JP3140118B2 - ロボット - Google Patents

ロボット

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JP3140118B2
JP3140118B2 JP32354691A JP32354691A JP3140118B2 JP 3140118 B2 JP3140118 B2 JP 3140118B2 JP 32354691 A JP32354691 A JP 32354691A JP 32354691 A JP32354691 A JP 32354691A JP 3140118 B2 JP3140118 B2 JP 3140118B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空ロボットに係り、
特に半導体ウエハ処理装置等の高真空中で使用して好適
な低振動無関節の真空ロボットに関するものである。
【従来の技術】半導体のプロセス装置は、ウエハに対し
て化学エッチング、化学付着、物理的スパッタリング
等、真空中で処理するものが多い。そのために、真空中
で連続的に処理するマルチチャンバ形の半導体ウエハ処
理装置が増えている。このマルチチャンバ形の半導体ウ
エハ処理装置は、装置の中央部に搬送室を設け、その外
側に複数の処理室を円形に配置した構造である。処理室
の真空度が処理内容によって異なるため、搬送室と各処
理室間をゲ−トバルブで仕切り、ウエハの出し入れはゲ
−トバルブを開閉し、搬送装置にて行う。
【0002】真空対応の搬送装置は搬送室に設け、処理
室からのウエハの出し入れを行う。その搬送装置は、通
常、真空ロボットと称し、本体を真空チャンバに固定
し、ア−ム部が真空中で稼動する構造となっている。こ
の構造においては、ア−ムの関節部もしくは摺動部にお
いても、軸受部の摩耗がはやく機構の信頼性が低い。ま
た、発塵,発ガスがプロセスの歩留りを低下させる。そ
のため、関節部もしくは摺動部を封止するか、関節部、
摺動部がない構造とすることが提案されている。
【0003】その一例として、特開昭63−92205
号公報には、真空中において、無摺動,無接触でダスト
を発生させずに長い距離を平行移動できる真空装置用磁
気浮上搬送装置が記載されている。しかし、従来技術で
はどの方式においても、機構が大がかりとなり、大きな
搬送室、大きなマルチチャンバが必要となり、膨大な設
備投資が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、摺動面におけ
る真空中の摩擦係数は、大気中よりも増加する。そのた
め、真空ロボットの関節部においても、例えころがり軸
受であっても、大気中以上の摩耗、発塵,発ガスが避け
られない。このことは、例えば半導体装置においてはウ
エハ上に塵が付着し、また、発生したガスによりウエハ
表面を化学変化させることになり、半導体の品質を低下
させる。また、関節部の摩耗により真空ロボットの信頼
性をも低下させる。たとえ、ころがり軸受に真空グリス
を使用しても、耐真空度は10のマイナス7乗程度であ
り、しかもガスが発生することになる。さらに、将来ウ
ルトラクリ−ン対応として必要となる10のマイナス8
乗以上の真空度には対応できないものである。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものである。本発明の第1の目的は、
摩耗による発塵,発ガスのおそれがなく、高真空下で使
用して信頼性の高い2自由度真空ロボットを提供するこ
とにある。また、本発明の第2の目的は、ワ−ク搬送に
おける弾性ア−ムの振動を防止することにある。さら
に、本発明の第3の目的は、ワ−ク搬送中の垂直方向の
変位を低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の真空ロボットに係る第1の発明の構
成は、本体を真空容器内に設置し、ワーク搬送用のハン
ドおよびアーム部を真空中で作動させる真空ロボットに
おいて、前記ワーク搬送用のハンドに互いに対向して一
端を結合され、帯状のばね材で形成した第一,第二の弾
性アームと、これら第一,第二の弾性アームの他方の端
部に結合され、当該第一,第二の弾性アームに曲げモー
メントを加える第一,第二の回転アームと、これら第
一,第二の回転アームを互いに線対称をなすように取り
付ける第一,第二の回転軸と、これら第一,第二の回転
軸を、回転中心が同じで、かつ可逆回転せしめる回転駆
動部とを設け、この回転駆動部は、前記第一,第二の回
転軸を互いに反対方向に回転させるときに、前記第一,
第二の回転アームを介して前記第一,第二の回転アーム
を回転中心から放射線方向に往復動させることによって
前記ハンドと第一,第二の回転軸心との間隔を伸縮さ
せ、前記第一,第二の回転軸を同一方向に回転させると
きに、前記ワーク搬送用のハンドは回転中心を中心に旋
回するように構成したものである。
【0007】また、上記第2の目的を達成するために、
本発明の真空ロボットに係る第2の発明の構成は、ワー
ク搬送用のハンドと、このハンドに互いに対向して一端
を結合され、帯状のばね材で形成した第一,第二の弾性
アームと、これら第一,第二の弾性アームの他方の端部
に結合され、当該第一,第二の弾性アームに曲げモーメ
ントを加える第一,第二の回転アームと、これら第一,
第二の回転アームを互いに線対称をなすように取り付け
る第一,第二の回転軸と、これら第一,第二の回転軸
