JP3139916B2 - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置

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JP3139916B2
JP3139916B2 JP06115762A JP11576294A JP3139916B2 JP 3139916 B2 JP3139916 B2 JP 3139916B2 JP 06115762 A JP06115762 A JP 06115762A JP 11576294 A JP11576294 A JP 11576294A JP 3139916 B2 JP3139916 B2 JP 3139916B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機をインバー
タ装置を使用して可変速度制御するように構成されて成
る誘導電動機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の誘導電動機の制御装置は、走行
用又は昇降用の搬送機械を駆動するための誘導電動機の
制御に適用されている。このような搬送機械において
は、可動搬送機部を固定搬送機部の所定の位置決め部ま
で移動させて該位置決め部に当てて当接させると共に、
この当接状態となった後も誘導電動機に電流を流し続け
て該誘導電動機を拘束状態に保持することにより、可動
搬送機部を上記所定の位置(即ち当て止め位置)に位置
決めする制御、即ち、いわゆる当て止め制御を行なうよ
うに構成されている。
【0003】上記当て止め制御では、具体的には、可動
搬送機部を固定搬送機部の位置決め部に当てる前に、低
周波のインバータ出力周波数基準値F0 をインバータ装
置に与えることにより、誘導電動機の回転速度を十分低
下させて、可動搬送機部の移動速度を十分低下させてお
く。そして、この低下した速度で可動搬送機部が固定搬
送機部の位置決め部に当たると、上記位置決め部に設け
られたリミットスイッチにより、可動搬送機部が位置決
め部に当たったことが検知される。このリミットスイッ
チからの検知信号が制御装置へ与えられると、制御装置
は、機械的な停止機構部を動作させることにより、可動
搬送機部を位置決め部に位置決めした状態で機械的に停
止固定させる。そして、この機械的停止保持が完了した
後、制御装置は、インバータ装置に停止指令を与えて、
インバータ装置を停止させるように構成されている。こ
の場合、誘導電動機は、可動搬送機部が位置決め部に当
たった後、数秒の間は、拘束状態に保持され、拘束電流
が流れ続けるようになっている。このとき、上記インバ
ータ出力周波数基準値F0 を十分小さく設定しておくこ
とにより、誘導電動機に流れる拘束電流の大きさが、イ
ンバータ装置の予め決められた電流制限値よりも小さく
なるように制御されており、これによって過電流トリッ
プ動作が行われないようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、イン
バータ出力周波数基準値F0 の大きさを搬送負荷の軽重
の状態に応じて可変させて、例えば軽負荷のときは高め
に設定し、重負荷のときは低めに設定して、可動搬送機
部をできる限りすみやかに当て止め制御することが要請
されている。特に、このような搬送機械を工作機械や製
造機械等に適用した場合、生産性を向上させるために
も、インバータ出力周波数基準値F0 の大きさを可変さ
せる制御が強く要請されている。しかし、上記従来構成
の場合、誘導電動機の拘束時の拘束電流の大きさは、上
記インバータ出力周波数基準値F0 の大きさに大きく左
右されるものであった。この場合、例えば上記拘束電流
値の大きさが大きすぎてインバータ装置の電流制限値を
越えてしまうと、インバータ装置の出力周波数や出力電
圧が急激に減少させられることから、可動搬送機部が位
置決め部に安定して停止しなくなり、機械的な停止固定
ができなくなるという問題点があった。また、特に昇降
用の搬送機械においては、上記拘束電流値が小さくすぎ
ると、誘導電動機のトルクが小さくなり、可動搬送機部
が落下してしまうこともある。このため、インバータ出
力周波数基準値F0 の大きさを大幅に変化させる制御を
実現することは、かなり困難であった。
【0005】そこで、本発明の目的は、インバータ出力
