JP3140712B2 - 写真用ロールフィルム - Google Patents

写真用ロールフィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用ロールフィ
ルムに関するものであり、さらに詳しくは長尺状写真フ
ィルムの少なくとも一方の端部が背面遮光紙もしくはリ
ーダー遮光紙の表面に接合テープにより接合されてなる
写真用ロールフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ブローニーフィルムの名称で一般的に呼
ばれている写真用ロールフィルムは、円柱状の巻軸(一
般的には、スプールと呼ぶ)に遮光紙を利用して幅広の
長尺状写真フィルムが巻付けられた形態をしており、3
5mmフィルムと一般的に呼ばれている135タイプの
写真フィルムとは違って、マガジン(あるいはパトロー
ネ)には収容されていない。このブローニーフィルムに
は、120サイズと呼ばれる短尺タイプ、そして220
サイズと呼ばれる長尺タイプの二つのタイプがあり、前
者は写真フィルム全体が遮光紙(背面遮光紙)により裏
打ち支持されており、後者は写真フィルムの両端部にリ
ーダー遮光紙が若干の重なり領域を形成しながら接合さ
れている。この遮光紙もしくはリーダー遮光紙と長尺状
写真フィルムとの接合は、別に用意された接合テープを
利用して行なわれている。
【0003】ブローニーフィルムは、大きな画面の写真
画像を得るために有利であり、近年その需要が徐々に増
加しているが、カメラへの装着の煩雑さが普及上の問題
とされている。すなわち、最も一般的に使用されている
35mmフィルムとカメラとのシステムでは、当該35
mmフィルムの関連情報(モノクロ、ネガカラー、ポジ
カラーなどの感光材料のタイプ、写真感度、フィルムの
長さなど)が、そのフィルムを収容しているマガジンの
外側表面に電気的に読み取り可能な信号として記録され
ている。そして、その写真フィルムをカメラに装着する
と、そのカメラに備えられている電気的な信号読み取り
装置が作動して、装着された写真フィルムの関連情報を
読み取り、その情報に応じてカメラ側の作動条件を自動
的に設定するようにされている。このため、操作者はカ
メラに対して煩雑な作動条件を設定する必要がない。こ
れに対して、ブローニーフィルムには、そのようなマガ
ジンが用意されていないため、操作者(撮影者)が全
て、用いる写真フィルムの関連情報を手動でカメラに設
定する必要がある。
【0004】上記のようなブローニーフィルムの使用上
の煩雑さを解決するために、本願発明者は、ブローニー
フィルムの一部領域、特に接合テープの表面に、当該フ
ィルムの関連情報を記録したバーコードを付設してお
き、そのバーコードをカメラ側に備えた光学的読み取り
装置により自動的に読み取り、カメラ側に作動条件を自
動的に設定することのできるシステムを既に発明し、本
願出願人と同一の出願人名義で特許出願している(特願
平7−235127号出願)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の特願平7−23
5127号出願の明細書に記載したバーコードを付設し
た新規なブローニーフィルムは、当該ブローニーフィル
ムをカメラに装着した場合に、その写真フィルムに関す
る情報がカメラ側に自動的に読み取られ、必要な設定が
自動的に行なわれるため、操作者は煩雑な入力操作を行
なう必要がなく、また誤った設定が行なわれないため、
そのような写真フィルムの使用は実用上非常に有利であ
る。このため、本願発明者は、その実用上の問題点を更
に検討するために、研究を続けた。その結果、上記のシ
ステムは多くの場合、目的通りの作動を行ない、操作者
(写真撮影者)の煩雑な作業を軽減し、必要な写真フィ
ルム関連情報のカメラへの自動的な入力を可能にする
が、時折ではあるが、カメラ側に備えられている光学的
読取り装置によるバーコードの読取りが不可能になるよ
うな事態が発生することが判明した。すなわち、上記の
新規なブローニーフィルムのシステムでは、実用的には
バーコードは写真フィルムと遮光紙(又はリーダー遮光
