JP3140126B2 - 厚膜サーミスタ組成物、その製造方法、厚膜サーミスタおよびその製造方法 - Google Patents

厚膜サーミスタ組成物、その製造方法、厚膜サーミスタおよびその製造方法

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JP3140126B2 JP03348493A JP34849391A JP3140126B2 JP 3140126 B2 JP3140126 B2 JP 3140126B2 JP 03348493 A JP03348493 A JP 03348493A JP 34849391 A JP34849391 A JP 34849391A JP 3140126 B2 JP3140126 B2 JP 3140126B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上の電極間に位置
して印刷形成される厚膜サーミスタ組成物、その製造方
法、この厚膜サーミスタ組成物を用いた厚膜サーミスタ
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の厚膜サーミスタ組成物としては、
例えばMn(マンガン)、Co(コバルト)、Fe
(鉄)、Ni(ニッケル)などのサーミスタ特性を有す
る金属酸化物と、導電性物質としてのRuO2と、ガラ
ス粉末とを混合したものが知られている。
【0003】そして、この厚膜サーミスタ組成物を絶縁
基板上に印刷形成された第1の電極上に一部を重ね合わ
せて印刷し、更にこの印刷形成した厚膜サーミスタ組成
物上に第2の電極を重ね合わせて印刷形成したサンドイ
ッチ形の厚膜サーミスタが知られている。このサンドイ
ッチ形の厚膜サーミスタは、同一平面上の電極間にサー
ミスタ組成物を印刷したシート状の厚膜サーミスタと比
べて抵抗値を低くすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このサ
ンドイッチ形の厚膜サーミスタでも抵抗値は8kΩ程度
が限度であり、それ以下の抵抗値に設定するには、第1
の導電性物質としてのRuO2を更に加えるか、あるい
はMn、Co、Fe、Niなどのサーミスタ特性を有す
る金属酸化物に更に直接Cu(銅)またはCu酸化物を
加えている。
【0005】ところで、従来のサーミスタ特性を有する
金属酸化物にCuを添加して酸化物とする方法におい
て、Mn、Co、Fe、Niがスピネル構造を形成する
ように1000℃以上の温度で反応させる必要がある。
そして、添加されたCuは、スピネル構造に取り込まれ
たり、CuOまたはCu2Oのいずれかの化合物を生成
する。このうち、Cu2Oは長時間放置するとCuOに
酸化するため、結晶構造および導電率のそれぞれの変
化、または、歪などに起因して、抵抗値変化を引き起こ
すと考えられている。すなわち、Cuを添加しないサー
ミスタ組成物の抵抗値変化率が125℃、1000時間
で+1%程度であるのに対し、Cuを添加したものは1
25℃、100時間で+10%〜+15%の変化を生じ
ることが知られる。
【0006】そこで、Cuを添加する場合、1000℃
以下の温度に抑えることが考えられる。しかしながら、
従来のサーミスタ組成物をプレス成形したのち、焼成し
て焼結させるというディスクリートタイプでは、化学反
応が生じないためスピネル構造が形成できず、その結果
サーミスタ特性が得られず、しかも焼結しないため、機
械的に脆くなる問題がある。
【0007】また、RuO2の添加量が全体の7wt%
を超えると、抵抗値と抵抗値変化率を求める定数で一般
には2000K〜5000KであるB定数とが急激に低
下してしまい、サーミスタとして使用不可能になってし
まう。
【0008】さらに、サーミスタ特性を有する金属酸化
物にCuを直接添加する方法では、抵抗値は下がるが、
このCuを添加した組成は熱安定性に欠け、125℃、
100時間で+10%〜+15%の抵抗値変化を起こす
という問題がある。
【0009】本発明は、上述の問題点に鑑み、添加した
Cuの耐熱変化を抑え、高いB定数を有しながらも抵抗
値が低減する厚膜サーミスタ組成物、その製造方法、厚
膜サーミスタおよびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の厚膜サー
ミスタ組成物は、Mn、Co、Fe、Niのそれぞれの
金属酸化物のうちサーミスタ特性を有する少なくともい
ずれか2種の前記金属酸化物が混合されて焼成された焼
成物と、第1の導電性物質としてのRuO2と、第2の
導電性物質としてのCu、Cu酸化物、Cu水酸化物お
よびCu炭酸塩のうちの少なくともいずれか1種とL
a、La酸化物、La水酸化物およびLa炭酸塩のうち
の少なくともいずれか1種とが混合されてあらかじめ
成されたCu 2 La 2 5 を主成分とする酸化物と、ガラ
スとを原料としたものである。
【0011】請求項2記載の厚膜サーミスタ組成物の製
造方法は、Mn、Co、Fe、Niのそれぞれの金属酸
化物のうちサーミスタ特性を有する少なくともいずれか
2種の前記金属酸化物を秤量して混合した後に焼成して
得られた焼成物を粉砕して秤量した焼成物粉末と、第1
の導電性物質としてのRuO2の粉末を秤量したRuO2
粉末と、第2の導電性物質としてのCu、Cu酸化物、
Cu水酸化物およびCu炭酸塩のうちの少なくともいず
れか1種とLa、La酸化物、La水酸化物およびLa
炭酸塩のうちの少なくともいずれか1種とを混合して
らかじめ焼成したCu 2 La 2 5 を主成分とする化合物
を粉砕して秤量した酸化物粉末と、ガラスの粉末を秤量
したガラス粉末とを混合して厚膜ペーストを製造し、こ
の得られた厚膜ペーストを焼成して焼結するものであ
る。
【0012】請求項3記載の厚膜サーミスタは、請求項
1記載の厚膜サーミスタ組成物または請求項2記載の厚
膜サーミスタ組成物の製造方法により得られた厚膜サー
ミスタ組成物が、基板上に上下方向に対向して形成され
た電極間に位置して印刷されて焼成されたものである。
【0013】請求項4記載の厚膜サーミスタの製造方法
は、基板上に第1の電極を印刷形成し、この第1の電極
上に少なくとも一部が電気的に接続して請求項1記載の
厚膜サーミスタ組成物または請求項2記載の厚膜サーミ
スタ組成物の製造方法により得られた厚膜サーミスタ組
成物を積層して印刷形成し、この厚膜サーミスタ組成物
上に少なくとも一部が電気的に接続し、かつ前記第1の
電極に少なくとも一部が上下方向に対向して第2の電極
を積層して印刷形成し、前記基板を焼成するものであ
る。
【0014】
【作用】請求項1記載の厚膜サーミスタ組成物は、M
n、Co、Fe、Niのそれぞれの金属酸化物のうちサ
ーミスタ特性を有する少なくともいずれか2種の金属酸
化物を混合し焼成した焼成物と、第1の導電性物質とし
てのRuO2と、第2の導電性物質としてのCu、Cu
酸化物、Cu水酸化物およびCu炭酸塩のうちの少なく
ともいずれか1種とLa、La酸化物、La水酸化物お
よびLa炭酸塩のうちの少なくともいずれか1種とを混
合してあらかじめ焼成したCu 2 La 2 5 を主成分とす
酸化物と、ガラスとを原料とするため、低抵抗でB定
数が高く、耐熱安定性が得られる。
【0015】請求項2記載の厚膜サーミスタ組成物の製
造方法は、Mn、Co、Fe、Niのそれぞれの金属酸
化物のうちサーミスタ特性を有する少なくともいずれか
2種の金属酸化物を混合し焼成した焼成物を粉砕して秤
量した焼成物粉末と、第1の導電性物質としてのRuO
2粉末と、第2の導電性物質としてのCu、Cu酸化
物、Cu水酸化物およびCu炭酸塩のうちの少なくとも
いずれか1種とLa、La酸化物、La水酸化物および
La炭酸塩のうちの少なくともいずれか1種とを混合し
あらかじめ焼成したCu 2 La 2 5 を主成分とする
合物を粉砕して秤量した酸化物粉末と、ガラス粉末とを
混合して得られた厚膜ペーストを焼成して焼結するた
め、低抵抗でB定数が高く、耐熱安定性の厚膜サーミス
タ組成物が得られる。
【0016】請求項3記載の厚膜サーミスタは、請求項
1記載の厚膜サーミスタ組成物または請求項2記載の厚
膜サーミスタ組成物の製造方法により得られた厚膜サー
ミスタ組成物を、基板上に上下方向に対向して形成され