を、回転中心が同じで、かつ可逆回転せしめる回転駆動
部とを備えた真空ロボットであって、少なくとも、前記
ハンドまたは前記第一,第二の弾性アームのいずれかに
位置検出手段を設けるとともに、前記第一,第二の弾性
アームを挾んで、対向した一対の交流を印加した電磁石
を設けたものである。
【0008】また、上記第2の目的は、第一,第二の回
転アームを、それぞれL形の形状として一部に切欠きを
設けるとともに、積層形圧電素子を設けたことによって
も、達成される。また、前記第2の目的は、ハンドを挾
んで、上下に対向して一対の磁石を設け、かつハンドを
磁性体で形成することによっても達成できる。また、前
記第2の目的は、前記各弾性ア−ムの振動特性を知り、
振幅の大きいところの質量を増減することによっても達
成できる。また、前記第2の目的は、第一,第二の回転
軸にトルク検出手段を設け、トルク検出手段からのトル
ク量をもとに回転軸の位置を制御することにより達成で
きる。
【0009】また、前記第3の目的は、第一,第二の弾
性ア−ムを挾んで対向した位置に一対の磁石を設け、か
つ、前記弾性ア−ムを導体とし、電流を流すことによっ
て、垂直方向の変位を制御することによって達成でき
る。また、前記第3の目的は、第一,第二の弾性ア−ム
を垂直面に対し上方を広げるように傾けることによっ
て、回転軸から放射線方向にハンドが移動するときのハ
ンドの垂直変位を抑制することによって達成できる。
【0010】
【作用】本発明の真空ロボットに係る第1の発明では、
第一,第二の2本の回転軸を回転駆動部により互いに反
対方向に同じに回転させ、同一面内に互いに対向させて
配置させた第一,第二の弾性ア−ムに曲げモ−メントを
加え、両弾性ア−ムを、例えばハンドと両回転軸心との
間隔を縮小させる方向に変形させると、両弾性ア−ムの
一方の端部に結合されたワ−ク用のハンドが前記回転軸
に接近する方向に移動する。また、前記2本の回転軸を
前述したものと逆方向に回転させ、第一,第二の両弾性
ア−ムに曲げモ−メントを加え、両弾性ア−ムを、例え
ばハンドと両回転軸心との間隔を伸長させる方向に変形
させると、前記ハンドが前記回転軸から遠ざかる方向に
移動する。
【0011】また、第一,第二の回転軸を回転駆動部に
より互いに同一方向に同じように回転させると、第一,
第二の両弾性ア−ムの一方の端部に結合されたワ−ク用
のハンドが回転軸を中心にして、旋回する方向に移動す
る。また、前記2本の回転軸の回転方向、回転速度、回
転量を任意に変化させることによって、水平平面内で任
意な移動ができる。これにより、第1の発明では、無関
節のロボットで同一水平面内の任意の位置にワ−クを搬
送することができ、したがって摺動またはころがり摩耗
による発塵,発ガスを防止できるし、真空グリスを使用
する必要もないので、高真空下で使用でき、その結果、
高真空中での使用においても信頼性を向上させることが
できる。
【0012】本発明の真空ロボットに係る第2の発明で
は、位置検出手段により第一,第二の弾性ア−ムの位置
を検出し、弾性ア−ムの位置が目標位置より遠い位置の
場合電磁石に吸引力が発生するような方向に電流を流
し、目標位置より近い位置の場合電磁石に斥力が発生す
るように電流を流すことによって、弾性ア−ムの振動を
減衰させる。
【0013】また、第3の発明では、位置検出手段と防
振手段に積層形の圧電素子を用い、弾性ア−ムの振動に
追従させて積層形の圧電素子を伸縮させ、第一,第二の
回転ア−ムに設けた切欠き部の変形によって、第一,第
二の弾性ア−ムの振動を低減し、位置精度をたかめるよ
うにしたものである。
【0014】また、第4の発明では、磁石近傍の磁界内
で、磁界内にある弾性ア−ムは振動することにより渦電
流が発生し、振動エネルギ−を低減し振動を減衰させ
る。また、第5の発明では、第一,第二の弾性ア−ムの
中央部もしくは端部を厚くするか切り欠くことによっ
て、振幅が低減するようにして振動特性を変化させ、振
動を低減できるものである。また、第6の発明では、第
一,第二の弾性ア−ムに曲げモ−メントを加える第一,
第二の回転軸に回転トルク検出手段を設け、回転トルク
の変動によって前記弾性ア−ムの振動を検出し、前記回
転軸の回転速度、加速度を制御することによって弾性ア
ームの振動低減を達成することができる。
【0015】さらに、第7の発明では、磁石によって形
成された磁界と弾性ア−ムに設けた導体に電流を流すこ
とによって、磁界内の導体に、フレミングの左手の法則
による力が発生し、第一,第二の弾性ア−ムを垂直方向
に変位させる効果がある。さらに、第8の発明では、第
一,第二の一対の弾性ア−ムを垂直面に対し上方が広が
るように取り付け、ハンドが回転軸に近づくと両弾性ア
−ムを逆円錐形になるようにして、ハンドおよび弾性ア
−ムの重力に抗する力を発生させることによって、ワー
ク搬送中の垂直方向の変位の低減を達成することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1ないし図13
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係る
無関節真空ロボットの構成を示すブロック図、図2は、
図1の真空ロボットを使用するマルチチャンバ形の半導
体ウエハ処理装置の一部横断平面図、図3は、図2のA
−A矢視拡大断面図、図4は、図1の真空ロボットにお
ける弾性アームを伸ばした動作説明図、図5は、図1の
真空ロボットにおける弾性アームを縮めた動作説明図で
ある。
【0017】まず、図2,3に示すマルチチャンバ形の
半導体ウエハ処理装置について説明する。図2,3に示
す半導体ウエハ処理装置は、装置中央部に設けられた搬
送室31と、この搬送室31の外側にほぼ90度の間隔
をおいて設置された処理室32,33,34およびロ−
ドロック室35とを備えている。前記搬送室31、処理
室32,33,34およびロ−ドロック室35は、それ
ぞれステンレスもしくはアルミ合金などの金属により円
筒形に形成されている。また、搬送室31、処理室3
2,33,34およびロ−ドロック室35の上下部は、
上板36および下板37により密閉されている。さら
に、搬送室31、処理室32,33,34およびロ−ド
ロック室35は、複数本の支柱38の上部に支持されて
いる。
【0018】前記各処理室32,33,34には、処理
の種類に対応した処理ユニット39,40,41と、真
空吸引手段(図示せず)とが設けられている。また、ロ
−ドロック室35にはウエハ1の出入口42が設けられ
ており、この出入口42には開閉蓋43が取り付けられ
ている。前記搬送室31と各処理室32,33,34と
の間、および搬送室31とロ−ドロック室35との間に
は、それぞれゲ−トバルブ44が設けられている。
【0019】前記各処理室32,33,34およびロ−
ドロック室35には、ウエハ受け渡し用のリフタ45を
設けている。そして、このリフタ45の上面には、ウエ
ハ1を支持するための複数本の支持ピン46が植設され
ている。前記搬送室31には、半導体ウエハ搬送装置と
して、無関節真空ロボットが配備されている。この無関
節真空ロボットは、搬送室31と各処理室32,33,
34との間、および搬送室31とロ−ドロック室35と
の間にウエハ1を搬送するために設けられているもので
ある。
【0020】図1は無関節真空ロボットの第1の実施例
を示す図、図4,図5は図1の無関節真空ロボットの動
作説明図である。まず、本発明の第1の目的、第2の目
的を達成する実施例を説明する。 〔実施例 1〕図1において、2は、ウエハ1を授受す
るハンド、3は、ハンド2に一端を結合された第一の弾
性アーム、4,5は、ハンド2に一端を結合された第二
の弾性アームで、これら第一の弾性アーム3と第二の弾
性アーム4,5とは互いに対向して配置されている。6
は、第一の弾性アーム3の他端に結合された第一の回転
アーム、7は、第二の弾性アーム4,5の他端に結合さ
れた第二の回転アーム、8は、第一の回転アーム6を回
転させる第一の回転軸、9は、第二の回転アーム7を固
定した回転ドラム、14は、回転ドラム9の旋回駆動部
である。前記回転軸8には、磁性流体シール10、トル
クメータ11、モータ12、およびエンコーダ13が取
り付けられている。また、回転ドラム9と旋回駆動部1
4との間に磁性流体シール15が設けられている。
【0021】前記ハンド2は、ほぼフォ−ク状に形成
し、かつ弾性ア−ム3,4の一方の端部に固定してい
る。前記第一の弾性ア−ム3、第二の弾性アーム4,5
は、ステンレス,りん青銅等のばね材により帯状に形成
され、前記ハンド2と前記回転軸とを結ぶ線に対し、互
いに線対称に配置されている。また、第一の弾性ア−ム
3の幅は、第二の弾性ア−ム4,5の幅を足したもと同
じにし、側面から見て、上方から、弾性ア−ム4、弾性
ア−ム3、弾性ア−ム5の順に配置する。また、弾性ア
−ム3と回転ア−ム6および弾性ア−ム4,5と回転ア
−ム7はほぼ直角方向に配置し、第一の回転ア−ム6,
第二の回転アーム7も互いに線対称をなしている。さら
に、回転ア−ム6の他方の端部は、回転軸8に連結して
いる。
【0022】前記回転軸8は、モ−タ12により駆動さ
れ回転する。また、回転ア−ム7は回転ドラム9の側面
に連結し、回転駆動部14によって回転する。そして、
回転軸8と回転ドラム9とは同一軸心にあり、すなわち
回転中心が同じである。前記磁性流体シ−ル10は、回
転軸8と回転ドラム9との間をシ−ルするようになって
いる。前記トルクメ−タ11は、回転軸8に加わるトル
ク量を計測し、その計測値を後述の制御回路のデ−タ入
力部に送信する。
【0023】前記モ−タ12と回転ドラム9とは、互い
に反対方向に同時にしかも同一回転中心で可逆回転し、
互いに反対方向に回転させ、回転軸8の回転と回転ドラ
ム9の回転を介して第一,第二の回転ア−ム6,7を回
転させ、第一,第二の弾性ア−ム3,4,5を伸縮させ
るようになっている。前記エンコ−ダ13は、モ−タ1
2による回転軸8の回転量を計測し、その計測値を制御
回路のデ−タ入力部に送信するようになっている。
【0024】前記回転ドラム9は、回転軸8からエンコ
−ダ13に至る部材を搭載し、しかも回転ドラム9と同
じ回転中心で旋回させるようになっている。前記旋回駆
動部14は、回転ドラムを旋回動作させるようになって
いる。前記ハンド2から回転ドラム13に至る部材は、
図2および図3から分かるように、半導体ウエハ処理装
置内に配置され、旋回駆動部14は大気側に配置されて
いる。そして、前記磁性流体シ−ル15は半導体ウエハ
処理装置と旋回駆動部14との間をシ−ルするように取
り付けられている。
【0025】また、図1に示す第1の実施例では、第一
の弾性ア−ム3にひずみゲ−ジ20と加速度ピックアッ
プ21とを取り付け、、第二の弾性ア−ム4にひずみゲ
−ジ22と加速度ピックアップ23とを取り付けてい
る。さらに、前記ハンド2に対応させて位置検出手段に
係る変位センサ24,25が設置され、前記第一の弾性
ア−ム3に対応させて電磁石26,27が設置され、第
二の弾性ア−ム4に対応させて電磁石28,29が設置
されている。また、前記モ−タ12および旋回駆動部1
4の制御回路が次に述べるように構成されている。
【0026】前記ひずみゲ−ジ20,22は、弾性ア−
ム3,4がたわむことによるひずみ量を計測し、その計
測値を制御回路のデ−タ入力部54に送信するようにな
っている。前記加速度ピックアップ21,23は、弾性
ア−ム3,4の加速度を計測し、その計測値を制御回路
のデ−タ入力部54に送信するようになっている。前記
変位センサ24,25は、図2に示す半導体ウエハ処理
装置の処理室内に設置し、この処理室でのハンド2の水
平面内における縦,横方向の位置を計測し、その計測値
を後述の制御回路の推論制御部51の弾性ア−ム形状ウ
エハ位置振動推論部52に送信するようになっている。
【0027】この図1に示す第1の実施例では、トルク
メ−タ10と前記エンコ−ダ13とひずみゲ−ジ20,
22と加速度ピックアップ21,23と、変位センサ2
4,25とにより、デ−タ入力部54にデ−タを入力す
る。制御回路は、図1に示すように、デ−タ入力部54
と、推論制御部51と、速度・回転量制御部57と、ド
ライバ58と防振制御部55と電磁石駆動部56とを備
えて構成している。
【0028】前記推論制御部51は、弾性ア−ム形状ウ
エハ位置振動推論部52と速度・回転量・防振モ−ド決
定部53とを有している。前記デ−タ入力部54では、
トルクメ−タ11から回転軸8に加わるトルク量の計測
値を受信し、エンコ−ダ13から回転軸8の回転量の計
測値を受信し、またひずみゲ−ジ20,22から弾性ア
−ム3,4のたわみによるひずみ量の計測値を受信し、
さらに、加速度ピックアップ21,23から弾性ア−ム
3,4の振動お計測値を受信し、これらのデ−タを推論
制御部51のア−ム形状ウエハ位置振動推論部52に送
信する。
【0029】前記ア−ム形状ウエハ位置振動推論部52
は、変位センサ24,25から半導体ウエハ処理装置の
処理室内におけるハンドの縦,横方向の位置の計測値を
受信し、デ−タ入力部54から前述のデ−タを受信し、
これらのデ−タと、予めデ−タベ−スに蓄積されている
デ−タに基いて、弾性ア−ム3,4の形状およびウエハ
1の位置そして振動モ−ドを推論し、その推論結果を速
度・回転量・防振モ−ド決定部53に送信する。前記速
度・回転量・防振モ−ド決定部53は、ア−ム形状ウエ
ハ位置振動推論部52から弾性ア−ム3,4の形状とウ
エハ1の位置に関する推論結果を受信し、回転軸8のモ
−タ12および旋回駆動部14の回転速度・回転量を決
定し、速度・回転量制御部57に送信する。
【0030】前記速度・回転量制御部57は、速度・回
転量・防振モ−ド決定部53から回転軸8のモ−タ12
および旋回駆動部14の速度・回転量を受信し、回転軸
8のモ−タ12および旋回駆動部14の制御量を決定
し、ドライバ58に送信する。また、防振制御部55は
速度・回転量・防振モ−ド決定部53から防振モ−ドを
受信し、電磁石26,27,28,29の制御方向、量
を決定し、電磁石駆動部56に送信する。前記ドライバ
58は、速度・回転量制御部57から回転軸8のモ−タ
12および旋回駆動部14の制御量を受信し、その制御
量に基づいて回転軸8のモ−タ12および旋回駆動部1
4を制御する。また、前記電磁石駆動部56は、防振制
御部55の制御方向、量を受信し、その制御方向、量に
基づいて電磁石26,27,28,29への電流、電圧
をを制御する。
【0031】次に、前記第1の実施例(第1,第2,第
6の発明の実施例)の無関節真空ロボットの動作を説明
する。いま、図1および図4に示す状態を基準状態とす
ると、この状態では、第一の弾性ア−ム3、第二の弾性
アーム4,5は、弾性変形はしておらず、また、第一,
第二の二つの回転ア−ム6,7は互いに180°反対方
向に向いて、前記弾性ア−ム3,4,5に対してはほぼ
直角に固定している。このとき、ハンド2の幅d1と二
つの回転ア−ム6,7が反対方向に向いた状態での弾性
ア−ムの旋回半径d2,d3とは次式の関係にある。
【数1】d2=d3
【数2】d1<d2+d3
【0032】また、第一,第二の二つの回転ア−ム6,
7の回転中心、つまり図1に示した回転軸8と回転ドラ
ム9とは同一回転中心となっている。前記図1および図
4の基準状態から図5に示す状態になる場合、モ−タ1
2により回転軸8を反時計回りに、旋回駆動部14によ
り回転ドラム9を時計回りに同時に150度程度回転さ
せると、第一,第二の回転ア−ム6,7は旋回し、第
一,第二の回転ア−ム6,7から第一の弾性ア−ム3,
第二の弾性アーム4,5に回転トルクが負荷され、これ
ら第一の弾性ア−ム3および第二の弾性アーム4,5に
曲げモ−メントが作用して変形し、図5に示すようにな
る。このことによって回転軸8に対してハンド2は近づ
いてくるのでハンド上に搭載したウエハ1を移動でき
る。
【0033】図5の状態では、第一の弾性ア−ム3と第
二の弾性ア−ム4,5とは交差した状態になっている
が、各弾性ア−ム3,4,5は同一平面内にないので干
渉することはない。また、第一,第二の回転ア−ム6,
7の干渉もないようにする。前記図5の状態からモ−タ
12により回転軸8を時計回りに、回転ドラム9に設け
た回転ア−ム7を反時計回りに同時にほぼ150度回転
させると、図4の状態に戻り、ハンド2上に搭載したウ
エハ1は回転軸8から遠のく方向に移動できる
【0034】また、前記図5の状態からモ−タ12によ
り回転軸8を時計回りに、回転ドラム9に設けて回転ア
−ム7を時計回りに同時に同じ速度で回転させると、ハ
ンド1は回転軸8を中心にして時計回りに旋回する。ま
た、前記図5の状態からモ−タ12により回転軸8を反
時計回りに、回転ドラム9に設けた回転ア−ム7を反時
計回りに同時に同じ速度で回転させると、ハンド2は回
転軸8を中心にして反時計回りに旋回する。このよう
に、モ−タ12と回転ドラム9を順方向および逆方向に
駆動し、回転軸8および回転ドラム9を回転させ、回転
ア−ム6,7の回転と弾性ア−ム3,4,5の変形によ
って回転軸8とハンド2間の距離を伸縮させ、かつ回転
軸8まわりにハンド2を旋回させることができ、ハンド
2上のウエハ1を平面状任意の位置に搬送することがで
きる。
【0035】なお、図4,図5あるいはその中間の任意
の位置が弾性ア−ム3,4,5に曲げモ−メントが負荷
されていない基準状態となる。つまり、弾性ア−ム3,
4,5を弓状に変形させたものを使用する。また、弾性
ア−ム6,7は曲げモ−メントにより変形する材料を使
用してもよい。
【0036】ついで、半導体ウエハ処理装置と、前記第
1の実施例の無関節真空ロボットとの関連動作につい
て、図2、図3を参照して説明する。いま、図2、図3
に示す処理室32で、処理を施したウエハ1を無関節真
空ロボットにより、図2,図3に示すごとく搬送室31
から処理室33に搬入し、処理を施すものとする。この
場合は、搬送室31と処理室33の間に設けられたゲ−
トバルブ44のみを開け、他のゲ−トバルブ44を閉め
ておく。また、処理室33に設けられたリフタ45によ
りウエハ1用の支持ピン46を下降させておく。
【0037】この状態から、図2において、無関節真空
ロボットのモ−タ12により回転軸8を時計回りに、旋
回駆動部14により、回転ドラム9を反時計回りにほぼ
150°回転させる。これにより、第一の弾性ア−ム
3,第二の弾性アーム4,5は図2および図5に示す状
態から図4の状態となり、ウエハ1をのせたハンド2が
搬送室31から処理室33内の所定位置に移動し、この
処理室33内にウエハ1を搬入する。
【0038】前記搬送室33にハンド2を介してウエハ
1を位置決めしたのち、リフタ45により支持ピン46
を上昇させ、ハンド2からウエハ1を受け取る。前記支
持ピン46にウエハ1を受け渡したのち、無関節真空ロ
ボットのモ−タ12により回転軸8を反時計回りに、旋
回駆動部14により、回転ドラム9を時計回りにほぼ1
50°回転させる。これにより、第一の弾性ア−ム3,
第二の弾性アーム4,5は図4の状態から図5および図
2の状態になり、空の状態のハンド2と弾性ア−ム3,
4,5は搬送室31に戻る。前記無関節真空ロボットの
ハンド2と弾性ア−ム3,4,5が搬送室31に戻った
のち、搬送室31と処理室33間のゲ−トバルブ44が
閉じられ、支持ピン46で支持されているウエハ1に所
定の処理が施こされる。
【0039】前記処理室33でウエハ1に所定の処理を
施したのち、ゲ−トバルブ44を開け、弾性ア−ム3,
4,5を伸長させ、支持ピン46により支持されている
ウエハ1の下方にハンド2を挿入し、リフタ45により
支持ピン46を下降させ、ウエハ1をハンド2に引き渡
す。ついで、弾性ア−ム3,4,5を縮小させ、ウエハ
1をのせたハンド2を搬送室31内に引き戻し、搬送室
31と処理室33間に設けたゲ−トバルブ44を閉じ
る。
【0040】つづいて、無関節真空ロボットのモ−タ1
2により回転軸8を反時計回りに、旋回駆動部14によ
り回転ドラム9を同じく反時計回りに同時に同じ速度で
90°回転させるとウエハ1とウエハ1を載せたハンド
2が、処理室33に対向した位置から処理室34に対向
する位置に移動する。そして、この位置にでも、処理室
33で行なったことと同様の動作を行う。このようにし
て、前記半導体ウエハ処理装置と、これに組み込まれた
ウエハ搬送装置である無関節真空ロボットの動作順序に
より、半導体ウエハ処理装置の搬送室31と各処理室3
2,33,34に、ウエハ1を確実に搬送し、かつ正確
に位置決めし、処理することが可能となる。
【0041】このように、本実施例(第1の発明の実施
例)の無関節真空ロボットは、ロボットのア−ムに関節
部がないので、摺動摩擦,ころがり摩擦等が発生せず、
したがって半導体の品質を低下させる塵,ガス等が発生
しない。また、真空グリス等も不要であるため、ロボッ
トのア−ムの耐真空度も向上するので、ウエハの処理室
を高真空にでき、したがって、半導体の品質向上が可能
となる。
【0042】次に、無関節真空ロボットが図5の状態か
ら図4の状態になったときのハンド2、もしくは、弾性
ア−ム3,4,5の振動に対する振動防止方法(第2の
発明の実施例)について、先の各図に併せて図8ないし
図10を参照して説明する。図8は、弾性アームの振動
モードを示す平面図、図9は、ハンドの振動と電磁石へ
の電流量との対応を示す線図、図10は、ハンドの振動
とモータの回転モードとの対応を示す線図である。すな
わち、図8(a)は、弾性アームの振動モードの一次モ
ード、図8(b)は、二次モードを示す。また、図9
(a)は、ハンドの振動の振幅、図9(b)は、電磁石
への電流量を示し、図10(a)は、同じくハンドの振
動の振幅、図10(b)は、モータの回転方向・量を示
す線図である。
【0043】無関節真空ロボットが図5の状態から図4