紙)との接合を行なう接合テープに付設するのが有利で
あるため、通常の白色表面を持つ接合テープと通常の光
吸収バーの黒色材料とを組合せたバーコードパターンを
印刷した接合テープを用いて繰返しバーコード読取試験
を実施したところ、時折カメラ側のバーコード読取用装
置で読取不能が発生することが分った。
【0006】写真フィルム関連情報の読取り不能が発生
した場合には、カメラ側に予め備えられている手動の関
連情報設定装置を利用することによって、解決が可能で
あるが、そのような読取り不能の事態の発生は可能な限
り回避すべきであることは言うまでもない。また信号の
誤認は大きな問題となる。このため、本発明者は、その
接合テープ上のバーコードの読取り不能の発生の原因を
調べ、その解決策を探索するためにさらに研究を進め
た。その結果、問題のバーコードの読取り不能や読取り
誤認は、接合テープ上のバーコード領域(白色の光反射
領域と黒色の光吸収バーから構成される領域)における
接合テープの折れ曲がりなどに起因するバーコード領域
の変形に起因することが判明した。すなわち、接合テー
プは、写真フィルムと遮光紙を接合する際に、背面遮光
紙でも、またリーダー遮光紙でも、いずれの場合にも、
その接合部分に100μm程度のフィルム厚みに相当す
る段差が形成されるため、変形が発生しやすく、また通
常のブローニーフィルムは、直径が小さい巻軸(スプー
ル)にきつく巻かれた状態で保存され、使用されるた
め、上記の段差が増幅固定される傾向がある。一方、バ
ーコードの読取りは、光学読取り装置から読取り用の光
をバーコード表面に照射し、ついでバーコード表面から
発せられる散乱反射光のパターンを受光面で受光するこ
とにより、光照射したバーコードの記録情報を読み取る
ようにされている。本発明者の研究によると、前記のバ
ーコード領域に形成される大きな段差やカールなどの変
形は、受光すべき散乱反射光の量を減少させたり、ある
いは実際に受光したバーコードパターンに相当する光反
射/吸収パターンと、本来読み取られるべきバーコード
パターンとの間のずれを引き起こすことがあることが判
明した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、長尺状写真フ
ィルムの少なくとも一方の端部が背面遮光紙もしくはリ
ーダー遮光紙に接合テープにより接合されてなる写真用
ロールフィルムであって、その接合テープの表面に、該
写真フィルムの感光波長領域以外の波長の照射光をそれ
ぞれ反射及び吸収することのできる光反射スペース及び
光吸収バーから構成され、該写真用ロールフィルムを装
填するカメラの内部に備えられた光学的読取り装置によ
り自動読取りが可能で、該長尺状写真フィルムに関する
少なくとも写真感度を含むフィルム関連情報が記録され
たバーコードが形成されていて、上記照射光に対しての
該バーコードの光反射スペースの反射率が50%以上
で、光沢度が35%以下であり、光吸収バーの反射率が
30%以下で、光沢度が20%以下であり、かつ光反射
スペースの光沢度と光吸収バーの光沢度との合計が50
%以下であることを特徴とする、光学的バーコード読取
り装置を内部に備えたカメラに装填する写真用ロールフ
ィルムにある。本発明に於て、反射率は、900±50
nmの範囲の分光反射スペクトルの反射率を意味し、市
販の分光光度計を利用して測定することができる。ま
た、光沢度は、JIS Z8741(60度鏡面光沢
度)に規定された値を意味し、市販の光沢度計を利用し
て測定することができる。
【0008】本発明の写真用ロールフィルムの好ましい
態様を以下に挙げる。 (1)照射光に対しての光反射スペースの反射率が60
%以上で、光沢度が30%以下(更に好ましくは20%
以下)である上記の写真用ロールフィルム。 (2)照射光に対しての光吸収バーの反射率が10%以
下で、光沢度が18%以下である上記の写真用ロールフ
ィルム。 (3)光反射スペースの光沢度と光吸収バーの光沢度と
の合計が40%以下である上記の写真用ロールフィル
ム。 (4)光吸収バーの表面がマット化されている上記の写
