回転させることを特徴とする請求項2
    に記載の前輪のアンバランス測定方法。
  4. 【請求項4】 前記ばね下部材はナックルであることを
    特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の前輪の
    アンバランス測定方法。
JP07061174A 1995-03-20 1995-03-20 前輪のアンバランス測定方法 Expired - Fee Related JP3141340B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07061174A JP3141340B2 (ja) 1995-03-20 1995-03-20 前輪のアンバランス測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07061174A JP3141340B2 (ja) 1995-03-20 1995-03-20 前輪のアンバランス測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08261859A JPH08261859A (ja) 1996-10-11
JP3141340B2 true JP3141340B2 (ja) 2001-03-05

Family

ID=13163533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07061174A Expired - Fee Related JP3141340B2 (ja) 1995-03-20 1995-03-20 前輪のアンバランス測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3141340B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR112018015685A2 (ja) * 2016-04-21 2018-12-26 Nsk Ltd. An allophone detecting method of a steering system, and an evaluation system of a steering system
CN106441709B (zh) * 2016-10-17 2018-07-24 天津电子信息职业技术学院 一种车轮毂不平衡报警装置
CN116718315B (zh) * 2023-08-11 2023-10-27 枣庄市永钰机械科技有限公司 一种矿用机械轮轴的动平衡检测装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08261859A (ja) 1996-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050216149A1 (en) Sensor system
JPH0581472B2 (ja)
JP3278452B2 (ja) 回転体連結部の調整支援装置
JP2517792Y2 (ja) 揺動形動力計のトルク検出装置
JPH08136569A (ja) 検出装置
CA1322674C (en) System for detecting rotational imbalance of vehicle roadwheels
JP3141340B2 (ja) 前輪のアンバランス測定方法
JPH07181042A (ja) 角速度センサの故障診断装置
US6304807B1 (en) Method for determining the yaw velocity of a vehicle
JP3151717B2 (ja) ステアリングシミーの判定方法
JP3289810B2 (ja) プロペラシャフトのバランス測定装置およびバランス測定方法
JP2839969B2 (ja) ホイールのアンバランスの修正方法
JP3412492B2 (ja) 車輪速検出装置
JPH08159907A (ja) タイヤバランス測定装置
JP3027889B2 (ja) タイヤバランス測定装置
JP3052655B2 (ja) 車両振動測定方法
JP3063503B2 (ja) 回転体バランス測定装置
JPH06324070A (ja) ヨーレイト検出装置
JP3422224B2 (ja) 車両のヨーレイト演算装置
JP3456373B2 (ja) 車両のヨーレイト推定装置
JP2003512970A (ja) 車輪振動の検出方法および装置
JP3131201B2 (ja) タイヤ空気圧低下検出方法およびその装置
JPH08159906A (ja) タイヤバランス測定装置
JPS62131881A (ja) 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置
JP3419434B2 (ja) センサ信号の異常検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees