JP3139760U - 介護用膨脹袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】不要時にコンパクトに収容可能で、介護者の負担を少なくして、被介護者の姿勢を容易に変えることが可能な介護用膨脹袋を提供する。
【解決手段】介護用膨脹袋1は、複数の軟質シートの端辺同士を一体に加工して袋体に形成し、該袋体は、平坦な底面10と、該底面の一辺11から所定の角度θを持って連続し、前記一辺側から徐々に高さが増加する傾斜状の上面20とを含み、袋体に空気を出し入れ可能な空気弁Bを備え、空気を入れることによって、被介護者を押し上げて姿勢を変化させる。
【選択図】図1

Description

本考案は、横たわった被介護者の身体を左右方向に起こすための介護用膨脹袋に関する。
怪我や病気の養生のため横たわった被介護者を看護する場合において、被介護者のベッドや敷布団に接している身体表皮を清浄したり、シーツや浴衣等を交換したりするためには、予め被介護者を左右方向のいずれかに寝返りをうつように起こす必要がある。とりわけ被介護者が身体衰弱状態にある場合には、被介護者が体を起こす姿勢をとることが困難であり、専ら介護者の腕力に頼らざるを得ない。
被介護者の寝たきりの状態が長期間にわたって継続した場合には、被介護者の敷布団に接している身体表皮の血行が悪化して皮膚障害を招くことから、適度に姿勢を変え、血行障害を防ぐ必要がある。このように、寝ている人の姿勢を変える方法の一例として、特許文献1は、三角柱状のクッションを被介護者の背中にあてがう方法を開示していており、このような三角柱状のクッションは一般的に普及している。
しかし、このように三角柱状のクッションをあてがう場合にも、被介護者は介護者の腕力に頼って側方に姿勢を変えて、敷布団と背中の隙間をつくる必要があり、被介護者の姿勢を起こす介護者の他にクッションを所定位置にあてがうための別の介護者が必要となる場合もあった。このように、介護においては、介護者の負担が大きく、その疲労の増加が問題となっていた。
また、クッションが三角柱状であるので、被介護者の背中にあてがった後に、介護者の体重に押されることにより、クッションが、被介護者の背中の所定位置から飛び出してしまう場合もあった。
さらに、クッションは、通常、三角柱状のスチロール製の芯材が使用されているので、不要時にもクッションの形状が変わらないので嵩が張り、運搬設備や保管場所のスペースを消費してしまうという問題もあった。また、芯材が、例えば被介護者の尿などで汚れた場合には、汚れた芯材を洗浄して乾燥させるための設備と手間がかかる等の問題もあった。
実用新案登録第3130703号公報
本考案の目的は、不要時にコンパクトに収容可能で、介護者の負担を少なくして、被介護者の姿勢を容易に変えることが可能な介護用膨脹袋を提供することである。
上記課題を達成するために本考案がなした技術的手段は、複数の軟質シートの端辺同士を一体に加工して袋体に形成し、該袋体は、平坦な底面と、該底面の一辺から所定の角度を持って連続し、前記一辺側から徐々に高さが増加する傾斜状の上面とを含み、袋体に空気を出し入れ可能な空気弁を備え、空気を入れることによって、被介護者を押し上げて姿勢を変化させることを特徴とする介護用膨脹袋としたことである。その場合、底面と上面のいずれか一方若しくは双方には、滑り止めが付されていても良い。また、軟質シートは、底面を構成するシートと、上面を構成するシートと、該底面と上面の両側をそれぞれ連結する一対の側面を構成するシートと、底面と上面と側面の後側を閉塞する後面を構成するシートとからなっていても良い。さらに、軟質シートは軟質樹脂で形成され、該軟質シートの端辺同士をウエルダ加工して袋体を形成する場合もある。なお、軟質樹脂は塩化ビニールであっても良い。
また、複数の軟質シートの端辺同士を一体に加工して袋体に形成し、該袋体は、平坦な底面と、該底面の一辺から所定の角度を持って連続し、前記一辺側から徐々に高さが増加する傾斜状の上面とを含み、袋体に空気を出し入れ可能な空気弁を備えて構成される第一の膨張部と、該第一の膨張部と同形に形成された第二の膨張部と、該第一の膨張部と第二の膨張部の前記一辺側同士を重ね合わせて結合する結合部とで構成されることを特徴とする介護用膨張袋とする場合もある。その場合、結合部は、少なくとも、第一の膨張部と第二の膨張部の、それぞれ一辺側にて重ね合わせられる対向領域に備えられ、リブ状に突出して所定間隔で配設された突起群からなり、該突起群が重ねあわされて結合することによって構成されていても良い。また、軟質シートは、底面を構成するシートと、上面を構成するシートと、該底面と上面の両側をそれぞれ連結する一対の側面を構成するシートと、底面と上面と側面の後側を閉塞する後面を構成するシートとからなっていても良い。さらに、軟質シートは軟質樹脂で形成され、該軟質シートの端辺同士をウエルダ加工して袋体を形成する場合もある。なお、軟質樹脂は塩化ビニール樹脂であっても良い。