真用ロールフィルム。 (5)写真フィルムの感光領域が400〜700nmの
範囲内にある上記の写真用ロールフィルム。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の写真用ロールフィルムの
構成と、その製造方法について、次に詳しく説明する。
本発明の写真用ロールフィルムの改良は、主として12
0タイプ及び220タイプのブローニーフィルムに対す
るものであるが、遮光紙と長尺状写真フィルムとが接合
テープで接合されているタイプの写真用ロールフィルム
であれば、本発明は有利に利用することができるため、
そのサイズやタイプに限定はない。そして、遮光紙や長
尺状写真フィルムとしては、従来より用いられている
か、あるいは知られているいかなるものも、利用するこ
とができる。遮光紙には、所望により、巻軸(スプー
ル)との確実な係合を支援または保証するための変形ま
たは加工(端部での孔の形成など)が設けられていても
よい。本発明の写真用ロールフィルムの代表的な構成を
図1と図2に、それぞれ平面図と側面図として示す。す
なわち、本発明の写真用ロールフィルムの代表的な形態
は、通常のブローニーフィルムと同様に、長尺状写真フ
ィルム11そして遮光紙12からなり、写真フィルム1
1の端部が遮光紙12に接合テープ13で接合されてお
り、その接合テープ13の表面に特定の光学的特性を有
するバーコード14が形成されている構成をとる。
【0010】本発明は、前述のように、接合テープの表
面にバーコードが印刷(感熱転写も含む)、もしくはバ
ーコードが印刷された紙片の貼り付けなどの方法により
形成されていて、そのバーコードが特定の光学的特性を
示すものであることを特徴としている。すなわち、バー
コードは、通常は背景領域(地の領域)である光反射ス
ペース及び通常は黒色に着色された光吸収バーとから構
成されている。光反射スペースは通常、上質紙、コート
紙、不透明合成紙などの不透明白色シートのような材料
から、光反射率が高く、光沢度が低い材料を選んで、そ
の材料シートの表面を利用して形成される。すなわち、
バーコードの基材(光反射スペース形成基材)に一般的
に用いられる光反射性の高い白色シートのうちで、特に
光沢度が低いものが選ばれる。この光反射スペースの光
沢度が高すぎると、その表面に形成される光吸収バーの
材料を選んでも、確実な読取りを保証する充分なバーコ
ード読取り特性をもたらすことができない。
【0011】バーコードの基材の上に形成される光吸収
バーは、通常のバーコードと同様に低い光反射率を持つ
ものであるが、さらに充分に低い光沢度を持つ必要があ
る。本発明のバーコードの光吸収バーは、通常のバーコ
ードの光吸収バーに必須な光反射率に加えて、低い光沢
度を持つ必要があるため、その形成には工夫が必要であ
る。本発明の光吸収バーの形成に有利な方法は、表面マ
ット化したシートの表面にカーボンブラックあるいは塩
基性ベース染料などの着色剤と熱可塑性バインダとから
なる熱転写性着色インクを塗設して、裏面にマット面を
有する熱転写性インク層を形成した後、このインク層を
バーコード基材の表面に熱転写する方法である。この裏
面がマット化されたインク層の熱転写法により、バーコ
ード基材の表面に低い反射率と、低い光沢度を持つ光吸
収バーを設けることができる。
【0012】上記の熱転写方法に用いる熱転写シートの
支持体の例としては、ポリエステルフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、
ポリアミドフィルム、再生セルロースフィルムなどのよ
うなプラスチックフィルム、そしてグラシン紙、コンデ
ンサー紙のような化学処理紙などで厚さが2〜30μm
程度のものを挙げることができる。これらの支持体の表
面には凹凸などの物理的パターンが形成されていてもよ
い。これらの凹凸パターンは、例えば、支持体の表面に
サンドブラスト、溶剤腐食などの処理を行なうことによ
り、ベック平滑度で1000秒以下の粗さとなるように
して形成することができる。あるいは、熱転写シートの
支持体上に、バインダと二酸化チタン(ホワイトカーボ
ン)、シリカ、炭酸カルシウムなどの粒状の無機白色顔