周波数基準値F0 の大きさを大幅に変化させる構成にす
ることが可能でありながら、しかも、当て止め制御を行
ったときに誘導電動機の拘束電流値が大きく変化して当
て止め停止状態が不安定になることを防止できる誘導電
動機の制御装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の誘導電動機の制
御装置は、誘導電動機をインバータ装置を使用して可変
速度制御するように構成されて成る誘導電動機の制御装
置において、前記誘導電動機の拘束状態を検知する拘束
検知手段と、この拘束検知手段により前記誘導電動機の
拘束状態が検知されたときに、前記誘導電動機に流れる
電流の大きさがインバータ電流制限値を越えないように
すると共に前記誘導電動機に十分なトルクが発生するよ
うにするインバータ出力周波数基準値を前記インバータ
装置へ与える周波数基準値付与手段とを備え、前記拘束
検知手段は、インバータ出力周波数基準値が設定値であ
るとき又は設定範囲に属しているときに、前記誘導電動
機の拘束状態を検知するように構成されているところに
特徴を有する。
【0007】また、周波数基準値付与手段が前記インバ
ータ出力周波数基準値を前記インバータ装置へ与える場
合に、前記インバータ装置の加減速制限時間を短く設定
することにより、前記インバータ装置の出力周波数が前
記インバータ出力周波数基準値にすみやかに応答するよ
うに制御する加減速制限時間設定手段を備える構成とす
ることも考えられる。
【0008】
【作用】上記手段によれば、誘導電動機の拘束状態が検
知されたときに、誘導電動機に流れる電流の大きさがイ
ンバータ電流制限値を越えないようにすると共に誘導電
動機に十分なトルクが発生するようにするインバータ出
力周波数基準値をインバータ装置へ与え、拘束検知手段
によって、インバータ出力周波数基準値が設定値である
とき又は設定範囲に属しているときに、誘導電動機の拘
束状態を検知するように構成したので、当て止め制御し
ていないときにインバータ出力周波数基準値F0の大き
さを大幅に変化させる構成にしたとしても、当て止め時
に誘導電動機に流れる拘束電流値がインバータ電流制限
値を越えることもなく、また、小さくなりすぎることも
なくなり、当て止め停止状態を安定化させることができ
ると共に加速運転時には検知動作を行わなくなり、誤検
知を確実に防止できる。
【0009】また、拘束検知手段は、誘導電動機に流れ
る電流の大きさに基づいて誘導電動機の拘束状態を検知
するように構成すれば、拘束状態検知用のリミットスイ
ッチを不要にすることができる。この場合、誘導電動機
の加速運転時には、誘導電動機に流れる電流の大きさが
かなり大きくなるため、これを誘導電動機の拘束状態で
あると誤検知するおそれがある。これに対して、拘束検
知手段によって、インバータ出力周波数基準値が設定値
であるとき又は設定範囲に属しているときに、誘導電動
機の拘束状態を検知するように構成すれば、上記加速運
転時等には検知動作を行わなくなり、誤検知を防止する
ことができる。
【0010】更に、周波数基準値付与手段がインバータ
出力周波数基準値をインバータ装置へ与える場合に、イ
ンバータ装置の加減速制限時間を短く設定することによ
り、インバータ装置の出力周波数がインバータ出力周波
数基準値にすみやかに応答するように制御する加減速制
限時間設定手段を備える構成とすれば、より一層安定し
た当て止め制御を実現することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を昇降用の搬送機械に適用した
第1の実施例について図1及び図2を参照しながら説明
する。まず、搬送機械の概略全体構成を示す図1におい
て、可動搬送機部1は、支柱2に上下方向に移動可能に
設けられている。上記可動搬送機部1にはワイヤ3の一
端が連結されており、このワイヤ3は、支柱2の上端部
に設けられた滑車4に掛け渡された後、他端側を誘導電
動機5により回動駆動される巻取装置によって巻き取り
可能に構成されている。これにより、可動搬送機部1
は、誘導電動機5を正逆回転駆動することにより、上下
方向へ移動駆動される構成となっている。尚、上記支柱
2は基台6上に立設されている。
【0012】一方、固定搬送機部7は、基台8に横方向
に延びるように配設されており、その先端部(図1中右
端部)が上記支柱2の上部側に対向している。この固定
搬送機部7の先端部上部には、位置決め部材9が取付け