た電極間に位置して印刷して焼成して形成するため、低
抵抗でB定数が高く、耐熱安定性が得られる。
【0017】請求項4記載の厚膜サーミスタの製造方法
は、基板上に印刷形成した第1の電極上に、少なくとも
一部が電気的に接続して請求項1記載の厚膜サーミスタ
組成物または請求項2記載の厚膜サーミスタ組成物の製
造方法により得られた厚膜サーミスタ組成物を積層して
印刷形成した後、厚膜サーミスタ組成物上に少なくとも
一部が電気的に接続しかつ第1の電極に少なくとも一部
が上下方向に対向して第2の電極を積層して印刷形成し
て基板を焼成するため、低抵抗でB定数が高く、耐熱安
定性の厚膜サーミスタが得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例の厚膜サーミスタの
構成を図面を参照して説明する。
【0019】図1および図2において、1は絶縁性の基
板で、この基板1の上面には、第1の電極2aが例えば印
刷により層状に形成されている。
【0020】また、基板1の上面には、一部が第1の電
極2aの上面の一部に亘って電気的に接続するように積層
する厚膜サーミスタ体3が例えば印刷により層状に積層
形成されている。この厚膜サーミスタ体3は、例えばM
n、Co、Feのサーミスタ特性を有する金属酸化物で
ある酸化マンガン(Mn34)、酸化コバルト(Co3
4)、酸化鉄(Fe34)を混合して焼成した焼成物
である金属酸化物の粉末としての焼成物粉末と、第1の
導電性物質としてのRuO2粉末と、第2の導電性物質
としてのCu酸化物である酸化銅(CuO)とLa酸化
物であるLa23との混合粉末をあらかじめ焼成した後
に粉砕したCu 2 La 2 5 を主成分とする酸化物粉末
と、ガラス粉末とを混合して形成した厚膜サーミスタペ
ーストにて印刷形成されている。
【0021】さらに、基板1の上面には、一部が厚膜サ
ーミスタ体3の上面の一部に亘って電気的に接続し、か
つ上下方向に例えば対向面積が0.25mm2となるよ
うに対向するように積層する第2の電極2bが例えば印刷
により層状に積層形成され、厚膜サーミスタが形成され
ている。
【0022】次に、上記厚膜サーミスタの製造工程を説
明する。
【0023】まず、第2の導電性物質としてのCuOと
La23とをあらかじめ2:1のモル比で混合した混合
粉末を磁性ルツボに入れ、900℃で1時間加熱焼成し
て固相反応させて得た化合物である酸化物を粉砕機にか
けて粉末にする。この酸化物粉末をX線回析により分析
したところ、Cu2La25なる化合物であることが同
定された。
【0024】そして、Mn34、Co34、Fe34
1:1:0.2のモル比で混合し、成形し、加熱焼成す
ることにより、固相反応させて得た焼成物である金属酸
化物の粉末である焼成物粉末31wt%と、第1の導電
性物質としてのRuO2粉末4wt%と、第2の導電性
物質としてのあらかじめ作製したCuOとLa23とを
混合して焼成した後に粉砕した酸化物粉末を10wt%
と、ホウケイ酸鉛ガラス粉末55wt%とを秤量し、自
動混合機またはボールミルにより混合して混合物とす
る。
【0025】ここで、有機ビヒクルとして7wt%のエ
チルセルロースを含むブチルカルビトールを混合物の2
6wt%となるように加え、3本ロールなどで十分に混
合し厚膜サーミスタペーストを作製する。
【0026】そして、図1および図2に示すように、基
板1上に第1の電極2aを例えば印刷により層状に形成す
る。次に、作製した厚膜サーミスタペーストを一部が基
板1の上面から第1の電極2aの上面の一部に亘って電気
的に接続するように例えば焼成後の膜厚が40μmとな
るように印刷して、層状の厚膜サーミスタ体3を積層形
成する。この後、一部が基板1の上面から厚膜サーミス
タ体3の上面の一部に亘って第1の電極2aと上下方向に
対向面積が0.25mm2となるように対向して電気的
に接続するように第1の電極2aを例えば印刷により層状
に形成する。
【0027】この後、基板1を例えば850℃で10分
間焼成し、上下に対向する第1の電極2aおよび第2の電
極2b間に厚膜サーミスタ体3がサンドイッチ形に位置す