料とからなるマット化下塗層を形成することも有利であ
る。このマット化下塗層の形成により、熱転写性インク
層表面に改めて物理的な凹凸の形成(マット化)を行な
う必要がなくなる。マット化面の形成のためには、セル
ロースファイバー、尿素樹脂粉末、ポリマービーズなど
のような有機高分子物質の粉末を使用することも有利で
ある。なお、支持体としてプラスチックフィルムを用い
る場合、その裏側の表面(熱転写性インク層が付設され
る側の面とは反対側の表面)に、後の熱転写処理の作業
性を考慮して、脂肪酸やシリコーン樹脂などからなるス
テイック防止層が設けることも好ましい。
【0013】熱転写性インクは、着色材料(顔料もしく
は染料)と熱可塑性バインダとからなるものであるが、
所望により、非着色顔料や、可塑剤、潤滑剤などを補助
的に添加してもよい。好ましい熱可塑性バインダの例と
しては、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワ
ックスなどのようなワックス、スチレン−ブタジエン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、ポリブチラール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エチルセルロース、天然ゴムなどのような熱可
塑性樹脂を挙げることができる。なお、熱転写性インク
層にマット化表面を形成するために、特定の溶媒に可溶
性な樹脂と不溶性な樹脂とを混合して熱転写性インク層
を塗設形成し、その後、その特定の溶媒でインク層の表
面を処理することによりマット化表面を形成することも
できる。あるいは、熱可塑性バインダに、不飽和ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂
を混合して使用することもできる。熱転写性インク中の
バインダに対する着色材料(特に粒状着色顔料)の比率
は通常、20〜35重量%の範囲であり、好ましくは3
0〜35重量%とされる。
【0014】熱転写性インク層のバーコード基材表面へ
の転写は、前記の様な支持体と熱転写性インク層とから
なる感熱転写シートをバーコード基材の表面に重ねて、
感熱転写シートの背面にサーマルヘッドを押し当てて所
望のパターン状に熱転写性インク層を基材表面に転写す
る方法、あるいは熱源としてレーザ光を用いる方法など
の公知の任意の方法を利用することができる。なお、上
記のようにしてバーコードが印刷された基材は、そのま
ま裏面に接着剤を塗布し(基材の表面に予め接着剤層を
形成しておいてもよい)、接合テープとして用いること
もでき、あるいは上記の基材を別に用意した接合テープ
の表面に貼り付けて用いてもよい。
【0015】
【実施例】
[実施例1] (1)接合テープ用基材 接合テープ用基材として下記の五種類のシートを用意し
た。 A:クラフト法により蒸解処理した針葉樹パルプ20%
と広葉樹パルプ80%との混合パルプ、紙力増強剤(カ
チオン化アクリルアミド)、サイズ剤(ロジン誘導
体)、そして定着剤(硫酸アルミニウム)を使用して長
網抄紙して上質紙(厚み:約90μm)を得て、基材A
とした。 B:上記の基材Aの表面に、カオリン、炭酸カルシウ
ム、そして酸化チタンの混合物をポリビニルアルコール
とアクリル系エマルジョンに分散した光反射層(層厚:
約12μm)を形成して、基材Bを得た。 C:市販のキャストコート紙(光沢紙、厚み:約100
μm)を入手し、基材Cとした。 D:ポリプロピレン系合成紙(商品名:ユポSGS7
5、王子油化株式会社製)を入手し、基材Dとした。 E:上記基材Aの表面に溶融ポリエチレン樹脂を押出し
てフィルム状(膜厚:約12μm)に積層して基材Eを
得た。
【0016】(2)熱溶融性インクリボン 接合テープ表面にバーコード用光吸収バーを転写印刷す
るための熱可塑性インクリボンとして下記の三種類のイ
ンクリボンを製造した。 a:ポリエステルフィルム(厚み:3μm)の一方の表
面に、ラウリル酸カルシウム塩(モノ及びジエステルの
混合物)の溶液を塗布し、乾燥することによって、ステ