固定されており、この位置決め部材9の右端部9aが右
方へ突出されている。この構成の場合、可動搬送機部1
が上方へ移動駆動されると、該可動搬送機部1の先端部
上部が上記位置決め部材9の右端部9aの下面に当たっ
て停止するように構成されている。上記位置決め部材9
の右端部9aが位置決め部を構成している。そして、位
置決め部材9の右端部9aの下面には、可動搬送機部1
が位置決め部材9の右端部9aの下面に当たったことを
検知するリミットスイッチ10が設けられている。この
リミットスイッチ10が拘束検知手段を構成している。
【0013】また、前記誘導電動機5は、例えばVVV
F変換機から成るインバータ装置11により可変速度制
御されるように構成されている。このインバータ装置1
1は、主回路電源を入力すると共に、インバータ出力周
波数基準値信号Fref を入力して、このインバータ出力
周波数基準値信号Fref に基づいた可変周波数(または
可変電圧)交流電力を発生して、上記誘導電動機5に与
えるものである。また、インバータ装置11と誘導電動
機5とを接続する通電路には、CT等からなる電流検出
器12が設けられており、この電流検出器12により誘
導電動機5に流れる電流の大きさが検知される構成とな
っている。そして、インバータ装置11は、上記電流検
出器12から出力される電流検知信号を受けて、誘導電
動機5に流れる電流値の大きさが予め決められた電流制
限値Ic を越えたときに、出力周波数や出力電圧を急激
に減少させ、誘導電動機5に流れる電流値が上記電流制
限値Ic を越えないように抑制制御する構成となってい
る。
【0014】更に、上記リミットスイッチ10から出力
される検知信号は、周波数基準値付与手段である例えば
基準周波数切替回路13へ与えられるように構成されて
いる。この基準周波数切替回路13は、可動搬送機部1
を固定搬送機部7の位置決め部材9に当てる前にインバ
ータ装置11に与える低周波のインバータ出力周波数基
準値F0 と、誘導電動機5に流れる電流の大きさがイン
バータ電流制限値Icを越えないようにすると共に誘導
電動機5に十分なトルクが発生するようにするインバー
タ出力周波数基準値Fs とを受けて、いずれか一方の基
準値を前記インバータ出力周波数基準値信号Fref とし
て出力するように構成されている。
【0015】具体的には、基準周波数切替回路13は、
リミットスイッチ10からの検知信号に基づいて可動搬
送機部1が位置決め部材9の右端部9aの下面に当たっ
ていないことを検知したときに、接点(c−a)間をオ
ンして、インバータ出力周波数基準値F0 をインバータ
出力周波数基準値信号Fref として出力し、また、可動
搬送機部1が位置決め部材9の右端部9aの下面に当た
ったことを検知したときに、接点(c−b)間をオンし
て、インバータ出力周波数基準値Fs をインバータ出力
周波数基準値信号Fref として出力する構成となってい
る。ここで、インバータ出力周波数基準値F0 は、その
大きさを搬送負荷の軽重の状態に応じて可変させて、例
えば軽負荷のときは高めにし、重負荷のときは低めにす
るように可変制御させるように構成されている。
【0016】次に、上記構成の作用を図2も参照して説
明する。この図2は、誘導電動機5のトルクと、誘導電
動機5に流れる電流と、誘導電動機の回転速度(インバ
ータ出力周波数基準値)との関係を示すグラフである。
【0017】さて、上記構成において、可動搬送機部1
を当て止め制御する場合、まず、可動搬送機部1を固定
搬送機部7の位置決め部材9に当てる前の状態において
は、基準周波数切替回路13は接点(c−a)間がオン
されており、低周波のインバータ出力周波数基準値F0
をインバータ出力周波数基準値信号Fref として出力
し、該インバータ出力周波数基準値F0 をインバータ装
置11に与えている。この場合、低周波のインバータ出
力周波数基準値F0 がインバータ装置11に与えられる
ことにより、インバータ装置11から出力される出力周
波数及び出力電圧が低下し、誘導電動機5の回転速度が
十分低下され、可動搬送機部1の移動速度が十分に低下
される。
【0018】そして、この低下した速度で可動搬送機部
1が固定搬送機部7の位置決め部材9に当たると、リミ
ットスイッチ10により、可動搬送機部1が位置決め部
材9の下面に当たったことが検知される。このリミット