本考案によれば、不要時にコンパクトに収容可能で、介護者の負担を少なくして、被介護者の姿勢を容易に変えることが可能な介護用膨脹袋を提供することができる。
本考案による介護用膨脹袋を図に従って説明する。なお、図1は本考案による介護用膨脹袋の実施例1を示し、(a)は膨脹させた介護用膨張袋を上面側から見た斜視図、(b)は同膨脹袋を底面側から見た斜視図、(c)は(a)のA−A線断面図である。また、図2乃至図5は、介護用膨張袋の実施例1の使用形態を示し、図6及び図7は、実施例1の介護用膨張袋の変形例を示す。
また、図8は、実施例2による介護用膨脹袋を示し、(a)は第一の膨張部と第二の膨張部が結合した状態を示し、(b)は一方の膨張部が膨脹した状態を示す説明図である。また、図9は、実施例2による介護用膨脹袋の膨脹部を示し、(a)は膨脹させた膨張部を上面側から見た斜視図、(b)は底面側から見た斜視図、(c)は(a)のA−A線断面図である。また、図10乃至図13は、実施例2による介護用膨脹袋の使用形態を示し、図14及び図15は、実施例2による介護用膨脹袋の変形例を示す。
介護用膨脹袋1は、軟質シートの端辺同士を一体に加工して袋体に形成されており、本実施例では、複数の軟質樹脂による軟質シートの端辺同士をウエルダ加工で溶着して楔状の袋体に形成されている。この介護用膨脹袋1は、空気を入れて膨脹させることによって、被介護者を押し上げて姿勢を変化させる。なお、本実施例では、軟質樹脂として塩化ビニール樹脂が採用され、ビニールシートによって袋体を形成している。
前記複数のビニールシートは、図1(a)及び図1(b)に示すように、平坦な底面10と、傾斜面からなる上面20と、該底面10と上面20の両側をそれぞれ連結して配される一対の側面30,40と、底面10と上面20と側面30,40の後側を閉塞する後面50とからなり、該後面50には空気弁Bが備えられている。
底面10は、前辺(短辺)11と後辺(短辺)12及び一対の側辺(長辺)13,14とで形成された平坦な長方形を成している。
上面20は、前辺(短辺)21と後辺(短辺)22及び一対の側辺(長辺)23,24とで形成された平坦な長方形を成し、短辺21,22間の距離は、底面10の短辺11,12間の距離よりも長く設定されている。また、前辺(短辺)21は、底面10の前辺(短辺)11と重ね合わされて溶着されている。
一方の側面30は、2つの長辺31,32と1つの短辺33による三角形に形成されており、その一方の長辺31は、底面10の一方の側辺(長辺)13と重ね合わされて溶着され、他方の長辺32は上面20の一方の側辺23と重ね合わされて溶着されている。また、長辺31と長辺32は所定の角度θとなるように設定されている。所定の角度θとして、本実施例では、約30度に設定している。
他方の側面40は、前記一方の側面30と同形に形成されており、その一方の長辺41は底面10の他方の側辺(長辺)14と重ね合わされて溶着され、他方の長辺42は上面20の他方の側辺24と重ね合わされて溶着されている。なお、本実施例では、上述した各面は平面で構成されている。
これにより、上面20は、底面10の一辺(前辺11)から上面20の後辺22に向けて、底面10に対して所定の角度で徐々に高さが増加する傾斜面となる。
後面50は、一対の長辺51,52と一対の短辺53,54とで形成された横長の長方形を成し、長辺51は底面10の後辺12と、長辺52は上面20の後辺22と、短辺53は一方の側面30の短辺33と、短辺54は他方の側面40の短辺43と、それぞれ重ね合わされて溶着されている。
これにより、介護用膨脹袋1は、図1(c)に示すように膨脹時の断面視が三角形状となり、図1(a)及び図1(b)に示すような楔形状の全体形状を呈する。
空気弁Bは、前記後面50の表面に備えられ、膨脹袋1の内外を貫通すると共に、膨脹袋1の内部に吹き込まれた空気を漏らさず溜め置くための開閉可能な逆止弁を有している。空気弁は、上記開閉可能な逆止効果を有していればどのような空気弁でも良いが、本実施例では、浮き輪等に一般的に用いられるものと同様なニップル形状の空気弁Bが採用されている。
介護用膨張袋1は、図2に示すように、空気を抜いて畳まれた状態で、被介護者Pの背中の幅方向片側寄りに当てて配される。このとき、被介護者Pは、介護用膨張袋1の膨脹時傾斜方向と直交するように仰臥する。