イック防止層を形成した。次いで、上記ポリエステルフ
ィルムの他方の表面に、二酸化チタン(ホワイトカーボ
ン)3重量部、尿素樹脂微粉末7重量部、エチレン−酢
酸ビニル共重合体40重量部、そしてトルエン50重量
部からなる混合物を塗布し、乾燥することにより層厚が
2μmのマット化下塗層を形成した。そして、このマッ
ト化下塗層の表面に、カルナウバワックス30重量部、
エステルワックス35重量部、カーボンブラック25重
量部、そしてオイル10重量部からなるインク混合液を
塗布し、乾燥することによって熱溶融性インク層(層
厚:約2μm)を形成してインクリボンaを得た。 b:マット化下塗層の形成材料として、二酸化チタン1
0重量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体35重量部、
マイクロクリスタリンワックス5重量部、そしてトルエ
ン50重量部からなる混合物を用いた以外は、上記のイ
ンクリボンaの製造方法と同様にして、裏面にステイッ
ク防止層が設けられたポリエステルフィルムの表面に、
層厚が2μmのマット化下塗層を形成し、次いでこのマ
ット化下塗層の表面に同様にして熱溶融性インク層を形
成してインクリボンbを得た。 c:マット化下塗層を設けなかった以外は、上記のイン
クリボンaとbの製造方法と同様にして、インクリボン
cを得た。
【0017】(3)バーコード付き接合テープ 接合テープ用基材の裏面にイソプレン系粘着剤を塗布し
て層厚30μmの感圧接着剤層を形成し、次いで、基材
の表面に熱溶融性インクリボンの熱溶融性インク層を重
ね、熱転写プリンタを用いて、熱溶融性インク層をバー
コード状に基材表面に転写した。
【0018】(4)バーコード付き接合テープ表面の光
反射率と光沢度の測定 上記のようにして得られた接合テープのバーコード領域
の基材面の光反射率(光反射スペース反射率)と転写イ
ンク部位の反射率(光吸収バー反射率)、そしてそれぞ
れの部位の光沢度を、波長900±50nmの単色光を
用いて測定した。なお、測定機器は次の通りである。 光反射率:分光光度計330(株式会社日立製作所
製)、φ60積分球を使用(測定面積(φ):20m
m) 光沢度:マルチアングル光沢度計TC−108DPA
(東京電色株式会社製)を使用(照射角:60度)
【0019】(5)バーコード読取エラーの観察評価 バーコードが印刷された接合テープを24mm×58m
mに切断し、この接合テープを220タイプのブローニ
ーフィルムの写真フィルムと背面遮光紙との接合部位に
貼り付けた。ついで、このブローニーフィルムを巻軸
(スプール)に巻き付け、その状態のまま60℃の保存
条件で2ヶ月間放置した。ついで、写真フィルムの巻き
付け状態を解き、すぐに接合テープ上のバーコードを光
センサで読取る操作を繰返し(100回)行ない、読取
エラー(読取り不能)の発生の頻度を調べた。上記の読
取り試験の結果を、第1表に下記の記号で表す。 AA:読取りエラーの発生は一切見られなかった。 BB:読取り不能が1〜2回発生した。 CC:読取り不能と読取り誤認が3〜5回発生した。 DD:読取り不能と読取り誤認が6回以上発生した。 なお、読取り不能が発生した場合には、カメラへの手動
による情報入力(撮影条件等の設定を含む)が可能であ
るため、頻度が多くなければ、実用上は、大きなトラブ
ルにはならない。
【0020】(6)光反射率と光沢度の測定結果及び読
取り試験結果 各測定結果と試験結果を第1表に示す。
【0021】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 基材 インク 反 射 率(%) 光 沢 度(%) 読取結果 スペース バー スペース バー ──────────────────────────────────── A a 65.5 4.3 3.1 8.2 AA b 65.5 4.2 3.1 14.0 AA c 65.5 4.1 3.1 34.0 CC ──────────────────────────────────── B a 80.3 5.3 15.1 8.0 AA b 80.3 5.1 15.1 18.1 