る厚膜サーミスタを形成する。
【0028】この得られた厚膜サーミスタは、抵抗値が
2.8kΩ、B定数が3465K、125℃で1000
時間加熱の抵抗値変化率が+1.6%で安定した特性と
なった。
【0029】次に、上記厚膜サーミスタの作用を説明す
る。
【0030】表1、図3および図4に、本発明の厚膜サ
ーミスタ試料1、2、3および4の抵抗値、B定数、1
25℃で1000時間での抵抗値変化率を示す。
【0031】表1において、各試料の抵抗値は25℃で
膜厚40μm、対向面積0.25mm2の値であり、B
定数は25℃での抵抗値を100℃の抵抗値で割ったも
のの自然対数に、それらの温度の逆数の差をとったもの
である。
【0032】
【表1】 これら表1、図3および図4に示す結果から、本発明の
厚膜サーミスタ組成物を用いて形成した厚膜サーミスタ
は、CuとLa、またはCuとLaとの酸化物、水酸化
物、炭酸塩のいずれかの組み合わせのうちの少なくとも
2種を混合しあらかじめ加熱焼成したX線回析によりC
2 La 2 5 と同定される化合物を、サーミスタ特性を
有する金属酸化物と直接反応させず、別途添加すること
により、低抵抗で高いB定数を有し、さらに125℃の
熱に対して抵抗値変化率が少なく安定である。このた
め、上述の厚膜サーミスタ組成物を用いて、厚膜サーミ
スタとして基板1上に上下に対向して形成される第1の
電極2aおよび第2の電極2b間にサンドイッチ形に厚膜サ
ーミスタ体3を印刷、焼成することにより、低抵抗でB
定数が高く、非常に耐熱安定性が良好な厚膜サーミスタ
を得ることができる。
【0033】また、ガラス量を一定にして、金属酸化物
と第1の導電性物質および第2の導電性物質を配合した
から、それぞれの添加量を変化させることにより、幅の
広い抵抗値とB定数との組み合せが可能になる。
【0034】なお、上記実施例において、第2の導電性
物質としてのCu源およびLa源としてそれぞれCuO
とLa23とを用いたが、最終的にCuとLaとの酸化
であるCu 2 La 2 5 となれば、他のCu化合物とL
a化合物との組み合わせ、すなわち、Cu、Cu酸化
物、Cu水酸化物およびCu炭酸塩のうちの少なくとも
いずれか1種とLa、La酸化物、La水酸化物および
La炭酸塩のうちの少なくともいずれか1種とが混合さ
れてあらかじめ焼成された酸化物でもよい。
【0035】また、Mn34、Co34、Fe34
1:1:0.2のモル比で混合して厚膜サーミスタペー
ストの焼成物粉末を調整したが、この比率に限られるも
のではなく、さらにはMn、Co、Fe、Niのそれぞ
れの金属酸化物のうちサーミスタ特性を有する少なくと
もいずれか2種の金属酸化物を混合して焼結した焼成物
を用いる組成であればよい。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の厚膜サーミスタ組成物に
よれば、サーミスタ特性を有するMn、Co、Fe、N
iの少なくともいずれか2種の金属酸化物の焼成物と、
RuO2と、Cu、Cu酸化物、Cu水酸化物およびC
u炭酸塩のうちの少なくともいずれか1種とLa、La
酸化物、La水酸化物およびLa炭酸塩のうちの少なく
ともいずれか1種とをあらかじめ混合焼成したCu 2
2 5 を主成分とする酸化物と、ガラスとを原料とした
ため、低抵抗でB定数が高く、熱に対する抵抗値変化率
の少ない耐熱安定性が得られる。
【0037】請求項2記載の厚膜サーミスタ組成物の製
造方法によれば、サーミスタ特性を有するMn、Co、
Fe、Niの少なくともいずれか2種の金属酸化物の焼
成物粉末と、RuO2粉末と、Cu、Cu酸化物、Cu
水酸化物およびCu炭酸塩のうちの少なくともいずれか
1種とLa、La酸化物、La水酸化物およびLa炭酸
塩のうちの少なくともいずれか1種とをあらかじめ混合
焼成したCu 2 La 2 5 を主成分とする酸化物粉末と、
ガラス粉末とを混合して得た厚膜ペーストを焼成して焼
結するため、低抵抗でB定数が高く、耐熱安定性の厚膜
サーミスタ組成物が得られる。
【0038】請求項3記載の厚膜サーミスタによれば、
請求項1記載の厚膜サーミスタ組成物または請求項2記