の状態になったとき、図8(a),(b)に示すよう
な、一次モ−ド,二次モ−ドの振動が発生する。これら
の振動は、図1で示したひずみゲ−ジ20,22、加速
度ピックアップ21,23、変位計24,25、トルク
メ−タ11で検出する。これらのデ−タはデ−タ入力部
52に送信され、さらに、推論制御部53に送信され
る。推論制御部53の中のア−ム形状ウエハ位置振動推
論部52においては、ア−ム3,4,5,の形状振動状
態、ハンドの振動、位置を推論する。この推論値から、
速度・回転量・防振モ−ド決定部53において、モ−タ
12、旋回駆動部14の速度、回転量、および電磁石2
6,27,28,29への電流量を決定する。
【0044】例えば、ア−ム形状ウエハ位置振動推論部
52が図9(a)もしくは、図10(a)に示すような
ハンド2の振動を推論したとする。この振動波形から、
速度・回転量・防振モ−ド決定部53は、電磁石26,
27,28,29に対して、図9(b)に示す電流量
を、モ−タ12および旋回駆動部14に対しては図10
(b)に示すような回転モ−ドを決定する。
【0045】図9(b)に示す矩形波は、ハンド2の振
動に同期させて、また、弾性ア−ム3,4が電磁石2
6,27,28,29に近づいたら斥力を、遠ざかれば
吸引力が発生するように電流を流し、振幅が低下すると
ともに力を低下させている。図10(b)に示すのこぎ
り波は、ハンド2の振動に同期させて、また、弾性ア−
ム3,4,5が時計方向に変位したら反時計方向に回転
ア−ム6,7を回転させ、弾性ア−ム3,4,5が反時
計方向に変位したら時計方向に回転ア−ム6,7を回転
させ、振幅が低下するとともに回転量を少なくしてい
く。このようにして、ハンド2および弾性ア−ム3,
4,5の振動を低減する。ところで、振動数を実験によ
り計測した結果、図8に示す一次モ−ドの振動で振動数
は3.6Hz、二次モ−ドの振動で振動数は15.3H
zある。よって、モ−タ12および旋回駆動部14、電
磁石26,27,28,29の制御は可能な振動であ
る。
【0046】図1に示す速度・回転量・防振モ−ド決定
部53で決定した制御方法は防振制御部55および速度
・回転量制御部57に送信される。そして、防振制御部
55から電磁石駆動部56そして電磁石26,27,2
8,29に図9(b)に示すような矩形波の電流を供給
する。また、速度・回転量制御部57からドライバ5
8,そしてモ−タ12および旋回駆動部14には、図1
0(b)に示すようなのこぎり波の回転動作を行わせ
る。
【0047】このように、本実施例(第2,第6の発明
の実施例)の無関節真空ロボットによれば、弾性ア−ム
を挾んで、対向した一対の交流を印加した電磁石を設
け、弾性ア−ムの振動に抗して磁力を発生させることに
よって、弾性ア−ムの一次モ−ド振動を低減し、ハンド
の位置精度を高め、また、ウエハの振動による傷、塵付
着等を低減する。また、回転軸の回転トルクを検出する
ことによって、弾性アームの振動特性を知り、モータと
旋回駆動部とを回転制御することによって、無関節真空
ロボットの弾性アームの振動を低減することができる。
【0048】〔実施例 2〕弾性ア−ムの振動防止方法
(本発明の第2の目的の達成手段)の第2の実施例(第
3の発明の実施例)を、図6を参照して説明する。図6
は、本発明の他の実施例に係る無関節真空ロボットの要
部平面図である。図中、図1と同一符号のものは第一の
実施例と同等部であるから、その説明を省略する。な
お、図6に図示しない部分は図1の構成と同等である。
図6において、61は、第一の弾性アーム3に結合され
た第一の回転アーム、62は、第二の弾性アーム4,5
に結合された第二の回転アーム、63は、第一の回転ア
ーム61に具備された積層形圧電素子、64は、第二の
回転アーム62に具備された積層形圧電素子である。
【0049】第一,第二の回転ア−ム61,62は、そ
れぞれL形の形状で、その一部に切欠き65,66が形
成されている。積層形圧電素子64は回転ドラム9と回
転ア−ム62に固定している。積層形圧電素子64は弾
性ア−ム4,5の振動を検出し、その振動を低減する方
向に積層形圧電素子64を伸縮させる。同様に、弾性ア
−ム3の振動も検出し、その振動を低減する方向に積層
形圧電素子63を伸縮させる。積層形圧電素子63,6
4の伸縮によって、切欠き部65,66を中心に弾性ア
−ム3,4,5を固定した部分は回転して、弾性ア−ム
3,4,5の振動を低減する。本実施例(第3の発明の
実施例)によれば、回転ア−ムをL形とし一部切欠くと
ともに積層形圧電素子を設け、前記弾性ア−ムの振動に
抗して積層形圧電素子を伸縮させることにより、真空ロ
ボットの弾性ア−ムの振動を低減することができる。
【0050】〔実施例 3〕弾性ア−ムの振動防止方法
の第3の実施例(第4の発明の実施例)を、図7を参照
して説明する。図7は、本発明のさらに他の実施例に係
る無関節真空ロボットのハンド部の要部拡大斜視図であ
る。図中、図1と同一符号のものは第一の実施例と同等
部であるから、その説明を省略する。図7の実施例で
は、ハンド2に対して垂直方向の上下に極性の異なる磁
石71,72を設け、ハンド2によって磁石71,72
の磁路が遮断されるようにしている。また、ハンド2は
磁性体を用いる。
【0051】この構成において、ハンド2が振動する
と、ハンド2の振動によって、磁石の磁路が変化し、変
化に抗するようにハンド2に力が発生し、また、ハンド
2に渦電流が発生する。このことによって振動を低減で