AA c 80.3 6.2 15.1 36.5 CC〜DD ──────────────────────────────────── C a 74.5 5.1 77.3 9.2 DD b 74.5 5.2 77.3 18.5 DD c 74.5 5.3 77.3 43.0 DD ──────────────────────────────────── D a 79.6 5.4 7.1 7.6 AA b 79.6 5.7 7.1 17.5 AA c 79.6 5.9 7.1 44.2 CC ──────────────────────────────────── E a 58.5 4.6 33.4 9.0 BB b 58.5 4.1 33.4 18.4 CC c 58.5 3.4 33.4 39.9 DD ────────────────────────────────────
【0022】上記の第1表の結果から、接合テープのバ
ーコードのスペース領域とバー領域がそれぞれ、本発明
で規定した光反射率と光沢度を持ち、かつそれらの合計
の光沢度が一定の値以下である場合には、写真用ロール
フィルムのスプールへの巻き付け保存の後で、接合テー
プに巻き癖(カールや段差の発生)があっても、バーコ
ードの読取り不能などのエラーが殆ど発生しないことが
明らかである。
【0023】
【発明の効果】本発明の写真用ロールフィルムは、長尺
状写真フィルムと遮光紙とがバーコードを表面に有する
接合テープで接合した構成からなり、さらにその接合テ
ープ上のバーコード領域のスペース部分とバー部分とが
特定の光反射率と光沢度をもっているため、カメラ側に
備えた光学読取装置を利用して、写真フィルムの関連情
報を自動的に、かつ誤動作の心配なくカメラ側に入力す
ることが可能となる。従って、ブローニーフィルムなど
のような長尺状写真フィルムと遮光紙とから構成される
比較的大型のロールフィルムを用いての撮影が、煩雑な
写真フィルム情報入力を行なうことなく可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバーコート付き接合フィルムで長尺状
写真フィルムと遮光紙とが接合された写真用ロールフィ
ルムの代表的な構成を平面図として示す。
【図2】図1の写真用ロールフィルムの側面図である。
【符号の説明】
11 長尺状写真フィルム 12 遮光紙 13 接合テープ 14 バーコード

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状写真フィルムの少なくとも一方の
    端部が背面遮光紙もしくはリーダー遮光紙に接合テープ
    により接合されてなる写真用ロールフィルムであって、
    その接合テープの表面に、該写真フィルムの感光波長領
    域以外の波長の照射光をそれぞれ反射及び吸収すること
    のできる光反射スペース及び光吸収バーから構成され、
    該写真用ロールフィルムを装填するカメラの内部に備え
    られた光学的読取り装置により自動読取りが可能で、該
    長尺状写真フィルムに関する少なくとも写真感度を含む
    フィルム関連情報が記録されたバーコードが形成されて
    いて、上記照射光に対しての該バーコードの光反射スペ
    ースの反射率が50%以上で、光沢度が35%以下であ
    り、光吸収バーの反射率が30%以下で、光沢度が20
    %以下であり、かつ光反射スペースの光沢度と光吸収バ
    ーの光沢度との合計が50%以下であることを特徴とす
    る、光学的バーコード読取り装置を内部に備えたカメラ
    に装填する写真用ロールフィルム。
  2. 【請求項2】 接合テープが不透明合成紙から形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の写真用ロール
    フィルム。
  3. 【請求項3】 光吸収性バーの表面がマット化されてい
    る請求項1もしくは2に記載の写真用ロールフィルム。
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