載の厚膜サーミスタ組成物の製造方法により得た厚膜サ
ーミスタ組成物を、基板上に上下方向に対向して形成し
た電極間に位置して印刷し焼成して形成するため、低抵
抗でB定数が高く、耐熱安定性が得られる。
【0039】請求項4記載の厚膜サーミスタの製造方法
によれば、基板上の第1の電極上に少なくとも一部が電
気的に接続して積層印刷形成した請求項1記載の厚膜サ
ーミスタ組成物または請求項2記載の厚膜サーミスタ組
成物の製造方法により得た厚膜サーミスタ組成物上に、
少なくとも一部が電気的に接続しかつ第1の電極に少な
くとも一部が上下方向に対向して第2の電極を積層して
印刷形成した後、基板を焼成するため、低抵抗でB定数
が高く、耐熱安定性の厚膜サーミスタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厚膜サーミスタ組成物を用いて形成さ
れた厚膜サーミスタの平面図である。
【図2】同上図1のA−A線縦断面図である。
【図3】同上厚膜サーミスタのCu2La25添加量と
抵抗値との関係を示す特性図である。
【図4】同上のCu2La25添加量とB定数との関係
を示す特性図である。
【符号の説明】
1 基板 2a 第1の電極 2b 第2の電極 3 厚膜サーミスタ体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn、Co、Fe、Niのそれぞれの金
    属酸化物のうちサーミスタ特性を有する少なくともいず
    れか2種の前記金属酸化物が混合されて焼成された焼成
    物と、 第1の導電性物質としてのRuO2と、 第2の導電性物質としてのCu、Cu酸化物、Cu水酸
    化物およびCu炭酸塩のうちの少なくともいずれか1種
    とLa、La酸化物、La水酸化物およびLa炭酸塩の
    うちの少なくともいずれか1種とが混合されてあらかじ
    焼成されたCu 2 La 2 5 を主成分とする酸化物と、 ガラスとを原料としたことを特徴とした厚膜サーミスタ
    組成物。
  2. 【請求項2】 Mn、Co、Fe、Niのそれぞれの金
    属酸化物のうちサーミスタ特性を有する少なくともいず
    れか2種の前記金属酸化物を秤量して混合した後に焼成
    して得られた焼成物を粉砕して秤量した焼成物粉末と、
    第1の導電性物質としてのRuO2の粉末を秤量したR
    uO2粉末と、第2の導電性物質としてのCu、Cu酸
    化物、Cu水酸化物およびCu炭酸塩のうちの少なくと
    もいずれか1種とLa、La酸化物、La水酸化物およ
    びLa炭酸塩のうちの少なくともいずれか1種とを混合
    してあらかじめ焼成したCu 2 La 2 5 を主成分とする
    化合物を粉砕して秤量した酸化物粉末と、ガラスの粉末
    を秤量したガラス粉末とを混合して厚膜ペーストを製造
    し、 この得られた厚膜ペーストを焼成して焼結することを特
    徴とする厚膜サーミスタ組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の厚膜サーミスタ組成物ま
    たは請求項2記載の厚膜サーミスタ組成物の製造方法に
    より得られた厚膜サーミスタ組成物が、基板上に上下方
    向に対向して形成された電極間に位置して印刷されて焼
    成されたことを特徴とした厚膜サーミスタ。
  4. 【請求項4】 基板上に第1の電極を印刷形成し、 この第1の電極上に少なくとも一部が電気的に接続して
    請求項1記載の厚膜サーミスタ組成物または請求項2記
    載の厚膜サーミスタ組成物の製造方法により得られた厚
    膜サーミスタ組成物を積層して印刷形成し、 この厚膜サーミスタ組成物上に少なくとも一部が電気的
    に接続し、かつ前記第1の電極に少なくとも一部が上下
    方向に対向して第2の電極を積層して印刷形成し、 前記基板を焼成することを特徴とする厚膜サーミスタの
    製造方法。
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