スイッチ10からの検知信号が基準周波数切替回路13
へ与えられると、該基準周波数切替回路13は接点(c
−b)間をオンして、インバータ出力周波数基準値Fs
をインバータ出力周波数基準値信号Fref として出力
し、上記インバータ出力周波数基準値Fs をインバータ
装置11に与える。この場合、インバータ出力周波数基
準値Fs に基づいてインバータ装置11から出力される
出力周波数及び出力電圧が誘導電動機5に通電される
と、図2に示すように、誘導電動機5が拘束状態となっ
ても、誘導電動機5に流れる電流値IS0の大きさがイン
バータ電流制限値Ic を越えないようになると共に、誘
導電動機5に十分なトルクTs0が発生するようになる。
【0019】続いて、上記リミットスイッチ10からの
検知信号が制御装置(図示しない)へ与えられると、こ
の制御装置は、機械的な停止機構部(図示しない)を動
作させることにより、可動搬送機部1を位置決め部材9
に当てて位置決めした状態(図1に示す当て止め位置A
に停止させた状態)で機械的に停止固定させるように構
成されている。そして、この機械的停止保持が完了した
後、上記制御装置は、インバータ装置11に停止指令を
与えて、インバータ装置11を停止させる構成となって
いる。
【0020】このような構成の本実施例によれば、誘導
電動機5の拘束状態が検知されたとき、即ち、リミット
スイッチ10により可動搬送機部1が位置決め部材9に
当たったことが検知されたときに、誘導電動機5に流れ
る電流Is0の大きさがインバータ電流制限値Ic を越え
ないようにすると共に誘導電動機5に十分なトルクTs0
が発生するようにするインバータ出力周波数基準値Fs
をインバータ装置11へ与える構成とした。このため、
当て止める前のインバータ出力周波数基準値F0 の大き
さを大幅に変化させる構成にしたとしても、当て止め時
に誘導電動機5に流れる拘束電流値Is0がインバータ電
流制限値Ic を越えることもなく、また、小さくなりす
ぎることもなくなる。従って、可動搬送機部1が位置決
め部材9に当たった状態で安定して停止するようになり
(当て止め停止状態が安定化し)、機械的な停止固定も
確実に実行できるようになる。
【0021】尚、ここで、誘導電動機5の拘束状態が検
知されたときに、上記インバータ出力周波数基準値Fs
をインバータ装置11へ与えることを止める構成、即
ち、インバータ出力周波数基準値F0 をインバータ装置
11に与え続ける構成(従来構成)について、その動作
を見てみる。具体的には、インバータ出力周波数基準値
F0 がある程度大きいと、図2に示すように、誘導電動
機5が拘束状態となったときに、誘導電動機5に流れる
電流値I00の大きさがインバータ電流制限値Icを越え
てしまう。すると、インバータ装置11の出力周波数や
出力電圧が急激に減少させられることから、可動搬送機
部1が位置決め部に安定して停止しなくなり、機械的な
停止固定ができなくなることがあるのである。
【0022】また、上記実施例の場合、可動搬送機部1
の当て止め時にインバータ装置11に与えるインバータ
出力周波数基準値Fs を、例えば誘導電動機5の定格す
べり周波数の近傍範囲に対応するように設定することが
好ましい。このように設定すると、拘束時に誘導電動機
5に流れる拘束電流値Is0の大きさがインバータ電流制
限値Ic を確実に越えないと共に、誘導電動機5に十分
なトルクTs0が確実に発生するのである。
【0023】図3は本発明の第2の実施例を示すもので
あり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第
1の実施例と同一部分には、同一符号を付している。上
記第2の実施例では、図3に示すように、リミットスイ
ッチ10に代えて、拘束検知手段として比較器14を設
けている。この比較器14は、電流検出器12からの電
流検出信号を受けて、この電流検出信号のレベルを判断
することにより、誘導電動機5に拘束電流が流れたか否
かを、即ち、誘導電動機5が拘束状態になったか否か
(可動搬送機部1が位置決め部材9に当たったか否か)
を検知するように構成されている。そして、比較器14
は、誘導電動機5が拘束状態になったことを検知する
と、検知信号を基準周波数切替回路13へ与えるように
なっている。尚、上述した以外の構成は、第1の実施例
の構成と同じ構成となっている。
【0024】従って、上記第2の実施例においても、第