次に、介護用膨張袋1の空気弁Bから空気を吹き込んだ場合を説明する。この場合には、図3に示すように、介護用膨張袋1が徐々に膨らみ、被介護者Pの背中の片側寄り(図では向かって右側)を上方(矢印D1方向)に押し上げる。
なお、介護用膨張袋1に空気を吹き込む作業は、介護者が行っても被介護者Pが行っても良い。被介護者Pが行う場合には、例えば、リモコンにより電動空気ポンプを操作すれば良い。
さらに空気が吹き込まれると、介護用膨張袋1はさらに膨らむので、図4に示すように、上面20が、表面の形状を被介護者Pの背中の曲線に合わせて変形しつつ、傾斜角度を増していく(図4中の角度θ1参照)。このとき、上面20には、傾斜角度θ1に対して略垂直方向に被介護者Pの背中を押す力(図4中の矢印D1)が発生し、これにより、被介護者Pは斜め上方(矢印D1方向)に押し上げられる。
さらに空気が吹き込まれると、介護用膨張袋1はさらに膨らみ、上面20がさらに傾斜する(図5中の角度θ2参照)。このとき、被介護者Pは、背部を肩幅方向に丸めるようにしつつ、図中左肩(LS)を支点にして回転し易くなる。
本考案の介護用膨張袋1によれば、介護者の腕力に頼らずに、被介護者Pの姿勢を容易に起こすことができるので、身体表皮を清浄したり、シーツや浴衣等を交換したりする看護のための介護者の疲労を軽減することができる。また、介護用膨脹袋1を膨脹させたままクッションとして使用することにより、介護用膨張袋1の空気の量を調節すれば、体に当たる面積や硬さを好みに応じて変化させることができる。或いは、本考案に介護用膨脹袋1によって被介護者の姿勢を起こした状態で、別にクッションをあてがう場合には、介護用膨張袋1の空気量を調節することにより、クッションに少しだけ体重が掛かった状態にすることができるので、介護者が一人だけの場合でも、クッションをあてがう最適な位置を探してあてがうことができる。
このようにして、クッションとして使用したり、クッションをあてがう場合の補助として使用したりすれば、被介護者の敷布団に接している身体表皮の血行が悪化して皮膚障害を容易に防止することができる。
また、膨脹した介護用膨張袋1は、空気弁Bからの排気によって萎むので、高さが緩やかに減少する。これにより、被介護者が緩やかに降下するので、被介護者に不快感を与えることが無い。
さらに、介護用膨張袋1から空気を抜いて萎ませた場合には、薄く折り畳むことができ、芯材を用いたクッションに比べて非常に軽いうえ、嵩張らないので、運搬設備や保管場所のスペースを有効に活用することができる。
また、介護用膨張袋1は、底面10と上面20に滑り止めが付されていても良い。滑り止めとしては、底面10と上面20の表面に摩擦係数を高くする溶剤Rが塗布されていても良く(図6参照)、或いは、摩擦係数を高くするシート(例えばゴムシート)が貼付されていても良い(図示せず)。
滑り止めは、底面10と上面20の双方に付されていても、底面10と上面20のいずれか一方に付されていても良い。このように、滑り止めを付した場合には、介護用膨張袋1が移動し難くなるので、被介護者の背中の適切な箇所に当てつけることができる。
なお、複数の介護用膨張袋1を幅方向に並べて使用する場合には、互いの側面30,40同士が分離連結可能であっても良い。例えば、側面30及び側面40に、図7(a)に示すようにスナップボタンSBを備えたり、図7(b)に示すように面ファスナーVを貼付したり、或いは、図7(b)に示すように側面30及び側面40をスライドファスナ(ジッパーとも言う)SFで分離可能に連結しても良い。このように構成すれば、同型の介護用膨張袋1を組み合わせて、使用現場の要求に合った幅で設置することができる。
実施例2による介護用膨張袋1は、図8(a)に示すように、第一の膨張部1aと、該第一の膨張部1aと同形に形成された第二の膨張部1bと、第一の膨張部1aの一辺側と第二の膨張部1bの一辺側が分離可能に連結される結合部60とによって構成されている。
なお、第二の膨張部1bは、第一の膨張部1aと同形に形成され、結合部60は、第一の膨張部1a及び第二の膨張部1bにそれぞれ備えられた突起群60a同士が噛み合って構成されている。
また、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bは、その一方若しくは両方を任意に膨脹させることができ、図8(b)には、第二の膨張部1bを膨脹させた一例を示す。
第一及び第二の膨張部1a,1bを図9に従って説明する。なお、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bは同形に形成されているので、図では、その一方のみを示し、(a)は膨脹させた第一及び第二の膨張部1a,1bを上面側から見た斜視図、(b)は底面側から見た斜視図、(c)は(a)のA−A線断面図である。また、第一の膨張部1a及び第二の膨張部1bの全体構成は、前述した実施例1の介護用膨張袋1の構成と同様であるので、同一の符号を用いることでその説明を省略し、ここでは、その特徴的な構成である突起群60aを中心に説明する。