き、ハンドの位置精度を高め、また、ウエハの振動によ
る傷、塵付着等を低減する。本実施例(第4の発明の実
施例)の無関節真空ロボットによれば、ハンドを挾ん
で、上下に対向した一対の磁石を設け、かつ、ハンドを
磁性体で形成することによって、ハンドの振動に抗した
力がハンドに発生するようにしたことによって、無関節
真空ロボットの弾性ア−ムの振動を低減することができ
る。
【0052】〔実施例 4〕弾性ア−ムの振動防止方法
の第4の実施例(第5の発明の実施例)は、特に図示し
ないが、図1に示した弾性ア−ム3,4,5の形を変え
ることによって、図8に示した振動の振幅を低減するよ
うにしたものである。まず、図8(a)に示した一次モ
−ドの振動に対しては、回転ア−ム6,7側の弾性ア−
ム3,4,5の幅を広げ、かた厚みを増すことによっ
て、弾性ア−ム3,4,5のばね定数を高め、振幅を低
減する。また、図8(b)に示す二次モ−ドの振動に対
しては、弾性ア−ム3,4,5のハンド2側と回転ア−
ム6,7側の中央部におもりを先端に設けた突起部を設
け、突起部が振動するようにし、弾性ア−ム3,4,5
の二次モ−ド振動とは、振幅,周波数が異なる振動とな
るようにする。このことによって、弾性ア−ム3,4,
5の振動と突起部の振動とが打消しあい、弾性ア−ム
3,4,5の二次モ−ドの振動を低減する。
【0053】次に、上記の如き無関節真空ロボットにお
ける、図4に示した弾性ア−ム3,4,5が伸びた状態
から、図5に示した縮んだ状態になるとき、ハンド2を
水平移動させる、すなわち、本発明の第3の目的を達成
する技術的手段の実施例(第7,第8の発明の実施例)
を説明する。 〔実施例 5〕図11は、本発明のさらに他の実施例に
係る無関節真空ロボットの要部平面図、図12は、図1
1の無関節真空ロボットの側面図である。図中、図1と
同一符号のものは先の実施例と同等部分である。弾性ア
−ム3A,4A,5Aは、りん青銅,ステンレスなどの
導体で形成し、第一の弾性ア−ム3Aの一方の端からハ
ンド2そしてもう一方の第二の弾性ア−ム5Aまで導体
で連結した構成とする。また、弾性ア−ム3A,5Aを
はさんで極性の異なる一対の磁石81,82,83,8
4をそれぞれ回転ドラム9の上に設ける構成とする。
【0054】この構成において、弾性ア−ム3A,ハン
ド2および弾性ア−ム5Aに電流を流す。すると、各々
一対の磁石81,82,83,84で形成された磁界の
中で電流を流すことによって、フレミングの左手の法則
により、弾性ア−ム3A,5Aは力を受ける。よって、
磁界の方向と密度,電流の方向と量とをコントロ−ルす
ることによって、弾性ア−ム3A,5Aの垂直方向の位
置をコントロ−ルでき、ハンドの水平移動が可能とな
る。このことによって、ウエハ1をハンド2から落すこ
となく、また、垂直方向の振動もなく、ウエハ1を搬送
できる。本実施例(第7の発明の実施例)の無関節真空
ロボットによれば、弾性ア−ムを導体で形成し、かつ電
流を流し、また、弾性ア−ムを挾んで磁石を設けること
によって、弾性ア−ムに垂直方向の力を発生させ、真空
ロボットの弾性ア−ムの垂直方向の変位を低減すること
ができる。
【0055】〔実施例 6〕ハンド2を水平に移動させ
る他の実施例(第8の発明の実施例)を、図4,図5,
図13を参照して説明する。図13は、本発明のさらに
他の実施例に係る無関節真空ロボットの要部側面図であ
る。図中、図1と同一符号のものは先の実施例と同等部
分である。図4で示した回転ア−ム6,7(図13では
6A,7A)の回転半径d2,d3は、図13に示すよう
に垂直下方にいくほど狭くなるように形成されている。
このことによって、回転ア−ム6A,7Aが旋回したと
きに上方の弾性ア−ム4は大きく旋回し、弾性ア−ム
3,弾性ア−ム5は相対的に小さく旋回する。したがっ
て、ハンド2が縮むにつれて上方への力が発生し重力と
抗してハンド2の水平移動が可能となる。
【0056】これにより、ウエハ1をハンド2から落す
ことなく、また、垂直方向の振動もなく、ウエハ1を搬
送することができる。本実施例(第8の発明の実施例)
によれば、回転軸を垂直方向に対して傾けることによっ
て、ハンドが前記回転軸に近づくとともに上方への力が
発生し、真空ロボットの弾性ア−ムの垂直方向の変位を
低減することができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、摩耗による発塵,発ガスのおそれがなく、高真空
下で使用して信頼性の高い2自由度の真空ロボットを提
供することができる。また、ワ−ク搬送において弾性ア
−ムの振動を防止しうる真空ロボットを提供することが
できる。さらに、ワ−ク搬送中の垂直方向の変位を低減
しうる真空ロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る無関節真空ロボットの
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の真空ロボットを使用するマルチチャンバ
形の半導体ウエハ処理装置の一部横断平面図である。
【図3】図2のA−A矢視拡大断面図である。
【図4】図1の真空ロボットにおける弾性アームを伸ば
した動作説明図である。
【図5】図1の真空ロボットにおける弾性アームを縮め
た動作説明図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る無関節真空ロボット