1の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。特
に、第2の実施例では、リミットスイッチ10が不要に
なるので、部品点数が少なくなり、全体の構成が更に簡
単になる。
【0025】図4は本発明の第3の実施例を示すもので
あり、第2の実施例と異なるところを説明する。尚、第
2の実施例と同一部分には、同一符号を付している。上
記第3の実施例では、図3に示すように、高速回転用の
インバータ出力周波数基準値fと低速回転用(低周波)
のインバータ出力周波数基準値F0 とを切り替えて基準
周波数切替回路13に与えるための高速低速切替回路1
5を設けている。この高速低速切替回路15は、高速切
替信号が与えられると、接点(c−a)間をオンして、
高速回転用のインバータ出力周波数基準値fをインバー
タ出力周波数基準値F0 に代えて基準周波数切替回路1
3に与える。そして、高速低速切替回路15は、低速切
替信号が与えられると、接点(c−b)間をオンして、
低速回転用のインバータ出力周波数基準値F0 を基準周
波数切替回路13に与えるように構成されている。
【0026】また、比較器14から出力された検知信号
を基準周波数切替回路13に与えるための信号線には、
当て止め検出無効スイッチ回路16が設けられている。
この当て止め検出無効スイッチ回路16は、高速切替信
号が与えられると、接点間をオフして、比較器14から
の検知信号を基準周波数切替回路13に与えないよう
に、即ち、当て止め検出を無効とするように構成されて
いる。そして、当て止め検出無効スイッチ回路16は、
低速切替信号が与えられると、接点間をオンして、比較
器14からの検知信号を基準周波数切替回路13に与え
るように、即ち、当て止め検出を有効とするように構成
されている。
【0027】上記第3の実施例では、誘導電動機5を高
速回転させる場合には、高速切替信号を高速低速切替回
路15に与え、高速低速切替回路15の接点(c−a)
間をオンして、高速回転用のインバータ出力周波数基準
値fをインバータ出力周波数基準値F0 に代えて基準周
波数切替回路13に与える。そして、この場合、高速切
替信号を当て止め検出無効スイッチ回路16にも与え、
当て止め検出無効スイッチ回路16をオフしている。こ
れにより、基準周波数切替回路13の接点(c−a)間
がオンして、高速回転用のインバータ出力周波数基準値
fがインバータ装置11に与えられ、誘導電動機5が高
速回転駆動される構成となっている。この高速回転駆動
を行う場合、誘導電動機5の加速運転時には、誘導電動
機5に流れる電流の大きさがかなり大きくなることがあ
り、これを比較器14が誘導電動機5の拘束状態である
と誤検知するおそれがある。このような場合、上記第3
の実施例では、当て止め検出無効スイッチ回路16をオ
フしているので、比較器14が誤検知した検出信号が基
準周波数切替回路13に与えられることを確実に防止で
きる。
【0028】一方、当て止め制御を行うために、誘導電
動機5を低速回転させる場合には、低速切替信号を高速
低速切替回路15に与え、高速低速切替回路15の接点
(c−b)間をオンして、低速回転用のインバータ出力
周波数基準値F0 を基準周波数切替回路13に与える。
そして、低速切替信号を当て止め検出無効スイッチ回路
16にも与え、当て止め検出無効スイッチ回路16をオ
ンしている。この場合、比較器14が誘導電動機5の拘
束状態を検知していないときは、基準周波数切替回路1
3の接点(c−a)間がオンして、低速回転用のインバ
ータ出力周波数基準値F0 がインバータ装置11に与え
られ、誘導電動機5が低速回転駆動される構成となって
いる。
【0029】そして、この低速回転駆動を行っている状
態で、可動搬送機部1が十分に低下した速度で上方へ移
動して固定搬送機部7の位置決め部材9に当たると、誘
導電動機5が拘束状態となり拘束電流が流れる。続い
て、この拘束電流が流れたことを電流検出機12及び比
較器14により検知すると、比較器14から検知信号が
出力され、この検知信号が、オンしている当て止め検出
無効スイッチ回路16を通って基準周波数切替回路13
に与えられる。これにより、基準周波数切替回路13は
接点(c−b)間をオンして、インバータ出力周波数基
準値Fs をインバータ装置11に与える。この結果、当
て止め位置Aに停止した状態で、誘導電動機5が拘束状