突起群60aは、第一の膨張部1a及び第二の膨張部1bの一辺側に備えられている。具体的には、突起群60aは、上面20の前辺(短辺)21付近、及び、下面10の前辺(短辺)11付近に備えられている。
上面20に施された突起群60aは、上面20の傾斜方向(図9中の両矢印S参照)に直交して、上面20の表面から突出したリブ形状の4本の突起62a,62b,62c,62dが、上面20のビニールシートと一体に、かつ、所定の間隔で備えられている。さらに、底面10に施された突起群60aは、前記上面20の突起群60aと並行に、下面10の表面から突出した(図9(c)参照)リブ形状の4本の突起61a,61b,61c,61dが、底面10のビニールシートと一体に、かつ、所定の間隔で備えられている。
なお、所定の間隔は、各突起61a,61b,61c,61d,62a,62b,62c,62dの幅よりも大きな間隔が設定されていれば良い。また、突起の数は、上述した4本に限定されるものではなく、第一の膨張部1a及び第二の膨張部1bのサイズや使用環境に合わせて自由に設定すれば良い。
図10乃至図13は、本実施例の使用形態を示す。
まず、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bは、図10に示すように、空気を抜いて畳まれた状態で、第一の膨張部1aの底面10に施された突起群60aの突起61a,61b,61c,61dと、第二の膨張部1bの上面20に施された突起群60aの突起62a,62b,62c,62dが、一方の突起間の間隔に他方の突起が入り込むように重ねあわされている。すなわち、第一の膨張部1aの突起群60aが配された底面10の領域と、第二の膨張部1bの突起群60aが配された上面20の領域が対向して重ねあわされる。
被介護者Pは、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bの重ねあわされた部分を背中の中心付近にあてて、介護用膨張袋1a,1bの膨脹時傾斜方向(図中左右方向)と直交するよう(図中前後方向)に仰臥する。
次に、第二の膨張部1bの空気弁Bから空気を吹き込んだ場合を説明する。この場合には、図11に示すように、第二の膨張部1bが徐々に膨らみ、被介護者Pの背中の片側寄り(図では向かって右側)を上方(矢印D1方向)に押し上げる。
さらに空気が吹き込まれると、第二の膨張部1bはさらに膨らむので、図12に示すように、上面20が、表面の形状を被介護者Pの背中の曲線に合わせて変形しつつ、傾斜角度を増していく(図12中の角度θ1参照)。このとき、上面20には、傾斜角度θ1に対して略垂直方向に被介護者Pの背中を押す力(図12中の矢印D1)が発生し、これにより、被介護者Pは斜め上方(矢印D1方向)に押し上げられる。
このとき、第二の膨張部1bには、押し上げる力(図12中の矢印D1)の反力により、被介護者Pの背中から飛び出す方向の力(図12中の矢印D2)が作用する。しかし、第二の膨張部1bの底面10に施された突起群60aの突起61a,61b,61c,61dと、第一の膨張部1aの上面20に施された突起群60aの突起62a,62b,62c,62dが互いに噛みあうように重ねられて配されるとともに、重ねあわされた部分が、被介護者Pの自重(図12中の矢印D3)によって押し付けられ固定されているので、第二の膨張部1bが被介護者Pの背中の下から飛び出すことがない。
さらに空気が吹き込まれると、図12に示すように、第二の膨張部1bはさらに膨らみ、上面20がさらに傾斜する(図13中の角度θ2参照)。このとき、被介護者Pは、背部を肩幅方向に丸めるようにしつつ、図中左肩(LS)を支点にして回転し易くなる。
また、第二の膨張部1bには、斜めに押し上げる力(図13中の矢印D1)の反力により、被介護者Pの背中から飛び出す方向の力(図13中の矢印D2)が大きく作用し続けているが、前述したように、該重ねあわされた部分が、被介護者Pの自重(図13中の矢印D3)によって押し付けられ固定されているので、第二の膨張部1bが被介護者Pの背中の下から飛び出すことがない。
なお、第一の膨張部1aに空気を吹き込んだ場合には、上述と同様の作用が第一の膨張部1aと被介護者Pに生じるので、ここではその説明を省略する。
また、本実施例では、第一の膨張部1aの底面10の突起群60aと、第二の膨張部1bの上面20の突起群60aを重ねあわせたが、これに限定されず、第一の膨張部1aの上面20の突起群60aと、第二の膨張部1bの底面10の突起群60aを重ねあわせても良い。