の要部平面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例に係る無関節真空ロ
ボットのハンド部の要部拡大斜視図である。
【図8】図8は、弾性アームの振動モードを示す平面図
である。
【図9】ハンドの振動と電磁石への電流量との対応を示
す線図である。
【図10】ハンドの振動とモータの回転モードとの対応
を示す線図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例に係る無関節真空
ロボットの要部平面図である。
【図12】図11の無関節真空ロボットの側面図であ
る。
【図13】本発明のさらに他の実施例に係る無関節真空
ロボットの要部側面図である。
【符号の説明】
1 ウエハ 2 ハンド 3 第一の弾性ア−ム 4,5 第二の弾性ア−ム 6,6A 第一の回転アーム 7,7A 第二の回転アーム 8 回転軸 9 回転ドラム 11 トルクメ−タ 12 モータ 14 旋回駆動部 20,22 ひずみゲ−ジ 21,23 加速度ピックアップ 24,25 変位センサ 26,27,28,29 電磁石 61,62 回転ア−ム 63,64 積層形圧電素子 65,66 切欠き部 71,72,81,82,83,84 磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−294984(JP,A) 実開 昭61−202463(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 9/00 B25J 18/06 H01L 21/68

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワーク搬送用ハンドと、 前記ワーク搬送用ハンドに互いに対向して一端を結合
    、帯状のばね材で形成した第一、第二の弾性アーム
    と、前記 第一、第二の弾性アームの他方の端部に結合させ
    該第一、第二の弾性アームに曲げモーメントを加える第
    一、第二の回転アームと、前記 第一、第二の回転アームを互いに線対称をなすよう
    に取り付ける第一、第二の回転軸と、前記 第一、第二の回転軸を、回転中心が同じで、かつ可
    逆回転可能な回転駆動部とを有し前記 回転駆動部は、前記第一、第二の回転軸を互いに反
    対方向に回転させるとき前記第一、第二の回転アーム
    を介して前記第一、第二の弾性アームを回転中心から放
    射線方向に往復動させることにより、前記ワーク搬送用
    ハンドと該第一、第二の回転軸心との間隔を伸縮させ、
    該第一、第二の回転軸を同一方向に回転させるとき
    記ワーク搬送用ハンドは、回転軸を中心に旋回する構成
    にしたことを特徴とするロボット。
  2. 【請求項2】ワーク搬送用ハンドと、前記ワーク搬送用 ハンドに互いに対向して一端を結合さ
    、帯状のばね材で形成した第一、第二の弾性アーム
    と、前記 第一、第二の弾性アームの他方の端部に結合さ
    該第一、第二の弾性アームに曲げモーメントを加える第
    一、第二の回転アームと、前記 第一、第二の回転アームを互いに線対称をなすよう
    に取り付ける第一、第二の回転軸と、前記 第一、第二の回転軸を、回転中心が同じで、かつ可
    逆回転可能な回転駆動部とを備えたロボットであって、 少なくとも前記ワーク搬送用ハンド又は前記第一、第二
    の弾性アームのいずれかに位置検出器を設け、該第一、
    第二の弾性アームを挾んで対向した1対の磁石 を設けた
    ことを特徴とするロボット。
  3. 【請求項3】前記第一、第二の回転アームを、各々L形
    の形状として一部に切欠きを設けるとともに、積層形圧
    電素子を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    いずれかのロボット。
  4. 【請求項4】前記ワーク搬送用ハンドを挾んで、上下に
    対向して一対の磁石を設け、かつ前記ワーク搬送用ハン
    ドを磁性体で形成したことを特徴とする請求項1又は
    記載のいずれかのロボット。
  5. 【請求項5】前記第一、第二の弾性アームの帯状体の一
    部を切欠き、又は該帯状体の一部を厚くしたことを特徴
    とする請求項1又は2記載のいずれかのロボット。
  6. 【請求項6】前記第一、第二の回転軸にトルク検出手段
    を設け、該トルク検出手段からのトルク量を基に、前記
    第一、第二の弾性アームの振動特性を認識し、前記各回
    転軸の回転量を制御する制御回路を構成したことを特徴
    とする請求項1又は2記載のいずれかのロボット。
  7. 【請求項7】前記第一、第二の弾性アームを挾んで対向
    した位置に一対の磁石を設け、かつ弾性アームを導体
    とし、電流を流すことによって垂直方向の変位を制御す
    るように制御回路を構成したことを特徴とする請求項1
    又は2記載のいずれかのロボット。
  8. 【請求項8】前記第一、第二の弾性アームを垂直面に対
    上方を広げるように傾けることによって、回転軸か
    ら放射線方向に前記ワーク搬送用ハンドが移動するとき
    の垂直変位を低減したことを特徴とする請求項1又は
    記載のいずれかのロボット。
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