態となり、しかも、誘導電動機5に流れる電流値IS0の
大きさがインバータ電流制限値Ic を越えないようにな
ると共に、誘導電動機5に十分なトルクTs0が発生する
ようになる。尚、上述した以外の構成は、第2の実施例
の構成と同じ構成となっている。
【0030】従って、上記第3の実施例においても、第
2の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。と
ころで、誘導電動機5の加速運転時(高速回転運転時)
には、誘導電動機5に流れる電流の大きさがかなり大き
くなるため、これを誘導電動機5の拘束状態であると電
流検出機12及び比較器14により誤検知することがあ
る。これに対して、上記第3の実施例では、当て止め検
出無効スイッチ回路16を設けることによって、高速切
替信号があたえられているとき、即ち、インバータ出力
周波数基準値が設定値F0 であるとき又は設定範囲(具
体的には、設定値F0 の近辺の範囲)に属しているとき
に、誘導電動機5の拘束状態を検知することを有効化す
る構成としたので、上記した加速運転時等には当て止め
検知動作を行わなくなり、上記誤検知を確実に防止する
ことができる。
【0031】図5は本発明の第4の実施例を示すもので
あり、第1の実施例及び第3の実施例と異なるところを
説明する。尚、第1の実施例及び第3の実施例と同一部
分には、同一符号を付している。上記第4の実施例で
は、図5に示すように、第1の実施例に対して、第3の
実施例で用いた高速低速切替回路15及び当て止め検出
無効スイッチ回路16を図示するように設け、更に、イ
ンバータ装置11に代えてインバータ装置17を設けて
いる。このインバータ装置17は、加減速制限時間の設
定を長短2段階に切り替える加減速制限時間設定手段と
して例えば加減速制限時間切替回路18を有している。
上記加減速制限時間は、インバータ装置17の出力周波
数が変化する量(変化量)を設定するものであり、加減
速制限時間の設定が長いと、上記出力周波数の変化する
応答が遅れ、反対に加減速制限時間の設定が短いと、上
記出力周波数の変化する応答が早くなるように構成され
ている。
【0032】具体的には、上記加減速制限時間切替回路
18は、高速切替信号が与えられると、接点(c−a)
間がオンして加減速制限時間が長く設定されて応答が遅
くなり、低速切替信号が与えられると、接点(c−b)
間がオンして加減速制限時間が短く設定されて応答が早
く(すみやかに)なる構成となっている。
【0033】上記第4の実施例においても、第1の実施
例及び第3の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることがで
きる。ところで、加減速制限時間が長く設定されていて
応答が遅い場合に、当て止め制御が行われる動作につい
て考えてみる。この場合、誘導電動機5が拘束状態にな
った後、インバータ出力周波数基準値F0 をインバータ
出力周波数基準値Fs に切り替えるのであるが、このと
き、インバータ出力周波数基準値Fs に切り替えても、
インバータ装置の出力周波数の変化が遅れることがある
ので、誘導電動機5に流れる拘束電流がインバータ出力
周波数基準値F0 に対応する拘束電流値のままで保持さ
れる時間が長くなる。このため、拘束電流値がインバー
タ電流制限値Ic を越えるおそれがあり、誘導電動機5
の拘束トルクが不足したりして、可動搬送機部1が当て
止め位置で安定して停止しない状態となることがある。
【0034】これに対して、上記第4の実施例では、当
て止め制御を行うために、低速切替信号が加減速制限時
間切替回路18に与えられると、接点(c−b)間がオ
ンして加減速制限時間が短く設定されてインバータ装置
17の応答を早くするように構成されている。従って、
基準周波数切替回路13によりインバータ出力周波数基
準値F0 をインバータ出力周波数基準値Fs に切り替え
る場合に、インバータ装置の加減速制限時間が短く設定
されるから、インバータ装置17の出力周波数がインバ
ータ出力周波数基準値Fs にすみやかに応答するように
制御される。この結果、誘導電動機5に流れる拘束電流
値がインバータ電流制限値Ic を越えることがなくなる
から、誘導電動機5の拘束トルクを十分なものとし得
て、可動搬送機部1を当て止め位置で安定して停止させ
ることができ、より一層安定した当て止め制御を実現す
ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、誘導電動機の拘束状態が検知されたときに、誘導電
動機に流れる電流の大きさがインバータ電流制限値を越
えないようにすると共に誘導電動機に十分なトルクが発
生するようにするインバータ出力周波数基準値をインバ
ータ装置へ与え、拘束検知手段によって、インバータ出
力周波数基準値が設定値であるとき又は設定範囲に属し
ているときに、誘導電動機の拘束状態を検知するように
構成したので、当て止め制御していないときにインバー
タ出力周波数基準値F0の大きさを大幅に変化させる構
成にしたとしても、当て止め時に誘導電動機に流れる拘
束電流値がインバータ電流制限値を越えることもなく、
また、小さくなりすぎることもなくなり、当て止め停止
状態を安定化させることができると共に加速運転時には
検知動作を行わなくなり、誤検知を確実に防止できると
いう優れた効果を奏する。
【0036】
【0037】
【0038】更にまた、周波数基準値付与手段がインバ
ータ出力周波数基準値をインバータ装置へ与える場合
に、インバータ装置の加減速制限時間を短く設定するこ
とにより、インバータ装置の出力周波数がインバータ出
力周波数基準値にすみやかに応答するように制御する加
減速制限時間設定手段を備える構成としたので、より一
層安定した当て止め制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、機能ブロ
ック図と共に示す搬送機械の側面図
【図2】誘導電動機のトルクと、誘導電動機に流れる電
流と、誘導電動機の回転速度(インバータ出力周波数基
準値)との関係を示すグラフ
【図3】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図4】本発明の第3の実施例を示す図1相当図
【図5】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
1は可動搬送機部、5は誘導電動機、7は固定搬送機
部、9は位置決め部材、9aは右端部(位置決め部)、
10はリミットスイッチ(拘束検知手段)、11はイン
バータ装置、12は電流検出器、13は基準周波数切替
回路(周波数基準値付与手段)、14は比較器(拘束検
知手段)、15は高速低速切替回路、16は当て止め検
出無効スイッチ回路、17はインバータ装置、18は加
減速制限時間切替回路を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/408 - 5/412 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00 H02P 3/00 - 3/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導電動機をインバータ装置を使用して
    可変速度制御するように構成されて成る誘導電動機の制
    御装置において、 前記誘導電動機の拘束状態を検知する拘束検知手段と、 この拘束検知手段により前記誘導電動機の拘束状態が検
    知されたときに、前記誘導電動機に流れる電流の大きさ
    がインバータ電流制限値を越えないようにすると共に前
    記誘導電動機に十分なトルクが発生するようにするイン
    バータ出力周波数基準値を前記インバータ装置へ与える
    周波数基準値付与手段とを備え、前記拘束検知手段は、
    インバータ出力周波数基準値が設定値であるとき又は設
    定範囲に属しているときに、前記誘導電動機の拘束状態
    を検知するように構成されていることを特徴とする誘導
    電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記周波数基準値付与手段が前記インバ
    ータ出力周波数基準値を前記インバータ装置へ与える場
    合に、前記インバータ装置の加減速制限時間を短く設定
    することにより、前記インバータ装置の出力周波数が前
    記インバータ出力周波数基準値にすみやかに応答するよ
    うに制御する加減速制限時間設定手段を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の誘導電動機の制御装置。
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