さらに、突起群60aは、本実施利では、第一の膨張部1a及び第二の膨張部1bの底面10と上面20の双方に配設したが、これに限定されず、第一の膨張部1a及び第二の膨張部1bの対向領域のみに配設されていても良い。または、第一の膨張部1a及び第二の膨張部1bの底面10と上面20の全面に配設されていても良い。
本実施例では、上述した実施例1の効果に加えて、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bは、萎ませて折り畳んだ場合に薄く嵩張らなくなるばかりでなく、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bを連結している結合部60は分離可能であるので、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bを分離すれば、コンパクトな状態で保管や運搬をすることができ、そのためのスペースを有効に活用することができる。
また、突起群60aを底面10と底面20の双方に備えたので、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bは同形となり、生産時のコストを押えることができるとともに、どちらか第一の膨張部が汚れたり破損したりした場合であっても、容易に交換可能である。
さらに、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bは、ビニールシートで中空に形成されており、芯材を用いてないので、例えば被介護者の尿などで汚れされた場合であっても、洗浄が容易で、すぐに再使用することができる。
また、結合部60は、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bを分離可能に連結できれば、他の構成であっても良い。例えば、図14に示すように、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bの上面20の前辺21(下面10の前辺11)に蟻溝形状の結合部を形成して第一の膨張部1aと第二の膨張部1bが連結するようにしても良い。また、図15に示すように、第一の膨張部1aと第二の膨張部1bの上面20と下面10に面ファスナVを備え、面ファスナV同士が一体に張り付くことにより第一の膨張部1aと第二の膨張部1bが連結するようにしても良い。さらに、図示を省略するが、スナップボタンやスライドファスナ(ジッパーとも言う)を備えて第一の膨張部1aと第二の膨張部1bが連結するようにしても良い。この場合であっても、本実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述した各実施例において、底面10、上面20及び後面50を長方形に形成したが、上面20が所定の角度θで形成されていれば長方形の形状に限定されない。例えば、楕円形状に形成されていても良い。また、介護用膨張袋1の各面10,20,30,40,50は平面に限定されず、膨脹時に外側に膨らんだ球面となっても良い。この場合であっても、上述した本実施例と同様の効果が得られる。
また、上述した各実施例による介護用膨脹袋は、塩化ビニール樹脂による複数のビニールシートの端辺同士をウエルダ加工で溶着して袋体に形成した場合を説明したが、軟質シートの端辺同士が一体に加工されることにより、空気を入れて膨脹させることができる袋体に形成されれば、他の軟質樹脂が他の方法で形成されていても良い。例えば、複数の軟質ゴムによるシートの端辺同士を強力な接着剤で接着することによって袋体に形成されていても良い。
実施例1による介護用膨脹袋を示し、(a)は膨脹させた介護用膨張袋を上面側から見た斜視図、(b)は同介護用膨脹袋を底面側から見た斜視図、(c)は(a)のA−A線断面図である。 実施例1による介護用膨脹袋の使用形態を示す説明図であって、介護用膨張袋が萎んで折り畳まれた状態を示す。 実施例1による介護用膨脹袋による使用形態を示す説明図であって、介護用膨張袋が膨脹した状態を示す。 実施例1による介護用膨脹袋による使用形態を示す説明図であって、介護用膨張袋がさらに膨脹した状態を示す。 実施例1による介護用膨脹袋による使用形態を示す説明図であって、介護用膨張袋がさらに膨脹した状態を示す。 実施例1による介護用膨脹袋の変形例を示す説明斜視図である。 実施例1による介護用膨脹袋の変形例を示す説明斜視図である。 実施例2による介護用膨脹袋を示し、(a)は第一の膨張部と第二の膨張部が結合した状態を示し、(b)は一方の膨張部が膨脹した状態を示す説明図である。 実施例2による介護用膨脹袋の膨脹部を示し、(a)は膨脹させた膨張部を上面側から見た斜視図、(b)は底面側から見た斜視図、(c)は(a)のA−A線断面図である。 実施例2による介護用膨脹袋の使用形態を示す説明図であって、介護用膨張袋が萎んで折り畳まれた状態を示す。 実施例2による介護用膨脹袋による使用形態を示す説明図であって、介護用膨張袋が膨脹した状態を示す。 実施例2による介護用膨脹袋による使用形態を示す説明図であって、介護用膨張袋がさらに膨脹した状態を示す。 実施例2による介護用膨脹袋による使用形態を示す説明図であって、介護用膨張袋がさらに膨脹した状態を示す。 実施例2による介護用膨脹袋の変形例を示す説明斜視図である。 実施例2による介護用膨脹袋の変形例を示す説明斜視図である。
符号の説明
1 介護用膨張袋
10 底面
20 上面
B 空気弁

Claims (10)

  1. 複数の軟質シートの端辺同士を一体に加工して袋体に形成し、
    該袋体は、
    平坦な底面と、
    該底面の一辺から所定の角度を持って連続し、前記一辺側から徐々に高さが増加する傾斜状の上面とを含み、
    袋体に空気を出し入れ可能な空気弁を備え、
    空気を入れることによって、被介護者を押し上げて姿勢を変化させることを特徴とする介護用膨脹袋。
  2. 底面と上面のいずれか一方若しくは双方には、滑り止めが付されていることを特徴とする請求項1に記載の介護用膨張袋。
  3. 軟質シートは、
    底面を構成するシートと、
    上面を構成するシートと、
    該底面と上面の両側をそれぞれ連結する一対の側面を構成するシートと、
    底面と上面と側面の後側を閉塞する後面を構成するシートとからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の介護用膨脹袋。
  4. 軟質シートは軟質樹脂で形成され、
    該軟質シートの端辺同士をウエルダ加工して袋体を形成していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の介護用膨脹袋。
  5. 軟質樹脂は塩化ビニール樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の介護用膨脹袋。
  6. 複数の軟質シートの端辺同士を一体に加工して、
    平坦な底面と、該底面の一辺から所定の角度を持って連続し、前記一辺側から徐々に高さが増加する傾斜状の上面とを含み、空気を出し入れ可能な空気弁を備えた袋体に形成した第一の膨張部と、
    該第一の膨張部と同形に形成された第二の膨張部と、
    該第一の膨張部と第二の膨張部の前記一辺側同士を重ね合わせて結合する結合部とで構成され、
    空気を入れることによって、被介護者を押し上げて姿勢を変化させることを特徴とする介護用膨脹袋。
  7. 結合部は、少なくとも、第一の膨張部と第二の膨張部の、それぞれ一辺側にて重ね合わせられる対向領域に備えられ、リブ状に突出して所定間隔で配設された突起群からなり、
    該突起群が重ねあわされて結合することによって構成されることを特徴とする請求項6に記載の介護用膨脹袋。
  8. 軟質シートは、
    底面を構成するシートと、
    上面を構成するシートと、
    該底面と上面の両側をそれぞれ連結する一対の側面を構成するシートと、
    底面と上面と側面の後側を閉塞する後面を構成するシートとからなることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の介護用膨脹袋。
  9. 軟質シートは軟質樹脂で形成され、
    該軟質シートの端辺同士をウエルダ加工して袋体を形成していることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の介護用膨脹袋。
  10. 軟質樹脂は塩化ビニール樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の介護用膨脹袋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020092914A (ja) * 2018-12-13 2020-06-18 株式会社をくだ屋技研 体位変換器
CN114572896A (zh) * 2019-04-10 2022-06-03 船井电机株式会社 升降装置以及升降装置的操作方法

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